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プリンス論(新潮新書)
プリンス論(新潮新書)
西寺郷太/新潮社
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総合評価

27件)
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    著者のプリンス愛に溢れた一冊。 個人的にもプリンスは大好きで、今までいったライブで一番良かったと思っている。 それだけに2016年の突然の訃報は衝撃だった。 著者である西寺郷太氏も、この本が発売された数ヶ月後に衝撃の訃報を耳にするとは思わなかっただろうな。

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    投稿日: 2023.05.02
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    NONA REEVESのフロントマンであり、かつ作曲家・プロデューサーとしても活躍するポップス職人の西寺郷太が、80年代アメリカ音楽に関する愛情と優れた批評眼をもとに書き下ろしたプリンスの生涯とその音楽性についての論考。 基本はクロノロジカルにデビュー時から2015年(この本が出た翌年、プリンスは死去するため、実質的にはほぼラストアルバムまで)を振り返っていくスタイル。プリンスはとにかく多作であり、80年代の作品を愛好する自身にとっても(特に極彩色に溢れるポップ絵巻、『Around The World in a Day 』がマイベスト)、90年代以降の作品はちゃんと聞けていないものが多く、解説と共にSpotifyで聴くと発見ばかり。 自身が音楽家でもある著者の分析は非常に面白い箇所が多いのだが、中でもBPMに関する指摘は非常に興味深い。 一般的に70年代のディスコミュージック、ディスコファンクと呼ばれる曲は、BPM 110-120前後(このくらいのBPMだと気持ちよくノレる感じ)であるが、プリンスにとっての大ヒットアルバムである『Purple Rain』ではBPM135くらいから最も高速な曲では190台と、高速化を遂げる。高速化される曲はロック的なダイナミズムを持ち、アリーナなどの大会場でもわかりやすく盛り上がれることから、これが大ヒットを生んだ1つの音楽的背景ではないか、というのが本書での指摘である。 この流れでもっと興味深いのは、日本においては特にBPM 110-120の曲はヒットしにくい、という指摘である。それは例えば、 ・AKB48のヒット曲の多くのBPMが150-180台のかなりの高速であること(唯一の例外としてBPMが122の「恋するフォーチュンクッキー」が言及されているが) ・アメリカではどちらも爆発的ヒットしたものの日本でもヒットしたファレル・ウィリアムズの「Happy」がBPM160であったのに対して、日本ではそこまでのヒットに及ばなかったマーク・ロンソンとブルーノ・マーズの「Uptown Funk」がBPM 116の典型的なディスコファンクであったこと などを証左として挙げているが、この指摘は感覚的に非常にうなづけるところがあった。 しばらくこれを片手に殿下の豊富な音楽世界に浸りたいと思う。

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    投稿日: 2023.04.16
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    プリンスのCDを買ったのはベスト盤1枚きりで、それも気に入らなくて人にあげてしまいました。 その頃はハードロック、ヘヴィメタル、70年代ロックに夢中だったので、きらびやかで人工的な音に馴染めなかったんですよね。今聞けばとんでもなくハイレベルな事が分かるのですが、風貌含めて受け入れ難かったのは確か。 2016年に亡くなったのでもう5年前ですが、そのニュースを見た時も特別衝撃は受けなかったです。 ところがこのサブスク時代に色々聴けるようになって、気まぐれに聞いたパープルレインのアルバムで一気に引き込まれました。初期の音源を色々聴いて沼にどんどん嵌っていき、現代方面に向かって聴いていますが、時代時代で色々なスタイルありますが、どれもこれもじっくり聴くに値するものばかりで攻略には当分掛かりそうです。 そうすると当然どんな人物だったのか気になるところです。そこで発見したのがこの本でした。 亡くなるほんのすぐ前に書かれた本なので、なんというか運命的なものを感じます。 プリンスは変わり者で俺様で天才だという事がよく分かりましたが、割と知っていたというか、みんなそういう印象ですよね。そういう意味でブレない人なんですね。面白かったです。

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    投稿日: 2021.11.02
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    今までほとんど聴いたことがなかったのだが、プリンスが亡くなった際に興味を持ち、デビューから全盛期と言われる頃までの音源を聴いた。 その流れでこの本を手に取りました。 プリンスの生い立ちから現在までを、読みやすい文章と自分の思い出を絡めて書いた本です。 著者は小学校4年生くらいからプリンスを聴いていたらしく、その早熟さに驚いた。 どんな小学生なんでしょうか。 プリンスや音楽への愛情が感じられる、いい作品でした。 3時間くらいで読了できます。

