
総合評価
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powered by ブクログ戊辰戦争に敗れた会津藩の子女がプロシア人のヘンリー・スネル(平松武兵衛)の指揮下でアメリカ西部に移住する史実をもとにしたフィクション。元白虎隊士で銃の名手な鶴之助、山口次郎(新選組の斎藤一)に突き技を習ったという英虎、大工で誰とでも胸襟を開く国、ジョセフ・ヒコに日本語を習ったトニー、サクラメントに移住した実在の人物をモデルにした女性おけい、と人物像も魅力的。会津藩の若きサムライたちがアメリカ西部で活躍するバトルマンガになりそうだが、歴史の光と影は描けている。
0投稿日: 2013.04.27
powered by ブクロググランドジャンプ作品内で一番気に入ってる作品なので購入。破れ負けてしまった会津、16~17歳の少年たちで構成された白虎隊の中で生き残ってしまった鶴之助を主人公に据えて繰り広げられるこの物語は人間の弱さや強さを描いています。そして夏目先生の高いネーム構成力にも酔いしれる作品でもあります。 弱き自分を変えられるか。主人公である白石鶴之助は生き残ってしまった武士として自分を臆病者と呼んでいます。そんな彼は自分が臆病者に戻らぬよう会津藩士として新天地でもう一度自分を取り戻そうと奮迅します。嵐の船の中での決意、チャイナタウンでの啖呵などそういった面で会津藩士としての誇りを見せてくれますが、そこには臆病者に戻ってしまう恐怖と隣合わせのいびつな勇気です。その勇気がどこかでまた破綻するかと思うとゾクゾクします。頑張れ鶴之助 夏目先生の演出の良さ。WhiteTigerは夏目先生の見開きの使い方、殺陣、銃、雨などの演出描写が冴え渡った作品だと思っています。特に格好いいなと思ったのは嵐の船の中銃を構える鶴之助の姿です。雨の描き方もそうだけど、雷をバックにした鶴之助の顔が鬼気迫るものだったのがとても印象的でした。そして中国人の子供を守って銃を打つシーンもセリフと合わせて3度場面を動かし見開きに繋げるこの手法がすごい心に響きました。そのため4月にでた作品のなかで一番好きな作品となっています。 若松コロニーという実際あった話を基本としてますので、鶴之助たちの先には困難が待ち受けているのでしょう。どんなときも会津藩士の誇りを忘れないで生きてほしいな。
1投稿日: 2013.04.25
