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私たちは子どもに何ができるのか ― 非認知能力を育み、格差に挑む
私たちは子どもに何ができるのか ― 非認知能力を育み、格差に挑む
ポール・タフ、高山真由美、駒崎弘樹/英治出版
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総合評価

91件)
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    家庭での子供への関わり方やアプローチよりも、後半アメリカ社会における学校の教育制度、特に貧困層やマイノリティへの介入について焦点を当てて書かれていました。 やはり移民の国…日本では想像もつかないほどの差別や偏見が根底にあり、一筋縄ではいかないけれども確実にそこに問題提起をし研究を行いながら現場で努力を重ねていることを知りました。 以前アメリカでの富裕層教育を別の本で読み、どこか違和感を覚えたのでこの本を読んでみました。とても興味深かったです。 前半部分は家庭での子供への関わり、愛情を持って接する事がどんなプラスの影響を生むか(また逆も然り)研究データを元に述べられている部分は胸が熱くなりました。

    2
    投稿日: 2025.10.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『私たちは子どもに何ができるのか』(ポール・タフ)メモまとめ ◎感想 ・非認知能力を伸ばすには環境に働きかけるべき ・「良い先生」とは何かを考えた。これまでは優しくて真摯な先生という感覚だったが、「成績を伸ばすことが得意」「非認知能力を高めることが得意」等「良い先生」にも色々な種類がある。自分が求めるものは何なのかを具体化する必要がある。 ・この手の紹介本は海外>日本という構図での紹介が多いが、本書の中では「数学授業時のアプローチ」で日本>アメリカの事例が出ていた。自身も思い返せばそのような授業を受けていたことを思い出した。 ◎まとめ 【貧困と非認知能力】 ◯ 日本では貧困問題を「自己責任」とする風潮が強い  → 国や政府の責任と捉える諸外国に比べて、日本は自己責任とする回答が約4倍 ◯ 非認知能力が高い子どもは、以下の点で良好な傾向がある  ・高学歴  ・健康状態が良い  ・シングルペアレントになりにくい  ・借金や刑務所などのトラブルを回避しやすい ◯ 非認知能力は「教えるスキル」というより「環境の産物」である  → 中高生の非認知能力も、主に学校など所属する環境に影響される 【家庭環境と子どもの発達】 ◯ 子どもが発達するために最も重要なのは家庭の環境  → 幼少期のトラウマ(親の離婚・DVなど)は、うつ病や依存症、自殺願望につながりやすい ◯ 親の階級によって、子どもが接する言葉の質・量が異なる  ・裕福な家庭:本や印刷物に多く触れる、話し言葉も複雑で量が多い  ・貧困家庭:言語的刺激が少なくなる傾向 【動機づけとインセンティブ】 ◯ インセンティブ(報酬)はモチベーションの低い・貧困層の子どもには効果が薄い  → 報酬によって行動が「仕事」となり、内発的動機が損なわれる ◯ 内発的動機づけとは  → 表面的な報酬ではなく、行動そのものの楽しさや意義が原動力になる ◯ 人が動機づけられる3つの鍵  ① 有能感:現在の能力を少し超える課題への挑戦  ② 自律性:自らの意志で行っていると感じられること  ③ 関係性:好意をもたれ、価値を認められ、尊重されているという感覚 【教師・教育の在り方】 ◯ 「学力向上に長けた先生」と「非認知能力を育てる先生」は一致しないことが多い ◯ 「学業のための行動」を促すには「学業のための粘り強さ」が必要  → 失敗から立ち直る力を持つ生徒は粘り強く学業に取り組める ◯ 知的課題への粘り強い取り組み経験は、温かい親子のやりとりと同程度に子どもの成長に影響 【日本の教育実践例】 ◯ 日本の数学教育のアプローチ  ・最初に「分からない問題に取り組ませる」  ・その後、グループで解決策を議論させる  → 子どもの「性格をつくる機会」を生み出す良い事例

    0
    投稿日: 2025.06.15
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    この本は「成功する子失敗する子」っていう超有名な本の著者の最新刊。教育大学で教育について日々学んでるけど、子どもについてもっと知識をつけていかなあかんなーと思った一冊。  この本はアメリカの子どもについて書かれてて、主に貧困による教育機会の格差について深く書かれてる本。自分は当たり前に教育を受けられる環境にあって大学まで進学させてもらってるけど、育った環境ってほんまに大切なんやなって実感させられた。  ここでは幼少期に親がどれだけ子供への関心を向けられたかによって子供の発達への影響に大きな差が出てくるって書いてて、自分が親になったとき、どれだけ子供に関心、愛を向けることができるんやろ、ってちょっと不安になった。今でさえ一人の家事やるので精一杯やのにそれに子育てもってなるとほんまに親って大変やなって思ったし、それを一人でこなしてるシングルの人たちって精神力えぐいなって脱帽した。貧困についてだけじゃなくて、子どもの関心を学習に向けるためのインセンティブ(内発的動機付け)についても述べられてて、これは教師になったときに役立ちそうやなって思ったし、面白い発想もめっちゃあった。紹介したいけど、長くなりそうやからやめとく(笑)  とにかくたくさんの実験と具体的な資料による結果、そこからの考察とか、論より証拠って言うけどここで論じられてることほとんどにちゃんとしたデータが示されてて疑問点が全然なくてストレスフリーやった。読みやすい。  もっとこんな本をいっぱい読んで知識をつけていきたいなと思える本やった。将来教壇に立った時、たくさんの経験がある教師の方がたくさんのことを子どもたちに伝えられるし良いなと思ってたけど、経験できることが限られてきたこの現代で、こうやって本を読むことで得られることも自分の中で経験として蓄えていきたいなと思える一冊やった。

    0
    投稿日: 2025.01.18
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    最近よく言われてる、子供の環境、関わる大人の話だけど根拠がはっきりしていて、だから必要というのに説得力があった。 翻訳だけどスラスラ読める。 多くの人に読んでもらって、幸せな子どもが増えてほしいと思ったし、社会がもっと教育に対していい意味で関心をもってほしいと思った。 昨今の教育現場批判だけではなく、社会政策としてもっと注目してもらいたい話。(だけど教育にお金、人をかけられない日本では夢のような話なのかな…)

    2
    投稿日: 2024.09.15
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    子育てに当たり気に留めて置きたいことメモっとこう ・子供にとって読み書きや計算練習よりも、親や周囲の人とのコミュニケーションが知能や将来の幸福度、年収に影響する。 ・親が冷たいと問題行動が増える。 ・親へのカウンセリングを行い、子供との関係について気を楽にさせると、親子関係が良好になる。 (親が既に行なっている良い行動に目を向けるだけで改善する。) ・発達の流れを考慮すると、学習面の遅れはストレス管理等の心のケアから改善すると最良。 ・好きなことに対して報酬を与えない。創造力と好奇心を大切にする。 ・学校、グループなどへの帰属意識を持たせることが大事。参加型の教育。 ・フィードバック時に少しの期待を添えるだけで積極的になり、成績が向上する。 ・日本の数学教育は質が高い。アメリカでは先生が解法を教え、実践を繰り返す反復学習に割く時間が96%、日本はまず答えを考えさせる時間が44%、反復は41%ほどである。

    0
    投稿日: 2024.09.06
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    お金がない、時間がない、自信がない。言い訳ばかりで一歩踏み出せない。そんな人多いですよね。 親ガチャで子供は生まれる環境を選べないけれども、なんとか学ぶ楽しさをわかってほしい。大人のちょっとした働きかけで、世の中もっとよくなっていくのだろうと思う♡

    5
    投稿日: 2024.07.07
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    - 非能力に重要なのは、自立性、有能感、関係性の3つ。 - そしてこの3つを下支えするのは、アタッチメント。 - 本人が自分で進めていることが大事で、そのための選択肢を与え、十分な時間を与えて、小さな失敗と成功を繰り返させることで、レジリエンスを身につけ、グリットを用いて様々な事に取り組んでいくことを促すこと。

    0
    投稿日: 2024.05.31
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    最近よく出てくるキーワードである「非認知能力」に関する本。非認知能力を高めるには、特に就学前の環境が大切、ということが、豊富な実験・調査結果とともに示されている(日本では平等の名の下にこういった実験は行っていないのではと推測)。それはよく分かったが、「『それで、結局どうすればいいのですか?』という質問に答えようとするひとつの試み」と書いてあるわりには、具体的に何をすればよいのかが今ひとつぼんやりしていて、惜しいなと感じた。

    0
    投稿日: 2024.02.24
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    子供に有能感・達成感を味わって欲しいため、ギリギリ乗り越えられるくらいの課題をクリアする環境を用意しよう。 最初から答えを与えるのではなく、間違いつつも自分の考え・意見を持てるようサポートしたい。 些細な声掛けや行動で子供の人生が変わる。

    0
    投稿日: 2023.11.16
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    自身が親になって強く思うようになったこと。その内の一つに「子にいい教育を受けさせてあげたい」というもの。親の収入や意識による格差によって、将来の宝である子どもが教育の質に差がでてはいけない。子どもの教育を中心に貧困対策も考えていければいいのだけれど、それは実際難しいようだ。というか政治家がどこまで本気で自分たちに投票してくれる有権者だけでなく未来への展望を描いて、検討してくれているか甚だ怪しい。かといって、一部の企業や富裕者による教育への投資だけでは全方位を取り囲むことはできない。特に幼少期に親や大人(教師含む)から受けた影響によって大きく左右されるのなら、もっと社会全体として教育に注目し、取り組んでいけたらな、と読んでいてい思った。

    0
    投稿日: 2023.08.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んだ理由 ・DAIGOさんがおすすめされていたので。 ・息子との関わり方を豊かにするため。 ・分級のお友だちとの親睦を深めるため。

    0
    投稿日: 2023.07.16
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    出典明示度高い本。よく聞くGRIDやレジリエンスなどの非認知能力について、成長過程での影響が纏っていて勉強になった。やれることは環境を整えてあげること。

    0
    投稿日: 2023.05.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    親として子供とどう関わるかの道筋を示してくれる良書。 最後の方は市民として国の在り方も変ってくると訴えており教育参考書感覚で購入した自分にとっては求める内容ではなかったため★4つとした。 しかし、序盤の子供と関わる親の対応や、行動に求められる正解を実例(研究結果)を元に語ってくれているため参考になった。 実践として、毎日、夫婦お互いが子供と接する中で良かった行動・言動を客観的に評価し褒め合う習慣を作ることにした。 どうしても、お互いに反面教師の部分「ああなっちゃダメよ」と子供に教えてしまいそうになるが、そういった親の行動は百害あって一利なしだと読んでいて学ぶことができた。

    0
    投稿日: 2023.03.06
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    表面上しか知らなかった非認知能力についての理解が深まった。参考になりすぎてメモだらけになってしまった。 表紙裏に「非認知能力は読み書き計算のように教えて身につくものではない。【環境】の産物なのだ。」と書いてあり納得。IQや学力などの認知能力も大事だが、特に幼児期は数値化できない非認知能力を育み子どもがよりよい人生を歩めるようサポートしたい。

    1
    投稿日: 2023.02.01
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    生まれにより逆境にある子どもの非認知能力を上げるにはどうしたらいいかについて、様々な研究レポートを取り上げながら書かれている。 自身の子育ての参考としたく読了したが、我が子はここで扱う逆境にある子ではないので本書で扱う学術レポートによる効果の裏付けはあまりなさそうだった。 ただ非認知能力とは何か、環境の大切さ、モチベーションの上げ方等学びは多いので読んで損は無い本だと感じた。

    2
    投稿日: 2023.01.13
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    粘り強くするためには 所属意識 努力によって伸びる 成功させることができる 勉強は価値がある の信念が大切

    0
    投稿日: 2022.12.06
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    へー読んでみたい論文が色々でてきた。でも訳が読みづらいのと、やはりアメリカのことだからイマイチピンとこなかった。部分的な情報収集にはなった。

    0
    投稿日: 2022.11.06
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    意外とさらっと読めたけど、凄く目新しい所見は得られず。正しい愛情や、子どもにちゃんと向き合って構ってあげることは、親はもちろん、教師や周りの大人にとって、とても大切な役割なのだと改めて認識させられた。あえて知見を得たといえば、そういうことが落ち着いた行動だけでなく、成績や将来の所得にもかかわるくらい影響あるということかな。ご褒美賞金で成績や読書は伸びないとか。

    2
    投稿日: 2022.08.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    エデュケアは一種の投資である。では、日本という社会は一体何に投資をしているのか? 若者の非行は、理性とかけ離れた感情や精神やホルモンの影響を受けている。すなわち、罪を重くしても、非行を防ぐ効果は薄い。逆に、生徒が自ら自生の力を発達させようとする状況や仕組みを作ることに重点を置いたほうが効果は高い。テストの点数にインセンティブを与えても、効果は薄い。むしろ、時には遊びや楽しいという感覚さえも、報酬は「仕事」に変えてしまい、モチベーションをなくさせてしまう。 添削やフィードバックのコメント、教室の雰囲気を変えることで十分教育は変化する。

    0
    投稿日: 2022.07.18
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    教師や生徒に対する、成績向上の現金のインセンティブは効果がなかった 高い期待を示すフィードバックをを与えると、課題を修正する生徒の割合が、17%から72%に上昇した。

    0
    投稿日: 2022.04.19
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    貧困の連鎖の理由の1つに貧困層の幼少期のストレス環境が非認知能力の発達を阻害していることを挙げ、それを阻止するために何ができるかをアメリカの事例をもとに考察した本。子育てというよりは社会問題について考えさせられる内容だった。 日本の保育園の質は高さは非認知能力の発達に大きく寄与していると思った。また日本においても核家族化で(貧困層でなくても)子育てに悩む親は多いと思うので、各家庭への子育てに関するコーチングはニーズがありそう。

    1
    投稿日: 2022.02.20
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    学術的な見地から非認知能力を高める技法が書いてあり、信頼出来そうな本でした。 あるタスクに報酬を与えてしまうと、それ自体を楽しむことが出来なくなる(報酬を貰うための作業になってしまう)という研究結果は面白かった。 頑張れば出来る程度の課題を与える等、実際はなかなか難しそうだと思った。 モチベーションに関する本など読んでみたいなぁと思った。(脳科学とか心理学に根ざした)

    1
    投稿日: 2022.01.28
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    貧困層の子どもたちをどのようにサポートしていけば学習意欲や問題解決する力を高めていけるか教えてくれる。教育関係で働く方に読んでもらえるといいのではないかと思う。

    1
    投稿日: 2022.01.22
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    非認知能力が格差によって生じている現状は理解出来るものの、海外(特にアメリカの事例)が中心の為、日本との環境とかけ離れている印象も一部ありました。 ただ、学習の積み木など具体策では無いもののざっくりとした子どもへの接し方のヒントにはすごくなりました。

    0
    投稿日: 2022.01.11
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    私たちに何ができるのかという点では、正直具体的ではないと思う。しかし、格差社会の中で恵まれていない層にいる子どもたちを、その属性だからと諦める必要はなく、そういう目線で見て期待を持たないことこそが、子どもたちのその後の人生に影響を与えているようだということが分かった。温かいまなざしや励ましが、ここにいて良いんだという安心感や役に立っているという気持ちが、子どもを貧困や犯罪から遠ざける。できることなら政策に対して提言していければよい。仕事を通して子どもと接するのであれば、子どもへの信頼、期待を持って接すればよい。親という立場なのであれば、わが子に目線を合わせ、対話したり遊びを通して関わる時間を心がければよい。 本書の中で、日本の算数・数学教育が良い学習指導方法としてアメリカで紹介されていることに驚いた。日本においても学習指導方法やその評価は変わってきているが、対話的な学び、問題解決的な学び、協働学習などが有効であることも本書からわかり、大人として自分が受けてきた教育と今後求められるものの違いを認識して、ファシリテーション力も磨いていきたいと思った。

    2
    投稿日: 2022.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非認知能力を育てるには子供に能力を与えるのではなく、環境をつくってあげるという視点に立って考えられること、学びは子供たちで学び合わせることの重要性などを学んだ。

