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ぜんぶ本の話
ぜんぶ本の話
池澤夏樹、池澤春菜/毎日新聞出版
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総合評価

34件)
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5
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    著者のお二人を「理想的な親子」と言ったら、言い過ぎでしょうか? もちろん、見えないだけで、家族にはいろんな側面があると思います。 でも、この本で本について語り合うふたりのやりとりには、 まさに “同志” としての絆を感じる、信頼に満ちた空気が流れていました。 私も父とはあまり多くを語りませんが、本のことだけは、なぜか少しわかり合えている気がします。 父は、本を読む私を、どこかで信じてくれているような気がするんです。 そして今は、幼い娘とも、いつかそんな関係が築けたら、と願ってしまいます。 もしかすると私は、娘のために、少しずつ本を集めているのかもしれません。 いつか彼女が困ったとき、つらいときに、この本棚に並ぶどれかが力になってくれたら、うれしい。 さらに、本好きの “同志” として、おすすめの本について語り合える日が来たらいいな、と。 そんな夢のような親子像を描きながら、今日も私は本を読みます。 ちなみにこの本、プレゼント選びのヒントにもぴったりです。 私自身、甥っ子へのプレゼントを、この中で紹介されていた本から選びました

    0
    投稿日: 2025.11.13
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    読書モンスター池澤春菜さんがどんな幼少期を過ごしてきたんだろうと手に取った一冊。 自分が小さい時にこうだったら、自分の子供(現在進行形)に今からならこうするべきなのか? 本は好きだけど漫画に偏ってたな。SFとかもっと小さい時に読んでおけば(子供に買って読めるようにしてあげるべにか) 親子対談を読みながら、今の自分ともう一人の小さい時の自分語り合いながら読了しました。 今からでも遅くない。本と向き合おうって思えた一冊

    0
    投稿日: 2025.11.03
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    池澤春菜と池澤夏樹の父子はなんとなく繋がるんだけど、福永武彦祖父があんまり繋がらない気がしたのは、なんとなくそういうことだからなのかな…。 それにしてもまあ、よく読んでる父子だ…。

    0
    投稿日: 2025.03.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こんな話を父娘でできるのって素晴らしい。 児童文学の話はどうにかついていけたが、SFのところは置いていかれた。 夏樹さんの歯に衣着せぬ物言いは気持ちいい。 『マシアス ギリの失脚』貪るように読んだなー。 お二人の作品、福永武彦の本、読みたい本がまた増えた。

    1
    投稿日: 2025.02.17
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    いやいや、お二人を作りあげた愛しい本たち、あまりに私の好みと合致していて、読んでいる間は感動の連続だった。楽しかった! ちょっと昔の岩波少年文庫をイメージさせる本のカバーも嬉しい。 池澤夏樹が福永武彦の息子だったというのは、初めて知った。そして、最後に紹介された母・原條あき子の作った練馬区立大泉第二中の校歌が素晴らしい!この学校で学ぶ生徒たちがうらやましい。

    3
    投稿日: 2024.03.26
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    私も相当本を読んでいた幼年時代だったけれど、思っていた以上に海外作品に触れていなかったのかも あと同じ本を繰り返し読む子供だったからでもある というように自分の幼い頃の読書の記憶を辿りたくなる本である

    1
    投稿日: 2023.08.17
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    知らない本についての話が大半な中、たまに読んだことがある本が出てくるとテンションが上がる。 結局一番印象に残ったのは、池澤夏樹先生が村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』に科学的な嘘があると指摘したところ。 『満州の真ん中で井戸の底に落ちた男の話が出て来る。井戸に落ちた男が絶望していると、真上から日が差す。そういう描写がある。「それで少し希望が湧いてきた」と。だけどね、満州で井戸の底に日が差すことはあり得ないんだ。地球の形を考えればわかる。北回帰線から北にある土地で、そんな現象は起こらない。』 いや細かいわ!と思う反面「そういう細かいところが気になってもいいんだ」という肯定を得たような気になった。私もいい加減な所があると気になりやすいタチなんだけど、本筋ではないところに引っ掛かる自分は受け手として未熟なのではないか、もっと大らかな読者(時に観客)にならなければいけないのではと思ってしまうときがあるので。 でもどこを面白く感じるかどこに引っ掛かるかなんて自由だよ、天下の池澤夏樹先生なんてこんなに細かいんだぜ?と思っていくことにする。

