
総合評価
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powered by ブクログ山頂の雪化粧に夏が完全に終わったなと思い再読 最後に唐突に現れる大仕掛けが有名だけれど 再読の度こんな所に!と新しく発見出来るものもあり今後も読まれ続けるのだろうなと思う 作者マイクルコーニィ本人の これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっとほかの多くのものでもある というコメント、まさにそのまま僕もそう思う 何かね、最近AIが着実に芸術文化方面へ足を踏み出しているニュースの頻度が早い、増えてきたじゃないですか せっかく人間が考えて生み出した世界 このハローサマーグッドバイのドローヴとブラウンアイズの恋の冒険をどうか 人間が考えてたころの話か なんて思う時代は来ないで欲しいなと切に願います いい話が読めればいいじゃつまらないじゃない 港町パラークシ、行ってみたいですね
20投稿日: 2025.10.07
powered by ブクログ評判が良いこの作品でしたが、私的にはイマイチでした。 どんでん返しが凄いとのことでしたが、正直良く分からずでした。私の読み方が浅いのかもしれませんが。 あまりのめり込めなかった。
0投稿日: 2025.09.22
powered by ブクログすっごいおもしろかった。 思春期時期の少年の感情や思考のあり方がリアルで……そして大人になってもあまり変わらないかもしれない。主人公の一人称を追っていくのだけで十分読み応えがあった。 一人称であるが故に、この作品の世界のあり方についていくのにだいぶ時間がかかってしまったけれど、こうなのかな?と頭で補完しながら読むのはおもしろかった。 ただ、最後のオチの意味もわかるのにだいぶ時間がかかってしまった(というか他の人の感想を読んだ)。シナリオ的にはもう一度読んだほうがずっとおもしろいかも。
0投稿日: 2025.08.10
powered by ブクログ青春恋愛小説+本格SFという斬新な掛け合わせ。終盤急激に真相に近づき、そして最後の伏線回収&どんでん返し。 読み進める中でここまで読書体験が変わってく本初めて読んだかも。 序盤:世界観や用語を把握するのにちょっと苦労。ロリンとか氷魔とかグルームとか何それ? 登場人物も性格エグくて不条理すぎる… 中盤:世界観にも慣れ、純粋に青春小説として楽しめるようになってきた。ブラウンアイズかわいい。ウルフは消えてくれ。時々なんか不穏だな…。 終盤:衝撃の事実。SFじゃんこれ。
0投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログジュブナイルな話しだな〜と、今の私の年齢からのズレを感じながら読み進めていたら、終盤の展開にびっくり! 終わりについてもいろいろ想像を掻き立てられます。 あと、SF弱者な私でも世界観が割と自由にイメージできて楽しかったですね。 想像したロリンやアイスデビルを絵に描いてみたり(笑)
1投稿日: 2024.08.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初に戻って少しだけ読み返した結果、気になったところ: 1)第3章で初めてホーロックス-メストラーに出会った時、主人公は《一瞬、僕はこの名前を知っている気がするのはなぜだろうと思ったが…》と言っている。これは結末と関係あるのか? 2)同じく第3章、母親と連れだって〈黄金のグルームワタリ鳥亭〉そばを通りかかった主人公は、ブラウンアイズの母親アンリーが《あまり毛深いので、最初はロリンかと思った》男と話しているのを見かける。その後主人公は、〈黄金のグルームワタリ鳥亭〉の地下酒蔵に毛深いシルヴァージャックがこっそりやって来て、誰か女性と密会し(おそらく密輸の打合せをし)ているのを目撃するが、この女性はアンリーだったのか?そしてあの時の男はシルヴァージャックだったのか?この2人の関係は結局言及されることがなかった気がする。 などなど…
0投稿日: 2024.08.13
