
薔薇ノ姫―平安秘恋夜語―
花川戸菖蒲、ゆえこ/二見書房
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総合評価
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顔を人に見られてはいけないと育った姫は、それが自分が醜いからと思い込んでいましたが、偶然出会った公達の時充に顔を見られ、優しい態度にだんだん心を寄せる。 姫がなぜそのような境遇だったかは、後々語られますが、姫の出生の秘密は予想がつくものでした。 時充は優しい男ですが、姫が清斉に迫られたと聞いたあと、自分の屋敷が修繕中ということはあるかもしれないですが、姫を自分の屋敷にかくまったり、自分の家から従者を使わしたり守るということはせず、自分で自分の身を守れっていうのはちょっとどうかなって思いました。おかげで山を走って危なく死にそうになってます。 あと、ものすごく印象に残ったのが姫の女房の坂手。 最初は姫のためという態度だったのに、姫が時充に心を寄せていることを知ると、打算で時充を姫にあて、そのあと姫の美貌で公達が押し寄せるようになると、賄賂をもらって姫に公達をあてがろうとします。 姫の着物はお古のまま、自分がきれいな着物を着たり、最低です。 姫が幸せになったときには坂手はまったく出てこなくなりましたが、新居に彼女はいないのでしょうね。 彼女のその後も気になりました。
0投稿日: 2015.08.30
