
総合評価
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powered by ブクログはははう! ふははは あはは ぶうっ、はっは! はははは げへへ、ははは、はははは うひひひ、ひひ ふははは、は はははは 何十年ぶりかに読んだ青葉学園物語。小学生のころ、このシリーズを私はせっせと読んでいた。話のこまかいところはほとんどおぼえてなかったけど、おもしろかったなーという記憶のままに、学園は笑い声にみちていた。子どもたちも先生たちも、しょっちゅう笑いころげている。 あとがきで作者の吉本自身が「楽しいようでいて…やっぱり楽しい学園生活の一部始終を、何冊かの本でお目にかけたいと思っています」と書いている。 暮れの頃からだったか、「タイガーマスク」が各地の養護施設などに「プレゼント」をするってのがずいぶんニュースになった。タイガーマスク運動、とよばれたりもしているらしい。 養護施設かぁ、青葉学園もそうよなーと、昔むかし読んだこのシリーズが読みたくなって、図書館で探したら、なんとシリーズごと一冊もなかった。汚損で除籍になったのもあったようだが、どうもないのにほかされてしまった本もあるようで、けっこうショックを受けた。え~ ヨソの図書館から相互貸借で届いた本は、なつかしい村上豊の装画で、ああこれこれと思う。 物語の舞台となっているのは「広島戦災児育成所」という養護施設。「ほうじゃ」「じゃけ」「たまげたのう」などと広島弁が耳になつかしい。原爆孤児たちが育ったこの施設は、のちに「童心園」と名前をあらためる。「昭和も30年ごろになると、戦災で身よりを失った子どもたちがあらかた巣立って、一般家庭の事情によってここに身をよせる子どものほうが多くなったから」(p.186、あとがき)だという。 大人になった今よむと、学園の子どもたちのリーダー的存在である高校1年の弘明が、「大学をめざしていて、そのため、ほかの子どもらと一緒に寮にいれず、とくべつ童心寺の庫裡をひと部屋あたえられている」(p.40)とか、小6の進の母親、4年前に進と病気だった夫をすてたという人が、とつぜん学園にあらわれて進に会いたいというが、進には「すすむう、と呼んでいる人が、なんでもない人にしか思えないのだ」(p.115)という腹立たしさ、いらだたしさとか、そんなところにも気づく。 よく読まれたとみえて、相貸の本もえらい汚れている(これが汚損除籍などになりませんように)。シリーズの2冊目も図書館で取り寄せを頼んできた。
0投稿日: 2011.03.01