powered by ブクログどこか遠い宇宙で起こる、少年たちのひと夏のできごと。読者は彼らの甘いラブストーリーに気を取られて、異星と異国の文化に慣れていく。どうしようもない絶望感とともに突入するラスト数ページ、とにかく展開の妙を感じた。◆「そしてこの夏のあと、ぼくたちはだれひとり、前と同じじゃなくなってるだろう……それがこわいって思うところもある。すごくたくさんのものを、すごい早さで失ってるような感じがして。」
0投稿日: 2024.07.15
powered by ブクログ面白かった! ピュアな恋愛ストーリーと繰り出されるSFの世界観。そして絡み合う思惑や情勢。 バランスよく練り上げられていて、良い。 題名も素敵
0投稿日: 2023.07.09
powered by ブクログSF恋愛小説。忽然と消えた野営者達。もしドローブがブラウンアイズの恋人じゃなかったら,大衆切捨の政府方針に反発せず,地下シェルターで過ごし,最後,氷河期を乗超える"秘策"とらず死んでいたかも。
13投稿日: 2023.01.15
powered by ブクログイマイチ乗れなかった。 予想がつかないオチではあったけど、衝撃を受けるほどでは無かった。 やっぱりオチが凄いという前情報を仕入れてしまうとダメだ。 Fワードの代わりみたいな造語は面白かった。
0投稿日: 2022.12.28
powered by ブクログロリンは星を耕す使命でも与えられているのかしら。 この星の事はロリンやアイスデビルに任された感がある。 ロリンの知能が高いのかよく分からないけど、他の異星人達がこだわるものには関心は無く、従順で純粋な存在に思える。心を通わせる事には長けていて、劣悪な環境や変化にも対応出来る不思議な生き物。その辺の道端で生きることが出来ちゃう生活力の高さ。 彼らのようにちょっと鈍くなる事が、長生きの秘訣なのでしょうか。思いやりを持って、身も心も毛むくじゃらで温かく。シルバージャックはもう少しだったのにな。
1投稿日: 2022.09.26
powered by ブクログ地球ではない架空の世界で起こる、少年少女の青春の一幕を描いた小説だと思って読んでいた。 ところが読み進めるにつれて、物語は思わぬ方向に奥行きを見せていく。 最後に主人公が見つけ出した答えをみて、まるで悪夢から目覚めた時のような、ふわっと身体が軽くなる感覚が押し寄せた。 だけど、本当に自分が悪夢から目覚めることができたのかどうか、読み手側はただ信じることしかできない。"凍えるほど"読後に考えさせられる作品。
2投稿日: 2022.09.20
powered by ブクログ夏に読みたいSFということで選びました。 夏の休暇に訪れた港町。政府高官の息子と宿屋の娘の恋、近づいてくる粘流(グルーム)、戦争、政府と町民たちの対立などなど。 冒頭には「これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっとほかの多くのものでもある。」とあるように盛り沢山なのですが、正直、恋愛小説としてもSF小説としてもなんとなく微妙な読後感。 まあ最大の難点はヒロインであるブラウンアイズがかわいいだけでまったく魅力的でないところ。少し内気で無垢な少女が主人公に対してだけは積極的って、昔のエロゲーのヒロインかと。他の女の子にあからさまにヤキモチやくとかもうざいわ〜。 SF部分はなかなかおもしろいんですが、世界設定がわかりづらく、前半は夏の田舎の港町みたいな雰囲気で読みました。 後半がちょっとアンナ・カヴァンの『氷』に似ているなと思ったんですが、どちらも元サンリオSF文庫からの復刊。『氷』の原書が1967年、『ハローサマー、グッドバイ』が1975年。冷戦時代なので世界の終わりがストーリーになるのかなと。 恋と政治、戦争などを経て、ひと夏のうちに成長していく主人公というのはおもしろいので、ここがもうちょっと欲しかったところです。 「この夏のあと、ぼくたちはだれひとり、前と同じじゃなくなっているだろう……それがこわいって思うこともある。すごくたくさんのものを、すごい早さで失ってるような感じがして。」 https://chiakih.blogspot.com/2022/08/blog-post_24.html 以下、引用。 36 「だいじなのは、お話の裏にこめられた意味なんだよ、ドローