
総合評価
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powered by ブクログ有名作家たちが絵本「100万回生きたねこ」をオマージュして紡ぐ短編集。 我が子に読み聞かせようと久しぶりにこの絵本を開いてみると、生きること死ぬこと、愛… ずいぶん哲学的な絵本だった。 名作絵本のエッセンスを受け取った作家たち独自の視点で描かれる短編集だなんて、パワーの総量がとんでもない。 お気に入りは、江國香織さんかな。町田康の相変わらず意味不明な世界観も好きでした。
8投稿日: 2025.08.08
powered by ブクログ図書館の『本のまくら』イベントで出会った本。文庫本にカバーがされ、冒頭の一文 『その女の子は物心がつく前に両親を亡くし、叔母さん夫婦に引き取られました』が書かれていました。 自分からはなかなか手に取らない本で、しかもびっくり色々な作家さんが買いた短編集なので、知らない作家さんに出会うことも出来ました。
0投稿日: 2025.07.11
powered by ブクログ耳の裏にあるホクロのような本 それぞれの本に対する記憶や解釈。募る想いの違いが面白くもおかしく、ただどう捉えても良いんだと思える。本を作る人が本を楽しんでいる姿を見られる機会はあまり無い為、普段と違う頁を開く楽しみを覚える。 愛なんて自分以外に晒せるのか、無理だろう。固執した考えで拒絶を繰り返してきた女の子と自分がふんわりと重なり、周りの人間視線を気にするようなざわめきが私を揺さぶる。時間をかけれるほど、好ましくない部分が見え形を保つのが精一杯な私と自分で作り上げた女の子は、雲泥の差があるだろう。近づきたいわけでなく、受け身な私の心を斜め前に傾けてくれる文章。 生き物として生まれた以上、感情を持つ。気付くのが早いか遅いかが違うだけ。ぞんな存在であれど、後悔は失ってからしか気づけない。 人間は己の為であれば、どんな存在も粗雑に扱える。時間をかけて愛し、時間をかけて大切に培ってきたものでさえも。 同じもののために涙することが出来る。それは、愛の価値観が同じこと。 100万回は無理でもあと何回か生き返っても悪くないような気がしている。人は余裕ができるとこう思えるのかも知れない。過去に戻れたらとか、未来に行けたらだとか。戻れないから、行けないから愛しめるものを掘り起こさないでほしい。 あと何回生き返れば、私は愛を知ることができますか。
1投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ有名作家による絵本「100万回いきた猫」のトリビュート作品集。 人それぞれの作品が詰まっていて面白い。 一冊の絵本からこんなに物語が生まれるんだなぁと感心。 この本から一人の気になる作家さんとの出会いがありました。 井上荒野さん。 他の作品も読んでみたくなりました。 トリビュート作品って、こういう出会いがあるのも魅力ですね。
5投稿日: 2025.05.05
powered by ブクログ『100万回生きたねこ』からインスパイアされた短編集。色々な作者の思う「ねこ」を感じられた。猫は色っぽくて好き。
0投稿日: 2025.03.01
powered by ブクログ100万回生きたねこは、読んだのですが、(割と最近)登録してません。 そしてこの短編をそれぞれの作家さんが書いています。 とても面白かったです。せつなかったり、かなしかったり、ひどかったり・・・・ もういちど100万回…を読まねば…
24投稿日: 2024.12.04
