
総合評価
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powered by ブクログhttps://x.com/nobushiromasaki/status/1998169908866404797?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
0投稿日: 2025.12.09
powered by ブクログ歴史ミステリー『時の娘』を読むために。 (時の娘 も読みました。 https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4150727015) リチャード三世は、蜷川幸雄、市村正親で観たことがあります。舞台の上から馬(もちろん作り物)が落ちてきたことだけは覚えています。蜷川幸雄って、舞台の上からなんか落としてくるよね 笑 物語は、歴史上「薔薇戦争」と呼ばれるヨーク家とランカスター家の長年のイングランド王争いの一部です。 シェイクスピア歴史戯曲は「リチャード二世」「ヘンリー四世」「ヘンリー五世」「ヘンリー六世」「リチャード三世」「ヘンリー七世」と繋がっているらしい。 この『リチャード三世』開幕時のイングランド王はヨーク家のエドワード四世。名字ではプランタジネットになるのか??「ヨーク家、ランカスター家は広義ではプランタジネット家」だそうです。…「江戸時代の大名は全員”源”」みたいなもんか(-_-;) さて。戯曲の受け取り方で疑問があります。 有名なセリフ、戦場で追い詰められたリチャード三世が「馬をよこせ、王国をやろう」。 子供の頃か軍記物が大好きだった私は「やっぱりリチャード三世は武人じゃないか!宮廷で権謀術数してるけど、死の直前には武人として本能が蘇った!」って感じたんですよ。しかし解説とかでは「人を殺しまくって手に入れた王国を手放してまでしがみつく惨めさ」みたいに言われますよね。 これってどっちなんだ。 馬がほしいんならまだ戦う気あるよね?逃げる気だったの?? ❐登場人物 ●グロスター公リチャード:エドワード四世の弟、のちのリチャード三世 ●イングランド王エドワード四世:リチャードの長兄 ●クラレンス公ジョージ:リチャードの次兄 ●アン妃: ヘンリー六世の皇太子エドワードの未亡人。のちにグロスター公と結婚しリチャード三世妃となる。 ●イングランド王妃エリザベス: エドワード四世の妃。権力争いではリチャードと敵対。 ●エドワード皇太子、ヨーク公リチャード、エリザベス: エドワード四世とエリザベスの幼い王子と王女たち(リチャードの甥、姪) ●リヴァース伯、ドーセット侯: エリザベス王妃の兄弟。リチャードと権力争いで敵対。 ●ドーセット侯、グレイ卿: 王妃エリザベスと、先夫グレイ卿の息子たち。リチャードと権力争いで敵対。 ●ヘイスティングズ卿: エドワード四世に疑われたこともあったが、エドワード四世の中心で親友で愛人も共有(架空のショア夫人)していた。「王位継承はエドワード四世の王子であるべき!」派閥のトップで、リチャードと敵対する。 ●バッキンガム公: 王位継承争いではリチャード側に付き、暗殺やらはかりごとやらを行う。その後「道徳的に許しがたいこと」によりリチャードから離れるが…。 ●リッチモンド伯ヘンリー: ランカスター家ヘンリー6世の息子。終盤で、逃れていたフランスからリチャード三世に対して反乱を起こす。 シェイクスピアの時代のチューダー朝に繋がるので、演劇では正義のヒーロー扱いになっている。 ●スタンリー卿: エリザベスの兄で、リッチモンド伯の義理の父。イングランドにいるのでリチャードに疑われないようにしつつ、気持ちはリッチモンド伯ヘンリーの味方。 ●前王妃マーガレット ランカスター家ヘンリー六世の后で前王妃だったが、ヨーク家に追い落とされた。ヨーク家に呪いの言葉を投げつける。 戯曲としては彼女が出てきて呪いまくる場面はなんかおもしろいです。 ●ヨーク公夫人 エドワード四世、クラレンス公ジョージ、グロスター公リチャードの母。息子たち、その妻たち、孫たちの行く先を心配し、死んだ人たちを嘆く。しかしリチャードにだけは息子でありながら嫌悪を示して、呪いの言葉を投げつけまくる。 リチャードの邪悪さを見抜いていたてことなんだろうけど、ここまで実子を呪うと、リチャードの歪んだ性格は母に責任があるんじゃないのとは思う…(-_-;) ●ケーツビー、ティレル: 騎士たち。リチャードの暗殺要員。王国貴族たちはその場その場の権力争いであっちに付いたりこっちに付いたりするけれど、騎士の彼らは最後までリチャード側で戦う。 ❐物語 戯曲開幕時点でイングランド王エドワード四世は病床にあり、次の王座を巡って政権争いが行われている。(負ければ男は殺され、女は後ろ盾を失うので、それぞれが命がけです(-_-;) エドワード四世と王妃のエリザベスは、二人の間の幼い王子(順番では長男エドワード、次男リチャード)への王位継承を望んでいる。 しかしエドワード四世の弟の一人であるリチャードも王位を狙っている。 戯曲はリチャード三世が高らかに「悪党宣言」するところから始まる。 「おれは醜い、世は俺に目を背ける。それならおれは悪党となってこの世の中の虚しい楽しみを憎んでやる」 エドワード四世の死後、王位継承筆頭は王子のエドワードで、リチャードは摂政となる。しかし自分が正式な王になるために、敵対する相手に誹謗中傷を流したり、暗殺者を差し向けたり処刑したり(10人くらい殺してる)、血筋確保のために結婚したりと、ありとあらゆる奸計を弄する。 戯曲におけるリチャードの悪行。 ・自分の兄のクラレンス公ジョージを処刑させる。 ・イングランド王エドワード4世と王妃エリザベスの結婚は無効で、二人の間のエドワードとリチャードは私生児のため王位継承権はないという噂を広める。 ・そもそも兄たちのエドワード四世とクラレンス公ジョージは母が不倫してできた子供だからヨーク家の血はひいていないとう噂を流す。 ・ランカスター家と縁を結ぶために、自分が殺したヘンリー六世の皇太子エドワードの未亡人アンを口説き落として結婚する。その後用がなくなったら殺した。 ・エドワード四世王妃エリザベスの兄弟や、前の夫との間の息子たちを失脚させたり処刑したりする。 ・二人の幼い甥を監禁して暗殺させる。 ・邪魔な貴族や政治家も殺す。 ・クラレンス公ジョージの息子と娘を追い払う。 ・王位の正当性証明のため、エドワード四世王妃エリザベスの娘のエリザベス(リチャード三世の姪)との結婚を目論む。 戯曲ではこれを「悪の美学」として存分に書かれていますが、戯曲はやっぱり読みづらい(-_-;) まず歴史としては、「薔薇戦争」全体を知らないと分かりづらい、一人の人に名前がたくさんあるので誰が誰か混乱する(リチャードだって「グロスター卿」「リチャ―ド・プランタジネット」などの呼び名がある)、血縁関係が込み入っている、同じ名前の人がたくさん出てくる(「リチャードから生まれたリチャードがリチャードを殺した」「エドワードが死にエドワードが生まれた」という事態に(-_-;)。 そして当時の演劇事情で演じるために書かれているので、死んだことは口頭説明(舞台上で死ぬと、死体を片付けなければいけないから)、セリフも回りくどい、とにかく人が死にすぎ死にまくり。 人を疑い、陥れ、殺しまくったリチャード三世に味方はいなくなった。フランスに逃れていたランカスター家のリッチモンド伯ヘンリーは、リチャード三世に反乱を起こし、リチャード三世は戦場で殺される。 歴史上リチャード三世は良いことも悪いこともある普通の王様だったようだが、彼を倒したリッチモンド伯は後にヘンリー七世になりシェイクスピアの時代のチューダー朝に繋がるので、劇では「リチャード三世は王位簒奪者、リッチモンド伯は正義のヒーロー」扱いでになってます。 日本の場合だと、何代目かの徳川将軍の前で「神君家康公颯爽とご登場!」をご披露するようなものか笑 読んでみると面白い場面がかなりありました。 なんといってもリチャード三世が非常に悪として華やかです。醜い見かけと歪んだ心を持ったリチャードですが、冒頭では「醜い俺は世間から弾かれた。それなら俺は悪党になってやる」と高らかに宣言します。 その後は野心のために女性も子供も騙しまくり殺しまくるのですが、たいそう口がうまくて説得力があったり、舞台としても他の人のセリフに入れる合いの手が「うまい!」と言いたくなる。 そしてところどころのユーモアも。 ●第一幕第三場 ランカスター家前王妃マーガレットが、ヨーク家の人々に向かって「呪い呪い呪い呪い」を投げかけるのが劇として面白い。舞台演出の都合により現実的な縛りの外にある人物で、突然出てきて言いたいこと言ってさっさと消える。 初登場のでもヨーク家の人々に向かって「この恥知らずの忌々しい…」と言ったその隙にリチャードが「マーガレット」と合いの手を入れる。つまりマーガレットは「忌々しいリチャード」というつもりが、自分自身を呪ってしまった。(でもやっぱり呪いはリチャードにかかったけどね) ●全体的に観客へのそれぞれの立場説明のようなセリフ クラレンス公ジョージが亡くなったときに、妻、母、子供が集まり「私ほど不幸な積まないない!」「私ほど不幸な母はいない!」「ぼくたちほど不幸なこどもはいない!」 エドワード四世妃エリザベスと、リチャード三世妃アンの、新旧王妃交代時の声掛け「さようなら悲しみとともに王座につくお方」「さようなら悲しもとともに去るお方」(女はどっちにしろ哀しいみが伴う) ●第四幕第四場 口がうまくてみんなをたぶらかしていたリチャード三世は自信満々エドワード四世の王妃エリザベスのところに手を組む説得に行く。 長演説に対してエリザベスは「道徳についての話のほうが、道徳の実行より長くなりそう」といなされる。リチャード三世の謀も裏をかかれる。アン王女にはイケイケだったリチャード三世も、女性としての経験も多いエリザベス王妃には叶わなかったか。 ●第四幕第四場 リチャード三世が暗殺者を呼び、「友人を一人殺してくれるか?」と忠誠心を試すと暗殺者ティレルは「それより陛下の敵を二人殺したいです」と答える。金で人殺しする日陰者なのにかっこいい。
26投稿日: 2025.08.31
powered by ブクログシェイクスピア作品のなかでも死者数が最も多いと言われる悲劇作品。その主人公リチャード三世は、あらゆる文学作品のなかでも最大の悪人だと言われており、実際に本作を読んでいくと、確かにそのような見方をされても無理はない。リチャード三世の一連の行動に注目すると、リチャード三世は、自身の敵となる者に対して容赦なく潰しており、そこから、マキャベリ『君主論』の内容を実践する、いわゆるマキャベリストと見なされる。権力を巧みに行使して、相手を徹底的に潰す様子は、人間がどれほど恐ろしい存在であるかがよくわかる。とくに権力者が客観的に見て悪人である場合、人間に対してどれほどひどい仕打ちを与えるのかが本作から伝わる。
0投稿日: 2024.03.02
powered by ブクログ悪に染まる宣言から始まる冒頭の掴みが秀逸! 最初に独白する劣等な境遇に共感する読者は意外に多いような気もします。悪党を志す邪なキャラクターを主人公に据えた物語は史上初だったのでは?と関心する構成。 王族に生まれながら、悪行に身をおかねばならなかった悲劇の物語とも読み取れます。王族のランカスター家、ヨーク家も元を辿れば一人の王に行き着きます。短い期間で両家から幾人もの国王が生まれ敗れていく。(薔薇戦争) その最終走者がリチャード三世。王族をとりまく諍いの火種をひとつひとつ消していく悪行は権力の行き所をシンプルさせていきます。 この冒頭の独白は国王を目指す覚悟の宣言であり、その後の諸行は国王になるためのプロセスだと捉えると更に面白く感じられると思います。 この戯曲のテーマはテューダー朝が起こる英雄譚の裏にあるBサイド(Badサイド?、Blackサイド?)を描く!にあったと思います。
8投稿日: 2024.02.14
powered by ブクログさすがシェイクスピア。翻訳にも関わらず文章が美しい。人間同士の闘いのシーンを描ききったのは秀逸。物語として舞台になることがよくわかった。リチャード三世のキャラクター性に心惹かれた。
0投稿日: 2023.10.21
powered by ブクログ歪んでいる、びっこだ、そばを通れば、犬も吠える。そうさ、そういう俺に、戦も終わり、笛や太鼓に踊る懦弱な御時世が、一体どんな楽しみを見つけてくれるというのだ。日なたで自分の影法師にそっと眺め入り、そのぶざまな形を肴に、即興の小唄でも口ずさむしか手はあるまい、口先ばかりの、この虚飾の世界、今さら色男めかして楽しむことも出来はせぬ、そうと決まれば、道は一つ、思いきり悪党になって見せるぞ、ありとあらゆるこの世の慰みごとを呪ってやる。 2019/11/4読了 ……リチャード三世って、本当は良い王様だったんでしょ。文学史上に燦然と輝く名悪役として人々の記憶に刻まれたところで、御本人は草葉の陰で泣いているに違いないと思ってしまうのである。
1投稿日: 2023.09.23
powered by ブクロググロスター公リチャードは、兄のエドワード4世王が病に倒れると、陰謀を企て、次々に邪魔な継承者を殺しリチャード3世として王位につく。権謀術数で部下を使って、次々と王位関係者を罠に嵌め言いがかりで死刑にあるいは暗殺していく。徹底的な悪人のリチャードだが、権力に取り憑かれた人間の欲望が生々しく描かれている。登場人物が多いが、騙し裏切りの連続で途中からスピードで読めた。
0投稿日: 2023.03.15
powered by ブクログ『薔薇王の葬列』に感化され読了。 元々、翻訳物が苦手でミュージカルや演劇も避け気味。そんな訳で充実した読破では無かったけど。 それでも、上品目?の罵詈雑言、近親間の殺戮。悲劇っぷりは理解した。 『薔薇王の葬列』作家さんの想像・創造力に脱帽。
2投稿日: 2021.07.09
powered by ブクログ英米演劇入門? みたいな講義で読み解いた作品。 王に成り上がり、しがみつき、それでも襲ってくる盛者必衰の理に翻弄される物語に胸が踊ります。 馬は来ない。絶対来ない。 野心たっぷりの主役たちが魅力的です。 また白水社から出版されている小田島雄志先生の翻訳は音読してテンション上がる台詞回しなのでそちらもオススメ! (LA学群卒:湯けむり山荘)
0投稿日: 2021.04.06
powered by ブクログ陰謀を極めると、逆に自分も謀られてるのかと猜疑心が募り、そこから人心は離れていく。主人公は非情な悪魔に見立てられているが歴史上の解釈は様々であろう。冒頭の不具であったという話題はその後触れられない。成育上の心の歪みに繋がったと言いたいのだろうか。2020.6.20
0投稿日: 2020.06.20
powered by ブクログシェイクスピア 「リチャード三世」 いろいろな見方があるのかもしれない。解説者は 史劇、復讐劇 と見ている。ピカレスクとしてリチャード三世を英雄視する読者もいる 私は この物語を 悲劇として捉えた。リチャード三世を人生の失敗者とみている。 *自分で自分を呪う人生 *母から自分の死を望まれる人生 *自分が死んでも誰も悲しまない人生 *最期の言葉「馬をくれ、代わりに国をやる」〜手段を選ばず 手に入れた王位の価値が 馬より低いこと に気付いた人生 から考えると「リチャード三世」は 悲劇としか思えない 解説者は リチャード三世のハンディキャップ(コンプレックス)と悪事は結びつかないと捉えているが、リチャード三世の破綻的な人間性のキッカケは それ以外 考えられない リチャード三世の悪党な名言「聖書の言葉を借用し〜己が悪事の素肌に衣を着ける〜それでけっこう聖人に見えるのだ。そのときこそ、俺が悪魔の役になりきっている最高の瞬間だ」 マーガレットの預言的な名言「高い樹は風あたりが強い。それがひとたび倒れれば木端微塵に砕け散る」