    0
    投稿日: 2021.12.14
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    洋書あるあるで、訳が読みづらい。具体例が多くて簡潔じゃない。その割に日々の接し方でどうしたらいいのか、具体的じゃない。前書きのゴキブリの話、どう関係あるんだ? 日本の数学の授業が褒められているのは驚き。 概要 日本では貧困は自分のせい、という考えの人が多いというのは興味深い。確かに自己責任なんてこどもは持ちようがない。 非認知能力ーやり抜く力グリット、好奇心、自制心レジリエンス、楽観的なものの見方、誠実さは、教えることのできるスキルでなく環境の産物 これから長い人生で何に備えるべきか常に探している状態の、幼い時の逆境(苦境??)は、逃走闘争反応がすぐに起こるようになる。慢性的ストレスを感じると失望や怒りを抑えるのが難しくなる。 親は極めて重要な環境 サーブとリターン 親は外部調整装置、子供が動揺しているときに親がうまくおちつきを取り戻すのを手伝えると、感情にうまく対処できるようになる。 ネグレクトや虐待は、自分の置かれた環境が不安定で混沌として予測がつかないことを乳幼児の脳に教え込む 子供は決まったパターンを探しているのに、それができないと、不安定な人生への準備を始め、常に警戒する。 ロシアの孤児院の例ーおもちゃでなく、語りかけ、接し方が、効果。 安定したアタッチメントー子供に安心と自信が深く根付く。心の安全基地ができる。これがあると、成長した時に自力で世の中を探検していける。 困難な家庭の親には、自らがよい接し方ができた瞬間にフォーカスさせて、既にできていることを認識させる。…これは有能感??大人も子供も同じ人間 3-4才 文字、数字、人と付き合う能力、自らやる気を高める能力、心の強さ 最初の3年ー大人との温かいやりとり 大人との穏やかで安定したやりとりで、子供は注意深く考え長期的な視野で考えられるようになる。 お金など直接的な賞罰システムは効果がない モチベーションは、内発的動機づけ。有能感、自律性、関係性 報酬をもらった瞬間に仕事になり、それ自体への興味を失う。報酬がないとやらなくなる。 自分が選んで自分の意志で行う自律性 やり遂げられるが簡単でないタスク有能感 教師に好感をもたれ価値を認められる尊重されている関係性 生徒が自分のポテンシャルについてよメッセージに最も敏感になるのは、失敗の瞬間。失敗が、最後の審判でなく、学んだり改善したりする貴重なチャンスだというメッセージを受け取れば、挫折は推進力になる。 学業のための粘り強さは、失敗からすぐ立ち直る力を持っているかどうか マインドセット心のありようが、カギ。 私はこの学校に所属しているーこれは関係性と同じ 私は努力によって伸びる 私は成功させられる この勉強は私にとって価値がある 基礎問題の繰り返しはうんざりさせるだけで、有能感にはつながらない 日本の数学学習は基礎問題の時間が短く、公式を暗記させない。どうしたら解けるかグループで考えさせて違う解法も探求する。

    1
    投稿日: 2021.11.13
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    まず自分の子供からだけど、改めて彼らの内発的動機づけにつながるような外発的動機付けができているのか、その下地として自律性、有能感、関係性が育まれているのかって常に意識しないとだわ。そして、子供を産んでから、自分の子供が幸せであるには、世界中の子供が幸せである必要があるなぁと折に触れて感じることが多い。自分が社会に何ができるかも、考えていくステージに入ったんだなぁ。

    2
    投稿日: 2021.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子育てするにあたって、どんなことを心に留めておくべきか学びたいと思って手に取った。 非認知能力がその後の教育や人生に重要な影響をもっており、非認知能力は子どもを取り巻く環境によって育まれるものである。子どもの働きかけに対して親や周りの人がどのように反応するか、子どもに関心を寄せ積極的に関わろうとするか、といったことが非認知能力の形成に影響を与える。特に幼児期(3歳まで)を大人との温かいやりとりが成立する環境で過ごすことが大きな意味をもつ。 帰属意識をもてる環境で、自立性、有能感、関係性を経験できることが、よい学習習慣を身につけるために必要。 本書では、低所得層の子どもたちの教育を成功させるために必要な政策等の取り組みについて議論されているが、低所得層の子どもの教育に限らず、幼少期の子どもと接するにあたって、(当たり前のことではあるが)心に留めておくべきことについて記載されている。

    0
    投稿日: 2021.10.21
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    自分の子どもの非認知能力を伸ばすヒントになるかな、と思ったが、どちらかというと低所得層、ネグレクトなど幼少期に大きなストレスにあったこどもを、平均レベルまであげるにはどうしたらよいか?が、書かれた本であった。 とはいえ、いくつかヒントは見つかったので、それを自分の子育てにもいかしていきたいと思う。

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    投稿日: 2021.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    先輩の先生から教えていただき読んだ。 目で見えない非認知能力の大切さや育て方についてとても参考になる一冊であった。 ・非認知能力を高めるのに働きかけるべき場所は、環境である。 ・3歳未満の時期こそが、発達を促す絶好のチャンス ・小さな子の言動に安定した反応をすることは小さな学習にもつながり、大切な行為である。 ☆学習のための積み木 ・子どもの問題行動は、ストレス反応システムの調整ができてないから起こる。 ギリできる有能感、自分がやりたいからやる自律感、期待されているという関係性の3つが内発的動機を生むために必要。 ・粘り強く積極的なしなやかな心を作るには、関連する新聞の記事読ませることも有効。

    0
    投稿日: 2021.09.07
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    少し前に興味があった内容で、今はあまり響かなかったので流し読みのみ。 専門的な内容だと思いますが、一章が短いのでどこからも読みやすい。

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    投稿日: 2021.09.05
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    20210712新聞、ケニアで障害児療育施設運営 公文和子さん グッド・モーニング・トゥ・ユー! いのちのことば社

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    投稿日: 2021.07.12
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    家庭でできることも多少載っているけれどこの本を読んでいる人は少なくともネグレクトはしてないんじゃないだろうか。なのでどちらかというと学校などの教育機関や国の政策に向けての内容かと。

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    投稿日: 2021.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子供が将来成功するためには何をすべきなのか、をテーマにした本。成功の定義は「所得が多い職業について、犯罪を侵さない品行方正な人になる」ことかな。 成功のためには非認知能力―自律性、有能感、関係性を育むこととのこと。じゃあ具体的に何をすれば良いのか?となるけれど、全ての子供に共通する手法はないため、そこは明示されてない。ただ、教育現場の実績から手法のエッセンスを読みといていく。 アメリカが原本なので、日本の教育現場と状況が異なり、ピンとこないところはある。でも大変参考になる本。

    0
    投稿日: 2021.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    成功する子 失敗する子――何が「その後の人生」を決めるのか https://booklog.jp/edit/1/4862761666 の、続編的な本。 あまり、一般人が読んでもどうなのかな。 アメリカの貧困層の子どもを救うには、どのように教育するのが良いのかを考察した本。 一番効果的なのは、3歳までの時期に、子どもに対して、微笑んだり、泣いたら優しく接したりなど、一般的に親が子にするような対応が大事。貧困層は、ネグレクトの中で育っているので、子どもの理想的な育て方がわからない。 と、読み取りましたが、良いのかな。

