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ブラックライダー(下)(新潮文庫)
ブラックライダー(下)(新潮文庫)
東山彰良/新潮社
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総合評価

10件)
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    崩壊したという六・一六後の世界を描く。翻訳のような表記・フリガナもあり異色/異端な作品。レイン家の兄弟を中心に、第1部は馬と銃と保安官、第2部では蟲(『天使の囀り』を思い出した)が登場し、第3部ではドンパチが始まってすごい情報量だった。インパクトに蹴落とされた。マッカーシー風?

    0
    投稿日: 2024.03.30
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    ジョアン・メロヂーヤ。メキシコの農園で人と“牛”の間に誕生した美しき奇跡。自らを慕う人々を率い、彼は蟲に巣食われた者を殺戮しつつ流浪する。そして七年後、ワイオミングの大クレーターに居を構えたジョアンたちに、バード・ケイジを首領とする討伐隊が総攻撃を掛ける。そこへレイン一味も絡み…。ジョアンは家畜か、それとも救世主か。神話の結末はあなた自身が目撃せよ。

    0
    投稿日: 2021.01.21
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    西部劇やらSFやらラテンアメリカ系やらゴチャ混ぜ感がすごい 著者が好きな作品の要素を詰め込んでみました!って感じ 個人的に全部好きなジャンルやったんで平気やけど、苦手な人も多そう

    1
    投稿日: 2019.04.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うわー、評価難しい。この小説には☆×1もしくは5が似合う。その上でどっちかに振れて、平均値☆×3ってことなら分かるが、個人読者として「可もなく不可もなく」って評価は似合わない。 大森望氏の解説にあったとおり、デストピア小説の傑作である。個人的にはキングの「ダークタワー」をしのぐと思う。いや比較するならマキャモンの「マイン」の方か。 終末後のアメリカ大陸でウェスタンと救世主伝説と島原の乱とパンデミックパニックを文庫900Pという器に納めてしまうと、そらとっ散らかるよなーってのが正直な感想。登場人物が多すぎエピソードが多すぎ、話が飛びすぎて、ついていくのに精いっぱい。メモでもとって読めばいいのかもしれないが、それではリズムにのれないし…。 まぁ大体の流れをつかんでおけば、大体の印象で登場人物押さえておけばどないかなるんだけど…。っていうくらいに大味テイスト。ミステリー要素も文学要素も細かい配慮という意味では期待できない。どちらも圧倒的な文圧と荒っぽさで「とにかく読め、この世界の中に身をおいて解釈せえ」ととにかく世界をゴリゴリ押し付けてくる。 繊細なタイプの小説読者には嫌われる小説、反面、圧の強い文章を御せる読者には受ける、と思う。 で、俺だか、繊細というには気配りが足りないし、文章を御せるほどの読書力がない。 だから評価に困るんだよな…。情けないことに☆×4で。トホホ

    0
    投稿日: 2018.08.26
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    このミス、2014年版3位。いやー辛かった。3週間かかりました。解説に「誰が読んでも面白い小説とは言いがたい。」ともありますが、プロまたは上級者向けで、我々中級者の一般人にはちょっと無理です。まあプロでも評価が分かれており、北方謙三の選評は「読了に、忍耐を要した。(中略)小説を読む愉しみが、私には訪れてこなかった。」です。ちなみに私にも訪れてきませんでした。でも、このミス3位に入ってるとおり評価してる人もおるようです。翻訳もののテイストのSFアクション小説です。

    1
    投稿日: 2017.09.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読みづらいという声も多いらしいが、サービス精神満点の大娯楽作だった。 登場人物の多さに辟易しないためには、バード、レイン兄弟、ジョアン周りの数名だけ把握してすいすい読めばよい。 私はモブであってもネーミングが面白くて、全員メモを取りながらゆっくり読むことを楽しんだ。 Ⅰではレイン兄弟を追うバードを通じて、荒廃した世界観を味わう。 「明日に向って撃て!」でブッチとキャシディが荒野を延々追われる場面があるが、その舞台を世界荒廃後の荒野に置いた。 人肉食がまだまだ廃れていないという背景もぐっとくる。 Ⅱは打って変わって牛腹と蔑まれたマルコが、蟲の流行から逃れつつ調査する中で、いわば救世主と見做されていく過程。 人間ではないので人生観も異なり、よい意味で冷酷。 蟲の流行した村は焼く。それがⅢへ。 Ⅰでは人生観にまつわるカッコイイ台詞が頻発していたが、Ⅱではカッコイイだけでなく宗教の発生といえるような深い思索が。 またアビアーダ村の移動とともにマジックリアリズムのテイストが入ってくる。ここも面白い。 Ⅲはいってみれば戦争。 ロストテクノロジーも活用して攻め込む討伐隊と、ゲリラ的に応戦する村およびインディアン。 みながみな荒くれでどうしようもない男どもだが、こうしか生きられなかった悲哀、といったものが戦場に美しく散る。容赦なく。 ここにおいて発生する抒情こそが、読書を通じて私が欲しているものだ。

    0
    投稿日: 2017.02.24
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    評価がとても難しい作品。 表現が冗長でだれた面もあるが、黙示録的な神話がかった面もある。 この部分になんの意味があるのか不明な点もあり、好き嫌いが分かれるだろうなとは思う。 実際巻末の解説では、人によっては最後まで読み進むことが難しいだろうとも書かれていた。

    0
    投稿日: 2016.12.11
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    壮大なストーリーに期待をこめて読み進めたけれど、思うほどの感情移入もできず(多すぎる登場人物のわりに、そのキャラが際立つていなく)モヤモヤしたまま、頑張って読み終えた。好きな人にはたまらない作品かもしれないけれど、Sキングのような世界観を期待して読んでしまっとだけに私には全く合わない作品でした。

    0
    投稿日: 2016.10.23
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    人が人を喰う時代から、人の姿をした家畜を育てる時代へと変わった未来に、さらに人に寄生して命を奪う「蟲」が出現。その蟲を見極める能力を持ち、人々を救いながら殺戮を繰り返す美青年ジョアンが人と「牛」の間に生まれた子という皮肉。古き時代を生き残った者どもと、その時代を終わらせようとする者のぶつかり合い。めまぐるしく視点が変わり、拒絶も理解も許されずに力技でねじ伏せられたまま読み終わったって感じだけど、面白かった、としか言えなかったのだった。あはははは。

    0
    投稿日: 2016.01.03
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    いつの間にか話に引き込まれてました。 登場人物たちの描き方が本当にうまい。 いかれているのだけれども憎めない登場人物が沢山登場します。 世界の終わりと再生を描く長編小説なので、 当然のことながら話が大がかり。 舞台が世界でなくて、より閉鎖された町などが舞台だったらもっと面白かった気がします。 魅力的な登場人物も、話が大きすぎると、 それだけ、ぼやけるので。。

    0
    投稿日: 2015.11.23