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恩讐の鎮魂曲
恩讐の鎮魂曲
中山七里/講談社
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総合評価

183件)
4.3
78
76
21
0
0
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    本作品もとても面白かったです。 スッキリ終わらせないのが、この作者の憎い所ですが、それもまた現実的で良かったです。 この弁護士は生い立ちにいわくがあるので、他の作品とは異なる味わいを感じさせてくれます。 続編も早めに読みたいと思います。

    25
    投稿日: 2025.11.09
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    御子柴礼司シリーズ。本作も面白かった。 他作でさんざん悪徳弁護士と書かれているけれど、きちんと人間的心を持っていて、なんだったら普通の大衆以上に真摯な心の持ち主として描かれているように思う。 本作の魅力は、解説に端的に示されている。解説より2か所抜粋。 「中山作品の読み心地は、囲碁の対戦を見ているときのそれに近い。囲碁の布石というものは門外漢には理解不能なもので、序盤の展開が後でどのように効いてくるかはまったくわからない。黒白交互に石が置かれていくのを見るのはそれだけで気持ちいいが、ぼうっと見とれていると、あるとき突然決着が訪れるのである。」 「フェアプレイの精神が良きミステリーの必要条件である。」 いずれも全くそのとおり! 最近話題のミステリーの一部は、このフェアプレイ精神に欠けるものがるように思う。そういう作品は読み終わっても騙された気持ちがしてあまり気持ちがよくないのだ。 中山作品は、鮮やかなどんでん返しで、さわやかな読後感があり、本作もそれに漏れない一作だった。 次巻も楽しみ。

    17
    投稿日: 2025.10.20
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    シリーズ物とは知らずに手にとったが、御子柴の特殊な成り立ちから前作があることはわかった。 完全自白した被疑者を無罪にするべく、御子柴が事件の裏にある真実を追っていく。しかし、例え無罪になったとしてもこれは勝訴なのか?と考えずにはいられない。 前2作「贖罪の奏鳴曲」「追憶の夜想曲」も読みたくなった。

    6
    投稿日: 2025.10.15
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    御子柴礼司シリーズの3作目。Kindle Unlimited。前作で裁判中の身バレというとんでもない事態に陥った御子柴礼司。ここからどう立て直していくのかが見所と思っていたが、なんと驚異の鈍感力でスルー。本筋はあくまでも事件と謎解きである意味安心した。先の読めない展開は相変わらずのドキドキ感をもたらしてくれる。付け加えて杉江松恋さんの解説が、本作品を含めた中山七里の魅力をしっかりと伝えてくれて読み応え十分。

    0
    投稿日: 2025.09.15
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    恩讐の鎮魂曲 著者:中山 七里 ナレーター:池添 朋文 御子柴礼司の第三弾。 今度は誰なのだ?と思ったらまさかの恩師登場。 恩師は真っ当な人間なイメージだったので、御子柴が弁護に立つとは予想外の展開。 裁判の展開も気になる事ながら、恩師は頑なに罰して欲しいと懇願するために御子柴が苦悩する姿が面白かった。 また次々と繋がる人間関係も面白い。 第四弾も楽しみだ! ------------- サマリー(あらすじ)・コンテンツ: 恩師と向き合う悪徳弁護士・御子柴礼司。「贖罪」の意味を改めて問う、感涙のリーガル・サスペンス。少年時代の凶悪犯罪が暴露され、悪評が拡散する弁護士・御子柴。勝率九割の敏 腕も依頼者が激減、事務所移転を余儀なくされた。そんなとき少年院時代の教官が殺 人容疑で逮捕され、御子柴は恩師の弁護を力尽くでもぎ取る。罪を自ら認める教官だ ったが、御子柴の弁護法廷は驚愕の展開に! 恩師と向き合う悪徳弁護士・御子柴礼司。「贖罪」の意味を改めて問う、感涙のリーガル・サスペンス。 谷原章介さんが「王様のブランチ」の「思い出の一冊」に選んだ『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』シリーズ最高傑作! 少年時代の凶悪犯罪が暴露され、悪評が拡散する弁護士・御子柴。勝率九割の敏 腕も依頼者が激減、事務所移転を余儀なくされた。そんなとき少年院時代の教官が殺 人容疑で逮捕され、御子柴は恩師の弁護を力尽くでもぎ取る。罪を自ら認める教官だ ったが、御子柴の弁護法廷は驚愕の展開に! ------------- 読了日:2025/08/17

    14
    投稿日: 2025.08.30
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    御子柴シリーズ3作目。今回の弁護は少年院時代の恩師。最初に語られる事件はどう絡んでくるのか? 恩師が入所していた老人ホームで介護士を殺害し、本人も認めている。目撃者である入所者たちは証言や記憶もあやふやな中どう弁護していくのか!? いつもとは違う御子柴を見れた気がした。

    2
    投稿日: 2025.08.27
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    恩師、少年院時代の教官が加害者となり、 御子柴が弁護をするシリーズ第三弾。 反社会関係で進むのかと思ったが、 最初のくだりだけだった。 すんなりとは進行しないと思っていたが その通りでいくつものドキドキやそうくるか、 えーみたいなのがあり面白い。  恩師との法廷でのやり取りは、思い通りに行かず 今までとは違った御子柴に会えた。 人により償い方も違う、想い、考え方も違い共感できる。 最後のりんこの手紙には、泣けたね。

    9
    投稿日: 2025.08.18
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    一気に読んだ。つながっていないと思っていた人たちが次から次へとつながり…最後の終わり方は負けたのに勝った、そんな気持ちのする作品

    1
    投稿日: 2025.08.15
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    敏腕だけれども高額報酬を要求することで知られる「悪徳」弁護士、御子柴礼司を主人公とした法廷ミステリシリーズ3作目。 本作では御子柴が少年犯罪で収容されていた少年院時代に御子柴を矯正した指導教官・稲見が被告となる。入居する老人ホームで殺人を犯し、周囲の証言も、稲見の自白もあるという中でまたしても無罪を主張する御子柴。 恩師に対する情から過去作以上に見切り発車的に着手するも、公判準備の過程で独自に捜査を続ける中で隠蔽された事実が明らかになり…という展開はこれまでと同じ。さすがに3作目ともなれば展開が読めてしまうし、作者はフェアに伏線をちりばめてくれているので真相の大枠は浮かんできてしまう。周囲の証言もあり、被告が自白もしている状況をいかにしてひっくり返すかというか、そのような状況が起こる妥当性を担保できる真相を導くための設定、構成の妙味に舌を巻く。