0投稿日: 2020.05.16
powered by ブクログシェイクスピア『リチャード三世』新潮文庫 読了。王位への野心に燃える主人公が権謀術数の限りを尽くす史劇。狡猾かつ残忍な悪役でありながら、目的のためなら手段を選ばず邁進していく姿勢にはむしろ清々しささえ感じる。悪党なりの首尾一貫した生き方が魅力なのかもしれない。観劇の予習を兼ねて。 2017/09/06
0投稿日: 2018.11.06
powered by ブクログこの悪人にどうしても惹かれる、グロスター公リチャード。 史劇は歴史がわからないと難しい。先に解説の家系図をよく見た方がよいかも。リチャード三世は醜いようですが、どっこい、黒いイケメンに思えてくるのは、読書ならでは。
0投稿日: 2015.11.22
powered by ブクログ血を血で洗う薔薇の戦争 約束は脆く、愛は偽り 突き動かすは復讐の炎 他の悲劇とはその動き方が違うように感じられる。悲劇の歯車がひとつひとつ噛み合って徐々に動き出すのに比べ、リチャード三世はすでに悲劇が動き始めた状態で幕が上がる。人を呪わば穴二つ、因果応報、どのような形にしろ、不条理な形で死を迎えるのではなく、始まりからすでに血にまみれた死の臭いが漂い、物語全体が果てのない復讐で包まれている。 父を殺され、夫を殺され、子供も殺される。憎い敵でも、偽りの愛だとわかっても、結婚せねばならぬ。それはただ、ランカスター家だとかヨーク家に生まれたがため。たとえ王の前で、神に誓って手と手を取り合っても、もう外部からの強い介入がなければ止めることのできない連鎖。民衆はただただそれを眺めるだけ。というよりは、民衆にはとても届かぬ世界。歴史とはかくも重い。 キリストが愛をわざわざ説いたのは、抗えぬ復讐の定めから少しでも目を逸らさせるため。右の頬や左の頬を殴って済むようなものなら、それは復讐ではない。一度血で手を汚してしまうということは、もう誰にもその血を落とすことができないという烙印。自己を犠牲にしろというのではなく、そんな宿命に身を委ねさせないようにするためのキリストなりの愛という魔法なのだ。 リチャード三世の戦死、ヘンリー7世の祝福をもって幕が閉じられるが、ヘンリー8世が示したように王家が血にまみれないことはない。そうやって作られる歴史だからこそ、王家は王家であり続けなければならない。
0投稿日: 2015.07.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
兄弟を亡き者にし、甥っ子にすら手をかけ、王位を簒奪するグロスター公リチャード。良心を垣間見せたと思いきや、それは相手を丸めこむための謀略で、自分の地位に利用できるものはすべて利用する、悪逆の限りをつくします。その悪党っぷりは気持ちのいいくらい(笑)しかし、生まれながらに奇形に生まれ、それを恨みに行動を起こしたらしいので、それまでどのような扱いを受けてきたかは推して知るべし。母親に罵倒されるシーンではちょっとリチャードに同情してしまいました。良心の化身たる亡霊がでてきても、悪を貫く姿はあっぱれです。シェイクスピア劇の登場人物はいつも欠点をもった人物こそ活き活きとしているように感じます。 この物語のリチャード三世は暴君っぷりを発揮してますが、君主として評価している歴史家もいるとか。史実にも興味がわきます。 シェイクスピアの戯曲は生真面目に人生の教訓を読みとるより、機知に富んだ会話や洒落の効いた台詞を味わうのが楽しいです。訳者さんにとってさぞ苦労の多い仕事なんでしょうね、感謝。
1投稿日: 2015.05.30
powered by ブクログ登場人物も多く、相互の関係も複雑であるために最初はやや分かりにくい。それもある意味では当然で、史劇『リチャード3世』には、それに先行する『ヘンリー6世』で描かれた史実が前提になっているからだ。シェイクスピアの作品群の中では比較的初期のもののようだが、その最大の魅力はリチャードの造型と、それを台詞で浮き彫りにしていく妙味だろう。この時代(史実は15世紀末、劇の初演は16世紀末)にあって、神を全く畏れることなく、悪の魅力を振りまくリチャード。史劇ゆえ、いたしかたないものの、最後が勧善懲悪で終わるのが残念だ。
1投稿日: 2014.05.03
powered by ブクログ薔薇戦争期の「悪役」リチャード三世の一代記。悪辣の限りを尽くし、破滅への道をひた走る主人公という意味ではマクベスと似たところがありますが、リチャードの方がより突き抜けていて魅力も強い、とわたしは個人的に思います。 シェイクスピア作品の中でも比較的短いし読みやすいのではないかと。新潮文庫の福田訳は特におすすめです。
0投稿日: 2014.04.27
powered by ブクログ表紙の絵がえっらい美男子で、これ・・・?これがリチャード3世なの・・・??とイメージの再構築を迫られます(笑) シェークスピアん中ではすごく読みやすくて理解しやすいなあ、と思う。 むかーし、立て続けにシェークスピア読んだことあったんだけど ・ハムレット⇒父親の亡霊出てくるのがなんともコミカルで、そのコミカルさに今一つついてけなかった ・ベニスの商人⇒シャイロックかわいそすぎるだろ・・・。借金しといて踏み倒す二人組怖すぎ ・ロミジュリ⇒若さと言ったら一言で済むが、さんざっぱら女と遊びまくってた男が、いきなり清純派に惚れて心中て・・・ねえ・・・あと一週間ぐらい考えようよ、とつい思っちゃう。短気な人こわい。 とか、そんな感じで現代ニッポンの感覚からは理解できねーわー、と今ひとつ魅力が感じられなかったんだけど(十二夜だけは、男装の麗人好き趣味から萌えた)、そういう感覚のずれみたいなもんがリチャは少ないなって思う。 まあ、こんな美形イメージでいいのなら、こーいちさんがやってみたらいいよね!
0投稿日: 2013.04.18
powered by ブクログ駐車場で発掘された人骨はリチャード三世のものであつた! といふニュウスがありましたな。 ボズワースの戦ひで戦死したリチャード三世は、その遺体を埋葬した場所は不明だつたさうです。それが死後500年以上を経た21世紀になつて、駐車場から発見されるとは、愉快ではありませんか。 リチャード三世は、希代のワルとして有名。いや、さう思はれてゐます。実際には民衆のために善政を行つたとの説もございます。 残忍で狡猾な人物との印象を植ゑ付けたのは、どうやら沙翁の歴史劇『リチャード三世』のせいみたいです。この人物像は沙翁の創作の賜物か? 王位の座を手に入れるためには、手段を選ばないリチャード。邪魔な存在は消し去るのみさ、とばかりにやりたい放題であります。口も八丁、手も八丁。 せりふが何とも魅力的。春、早ければ、夏、短し、なんてね。つい真似をしたくなります。時折冗漫と思はれるやりとりもありますが、まあいいぢやありませんか。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-83.html
0投稿日: 2013.03.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
薔薇戦争末期。エドワード4世の統治下のイングランド。自らの容貌にコンプレックスを持ち野心を膨らませるエドワード4世の弟グロスター公リチャード。兄であるクラレンス公ジョージを罠にはめ殺害し周囲の人間たちを徐々に殺害していく。ヘンリー6世の息子の妻であったアンへの求婚。ジョージの遺児たちの殺害。王位に上り詰めたグロスター公リチャード。リチャード3世となったグロスター公に反旗を翻す諸侯たち。薔薇戦争の終結。
0投稿日: 2012.08.24
powered by ブクログ四大悲劇を読み終えたときよりさらに感慨深いのは、福田恒存の翻訳の見事さによるのではないだろうか。 日本語の音がとにかく美しく耳にここちよい。 それとやはりシェイクスピアは天才。 セリフ運びの見事さといったらもう、ほれぼれする。 しかもそのセリフがまたインパクトの強いこと、 深いことこのうえなし。 これまでシェイクスピアに感慨を抱いたことがなかったのだが あらためて再読したいと思った次第。 もちろん福田訳で。
0投稿日: 2012.03.29
powered by ブクログいやぁシェイクスピアさん、悪人書かせると天下一品!絶対本人悪くないとこんなの書けないよ! そしてこの悪口の応酬ね。皆さん悪口のネタが尽きた際には是非シェイクスピアを。この作品はもう呪詛のレベルだけど。 その呪詛のクライマックスで、締めくくりにその対象の名前呼んで決めようとした所をタイミング良く相手の名前に変えて呪詛返しした上に、言い直されたら「は?」って。「は?」と来ましたよこのリチャード3世。笑った。 ガンガン邪魔な奴を殺しまくって、要所要所で演技も挟んで相手を騙くらかし、しかも上記のようにお口の達者っぷりが他の追随を許さない(皮肉の言い合いで絶対負けない)リチャード3世。あっという間に王冠を手にしましたが、その瞬間から破滅へ急降下。すごいアップダウン、そしてスピード感。 このリチャード3世の退場で薔薇戦争は終了、赤薔薇白薔薇組み合わさった紋章が作られ、時代はエリザベスも出るテューダー朝へと進みます。 漱石の「倫敦塔」を思い出しながら読んでいた。沙翁の穴に落ち込んだ漱石の白昼夢を脳裏に浮かべて本家。日本人ならではの贅沢。
4投稿日: 2011.11.24
powered by ブクログこれを中学生で読んだ私。 マキャヴェリの上を行く、悪役の最たるもの。 私はかつてグロスター公に惚れていた。 どこまでも悪を美しく演じる陶酔。 運命の中心にいるようでいて、運命から見放されることを自覚している滅びの美。
0投稿日: 2009.03.04
powered by ブクログシェイクスピア劇の中で最強の悪人。信長的な感じ。 あまりに悪人すぎて、あまりに強すぎて、逆に好きかもリチャード三世。
0投稿日: 2008.01.02
powered by ブクログリチャード王「黙れ、梟ども!死の歌しか歌えぬのか?(使者を殴る)これが駄賃だ、とっておけ、もっとよい知らせをもってくるまではな。」〜使者の三「いえ、…当のバッキンガムは一人離れて行方知らずというありさま。」〜リチャード王「おお、すまなかった、許してくれ、さ、この財布をやる、痛みどめにな。ところで、…」〜おああ、リチャード王w
0投稿日: 2006.08.04
powered by ブクログおお・・・こんな古い本の表紙の絵が出てきたよぉ・・感激だ。もっとも違う装丁だが・・。これによって極悪非道のリチャード3世像が出来たんだなあ。事実,酷いことをやったと思うが。
0投稿日: 2006.07.26
powered by ブクログアルパーチーの「リチャードを探して」が好きで読んだ。 ウィリアム シェイクスピアの最高傑作 ILOVE IT
0投稿日: 2005.10.17
powered by ブクログ身体的なハンディを負っていたリチャードは、王となりすべての人々を嘲笑し返そうと野心を燃やす。そして暴虐の限りを尽くし王位を奪う。しかし、明晰な頭脳を誇る彼にも思わぬ誤算が…。(橋本 治) --This text refers to an out of print or unavailable edition of this title.
0投稿日: 1974.01.30
