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powered by ブクログ最近自分の着る服を作るようになりお店で売ってる服に魅力をあまり感じなくなったところにパッと目に止まった本。 仕事していた頃セオリーやプラステが好きでよく買っていたけどユニクロ傘下だったこと知らず驚き。日本アパレルの歴史の話はわかりやすく良かった。あと、ユナイテッドトウキョウをチェックしてみたい。2023.11月
0投稿日: 2023.11.05
powered by ブクログ【感想】 本書で紹介されているユナイテッドトウキョウでジャケットを買ったとき、思わず驚いた。製造が完全国内なのに、他ブランドと比べて20%ほど安いのだ。 アパレル企業はかつて、価格上昇を抑えるために工場を海外に移転していた。国内から中国へ、中国からベトナム、カンボジア、バングラディシュへと、人件費の安い途上国に生産を任せることで、服の価格を安く保ってきたという歴史がある。 しかし現在は、工場を国内に回帰させる動きが強まっているという。しかも、中国生産のときよりも安く、利益率も高い。その秘訣は、単なる縫製費用の節約ではなく、服の製造・販売全体をつなぐサプライチェーンの革命にあった。 本書『誰がアパレルを殺すのか』は、不振にあえぐアパレル業界の内情にメスを入れる一冊だ。旧態依然としたシステムの問題点を指摘すると同時に、業界の常識を破壊しながら成長を続ける新興勢力を描き、アパレル業界の未来のありかたを探っていく。 何故いまアパレル業界がピンチなのか。理由の一つに、アパレル業界全体が閉鎖的であり、高度経済成長期のシステムから脱却しようとしないことが挙げられている。 実は、服を一着作るのには、多数の工程が踏まれている。販売計画→デザイン検討→サンプル作成→検討会議や展示会×n→再作成→デザイン決定→製造発注→製造進捗管理→納品・検品→販売と、プロセスは多岐にわたり、さらに縫製工場との調整や素材の確保なども発生する。サプライチェーン全体を関係者別に眺めれば、川上(糸や生地メーカー、縫製工場)、川中(アパレル企業や商社、OEMメーカー)、川下(百貨店やショッピングセンター(SC)などの小売店)と多数存在し、しかも関係者間の統合がされておらず、やりとりは各階層で断絶されているのが現状だ。 ここまでプレイヤーが多ければ、コストも段階的に増していくことになる。なにより、デザイン決定から販売までに膨大な時間がかかる。アパレル業界ではこの「時間」が何よりの天敵だ。売る服はシーズンごとに変えなければならないため、時期を逃せば不良在庫となるからだ。結果、納品遅れなどによって売り時を逃した服は、シーズン終わりにセールでさばかねばならなくなり、安く売ることで利益が減少していく。 この「安売り」が、アパレル業界の首を絞め続けている。 かつての高度経済成長期には、服は高かったが、黙っていても売れた。しかしバブルが崩壊し日本経済が貧しくなると、ユニクロをはじめとしたファストファッションが流行し、一気に服がデフレ化していく。衣服1枚あたりの価格は、1990年の6,846円から年々下落し、2019年は3,202円、つまり半分以下にまで下がったという。 服には流行がある。良くも悪くも、世間の流れに敏感に反応するのがアパレル業界だ。ユニクロが出現してからは消費者心理がファストファッションに傾き、既存のアパレル企業は高価格路線を貫けなかった。多くの企業はユニクロに追従し、生産拠点を海外に移し価格を抑える戦略を取ったのだが、ただのユニクロの真似事で終わり、定常的な利益を生み出す「サプライチェーンの効率化」にはいたらなかったらしい。結果としてますます服が安くなり、利益がどんどん減少している、というわけだ。 ――「中間層が服を買わなくなった」。大手アパレル企業や百貨店の関係者に不振の理由を問うと、判で押したように同じ答えが返ってくる。長引くデフレは消費者の財布のひもを固くし、所得格差も広がり続けている。ただ、問題の本質は外部環境にはない。既存のビジネスモデルを守りながら、その上につぎはぎして延命を図る経営は限界にきている。ゼロから新しいビジネスを作るつもりで、既存のビジネスモデルを破壊する。経営者に問われているのは、その覚悟だ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 以上が本書の一部である。 この他に、こうした不振を打開するための新興勢力たちが描かれる。工場を国内に戻すことでサプライチェーンの「時間」を縮め在庫を抑える企業、素材や生産背景を透明化し金額以外のプラスアルファを提供する企業など、彼らの多くは「大量生産による低価格化」に反旗を翻している。 本書を読むと、そうした新興アパレル企業の販売方法と理念に興味を惹かれて、つい買ってみたくなってくる。経営が効率的なだけでなく、そのうえで消費者に選んでもらえるような仕掛けを施しており、これが上手い。そうした「ブランドそのものにファンを増やす」という戦略も、今後のアパレルの生き残りに関わってくるのかもしれない。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 【まとめ】 1 なぜアパレル業界が今、深刻な不振に見舞われているのか? 洋服を作り、それが消費者に届くまでの流れを「サプライチェーン」と呼ぶ。アパレル企業が直接、または商社やOEM(相手先ブランドによる生産)メーカーなどを経由して工場に洋服を作るよう指示し、完成した洋服はアパレル企業が専門店に卸す、もしくは百貨店や直営店などを通じて消費者に販売する、というのが簡単な流れだ。 川上(糸や生地メーカー、縫製工場)から川中(アパレル企業や商社、OEMメーカー)、そして川下(百貨店やショッピングセンター(SC)などの小売店)へと洋服が移動していくなかで、必ず不良在庫が生まれる。 アパレル業界がほかと違うのは、大量の売れ残りを前提に価格を設定し、無駄な商品を作りすぎているという点だ。 経済産業省が2016年に公表した「アパレル・サプライチェーン研究会報告書」によると、国内アパレルの市場規模は1991年に約15.3兆円あったが、2013年には約10.5兆円に縮小した。一方、供給されるアパレルの数量は1991年時点で約20億点だったが、2014年には約38億点に増えている。つまり、市場規模が3分の2に落ちているのに、市場に出回る商品の数は倍増している、ということだ。 ユニクロや欧米ファストファッションは、アパレル産業の川上から川下までの情報を正確に把握し、サプライチェーン全体を合理的に管理している。だが、それに気付かなかった既存の大手アパレル企業は、製造拠点を中国に移すだけで、ユニクロや欧米ファストファッションと同じように人件費を安く抑えられ、大量生産によるスケールメリットによって製造コストを下げられると考えた。そして安易に中国生産に舵を切った。つまりは表面的に「ユニクロのようなビジネス」をまねようとしたのだ。 結果、1990年代を起点として、アパレル業界に「商品単価の大幅な下落」という大きな変化が起きた。1991年を100とした場合の購入単価指数は、2014年には60程度まで落ち込んでいる。中国で大量に作り、スケールメリットによって単価を下げる。代わりに大量の商品を百貨店や駅ビル、SCやアウトレットモールなど、様々な場所に供給することで何とか商売を成り立たせる。需要に関係なく、単価を下げるためだけに大量生産し、売り場に商品をばらまくビジネスモデルは、極めて非合理的だが、麻薬のように、一度手を染めると簡単にはやめられないものだった。その結果として大量の不良在庫が発生した。 ITの活用という面では国内のアパレル業界は周回遅れというのが現実だ。アパレル業界は「川上」「川中」「川下」に多層の分業体制を築くことで発展し、インターネットが発達した今も、この強固な分業体制が良くも悪くもなかなか崩れない。 かつてワールドで総合企画部長などを務めた北村禎宏氏はこう話す。 「まずは川上から川下まで、業界全体として不振の現状と原因を正しく認識し、その上で、連携して対応する必要がある。