    3
    投稿日: 2022.10.11
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    本が好きな父娘が本について語り合う。ただそれだけなのに面白い。ただそれだけだから面白い。 児童文学から始まり、SFやミステリへと。物語の面白さが溢れ出す。正直自分とは本の好みは違うけど、だからこそ面白いのかも。 さあ本を読んで本を語ろう。

    2
    投稿日: 2022.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    父と娘の本に関する対談。 羨ましい。 私も、読んだ本について思う存分語り、読んでない本について存分に語られているつもりで、つまり第3の話者のつもりで読みました。 もう本を読みながら心の中で語る、語る。 だって児童文学、少年文学、SF、ミステリ、好きなジャンルの本ばかりなんですもの。 比較的少年文学は読んでいないけれど。 私はイギリスの文化(小説、音楽、映画)が好きなのですが、児童文学というのは圧倒的にイギリスが多いのだそうです。 なるほど、子どもの頃イギリスの児童文学を読みふけった結果、すり込まれたんやな。 物心ついた時から周りには本が当たり前にある環境で育った娘は、留学していた時、段ボール箱1箱分の本を持って行った。 それっぽっちの本、すぐに読み終わってしまう。 そうしたら、そのあと読む者もなく、どうしたらいいのだろうと恐怖だったと。 (実際には体調不良で途中で帰国したようですが) 私は、家に本がふんだんにはなかったので、何度も何度も同じ本を読んで育ちましたから、多分一通り読み終わったら最初から読みなおすね。 何の恐怖もなく。 最強の読書人親子だと思いますが、実は彼らは翻訳物の児童小説で育ったので、日本の者をあまり読んでいない。 それは私もわかる気がする。 昔風の言い回しが今も残る近代の日本文学より、今の言葉で訳してくれている翻訳物の方が断然読みやすかったし、遠い世界の風物を想像する楽しみもあったり、何より日本の小説は(児童文学も)辛気臭くて説教臭くて貧乏ったらしいものが多かったので。 でも、池澤夏樹は「何が面白いの?」と切って捨てた『次郎物語』は、私すごく面白く読めたんだよねえ。 それに出て来る無計画の計画は、今も私の行動指針だ。 だから感想なんてものは人それぞれなんだよね。 読みながら心の中で大いに語っていたので、多分私の血液はふつふつと煮えたぎっていたと思います。 そのくらいエキサイティングな読書でした。 ああ、楽しかった。 でも本当はリアルでこういう話をしたいんだよねえ。 だれか誘ってくれないかなあ。←自分からは出て行けない小心者

    7
    投稿日: 2022.06.07
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    読書は競わない。読んだ本の数だとかスピードだとかはどうでもいい。面白い本を読んだら、話し合いたいし、薦めたい。年齢も関係ない。同じ本でもそれぞれで読み方が違う。そして本読みはいつも本に飢えている。  だから寄ると触ると「何か面白い本読んだ?」「これ良かったよ」と薦めあう。今ではお互いの専門ジャンルも違うので、相手がアンテナを張っていないであろう、でも絶対に好きだと思う本を見つけると、やった!と得意になる。とても平和的で建設的。 と、池澤春菜は「まえがき」で書いている。 この時娘は45歳。えっ!?いつの間に‥‥。私は30代のエッセイストだと思っていた。彼女の半生語りを聴き、なおかつ調べると、声優から始まって、歌手、女優、エッセイ、SF書評(え?日本SF作家クラブ会長なの?)、最近は匿名でアニメ脚本まで書いているとな。本書では、翻訳もやりたいし、小説も書きたいと宣言している!知らなかった。かなり活躍している。よその家の子どもの成長は速い。 池澤夏樹は、娘と「すべて本の話」をテーマに児童文学、少年文学、SF、サスペンス、チョロリと時代小説などを縦横に語る。聴いていると、娘の守備範囲にかなり寄り添っている。放任主義で育てたらしいけど、溺愛しているのが丸わかりだ。流石に俎上にあげた本は200冊弱「しか」ないけど、池澤夏樹もほぼ読んでいる。そして、池澤春菜じゃないけど、付箋紙貼りまくり、参考になる本は以下の通り。 ⚫︎ 『ムーミン谷の彗星』『ムーミンパパ海へいく』は、案外狂気の世界。 ⚫︎ ヴェルヌの小説にはどれもひねりがある。たとえば『八十日間世界一周』(以下は省略) ⚫︎ 『星の王子さま』でよく問題になるのが、キツネを「飼いならす」という箇所だよね。 Apprivoiserという動詞について。(以下は省略) ⚫︎金原水端訳、宮崎駿絵の『水深五尋』(ロバート・ウェストール、岩波書店)。 ⚫︎ 『モービー・ディック・イン・ピクチャーズ』(スイッチパブリッシング刊行)という本、知ってる?  『白鯨』を各ページごとに文章を一部抜き出して、残りをイラストで埋める、それを全ページでやった大作でね。翻訳は柴田元幸。←これはついポチッてしまった。もうすぐ届く。 ⚫︎「テセウスの船問題」からSFの中の「魂」問題を扱った本に、トマス・ピンチョンの「V」、「歌う船」、カレル・チャペックの『 R. U. R』、『ブレードランナー』などに話が及んでゆく。 ⚫︎ クリスティについて今でもよく議論されるのは、『アクロイド殺し』はフェアか否かという話だよね。(以下は省略) 等々‥‥とっても楽しい! でも、さらっと読書の真髄も語っている。 ⚫︎ 読書って自分自身は本に向かって開かれているんだから自閉ではないんだよ。(略)本を読みふける子どもを、親は信じていい。本とのつきあいはこちらの主体がいる。そこがゲームとは違う。 さらにいえば、池澤夏樹も池澤春菜も、本書で初めて「自分語り」をしている。 特に、私は池澤夏樹と福永武彦とのちょっと複雑な親子の歴史を初めて知った。池澤夏樹は『塩の道』という詩集以外は、福永の存命中には何も書かなかったらしい。夏樹はいう。「作家としての自分は、好きなものをほぼ好きなように書いてきた。福永武彦から直積的な影響は受けていない。でも作家が一人身近にいたことで、そういう人種がどんなふうに暮らすのか、書く前から想像はついていた。そういう意味での影響はあったと思う」距離を置きながらかなり意識している。 娘の春菜も父の夏樹を「あとがき」で冷静に分析していた。 「池澤夏樹の魅力は世界との距離感だ。中ではない、外でもない。中と外の境、境界、波打ち際。端っこから世界を見ている。中にいては見えないものを見ようとする。それはたぶん、灯台守とか、船の不寝番のような、ひとりだけの孤独な場所だ。だけど、中にいては見えない美しいもの、離れすぎては気づけない愛しいものを見ることができる場所でもある。」 池澤一族3代のかなりレアな話もある、思った以上にお得な一冊だった。 2022年6月5日読了

    87
    投稿日: 2022.06.07
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    書評集付録で対談を読んだことがあったけど、本作は純粋に親子二人の対談本。自分もその場に居合わせて、一緒に読書論を交わし合ったような気分を体験できる。内容がちんぷんかんぷんだとそうはいかないけど、本書はちょうど良い感じ。本好き同士の話は面白い。そして、父・夏樹氏の発言から引いたこのフレーズに、自分の感想は集約される。

    5
    投稿日: 2022.04.12
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    たまたま書評っぽい本を2冊続けて読んだ 池澤夏樹と池澤春菜の父娘対談 語り下ろしだから話言葉で記されててそこがちと読みにくい 恩田陸の本の話は活字を雑食しまくりな感じが滲み出るけど、こちらは本を評価対象として距離感保ちつつ論評していく 所々酷評もあり、現役作家に関する箇所は大丈夫なの?って心配になる

    3
    投稿日: 2022.03.27
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    小説家の池澤夏樹氏、声優であり日本SF作家クラブ会長を務める池澤春菜さんがひたすら本について話す対談本。親子というよりも気の置けない友人同士のような喋りは冒頭で語られる「最高の本読み仲間」という関係がしっくりくる。登場するのはいずれも自分が読んだことのない本ばかりで非常に興味がそそられました。特に海外の冒険小説はまったく未踏の分野なので読んでみたい。これをきっかけにお二人の作品や書評にも触れてみたいです。

    3
    投稿日: 2022.01.25
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    読書案内。親子の読書談義。 SFがテーマの章を中心に、興味があるところを拾い読み。 積読状態だったスー・バーク『セミオーシス』の内容を盛大にネタバレされて爆笑。 アン・マキャフリー『歌う船』シリーズの紹介がとても良かった。 他の章で気になったのは〈ムーミン〉のシリーズ。 有名な『カササギ殺人事件』もそろそろ読みたいところ。 好きな作家であるロアルド・ダールやアーナルデュル・インドリダソンの話題も少しながら出てきて嬉しい。

    5
    投稿日: 2021.11.30
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    池澤親子の、これでもか的に、ほぼ本の話だけの対談。 夏樹氏は昔からファンだけど、声優の娘さんについては、この本が出るまで知らなかった。 小難しい評論ではなく、読書好きの親子の普通の会話と言う感じ。 読まないジャンルの話になると、取り上げる本も知らないんだけど、お二人の話しぶり、家族の会話らしい力みのなさ、どういうものが好きなのか、といった部分が面白い。 そして密かに気になっていた、夏樹氏は村上春樹をどう思っているのかについて、「世界の終わり~」が好きと言うのは、あ~そんな感じと納得しつつ、「あの文体は飽きる」とバッサリだったのが受けた。

    2
    投稿日: 2021.10.11
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    池澤夏樹さん、春菜さんの、本が大好きな親子だから実現した濃厚な対談です。対話形式だから読みやすい。 読書を趣味にしたいけど、どうせなら良いものを手に取りたいという方にオススメ。決して本を読む事は偉いとか、沢山読んだ奴が勝ち、なんて事はなく、出てきた本の中から自分の心にささったものを手に取ってみる。合わないと思ったら本を閉じてOK。そんな、ゆるーい感じで未知の本とのマッチングをしてくれる本です。 お二人とも知識量が半端なく、賢い方同士の会話って、聞いていて興味深いし、得られるものが多々ありました。 また、自分の好きな本が取り上げられていると嬉しいですね。

    2
    投稿日: 2021.08.04
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    本が大好きな親子の対談本。知らない本の名前がいっぱいでした。 当然の如く読んでる御二人の読書量には舌を巻きます。 ふたりして毒を吐いてるところ、ミステリオタクの会話みたいで良かったです。 「とにかく一度書いて、しばらく放っておくといいよ。半年くらい置く。そのあと、読み返すと、きっと欠点が見つかるから。そこからどうするか、考えればいい。」 この考え方は何事にも共通しますね。

    2
    投稿日: 2021.08.03
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    児童書、少年小説、SF、ミステリー、そして「作家の父を持つこと」について、父娘が初めて語らった対談集。 春菜さんが学校の図書室の本を読みきって「転校したい」と言った伝説を持つのも頷けるほど、二人の児童書知識がものすごい。私は岩波ようねんぶんこ及び岩波少年文庫とは縁遠く、挙げられている本のなかで読んだことがあるのはダールくらいだった。幼い頃から日本の作品より海外のものが好きだったというところは共感。子どもの本に詳しく、けれど読書傾向に口出ししない両親がいるのは羨ましい。 二人が今の職業に行き着くまでを語った最後の章も興味深かった。福永武彦と原條あき子のあいだに生まれ、女であるがゆえにキャリアを諦めなくてはならなかった母と叔母のことを常に考えながら仕事をしているという夏樹さんの思い。春菜さんが声優になった経緯や、変名でアニメの脚本にも関わっていることは初めて知った。穏やかな口調ながら、二人の闘いの記録を読むような気持ちになった。