    9
    投稿日: 2025.08.14
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    3作目。 今回は、医療少年院にて御子柴の担当教官だった稲見武雄が殺人を犯した事を知り、無罪を勝ち取ろうと奮闘する話である。 冒頭にて語られたのは、ブルーオーシャン号事件。転覆していく船の上で、救命胴衣を着た女性を男が殴り救命胴衣を奪い殺人罪に問われたが、結果として「緊急避難」というもので無罪になったという事件。 この事件が今回稲見が起こした事件に深く関わってくる。 この世界には人を殺しても無罪になる事がある。 《戦争、死刑、少年犯罪、刑法39条(心神喪失)、刑法37条(緊急避難)》 上記のブルーオーシャン号での事件は37条が適応され無罪となった。 稲見の事件を知るや否や、御子柴はすぐに動く。 稲見教官から、贖罪の意味を教えられた。 自分の人生に一条の光を見出せたのは稲見のお陰である。 あの稲見が人を殺すなんて到底考えられない。 いつもの御子柴らしくない心情だが、今の御子柴を作り上げた人物の人生がかかっているとなればこうもなるだろう。 例えそれが元・死体配達人だろうと。 相変わらずな方法で担当弁護を代わり、稲見の無罪を何とか立証しようと奮闘する御子柴だが、 稲見本人が法廷にて、「自分は明確な殺意を持ってして栃野という男を殺した。被害者にも護られる権利があり、そしてどんな人間にも償う権利がある。罪の大きさに見合った罰を与えてくれ」と言う始末。 普通は被告人と弁護士は二人で一つ。な筈だが、裁判を行う度に御子柴vs稲見の構図になる。 稲見が入所していた伯楽園にて犯行が行われた時一緒にいた人に話を聞き、矛盾点に気づいたこと。 伯楽園では日常的に暴力が奮われていたこと。 稲見が殺した栃野という介護士の本性。 その他にも沢山、稲見の罪を無罪に持っていく為に証拠集めに走る御子柴。 栃野の実家に赴いては、栃野は稲見に出会わなかったもう一人の自分だと感じ。 稲見の別れた妻の所に赴いては、稲見は自分にとって父親以上に父親であった、稲見の足は自分が負わせた傷であると謝罪する。 謝罪なんてするなと稲見に言われたのに、そう口に出していた。そして自分は謝りたかったのだと御子柴は悟る。 公判での発言、証拠集めに動き回る御子柴はこれまで以上に躍起で、それだけ稲見に思い入れが深いのだろうと節々で感じる。 事が動くのは後半。 妻から教えられた稲見の息子、武士の死について。 そしてブルーオーシャン号で救命胴衣を奪われた女性の父親である日浦家を尋ねた時に見つけた一枚の写真。 なぜ稲見がある入所者を庇い殺人を犯したのか。 稲見にある入所者を助けてあげて欲しいと懇願し続けた老婆。 2人は同じような理由で伯楽園に集まった。 稲見に助けてあげてと懇願した老婆は、何も法律に違反していない。検察も立証することは不可能だろう。 「私は何かの罪に問われるの?」そう微笑む老婆に御子柴は「法で裁かれる方がよっぽど幸せな事もある」と告げる。 それは御子柴自身、法に裁かれなかったから出た言葉だろう。 苦しみ、許しを乞う事も許されない。 謝罪なんてもっての他だ。 院を出る時に誓った。 「奈落から手を伸ばした者を生涯かけて救い続ける」 それが御子柴の罪への向き合い方だった。 でも今回の事件を通して、法の限界を感じてしまった。 自分が恩師にしたことは役に立たなかった事なのか。 稲見は言う、お前の贖罪の仕方と俺の贖罪の仕方が違っていただけの話だと。 稲見は満足そうにして去っていったが、御子柴にとってはどうしようもない感情に囚われて。 大事な人を護れなかった。その為にこの道を選んだのに。 打ちひしがられる御子柴の元に倫子から手紙が届く。 「テレビで見たよ。ずっと一生懸命だったね。ずっと応援してるよ。大きくなったら先生みたいな弁護士になりたいな。頑張ってね」 倫子の手紙を読んだ御子柴は瞳を潤ませた。 兎に角必死な御子柴先生と、自分を許さないでくれ、罰を与えてくれと懇願する稲見教官。稲見教官の罪との向き合い方には脱帽する。果たし罪を犯してこんなに冷静で居られるのか。長いこと医療少年院の教官という特殊な仕事についてきたことからくるものなのか。 倫子ちゃんの手紙で涙を見せるような描写にはこちらもグッと来てしまった。 面白かった!

    14
    投稿日: 2025.07.30
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    シリーズ3作目。 謎解きもさることながら、今作は恩師との対峙、御子柴の苦悩など、その心理描写が見どころだった。

    1
    投稿日: 2025.07.19
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    おもしろかった! 始まり方から設定、話の進み方、登場人物、私好みの本だった。 序盤から読む手が止まらなかった。

    1
    投稿日: 2025.07.13
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    少年時代の凶悪犯罪が暴露され、悪評が拡散する弁護士・御子柴。勝率九割の敏 腕も依頼者が激減、事務所移転を余儀なくされた。そんなとき少年院時代の教官が殺 人容疑で逮捕され、御子柴は恩師の弁護を力尽くでもぎ取る。罪を自ら認める教官だ ったが、御子柴の弁護法廷は驚愕の展開に

    14
    投稿日: 2025.07.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブルにて 被害者が暴力的になってしまったきっかけは、 やはり船の事故だったのだろうか。 事故以降の被害者の気持ちも知りたくなった。

    1
    投稿日: 2025.06.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    御子柴シリーズ3作目 ラストの稲見教官の無罪にならない展開はなんとなく予想できたが、人間らしくなってきた御子柴の魅力が際立った作品だった。 最後の凛子ちゃんの手紙はグッとくるものがあり、御子柴は救われてよかった。 凛子は御子柴のような弁護士を目指し、御子柴はこれからも奈落から手を差し伸べる人を助け続け、お互いの存在を糧に生きていくと素敵だと思った。 将来凛子が弁護士になった作品ができて欲しいと思った。

    4
    投稿日: 2025.05.31
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    御子柴礼司シリーズ。前作て自身の過去の犯罪歴を暴露した御子柴礼司は、少年時代の恩師が殺人の容疑で逮捕されたと知る。弁護士の役を無理やり奪った御子柴礼司は弁護のため奔走する。 ミステリーとしてなら前作のほうが面白い。御子柴礼司という人間を深掘りするための回といったところ

    1
    投稿日: 2025.05.28
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    御子柴シリーズの第3作。なかなか読み応えがあった。かつて殺人を犯した御子柴と被害者の対比。殺人を犯さなければ命が危ぶまれた?被害者と加害者の対比。自分の犯した罪に対してどのように正対するのか、それにより人間性が決まるような気がした。

    1
    投稿日: 2025.05.25
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     弁護士・御子柴礼司シリーズ第3弾。  今回の案件は、御子柴がかつてお世話になった少年院時代の教官が殺人事件の容疑者になり、その弁護を引き受けるというもの。  第2作「追憶の夜想曲」で、かつて犯罪者であることが明らかになった御子柴に悪評が立つ中の今回の裁判は、さまざまな意味で世間の耳目を集めることになる。御子柴の法廷戦略とその行末に目が離せないが、今回は思わぬところに伏兵が潜んでいる。  こうしたことも世の中では起こりうるのかなと考えてしまう。

    1
    投稿日: 2025.04.29
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    シリーズ3作目 今回もものすごい大どんでん返しの連続だった。 恩師を救うはずだか、その恩師な対応が難渋。 御子柴礼二が珍しく熱血っぽい。 とても格好よいヒーローだ この本のおかげで、Audibleだけでなく、このシリーズ、すべての文庫本を買った。

    1
    投稿日: 2025.04.11
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     御子柴礼司シリーズ3作目。 今回も面白かったのでほぼ一気読み。 前作の終わり方が衝撃的で、御子柴礼司大丈夫か?ってとこからのスタートでした。    今回は老人ホームでの殺人事件。 入居者が介護士をって事件で、被疑者は御子柴の知人で、、、。 今回も国語のお勉強になりました。 無聊(ぶりょう)と託つ(かこつ) →何もすることがなくて暇なこと 趨勢(すうせい)なりゆき 知悉(ちしつ)、躱す(かわす)、罅(ひび)

    8
    投稿日: 2025.04.06
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    弁護士御子柴シリーズ3作目! これは響くなぁ。 恩と讐が渦巻いて渦巻いて… とりあえず言いたいことは 毎度タイトルが秀逸☆ 贖罪、追憶、恩讐… 次が楽しみすぎる♪ 今作は絶対に一作目から読むことを 強くおすすめ! というか、そうしないと全然楽しめない。 一作目から読んでるからこそ 響いてくるものがありまくり。 今作では冒頭から責めるなぁと 驚かされまくり。 国が国だし、事件が事件だし。 そんな責めまくりの一手からの展開が 華麗すぎる。 因果応報。 綺麗すぎるブーメラン。 今作で印象に残ったのはこの台詞。 「罪も罰も、 それに相応しい人に 相応しい形で 与えられるべきです。 そうは思いませんか?」