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    投稿日: 2020.12.20
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    自分が洋楽ドップリだった高校大学時代。「1999」〜「グラフィティーブリッジ」辺りまではカセットテープが伸びるほど聴きました。特に「parade」は曲数も構成も私にとって完璧。 でも、流石に殿下の全キャリアにはついて行けず、久しく追うこともありませんでした。 殿下が鬼籍に入り、ラジオ「アト6」で西寺氏の熱いプリンス論を聴き、この本を参考にCDラックのプリンスの棚を補間し始めました。

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    投稿日: 2020.07.12
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    プリンス入門書。 プリンスは後期の数枚しか聴いたことのないにわかなので、ネットの知識も良いけど書籍でも吸収したいと思い読了。 そもそも新書のサイズで語るには足りないアーティスト。多作家としても有名なのは知ってましたが、ここまでとは、と。公式のでも年に1作以上出しているので、40数枚。ブート盤合わせたら何枚なのだろうと、畏怖の念を抱きつつ、リアルタイムで追ってた人はさぞかし忙しくも幸福な時間だったのだろうと想像しました。 常に時代の先に行っていたというのは、楽曲の権利に対する主張や楽曲の発表方なども、まさにという感じです。ネットにあがろうものなら即削除、また著者の西寺氏も現役のミュージシャンのため、海賊盤に対しての論著は意図的に控えられています。 現代のミュージシャンは、なんだかんだでSNSなどを通じて身近というか、見える存在ではあります。それが運営の管理のもとだったり、アーティスト自身のものにせよ。セルフプロデュース的な側面を有しつつも、オープンな関係がファンとの間に構築されているように思えます。健全ではあるけれど、どこか物足りなさを感じるのは昭和生まれの悪い癖なのかもしれませんが、プリンスは逆ですね。謎を作り、語りすぎず、語るときはコントロール下に置き、自身を神格化してきた。グラミーでのスピーチの若干盛りすぎじゃないかっていうような考察、歌詞の対訳のくだり、『We Are The World』研究しかり、誰もがそれぞれのプリンス像を持っているのかもしれません。

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    投稿日: 2020.05.17
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    筆者の好みも反映されているが それはあたりまえ うっすらプリンスの全体像をつかむことが出来 コンパクト

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    投稿日: 2020.03.25
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    カセット→CD→MD→データ→ストリーミングの全てが 青春時代の私は、 データ期にプリンスに出会い、プリンスだと「知らずに」ただ踊り狂っていました。 そんな私は今レコード期にいます。 「アルバムって覚えてる?」 の言葉にあるよう、今の私は単一的に作品を選び取るのではなく丸ごと向き合うことが楽しくなった。 この本でさらに一層楽しみが深まりました。

    1
    投稿日: 2019.07.26
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    さすが西寺郷太さん、プリンスに愛情たっぷり。自分の言葉で適切に解説していて後追いでプリンスに関心を持つ者にとっての完璧な指南書。小学生の時に興味を持つことすらいけないことと感じつつ、岡村靖幸を隠れ蓑にしていつかは…と思っているうちに亡くなってしまったプリンス。こんなにマルチな才能だったとはね。

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    投稿日: 2019.06.27
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    著者も書いてるとおり、プリンスは多作家なのでディスコグラフィーを追うのがデビュー後のバイオグラフィーに近い。自分が全てのオフィシャルアルバムを持っていることが確認できて一安心。奇をてらわずプリンス初心者向けの最新情報も入った好作。  ミネソタ州ミネアポリスの80年初頭の黒人比率は3%で(現在はアメリカの州平均が11%、ニューヨークは16%でミネソタ州5%)、ミネアポリスでは黒人がごくごくマイノリティだったんですね。それでプリンスのギターがロックというか白人っぽい部分もかなりあることに納得

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    投稿日: 2018.07.21
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    さらりと読めるが深みというか凄みがあった。 著者と同じく、自分も初めて聞いたのはパープルレイン前で、自分の場合は『controversy(1981)』がもらったテープに入ってた。 テープには何も書かれていなかったので、それがプリンスの曲だと知るのはずっと後のことで、著者のようにプリンスを追いかけることはなかった。 それでも音楽を聴き始めてから、ずっとアルバムを発表し続けてきた「身近なミュージシャン」がなくなるのはやはり辛い。 文筆業が本業ではないが、プリンスの才能の爆発をリアルタイムで見続けてきた人なら共感するところが多いと思う。 1999年にラジオでプリンスが特集時に、一曲目が『1999』だったことをふと思い出した。

