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論点別 昭和史 戦争への道
論点別 昭和史 戦争への道
井上寿一/講談社
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総合評価

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    「新書」を「新しい本」と誤解するのが昨今の大学生の語彙力らしい。学習院ってそんなにレベルが低いのか?と驚くのだが、「新書の難易度は大学生の語彙力レベル」との著者の判断から、学習院の学生でも読めるレベルに難易度を下げたらしい。こうやって新書のレベルがドンドン下がっていくことに懸念を感じる。 で、肝心の中身だが、10のテーマ別に昭和史を概観するというよくばりな構成。ただし、新書のボリュームだと各20ページ程度なので流石に内容的には薄いのだが、これが中堅大学のレベルに合わせているというのなら、それはそれで仕方ないのかもしれない。手っ取り早く教養を身につけたい社会人がざっと読むには悪くはないとは思うが、これで終わりにせずもう少し深堀した方がいいように思う。

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    投稿日: 2021.11.28
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    昭和史に関するサーベイ論文のような印象だった。著書も気を付けたと書いているけれど、正確に書こうとしつつ、わりと読みやすい。これまで近現代をほとんど咀嚼しないままだった自分が、最初に読むのにちょうど良かったように思う。 200819

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    投稿日: 2020.08.19
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    サブタイトルが示すようにここで取り上げる昭和史は1926年〜1945年の間。なぜ戦争に向かったのかを10のテーマごとに論じていく。なかで「メディア」「女性」「外交」には、はっとさせられた。ずっと協調外交を展開していたのに戦争に突入した不思議は残念としか言いようがない。「現代が昭和の戦争前の状況に似てる」との著者の主張には賛成できないけど、政治が国民と乖離していくと悲惨な結末に向かうってのは確かでしょうね。

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    投稿日: 2020.06.29
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    10のテーマごとに戦前昭和、大戦を振り返っている。特にメディアと官僚、経済、外交あたりがおもしろい。どうしてもさらっとした内容になってしまうので、これまでの井上氏の本と比べると薄いように思われるが、この本を入り口にしてまた別の専門書に取り掛かりたい。 つくづく思うのは、戦前と戦後の、そして戦前と現代の連続性である。8月15日革命説には肯けない。東京の特別区や、政令指定都市のもとになる五大市が昭和18年の法改正でできたことや、交付税の源流となる地方分与税の存在など、戦中期に作られた制度が連綿と引き継がれている。 メディアが、政党や軍人を過度に攻撃してしまったことが一つの戦争の遠因と書かれている。現在、我々はメディアに踊らされていないと断言できるだろうか。自分自身が容易に発信者となれることで、なにかを煽っていないだろうか。不偏不党は難しいが、一つのメディア、一つの主張に依ることなく幅広く多面的に物事を見てゆく必要があるということを再認識した。

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    投稿日: 2020.06.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1926年から1945年までの歴史を10の論点で分析する。 いかにして戦争に向かったのか?回避はできなかったのか。戦争がもたらした効果は何か。

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    投稿日: 2020.02.24
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    <目次> はじめに 第1章  天皇~なぜ立憲君主が「聖断」を下したのか? 第2章  女性~戦争に反対したのか賛成したのか? 第3章  メディア~新聞・ラジオに戦争責任はなかったのか? 第4章  経済~先進国か後進国か? 第5章  格差~誰が「贅沢は敵だ」を支持したのか? 第6章  政党~なぜ政党内閣は短命に終わったのか? 第7章  官僚~なぜ官僚が権力の中枢を占めるようになったのか? 第8章  外交~なぜ協調外交が戦争を招いたのか? 第9章  日米開戦~なぜ回避できなかったのか? 第10章  アジア~侵略か解放か? おわりに <内容> 昭和史(戦前)を10の切り口から解き解いていくもの。新書なので深い分析はないが、高校生くらいが考えるにはちょうど良い分量と内容。巻末に詳しく読み解くためのブックガイドをついていて、これから研究するのによい。

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    投稿日: 2019.12.30