アパレル産業には糸や生地メーカーから商社、OEMメーカー、小売店まで様々な企業が関係しているが、階層ごとに断絶されていて連携が進まない。将来像を全体で共有しないまま、各プレーヤーが好き勝手に振る舞い続けていては、業界が集団自殺しているのと同じだ」 2 生産の現場 日本のアパレルを支えているのは中国の生産現場だ。しかし、中国一極集中が進んだ結果、人件費の増加により利益が圧迫されている。代わりにASEANに生産拠点を移そうとすると、日本への海上輸送のコストがかさんでしまう。 世界トップレベルの素材を持ちながら、それを商品力につなげられないことが国内アパレル企業の大きな問題だ。大手アパレル企業がモノ作りの精神を捨てて追い求めた大量生産・大量供給。それに、消費者は「NO」を突きつけている。 3 小売の現場 デベロッパーはこれまで、増えるSCのテナントを埋めるため、アパレル企業に大量の出店を求めてきた。アパレル企業としても出店が増えた分だけ売り上げの増加が見込める。こうした契約を受け入れ、SC展開に踏み込んでいったところは少なくない。在庫管理やブランド力低下などの問題があっても、目先の売り上げが確保できるSCの誘いに抗えなかったのだ。 SCが増え、競争が激しくなるほど、近隣SCとの差別化が必要となり、わずかに商品構成や名前が違うだけのブランドを乱発していった。結果、急激な商品の同質化が起こり、これがアパレル不振の一因となった。 4 販売の現場 ファッション業界専門の転職支援サービス、クリーデンスによると、販売員の平均年収(2016年)は25~29歳で292万円。35~30歳でも354万円までしか増えず、日本全体の平均給与である年420万円に届かない。手取り18万円、実家ぐらしがスタンダードだ。 「販売員が次のステップとして、バイヤーや商品企画担当者になりたいと考えても、社内にそのルートがない。じゃあ転職しようと思って中途採用の募集要項を見ると、『3年間のバイヤー経験必須』とあるんです。どんなに長く勤めても、販売員は販売員のまま。自分の経験が転職市場で評価されないと知った時は辛かったです」アパレル販売員の中村さんはそう語る。 5 消化仕入れという罠と、かつての栄光から抜け出せない日本 高度経済成長期、オンワード創業者の樫山は、百貨店を主な販路と見込み、当時としては画期的な「委託取引」を思い付く。いったん商品を百貨店に買ってもらうが、売れ残った商品をオンワード側が引き取る仕組みで、これが発展し現在の「消化仕入れ」につながっていく。当時、百貨店はアパレル企業から商品を買い取るのが主流だったが、それでは百貨店の予算分しか買ってもらえない。そこで、あらかじめ売れ残りを引き取ると約束することで、買い取りの場合よりも多く、オンワードの商品を棚に並べてもらうのが狙いだった。委託取引は在庫のリスクをアパレル企業側が負うことになるものの、百貨店による買い取りに比べて利幅が大きくなる。経済全体が成長して消費意欲も旺盛な時代だったため、返品はあまり負担にならなかった。 しかしその後バブルが崩壊。1990年代後半からユニクロを始めとしたファストファッションブームが起こり、業界全体を値下げが襲う。その後も利益減から持ち直すことができず、2010年代からは、業績不振による大手アパレル会社の統合が起こっていった。 ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション会長の尾原氏「ブランディングがいかに重要なのか、日本のアパレル関係者は全員、分かっていたと思います。日本の老舗企業ののれんが、どれだけのエネルギーによって生み出され、維持され続けているのか知っていますから。そういう素地があったにもかかわらず、戦後に米国式のマーケティングが入ってきて、宣伝やプロモーションによって商品が売れる経験をしました。ブランドに想いを込めて、哲学やコンセプトを定め、ブランドに合わないことはやらないと突き詰めることで、ようやくブランドが維持できる。それなのに、露出や知名度を上げることだけに腐心し、目先の利益を追いかけ、百貨店内のいい売り場を取ることがブランディングだと考えてしまった。経済成長やバブル景気の時期と重なったので、そうした施策の効果を検証しなくても商品は売れ、ブランディングについて誤解したままになりました」 6 新興勢力 ・米国の新興アパレル企業「エバーレーン」。同社は「オンラインSPA」と呼ばれる新しい業態だ。 店舗や中間業者、大規模な宣伝広告といった、これまでのアパレル業界で「あって当然」「やって当たり前」だったことをなくしている。商品は小規模ロットで完全に売り切ることを前提とし、在庫は極力持たない。そのため売れ残った商品の大規模セールもせずに済む。マーケティングはSNSを駆使する。卸売りもほとんどせず、ネットを通じて直接、商品を消費者に届ける。 従来のアパレル企業は、春物、夏物など、季節ごとに商品を企画・販売し、シーズンが終わると在庫を大幅に値下げして売り切る。しかしオンラインSPAは、こういったシーズン制にとらわれず、コンスタントに商品を発売する。出店を抑え、広告宣伝をやめて浮いた資金は、商品の素材やデザイン、顧客サポートといった、アパレル企業が最も大事にすべき部分に投下。質の高い商品を、適正な価格で販売する。 ・日本発の新興セレクトショップTOKYOBASE。同社の2017年2月期の売上高は前の期比53.7%増の約94億円、営業利益は95.5%増の約13億円となった。売上高営業利益率は約14%で、アパレル業界内でトップクラスの収益率の高さを誇る。 SPAブランドであるユナイテッドトウキョウの商品は、原価率が50%を超える。ユニクロですら原価率は30~40%だ。ユナイテッドトウキョウは高度な技術を持つ国内工場と直接取り引きして商品を作っているため、発注時期をギリギリまで引っ張ることができ、シーズン途中に流行し始めたスタイルや色にも柔軟に対応できる。結果、需要に合った商品を投入して売れ残りを防ぎ、これが利益率の高さに繋がっている。計数管理を徹底しながら原価率の高い良質な商品を適正規模で生産し、それを売る販売員にはインセンティブとして、個人売上の一部を給料に反映している。これが同社の成長戦略だ。
29投稿日: 2023.03.17
powered by ブクログタイトルが衝撃的だが、内容も衝撃的だった。 そもそも私生活でもアパレルには特に興味がなく、興味本位で手に取ったが思った以上に勉強になった。 とにかくIT化はどの業界にも多大な影響を与えたのだなと。一番肌に触れる服ですら、肌に触れずに買う時代。まあ口にする食品もそうなのだから、リアル店舗の優位性が活かせなければ当然縮小していく。 アパレル業界は、タイトルでは既に殺されたように感じられるが、実際にはそうではなく、IT化により不必要な商習慣が排除され、顧客が本当に必要な物が作られ、新しい局面を迎えている。
0投稿日: 2021.09.29
powered by ブクログ2021年17冊目。満足度★★★★☆ 2017年出版で話題になった本。アパレル業界の内外のたくさんの企業が登場。これを読むと、業界にかかわらず「人真似」ではなく「独自性」「こだわり」「差別化」などの重要性を改めて感じた。
0投稿日: 2021.03.20
powered by ブクログアパレル業界の過去の栄光(戦前に洋装文化が花開き、戦後に洋装が加速し、1960年に百貨店で洋服を買うことが最先端となり、1970〜80年代にデザイナーズブランドが流行るまで)から、現在の衰退(バブル崩壊〜デフレ継続の中でのアパレル需要減とそれに反比例した供給量増)までの背景がよく分かった。その中で、SPA企業によるSCM管理の徹底による無駄削減や需要に連動したMD、そして、リユース市場の拡大、レンタル市場の拡大、メイドインジャパンの高品質商品の売り込み、ネット通販などなど、従来のアパレル業界の慣行に囚われない会社が躍進をしている。世の中の求めるものに応じられないやり方を見直す機会に直面しているのがアパレル業界である!
0投稿日: 2020.05.30
powered by ブクログとても分かりやすく書いてあり、理解しやすかった。 顧客に寄り添った接客力やトレンドのデザインの追求も大切だけど、洋服やファッションに対する価値観が変わってきている時代の流れに合わせて、商品の質、価格の設定、ビジネスモデルは顧客に支持されてるか、そこを改めて考えなければいけない。 他業界の常識も、アパレル業界で根付いてないことが多いなら、いますぐ他から学んで行動に移していけば、生き残りにつなげられるチャンス。それを逃せば先はない。 2017年の本でその後アパレル企業のZOZO離れも進んでおり、コロナウイルスの影響もあり、業界の状況は変化しているので、読後に情報のアップデートは必要。 引き続き勉強。
0投稿日: 2020.05.17
powered by ブクログ2019.10.20 アパレルの行けてない現状がよくわかる。ビジネスモデルやサプライチェーンからのアプローチで、顧客からのアプローチがあると持って深みが出るのではないか?現状が良く理解できた。
0投稿日: 2019.10.21
powered by ブクログアパレル業界の勉強をと思い手にした。高度成長期からの歴史が成功体験としていまのゆでガエル状況を生み出す一方、既存の枠にとらわれない新しい経営者たちも生まれている。いずれもマクロでは右肩下がりではあるが、ミクロでは成長しうることを示唆してる。成長する企業は理念が明確で、それらはすべて現状の真逆の思想である。少量、高い原価率、サスティナブル、長持ち、リユースまで取り込むスタンス。アパレル業界だけではなく広く一般通じる考え方であり、今後のスタンダードになるものと思う。
0投稿日: 2019.10.06
powered by ブクログ大量に作って、大量に売れ残り、大量にセールに出すというルーティンで、日本の大手アパレルは死に体になった。 解決策かもしれないもの 中古販売 レンタル カスタマイズ 定番高級品(セールをしない) 新規事業に多角化
0投稿日: 2019.05.21
powered by ブクログ2017年の本なのでいろいろ変わっている部分もあるが、TOKYO BASE、スタートトゥデイあたりがヒーロー扱い。エバーレーン、メルカリ、桃太郎ジーンズ、hotel koe tokyo、ミナペルホネンあたりも成功例として。
0投稿日: 2019.05.03
powered by ブクログ大手百貨店の閉店のニュースを見ても、ああ不景気もあって高い服は売れなくなってきてるんだなあ、と思うくらいだったけど、この本で、アパレル業界の根深い構造上の問題があるのだと、その歴史も含めて知ることができ、面白かった。 最近買い物に行っても同じようなオーバーサイズやロング丈の服ばかりで、ブランドの違いも感じにくく、結局スタンダードに少し流行も意識した服の買えるユニクロなどのファーストリテイリング系のショップに行くことが多いのも、この本を読んで納得。 各ブランドが限られたOEMメーカーにデザインを依頼して中国などで安い人件費で大量生産、大量の在庫を抱える依存状態は、下請けに丸投げが常態化している多業界にも共通しそう。自社で一気通貫のSPA(製造小売業)の形態がファーストリテイリングなどの生き残ってる会社の戦略のようだけど、ZOZOTOWNのスタートトゥデイは自社ブランドは不調でその部分はうまく行っていないから、いろんな可能性がありそう。デザインなど洋服のプロではないテクノロジーの企業が洋服を売るのには限界があるのかも。 カスタマイズがこれからの時代に価値が出てきそうだが、ファッションにおけるそうしたオーダメードサービスやハンドメイド売買のプラットフォームの話にも触れてておもしろかった。個人的にはパーソナルスタイリストのサービスの可能性にも触れて欲しかった。 タイトルの重さの割に、問題点のみ指摘するのではなく、既存のアパレル企業の未来への展望や可能性を示す構成になっているのも良かった。 ひとつひとつの事例は知っていることもあったのに、一冊の本でその事例が生まれた背景や、今後の展望などをしっかりと深く関連づけており、著者の考えも交えながら、体系的に知り、自分も時には批判的に考えを深める時間が作れるが、他のメディアと違う読書の醍醐味だなあ、と改めて感じた。 趣味であるファッションを、もっと多角的、俯瞰的な視点から捉えて楽しめる一冊だった。
0投稿日: 2019.04.07
powered by ブクログ●アパレル企業がいかなる原因で衰退したかを探り、アパレル企業のこれからをまとめた本。消費者のニーズを考えない大量生産方式により衰退をたどり、インターネットを駆使した後発企業が業界全体の盛り返しを図る。
0投稿日: 2019.03.13
powered by ブクログ2019/02/20 アパレル業界の慣習、状態が良く分かる。 消費者マインドもまさにと行ったところ。 業界は良くなるだろうか。
0投稿日: 2019.02.20
powered by ブクログ誰がアパレルを殺すのか 杉原淳一他 everlane mm lafleur zozo ナノユニバース、zozoused aircloset ミナペルホネン プロダクトアウト
0投稿日: 2019.02.11
powered by ブクログめっちゃおもしろかった。百貨店や実店舗からZOZO愛用者になっていて、なんとなく感じていたアパレル、百貨店の洋服販売の窮地。そうなるまでの社会の変換、製造・企画・販売の工程をふまえて知ることができた。 業界は違えども自分の会社はどうか?と考えてしまう。過去の慣習にとらわれて、「無自覚の自殺」をしていないか。既存の大企業の悪習と不合理、それに対峙する新規企業の考え方、やり方は違う業界でも参考になりそう。
0投稿日: 2019.01.13
powered by ブクログ2018/12/25 詳細は、こちらをご覧ください。 『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1163.html 洋服(衣料品)を買うのって、楽しみでもあり 自己主張でもありますね。 以前は、無理してでもおしゃれな服を買う人が多かったようですが、 最近はどうでしょう? 衣類にそれほどお金をかけなくなったのは、出かける機会も減り、おしゃれ熱も下火。 もっと別なことにお金を使いたいというのもありますね。 社会全体が、カジュアルな装いでも通用するようになったことも大きな要因です。 本書によれば、衣料品の価格に消費者が疑問を持つようになり、財布のひもがきつくなったとのこと。
0投稿日: 2019.01.12
powered by ブクログアパレル業界の不振の原因を探った取材をまとめた本です。 名著「イノベーションのジレンマ」や「失敗の本質」とよく似ています。 過去の成功体験に縛られている、目先の売り上げだけみて業界全体の長期的成長を誰も考えていない、ゲームチェンジに気づかない、などを実際の取材やインタビューから明らかにしてます。 本書の最後は、今はこれまでの悪しき習慣を一掃する絶好のチャンスとまとめています。 本書から得られた3つの教訓は、自分自信にもよく当てはめて考えるべきだと思いました。
0投稿日: 2018.12.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
馴染みのブランド事例を多用し、分かりやすい切り口で伝えてくれている。 取材力が素晴らしい 今度のライフスタイルを読む上で、大切な一冊
0投稿日: 2018.12.13
powered by ブクログ面白いと思います。 服が好きな方やアパレル業界に興味がある方はぜひ読んでいただきたいと思います。 ただ衝撃的なことが書かれているわけではなく既にみんなが感じていることを整理して描かれている感じです。 アパレル業界の構造問題について書かれています。 ただこれは、全くユーザの方を向いていないと言う点でアパレル業界だけに限ったことではなくすでに完敗した家電業界などにも同じようなことが言えると思います。他の業界でも。
0投稿日: 2018.11.22
powered by ブクログ全体としてまとまりがない印象。 凄い人に数多くインタビューしているので個々としては満足したけど、アパレルのどこが悪いかは変われない企業が悪いと一般論に終始していた気が。 ミナペルホネンとかジャパンブルーとか、頑張っている企業について知れたのは嬉しい。今度お店に行ってみよっと。
0投稿日: 2018.11.09
powered by ブクログアパレル業界で働いたことはないけど、面白く読めた。団塊ジュニア世代には、80年代のDCブランドブームの話が懐かしかった。90年代には、バッタ屋で服買ってたなぁ。バブルがはじけてから成人してるし、底辺フリーター時代が長いから、高いブランド物とかには縁がない。百貨店では化粧品かデパ地下グルメしか買わんなぁ。ローリーズファームが好きなので、アダストリアが好調なのは嬉しい。読み進めたら、STUDIOUS と UNITED TOKYO の服が欲しくなって、ZOZOTOWN で検索した。
0投稿日: 2018.10.07
powered by ブクログ世の中に溢れている服、服、服、、、 こんなにたくさんの洋服が街に並んでいるというのに いざ買おうと思うと、 欲しいと思う服が一つも見つからないのはなぜなのか。。。 その理由がこの本を読んで少しわかった気がしました。 『こんな服がなぜそんなに高いの?』 『こんな安い価格で売って、どうして利益が出るの?』 と、いつも感じていたことの答えもあります。 ふだん身近に目にするブランドの話がたくさん出てくるので 洋服好きには興味深くて勉強になる一冊だと思います。
0投稿日: 2018.09.29
powered by ブクログ「この3点、違うブランド名のタグが付いているけど、それ以外はどれも全く同じじゃないか」大手アパレルメーカーの取締役会での一幕。 ここ何年か、洋服を買いに行って思うことだ。アパレル企業がいつしか、商品企画やコンセプトまで外部に丸投げするようになったからではないかと、著者は言う。 それは大手アパレル企業がモノ作りの精神を捨てて、大量生産、大量供給を追い求めた結果だとも。 読んでいると結局、ZOZOタウンの一人勝ちか?とも思えてくる。 一方でミナペルホネンでは、売上げ目標ではなく、これ以上は伸ばすべきではなきという数字が存在する。生産キャパシティを超えてしまうから。 この様な企業が多くの人々に理解してもらえないと、アパレルは本当に死んでしまう。
0投稿日: 2018.09.28
powered by ブクログアパレル業界の構造的問題が分かりやすく記載されている。 本文中で、「問題」と定義されているいわゆるアパレル企業的なやり方で通用していた時代もあるので、マーケットが変わったことに変化できていないことが結局一番問題なのであろう。 ただし、規模が小さい企業や新たな取り組みを始めたばかりの企業のことを賞賛するのもやや違和感を感じる。 業界自体はまだ可能性がある、というような書きぶりだが、これだけマーケットが減少している事実があるのに、なぜそのような視点になってしまうのかだけは理解できなかった。
0投稿日: 2018.09.16
powered by ブクログバーバリーの三陽やオンワード、百貨店の不振 一方ではユニクロなどのファストファッション、ネットのZOZOTOWNなど業績が伸びていたり、 メルカリやブランディアといった中古市場も消費者にとって気がるになり、抵抗がなくなってきた。 私も今までは百貨店で良いブランドのものを買っていたが、今や無印など安くて品質が良いもの、また状態が良ければ中古もいいと思う。 またクリーマなど、素人が作っているものやhandmadeもオリジナル感があって好き 既存のアパレル業界不振と言うより 時代に応じて新しい販売方法やツールが増えてきた。 実際ミナペルホネンやパタゴニアなどブランチの軸さえしっかりしていれば売れている。 アパレルに限らずどんな業界でもブレない指針や軸は必要であると思う
0投稿日: 2018.07.29
powered by ブクログアパレル業界の不振、消費者はもうだまされない。 すごい割引率の服は誰が定価で買うのだろうか。 真夏に秋物が並んで、売れるのだろうか・・・ ファストファッションはどういう需要にこたえて人気が出たのか。 いくつか思っていた疑問も出てきて、いち消費者として勉強になった。 インタビューを実施した相手の面々もすごい。 今後日本製の回帰に期待する。 既製品や洋服の種類が減っていく傾向になるとしたら、少し難しく、つまらなくなる方向になる気もするが、きっとそれにも素晴らしい答えのビジネスが出てくるだろう。
0投稿日: 2018.07.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
古い日本の企業体質が未だに永らえていると思うとゾゾっとする。でも新しい風に期待。武者震いにゾゾっとした。 ロスについて重要な知見を得た。やはりロスは無駄だし高くつく。そうやってロスの部分のコストも値段に計上しているから服の値段は高い。ロスを減らす努力をしない企業は消費者に誠意を見せていない。これ大事だなー。これを解決するのがITなんだなぁ。 ロスカット、これが先進国の投資フロンティアになるかな。 ただリストラするじゃない。本当に不要なものをテクノロジーで合理的に削減していく世の中に。 ロスが多いと言えば食品だよなぁ。まぁそうするにはホクトのキノコみたいな工場野菜とかになるが、食品製造はロス管理できるよなぁ。でも食品は単価が安いからだめか…なんだろ? そういうところに投資したいなー。
0投稿日: 2018.07.22
powered by ブクログざっくりと、業界の問題と可能性を感じ取れた。 インターネットが中抜きを得意とするので、これからも是非躍進してほしいと痛切に思う。
0投稿日: 2018.06.17
powered by ブクログITによりシェアリングエコノミーが加速しつつある今日。それでも物を作るなら、求められている物がなにかを正確に読み取りデザインし、かかるコストが適正であることをオープンにしていかないと、買い手はつかない。生産過程や利益の使途を公開している米・エバーレーン社と、売って買い取るまでITで管理している日本のスタートトゥデイ社が特に印象に残った。
0投稿日: 2018.04.29