powered by ブクログご存知の通り、『100万回生きたねこ』(1977)は、佐野洋子さんの絵本です。最後に主人公の猫が死ぬのに、心からよかったーと思える、不思議でとっても深いお話でした。少し哲学的で、大人の方が響くかもしれませんね。本書は、この名著に捧げる13名の錚々たる作家諸氏のアンソロジーです。 最近読んだ町田康さん、谷川俊太郎さんも書かれていて…、あ、谷川さんは佐野洋子さんと(短期間)ご結婚されていたんですね。また書き下ろしの広瀬弦さんは佐野洋子さんの息子さん! なんと不思議な巡り合わせです。当然ながら、全編とも名作絵本への愛と敬意が根底にあり、様々な視点で読ませてくれました。 各話の冒頭には、作家さんがそれぞれ原典の絵本への想いを綴ることから始まっています。 オマージュ作品とは言うものの、短編小説だけでなく詩もあり、また原典のとの絡め方も、かなり直接的だったり着想のみでまるで別作品だったり、多種多様でした。 でも、猫、愛、生と死、側にいる人との心の揺れ動きと変化、時間の経過等々、滋味あふれ深く考えさせられる一冊でした。 初出は、「小説現代」2014年10月〜12月の12篇に書き下ろし1篇 ※自分のための『100万回生きたねこ』のあらすじ (ネタバレ、になるのかな?) 主人公の猫は、100万回生まれかわり様々な飼い主のもとで死に泣き悲しまれますが、猫が好きなのは自分だけで、何度も生き返るので死ぬ事も恐れていません。 ある時、猫は誰の猫でもない野良猫になり、100万回生きた事を自慢します。すり寄ってくる猫の中で、唯一関心を示さないメスの白猫がいて、気になり始め、ただ白猫のそばにいたいと思うのでした。 猫は白猫と一緒になり沢山子猫に恵まれ、猫も自分より白猫や子猫達の方が好きになります。やがて子猫達も育ち猫の元を去り、白猫も年老いて、ある日猫の傍で静かに動かなくなります。 猫は生まれて初めて泣き、動かなくなった白猫を抱えて100万回も泣き続け、ある日のお昼に猫は泣き止みました。そして猫も白猫の隣で静かに動かなくなり、もう決して生き返りませんでした。
72投稿日: 2024.12.02
powered by ブクログどれも読み応えあり! 特に気になった作品について 少しだけメモ↓ 「ある古本屋の妻の話」 曖昧なままグレーなまま それでも日々 何とか誤魔化しつつ 前に向かって進んでいく 「博士とねこ」 短いながらもぴりりとした作品 佐野洋子さんのエッセンスが 1番効いてる気がする 「虎白カップル譚」 谷川俊太郎さんの作品 最後の一文がぐっとくる
13投稿日: 2024.11.23
powered by ブクログ唯野未歩子さんのあにいもうと なんかすごく不気味で怖くて不思議な話。 全部の話にそれぞれの作家さん感がでてて すごく楽しめた一冊 読めば読むほど、絵本をもう一回読みたくなる。 大人になって読む絵本ってまた違う意味を持つよね。
1投稿日: 2024.10.03
powered by ブクログ佐野洋子さんの『100万回生きたねこ』。インパクトの強い緑色の瞳をしたオスのトラ猫が表紙の絵本です。おそらく子どもの頃にも読んだことがあったと思うんですが内容はほとんど記憶になく、大人になって改めて読んでグッときました。 1977年に発売されて以来、今なお多くの人に読まれ続けている大ロングセラーであるこの絵本への、13人の作家によるトリビュート短篇集です。 佐野洋子さんの息子さんで絵本作家の広瀬弦さんや元旦那さまの谷川俊太郎さんも執筆されています。結構著名な作家陣ばかりですが、私は読むのは初めましてな作家さんが多かったですね。 どういうこと?と理解が追いつかないお話もあれば、ちょっと不思議なお話もあり、せつなかったりしんどかったりおもしろかったりこわかったり、猫がまったく出てこなかったり、13人それぞれ個性豊かなお話でした。ただ、私が期待していたものとはどれも「なんか違った」なぁ、という感じ。 でも江國香織さん、角田光代さん、山田詠美さんのお話がおもしろかったかな。
2投稿日: 2024.09.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
佐野洋子さん(1938-2010) の絵本『100万回生きたねこ』に敬意を表して、13人の作家や挿絵画家が描き上げたトリビュート短篇集。かつて夫だった<谷川俊太郎>さんの作品も上梓されている ・・・・・〝『100万回生きたねこ』は、佐野洋子の見果てぬ夢であった。それはこれからも、誰の見果てぬ夢であり続ける〟・・・・・。