    2
    投稿日: 2021.05.26
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    父親と娘が、こんなふうに共に読んだ本のことを話し合うなんて、素敵だなぁ、と思う。しかも、こんなにも心ゆくまで・・・。 春菜さんが子供の頃、本にのめり込んでも、お父さんは見守っていた。「本を読むことは自閉ではない、自開なんだよ。だから心配ない」という池澤さんが素敵。 SFやミステリはあまり読まないのでさらっと読み、児童文学のこと、池澤さんの家族のことについてをしっかり読んだ。春菜さんが忘れられない、大好き、という物語でも、父はそうとは限らない。「出会うのに遅すぎたのかも」という。児童文学には、ふさわしい出会いの時期があるのだ。 夏樹さんは、父のいるうちは小説を書こうとしなかったこと。母は本を読む人の邪魔をしてはいけないという人だったから、母親が本を読み始めたら今日は夕食のおかずに僕がコロッケを買いに行くんだな、と思ったこと。春菜さんが父の言葉に耳を傾けて真剣に聞いている様子が伝わってくる。 藤沢周平さんの娘さんのエッセイも、お父さんについての素晴らしい本だったけど、これもまた父と娘の本として心に残った。

    5
    投稿日: 2021.05.02
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    とてもディープな読書対談でした。かっちりと手応えのあるものをたくさん読んできたお二人の姿がくっきりと見えてきます。親子ですけれど、すごく対等な、ちょっとドライな仲の良さも、嫌味がなくて好感が持てます。一箇所だけ、他の方に対して「あれ?ちょっと上から目線??」と、どきっとした箇所があり、読んだ私の感じ方が過敏だったかなと思うので、もう一度時間を置いて読み直すつもりです。こちらがある程度の読書量がないと楽しめない本なので、知らないことが出てきても、ふむふむと気軽に読んで、こちらの読書量を底上げしましょう。

    11
    投稿日: 2021.03.10
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    CiNii Booksから引用 内容説明 はじめて読んだ本をおぼえていますか?ページをめくれば溢れだす、しあわせな時間と家族の思い出。文学者の父と声優の娘が語りつくした「読書のよろこび」。 目次 1 読書のめざめ—児童文学1 2 外国に夢中!—児童文学2 3 大人になること—少年小説 4 すべてSFになった—SF1 5 翻訳書のたのしみ—SF2 6 謎解きはいかが?—ミステリー 7 読書家三代—父たちの本 エッセイ 父の三冊 「BOOKデータベース」 より

    1
    投稿日: 2021.01.15
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    池澤さん父娘の対談集。読書歴、書評、創作を引っくるめ『本』について語り合う。ジャンルが多岐に渡り、本が読みたくなる本だった。

    2
    投稿日: 2020.12.25
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    この本が出来るまでに何分間話をしたのかはわからないですが、よくもこのように多くのジャンルに亘り丁々発止で本の話が出来るものだと思う。確かに同好の士であれば(特に酒など入れば)1晩中でも飽くことなく話ができようものだが.......。池澤春菜さんが私とほぼ同じ年齢、夏樹さんが私の父とほぼ同じ年齢なのだが、ここまで話なんかした事ないなあ。でも息子となら1晩中語り尽くせる話とかあるな。そんな感じか。血ではなく環境。確かにそうだ。池澤家は特殊に過ぎるが、育ちってのはこういう所に出るのだなと思った。本当に羨ましい。 極一部私も読んだ本の話もあったが、世の中にはこんなにも読んでない本があるのかと(いつも本屋さんで思うことだけれども)。これは贅沢な事なんだと思うとともに、沢山の本を読みたくされてしまった(苦笑)。ウチにこれ以上どこに本を置けるスペースがあるというのか。

    2
    投稿日: 2020.12.18
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    中学校のお友達のキヨちゃんのお父さんが半村良だった、というエピソードに「へぇ」3つ。 (キヨちゃんは苗字の略だったようで)

    2
    投稿日: 2020.10.28
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    一流の読み手であるお二人の話を読んでいると読みたい本、読み返したくなる本がたくさん出てくるが、前半は児童文学とSF中心で、その辺りが苦手な自分にはあまり入りこめなかった。池澤夏樹が福永武彦の作品を冷静に分析するくだりや、福永が亡くなりようやく小説を書いてみる話などはとても興味深い。その池澤夏樹が福永武彦の作品の中で一番という「死の島」は是非読んでみたい。

    2
    投稿日: 2020.10.12
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    池澤春菜さんのお名前は「本の雑誌」でお見掛けしていたけど、似た名前の方だなと長いこと思っていた。池上冬樹さんという書評の方もいらしたから、池のつく姓と春夏秋冬の名は語呂が良いんだなぐらいに思っていた。 父君の夏樹氏の書評は昔、良く読んだ。お嬢さんもかなりの読書家らしいので、小川洋子さん・平松洋子さんの「洋子さんの本棚」に似た感じかなと思って読む。 「岩波ようねんぶんこ」、知らなかった。「ムギと王さま」の挿絵が冒頭にある。積み上げた本の前で、本にのめり込んでる女の娘が春菜さんそのままだったんだろうな。冒険モノが多いのと、ナンセンスものが好きだったという。羨ましい。僕ももっとそういう読書したかった。 中盤はSFやサスペンスについて。 父娘が次々に挙げる本を互いに読んでいるのことに驚く。僕なぞ知らん本が沢山列挙されるのに。 父君の夏樹さんが自作「マシアス・ギリの失脚」を「あれは若くて元気な時だから書けた作品だよ」と云われているのが、納得しつつも残念。 春菜さんの書かれたものは未読。探してみようかな。

    2
    投稿日: 2020.09.16
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    9/16新着図書 【池澤夏樹・春菜さん親子が語りあう本のおはなし。銀河鉄道の夜や星の王子さまには共通点があるそう。児童文学、SF、ミステリーまでたくさんの本の楽しみ方を紹介します】タイトル :ぜんぶ本の話 請求記号 900:Ik URL:https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28174371

    0
    投稿日: 2020.09.16
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    本の話というタイトルが微妙.ミステリー,SF,児童文学とジャンルが絞られその中で本についてさらっと述べられているがその本を読んでいる人にとっては面白いのかもしれないが,未読の場合はよくわからずしかもこういう場合読みたくなってメモを取ったりすることも多いのだけど,そんな気も起こらなかった.(私こんなに読んでるのよ!という自慢だらけのようだった)親子の対談というのはよくないのかなぁ.本当は☆2だけど,福永武彦のファンなので,池澤夏樹さんが父親の思い出に触れているところが良かったので☆3.

    2
    投稿日: 2020.09.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ちょいちょい(それもかなりの頻度で)、河出書房新社の『池澤夏樹=個人編集 世界/日本文学全集』について言及されるのが鼻につかないでもないけど、この本を読む人は池澤夏樹に好意的な人が多いだろうから問題ないかー。 2人ともその読書量もさることながらよくもまあ内容もタイトルも作者も覚えてるよなあ…って感心。まあ、こういうヒトばっかりだと読書系SNSは廃れちゃうかもね〜。「SFな粘菌(!)』で盛り上がれる父娘、ステキです(笑) くまのパディントンがペルーからの難民だったとは。ビックリです。あと、池澤夏樹訳の『母なる夜』が存在することを知らなかった。いつかハヤカワ版と読み比べしてみよう。 アリステア・マクラウドって、池澤夏樹が発掘してきたのね。お手柄。

    2
    投稿日: 2020.09.11
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    父と娘の、読書対談。 本の話でいっぱい。二人の話にとびこみたくなったり。 ・本を読むことは閉じこもるのではなく、自分を本に向けて開放すること。 ・古典も多読で。 ・いろんな本

