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中国の歴史1 神話から歴史へ 神話時代 夏王朝
中国の歴史1 神話から歴史へ 神話時代 夏王朝
宮本一夫/講談社
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総合評価

8件)
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    世界史の教科書で言えば名前だけしか載っていないものも、細かく述べられている。1巻目では、神話から歴史ということで、この時代には紙が存在しないため、中国の遺構を見なければならない。それゆえ考古学から歴史を紐解く。考古学からの中国の歴史の視点を学べる。様々な視点から中国の歴史を学べるところがいい所だと思う。 日本は中国の影響をもろに受けており、そんな中国がどんな過程で成立したかをエビデンス用いつつ説明してくれるため深く歴史を学ぶことが出来る。仰韶文化だけでも、めちゃくちゃ細かく解説してくれてます。 華北 ・・・動物を捌きやすい石器が多い ↓↓↓ 食料を動物に依存していたかも お米を食べる理由 ヤンガードリアス期に、果実類や硬果類の育成が阻害されたため、野生稲の草本化と胚乳の増大が起き、イネに対しての注目が集まった。 農耕社会 あまり肥沃でない土地 イラク、エジプト、パキスタン、長江流域 狩猟社会 熱帯に多く、豊富な食料がある。熱帯雨林。アフリカ中部、東南アジア、南アメリカ 同集団内での婚姻が禁止されるに伴い、女性は村から離れて別の集落の男と結婚して、元いた村には戻らなくなった。すなわち、男系が集落に残る。これが男系社会の根源である。

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    投稿日: 2025.07.05
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    2021/2/8読了 一体何年(何十年?)振りに手にする講談社学術文庫。新聞広告で目にして、順次刊行される全12巻の購入を開始したのであった。第1巻だけで、有史以前の石器時代を扱う。中国国内にある石器時代遺跡とその文化は、さすが広い国土だけあって、無茶苦茶種類があるらしい。土器の種類を表わす漢字も多くて、往生した。

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    投稿日: 2023.10.01
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     好評を博した中国史研究のシリーズ「中国の歴史」の文庫化第1弾。巻頭に掲げられている編集委員代表の提言によれば本シリーズは、「大きな中国」の歴史に常に内包されていた「小さな中国」に焦点を当てて執筆されたとある。第1巻となる本書も、一元的な中原中心主義からの記述ではなく、先史時代におけるローカルな地域文化を多元的に眺めることに主眼を置いている。従ってやむを得ないことではあるが、古代中国史に特に親しんで来なかった僕のような者にとっては初見の地域文明、文化、遺跡が列挙されることとなり、正直読むのに骨が折れる。しかし、伝説的な夏王朝に比定される古代地域文明が、その後の「中華」成立に単純に繋がるような王権国家を確立していたわけではないことは理解できた。

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    投稿日: 2022.06.05
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    【神話と考古学】 夏王朝 二里頭文化 『史記』 先立って記述される「五本帝紀」 ↑松丸道雄 戦国時代以降につくられた五行説 P.30 蚩尤 三苗 洪水伝説 三皇本紀とい司馬貞の補筆 『三五歴記』『山海経』 【中国発掘物語】 濱田耕作 文物考古研究所 共同調査 【農耕の出現】 アフリカの典型オルドワン文化と中国南部の類似性 →東アジアに拡散? マンモスの祖先≒アフリカゾウ P.86 ムスティエ文化 農耕と定住が一体? 土器が古い段階に出現 →植物資源利用、魚介類への依存の対応 アワ・キビ 猪→家猪?野猪? 稲作はいつから?どこで? プラントオパール分析→長江の中・下流域から波紋状に ヤンガー・ドリアス期  冬の冷温化・夏の温暖化による季節変化とモンスーン→温暖湿潤期 3形態 ・華北→アワ・キビ ・華中→イネ ・極東・華南→採集 【地域文化の展開】☆ P.124 ヒプシサーマル期 【社会の組織化と階層化】 P.156 外科手術 【非農耕地帯と農耕の拡散】 開始時期は非の方が生産性が高い可能性があった 温暖化→農耕のため北へ 彩陶→おくれて台湾の円山文化 水平的社会区分である極北と赤道地帯に見られる狩猟採集民、中緯度地帯を中心に広がる農耕民という色分けが、この新石器時代から始まっている 【牧畜型農耕社会の出現】 P.247 地域別の動物の骨の種類と量比 鬲社会と非 【地域間交流と社会の統合】 玉器 竪穴住居は極東から華北に分布し、日本ももちろん北方系文化の伝統にある 陶寺遺跡=堯?説の根拠と妥当性 【犠牲と宗教祭祀】 女性全体像は極東から遼西・ 河の特色 埋葬→社会的階級の反映 家系単位で決まっていた? 依り代 動物犠牲→農耕祭祀 ヒト犠牲→社会的祭祀 礼楽 楽器と身分の結びつき 祭儀・儀礼→夏・殷文化 【初期国家への曙光】 二里頭文化 二里岡文化 副埋葬品の階級差 【おわりに】 P.416 【補足】

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    投稿日: 2022.06.04
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    自分が新石器時代の知識があまりないこともあって、内容はやや難しいと感じた。特に知らない知名や遺跡の名前、読めない漢字も多く、歴史地図帳を開いて地図と照らし合わせながら読む事で理解が助けられた。今も中国は北部は「面」が主食で南部は米が主食というように食文化が異なるが、過去の自然環境の違いで穀類の野生種の生息も異なっていたことに由来があるとか、初期国家と言えるのはどの段階からであるのか、青銅器起源、卜骨のはじまりはどの地方からなのかなど、この後の時代を理解するための土台が得られたという意味ではここから読み進めてよかったなと思う。最後の「おわりに」が全体のまとめになっているので、全体感わ先に掴むためにはおわりにから読んでもよかったかも。

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    投稿日: 2022.05.16
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    考古学の成果を元に殷王朝までの先史時代が扱われている。予備知識がほぼ無かったので読むのは大変だったが、出土品の分布や農耕の伝播などから歴史時代につながる文化の発展を明らかにする過程が面白かった。

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    投稿日: 2021.03.11
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    これは入門書ではない。 ある程度、考古学に知見がある人、東アジアの旧石器時代に知見がある人向けだと思う。 農耕の開始から夏、殷の起こりまでの流れは興味深いけれども。

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    投稿日: 2020.11.18
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    最新の考古学を踏まえて、綿密に考証を進めていくところが、素人にもおぼろげながらわかる。ただし、中国の地名が十分に頭に入っていない者には、掲載された図版では足りず脇に地図を置きながら確かめつつ読む必要がある。地名だけでなく、発掘された文物の名称の読み方も難しく、ふりがなは振られていても、数ページ進むと忘れてしまう。そうすると、適宜ふりがなを再び振ってくれているのがありがたい。 とにかく、壮大な古代中国が気候により複雑な発展と交流を進めてきたことが、なるほどと理解できる。

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    投稿日: 2020.11.07