powered by ブクログ個人的にファッションに目覚めた70年代の初頭から90年代終盤までがアパレルが生きてこれた時代だったのだな、というのが実感。 それを時代背景や産業構造や業界慣習などから俯瞰した本。 自分的にはユニクロのブラックさはアパレル業界では普通なんだな、と認識できたこと。 もう今更着るモノなんかどーでもイイじゃん、と言う年齢なんだけど、世の中も不景気だと着るモノどころじゃないというか、昔に比べて、「そこ」に価値は無いから、という意識が定着した。 何着たってモテる奴はモテるし、その逆も真。当落線上が一番多いとはいうモノの、だったら肉体改造やダイエットや鬘や何だったら整形の方が費用対効果も高い。 それにしても70年代から80年代にかけての様々なファッションの流行って何だったんだろうと思いながら武道館や科学技術館でのバーゲンに並んだのが懐かしい。 真面目な感想としては、成功体験のある業界、売る立場が異様に強い業界は新たな試みが出来にくく、最後はユーザーからそっぽを向かれて自滅する。 家電とかPCなんかもそうだったけど、車なんかもその傾向が見えてきている。 シェアリングエコノミーに活路を見出そうとしているけど全体の需要は減るんじゃないかと思うんだけど、どうだろう。
0投稿日: 2018.04.29
powered by ブクログ日本のアパレル業界がなぜこんなにも衰退してしまったのか、その真因に切り込んでいます。 本書の題材こそアパレルですが、内包する問題の多くは多かれ少なかれ他の産業にも共通していると言えます。 何より一番の問題は、「衰退に向かっているのにそれに気付かない」あるいは「気付いているけど見て見ぬふりをしている」ことではないでしょうか。 ただ、後半部分でIT等の活用により活路を見出しているアパレル企業の事例紹介があるように、新しい風が吹きつつあることもまた事実です。現状を正しく認識し、その上で将来に向けてやるべきことを考えることの重要さに気付かせてくれます。
0投稿日: 2018.04.08
powered by ブクログ日経ビジネスの記事「買いたい服がない」を読んだ。当時、私自身がそう思っていたので、タイトルだけでツボにはまった。それに大幅な加筆・修正をしたというこの本は興味ありありで手に取った。 大きく分けて内容は老舗アパレルの衰退、SPA、通販が主力の新興勢力、そして海外を見ている企業とそれ以外の企業の動向といったところでしょうか。 アパレル不振が叫ばれて長いけれども、読後は、業界自体が不振なわけではないと思うようになった。著者も、最初は誰がアパレルを殺すのか?という視点で見ていたのが、取材をしていくうちに死にそうなのは旧態を脱することができない会社だけという結論になったのではないだろうか。業界が不振と言われるのは、それらの会社の声が大きいからでしょう。 個人的には、ミナペルホネンについて取材されていたのも良かった。注目ブランドだったのと、そういう背景があるとは知らなかったので。 1つだけ難を言うと、製造現場への取材が少なすぎる。ただ、そこに足を突っ込むと1冊では終わらなくなってしまうので、この本はこれで良しかな。
1投稿日: 2018.04.05
powered by ブクログ物が安く買えるのは消費者にとって有り難いことだが、何にでも適正な価格、適正な量というものはあるはずである。 企業の努力も必要であろうけれど、消費者も安いから買うどんどん買ってどんどん捨てるというのではなく、考えて選択していかないと、先々自らの首を締めることになるのを避けられない。
0投稿日: 2018.03.21
powered by ブクログ誰がアパレルを殺すのか。 それは変われない体質のままの業界による自殺行為だ。 これからもアパレルは死にっぱなしなのか。 高度経済成長期の気分のまま、バブル崩壊に至りデフレ経済の中で過去のビジネスモデルに縋り付いたまま体力を無くして弱っていく。 どこにでもある日本企業の普遍的な構造はアパレル業界にも存在する。 低成長が続く業界内でも、注目を浴びる企業がいくつも生まれてきている。 まずビジネスモデルが違う。 そしてビジョンが違う。
0投稿日: 2018.03.02
powered by ブクログもはや服においてのブランド価値は お金をかけて所有・誇示することから いかにうまく組み合わせて・使いこなす 利用価値(それを見いだせるセンス)に移ってきているように思える。 何回も着ない服をメルカリや総合リース・スタイリスト機能で済ましてしまうところなど。 お金を無駄に使わなくなっただけで アパレル業界に未来がないわけではない。
0投稿日: 2018.02.06
powered by ブクログアパレル業界の栄枯盛衰が分かります。 外部環境の変化に対応できた企業、できなかった企業がわかります。 どのように外部環境が変化したか、対応できた企業はどのように対応したのか、できなかった企業はなぜできなかったのか、分析されています。 おもしろかったです。
0投稿日: 2018.01.29
powered by ブクログ戦略立案のヒントを他業界から、学ぶたいという人に是非読んでほしい。 いま、アパレル業界で起きている変化は、全ての業界で起こりうることが濃縮されている。 グローバルのメガプレイヤーの存在。テクノロジーを活用した新しい購入、利用体験の提供。スタートアップによる、これまでの業界慣行を壊すビジネスモデルの浸透。それに対して、後手後手の既存勢力。 アパレル業界のそれぞれの立場で、戦略を考えてみることで、自分自身のヒントをたくさんのヒントをもらえると思う。
0投稿日: 2018.01.14
powered by ブクログ自らの利益と論理を優先し、消費者や事業パートーナーをその下に置く企業が、いかに衰退していくことになるかを知ることができるドキュメント。ちきりんさんの言っていた「変わらないと替えられる」を示した好例。 --------------- ・素材の価格が下がれば商品価格を下げるのも当然です。にもかかわらず、既存のアパレル企業は、素材の価格が下がってもそれを商品価格に反映せず、利益としていたのが常でした。私たちは、そのやり方は消費者に対して、誠実ではないと感じています。(p.134)
0投稿日: 2018.01.02
powered by ブクログ・インターネットやSNSの普及は、消費者に一般的なアパレルの原価構造を知らしめた。 アパレル企業の都合で消費者の求めていない大量の商品が生産され、その過程で生まれた多様なコストが 「定価」に含まれることが白日の下にさらされたのだ ・アパレル輸入品の割合は、2014年時点で97%に達する。 内訳は、中国68%・ベトナム10.5%・インドネシア3.3% ・ODM(相手先ブランドによる設計・生産) ・原価を顧客に開示するオンラインSPA「Everlane」 https://www.everlane.com/ NYとサンフランシスコに店舗があり、店内に在庫はない。 店頭で購入する場合、タブレット端末でEverlaneのサイトにログイン。購入手続きもすべてWeb上で完結させる。店舗にレジはない。 原価を開示し、自分たちの利益を開示し、一般的なアパレルとの価格差異を打ち出す。 ・ミレニアル世代にとってのラグジュアリーは、どこで作られたか、どのように作られたかに価値がある。 ブランドの名前よりも質、職人技、信頼性が、はるかに大切になっている。 ・不要なコストを省き、その分を商品開発やデザイン、顧客サポートに費やす。 それがフェアであり、あるべき姿なのだと消費者に示す。 この姿勢が彼らのブランド価値になっている。つまり彼らが示すのは、「安さ」ではなく「価格の妥当性」の大切さだ。 ・オンラインSPA オンラインSPAの台頭によって、消費者はアパレル販売の中に、企業側の都合によって積みあがったコストが多分に含まれていることを知った。 ・その他のオンラインSPA マットレスEC「Casper(キャスパー)」 https://casper.com/ ・柳井さん:中国ほどきっちりと商品を作る国はない。ベトナムくらい ・ZOZOTOWN アパレル企業はまず商品を、ゾゾの倉庫に納品する。 この段階では商品はアパレル企業側の在庫だ。 利用者に売れた段階で、ゾゾタウンに受託手数料が支払われる。この受託手数料は百貨店に比べて安く、20~30%程度といわれる。 「百貨店を中心とした消化仕入になじんでいたアパレル企業に対して、圧倒的にメリットのある条件を提示した」 ゾゾタウンの倉庫に商品を納めれば、撮影や検品、梱包といった作業は任せることができる。