    2
    投稿日: 2020.08.29
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    お父様が最高の本読み仲間であるという池澤春菜さん。 羨ましいです。 私の父も本が大変好きでしたが、もうこの世にいないので、話ができません。(50代で早逝しました) 私事で恐縮ですが、高校のときビクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』をどちらが早く全巻読めるか、競争したことを思い出しました。父は完読したけれど、私は遂に完読できずじまいでした。 そして、皆さんご存知かと思いますが、春奈さんのおじい様は福永武彦さんです。 でも、春奈さんは、読むこと、書くことは血でなくて、環境だとおっしゃっています。 私は目下、SFが読んでみたいけど、何を読んだらわからないジャンルなので、春奈さんの「SFはパパの書庫があった」というのも羨ましいと思いました。 この本で一番読みごたえがあったと思うのは、児童文学の章です。 『星の王子様』の基本にある世界観は農業というのは初めて知ったし、『ムーミン』のアニメは楽しいけれど原作はかなり鬱々とした暗い話だというのも知りませんでした。 少年小説はイギリスだという結論も興味深かったです。 SFの章では、日本はSF・ファンタジーに関して、翻訳大国であるということ。 これはやっぱり読まないと損なジャンルかもしれないと思い、挙げられた書名をメモしましたが、お薦めの、『サンリオSF文庫総解説』を買うのもいいかも(私には少し高度な気もしますが)しれません。 春奈さんの書評やエッセイは拝読したことがありますが、脚本家でもあられたことは、マルチな方だと驚きました。小説を書きたいとも思っていらっしゃるそうです。 そして、私は池澤夏樹さんの評論は拝読したことがあるのですが、小説は『スティル・ライフ』を積読していますが、なんとまだ1冊も読んでいないことに気づきました。 春奈さんお薦めの『マシアス・ギリの失脚』と小説ではないけれど、『いつだって読むのは目の前の一冊なのだ』は前から読みたかったのですが、読んでいないので是非、読まないとと思いました。

    50
    投稿日: 2020.07.27
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    作家・池澤夏樹と声優・池澤春菜親子が本について語りつくす対談集。 面白かった。 お二人の造詣の深さに驚きつつ、一気に読んだ。 そして読みたい本が増える。 まだまだ知らない本がいっぱいある。 それが楽しい。

    3
    投稿日: 2020.07.16
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    『フィクションを書くには、心理的にある一線を飛び越えなきゃいけないんだ。世の中には「嘘をついてはいけない」という倫理があるけど、フィクションってそもそも嘘だからね。(中略)言ってみれば万引きと同じ……というと語弊があるけど(笑)。最初は勇気が要る。でも、だんだん上手になるにつれて、大きなものが盗めるようになる。その一線は越えなきゃいけない。中途半端に事実に近いところだけ書いていても、結局半端なものにしかならない。』 これは小説を書こうか悩んでいるという春菜にした夏樹のアドバイス。だから、僕は池澤夏樹の本が好きなんだと思う。 じめじめとして、他人と自分に、つまり、人間に興味津々な日本の作風からちょっとだけ離れて、ちょっと離れたところから俯瞰するような作風がやっぱりこの今の日本の感じに合う。 この本は池澤夏樹とその娘の池澤春菜の本に関する対談本で、彼の血族、福永武彦→池澤夏樹→池澤春菜の、その特異な文学者の血脈の物語でもあるようにも見えた。彼らは血について、そんなに影響はない、って言っているんだけど、やっぱり何処かにあるように自分からは見えてしまう。 元々、アフター6ジャンクションでの池澤夏樹と池澤春菜の対談が面白かったので、これも読んでみようと手にとってみた。本について語り合ったりする様子は、どことなくパパに懐いている感じで、その懐き方は、娘でありながらも友人で、そして、それ以上の親友のような親密さもあって、それでライバルのような感じがあって、羨ましい。とても幸福な親子関係だと思う。 でも、その代わりと言ってはなんだが、池澤春菜の母親については、あまり語られていなかったように見えたけれども、それは何か意図がありそうな感じもある。まだ、何か池澤家に隠された何かが……

    3
    投稿日: 2020.07.11
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    本をたくさん読む人たちは、もちろんどんな才能があっても、本が好きという立場ではわたしたちと同じところに立ってくれる。読書というのは贅沢な趣味だな!!池澤夏樹さんの読書エッセイも絶対好きだと思うから読みたいし、こういう人たちのセレクトショップには信頼が置けるので、河出の全集も少しずつ揃えられたらなと思いました。

    4
    投稿日: 2020.07.11