
総合評価
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powered by ブクログ【概略】 義肢のリハビリ専門病院の受付として働く佐藤真白は、実はアンドロイドである。ある日、真白は義肢のリハビリのために病院にやってきた響という青年と出会う。響とのやりとりが日を追うごとに、アンドロイドである真白の中で処理できない感覚が生まれてきた。電気羊の夢の向こう側にある夢を、アンドロイド真白は見ることができるのか? 2025年05月29日 読了 【書評】 いやーーーよかった!本作も名古屋青年会議所がご縁で知り合った本友である高校生の子にオススメしてもらった。「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」や「攻殻機動隊」、ロボット三原則(ロボットじゃないけど)・・・SFの中心にあるカテゴリであるアンドロイドが媒体になった恋愛小説という。あっという間にページが進んだよ。 一つ前に投稿した作品(君の嘘と・・・)が涙を誘う純度の高い恋愛小説とするならば、本作は叙述トリック(って言っちゃいけないんだよねーこれってネタバレと同義だからね!ごめんなさい!)のような手法が用いられていて、最後に「おぉ~!」と爽快な読了感をもたらしてくれる。勘のよい読者の場合だと、途中で気づいちゃうかもだけど。 本作では、「アンドロイドは恋をするのか?」という部分が恋愛小説にうまくSFテイストを入れてくれてる。もちろん、ザ・SF小説!のような空気感ではなく、あくまで恋愛小説。「ロミオとジュリエット」という名作も、しっかり効いてるのよ。 あなたは、恋をしたことがありますか?ここで言う恋とは、相手を惚れさせるような感じではなく、惚れたもん負けになってしまうような恋。不倫とかでもいいよ。およそ合理性であったり節度であったりが吹っ飛んでしまうのが恋だったりするじゃない?「感情が理性を凌駕する瞬間」が自分にとってゾワゾワするポイントなのだけど、この恋はその最たるものだよね。アンドロイドにとって「エラー」扱いされる。そりゃそうだ。意味不明な行動(エラー)をとっちゃうもの、人間だって。この不合理・矛盾を本作ではそこかしこで楽しめるというね。 読み進めてる間に、こんなエピソードを思い出した。結婚相談所を経営する方とお話をする機会があってね。そこで(パートナーを探している)男性から、相談所経由で出会う女性との交流の仕方について、様々な質問を受けるみたいなのよね。そりゃそうだよね、一緒になる約束をするってことはその経営者も含めて三方よしなのだからね。そんな質問の中で、こんなものもあるそうな。「女性と一緒に歩く時、何センチぐらいの距離で歩けばいいですか?」というもの。サイゼリヤのテーブルの拭き方を思い出してしまった。コンビニやドラッグストアで、レジ待ちのお客さんが〇名になったらヘルプの放送をするってのも思い出してしまった。人間だってアンドロイドと同じでデータを蓄積していくのだよね。そのデータのパケットが「〇センチ」の人もいれば、「だいたいこんなもん?ってか、状況で変わるくね?」な人もいて。変わらないやん!ってね。 イーロン・マスクが必死に仮想世界から抜け出す術を探すように、そして性嗜好に多様化がされていくように、色んなボーダーラインがぼけてきてるよね。もちろん倫理観であったり人(の死)の存在についての感じ方がもう少しフラットにならないといけないとは思うけれど、もう少し先の未来では、本作のようなストーリーを見て「大昔の人達は、なんて些細なことで悩んだりしてたんだ!」なんて思うこと、あるかもしれないね。 若い世代が読む恋愛小説・・・という色眼鏡は外して、純粋に楽しめると思う。筆者は前作で落語をトピックとして採用していたし、会話に緊張と緩和も素敵に駆使してる。落語のような会話リズムだよ。
0投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログ儚く切ない。真白が自分のためから響のために、響は真白のために行動するところが心を動かされました。一気に読むことをお勧めします。
0投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログとっても面白かったです!面白い設定でもキュンキュン出来るし最後の結末はもう予想も出来ない...二度読み必須です!
17投稿日: 2023.11.11
powered by ブクログ最後らへんの「自分が勤めていた病院にいたすべての人間が、アンドロイドだったことに」の1行で鳥肌めっちゃ立ってめっちゃよかった!!
0投稿日: 2023.06.11
powered by ブクログ色々ひねってある設定は、まぁ種明かしされればあぁそうねという感じ 個別にはもしかしてって思ったのが全部そうだったのね~と AIにしてはね~なんて思ってたら…ねぇ…
0投稿日: 2023.01.25
powered by ブクログ読んでるうちにオチはそうなんだろうなあーって気づけたけど、アンドロイドが恋心に苦悶してるログとかはすごい印象的。
0投稿日: 2022.12.04
powered by ブクログンドロイドというSFのギミックを用いた、甘いラブストーリー。アンドロイドの人権であるとか、人間とはなんぞやとかの、重いテーマには踏み込まないようでいて、案外とそういうことを考えさせる話。アンドロイドの、ヒロインが可愛い。
0投稿日: 2022.01.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
佐藤真白は、義肢のリハビリ専門病院で 事務スタッフとして働いている。 外見が生身の女性と寸分違わぬ精巧さで 作られているため、周囲には気づかれていないが、 実はある研究機関から送り込まれたアンドロイドだ。 ある日、院内の庭で散らばったカードを集めている 青年・響に声をかけられる。 響は事故で左腕を失い、義肢のリハビリのため 病院へやってきていた。 屈託なく笑う快活な響とのふれあいの中で、 真白の処理しきれない感情が生まれ始めて…。 -------❁ ❁ ❁------- 最後までお話の展開が読めないような作品でした。 どんでん返しに驚かされました笑笑 感情を色で表現していくお話に 共感を覚え、読み進めていくととても面白かったです。 ー貴方はこの結末に、嘘偽りなく、 心の底から満足している?
0投稿日: 2020.09.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アンドロイドが知能と鋭い感覚知覚を備えたら、感情も生じうるのかも と思っていたら主人公実は、元は人間だった
0投稿日: 2020.02.20
