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世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ
世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ
伊藤邦武、山内志朗、中島隆博、納富信留/筑摩書房
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総合評価

16件)
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     本シリーズの問題意識は次のように言及されている。「これまでヨーロッパと北アメリカを中心に展開されてきた「哲学」という営みを根本から組み変え、より普遍的で多元的な哲学の営みを創出する運動、それが「世界哲学」と呼ばれる。」そして、「「世界哲学史」とは、哲学史を個別の地域や時代や伝統から解放して「世界化」する試みであると同時に、世界哲学を「歴史化」することで具体的に展開する私たち自身の試みである」とされる(序章「世界哲学史に向けて」より)。  哲学というと、多少読んだのがプラトン、アリストテレス、中世はほとんど知らず、デカルト、スピノザ、ライプニッツ、そしてカント、ヘーゲルへ、そこからはニーチェやベルグソンをちょっと齧った程度というところだったので、この「世界哲学史」というものがどういうものとして立ち現れてくるのか、興味を持ったので読み始めることとした。

    3
    投稿日: 2025.02.04
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    世界中の大学で教えられているのは西洋哲学であることに再考を迫るシリーズの第1巻。西洋の視点を超えた普遍的な哲学の構築を目指している。ソクラテス・プラトン・アリストテレスというアテナイのスター哲学者を中央に初期ギリシャの哲学者(以前は「ソクラテス以前の哲学者」とよばれていた)、旧約聖書、中国の諸子百家、古代インド哲学などを扱っている。

    0
    投稿日: 2024.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    紀元前500年頃から、知的活動は世界の根源から自己・魂に向かうようになった。これは古代ギリシャのみに見られた現象ではない。インドではバラモン階級の相対的な弱体化から仏教やジャイナ教、ヒンドゥー教が、中国では諸子百家が、パレスチナではユダヤ教が生まれてきたのである。本書では、各地域において魂がどのように捉えられてきたのかが議論の中心となっている。

    0
    投稿日: 2024.01.07
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    ・これまで「哲学史」は、西洋で展開された種々の思想と思想家たちを扱うのが通例であった。つまり、古代ギリシア・ローマに始まり、キリスト教中世とルネサンスを経て、近代から現代までの二六〇〇年間にわたる、西ヨーロッパと北アメリカを範囲とする哲学である。そこから外れる思想の伝統は、中国思想史やインド思想史やイスラーム思想史といった形で独立に扱われ、西洋哲学史と等置される「哲学史」から区別されてきた。

    0
    投稿日: 2023.11.19
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    ■細目次 https://gyazo.com/dd991ff5c715e91ef20b9477569db9e3 https://gyazo.com/8d4b7cf1e8b5aef7b3c41a8076c1283e https://gyazo.com/a353161f1078806b164f059979b02ba4 https://gyazo.com/41e9a262dc5b40a9764cc72d5b9e4cb6 https://gyazo.com/186a2444a0472a81f4cafdb3d34055a3

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    投稿日: 2023.11.13
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    哲学が人類共通の営みとなるために西洋哲学を相対化し、非西洋の哲学も学ぶことにより、共通性や独自性を確認し、真に多元的で普遍的な視野を身に着けるという試み。 一冊の本としては古今東西の哲学について論じられてはいるものの、各章ごとに著者が異なるので各々専門について論じている箇所も多く、すべてが「横断的」に論じられているとは言えない。よって、「共通性や独自性を確認」は読者自身が自分で行っていくしかないのかもしれない。

    0
    投稿日: 2023.05.23
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    古代Ⅰ  世界哲学とは、西洋哲学を包含し、世界の知的営為を俯瞰する、試みであり、日本が打ち出した理念である。 ナチスの台頭により、分断された世界に絶望したヤスバースは、哲学的自伝において、世界哲学へと進んでいく。それを継承したのが、日本の世界哲学である。 気になった言葉は次の通りです。 ・枢軸の時代、中国、インド、メソポタミアにおける文明のうねりを、枢軸の時代として捉える。 ・メソポタミアとは、2つの河の間という意味、チグリス、ユーフラテスの間の土地である。 ・メソポタミア下流で誕生した、楔形文字は、紀元前3000年から、紀元100年もの間、メソポタミアの言葉であり続け、やがて、その知恵はギリシャへ引き継がれていく ・ユダヤのアッシリアへの捕囚によって、メソポタミア文化、および、ギリシャ文化が旧約聖書に反映されていく ・ヘブライ語で記された39の書物が、旧約聖書としてまとまっていく、その文学形式は、教訓、対話、そして、格言である。 ・フィロソフィア:哲学が意味するもの。フォレオ(愛する)+ソフィア(知恵)=知を愛すること、が哲学の意味である。 ・ギリシャ哲学は、ピタゴラスに始まる。 ・ギリシャ哲学は、ソクラテス以前、ソクラテス以後、そして、ヘレニズム時代の3つに分かれている。 ・無知の知:ソクラテス。プラトンとアリストテレスは、プラトンの言葉を後世に伝えたのみ、ただ学校を作って、哲学を後世に引き継いだ功績は大きい ・ヘレニズム:アリキサンダー大王がギリシアとペルシャ、インドをつなぐ重要な文化の交流路を作り上げた。 ・ヘレニズム哲学 ストア派、エピクロス派、懐疑派、3つの学派が、やがて、ギリシャ哲学をローマへの引き継いでいく 目次は以下です。 序章 世界哲学史に向けて 第1章 哲学の誕生をめぐって  1 枢軸の時代  2 始まりへの問い  3 哲学への問い 第2章 古代西アジアにおける世界と魂  1 古代メソポタミア文明  2 世界  3 魂  4 学知の伝統と学識者  5 古代メソポタミアにおける世界と魂 第3章 旧約聖書とユダヤ教における世界と魂  1 旧約聖書と「哲学」  2 世界の創造と秩序  3 人間の魂 第4章 中国の諸子百家における世界と魂  1 世界と魂の変容  2 スコラ哲学、修験道、そして仏教との連絡  3 儒家の世界論と魂論 第5章 古代インドにおける世界と魂  1 世界哲学史の中のインド哲学  2 世界の魂について  3 叙事詩における「魂について」 第6章 古代ギリシャの詩から哲学へ  1 哲学発祥の地としての古代ギリシア  2 誰が哲学者なのか  3 詩から哲学へ 第7章 ソクラテスとギリシア文化  1 世界から魂へ  2 民主政ポリスの哲学者ソクラテス  3 魂への配慮 第8章 プラトンとアリストテレス  1 古代期ギリシアの遺産  2 プラトン  3 アリストテレス 第9章 ヘレニズムの哲学  1 ヘレニズム哲学のイメージ  2 ストア派  3 エピクロス派  4 懐疑派 第10章 ギリシアとインドの出会いと交流  1 異文化交流が実現した歴史的背景  2 ピュロンにおけるインド思想との接触  3 アショカ王碑文における両思想の融合  4 対話篇としての「ミリンダ王の問い」

    9
    投稿日: 2022.10.21
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    序章 世界哲学史に向けて 第1章 哲学の誕生をめぐって 第2章 古代西アジアにおける世界と魂 第3章 旧約聖書とユダヤ教における世界と魂 第4章 中国の諸子百家における世界と魂 第5章 古代インドにおける世界と魂 第6章 古代ギリシアの詩から哲学へ 第7章 ソクラテスとギリシア文化 第8章 プラトンとアリストテレス 第9章 ヘレニズムの哲学 第10章 ギリシアとインドの出会いと交流

    0
    投稿日: 2022.04.17
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    哲学=西欧哲学という常識を塗り替え、アジアやアフリカなどを含めた世界哲学の体系化を試みるという壮大な理念を掲げたシリーズである。 一巻ではメソポタミア文明からヘレニズム時代を扱う。メソポタミア文明を哲学史に組み入れること自体がすでに世界哲学への第一歩であり、その内容も大変興味深かった。 一点気になったのが、9章と10章の内容の矛盾である。9章ではヘレニズム時代にギリシャ人とインド人が出会ったエピソードを世界哲学の導入にはならないと切り捨てているが、10章ではそのエピソードを丸々取り扱っている。章ごとに作者が異なることに起因した矛盾であろう。 世界哲学を体系化しようという試みの中でこのような齟齬が生じるのは本末転倒に思える。

    0
    投稿日: 2021.10.28
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    ヨーロッパ中心の哲学史を、全世界の多面的な視点から捉えなおすことを試みた8巻シリーズの第1巻。それぞれの章末には関連する参考資料の紹介もあり、興味を深められそう。特に、ソクラテスの「不知の自覚」にまつわる記述には深く頷ける。