7投稿日: 2024.06.30
powered by ブクログ100万年も しなない ねこが いました。 100万回も しんで、100万回も いきたのです。 大好きな絵本のひとつ「100万回い生きたねこ」に捧げる短編集。 もう好きな作家山盛りの私にとってはご褒美ともいってもいいであろう1冊。 どれもこれも面白かったのだけれど、角田光代さんの「おかあさんのところにやってきた猫」、広瀬弦さんの「博士とねこ」が印象的だった。 読み直しす度に新しい発見がありそうな一冊。
1投稿日: 2024.06.01
powered by ブクログ好きな作家さんたち、そして活躍されているけれど私はまだ読んだことがない作家さんたちの作品を楽しみに読み始めましたが、どうもいずれも難解で面白みが感じられず〜。何度か挫折しかかりました。
1投稿日: 2024.04.23
powered by ブクログ元ネタの絵本が好きなのと、読んだことない作家さんが多かったので新たな出会いを求めて読んでみたが、特に良い出会いはなかった(みなさん素晴らしい作家さんなのは知っているが私が追いついてないのと今回の題材がミスマッチだった) 100万回「生きた」ねこだけど「死」にフォーカスしてる話が多い気がして、猫好きとしては悲しくなってしまった。
0投稿日: 2024.01.11
powered by ブクログ佐野洋子さんの『100万回生きたねこ』をオマージュして名だたる作家さん達が紡ぐ短編集。 私は多分、来世もあると思っている。前世もそして。 それは決して愛する人がいなかったからではないけれど。 それぞれの物語も勿論面白かったけど、そこまでの想像力や価値観の広がりを与えてくれた原作の素晴らしさに改めて気付いた。 姪っ子への誕生日プレゼントに決定。
2投稿日: 2023.12.23
powered by ブクログ著名な作家さんが「100万回生きたねこ」にオマージュした物語を創作。 頭の中に、あのねこのお顔が浮かぶような、そんな物語が多く綴られていた。 ねこの気持ちに寄り添ったり、ねこの方が何倍も人間より理解していたり。 読後、ねこがより一層可愛く見えてしまった。 かわいい。とってもかわいい。
2投稿日: 2023.12.05
powered by ブクログ図書館で見かけて、表紙に惹かれて借りてみた。 執筆陣がとにかく豪華! 印象に残ったものの感想↓ 「おかあさんのところにやってきた猫」 猫でも子どもでも、育てていると同じ気持ちになるのかなと思った。 うんちすらかわいい、と思うところとか!笑 おちびちゃんが外の世界に惹かれていく様子は、野生の本能だと思いつつも、おかあさんの気持ちを考えたら切ない。 「百万円もらった男」 『100万回生きたねこ』とどう関係しているのかわからなかったけれど、タイトルを見返してみたら語感がそっくり! 「あにいもうと」 ラストにぞわっとした。 「100万回殺したいハニー、スウィート ダーリン」 ラーメンの汁をくれる、ガリガリ君アイスキャンデーの当り棒(皆から集めた)を差し出す、というところに、ミックのクズ男ぶりが凝縮されていた… 「黒ねこ」 語り口がかわいい。
1投稿日: 2023.09.29
powered by ブクログ100万回生きたねこから、こんなふうにインスピレーションを受けるんだなぁと、どのお話も面白かった。一番面白かったのはゲームの中のネコの話。
1投稿日: 2023.08.18
powered by ブクログ著名な作家によるトリビュート。やはり一流、表現の仕方や情景描写が素晴らしい。 個人的には角田光代が1番好きでした。
2投稿日: 2023.06.03
powered by ブクログ長くかかってようやく読み終わった。絵本「百万回生きたねこ」をもとに書かれた短編集。 個人的に好きだったのは 江國香織、岩瀬成子、井上荒野、町田康の作品。江國香織はやっぱり私の好みドンピシャだ〜。
2投稿日: 2023.03.25
powered by ブクログ有名作者による13話の猫?愛?の話が次々に繰り広げられる。 いろいろな人がこの絵本を読んで自分なりの100万回生きた猫を書いていてとても面白い作品でした。 この人の作品を読んでみようかなぁと思えていい出会いになりました
3投稿日: 2023.02.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
100万回死んで、100万回生きて、100万人にかわいがられた猫の生と死と愛を描いた名作絵本への、トリビュート。 なんと13人の作家それぞれが描く「100万回生きたねこ」って、それだけで豪華すぎやしないか。 1話だけまったく猫が出てこなくて笑ったけど、それはそれで、まぁ、そうだよな、と思えるところもありて。 読んだ後、どのお話が好きだったかを語り合いたくなる。意見が分かれるだろうな。ちなみに一番好きなお話は角田さんかな。
2投稿日: 2022.10.17
powered by ブクログほぼ皆猫が出てくる話を書いているのに、一人だけ主題に重きをおいて猫が出てこない話を書いていて、その表現も内容も面白かった。世にも奇妙な物語みたいな内容で、才能を売りますと言ったら本当に才能が売られてしまう話。人間、その場所にある畑を耕すしかないんだなと思った、内容まんまだけど笑 最後の谷川俊太郎さんの、本文前の作者コメントみたいなところにあった、見果てぬ夢、という表現が、とても好きだと思った。
2投稿日: 2022.09.06
powered by ブクログ絵本「100万回生きたねこ」 改めて考えてみると、生と死のほか、愛の複雑さ 愛されていても、ちっともうれしくなかったり、愛しても、ちっとも大切にしてもらえない、という残酷さも描き出しているのかも。それでもやっぱり、心から愛することは素敵だ。 それぞれの作家さんの視点がとても興味深かった。
2投稿日: 2022.07.24
powered by ブクログ江國香織先生の短編小説目当てで手に取りました。 「生きる気まんまんだった女の子の話」 一見、江國香織ぽくない恋愛小説だな…って思ったけど、根幹は同じ気がする。 分かりやすいのばかりが深い愛じゃない、よねっての。 百万回生きた猫に通じている気がする…。
2投稿日: 2022.07.24
powered by ブクログ短編集は、滅多にかわないが、表紙の絵に釣られてしまった。みなさん、楽しんで書いているようで、遊び心のあるお話が多かった
2投稿日: 2022.02.06
powered by ブクログその絵本の内容を忘れてしまったが、 これだけの作家達に、これだけのお話を作らせるんだから、すごい絵本なんだな、と思う。 大人になって楽しむ本があることに、幸せを感じる。 挿絵を描いていたという方の話が、一番、絵本に近いんだろうな、という予感。
2投稿日: 2021.12.26
powered by ブクログ絵本「100万回生きたねこ」のアンソロジー本。途中、あれ?猫出てきたっけ?っていう作品もあったけど、基本、要所要所に猫が登場。でも、猫飼い的に胸が痛くなるような描かれ方もあって、さすが100万回生きたねこだな。 そういえば、100万回生きたねこは幸せなのかどうかって論争もありましたね。きっと、そんな流れから出てきた本なんだろうけど。これ。