0投稿日: 2017.12.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アパレル業界の抱える問題を地道に取材し炙り出した好著。ファッションに疎いため、ブランドをネットで調べながら読んだ。
0投稿日: 2017.12.19
powered by ブクログアパレル業界の仕組みがよくわかった 川上川中川下、これまで個別最適しかできなかった業界を、一気通貫させて、うまくいった起業がユニクロ。 それを表面だけ真似て失敗した多くのメーカー。 これから、ITやブランドのストーリーの力でアパレル業界を変えて行こうとしてる人たち。 もう少し、どのブランドで服を買うかしっかり考えてみるのも良いなと思った。
0投稿日: 2017.12.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ここにきて今年一番勉強になる、もう少し勉強したいという内容の本だった。5つ以上の星をつけたい。 激動のアパレル業界の栄枯盛衰。一番、景気の影響を受けやすいと言ってもいいのかもしれない。景気が良くて儲かっていたビジネスモデルでも、ずっとは続かない。図体が大きくなっても、時代の情勢に応じて柔軟にこれまで儲かっていたビジネスモデルを変更できるかどうかがいかに大事かがわかる本。 帰結するのは、いかに顧客目線に立っているか、顧客としての立場に立って考えているか、これに尽きるのだろう。ちきりんの言うマーケット感覚っていうやつなんだろうなこれが。景気の良い時代ならともかく、低い原価率でその後の大幅値引きと大量廃棄を前提とした価格設定など、続くわけがなかったということ。そしてみーんな同じようなものを売っていては選んでもらえるわけもない。 ZOZOを初めとした様々なニューフェイスたちのビジネスモデルは大変興味深いし、これを読んで尚更そっちの方が買いたい=適正価格で相応のモノが手に入るんだろうなと思いました。自分が私服仕事だったら、特にレンタルサービス使いたくなるだろうなぁ。 総じて、アパレル業界の見方が変わるとともに、ビジネスやマーケティング的な意味でも大変勉強になる本でした。
3投稿日: 2017.12.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
糸や生地のメーカーや染色業者の「川上」で大量の部品を作り、アパレル企業の「川中」で企画し、縫製工場が製造を担い、百貨店やショッピングセンターの「川下」に大量納品され、売られていく。効率化を図るためにそれぞれの立場で生産をすすめることにより、無駄な在庫が生じることにより、そのコストが、売られる価格に積み上げられ、エンドユーザーである消費者が負担することになっている。この無駄を省いたITを駆使した企業や、高品質にこだわる企業が注目を集めつつある。また服に関してもレンタルという概念や中古という概念が出てきている。 特に百貨店に関しては、アパレル企業から在庫を仕入れた際に、売り切れなかった在庫を返品するという契約となっている。このような状況では販売に関する責任の所在が曖昧となり、販売能力が向上しない。もともと婦人服の売上が主力であった百貨店の衰退の一端はこの仕組みにあるのではないか。 今後はアマゾンが服を取扱っていることもあり、ITを駆使したり品質に拘ったり、サプライチェーンの効率化を図ったりすることが重要と感じた。
0投稿日: 2017.12.01
powered by ブクログわりと面白かった。未来予想はなきゃ言いっ放しになるのはわかるけど、いやしかし新しそうなもの並べたって、そんな単純に進歩していかんでしょ、と思ったりはした。
0投稿日: 2017.11.20
powered by ブクログ平成29年11月9日読了。 オンラインSPAが本格的に日本に上陸してきたら、百貨店やSC、国内アパレルはひとたまりもなく壊滅するなと怖くなった。デジタルネイティブ世代には、ネットで買い物することは当たり前のことであり、いかに今の小売やアパレルの首脳たちが周回遅れの位置にいるのかを思い知らされる内容だった。
0投稿日: 2017.11.10
powered by ブクログアパレル 大量の売れ残りを前提に価格を設定しムダな商品を作りすぎている 需要に関係なく、単価を下げるためにだけに大量生産し、売り場に商品をばらまくビジネスモデル ワールド 神戸メディテラスをパルコンに売却 OEMメーカに売れ筋商品を持ってきてくれと頼み続けるうちに、水kら売れ筋を生み出す力をうしなっていった OEMが招いた同質化 この3点違うブランドのタグがついているが、それ以外は同じ 2015 中国からの輸入 68% イタリア モンクレール 福井の中小企業の顧客リスト 10年で2割増えたSC 百貨店 消化仕入れ 売り場をアパレル企業とに提供するが、商品の所有権はアパレル企業。販売員の確保まで含めて、アパレル企業が負担 売れた分だけ百貨店が仕入れたとみなし、代金をはらう。百貨店は在庫リスクを負わない 販売員 手取り18万、実家ぐらしがスタンダード アパレル業界 自分たちがやってこなかった取り組みを始めたり、既に競合相手が多数存在するにもかかわらず、新たな分野へ進出したりすることが解決策になるという考え方が蔓延 アパレル業界はほかの産業(キッコーマン、トヨタ)の優れた点を学ぼうとせず、閉鎖的 ザラはトヨタの生産システムを徹底的に勉強 日本の仕入れ担当 海外では買う側 海外について売る市場だという観点でとらえていない アメリカ everlane 全米2店で30億以上 オンラインSPA 店舗、中間業者、大規模な宣伝といったこれまであって当然、やって当たり前をなくした 在庫も極力持たず、売れ残りのセールもしなくてすむ 生地、縫製、流通コスト、関税等すべて公開 MM.LaFleur online SPA メガネ ワーピーバーガー 靴 GREATS zozotown ブランドを横断して統一した基準のサイズで比較できる nano universe 予約機能で需要予測 amazon シャツのonline SPA zozoused 母親 サイズアウト 大きくなって切れなくなった メルカリ 買うから借りる air Closet アメリカ Rent the Runway 縫製職人と、縫製をしてほしい一般人をマッチング Nutte Creema ハンドメイドの売買 アメリカ Etsy 島精機 ホールガーメント ユニクロ 浜松のかつての老舗百貨店 松菱の創業者一族 谷正人 セレクトショップ フリークスストア3店買い取り、ステュディオス トウキョウベース 国内ブランドのみをあつめたステュディオス、SPAブランドユナイテッドトウキョウ(原価率50%) 定価販売率が6割以下のブランドは切る ☓「この商品、すごくいいんだけど売れないんだよね」 ◯「ちゃんとお金をだして買ってもらえるのがいい商品」 アパレル業界に大器晩成はない。