    16
    投稿日: 2025.03.25
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    恩讐の鎮魂曲(レクイエム) 中山七里(著) ### あらすじ 少年時代の凶悪犯罪が暴露され、悪評が広まった弁護士・御子柴礼司。勝率9割を誇る敏腕ぶりも影を潜め、依頼人は激減、事務所の移転を余儀なくされる。そんな中、かつて少年院時代に世話になった教官が殺人容疑で逮捕される。御子柴は恩師の弁護を強引に引き受けるが、被告人本人は罪を認め、自ら罰を受ける意志を貫こうとする。果たして御子柴は、法のもとで正義を貫くことができるのか。驚愕の展開が待ち受ける法廷ミステリー。 ### 感想 今回も見応えのある裁判シーンが展開されます。「緊急避難」をめぐる弁護が焦点となり、御子柴は恩師を無罪にしようとしますが、本人は罪を認め、正当な罰を受ける意志を貫こうとします。そのため、御子柴にとって思うような弁護ができない難しい事件となっていました。 法律用語が多く、すべてを理解するのは難しいですが、ストーリーの流れの中で自然と法律と感情の関係が見えてくるため、とても興味深い内容です。法廷ミステリーとしての完成度が高いのはもちろん、罪と罰、正義とは何かを深く考えさせられる内容になっています。 終盤にはおなじみのどんでん返しがあり、物語の展開とともに御子柴の感情も揺れ動いていきます。これまでの彼とは異なる一面が見えますが、これが本来の御子柴なのか、それとも新たな変化なのか___次の作品の展開が楽しみです!

    20
    投稿日: 2025.03.05
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    久々に内容の重い本。 原田マハさんや小川糸さんの「ツバキ文具店」「キラキラ共和国」などの ほっこり優しいホロっと系が続いていたので 余計に中山七里さんの本格ミステリーにある大どんでん返しにまんまとハマり、ビンタされた気分。笑 そこ繋がるかー! 最後の一枚の写真が気になりすぎて、 睡眠時間を削って最後の一文まで駆け抜けた。 検察官や弁護人の主張、抗弁、裁判の進み方、判決の言い渡しも本当に精緻で 中山七里さんも知見が本当に広い… だからこそ、底なしに面白い。

    20
    投稿日: 2025.02.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズ第3弾 悪辣な弁護士 御子柴がどんどん人間臭くなっていく(褒めている) 韓国のセウォル号の悲劇を彷彿とさせる 海難事故からどう展開していくのかと思いきや 伏線に次ぐ伏線の回収がおもしろい!! 渡瀬刑事のちょこっと登場も憎い。 恩師をただ助けたかった御子柴の無力感、焦燥感 倫子の手紙で少し救われたと思いたい。 毎回ちょこっと泣かせに来る。

    1
    投稿日: 2025.02.23
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    今回は御子柴が少年院のときにお世話になった稲見教官が被告人。必死に稲見教官を無罪にするために焦ったり、イラついたりしている御子柴の様子を見るのは新鮮で、魅力的な一面が見れて嬉しかった。老人ホームで残虐な暴行が繰り返されており、その悪行を露わにする…だけで終わらないのがさすが中山七里!って感じで今回も読みごたえあって良かった!

    4
    投稿日: 2024.12.21
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    シリーズ3作目。一貫した構成とページ数で慣れてくると非常に読みやすく感じる。3作の中では最も御子柴が感情を出し、3作読んでいる読者を裏切る終わり方で面白かった。これまで描かれた過去に決着をつけるようで付けない展開と、ラストシーンがどう物語を続けていくかを気になる終わり方だったので必然的に4作目に向かわせる上手さがあった。

    2
    投稿日: 2024.12.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まさかの恩人稲見教官が被告人。 御子柴に任せてたら情状酌量有りになって何なら無罪も勝ち取れてたかもしれないけど、 弁護人に協力するどころか、性根が真っ直ぐで曲がったことが大嫌いという稲見教官らしく「罰を与えて下さい」の一点張り。 「犯した罪には相応の罰をもって償う」そう教えてきた自分が無罪になるのは今までの自分を否定すること、かつ無罪の為に〈緊急避難〉の適用になるのはあの悪辣な獣と同じになるから耐えられないーーー。 …という稲見の気持ちもわからんでもないけど、極悪非道の輩から他人を助ける為の行為だったんだから無罪とまでいかずとももう少し減刑を望んでもいいはずでは…?と思わずにいられないなぁ… でも御子柴が思う贖罪と稲見が思う贖罪の意味が違うと言われてしまうともう何も言えないな… 贖罪とは? 改めてその意味を考えさせられる…

    3
    投稿日: 2024.10.23
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    オーディブルにて。 すっかり御子柴弁護士の虜になって3作目。このシリーズは毎回出し惜しみなく重要人物が被告人になるのが面白い。今回は父のように慕う恩師。1作目で描かれた御子柴弁護士の医療少年院時代を思い出しながら読んだ。 冒頭の韓国船沈没事件による「緊急避難」の適用事例から、リーガルサスペンスの面白さが詰まった作品。これまでのヒーロー弁護士作品にありがちな、警察が見逃した決定的な物証を弁護士が見つけて突きつけるというよりは、御子柴弁護士は弁論によって相手の心証を操作するという、どちらかというとリアルな弁護士であるところがこのシリーズの面白いところ。本作はまさにそんな巧みな弁論が見所だった。

    2
    投稿日: 2024.09.26
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    面白すぎて止まらない。 前巻同様、途中で話が読めたかも!って思うのに更にその上をいく展開に「!!」ってなりながら終焉を迎えます。 罪について考えさせられる内容。良い事と悪い事の境界線は紙一重であり解釈によって大きく変わってしまうということを目の当たりにした感じがする。

    6
    投稿日: 2024.09.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    御子柴の更生施設時代の恩師である稲見教官が特別養護老人ホーム「伯楽円」で殺人を犯したと知り、弁護をしていくストーリー。 供述調書では稲見は全面的に罪を認めているが、偕楽園の入居者の話と細部で異なる箇所があり、突き詰めていくと日常的に入居者の虐待があったことが判明する。 また、被害者の栃野がブルーオーシャン号転覆事件で女性から救命胴衣を奪い取り、殺した人物であることも発覚した。その際には暴行罪で起訴されたが、刑法37条の「緊急避難」を理由に無罪となっている。 公判で御子柴はある人物の虐待を止めるための行為であったということで「緊急避難」を根拠に無罪を主張したが、稲見自身が自らに殺意があったこと、罰を与えてほしいことを伝えたためか、懲役六年と無罪は勝ち取れなかった。 かつての恩師である稲見教官への恩返しをしたいという御子柴、「緊急避難」を理由に無罪とされた被害者と同じ「緊急避難」として無罪になりたくないという稲見の心情どちらも理解できた。

    5
    投稿日: 2024.09.08
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    韓国船の沈没事故で、書生から救命胴衣を奪った 男性が裁判で無罪となった。一方、恩師・稲見が 殺人容疑で逮捕されたため、御子柴は弁護人に 名乗り出る。

    2
    投稿日: 2024.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今回は御子柴の恩師ということもあり、何が何でも無実をつかもうと必死にもがいていた。 大声を出したりイラついたり絶望したり、感動したり…。 人間らしくなった御子柴を見ることができた。 まさか、前回出た子が御子柴の心を救ってくれるとは…!