2投稿日: 2021.12.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2021.6.27読了 1977年に発売されて以来、多くの読者に支持され続けるロングセラー「100万回生きたねこ」への思いを込めた13名によるトリビュートアンソロジー。 大好きな作家が何名かいたらもちろん、例え知らなくてもこれから大好きになるかもしれない方との出会いがあるかもと思えるから、アンソロジーは割と好き。 しかも涙なしで読めない、何度読んでも泣けてくるあの名作童話絵本を称賛する方々による作品集ときたら、嫌でも興味がそそられる、と思って手に取った。 江國香織 …生きる気まんまんだった女の子の話 直木賞作家。文章が好き。 「100万回生きたねこ」のテーマ、世界観のままのお話。佐野さんの生前最後のエッセイのタイトル「死ぬ気まんまん」へのオマージュに愛情を感じる。 岩瀬成子 …竹 児童文学で長く活躍されている方。自分は初めて知った。初めて知ったと言えば、ラフカディオハーンが割と好戦的な猫好きだったとは。竹と八兵衛のネーミングに時代を感じてほほえましくなる。 くどうなおこ…インタビュー あんたねこ 佐野さんの絵の絵本を出版するなど、佐野さんと仕事上のお付き合いがあった方のよう。 「あんたねぇ」と繰り返されるフレーズがくせになる。 井上荒野 …ある古本屋の妻の話 直木賞作家。初めて知った。味わい深いお話しだった。 「ねこ」は象徴としての役割。古本屋の妻は、繰り返される退屈な日常、誰からも求められない自分を持て余し、すぐに打ち消すものの「死」への欲求すら瞬間的に思い浮かべてしまう日々を送っている。 ある日夫が、買取依頼として送られたダンボールの中から、封筒に入った遺書を見つけ、妻にどうしようかと相談する。封書に書かれた宛先へ直接手渡そうとの妻の主張によって、買取依頼主へ持参するも、すげなく追い返される。 持ち帰ったその手紙を「捨ててしまえ」と言われたら、自分を取り巻くすべてを捨ててこの家から出ていこうと決めていた妻に対し、意外にも夫は、死んでしまった猫と共に埋めてやろうと言う。 角田光代 …おかあさんのところにやってきた猫 直木賞作家。映像化された作品が多く知名度が高い。 飼い猫として大切に可愛がられつつ自由がない生活と、命の保証はないが自由だけはある生活。わたしが選び取ったのは、後者。でも、死を前にして、飼い猫として大事にされた記憶と飼い主のことを大切に思いながら、生まれ変わる。 町田康 …百万円もらった男 芥川賞作家。元パンクロッカー。 この作品群の中にあって、唯一猫自体が出てこないお話し。星新一や筒井康隆にありそうな、世にも奇妙な物語のような、才能を百万円で売る男の話。大真面目なのに人を小ばかにしているような文章がとても楽しい。 今江祥智 …三月十三日の夜 児童文学、絵本の分野で受賞歴多数。2015年に逝去。 大阪大空襲に遭遇した猫の話。素朴で重い。 唯野未歩子 …あにいもうと ゲゲゲの女房(映画版)、きのう何食べた?等に出演している女優であり、脚本家、映画監督。 あにいもうととして生まれ変わりを繰り返すいもうと猫が人間の女の子として生まれ、平凡な人生を生きる中で、あに猫が関わってきて自身の生活を脅かすようになり、結局自分の手で最後を迎えさせることとなるという話。予想はしていたが結末がショッキング。 山田詠美 …100万回殺したいハニー、スウィート ダーリン 直木賞をはじめ、数々の文学賞を総なめしている学生時代大好きだった作家。 「100万回生きたねこ」がそのまま作品内に出てくる。私が語るミックの話。 百万回生きて、百万回死んだねこは、愛を知って、ようやくちゃんと死ねた筈だったのに、また新たな読者の心の中で生き返ってしまうかもしれない。 綿矢りさ …黒ねこ いわずもがな芥川賞作家。 しっくいに塗り込められた奥さんと猫の話。 川上弘美 …幕間 芥川賞作家、他受賞歴多数。独特なゆるやかな雰囲気が大好きな作家さん。 ファンタジーのようなゲームの中のような、不思議なお話し。猫だけじゃなく、人間も何度も生まれ変わる世界。 広瀬弦 …博士とねこ 佐野さんのご子息。 良かれと思ってしている好意であってもその当人にとって喜ばしいものとは限らないというお話し。 谷川俊太郎 …虎白カップル譚 佐野さんの元夫。 100万回生きたねこは佐野洋子の見果てぬ夢であった。それはこれからも、誰もの見果てぬ夢であり続ける
5投稿日: 2021.10.13
powered by ブクログ好きな作家さんのお話が収録されていたので購入。よく分からない話や詩、面白い話、苦手なタイプの話まで様々。全体としては、ストーリーより描写や言葉を楽しませて貰ったなという印象。川上さんの文章は初読みだったけど、かなり好き。あと山田さんの話のタイトルがオシャレでツボでした。 ★ 生きる気まんまんだった女の子の話/江國香織 100万回殺したいハニー、スウィートダーリン/山田詠美 博士とねこ/広瀬弦 虎白カップル譚/谷川俊太郎 幕間/川上弘美 ◎ ある古本屋の妻の話/井上荒野 おかあさんのところにやってきた猫/角田光代 百万円貰った男/町田康
0投稿日: 2021.07.30
powered by ブクログ1977年に刊行された佐野洋子の絵本『100万回生きたねこ』。そのねこは、100万回も死んで、100万回も生きました。飼い主たちはねこを可愛がり、ねこが死ぬと泣きます。しかし、ねこは1回も泣きませんでしたが…。そんなねこの100万分の1回の人生ならる“猫生”を13人の作家が描くアンソロジー。
0投稿日: 2021.06.20
powered by ブクログ「生きる気まんまんだった女の子の話」だけ目にしたことがあって、その他は初見。江國作品を目当てにオムニバスを買うとたいてい江國さんと似た感じの話ばかりのに当たることが多いけど、このオムニバスはかなりそれぞれの作家さんでカラーが違っていて自分には目新しかった! 話によって好き嫌いがあるので星はつけず、、 いわゆる王道って感じの物語もあれば戦時中の話があったり、はたまた詩だったり あくまで100万回生きたねこをトリビュートしているだけなのでねこ関係ないやんって話もあった。あらすじは覚えているもののディテールがわかんないといまいち伝わらない…と思ったお話があったので、もう一度あの絵本を読んでからじっくり咀嚼したい ショートショートっぽくて斬新だったのは町田康さんの「百万円もらった男」 おもしろかったけど想像していたのと違う最後に唖然とした、シンプルに結末がしんどい唯野未歩子さんの「あにいもうと」 山田詠美さんはさすがだなあ〜と感心した、ハマらない人にはなんの話よって思われそうだけど個人的にはただただすごく好き 川上弘美さんの「幕間」も切ない
2投稿日: 2021.02.09
powered by ブクログ初読み作家さんばかりで、新しい作家さんに出会えた。角田光代さん、綿谷りささん、川上弘美さんのが好き。 それにしても凄く豪華。
1投稿日: 2020.12.29
powered by ブクログトリビュート。短編集。初めて読んだ作家さんもいたけどそれぞれがそれぞれに味があっておもしろかった。佐野洋子さんという人、『100万回生きたねこ』という絵本のもつパワーもあるんだろうね。いやほんとにそれぞれおもしろかった。ねこと人間のお話。人間にとってねこって生き物はもうだいぶ欠かせない存在なんだなあと。
0投稿日: 2020.12.06
powered by ブクログ13人の作家による、 佐野洋子の絵本「100万回生きたねこ」へのオマージュ どの作品も、原作への愛に満ちている ひとつだけねこ関係ないのがあったけど(笑) あれはあれで面白かったし。 原作をもういちど読みかえしたくなった。
0投稿日: 2020.05.02
powered by ブクログ角田光代、広瀬弦のが素晴らしい。 元々の絵本を読んでいなくても中々に味わい深いものがたくさん。 町田康だけ独自路線だったな。 あと山田詠美は苦手。
0投稿日: 2020.03.09
powered by ブクログ面白いかと言えば、そうでもない。 それぞれの作家さんが、佐野洋子さんとこの元となる100万回生きたねこ、に敬意を込め、何らかの関係を持たせて、でも寄せすぎず、腕の見せどころ!とばかりにセンスよさげに書いてる感じがしてしまい、素直に読めなかった。 私があまのじゃくなだけか…(^◇^;)
0投稿日: 2020.03.06