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    投稿日: 2021.05.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【総評】 「自律性・有能感・関係性」がモチベーションの基礎。 非認知スキルやグリッドは個別のスキルと言うよりかは環境に左右される部分も大きい。そういう教室の雰囲気を作ることが大事。 ⇒4つの信念 1. 学校への所属意識 2.能力が努力によって伸びる 3.成功させることができる 4.この学習は私にとって価値がある ⇒これらを達成させるために教師が使える道具が人間関係と学習指導だ Deeper Learning ・「自律性・有能感・関係性」が肝、生徒が教室で自分で選んでやってるという実感を持ちつつ、ちょうどよい難しさのタスクを完遂し、教師から価値を認められ尊重されるときにモチベーションが上がる。にもかかわらず多くの学校は、行動主義を重視して、自己決定論を軽視している ・数学などの教科に先立って、非認知スキル(自制心や心理的安全等)こそがその土台となり重要だ。 ・非認知スキルを教えるのは数学などのようにそれ自体を教えるのではなく、 ・非認知スキルは、環境が大事。特に周りの大人達が子供がストレスを受けてるときにHow対応するかだ。 ・影響しているのは短期的な出来事ではなく、中長期的な環境だ ・影響が大きいのはネグレクトだ。だが、適度なネグレクト(※いつも自分が中心でないと気づき、自分で遊ぶことを覚えるのは大事) ・影響は6歳未満、3歳未満のが大きいからこの時期が大事。 ・米国の事例だと、子供とのやり取りを増やしましょうというアドバイスが一番効果があった⇒1歳までに愛着を形成することが重要。子供の心理的安全大尉を作ってあげる。 ・親が正しい行動をしたことを録画しておいて褒めることが大事 ・学習のための積み木をまず形成スべし。(好奇心や学業への粘り、グリッドなどの工事の非認知能力はまず土帯となるような自己認識機能や人間関係を作る能力が発達していないとだめで、その根幹は愛着や自制心、ストレス管理する能力だ) ・子どもたちの基礎的な能力評価を学習と統合して考えるのが大事。これらは学習するための道具、学ぶための言語のような存在 ・バツは無意味なことが多い。なぜなら罰が有効なのは、合理的判断をしていることを前提としてるが、そもそもそれができていないことが多い。 ・非認知スキルやグリッドは個別のスキルと言うよりかは環境に左右される部分も大きい。そういう教室の雰囲気を作ることが大事。 ・項目21ではむしろ日本の教育が、かんたんなドリルではなく実践が多いとして紹介されている

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    投稿日: 2021.05.03
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    【280冊目】特に貧困層の子供の成功のためには、読み書き計算といった認知能力の訓練よりも、やり抜く力や好奇心といった非認知能力が大切だ(それが結果的に認知能力の向上につながる)ということを前提に、非認知能力向上のための取組を紹介する本。  いつもながらこの手の邦訳本は、実例に富んでいるのだけど、理論的なところや定義の説明がわかりにくい。特に「非認知能力とは何で、こんな風に大切」という部分の説明をもっとしてほしかったな。

    1
    投稿日: 2021.04.25
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    非認知能力を伸ばそう。環境で育む。 粘り強く取り組む力。 ・学業のための粘り強さp.107 ①この学校に所属している ②努力によって伸びる ③これを成功させることができる ④この勉強は価値がある 人間関係(帰属意識)と学習指導(有能感と自律性) 教師が、子どもの良い点をフィードバックする。手抜きはできない。 生徒の参加を求める双方向のやりとり授業

    0
    投稿日: 2021.03.28
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    1) 非認知能力は「教育するもの」というより、子供を取り巻く「環境の産物」と考えた方がより正確であり有益。  逆境が乳幼児期の発達に与える影響も、中高生の非認知能力の成長が学校を中心とした環境の産物であることも科学的に証明されているそう。 2) 子どもにとって重要な「環境」とは周囲の大人たち。 一般に環境と言うと住む家など物質的なものを思い浮かべますが、大人なのです。重要なのは。 具体的には子どもがストレスを受けてる状態で周囲の子供がどう対応するかが非認知能力の伸びを左右します。 3) 子供の非認知能力の成長を左右する大人の役割は大きく分けて二つ。 ①適切なサーブとリターン 幼児のアクション(サーブ)に対して反応する(リターン)。それにより脳の複数領域が結合する。 ②外部圧力の調整 子供が動揺している時に平穏を保たせられるか。 4) 非認知能力を伸ばすには「教育」より「環境」の整備。 具体的には「逆境におかれた環境で、思考を巡らせ行動した経験」が非認知能力を伸ばす。 ただ貧困家庭の子供は①健康上の問題②幼少期の知的刺激が少ない、ため逆境経験が過度なものになりがち。 5) 生徒が自分のポテンシャルについてのメッセージに最も敏感になるのは失敗した時。 失敗をした時に、その経験が「悪いこと」ではなく「学びや学習の機会」だと気づかせるメッセージをかけてあげる。 そうして生徒の「学びを推進する力」の伸びに協力する。 5) 幼児学習における重要な考え方「学習の積み木」。 レジリエンス、好奇心など高次な非認知能力を突然身につけることは極めて難しい。それらはまるで積み木のように大人によるストレス管理、愛着など心理的安全性が担保されてはじめて身につくもの。 6) 子供の内発的動機付けを維持する3つの鍵。 ①自律性 管理や強制をいかに感じさせないか? ②有能性 簡単ではないがやり遂げることがタスクにいかに取り組ませるか? ③人とのつながり 自分の価値が認められ尊敬されているという感情をいかに抱かせるか? 7) 生徒の学校での頑張りを左右する4つの感情。 ①学校に確かに居場所を持っている ②能力は努力によって伸ばせる ③どんなことでも成功させることができる ④この勉強は私にとって価値がある 教育者は答えではなく問いによりこれらの感情を抱かせる役割か。 8) 非認知能力は子供が取得する「技術」ではなく「習慣・態度・ものの見方」。 特に重要な態度は失敗した時に立ち直ろうと思えること。 これは本人の気質もそうですが、周囲の状況も大きく影響します。 特に大人の声掛けが重要。 9) 「自分はマイノリティーだ」と感じている人にこそコーチングは有効な可能性が高い。 欧米で実施された実験では、コーチングの有効性がより示唆されたのは、白人の子どもよりも黒人の子どもだったそう。コーチングに携わる人は覚えておくべき実験ですね。 10) 非認知能力自体の測定は必要ないのかもしれません。 アンケートで非認知能力自体を測定する研究は多いですが、「非認知能力が伸びた結果、子供の行動がどう変わるか?」を考えた方が有益という意見も。 例えばGRITなら何かの行動の継続期間を記録するなど。

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    投稿日: 2021.03.21
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    とびとびで読んだので、少し曖昧ですが、教育について非常に重要なことを学びました。 数字として表すことが難しい「非認知的能力」。特に貧困家庭の子どもには、将来のひっくり返しのためにこの資質が特に重要だと。 日本では相対的な貧困家庭が先進国では多い。 それは普段生活の中で非常に見えにくい。 教員の資質や制度的な根本からの見直しが必要だと感じました。 教育に大きな影響を与える賃金、そして教育に対する予算の分配と。 教育者として目の前にいる子どもたちの将来を背負うにはもっともっと勉強しなければならない。 そんな事を思わせる一冊でした。 コンパクトで要点がまとめられ非常に読みやすい一冊でした。 教員や行政関係の学生にもってこいの一冊かと思うます。

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    投稿日: 2021.03.14
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    子どもとはもともと主体的な生き物で、内なる動機付けでやり遂げる力を持っている。外からの動機付けは、賞罰ではなく、自律性や有能感、人間関係を経験できるような機会や環境を作り、悲観思考を断ち切ること。 本当に、就学前の子どもたちにもっともっと人と金と手間をかけていれば、長期的に見てあらゆるコストを削減できるのになあと思う。 若者に投資する社会にしたい。

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    投稿日: 2021.03.05
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    自律性・有能感・関係性を経験できる環境、つくれているだろうかと日々を振り返りながらよみました。 それにしても、この本の中で紹介されていた日本の教育の姿はどこに行ってしまったのだろう。今多くの教室では、旧来のアメリカ型の失敗できない教育ばかりになっていやしないだろうか。

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    投稿日: 2021.02.04
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    すごく考えさせられる内容でした。 教育の重要性。非認知能力のすごさ。 日本の教育にもこの考え方は取り込んで欲しい。

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    投稿日: 2021.02.01
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    非認知能力という学業成績とは別の将来にわたって成功を導くために大切なスキルをどのようにすれば伸ばすことができるのかをアメリカで行われた数々の試みを元に考察している。 貧困層が教育において富裕層に遅れをとるのは、幼少期のストレスのために非認知能力(自立心、自制心など)が育たなかったためと捉え、周囲の大人の関わり方を変えるだけでも改善につながる結果が得られている。 アメリカの貧困層の子供たちが将来貧困の連鎖に陥らないことを念頭においた構成だが、非認知能力を育てるための大人の関わり方については参考になった。