    5
    投稿日: 2024.08.08
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    御子柴シリーズすごい! 緊急避難の解釈は目から鱗。 「目には目を」的な弁護方針に、「やるじゃん!」と思わず呟いてしまった程。 色んな裁判小説を読んできたけれど、今まででBestシリーズ。

    1
    投稿日: 2024.07.21
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    「御子柴礼司」のリーガルミステリーシリーズ第3弾。 冒頭から2014年のセウォル号沈没事故を彷彿とさせる描写から始まり、場面がリアルすぎて鳥肌がたった。 今回は御子柴礼司の少年院時代の恩師、稲見の弁護をする話。 さすが、逆転劇を読者に予想させない中山七里先生。 今回もここがつながったか!と思わず声を漏らしてしまった。 シリーズ第1弾から読んでいるので、 「冷静沈着な御子柴が、こんなにも感情的になるのか!!」というのが率直な感想。 その意味では、御子柴の人間らしさの成長を感じながら読むと、また違った面白さがあるかもしれない。

    3
    投稿日: 2024.07.16
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    御子柴シリーズ3段 今回は加害者が御子柴の少年院時代の教官ということで、御子柴の人間らしさが表にでる作品。 1作目でチラリと出てきた教官の存在感はすばらしく、やはりいつか2人は合いまみえないといけないのだろうな、と思っていました。 それぞれの信念が 「最後の証人」に通じるところを感じました

    11
    投稿日: 2024.07.10
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    御子柴礼司シリーズ第3作目。 前作の衝撃からどう展開するかと思いきや、またしても御子柴を揺さぶる事件を担当することになる。 痛快な法廷ミステリーのつもりで読み始めた御子柴礼司の活躍も、事件に携わる人間模様や心情、そして何より御子柴礼司の成長が見て取れるようになってきている。 少年院の教官で御子柴の指針となった稲見が殺人事件の罪に問われ、御子柴は強引な手段を使い弁護を買って出る。はたして老人ホームで起きた本当の出来事とは?御子柴と稲見の関係は? 徐々に明らかになる謎と、その構成の巧みさに先が気になりやめられなくなる。 意外な真実が明らかになった時、何を思うのか。…なんて面白いシリーズなんだ。

    5
    投稿日: 2024.06.06
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    中山七里さんにはまってますね。御子柴シリーズ続けて読んでます。いろんな繋がりが上手いし、御子柴が人の心を読みきれないところが面白いです。

    2
    投稿日: 2024.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブルにて。 御子柴弁護士において少年院時代の恩讐である稲見を被告人として弁護する話。 無罪を訴える弁護士に対して、罰してくれという被告人。 努力が報われないといえばそうかもしれないが、そのような稲見の信念だからこそ御子柴は改心できたのではないか。 ミステリーとしても安定に面白い。 全てにおいて音楽の要素が入っているのはこのシリーズ特有なのか、それとも中山七里さん特有なのか?

    1
    投稿日: 2024.05.26
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    検察官と御子柴弁護士の論戦はいつも見応えがあるが、御子柴礼司の洞察力には驚きしかない。稲見、小笠原夫人、石動恭子、武士など登場人物の人間性や生き方にも感銘を受ける。フィクションとは言え彼らの生き方に深く考えさせられました。最終章で展開される倫子からの手紙に御子柴と同じように読者も救われるように感じる。

    5
    投稿日: 2024.04.27
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    法律では手の届かないところがある。 御子柴は思い知りました。 稲見の自分に厳しく真っ直ぐな生き方には頭が下がります。 ラストの倫子からの手紙に感動。 この作品が人生の教訓に、そして素敵に感じた次第です。

    4
    投稿日: 2024.04.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    御子柴礼司シリーズ③ 少年院時代の恩師、稲見さんの弁護のお話。 特養ホームで起きた殺人事件。介護士の過去の「緊急避難」の裁判、それに関わる入居者の小笠原夫人と、稲見さんの息子さんや家族との関係性。 御子柴の稲見さんへの想い。 いつもより感情的になる感じが胸厚。 頑張って事件の真相もハッキリして無罪を勝ち取れるかと思いきや、有罪。そしてナニヨリ、稲見さん本人がそれを納得して、罰を承けることを望んでいることに、ショックを受ける御子柴。 最後の手紙で、弁護士であることを放棄せずにすみそうな終わりになっているが、なかなかにキツイだろうな、と。 正直、それだけ苦しまなければならないような事を過去にしてるので、そこにはあまり同情しないけども、ドラマとしては面白い。 個人的に引っ掛かった点としては、介護士さん達の行動があまりにもひどくって、、、そこまでしなくてもなぁとか思っちゃったのです。 介護関係のお仕事してる人にとっては、ちょっと気持ちの良いものではないかな。 こういう書かれ方すると、この業界の印象が悪くなるよねーとか。関係ない心配をしてしまった。 それでなくても人手不足な業界なのに。 自分の周りにも介護士さんいるので、なんかね。 ま、物語の都合上、仕方ないのだろうけど。 焦点はそこじゃないし。フィクションだしねー。

    2
    投稿日: 2024.03.20
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    2024.2.25 読了 なんてこったい! あの事件とこの事件が繋がっててあの人とこの人とが繋がっててよくもまあこんな複雑な人間関係を何の齟齬もなくひとつの作品にまとめあげられるものだなと読みながら感心しきりでした。 今作の御子柴は可哀想でした。 彼がいつになく感情を露に必死になればなるほどに。 奈落から手を伸ばしている者を生涯かけて救い上げると誓って進んだ道で一番救いたいと思った人を救えなかった絶望と稲見が自分には赦されなかった法で裁かれる贖罪の権利を得たことへの羨望と…何もかも投げ捨てて逃げ出したいほどの苦しみから倫子の手紙が救い上げてくれるのかな?そうだといいな。

    1
    投稿日: 2024.02.25
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    恩師との再会 助けようと、正しいことをしようとする御子柴とそれを拒む恩師。 そして最後の倫子ちゃん 読み終わったらなんともいえない悲壮感。 本作で御子柴という人物がさらに大きく大きくなっていく。

    6
    投稿日: 2024.02.08
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    中山七里さんの御子柴礼司シリーズ! 『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』 今回は事件を知った御子柴が是が非でも弁護を引き受けようと動く。なんと被告人は、少年院時代の恩師である稲見教官だったのだ。だが既に弁護士は国選で決まっており、稲見は御子柴に会おうともしない。 一体、何故なのか・・・ 冒頭で戦慄が走る「ブルーオーシャン沈没事故」が後に大きく影響してくる構成で、どんどん物語に引き込まれてしまった。その事故内容もさることながら、やはり注目すべきは本件の加害者が無罪判決に至った〈緊急避難〉の論理。 恩師を何としてでも無罪にしたい御子柴と、犯した罪を償いたい稲見の対峙が胸に刺さる。過去の法廷闘争で培った冷静沈着で駆け引きや操縦術に長けた御子柴が、垣間見せる人間らしさも見ものとなっている。彼にとって父親代わりの稲見の存在がいかに大きかったか、御子柴自身も制御出来ない感情に何度も目頭が熱くなった。 更にこのシリーズでお馴染みの法令論争の面白さは顕在で、その裏に緻密に仕掛けられた大小様々なトリックに舌を巻かれた。物語に付いて行くのに夢中で、そう来たか!と翻弄されるのが実に心地よい。 なんだろう、この快感・・・笑 ネタバレは避けるとして タイトルの鎮魂曲(レクイエム)! これから読まれる方は少し気に留めて読み進めて欲しい。 作中にあるフレーズ 「救われないことがどんなに苛酷なのか。  裁かれないことがどんなに苛烈なのか。」 判決が出て終わりではない。 情報の特定された一面からは知り得ない加害者や被害者の心理、それを背負って生きている人間が現実社会にもいることを改めて突きつけられた。 そして、最後にやはり出てきた倫子ちゃん。 ふむふむ、以前御子柴が弁護した依頼人の子供なのね。 私は赴くままにシリーズを読み漁っているが、これから読まれる方は刊行順をオススメします笑 というわけで次は『贖罪の奏鳴曲 (ソナタ)』♪ やっとスタート位置に戻ります。

    26
    投稿日: 2024.02.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    御子柴礼司シリーズ第3弾 御子柴は関東医療少年院時代の恩師、稲見の弁護をもぎとる。しかし、稲見はあくまでも罪に服する事を望み、無罪を勝ち取ろうとする御子柴は焦りを募らせる。 御子柴の『贖罪』と稲見の『贖罪』 海難事故での緊急避難と老人ホーム内での緊急避難 加害者と被害者。そして、その家族の煩悶 たくさんの伏線に、、、御子柴の苦悩に、、、読み終わったら脱力です。 次も楽しみで仕方ない!

    48
    投稿日: 2024.01.17
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    このシリーズはいつもハッとさせられる。 どう考えても解けないパズルを自称?悪徳弁護士が鮮やかに解いて見せる。 今回も昔の自分に関わった恩師とも言える方での頼まれてもいない弁護をすることに。 鮮やかな結末に、釈然としない感情とがおり混ざる内容だった。

    2
    投稿日: 2024.01.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった。 内容が少し胸糞な部分があり読むのが少し辛いところもあった。サイコパスものよりも心情が状況が想像し易い分読むのが辛い反面興味深い。 ここからはネタバレ 動機やお婆さんが噛んでいるのは予想の範囲内ではあったが、もう少し弁護人よりの判決を予想していたので意外だった。 最後の女の子からの手紙を読み、被告人はあくまで 無罪 ではないのだと念を押されているように感じた。

    2
    投稿日: 2023.12.19
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    今回も御子柴弁護士は一切妥協なし。しかしかつての恩師の弁護ということで少し感情的になり冷静さを失っているところに不安を感じたりもしました。それでも、やれることはすべてやるという姿勢に変わりなかったです。続編も読む予定。

    6
    投稿日: 2023.12.03
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    正直途中までは展開が読めるなあ、、と思っていたものの、御子柴先生が反論の弁護を始めた瞬間、冒頭の事件との繋がりがあまりに美しく感動してしまった。 結果、このシリーズで現状最も気に入った作品。

    0
    投稿日: 2023.11.25
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    Audibleにて。 シリーズ物ってだいたい飽きてしまうけれど、この御子柴シリーズは飽きずに毎回面白い。 解説で御子柴の成長譚でもある。とあったが、本当に最初の頃と御子柴さんのイメージがだいぶ変わってきた。

    16
    投稿日: 2023.11.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    悪名高い御子柴シリーズ3作品目 私はこのシリーズにすっかりはまってしまったので前作から間を開けないでそのまま読みました。 内容は、最初のシリーズに出ていてなおかつ、かつての恩師である稲見が老人ホームで殺人を犯してしまい、それの弁護を引き受けるという話。 今までの2冊とまず最初から明確に違っていたのが、御子柴の感情。とにかく弁護のために感情的にならず今まで動いていましたが、今作は恩師ということもありのっけから御子柴は感情的になっていました。 なので、今まであった「へぇ!実はこんな情報を握っていたのか・・・」が読者的には少し足りず、全部予想できてしまったものだったので、ミステリー的には少し残念ですが、私の求めていたものは得られず、ミステリーの評価は★3です。あと個人的に小笠原さんが少し自分がやったことを反省してほしかった・・・。 しかし、この事件を経て御子柴が今後どうなるか、どう成長していくかの気になる度は★5です。 正直うーん後味悪いなあ、思ったどんでん返しもなかったなあとモヤモヤしていた中、最後の最後の解説で私が思ったことそのまま言語化されていたので、それが一番のどんでん返しでしたかね笑

    2
    投稿日: 2023.11.12
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    「元殺人者」弁護士というダークヒーローのメスさばきが今日も止まらない。大衆監視下となった逆境をどうクールに乗り切ってくれるか。もうハードル上げきって読んだ。それでもやられた。ずるい。 すっかり主人公とブラックジャックを一体視している私にとって今作は、師匠こと本間丈太郎と向き合うBJの姿にしか映らない。そして、師は常に弟子を置きざりにしていくものだ。この空気感が本作の醍醐味。 師の背中は遠く、それは父と読み換えても同じかなと思う。そこに追いつくとか、追い越すとかは必要ないのかも、と考えてみた。同じ人間でない以上、同じ道は歩けない。違う階段を登りながら、その意思をもらい受ければそれでいいんじゃないか。いつしか、私は私の父と向き合っていた。布団の中で睡魔は訪れない。 ──法律で裁かれる方がよっぽど幸せですよ 最も印象的に、主人公の潜在的変化を物語るセリフに思わず共感する。罪と向き合い、償いと向き合うことは、どこかの点で強力に線を引かなければならない。スタートを切らなければゴールはない。自分の人生に訪れたリスタートというラッキーを握りしめ、そんな単純なことを考えながら気づくと眠りに落ちていた。

    11
    投稿日: 2023.11.08
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    御子柴シリーズ第三弾は、少年院時代の教官の弁護。 正直こんなに御子柴の周りの人が逮捕されるのもすごいな・・・と思いながら読み始める。 介護施設で起きている暴力などもどんどんあきらになっていって、こんな施設やスタッフがいていいはずがない、と介護の現場で働いていた私にはありえない介護環境だった。たしかに、介護現場は過酷だ。楽ではないし、辛いしイライラすることの方が多い。でも、それを誰かの身内にぶつけるのは違う。 稲見は自分の罪を認めて罰してほしいというこういう弁護はしづらいだろうなと弁護士でもないのに思ってしまう。 真相はなかなか人の心理を得たような真相だった。さすがとしか言いようのない終わり方。 御子柴シリーズは読みやすいし面白い。続きも読みたくなる。

    0
    投稿日: 2023.11.06
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    やはり面白い。 今作は老人ホームで起こった殺人事件。殺人犯となったかっての恩師の弁護人となった御子柴。 序盤の展開からどう進むのかと不思議だったけどこう繋がるのかと。最後の最後まで気が抜けなかった。 ラストは切ないけれど納得した。 御子柴シリーズはハズレ無しです(^^)

    0
    投稿日: 2023.10.26
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    御子柴にすっかり悪役感なく、単に昔の義理を返したいと頑張る弁護士感満載に。 前2作と比べるとミステリーとしてどうのというより、御子柴の心情重視の本だったかなと。

    0
    投稿日: 2023.10.23
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    稲見教官を助けたい御子柴と罪に合う罰を受けたい稲見教官… 難しいところだよね。無罪にするのが仕事の弁護士でも依頼人の気持ちを優先するべきなのか、、 今回の舞台は特養老人ホームだったのでイメージもしやすかったし またしても実際にないとは言いきれない事案で…なんとも言えない気持ちになった。 冷酷非道な御子柴礼司にも人間の心があったと分かった本作。 御子柴も人間だったんだなぁって感動したね。 わたしは贖罪の奏鳴曲、追憶の夜想曲と読んできて今作が1番好きかもしれない。 お話の内容でいったらまた違うんだけど御子柴の人間としての一面が見れたのがやっぱり大きい。

    0
    投稿日: 2023.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「緊急避難」として無罪になった過去を持つ男を殺した恩師を、同じく緊急避難で無罪を訴える。冒頭の沈没事故がどのように絡んでくるか不思議に思っていたので驚きました。 そして、小笠原さんの発言にも納得。

    1
    投稿日: 2023.10.18
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    うっわ面白くて一気読みしてしまった。 今回、御子柴が弁護を担当するのは少年院時代の恩師である稲見。 自らの罪を認め、自白までしている彼をどう弁護するのか。 無罪を勝ち取るために奔走する御子柴が人間臭くて良い。 全部繋がった瞬間の驚きは凄まじく、その真実には思わず涙が出た。