powered by ブクログ町田康のを読みたくて、悩んだけど買いました。 他の作家はすごく豪華やけどそこまで心惹かれるのはなかった。 町田康はすごく分かりやすく読みやすい町田康だった。話も面白かった。別に猫じゃなくていいはずなのに書き手も読み手もなぜか猫を期待してしまう中で、町田康は唯一猫いっこも関係ないからね。100万の方に焦点当ててて。町田康は紛うことなき猫作家なのに。パンクロックの人だから。 町田康以外では川上弘美のが面白かったと思う。
1投稿日: 2020.03.03
powered by ブクログ「100万回生きたねこ」へのオマージュ。 豪華だな。そして、色々だな。 綿矢さんの「表紙のねこが怖かった」という気持ち、わかります。
0投稿日: 2020.02.06
powered by ブクログ佐野洋子さんの100万回生きた猫をもう一度読み返したくなる。 猫好き作家さん達なのか、さり気なく猫の特徴を表現してるのが楽しい。
0投稿日: 2020.01.31
powered by ブクログ「100万回生きたねこ」へのオマージュ。それぞれの作家の個性が出ていると思う。豪華メンバーの同人誌といったところか。
0投稿日: 2020.01.25
powered by ブクログずっと読みたかった本。ようやく入手。 ●江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」 ……世界観がそのまんま。いいねえ。 生きる気まんまんだった女の子は、なんだかんだで幸せな人生を送ったのだろうな。 ●岩瀬成子「竹」 ……よく分からなかった。児童文学の作者なのに、やや難解。 ●井上荒野「ある古本屋の妻の話」 ……夫婦は仲良くありたいね。分かりやすく。誤解を招かずにすむくらいに。 ●角田光代「おかあさんのところにやってきたねこ」 ……いろいろ深読みしたくなってしまう短編。 飼い猫の幸せ?野生の幸せ? 親の子知らず、子の心親知らず。 人生の因果、幸福とは? そして、元絵本でねこが、王様や船乗りやおばあちゃんや女の子を大きらいだった理由も。 ………中略…………飽きたから?むつかしいハナシが多いから?……… ●町田康「百万円もらった男」 ……意味不明。「ねこ」はいずこ? ●綿矢りさ「黒猫」 ……綿矢りさは「インストール」だけ読んだことアリ。なかなか面白い作品だったから機会が合えば他の作品を読んでみたいと思っていたので丁度良かった。 ……今回の短編集では一番好きかも。綿矢りさ、よし、「蹴りたい背中」を読んでみよう。 それと、元ネタの「黒猫」も読んでみたいとも思った。 ●川上弘美「幕間」 と ●広瀬弦「博士とねこ」 ……それぞれ、「白いねこ」との出会いの直前をイメージして描いたのだろうと思われる。 ……「博士と・・」が、原作の文体で書かれているのが心地よし♪ ●谷川俊太郎「虎白カップル譚」 ……こちらは逆に「その時」と「その後」か? ラストを飾るのが谷川俊太郎さんだというのが、しみじみくる。原作のテーマにも通ずるような・・・。 ★3つ、7ポイント。 2019.10.15.新。 ※芥川賞だとか「●●賞」だとかの受賞者たちによるアンソロジー。 「直木賞」だとか「本屋大賞」だとかではなく・・・。 ↓ 読んでいていまいち熱くなれずにいたこと、「むつかしい…」「意味わからん…」「つまらん…」と思えてしまった作品が多かったのは、 エンタテイメントではなく“ブンガク”系の作家さんによる物語だったから? ・・・と考えたら、自分で自分が「ちょっと残念なやつ」に思えてしまった(苦笑)。
3投稿日: 2019.10.06
powered by ブクログ『100万回生きたねこ』に捧げるトリビュート短篇集。 『100万回生きたねこ』からこんな素敵な作品たちが生まれるなんて『100万回生きたねこ』、やっぱりすごい。そして、何回読んでもいい絵本だなぁ。 町田康「百万円もらった男」 世にも奇妙な物語っぽくて面白く、一気読みした。 角田光代「おかあさんのところにやってきた猫」 猫をこよなく愛する角田さんらしいなぁ。 文章がするすると入ってくる。
