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とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話
とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話
佐倉色/飛鳥新社
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総合評価

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    「セクシー田中さん」の原作者、芦原妃名子に纏わる脚本家騒動より再読しました 今回の騒動を受けて、作者のSNSからも批判の声があがっているのを見て、本作を思い出しました 4コマ漫画原作者の方が、KADOKAWA編集者にないがしろにされる様をコミックエッセイにしてまとめられています 編集者の実務が機能していないだけでなく、マンガ家側を乏しめるような振る舞いを見受けられました サイン色紙1000枚のくだりは、編集者が出てくる他のコミックエッセイでも似たようなくだりがありました どうも編集者はサイン色紙を100枚以上書かせるアイデアを手柄と捉えている節が見受けられます マンガ家的にも読者側から見ても顰蹙を買う思いつきでありますが、何か信仰でもあるようです 地方から出てきた新人漫画家を使い潰すようなやり方が丁寧に描かれていました 暴露本の一種ではありますが、感情の整理がつかれているため読みやすかったです 一連の経緯を一冊にまとめる手腕には驚かされました 社会人経験のある方ですらこうなるので、新卒で活動される方は再起不能に危険まで感じさせました 作者自身がフラッシュバックを乗り越えながら描いていたそうで、荒川弘のような頑丈さを感じました 忘れてはいけない、平成の出来事のひとつだと思いました

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    投稿日: 2024.05.19
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    コミックエッセイにハマっていて、検索していたらすごそうなタイトルを見つけ、読んでみました。 面白い編集さんの話〜♪…かと思いきや、とんでもなかったです。そんな話でも最後まで読めてしまったので、やっぱり作者さん面白いんだと思います。他の作品も読んでみます!出すのも勇気いったと思いますが、綺麗な世界ばかりではない…と、知るきっかけになりました。ありがとうございます。

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    投稿日: 2022.03.28
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    似た経験をしたことがある。読みながらイライラしつつ仲間を見つけた喜びもありつつ。こういうことが世の中日常茶飯事なんだとしたら厭世的になってしまいそう。 作者さんにマンガの力があるかどうかは置いておいて、人としては応援したい。

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    投稿日: 2020.12.20
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    単行本購入限定とはいえ、応募者全員にカラーイラスト色紙プレゼントって壮絶な数の応募がありそうだと素人でも想像できそうなんですが…。たいしてファンじゃなくても全プレなら応募しておこうかな~と思うし。 結果1700枚描くことになったのですが、大したフォローなし。(もちろん作者さんは初めから何度も確認したり話し合ったりしているのにこの結果です) すべての原因はいい加減な編集者にあるんですよね。 「上に確認してみます」「会議で意見出します」→実際は確認もなにもせずに「無理でした~」「あれ、そんなこといいましたか?」としらばっくれる人いるんですよね…。自分のミスを隠すために人のせいにする。悪意と損害がない分、必要以上に責めることも責任を取らせるのも難しいけどこういう卑怯な嘘を平気で言う・やる人って実際にいますよね。(作中でも第三者にそれはアスペルガーなどの発達障害では?と指摘されたことも書かれています)イラストなんて3分で描けるんでしょっと思っているんでしょうね。 しなくてもいい苦労と気苦労で精神と体調をつぶされていくのよくわかります。 ファンのためにとカラーイラスト色紙を1700枚仕上げた作者さんが立派です。 あとあまり語られていないのですが、作者さんの闇の生い立ちが壮絶そうで気になりました。

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    投稿日: 2019.08.16
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    驚くとともに、今後はこのような被害がないことを望みます。興味を持った人は、描クえもん、を読むといいと思う。

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    投稿日: 2019.01.17
  • 手書きカラー色紙1600枚(無償で)

    KADOKAWAで新人連載漫画家に起きた話。怖い。というか酷い。 漫画家と編集者とのいざこざはネットで定期的に聞きますが、こちらの編集者は底抜けに仕事ができないタイプ。 絵がかわいく、テンポよく話が進んでいくので面白かったです。

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    投稿日: 2017.09.30
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     出版されることになった新人漫画家さんの受難を書き綴ったコミックエッセイである。2016年にネット上で作者が漏らしてしまった編集者との信じがたいやり取りの委細がここでは描かれている。  その多くは省略されていて、このコミックエッセイは事細かに相手のミスをあげつらうような類ではない。しかし、そこで垣間見られる相手の言動、最大手のはずのKAD〇KAWAの社風、業界の常識(とされる信じがたい悪習)などは、垣間見えるだけでも目を瞠るものがある。  この内容をもって「この程度に耐えられない作者が弱いだけ」と考えることは、おそらくできまい。作者は事実上、(それが精神的なものであるにしても)殺されかけたのだと見て構わないほどの内容である。  手すきに手に取り、最後まで読みふけってしまった。本当に面白一冊だった。掛け値なしに星五つで評価したい。  それにしても、帯にある「無償で1600枚のサイン色紙読者プレゼント」の一件だけでもにわかには信じがたい出来事だ。  一枚5分で描けたとしても、130時間を要する作業を作家に強要する行為が常識とは、さすがに常識的に考えてありえないだろう。(一応付け加えておくが、KAD〇KAWAの言い分はさておき、他社の編集者から「色紙のような販促物の無償提供」が業界の常識ではないと否定されている)

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    投稿日: 2017.08.12
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    本当に酷い編集者にぶち当たってご愁傷様だな、と思う反面、被害者が被害者として描く文章はどうしても客観性を出すのが難しいので、可哀想だし同情するけれど、読んでいてあまりいい気持ちがしないのも事実。本人のエッセイ漫画もありつつ、他のマンガ家さんとか、新しい編集担当とか、誰かとの対談とか、第三者の目線も入ると、受け入れやすいのかもしれない。

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    投稿日: 2017.08.11