久々に地球の構造を軽く復習したくて手に取った本だったが、非常にわかりやすい構成で私のような人やこれから知りたい人にもおすすめしたい。 中身は大きなカテゴリーで章に分かれており、その中で見開き右半分を説明、左半分を図説としている構成だ。文章は右半分に収めるため非常に簡易的だがまとまっており、左半分の図によってその簡易的説明を補足している。その分専門的要素は浅めなのだが、地球科学の最初の一冊、思い出すための一冊として優秀だと感じた。

大学に入学して、今年で４年目になったので、自分の専門である地球科学がまとめられた本を読みたいと思っていた。しかし、私は本嫌いで、本読むことにハードルがあった。そんなときに、偶然書店で見つけたのがこの本である。 この本の最も魅力的な点は、２つある。１つは、非常に読み進めやすい点である。１２０ほどのページ数で、見開きの半分が文字、もう半分がイラストになっているため、本を全く読まない私でも２日で読み終えることができた。もう１つは、地球科学の内容を広範囲かつ簡潔に扱っている点である。おそらく、中学生が読んでも内容が理解できる。 今まで、大学の講義を通じて地球科学を学んできたが、内容が難しく、理解できないものが多かった。この本を読み進める中で、「あの時の講義は、この説明をしていたのか！」という気づきが多くあり、読んでいて楽しかった。見開きの半分がイラストになっているのでイメージがつきやすいのだ。 また、地球科学がどのように解明されてきたのかについても触れている。例えば、地球の年齢が約４６憶年であることや、地球が球体であることが解明されるまでの経緯が書かれている。地球科学の解明には、哲学者や医者なども登場しており、面白いと感じた。 この本を読むことで、地球科学の全体像をつかむことできたと思う。地球科学を専攻する人はもちろん、それ以外の人もこの本を楽しむことができると思う。地球科学を知る最初の一冊として、私はこの本をお勧めする。　（地球惑星科学コース　4年）