0投稿日: 2019.08.17
powered by ブクログ絵本『百万回生きたねこ』へのトリビュート短編を13編集めた作品集。 好きな作家が何人かいたので、空き時間にぽちぽち読むために購入したのだけれど、思いのほか力作揃いでひと息に読んでしまった。 元の絵本は一度読んだら忘れられない素晴らしい作品だが、やはりどの作家からも絵本への強い思い入れが感じられる。 なかでも、角田光代のは秀逸で胸に沁みた。 最後の二編は息子と元夫で締めくくっていて、佐野洋子への思いのこもった追悼の一冊としてまとまっていた。
0投稿日: 2019.07.28
powered by ブクログ絵本「100万回生きたねこ」へのトリビュート短編集。作風も、絵本の活かし方もさまざまで、それぞれに味わい深かったです。 印象的だったのは川上弘美さんの「幕間」。RPGの主人公と、ねこを重ね合わせるとは……着想が面白く、また、皮肉に満ちて切なかった……。 小説の中に混ざる、くどうなおこさん「インタビューあんたねこ」の詩、好きだなぁ。リズムが良い。言葉選びのセンスが良い。普段なかなか詩に親しむ機会がないのですが、ことばのひとつひとつがキラキラしてる……。 短いながら優しい、谷川俊太郎さんの「虎白カップル譚」で締めくくられていて、後味が良くてほっとしました。
0投稿日: 2019.07.23
powered by ブクログ個人的には楽しめたけれど、予想以上に毒が利いていた(笑)。 確かに絵本も毒は利いているんだけれどさ。 何ていうか大人向け『100万回生きたねこ』。 それぞれの小説はおもしろいんだけれどもさ。
0投稿日: 2019.07.20
powered by ブクログなんといっても6話目、「百万円もらった男」である。 私は声を大にして言いたい。 「猫関係なくなってるやん」と。
3投稿日: 2019.06.27
powered by ブクログ2019/05/15読了 綿矢りさ目当てで購入 綿矢りさ、安定に好き…夫婦の結末にちょっと余韻が持てて良かった…猫かわいい。 角田光代さんの、おかあさんのところにやってきた猫が、個人的にツボよ…可愛い文体で、ほわほわした暖かい文章だったなぁ。 唯野未歩子さんの、あにいもうと は、唐突すぎて衝撃だった笑 町田康さんの、百万円もらった男、はこの本の中で一番猫感がなかったし、文体も硬かったから読みにくかったけど、題材は面白かったなぁ。 総括、角田光代さんの本、他にも読んでみよー。
0投稿日: 2019.05.15
powered by ブクログ“100万回生きたねこ”へのオマージュとしての短編集だが,各著者の温度差が大きく,ジェットコースタに乗っているような気分.
1投稿日: 2019.02.04
powered by ブクログ作家には猫を飼っている人が多いと聞くけど、それぞれの作家の目線で猫と絡めて書かれた短編集はそれぞれの持ち味が出ていてよかった。 特に猫目線で書かれている作品に関して、こんなこと感じてるのかもしれないなと思いながら読んだ。 角田光代さんの作品が切なくて印象的。 後悔しない生き方って何だ? 原作同様、生き方を考えさせられた。
0投稿日: 2019.01.06
powered by ブクログ角田光代さんのやつがとても響いた。猫は好きでも嫌いでもないけど、文鳥をもっと大切にしようと思った。うちの文鳥が何考えてるか、こんな風にはっきり分かったらいいのにな。今の想像するかんじも好きだけど。
1投稿日: 2019.01.04
powered by ブクログ江國香織さんの文だけを立ち読みし、胸が詰まってやりきれなくなった。 「どうしたって好きになるわけにはいかないのよ。」 でも、100万回生きた猫は最期には生き返らないから。 私も100万回生きられないけど、「どうしたって好きになるわけにはいかない。」理由はよくわかるからね。
1投稿日: 2018.12.18