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    投稿日: 2017.08.13
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    2017年3月26日読了。2015年に発表された、まさに「プリンス論」。訃報を聞いてから読み始めたにわかファンの私にとって、熱烈なプリンスファンであり自身もミュージシャンである著者のスタンスや時代性を感じる書きっぷりは読みやすく、ツボにはまる。黒人という人種、複雑な家庭環境、白人率90%以上のミネアポリスという出身、シンセサイザーの出現など音楽の変化などいろんな要素があるけれど、プリンスという天才を分析し尽くすことは到底無理、その足跡を追い作品に浸るだけで我々凡人は精一杯だな…。一人多重録音による衝撃のデビュー作、最強のバンドでのヒット連発からまた多重録音への回帰、変名・レコーディング会社との軋轢から再評価など、「変化し続けること」を自然に実践できるのがプリンスの天才性なのか?先天性の病気を患った子どもの死にまつわる悲しい出来事については知らなかった、プリンス作品を改めて聴き直してみたくなった。

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    投稿日: 2017.03.26
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    プリンス入門書として最良。曲のテンポから分析したりとエピソードだけの本では無い。 個人的には自分の大好きな曲「クリスタルボール」を熱く推してくれた事に大感謝。

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    投稿日: 2017.02.04
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    これは決してプリンス追悼本ではない。プリンスがまだ生きていた時に出版され、その直後に本人が急死したのだ。結論から書くと、自分のようなライトなファンにとっては、こういう本を求めていた!というドンピシャの内容。プリンスの全体像、アルバムディスクガイドとしても大変優れている。早速これを片手にプリンスを聴きまくり始めようというところだ。

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    投稿日: 2016.06.25
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    2015年グラミー賞授賞式「最優秀アルバム賞」プレゼンテーターとしてのスピーチ …「 『アルバム』って覚えてる?」「アルバムは、今も、重要だ。」「本や、黒人の命と同じように。アルバムは、今も重要だ。今夜も、これからも…。年間最優秀アルバムです。」かっけー!

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    投稿日: 2016.06.03
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    新書になる程話題性がある? という風に読んだときには思った 早世したのは実に残念だ プリンスは天才である プリンスを取り巻く環境 多作で駆け抜けた年代 名前を捨て記号になり 再び復活してきた ここ数年はプリンスの曲を聞いていなかったがまた聞いてみようかな 手軽にプリンスを知るためには良書かもしれない しかしこれだけでは彼の才能と与えた影響は分からないだろう

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    投稿日: 2016.05.19
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    「ファンからその活動をサポートしたいと思われること。それがプロになる、ということだ。これはミュージシャンに限らないことではないだろうか。例えばラーメン屋さんでも、サッカー選手でも、予備校の先生でも、お医者さんでもいい。特殊な技能によってあなたにその分野に専念して欲しい、と他人から願われること。それがプロというものだ。」

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    投稿日: 2016.05.10
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    プリンスの死を機会に手に取ってみた。著者の思い入れや推測を取り入れながら時系列で、各作品ごとに解説がなされていく。二次情報ゆえの、著者の思いの濃さは伝わってきた。しかしルポっぽい一次情報が皆無。だったら類書を読み、一次情報をつかんだ方が良いかなと思った。論としてもご都合主義的で破綻してる部分が所々あるし。まあでも概略をつかむには良いと思った。

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    投稿日: 2016.04.24
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    割と軽い内容。 だけど、いい感に共感できます。 またいっぱい聴きたくなったーー(^-^)/

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    投稿日: 2016.04.17
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    プリンスの長いキャリアからすればつい最近ファンになった、ということになる自分としては、プリンスの歴史が知れてとても良かった。 プリンスファンによるプリンス本。 全米No.1を獲ったWhen doves cry、KISSにはベースがないとか。 --- memo p88 「ミディアム・テンポ」の楽曲は日本の一般層にはさほど受けない。「とても速い」か、「バラードとしてはっきりと遅いか」でなければ難しいのが現状だ。 p214 白人警官による黒人殺害、暴行事件(ファーガソン事件、エリック・ガーナー事件、フレディ・グレイ事件)によってプリンス、ディアンジェロが動いたエピソード。その年のグラミー賞の話。 p232、235 2015年の2月、グラミー賞の夜―。プリンスは壇上で「アルバムは今もこれからも重要だ」と言った。(略)彼は「アルバムが重要」という言葉の奥に「アーティスト自身がリスナーを教育する責任を負え」という意味を込めたのではないだろうか。