    2
    投稿日: 2023.08.17
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    殺人事件の裁判を主軸に、過去の事件との繋がりや、人の繋がりがあらわになり、複雑だけど分かりやすい描かれている。 人の行為に対する罰の与え方、自分の行為に対する罰の受け方も、各登場人物の思いの違いも織り交ぜられ、話の展開が面白かった。

    1
    投稿日: 2023.08.03
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    御子柴礼司シリーズ第三弾!!! 筆者である中山七里さんの頭の中はどうなっているのだろう。 どんでん返しの連続で予測していた以上のことが起こるから面白い。 まさか!!!こう来たか!!!って感じでした。 目次から 第一章 被告人の従順 第二章 被害者の悪徳 第三章 証人の怯懦 第四章 弁護人の悩乱 これを見ただけで物語の展開に様々な思いを巡らせてくれる。 贖罪の償い方に焦点を当てて読み入ってしまう。公判最終弁論の場面なんかはハラハラドキドキしながらも御子柴自身の深層心理を感じずにはいられない。御子柴の成長した姿を見ました!!!

    30
    投稿日: 2023.04.29
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    御子柴シリーズ三作目 今作は医療少年院時代の恩師が被告人となりその弁護をする形 どんな方法を使って何がなんでも無罪を勝ち取るという今までに無いような熱量の違いは少年時代の恩と贖罪が原動力 御子柴シリーズを読んでいたらここまで感情の起伏の激しさを表し、人間臭さが出るのも珍しい しれっと冷徹な告白をする夫人こえーって思った そしてそれを分かってた上でやる教官もさすが 御子柴としては憤懣やるかたないというようなラストかと思いきや、最終一ページにある意味でどんでん返し

    6
    投稿日: 2023.04.08
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    【再読】 何度目かの再読。昨日、最新刊を読んで御子柴弁護士から離れられなくなり恩讐の鎮魂曲を一気読み。 最新刊と同じように贖罪の意味を問う。 シリーズを通してのテーマが「贖罪」なのでしょう。御子柴弁護士の強さはそこにあるのかなと思う。

    6
    投稿日: 2023.04.01
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    御子柴シリーズも3作目。冒頭の章はいつものことながら、どこに向かうのだろうかと不安を掻き立てられる。緊急避難であれば犯罪も許されそうで怖い展開。これが弁護に繋がって行くというドンデン返しの方向が見事。 ただ、今回は頑固で自分の主張を変えない元教官。折角の御子柴の弁護も不発に終わるかとヤキモキしてしまう。 圧巻の法廷闘争で次回も楽しみになる。

    45
    投稿日: 2023.03.25
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    3作目。どうにも教官の独善的な考え方に共感できずやきもきしながらの読了。殺人という事実、その裏側にある事実、罰とは、贖罪とはを考えさせられる。

    1
    投稿日: 2023.03.20
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    この作家の本は読みやすい。1日あれば読めてしまうのではないだろうか。、今回は3作目ですよね? 飽きさせない工夫がされていて、最後まで飽きずに読めた。

    2
    投稿日: 2023.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今回は御子柴の感情揺さぶるシーンが多く、読んでいて本当に頑固な人なんだな〜と思った。無罪に拘り、それこそが贖罪と自身に言い聞かせている。それだから、最後は無念…絶望してしまう笑笑 物語の内容は面白く読み応えがあった。

    1
    投稿日: 2023.03.13
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    これもまた引き摺られるように一気読みでした。 ラスト小笠原夫人は私的には許せません。歳を重ねても女の弱さを利用する最低な女だと思います。 ラスト輪子の手紙で御子柴礼司は救われる、胸が熱くなりました。 頑張れ御子柴礼司!

    0
    投稿日: 2023.03.08
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    御子柴シリーズ最高だね。第三弾。 少年院のときの、教官を弁護する話。 車椅子の教官は、老人ホームでの殺人の罪で起訴された。御子柴弁護士がんばれ。 過去の、船転覆事件と複雑に絡み合う。面白かった。

    2
    投稿日: 2023.01.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「緊急避難」という私自身初めて聞いた法律により無罪を勝ち取るため邁進する御子柴弁護士。 普段とは違う感情で突き進む御子柴に人間味を感じました。 判決については賛否わかれるのかもしれないがこれで良かったのかも。モヤモヤ感は残りませんでしたから。 そしてラストの手紙ですべてが救われた気持ちになりました。

    9
    投稿日: 2023.01.17
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    【「贖罪」の意味を改めて問う、感涙のリーガルサスペンス】 医療少年院時代の恩師・稲見が殺人容疑で逮捕された ため、御子柴は弁護人に名乗り出る。稲見は本当に殺人を犯したのか。弁護士 御子柴シリーズの3作品目。 今回のテーマは“贖罪”。 御子柴シリーズは追って読んでいるのだが、今回は悪徳弁護士と評される御子柴の人間らしさが垣間見ることができよかった。 全体の構成も面白く、冒頭出てくるエピソードが事件にどう繋がるのか考察しながら読んだ。 特に興味深かったのは、本作の裁判の焦点となった“緊急避難”の要件についてどう考慮するか。 “緊急避難”とは何か気になる方は是非本作を読んで確かめて欲しいのだが、災害や不慮の事故などで、望まなくとも当事者になる可能性があると考えると恐ろしい。 また、法の限界を感じさせるラストも興味深かった。 正しい事はなにか考えさせられる一冊だ。 こんなひとにおすすめ.ᐟ.ᐟ ・リーガルものが好きなひと ・社会派ミステリーが好きなひと ・考えさせられる話が好きなひと

    4
    投稿日: 2023.01.07
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    今回の被告人は稲見元教官。御子柴にとっては父親以上の存在で、だからこそ彼の最も人間らしい部分に触れることができました。どんな理由があっても、これまでの教え子のために自分の生き方を曲げない稲見と、恩師のために今まで以上の執念を見せる御子柴に感動を覚えました。シリーズ最高傑作かも…。

    0
    投稿日: 2022.11.23
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    御子柴さんシリーズ第3弾。 今回は予想通りでしたが、それでもやっぱり、あっという間に惹き込まれました✨ 御子柴さん、どんどん人間味が出てきて、理想の弁護士さんって感じになってきました。 稲見教官は、もっと他に何か方法があったのではないかと残念でしたが、それでもとても面白かったです。 御子柴さんシリーズはお勧め✨

    8
    投稿日: 2022.11.22
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    御子柴シリーズは前作の第二作の終わり方を読んだ時に、なかなか続編は難しいかもなと思った。だがそこは流石の中山七里さん。見事にこの第3作を仕上げてみせた。 しかもシリーズ最高傑作との呼び声もあるように、あの御子柴が困り煩悶する様が深みを与える。とてつもなく酷薄な印象の第一作に比べて、どんどん人間味が出てきているようだ。 この作品のラストシーンが温かい終わり方をしているのも、その印象を強めている。

    5
    投稿日: 2022.10.20
  • 御子柴礼司シリーズ第3弾

    悪辣弁護士・御子柴礼司シリーズの第3弾。 法廷劇として読みごたえがあるし、事件の裏にある被告人や被害者と関係者との意外な関係性には驚かされたが、シリーズ過去2作や作者の作風から最後に更に驚愕の展開があるのではないかと勝手に期待し過ぎてしまったところもある。 被告人が主人公の恩師であることの影響や、ラストシーンから、主人公の感情の変化がより感じられた。 前2作が星5つ寄りの星4つであったのに対し、今作は星3つ寄りの星4つ。

