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いずこより(新潮文庫)
いずこより(新潮文庫)
瀬戸内寂聴/新潮社
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総合評価

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    平凡であるか非凡であるかの境は、どこまで日常を容赦なく捨てられるかにかかっているのではないかと思わせる。何もかも捨てる。そんなことは誰にでもできることではない。晴美の人生は絶えず選択と消去の繰り返しだった。「どうせ自分から捨ててしまった安穏と平和なら、私はいつでも二つの道に迷う時は、進んで困難な方を選ぼうという決意をつけた」見事だ。これほどの女だからこそ、捨てることが許されるのだ。

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    投稿日: 2005.10.05