    0
    投稿日: 2021.05.09
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    哲学初心者には少し難しいが西洋哲学一辺倒ではなくアジアや他地域にも目をむけているのが興味深いので続けて読んでみたい。

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    投稿日: 2020.11.28
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    哲学に疎いため、勉強の一貫で読了。 まずもって、哲学とはこんなに難しいか... 読んでも読んでも意味を理解できなかった... 体系的にまとめられてるのは素晴らしいのですが。

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    投稿日: 2020.11.09
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    志は素晴らしいが、その割に章ごとの方向性が違ってしまっている。勉強にはなるが、編集もうちょっと頑張ってほしかった。

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    投稿日: 2020.11.04
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    哲学から、西洋哲学、東洋哲学といった枠を取っ払い、あらためて世界的、普遍的な視座から構成し直そうという壮大な試み。同様の動きは歴史学にもあるが、グローバル化の進展する世界にあって、当然の流れかもしれない。新書ではあるが、内容はなかなかに高度で読みこなすのは相当にしんどい。個人的には西アジアの章が刺激的だった。学生時代に学んでいたエジプトの論考がほとんど無かったのは残念だったが、メソポタミアの時代から不可知論が議論されていたことに驚かされた。その一事だけでも文明の進化論には懐疑的にならざるを得ない。あとがきによると、世界哲学の構想は日本発とのこと。以後の続刊にも要注目。

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    投稿日: 2020.05.17
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    「こんな時だからこそ先人の知恵に学ぼう!」というわけではないけれどもちくま新書から「初の」世界哲学史シリーズが刊行中ということで、シリーズの第1巻。第1巻は「古代1 知恵から愛知へ」。 世界哲学という概念は、大学生時代にカール・ヤスパースの『歴史の起源と目標』やヘーゲルの『歴史哲学』などを読んでいる身にとっては意外とハードルが低かったが、本シリーズの目標は当然これらの西洋哲学者の「限界」を超えていこうとするところにある。 第1巻は「哲学の誕生をめぐって」「古代西アジアにおける世界と魂」「旧約聖書とユダヤ教における世界と魂」「中国の諸子百家における世界と魂」「古代インドにおける世界と魂」とまずは古代人たちが世界をどう認識したのか、その中で人間の魂とはという問から入っていく。 第6章以下は、古代ギリシャの哲学誕生の場面からソクラテス、プラトン、アリストテレスとオーソドックスな西洋哲学史からの問い掛けがなされ、最後の第9章、10章で再びそれらがローマ世界、インド世界へと接続していく場面に立ち会う。 またティーブレークのように挟まれているコラムも読み応えがある。このシリーズは面白く、結構、はまりそう。

    1
    投稿日: 2020.04.11
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    哲学史というと、普通、ギリシア哲学から始まり、西欧の「大陸系」と英米の「分析哲学」という西洋哲学の流れの説明というのが一般的で、日本、アジア、イスラム圏というのがでてきても、それは「思想」、というか、西洋哲学との比較で論じられてきたのだと思う。 それを「世界哲学」として、時代ごとに論じていこうというチャレンジ。そして、これがその1巻目。 といっても、こうした「古代」においては、文明圏間の交流、影響関係はあまりなさそうなのだが、不思議なことに同じような時期に、同じようなことが当時の先端の文明の各地で問題として浮上してくるということが不思議。 もちろん、問題に対する答えは違うのだけど、、、、なんだか、「人間」とか、「人間」と「人間」の関係性といったことが問題になってきているんだね。 「世界はどのように始まり、どのように動いているのか」といった問いは古代哲学にもあるし、今だに哲学の重要な問いなんだけど、フォーカスはより「人間」「人間の内面」「人間関係」に移っていく。 「汝自身を知れ」ということか。 世界哲学といっても、やはりこの1巻目の中心は、ギリシア時代。そして、それがヘレニズムとなり、最後は、ヘレニズム哲学とインド哲学との対話というところでこの巻は終わる。 このシリーズは8巻なんだけど、プラトンやアリストテレスといった西洋哲学の始祖、そして東洋哲学の始祖というのは変だが、ある種の徹底した認識の転換を行なったブッダがさらっとしか言及されずに、どんどん次に議論が進んでいくところがすごいと思った。ちょっと新鮮というか、爽快。 次の展開が楽しみ。

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    投稿日: 2020.02.23