    0
    投稿日: 2022.10.08
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    これまた最高!! あの御子柴先生がぁ〜 って感じで、ハラハラドキドキ なんか最近令和世代とか言って日本人が忘れつつある これぞ日本人気質を思いおこさせてもらいました。 ほんと勉強になります。 ありがとうございますとお礼を言わせて頂きます。

    2
    投稿日: 2022.09.30
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    稲見教官、あなたはやっぱり教官なのね! 『悪徳の輪舞曲』を先に読んでいたので 稲見教官が何をやらかしたのか、 ずっと気になっていたし、 確固たる理由があるに違いないと 疑わなかった自分に安堵した 『償いというのは言葉じゃなくて行動だ。 だから懺悔は口にするな。行動で示せ』 はじめの海難事故も途中まで??? 忘れるくらい違う方向へ話が進んで !!あー!! 繋がったと思ったら、また違う話も繋がって… もう中山七里さん 面白すぎる! 私では語彙が乏しくて、 この熱を伝えられないけど 杉江さんの解説が代弁してくれてマス やっぱり御子柴シリーズ最高だなぁ

    3
    投稿日: 2022.09.22
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    御子柴礼司シリーズ3作目。 今作も面白かったー。 まさかあの人を弁護することになるなんて、と驚いた。なかなか御子柴の思惑通りに事が進まないところから、徐々に突破口を見つけていく展開にドキドキしてしまった。 物語序盤の旅客船が沈没するシーンは、セウォル号沈没事故を彷彿とさせる内容。割と最近の事故って思っていたけど、もう8年も前なのね。 ちょっと偶然が多くあり過ぎには感じたものの、ストーリーが面白かったのでそれほど気にならず。御子柴の人間味がところどころ出てきていてよかった。最後もいい。 それにしても教官、めちゃ頑固! (笑) もう最後は『汲んであげてー!』と思いながら読んでた。こういう人に出会えたから今の御子柴が出来上がったとも言えるだろうけど。

    5
    投稿日: 2022.08.11
  • 恩讐の鎮魂曲

    一作目が面白かったので期待していたけど、高レビューのわりには期待外れだった。

    0
    投稿日: 2022.08.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今作も期待を裏切らない一作だった。シリーズモノでどんどんおもしろくなるって、なかなか難しいんじゃないかと思うのに、どんどん面白くなる。 というか御子柴弁護士がどんどん魅力的になってくる。 今回は『緊急避難』に焦点を当てた一作。 そして御子柴弁護士と恩師稲見教官の贖罪の在り方。 判決はどこで落ち着くのか、でも『緊急避難』の適応はやっぱり難しいのではないかな…と思ってたので判決は納得。 だし、これで無罪判決になってしまったら御子柴は満足かもしれないけど、本当の意味で恩師の稲見教官を救えたことにはならないんじゃないかなと思った。 作中で御子柴自身も「法で裁かれるほうがよっぽどいい」って言ってるのと矛盾を感じた。 むしろ上記の描写を読んだときに、「あれ?やっぱり復讐心があるの?」と疑ってしまった。 前作で御子柴自身の事件の被害者遺族と関わり、今回は院生時代の恩師と関わり、次回作はどうなるんだろう、期待値があがりすぎて落とされやしないか不安になるくらい3作ともおもしろかった。

    6
    投稿日: 2022.08.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    難しい。 頑固者達のぶつかり合い。 御子柴に肩入れしてしまうと、モヤモヤイライラしてしまうけど、 自分が贖罪したい人たちを、何が何でも無罪にするのが、御子柴の罪滅ぼしなのか。 それは御子柴自身が救われたいからだけの 自己満足なんじゃないか。 懊悩しながら読んだ。 誰かの正義は、他人にとっては自己満足の身勝手だなぁ。 それに自己犠牲というのも、自己満足という側面もあるんだろうなぁ。 罪を償う、とは、刑務所に入ること、なの? でも法で裁かれること無しに罪を償うのスタートにも立てないか。 でも御子柴は刑務所から出てからの方がよっぽど罪を償うような生き方だよ、、とか モヤモヤぐるぐると これは感動もしないしああ良かったともならないし、でも人によって感じ方が異なる気がする。 うーん、うまく言葉にできない。

    2
    投稿日: 2022.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズ二作目から読み始め、シリーズ一作目を読み終わってすぐのこれだったので、すんなり人物も入ってきた。 一作目の登場人物が結構出てきたから。 順番が前後したのも結果的に良かった。 二作目があんまりだったから 今回もどうかな?と思ったものの 冒頭から引き込まれて一気読みだった。 文章に無駄がないから読みやすい。 まぁ、登場人物が繋がり過ぎていて出来過ぎ感は否めないけど、楽しく読めました。

    6
    投稿日: 2022.07.19
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    面白かった!!! 御子柴礼司シリーズ第3弾! 前作に引き続き、順番通り読まないと駄目です(笑)。前作までの登場人物もポイントとなります。 ストーリとしては、 過去の犯罪が暴露された御子柴の次の弁護は、少年院時代の恩師の稲見。 本人も認め、自供している老人ホームでの殺人事件。その裁判で無罪判決を勝ち取れるのか? しかし、その一番の障壁は稲見自身。その信念。 冒頭の海難事故での男の行為から、何がどうつながっていくのかと思ったら..なるほどでした。 そして、養護老人ホームでの介護士殺人事件。 御子柴が稲見の無実を勝ち取るために、熱くなります。 そこから、老人ホームの闇を明らかにしていきます。 そして、その事件の真相。 稲見の考える「贖罪」その生き様 そして、稲見から教えられた「贖罪」 しびれました。 そして、ラストの倫子からの手紙.. これは、シリーズを順番に読まないとだめです。 とってもお勧め!

    34
    投稿日: 2022.07.16
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    本作も面白かった。 クールな御子柴が、ときに感情を交えながら稲見教官を必死に弁護する様に胸が熱くなる。

    4
    投稿日: 2022.06.20
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    過去2冊と比べると少し切ないと言うか、、。教官が真っ直ぐ過ぎて、でも最後まで自分の芯がブレない、凄い人。最後まで自分を貫き通す事が生きる糧になっているのだろう。こんな風に生きるって本当にすごい。

    4
    投稿日: 2022.06.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    過去2作品を読んでいないと、面白さが半減する。ストーリーが繋がっている訳ではないが、登場人物の関係性が分かっていないと、たぶんしっくり来ない場面が多いと思う。 ただ完成度は高い。読んでいて止まらなくなるリーダビリティがあり、途中までは前作・前々作より上かと思いながら読み進めたが、前作の終盤のどんでん返しの連続に比べると、最後のオチに物足りなさが残った。 間違いなく水準以上の作品ではあるが。

    3
    投稿日: 2022.05.26
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    御子柴弁護士シリーズ第三弾‼︎ 今回は、御子柴の内面に踏み込んだ内容になっていてとても面白かった〜読めば読むほど御子柴のことが好きになっていきました。 そして最後が特に良かった!まったく泣かせてくれるぜ〜( ;∀;)

    4
    投稿日: 2022.05.25
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    最後の数ページで救われた。やはり最後まで油断させない文章でした。ほーっ、と静かに息を吐いて読了です。 わかりやすく裁かれる方が幸せなのだという気持ち…白か黒かはっきり言われた方がまだマシなんだよってこと、共鳴しました。

    3
    投稿日: 2022.05.16
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    内容としては大きな驚きはなかったが、虐待が日常化している特養ホームで介護士を撲殺した元教官・稲見の信念が御子柴の内面を揺さぶる様が興味深かった。「贖罪の奏鳴曲」の前半で最悪な描かれ方をしていた御子柴礼司がだんだん人情味溢れる人物になっていく気がする。

    6
    投稿日: 2022.05.15
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    弁護士、御子柴礼司シリーズ。 御子柴の少年院時代の指導教官、稲見の弁護を担当する。 特別養護老人ホームに隠された真実。 正義とは一体なんなのか、家族とは、罪とは。 一気読み。  御子柴礼司シリーズドハマリです。

