
ノモンハンの真実 日ソ戦車戦の実相
古是三春/潮書房光人新社
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総合評価
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長年の研究の成果が分かる秀作
多少歴史に詳しい人でもノモンハン事件は日本陸軍がソ連軍相手に惨敗した戦争だという考えの人が多いが、この本を読むとそれが違うという事がよく分かる。 日本陸軍は最終的には大敗北を喫したのだが、それについては一方的に負けたのではなくて江本孟紀風に言えば「ベンチ(関東軍司令部)がアホやから負けた」という事とソ連軍を指揮したのが独ソ戦の大英雄・名将ジューコフ将軍だった事が主因であり、現場の将兵たちは文字通りズタボロになって壊滅するまで全力で戦い、自軍の損害を上回る損害をソ連軍に強要し続けたのだと。 ただ、個々の戦闘での頑張りでは作戦指導レベルの大チョンボを挽回できるものじゃなくて、勝利の為に出来る手を全部打ったジューコフとその努力を怠った関東軍参謀本部の参謀たち(と言うかほぼ悪いのは辻政信なんだけど)と第六軍司令荻洲立兵中将・第二十三師団長の小松原道太郎の差が残酷なまでに結果に出て来てしまったと言う事になる。 救いが無いのは日本陸軍はこの失敗をほぼ糧に出来なかった事になるのだろう、戦車の事・火砲の事・航空機の事反省すべき材料だらけだが人事で改め損ねたのが特に痛い。
0投稿日: 2025.03.19