20-30代むけマーケットで戦うなら、若くして芽が出ない人間は生き残れない 売上の10%を給料に 桃太郎ジーンズ 岡山 旧式お力織機 ゆっくり織るため、表面に凹凸、絶妙なむら 履き込んでいくと美しい色落ち 国外へ自分で売り込み 後発組は一緒に市場をつくる仲間 メチャカリ 服借りホーダイ ストライプインターナショナル(アースミュージック&エコロジー) 貸した商品を中古品として販売 来年にごみになる商品を売らない ミナペルホン、パタゴニア 短期間の大量生産は何も生まない アパレル業界が内包する問題は多くの日本企業に共通する。高度経済成長の栄光を忘れられないまま、バブル崩壊やデフレといった環境変化を直視しようとしなかった。場当たり的な対処を続け、気づけば業績不振は深刻さをましていった。それでも業界内のライバルとの競争ばかり明け暮れ、時代から取り残されていった。痛みを伴う改革を酒、ひたすら現状維持に固執する思考停止の姿勢が、今、この瞬間もアパレル業界を窮地に追い詰めている 無自覚な自殺の構図は、日本経済全体を漂う閉塞感の温床にもなっている容易、記者には映った 大規模再編は、むしろこれから始まる これはチャンスでもある。長く続いてきた業界の悪習や不合理と決別する絶好の機会だからだ。既存のビジネスモデルが限界を迎えたのであれば、それを自己変革の好機ととらえればいい。市場から脱落する 企業が増えるのであれば、逆に強いビジネスモデルを構築した新興勢力はより成長しやすくなるはずだ 絶望するにはまだ早いが、流れを変えるならいましかない
0投稿日: 2017.11.06
powered by ブクログ昨今のアパレル不況の要因と、今の業界の流れについて書かれた本。 アパレル不況は消費者目線ではない業界の慣習に原因があると指摘。ただ、業界の苦悩と対策についても書かれており、服が好きな方なら楽しめる内容となっている。業界の勉強をしたい方にもオススメしたい本。
0投稿日: 2017.10.09
powered by ブクログhttp://n3104.hatenablog.com/entry/2017/10/07/143229
0投稿日: 2017.10.07
powered by ブクログアパレル業界を長年取材する著者2人が不振に喘ぐアパレル業界の原因とこれからの展望について書いた一冊。 本書を読んで、アパレル業界の実態と戦後から現在までの道程を知ることができました。 中国での大量生産によるファストファッションのブームもひと段落し、大きな転換点迎えているアパレル業界がネットなどのITとの融合により新製品を企画し、大量生産で販売するというシステムが崩壊している現状を緻密な取材により、鮮明に知ることができました。 メーカーの内情だけではなく、百貨店や店舗のスタッフなどの現状やアパレル業界の歴史、そして新しいビジネスモデルを展開する企業の挑戦や既存企業の苦闘などアパレル業界に関するリアルな「イマ」を知ることができました。 今、業界では飛ぶ鳥を落とす勢いのZOZOTOWNやメルカリやエアークローゼットやTOKYOBASEなどの戦略を知ることも出来たことも良かったです。 顧客本位の商品開発やシーズンの概念をなくす戦略など今までになかった姿勢が業界に求められていると感じるとともにシェアリングやオンラインSPAといったものがファッションの概念を大きく変えていることを感じるとともに業界に関わる人が変革の覚悟を持って立ち向かう必要があると感じた一冊でした。
0投稿日: 2017.10.01
powered by ブクログアパレル業界が少し身近にか感じられる内容 ・永らく築いて来た川上、川中、川下という分業体制は中々崩しにくい。各階層が断絶され、好き勝手に振る舞い続けているので、アパレルは集団自殺している様なもの。大量生産、大量消費は業界全体を不振に追い込んだ。 ・洋服は「新品」を「売り場」で「買う」ものという概念。百貨店でレンタルやシェアは考えにくい。 ・アパレル業界の不振は洋服から得られる高揚感が減っている事にある、 【新しい動き】 ・売り場をショールームと位置付けるオンラインSPA(製造小売業) ・職人がカスタマイズ→nutteヌッテ ・膨張するハンドメイド市場→Creemaクリーマ
0投稿日: 2017.09.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いろいろよく調べていて、アパレルのことに不慣れな自分でもいろんなことがよく分かった。そして、アパレル業界に関する土地勘が少しできた気がする。アパレル業界に少しでも関係してる人なら、読んで損はない本と思います。
0投稿日: 2017.09.18
powered by ブクログ日経ビジネスでの特集を見て購入。衣装道楽で首が回らない私にはアパレル&百貨店の苦境は衝撃だけれども、ココ・シャネルになりたかった14歳までの自分の為に心して読むぞ♡ すてき♡と胸を撃ち抜かれたお洋服を値札をみずに試着して、勢いで分割払いしまくっている私に「こんなにいろんな方法があるの?」と愕然とさせまくった第3章は必見中の必見です。インターネットを活用したビジネスモデルが次から次へと紹介される様は、言うなれば服飾業界のFintech!同じレトロでクラシックでクラス感が求められるビジネスが今頃になってとんでもないビジネスモデルチェンジが表れること、志ある業界内外のプレイヤーが新しい流れに挑戦すること、そしてヒントや一歩先行く実践は案外海外でいっぱい見つけられること! 金融業界もアパレル業界も正直似たような構造問題にあり、殺されるかもしれないと怯えている分アパレル業界の方がまだあがきようがあるのかもしれません。 とはいえ、女性がメインターゲットのアパレル業界。男性よりも買い叩かれやすく、粗末に扱われてきたゆえにこの構造問題が先に表出したという可能性も・・・
1投稿日: 2017.09.14
powered by ブクログ今の時代、同じ様な物が溢れているし価格が安くても洋服にかける金額って少ないと思います。何故同じ様な服ばかり溢れているのか、今後のアパレル業界はどうなっていくのか、また新たな分野からアパレルに参入してきた企業についても書かれている。 時代は進み、昔と同じ様なやり方では生き残れないし、常に変わっていかなければいけないのだなと感じた。
0投稿日: 2017.09.14
powered by ブクログNHKの連続テレビドラマ小説で出てきたあの方々も、時代の流れには対応しきれなかったのか。 将来、今の人たちがドラマの題材になるのかな
1投稿日: 2017.09.04
powered by ブクログアパレル業界の必衰に興味があり読んでみた。三陽商会やオンワード等の老舗のアパレル企業の歩みやゾゾタウン、アースミュージック&エコロジー等の新興企業の取り組み等がとても分かり易く書かれている。最初は消費者を向いていたはずがいつの間にか大量消費に合わせた値段設定になっている流れが老舗企業の没落に繋がっていったのかもしれない。小さくても顧客に向き合う姿勢を忘れないことが如何なる業種でも必要かもしれない。
1投稿日: 2017.08.26
powered by ブクログ殺すのはアパレル業者。昔ながらのビジネスモデルと、その延長線でしか考えない連中が、自分で自分の首を絞めたってきたことですね。でも、そのエグジットがメルカリやゾゾというのも、なんか寂しい気がする。
0投稿日: 2017.08.17
powered by ブクログ日経ビジネスさすがの取材力。 低価格はユニクロのようなSPA、高価格帯はこの本でも取り上げられてるような高付加価値な服や聖域化されてた部分に踏み込んだサービスを提供していかないと淘汰されると思う