    9
    投稿日: 2022.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    #読了 叙述トリックにまんまと騙された前作、前々作。今回こそはと挑んだけれど、今回はあまり意外性はなかった。人間関係も単純で、稲見教官の性格を思えばさもありなんという感じ。 ただ、最初は人間味もへったくれもない悪徳弁護士かと思っていた御子柴が、恩師の弁護に熱くなり、動揺し、最後涙を見せるまでになるとは想像していなかった。前二作を読んで、稲見教官への恩や信頼、それから御子柴自身の贖罪の気持ちがあることがわかっていたからこそ、あの手紙は読者にも胸に迫るものがあったと思う。 御子柴の周りには、数は少なくても今の行状だけを見てくれる人がいる。過去とんでもない事件を犯してしまった御子柴だけれど、少しくらい救われてもいいよね。

    1
    投稿日: 2022.05.10
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    御子柴弁護士シリーズの第3巻。 今回は御子柴子の恩師である稲見氏の弁護である。 普段の御子柴氏とは違う熱のこもった弁護がまた一味違ってよかった。 さらに老人ホームが舞台だったため歳をとってからの生活についても考えさせられた。 介護士が高齢者を虐待する行為自体は許されるものではないと思うけど、構造的にそのような状況になりやすい事は理解できる。 人間はそれほど強い生き物ではないし、環境や状況が整えば誰しもがそうなってしまうのではとも思う。 そんな中で稲見氏の自分の軸を貫く生き様が凄いと思ったし、そういう人を救いたいけど救えるかどうかと…葛藤をしながら弁護をする御子柴氏もいいなと思った。

    2
    投稿日: 2022.05.09
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    御子柴シリーズ3作目。 前作の衝撃のラストからどう続くのか…?と不安だったが杞憂だった。 罪の償い方について深く考えさせられた。 そして、どの作品もそうだけどただの『どんでん返し』ではない。無駄な文がひとつもないまさに見事としか言い様がない。 素晴らしい構成、テーマ、問題提起…どれをとっても素晴らしい傑作です。

    3
    投稿日: 2022.05.07
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    御子柴シリーズ 第3作 今回も手が混んでます。 御子柴が少年院時代の恩師であり、父親として慕っていた元教官が、入居中の介護施設内で殺人事件を起こす。本人は殺人を認めているも御子柴はその無罪を勝ち取ろうと弁護を引き受ける。 現代社会の問題点として介護を取り上げている。小説は事実より奇なりというくらい過去の事件まで絡ませる。最後まで読み飛ばせないですよ。 この調子でいくと、御子柴弁護士の関係者がどんどん犯罪者になりそうですね。事務員さんなんかもあやしい雰囲気。

    31
    投稿日: 2022.05.04
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    今回は恩師がおこした事件を知って、なりふり構わず弁護をするという、らしくない御子柴さんもみられます 恩師がまた、できた?人物で御子柴さんを悩ます所もいいですね

    5
    投稿日: 2022.05.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    御子柴さん、負けちゃった。会わない十数年を超えても師弟の座は覆らなかった!?(すごくいい意味で!) だって稲見さんは、栄女史がうまく操ってると思ってることさえも、お見通しだった強者でもあるんだから仕方ない(^^) にしても。。。「緊急避難」ですか。。。それに助けられ、そしてそれに足をすくわれ(そうにな)る被害者。介護施設の暴力。は、とりあえず自分の案件じゃないという弁護士。皮肉のパンチがききすぎてやいませんか?でも稲見の元奥さんという善良も。で、最後に倫子ちゃん! やっぱ御子柴からは目が離せないわね(笑) (2022/04/29) 今回のオープニングはまさか御子柴さんじゃないよね。。。前作2冊の衝撃が大きすぎて、ついつい構えてしまう私。 老人ホームでの殺人事件。あぁ、よくある介護士による暴力事件ね?ん?ここで最初の事件が絡んでくるの?「緊急避難」(聞いたこともなかったけれど)で無罪を勝ち取った人が今度はそれで殺されたって?すごい因縁だわ。。。さらには加害者に優しく被害者に厳しい日本の現状とかあらためて見せつけられて。。。色んなこと考えさせられた。 で、恩師稲見に振り回される、とても人間らしい御子柴がとても新鮮だった。負けるな!先生!

    1
    投稿日: 2022.04.29
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    御子柴シリーズ第3弾! また、一気読みしてもうた…(^^;; 過去が、バレて、少しジリ貧状態。 (死体配達人) 今度は、少年院時代の恩師が老人ホームで人殺し? 恩師を助けるために奔走する。 「先生。ひょっとしてこの事件、情で動いてませんか」「老婆心で言いますけど、もしそうだったら気をつけた方がいい」 いつもは、冷静沈着な御子柴さんも、情が入って… それでも、次々と真相を明らかにしていく御子柴さん! しかし、こんな老人ホームに、色んな事情の人が…そんな偶然はないわな… 「お前の贖罪の仕方と俺の贖罪の仕方が違っていただけの話だ。」 って言われても… 何の為に、今までこの士業をしてきたか…っと言う前提条件崩れてしまう〜 冷静になれ!御子柴さん!気持ちは分かるが、自分の贖罪を〜 鬼畜から、人間に戻れる道へ〜 次回、更に成長した御子柴さんが見れるのか!もう手元にはある! しかし〜まだまだ、順番が回って来ない…(積読本多数…ハァ〜^^;)

    52
    投稿日: 2022.04.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    御子柴シリーズ第3弾。こちらのお話も面白かった。 今回も御子柴によって、稲見教官は無罪になるのかなと思ったけれどそうはならず。 でもその罪を受け入れて服役したいという教官の意志は真っ直ぐで、これで良かったのかと納得した。

    3
    投稿日: 2022.03.04
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    安定の面白さだった。御子柴礼司の悪徳弁護士っぷりもダークヒーローのごとくカッコいい。弁論回数が進むにつれ、事実が明らかになっていき、面白いほど繋がっていく様が良い。緊急避難で無罪となった加害者が別件で緊急避難の被害者になる様も味があって良かった。

    7
    投稿日: 2022.03.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    法律だけとは限らない。法律で裁かれない者も、結局は別の何かに裁かれてゴルゴダの丘を歩かされる。そして御子柴は犯罪者の弁護を担わされる立場となり、一報の栃野は元共感から殺される羽目となった。きっと、どちらも罰を与えられたのだろう。片方は永遠に続く贖い、そしてもう片方は一瞬で終わる贖い。 「罪びとと弁護士が一致団結するのは冤罪と闘う時、そして量刑が著しく思い時、それだけで充分じゃないのか」 「裁判長。理由はどうあれ、わたしは人を殺めました。贖罪の方法は人それぞれです。他人に尽くして償う途もあるでしょう。しかしわたしはもう先が短いし、こんな身体だから生きていても償うことができん。だったら極刑にするなり死ぬまで獄に放り込んで欲しい。そうでもしなけりゃ、わたしは自分の人生に汚点をの巣ことになる。再度お願いします。わたしに罰を与えてください」 解説より 謎解きを楽しんだ後には、しっかりとしたものを受け取ったという満足感が残るはずである。小説を読む楽しみとはこれを言うのだ。

    2
    投稿日: 2022.02.25
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    元殺人犯である弁護士御子柴の第3弾。 今回は自分を立ち直らせ弁護士になるキッカケとなった少年院の恩師が介護施設で殺人を犯したのを弁護する話。前の国選弁護人では100%有罪を「無罪」に持っていこうとする流れはさすが。 続けて次の作品「悪徳の輪舞曲(ロンド)」を読む予定。

    2
    投稿日: 2022.02.12