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無垢なる者たちの煉獄 上
無垢なる者たちの煉獄 上
カリーヌ・ジエベル、坂田雪子、吉野さやか/竹書房
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総合評価

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    フランスのミステリー作品、初めて読みましたが面白かった。前半わりとモサモサしてるんだけど、パトリックという真打ちが登場してから、加速度をつけて悪夢さながらの頭脳戦が進んでいきます。悪人VS悪人の構図は平山夢明が好きな人にはフィットするかも。同様に、タランティーノが監督したらさぞ面白かろうと思ったのですが、エピローグまで読むとちょっとテイストが違うかな、どちらかというとデヴィッド・フィンチャーかなと感じました。こういう終わり方はフランスっぽいというか。これも一種のピカレスクロマンなんでしょうね。フランス国内で色々賞を取っている作家さんなので、是非他の作品も読んでみたいです。

    1
    投稿日: 2019.05.06
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    格調高いタイトルに惹かれました。さらさらとした文体で実に読みやすいです。悪vs邪悪の対決。最初悪人、と思ってた彼らが可愛く見えてきます。ラファエルの過去が繰り返し投影されるので、彼らが主役なんでしょう。ここから先挽回できるのか、下巻が楽しみです。

    1
    投稿日: 2019.04.25
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    カリーヌ・ジエベル『無垢なる者たちの煉獄 上』竹書房文庫。 上巻は上々の滑り出し。なかなか面白い設定のサスペンス・ミステリー小説である。サイコパスでシリアルキラーのパトリックに比べたら強盗犯など生温い。 14年の刑期を終えたラファエルは弟ウィリアム、刑務所仲間のフレッド、クリステルと宝石強盗を決行。3千万ユーロものの宝石を手にしたが、警官隊との銃撃戦によりウィリアムが負傷し、夫の帰りを待つ獣医サンドラの古びた屋敷に逃げ込む。ところが、サンドラの夫パトリックの正体はシリアルキラーだった…… ラファエルの焦燥とシリアルキラーが獲物を狙う描写が交互に描かれ、ジリジリした展開が続く。強盗犯対シリアルキラー、果たして…… 気が付けば、何故か悪人であるはずの強盗犯を応援している自分が居た。

    7
    投稿日: 2019.03.11