0投稿日: 2017.07.27
powered by ブクログ最近エコからはじまり、トレーサビリティや企業の社会活動など消費者が"何"にお金をかけるのか多様化しており、これはアパレルに限った話でなく、どんな分野にも多大な影響を与えているように思う。生き馬の目を抜くようなアイデア勝負、誠実でトラディショナルな製造等々、、本質は情熱のまま変わってないのかもしれないけど。
0投稿日: 2017.07.25
powered by ブクログアパレル業界を繊維などの川上、メーカーの川中、リテールの川下に分けて、どうしてダメになって行ったのかを解説。ただ、最後の方では、成功例をあげながら、ちょっとは希望が持てるように書いてある。けっこう、昨今ダメになっているどの業界でも当てはまるのではないかと思う。
0投稿日: 2017.07.21
powered by ブクログ記念すべきブクログ上で読み終わった千冊目。 それはさておき。再びアパレルの会社に転職するようなことがあれば絶対再読する。
0投稿日: 2017.07.17
powered by ブクログぜひ関係者の方に一読してほしい! 今後のアパレルを見つめ直すきっかけに、すこしでもなればいいのにな。 関係者じゃなくてもアパレルの現状がよくわかる一冊だとおもいます。
0投稿日: 2017.07.14
powered by ブクログ前半~中盤にかけての不振の理由等については首肯できる内容だった反面、後半の伸びている企業については内容が薄く、本当にそこが伸びている原因なのだろうか?という内容が多かったように思えた。 私も悪い慣習の中にいるからそう考えるのかもしれないとは思いつつも・・・。 ただ、色々な事例がまとまっており非常に勉強になる一冊でした。業界人必読と感じます。
0投稿日: 2017.06.21
powered by ブクログ学生時代からつい最近までアパレル一本だったけど ここ一年退いた身としてはなんとも耳が痛いというか あぁ的を得ていると思う…なかなか厳しいことがたくさん書いてあるけどw そこは悲観せずに、アパレルオワタ!ではなく これからたぶんいろんな切り口の産業として いろんな可能性があるのかなぁと思った。 ただ、このままじゃいかんのも確か。 特にバブル以前からやってる大手とか中小企業然り うちは大丈夫と胡座かいてる上層部の方々。 わかる、わかるよ〜 アパレルってほんと、好きじゃないとやっていけないと思うし 耐え難きを耐え、忍び難きを偲び。 どの駅ビルやファッションビルも同じような品揃え そりゃつまんねーってなるわな、消費者からすると どれも同じなら安いとこで買ったほうがいいもの。 とか、ウンウン言いながら読んだ。
2投稿日: 2017.06.19
powered by ブクログ日本の経済環境は厳しい。特に、消費は厳しい。その中でも、アパレルは厳しい……。そんな悲観論が流布する昨今ではあるが、嘆いているだけでは始まらない。 現状の問題を直視することで、打開策も見えて来る。ということで、手に取った『誰がアパレルを殺すのか』。まぁ!怖いタイトル。今、業界の中で話題沸騰のビジネス書である。 ▷そもそも本当に状況は悪いの? またまた~!「殺す」だなんて怖いこと言っちゃって!アダムがリンゴを食べたとかで、服を着るようになった人類。今でも皆服着ていますよ?だから、大丈夫でしょ!なんて楽観視しながら、ページをめくる。 ・業界大手Oワード、W-ルド、TS○、S陽商会の合計売上・利益が激減!(詳細は割愛) ・合計希望退職者が1200人を超える ・地方、郊外を中心に百貨店の閉鎖が相次ぐ などなど う~む。確かにヤバい。 ▷誰か一人のせいではない。 『日経ビジネス』の取材によると、犯人は、分かり易い悪玉で、「こいつを成敗すれば万事解決!」というわけではなさそうだ。川上(素材)から川下(小売)まで、分業が過度に進んだ結果、構造が非常に複雑になり、当事者も誰が悪いのか分かっていない。そして、残念なことに、皆悪いようだ。 ▷アパレルメーカーの罪 まずは、犯人の有力候補であるアパレルメーカーの罪を検証しよう。メーカーの罪を一言で言えば、「売れもしないのに作り過ぎ」ということだ。結果、大量の不良在庫が発生し、セールで販売せざるを得ない。さらに、あらかじめそれを見越した高いプロパー価格(定価)を設定するから余計に売れない。以下、悪循環。無論、いたしかたない理由もある。「とにかく売上は欲しい」「規模の経済でコストを抑えるため」「何が売れるか分からないから色々作る」などなど。私は代案を強固なサプライチェーンを築いた柳井正氏の目にはこう映ったようだ。「もう、‟散弾銃商法“は通用しない」。 ▷小売店の罪 悪いのはもちろんメーカーだけではない。メーカーがつくったものを売っている小売にも責任がある。その代表格である百貨店の罪に触れよう。百貨店のビジネスモデルは、「消化仕入」だ。別名「売仕(売れたら仕入れ)」とも呼ばれるこのやり方は、「商品が売れてから、その商品を仕入れて売り上げたことにする」という後出しジャンケンのようなモデルだ。百貨店にとって、この仕組みの美味しいところは、「リスクを背負わなくていい」ということ。商品が売れ残っても、自分が責任を取らなくてもよい。これは流通事業者にとって夢のような話だ。しかし、百貨店が自らのために構築したこの方式は、自らの首を絞めることに繋がった。売れ残りを恐れない百貨店は、とにかく商品を並べろと、メーカーに大量の商品を要求した。結果、大量生産で作られた同じような商品ばかりが世の中の百貨店に溢れかえり、百貨店から顧客は遠のいた。そもそも、百貨店に来るような人は、ありきたりなコモディティ商品を求めない。さらに悪いことに、リスクを負わない他人任せのやり方に慣れ切った百貨店は、自分達のマーチャンダイジング力を失っていった。『イノベーションのジレンマ』の中にもこんな話があった。デルコンピューターが、目先の資本効率を高めるために、台湾のエイスースに付加価値の低い工程をアウトソーシングしているうちに、自分の能力を失ってしまったという話だ。百貨店もこうなってしまっているのだろうか。 ▷では、どうすればアパレルは生き残れるのか? 単なる悲観論に留まらず、革新的なサービスが紹介されている。しかし、大手小売店に務める私としては残念なことに、いずれもゼロベースで新たなビジネスモデルを創造したベンチャー企業ばかり。既存の巨大企業に向けた特効薬は提案されていない。それはそれとして、紹介されている事業はどれも素晴らしいと思った。例えば、販売店に在庫を持たず、購買フローを全てオンラインで完結させる「エバーレーン」。あるいは、新品を作って売るSPA企業でありながら、共食い必至と思われるレンタル事業を始めた「ストライプインターナショナル」。この他にも、実に豊かな事例が紹介されている。それらに共通するのはやはり「IT技術」だ。例えば、IT技術によって仲介者を飛ばし、コストを減らす。あるいは消費者同士が直接繋がるプラットフォームを作る。という風に各社が創意工夫している。いずれも、既存の枠組みの本質を抽象化し、その逆を張ることで成功しているようだ。 この本を読む限り、希望はある。犯人捜しのために読み始めたが、終ってみるとむしろ胸が高鳴っている。どうなるか分からないというのは、このままで安泰と言われるよりもずっと面白そうではないか。アパレル業界で働いている方、業界を目指す方、あるいは新しいビジネスモデルを模索している方、あらゆる人にお勧めしたい。
0投稿日: 2017.06.14