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    投稿日: 2021.01.31
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    子供が外発的動機付けをもって学習に取り組むためには、「自律性」「有能感」「関係性」を持つことである。これらを教師がどう作り出せるかによって生徒のモチベーションは変わってくる。 自分の意志で物事を行っていると感じるようにすることがとても大事。 このことを意識して、こちらで目標を設定するのではなく、生徒に目標を世一定してもらい、自分の意志でやっているのだという実感を最大限持ってもらうように進めたい。

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    投稿日: 2021.01.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子供たち、特にアメリカの貧困層に属する子供たちに対して、非認知能力を育むための取り組みを紹介し、唯一無二の完全な方法ではないが非認知能力を高めるには何が大切なのかを説いた内容となっています。 P88:低所得や貧困層の子供たちには、規律や賞罰を用いインセンティブででは効果がない。自分の行動が生む表面的な結果ではなく、その行動によってもらたされる内面的な楽しみや意義を動機として決断を下す。「内発的動機づけ」 さらに人が求める三つのカギとして、「有能感」、「自律性」、「関係性(人とのつながり)」があり、これらが満たされるかぎり、人は内発的動機づけを維持できる。 P106:非認知スキルは、子供たちが習得する(あるいは習得に失敗する)可能性のある個別の技能ではなく、子供たちが学習をしている現場の状況に大きく左右される習慣や態度、ものの見方である。 P112:一般に自分の属性にとって苦手とされる場所にいる個人は、その属性に関する不安が引き金となって実力が発揮できない場合がある。「ステレオタイプの脅威」 例)工学部で学ぶ女性は男性よりも能力が低い、一流大学に通うアフリカ系の学生は他の人種の学生おり劣っている 新しい気づきとしては、これくらいがメインでしょうか(取りこぼしは多々ありますが)。明確な結論が提示されているわけではなく、内容でも触れられていますがここの例を挙げ不完全ではあるが方向性を示唆してくれています。 ただ、個別の子供(我が子)というより教育現場(貧困層の子供たち)にフォーカスしており、格差に対する社会的な問題をどのようなアプローチができるかの考察ですので、この内容を家庭に反映するには、落とし込めるところは自分の解釈でといった感じ。冒頭に述べられている日本の子供の貧困率は18%は、正直実感する環境にいないのか、驚きました。年々格差が広がっていっているのだろうし。

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    投稿日: 2021.01.23
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    国レベルで子どもにどうするかという視点で書かれているが、各家庭でどうするべきかというヒントにはなる。ただ、各家庭でどうするべきかを知りたい人、我が子にどうするかを知りたい人には、もっと具体的なことが書かれている本が山のようにあるのでそちらを読んだほうが良さそう。 あと、まーそりゃそうよね、という内容ではある。(育児本読み過ぎかな) ただ、改めてではあるけれど、子どもとしっかり向き合って時間を作って、一緒に遊んだりすること、当然ですがこれを大事にしようと思った。 あとは、自ら熱中していることに対して報酬等やり始めるのは本当に良くないとか。 新たにへぇ、なるほど!とわかったことは私は特になかったです。なので、高速スピードで読みました。じっくりは読んでません。

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    投稿日: 2021.01.16
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    西郷孝彦先生が講演でおすすめされていたので手に取った。主張は明快で、エッセンスは本のオビに凝縮されている。「非認知能力」は環境の産物であり、「ほんの小さな働きかけが、大きな変化を生む」。個人でもできることであり、勇気づけられる。 事例の中では、貧困層に対して作文の添削に付箋で期待を込めたメッセージをつけるか否かで非常に大きな差が見られて驚いた。単に採点・添削をするだけでなく、人間的な対応が求められている。 本書の中で日本の数学授業が賞賛されていた。日本の教育も捨てたもんじゃない。

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    投稿日: 2021.01.03
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    教師は、 ①家庭環境等が生み出す生徒の心の穴ぼこをケアしつつ ②集団の規律を整え、人間関係をつなぎ、帰属意識を育ててつつ ③探究的な課題を設定して非認知的能力を伸ばしつつ ④学力をつける ていう どんな人がこなせるねん! とも思うけど。 やっぱり土台がないと 積み上げていけない。 「ちゃんと」「しっかり」とか言ってても あんまり意味がない。 今までの経験が繋がって行く感覚。 こどもに語る言葉 こどもが学ぶ環境 を大切にしよう。 csrpで、具体的にどんな訓練がされているのか知りたい。

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    投稿日: 2020.12.09
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    非認知能力の重要性 非認知能力は環境で伸びる 就学前の周囲の関わり方 ストレスにストレスを付加しない

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    投稿日: 2020.12.07
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    子育て世代以外にも、ぜひ読んでいただきたい。 本書は、育児の参考にもなりますが、教育、福祉、公共、非営利団体、地域社会などを巻き込み幅広い社会政策への提言として重要な内容が述べられています。 グリッドなどの非認知能力は、トレーニングで強化する性質のものというよりは、環境に応じて引き出させれるもの、発揮できるものとして捉えることが適切であると理解しました。 であると、非認知能力の格差、学力の格差よりも、個人の努力では太刀打ちしにくい課題ということになり、公共的な関与がより重要ということになります。

    0
    投稿日: 2020.11.26
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    子ども、教育に関わる全ての人に読んでおいてもらいたい。少なくとも自分の子の通う学校教師には読んでいてもらいたい。 スキルより非認知能力を伸ばした方が長期的には成功するというのは、年度初め生まれの成功と通ずるものがある。 早生まれ児は遅れを取らせまいと勉強を教えられ、その間に年度初め生まれの子はスポーツしたり友達と遊んで非認知能力を育んでいる…みたいな。

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    投稿日: 2020.11.13
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    小さい頃に置かれた環境が、その後の子どもの心身や人生に大きく影響することがデータや図を用いて紹介されています。

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    投稿日: 2020.10.21
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    内発的動機付け →有能性(自分はできるという感覚) →自律性(自分の意思でやっている) →関係性(自分の価値を認められる)

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    投稿日: 2020.10.18
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    自律ー自分の頭で考えるー自立 子育て本の中では、もっとも考えながら読んだ本です。文体が易しいため、あっと言う間に読めてしまいますが、普段から子供に関わっている人には、度々自分と当てはめて過去のシーンを振り返ったり、自分だったらどうするだろうと想像することがあると思います。 親が、学校が、周囲ができることは、環境を整えること。そのための具体的な方法は、関わっている大人が自分の頭でその都度、考えていくことなのかもしれません。 そうは言っても、著者はそれがそれ程難しいこととは言っていません。どんな家庭にもプラスの瞬間はある。そこに照準を合わせる。 自分の場所があるという帰属意識、それこそが、人々に幸福感を生むのだと思いました。 貧困家庭の話だけではなく、社会全体で共通した考え方ではないでしょうか。

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    投稿日: 2020.10.13
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    個人の感想に偏りがちな教育論について、統計とファクトを交えながら解説。 育児というよりは教育政策についてという結論なので、自分の子供をどう教えたら良いか、という点についてもう少し書いて頂けると更に良かったかと。

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    投稿日: 2020.08.30
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    子供達への対応の中で、私が最も印象的だったのは、 コーチが養母の子供への対応を振り返りながら、 接し方の良いところだけを伝えていたところです。 これって教師にも必要じゃない?!