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    投稿日: 2016.02.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「ミュージシャンズミュージシャン、プリンス」の解説。初期MTVで黒人PVが放送されなかった件や、「We are the world」にプリンスが参加しなかった理由など、緻密な取材と圧倒的な愛でプリンスを語る。2015年グラミー賞授賞式でのプリンスのコメント「アルバムって覚えてる?」、そのコメントから、昨今の音楽ネット配信への危惧と制作サイドとしての覚悟を語る文章には鬼気迫るものあり。感涙。

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    投稿日: 2016.01.12
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    プリンスを語ることは、80年代〜現代の音楽シーンを網羅することになる。白人ミュージシャンが圧倒的多数だったMTVで黒人ミュージシャンとしてPVがパワープレイされ、マイケル・ジャクソンと共に時代に風穴を開けた偉大なるミュージシャン。 ”ミュージシャンズミュージシャン”などと呼ばれることも多かったプリンス。毎年のように発表されるアルバム、楽曲のクオリティの高さとそれを凌駕する過剰かつ濃厚なビジュアルプロデュース。 MTV全盛期、音楽はビジュアルでもってして「観る」のが主流になった時代、当時田舎の中学生だった私にはプリンスのPVは狂気の沙汰としか思えなかったが(笑)、大人になった今、改めて聴き直すととにかく素晴らしい。 プリンスほど音楽を純粋に愛して楽しんでいるアーティストはいないのではないだろうか。 カテゴライズできず、ひと言では語れないその多才さを過小評価されてきた鬱憤を晴らすかのような西寺郷太さんの文章が素晴らしく、プリンスそして音楽への愛が込められていて読んでいて爽快な気分に。

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    投稿日: 2015.10.23
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    やはり西寺郷太はただ者ではない。何より音楽とアーティストに対する愛を感じる。手元に全くプリンスの音楽がないので早く手に入れないと。パープルレインは昔持っていたのになあ。

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    投稿日: 2015.10.21
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    イチから聞き直す機会を与えてくれる貴重な本だが、欲を言えばもう少し情報があると良い。3倍くらいの厚さの本にして再発してほしい。

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    投稿日: 2015.10.13
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    西寺郷太氏が影響を受けたマイケル・ジャクソン、ワム、そして今回のテーマであるプリンスについて彼の圧倒的な知識と自らミュージシャンであるという同業種であることからわかる凄さを名前しか知らないような(音楽はなんとなく聴いたことはあるが詳しくない)人たちでも生まれてからデビューし現在に至るまでをわかりやすく、そして彼らのファンでも納得のいくものを書き続けているのは本当に頭がさがるというか素晴らしい仕事をされているといつも思う。 郷太さん自身もかつてはリスナーだった。そして今はプロのミュージシャンになった。小説で言えば作家は読者の成れの果てというようなところだろうか。でも、作る側になっても自身はほかの作り手の受け手でももちろんある。 プリンスのゼロ年代以降の復活について今作の中で時代が一回りしたという指摘がある。これはずっと追いかけ続けてきた郷太さん自身にも当てはまる部分はあるはずだ。 幼少期から追いかけ続けているアーティストたちへの尊敬と敬意、好奇心を持ち続けて彼らのことを伝えたい、もっと多くの人に知ってほしいと思っていた郷太さんが今の年齢になってプロのミュージシャンとして第一線に居続けてことでこれらの本が書かれるきっかけが生まれて同世代の出版人たちももっと一般の人に読まれるべきだし彼によって書かれて届くべきだと思ったのだと僕は感じている。 だけど好きだからと言ってなにかについて書くのは難しい。バランスが必要になる。僕のようにプリンスって名前ぐらいしか知らなかった人間が読んでもすげえなプリンスと思わせて引き込むことはマニアックになりすぎに時代ごとに書かれているからだろう。 プリンスという存在の生きてきた時間、歴史を郷太先生によって教えてもらっているという感覚、アーティストがファンを育てるように。郷太さんは書籍によって自分が好きなアーティストについて興味ある人間を育ている、知識を増やそうとしている感じがある。 それらもプリンスをはじめとする郷太さんが影響を受けてきたアーティストからファンとして受け継いだものをさらに下の世代に引き継いで残していこうという郷太さんの想いが伝わってくる。

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    投稿日: 2015.09.22
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    貴重なプリンス通史としての資料的価値もさることながら、現役ミュージシャンである西寺さんがBPMや歌唱法の変化からプロダクトの意図を分析するくだりが白眉。

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    投稿日: 2015.09.20
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    ところどころミュージシャンらしい論説を入れてる感じ。そういうのもっと多かったらよかったと思う。全体はプリンスの足跡を辿る、みたいなのでそれならふつうのライターの人達も書けそう。やっぱりもっぱら音楽的な側面を期待してしまうわよね。

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    投稿日: 2015.08.13