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    投稿日: 2020.08.27
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    学習のための積み木という考え方にとても感銘を受けた。乳幼児期に土台となる積み木をいかに積み立てられるかを工夫していかないとなぁ

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    投稿日: 2020.08.25
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    著者であるポール・タフさんはフリーのジャーナリスト。子どもの教育と貧困問題などが専門で、多数の著書がある。 本書も、貧困の連鎖を断ち切るためにどういった教育が必要かといった視点で書かれている。 もちろん、一般家庭の子育てにも充分に役に立つ知識が多くて、子育て中の親であるなら読んでおいて損はない。 というか、とりあえず大人は全員読んでほしい。 なぜなら、何も考えないと、自分から勉強しないと、きっと多くの大人は自分が受けてきた教育をそのまま子どもにもしてしまうからだ。 時代と共に意識も変える必要がある。 ただし、そのために変えるべきは、子どもたちの意識ではない。 自分たち大人たちの意識を変えるのが先である。 本書は、その気付きを与えてくれる一冊になるかもしれない。

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    投稿日: 2020.07.26
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    子育てと教育に関する名著 アメリカの貧困家庭における研究から判明した内容を中心にまとめている。 あらゆる場面で重要になる非認知能力を育てるためには、何をすれば良いかを科学的根拠に基づいて説明している。 「そりゃ、そうだろう〜」と思っていたこと(子供と遊んだ方が良いとか、学習に対してインセンティブ(報酬)を与えてはいけない等)を、エビデンスべーストで再考できるのがいい体験だったと思う。 全ての親と、保育、教育に関わる人たちに理解して読んでもらいたい本と感じた

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    投稿日: 2020.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    授業で聞いたことある! 改めて思い出せた。 例えば、幼少期にはストレスをかけずにたくさんの言葉をかけましょう、とか。 両親の進学率や年収が子供の非認知能力に影響しまして、将来に影響を及ぼしますよ、とか。 じゃあそうなってしまった学生に、改めて学習のための積み木を積んでもらうには、どう働きかけていくか?ということが書かれている。 一般の親向け、ビジネス向けではなく、教員など教育業界の人向け。

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    投稿日: 2020.07.07
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    流行りの非認知能力をどう育てるのかについてジャーナリストの立場から書いた本。非認知能力が重要である点は語り尽くされているのでそこまで新鮮味はないものの、反対の教育を行うことでネガティブな結果が得られたこと(例えばゼロ・トレランスを導入することで停学する生徒が劇的に増えたとか、行動主義に基づいて報酬を提示したところ報酬を得るための作業になってしまって学ぶことへの熱意が失われてしまったとか)は大変納得しやすく良いケース紹介だった。自律性・有能感・関係性という非認知能力を提供するためのキーワードもわかりやすいし、親としてストレスを感じた瞬間の緩衝材としての役割が必要という点も納得。クルー制度で子供たちのグループで悩みを共有しそれを教師が吸い上げる仕組みも、教師が無理に子供に聞き出すよりも効果がありそうだなと感じたし、それだけでなく有能感や関係性を高めるべきというのはグループワークが苦手な子供にも効果的に思える。 最も刺さったのは、こうした教育を施すために必要なものを「環境」と表現したこと。低所得者の支援、未就学児への教育、資金の捻出と教員の養成、評価体系の構築と、まさに社会政策として環境を整えるという広い総合的な視点が必要、と理解した。個人的にもついつい教育現場、子供に向かってでどう教えるかといったハウツーに意識が向いてしまい、教師/親個人のコーチングスキル次第でしょと考えてしまいがちだが、より多角的にアプローチが必要という点は常に心に留めておきたい。 富裕層向けの学校だけでなく社会全体にこうした教育を敷衍させていくのは環境構築が大変難しいが、筆者が指摘する①低所得者で基礎知識の土台がなくとも創造的な授業は成功させられる、②こうした取り組みを行わないことでそれが得意な教師が評価されず人材を失っている、という点を考えると諦めず粘り強く教育現場に広く取り入れていかなければと感じる。 じゃあ具体的にどうすればいいのという部分なら掘り下げは少ないが、それは本書の主眼ではないので、本社で得られた視点を元にして考えていきたい。ジャーナリスト的というか一部のケースを見ていて社会全体を捉えたものか分からない部分だったり、怪しい日本の教育アゲがあったりと気になるところはあるが、読んでよかった一冊。 続いてアメリカの教育の詳細についても読み込んでいきたい。最近の問題意識は①非認知能力をどうやったら身につけさせられるのか、②教育格差にどう立ち向かうか。アメリカの教育は特に富裕層向けで①が強いとされ子供のクラスメートを見ていても実感としてあるが(いい授業かはさておき、、)、②があることで①を提供する上での問題があるのか。勿論②も方出してはいけないのだが、先ずは①を見出したい。

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    投稿日: 2020.06.23
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    流行りの?非認知能力(=やり抜く力、好奇心、自制心、楽観的なものの見方)をいかにして伸ばすか?という疑問に答える本。いわゆるテストの点では測れない資質を非認知能力と定義しているけど、個人的にはどちらも相関関係にあると思うので手に取ってみた。 一般家庭での取り組みというよりは、アメリカの貧困家庭における教育格差を非認知能力を通じて向上させること目的書かれた一冊なので、書かれていることをそのまま実践できるわけではない。ただし、どのような環境や発達過程を経ると、小学校高学年や中学生になった際に非認知能力の格差が開いてしまうのか、逆に格差を広げないためにはどう対処すべきか学ぶことができる。 要点は、3歳までに子どもがトラウマやネグレクトなく、アタッチメント(愛着)のある環境で育てられること。それらを土台にして、金銭的なモチベーションのような外発的動機付けではなく、内発動機付け(※)がなされる環境でモチベーションを維持し社会生活や学業に取り組むことが、非認知能力の向上に役立つということ。 内発的動機付けは、いわゆるモチベーション。心理学の世界では、「自律性」=自分の意思でやっているという実感、「有能感」=自分はできるという感覚を覚えること、「関係性」=自分の価値を認められ、尊重されると感じられること。親の役割は、子どもが自分で選ベる環境を作り、少し難しいけど乗り越えられる課題を設定し、認めてもらえる環境を作ることなのだなと思った。 モチベーションに関しては、「モチベーション3.0」が参照されているので、今度はそちらを読もうと思いました。

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    投稿日: 2020.06.11
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    幼児期の環境はその後の子どものやる気や学習能力に影響を与えるということ。 私たちは愛によって育てられているということ。

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    投稿日: 2020.06.04
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    著者は子供の教育問題と教育政策を専門とするジャーナリスト メンタリスト DaiGoさんおすすめのポールタフさんの一冊です。世界の低所得層の子供への新しい教育の可能性や逆境の科学的な分析に基づくアプローチが広がるよう根拠あるエビデンスから著者の提案を述べている。 ヘックマンのペリー就学前プログラムにあるように子供の貧困が一生の財産となる非認知能力を奪う。それを逃すと大人になったあとに仕事や生活面で多くの機会を失う可能性がある。そして自身も貧困になり負の連鎖となる アメリカでは、貧困率が日本の4倍近い50% 政策を変える必要性、親の日々の話し方や教師のフィードバックの仕方、一人一人の個人的な行動を変えること。研究データを利用するのと同時に、子供たちへなにができるか、どう手を打つか。 逆境にある子供を変えるのは大変だが、、そのひとりひとりが国全体に与える影響も大きい。 まずは、もっとできると認識すること。 日本をアメリカのように貧困を蔓延させてはいけない。だから行動しなければならない。

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    投稿日: 2020.05.16
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    前作の『成功する子失敗する子』に比べコンパクトで読みやすかった。 非認知能力を伸ばすためには、スキルとして教えるのではなく環境を整えることが大切だと説かれている。 どういう環境か色々書かれているが、印象に残ったのは「自分が尊重され認められる環境」ということ。 学習の積み木の考え方も興味深かった。 まずはアタッチメント、ストレス管理、自制心。

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    投稿日: 2020.05.01
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    子供の貧困問題と非認知能力の関係性や、非認知能力の大切さについて知りたかったので読んでみた。 子供がより良い人生を送るためには、詰め込み教育なんかじゃなく、非認知能力を育むことのほうが圧倒的に重要。 学校関連のことはなかなか自分では介入できない領域ではあるものの、家庭でも子供のためにできる大切なことはある。 逆に、安心して帰れる温かい家庭があることで、それが学校生活にも学習にも良い影響を与えるとわかった。 未就学のうちにこそ、やれることは多いので実践していきたい。 子供の心が安定していれば、自然と【自分の意思で】学びたいという意欲が湧き、放っておいても学習に取り組むのではないだろうかと思う。 本自体は、内容が難しいからなのか翻訳の問題なのかとても読みづらく、なかなか前に進められなかった。

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    投稿日: 2020.04.29
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    "「有能感」「自律性」「関係性(人とのつながり)」の三つが満たされるときにかぎり、人は内発的動機づけを維持できる"(p.88)

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    投稿日: 2020.04.28
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    もっとうまくできるはずだ 貧困層の教育について有効な手立てを纏めた一冊 なんか謝辞の最後が泣ける 

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    投稿日: 2020.03.27
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    アメリカにて成長過程で様々な困難にさらされてきた子どもたちのために何ができるか、そしてその予防のためにできることを実践例を用いて述べた本。現実のデータ紹介は少なめに、最先端の取り組みとその成果を述べる。最先端の試みのため、データ件数は膨大なものではないが、説得力はある。自分が教師として大切にしていることを後押ししてくれる本だった。集団への所属感、自己を認めてくれる存在としての教師や学級の仲間、仲間と共同で取り組んだり解決したりする教育の大切さなどが述べられる。 特に響いたのは、優れた教育者はスキルを語らないで環境を整えることに腐心する、という一説。育てたいことそのものを伝えるのではなく体現する・感じさせる教育者でありたいと思った。 本書で述べられているのは、貧困などの要因から幼少期に心理的発達をあまり経験しなかった子どもたちへの対策が中心となる。しかし、共同学習は、一般過程で育った子どもたちにも十分に機能しうるものだし、マインドセットを土台として、これから先の人生に役立つ生き方を考えさせることにつながる可能性も内包すると感じる。驚いたのは、日本の算数授業の形がかなり肯定的に捉えられ紹介されていたこと。授業の方法をを他国と比較することはなかなかないので、今後もこういった海外との比較を学びたいと思った。 短くまとまった内容で読みやすかった。海外の事例を扱った本だが、我が国でも十分応用できる内容。大切なのは、環境を整えること。そして、それを忘れずに日々を過ごすこと。

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    投稿日: 2020.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前提として、自分の子育てというより、社会の中で質の高い教育にアクセスしづらい子どもたちに対して、大人は何をすべきかということを説いた一冊。 非認知能力=《粘り強さ、誠実さ、自制心、楽観主義といった気質》は、子供をとりまく環境の産物だ。 そして一番の問題となる環境要因は人間関係、とくに子どもたちがストレスを受けているときにどう対応するかであり、人生の最初の3年間の環境がとりわけ大切とされる。 『学習のための積み木』という概念も興味深く、非認知能力は、土台となる自己認識能力や人間関係をつくる能力がないと育たないというものだった。 そして本書の一番の学びは、小学校入学くらいの年からは、非認知能力の育成において内発的動機付け(内面的な楽しみや意義を動機として決断をくだすこと)が鍵を握るというもの。 そのために必要な要素は以下の三つとなる。 有能感→自分の限界を少し越えた成功体験 自律性→自分が選び、自分の意思で取り組む 関係性→好感をもたれ、価値を認められ、尊重されていると感じる こうした、人間関係という環境の枠組みのなかで人間の内面を育てることで、学習を中心とした様々なことに向かっていける。 当たり前といっては当たり前ととられるのかもしれないが、こうしたことを体系的に実証している点が素晴らしい一冊だったと思う。

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    投稿日: 2020.03.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子育て本と思っていたが、貧困層の解決を目的とした内容でもあった。 以下、印象に残った言葉。 失敗は一時的なつまずきに過ぎず、学んだり改善したりするための貴重なチャンスであるというメッセージを受け取れば、挫折はその生徒をより勉強に打ち込ませる推進力になる。(17 メッセージより、抜粋) (作文のコメント方法について、高い期待を寄せていること、また生徒がきっとその期待に応えられると確信している事を示すメッセージとして) 作文にコメントを書き込んだのは、君に大いに期待しているから、そして君がそれに応えられると思ったからです。 (18 マインドセットより、抜粋)

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    投稿日: 2020.02.25
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    非認知スキル=Non congnitive skills (やり抜く力、好奇心、自制心、楽観さ、誠実さ)これは教科書のように教えられるのか。否。経験、環境が大事。激励やモチベーションスピーチは必要ない。取り巻く環境の産物。 不健全なストレスは子供に脳の発達を妨げ、感情面や認知面の能力向上を妨げる。心の安全既基地があることは大事。成長したときに自分で思い切って世の中の探検へと乗り出せる。内発的動機を維持するには「有能感」「自律性」「関係性」が大事。それを感じさせるのは教師の役割 自律性:自分で選んで自分の意志でやっている時間を持たせる 有能感:やり遂げられるが簡単すぎないタスク 関係性:教師に好感を持たれ、価値を認められ、尊重されていると感じるとき これにより外発的動機付けも内発的動機に転換できる 失敗が自分の能力の最後の審判だと思うとあきらめてしまう。失敗は一時的なつまづきにすぎないと言い続ける。"

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    投稿日: 2020.02.10
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    今流行りの!?子どもの「非認知能力」を高めるにはどうしたらよいのか?について、切り込んだ教育本。 読んでみて初めて知りましたが、 著者は貧困層の子どもたちをいかに救うか、に関心があるようです。 日本にももちろん、貧困層の子どもたちはいるのは事実ですが、 おそらくアメリカほどではなく(アメリカは貧富の差が激しいので)、 貧困層をいかに助けるという点において関心がある人は、 (日本には)そこまでいないのではないかと思います。 (世界レベルでは、こちらの方が大事なテーマではあるのですが。) とは言え、貧困かそうでないかは別にして、 子どもの「非認知能力」をいかに高めるか?というテーマには、 多くの人が興味があると思われるので、有用な情報は詰まっていると思われます。 よくあるどこにエビデンスがあるのかよく分からない(教育)本が多い中、 (他の本よりも)エビデンスに基づき記載しようと著者が挑戦しているところがこの本の良い面でしょうか。 ハードカバーですが、思ったほど分量も多くないので、 読者の興味に合わせて、必要な箇所だけを読むのが良いのではないでしょうか。

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    投稿日: 2019.12.30
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    非認知能力という、いかにも科学的と言わんばかりの言葉でエビデンス(だいたい人々をけむにまく人は根拠とか理由という言い方をしない)とかいいなが、それを示し、その重要性を宣っている本が多い。なんのことはない、人間生地の重要性を言い換えているだけですね。 ただし、言うは易く行うは難し。この本でも述べているように、政策はもちろん重要ですが、結局は個人個人がいかに向き合うかが、結局一番大事という当たり前の結論です。

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    投稿日: 2019.12.23
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    この本はDaiGoさんのオススメだったので買ってみた、 細切れに少しずつ読み進めましたが、 正直、とてもムヅカシい内容だと思った、 僕の頭が悪い事が要因ですが、 結論が分からなくて腹落ちしていません、 結局、どの様にしたら良いのか分からない、 納得いかないので、再度読む事にしました。

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    投稿日: 2019.12.15
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    久々に子育て関連の本でも読もうと手に取ってみた。きっかけは、DaiGoのYoutube。 親として家庭で実践する子育てアドバイスを含んだ類の本ではなく、もっとビジョンは広く、社会として子供たちに何ができるか、どのような環境がふさわしいか、という内容。 親の学歴や収入に大いに左右されるらしい。 あまり頭の中でまとまっていないのでまた時間があるとき飛ばし読みしたい。

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    投稿日: 2019.11.27
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    非認知能力を獲得するためにはどうしたらいいのか。 子どもの年代別にまとめてある感じです。環境の大切さがひしひしと伝わってきます。いくつかの実践例が示されているけど、一人一人、成果の出るアプローチは違うんだろうなと思います。根気よく接する重要性があるし、個人ではなく、国の対応が必要になってくるんだなとも。そして、日本の教育ってのは、結構頑張ってるなと思いました。

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    投稿日: 2019.11.17
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    自分の子育てに役立つというよりは、世の中を良くするための本。 この本はアメリカについて述べられたものではあるけれど、考えさせられたのは日本も子供の貧困層が増えているということ。そして日本人は貧困問題を自己責任だと捉えている人が多いというデータ。アメリカより中国より圧倒的に高いらしい。これじゃ文部大臣の「身の丈」発言を非難できない。 私たちは教師や児童相談所の職員程じゃなくても子どもに「何か」することができる。 と、思わせてくれる本。翻訳調で読みにくいけど。

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    投稿日: 2019.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非認知能力の重要性とその能力を育てるのに必要なのは環境であるという視点は面白かった。 親が子にできること、社会が子供達にできること、それらのことが書かれているが、実践を目指すにはやっぱり少し、結局どうする?と考えさせられる。 大人の教育にも使える一冊だと感じており、非認知能力を育ててこれなかった大人や幼少期に親の愛情が不十分であった人にも今から実践してあげたり、その人を理解するのに役に立つ。 読んでいて思ったのは成長マインドセットを持ってコツコツ粘り強く何かを成せるスキルを磨くことは最高の成果を呼ぶということだ! 子育てや教育には必要な一冊と私は感じた。

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    投稿日: 2019.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分の子育ての参考に読み始めたが、メインターゲットは貧困層の子供、あるいは問題を抱えた親のいる子供。 表面的に捉えると、本書は個々の親よりも教育機関や公的機関の人に向けたものといえる。 しかし、以下のような部分に注目すると、普通の家庭でも役立つと思う。 ・ポジティブな環境をつくる ・子供と正面から向き合って、笑いかける ・努力すればできるようになる、と考えられる しなやかな心 を育てる ・自分の脳が努力や苦労を通じて育つことに確信を持つようになる ・混乱や苛立ちを乗り越えて答えに辿りつく過程が、非認知能力を高める ・親が家庭で発する声の調子 ・付箋紙のメッセージ これらはビジネスパーソンにとってもマネジメントやチームビルディングに役立てることができるかもしれない。 文中、アメリカ、日本、ドイツの数学の授業を比較した研究結果は驚き。紹介されている事例はちょっと特殊かつ高度だが、たしかに「なぜそうなるか」について時間をきちんと割いていた。なんやかやで日本が今でも何とか世界で戦えてるのはこの辺が要因なのか?と、気になった。掘り下げると面白そう。 流行りの、というか注目の非認知能力というものは、直接働きかけることで伸ばすのではない。 という説明は、とても興味深いし、役に立つ。

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    投稿日: 2019.10.04
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    子育てに通じると思い読みました。実際教育に関してのデータなどが多かったので、教師をされている方は参考になると思います。流し読みしてしまった箇所もありますが、現在成人した娘の病の原因がやはり自分にある事、そして孫の育て方も見直していかないといけないという事が明確になりました。小さいお子さんを持つお母さんに、取り返しがつかなくなる前に読んでほしい一書です。

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    投稿日: 2019.07.23
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    文章が好き ◯ 作品全体の雰囲気が好き 内容結末に納得がいった また読みたい その他 ◯ 自分のこどもに非認知能力つけるためにはどうすりゃいっかなー、あまり調べもせずに、サブタイトルに「非認知能力」とあっただけで読むことにしたところ、 低所得層の子どもが学び続ける意欲を持ち続け、将来的には富裕層といわれる人たちとの様々な格差を縮めるために、 誰が何をすべきか、 というとても重い内容だったことが冒頭で判明。 読むのを躊躇しましたが、頑張ることにしました。 「自律性・有能性・関係性」を促進する環境を促進する環境を教師が作り出せば、生徒のモチベーションはあがる。 乳幼児期の家庭環境が重要。 詰め込み式の学習ではなく、自ら率先して時間をかけて課題に取り組む姿勢が肝心。

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    投稿日: 2019.07.03
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    いわゆる学力ではなく、数年前にグッと流行ったやり抜く力(グリッド)や自制心、誠実さの方が学校を卒業した後の人生に大きく影響を与える、という視座の元に整理されていく「非認知スキル」。 「非認知スキルが大切なのはわかりました、ではどうすればいいんですか?」という質問が必ず浮上してくると筆者も述べているが、そこだけをサクッと知りたいという方にはおススメできない一冊と言わなければいけないかもしれません。 ただ、そもそもそういうテクニック的な介入で非認知スキルを上げようというアイデアはどうなんだ?という観点をお持ちの方にはぜひ手に取っていただきたい一冊です。 どうやって非認知スキルを計測するのか、どのような習慣、そして環境が非認知スキルに影響を与えているのか、ということを様々な事例を通して解説し、さらにアメリカでどのような取り組みが行われているのかを詳説しています。 途中少々事例連発で中だるみするような印象もありますが、学びの多い本です。 みなさんの「やり抜く力」を使って読み切ってみてください。 分量自体はそんなに多くないので構えずともさらっと読めると思います。

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    投稿日: 2019.02.11
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    「3才児神話」というと「3才までは親元で育てよ」やけど、この本が示すのは新・3才児神話(この本はできる限り実証的に述べているし、神話というと皮肉がこもるので語弊はあるが)。 3才までに子がおかれる環境が非認知スキル(言わば心の体力)を育てるために決定的に重要、これは直感的にも納得できる。 子にとって良い環境=母が家にいてつきっきりで可愛がる、ではなく、保育園などで母以外のたくさんの人とも触れあい、色んな視点から見守り育ててもらうのも、良い環境の一つだと思う...ので、良い保育園入れますように。

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    投稿日: 2019.02.08
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    私たち、社会の構成員として、様々な環境で生まれ育っ子どもたちが特に心理面で健康に育つためには何ができるのか書かれた本。 就学前は家庭への支援、就学後はどんな教育環境が良いのか、様々なデータを用いながら説いている。 教育には批判がつきものだが、その批判がある種の子供にとっては脅威で、教師との関係形成が難しい一因になっているという話はなるほどと思った。 また、家庭において親が子にするのが望ましい関わり方を2つ挙げているのだが、貧困など親の課題によって、その関わり方ができなくなる危険も改めて感じた。 保育園はそういう子供たちの受け皿にもなる、望む親に保育園全入、そして保育料無償化はそういう意味で良い政策だと考えた。

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    投稿日: 2018.09.23
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    とても勉強になる本だった。 エビデンスが多く紹介されておりとても納得のいく内容だった。 米国に学び、日本でも国として、そして地域で子どもたちをサポートしていくことが大事だと思った。

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    投稿日: 2018.01.04
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    貧困により教育格差が開いている。けど、6歳以下の子どもをもつ低所得家庭に、しっかり介入して非認知教育すれば、効果的な対処法になる、ということが、ざっくり書いてました。 とても参考になったのは、モチベーションの話。貧困関係なく、また、子どもと大人関係なく、モチベーションを高める施策は、見返りを顧みない生産性向上が期待でき、そして、自分も他人も幸せにできる、という気がした。 お金でのモチベーションはダメやね。 そして、こういう施策が最も効果的なのが、低所得者層で、社会的コストと換算して、持続的な施策を実施できたらいいな〜。換算難しそうやし、まだまだ研究段階なんやろうけど、こういうのは民間から小さく実績つまないと!

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    投稿日: 2017.12.18
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    今、注目されているGRIDや自制心、集中力といった非認知能力を高める方法はなく、環境によって育むことしかないという結構、ショッキングな内容。結局、子どもが安心して好きなことを好きなだけやらせてあげられる環境を提供してあげることが親にできる最大のことなのかもしれない

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    投稿日: 2017.10.30
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    世界の様々な研究や実証実験の結果をもとに、子どもの非認知能力を高めるために何が必要か、を明らかにしていく。 具体的な事例が多く紹介されていて、薄いけど中身の濃い一冊。 以下、印象に残った箇所。 ・日本語版前書き 貧困問題への意識調査で、貧しい人の支援を政府が行うべきか、との問いに対して日本人の38%が「そう思わない」と回答。 ・109 学業のためのマインドセット ①私はこの学校に所属している。 ②私の能力は努力によって伸びる。 ③私はこれを成功させることができる。 ④この勉強は私にとって価値がある。

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    投稿日: 2017.10.14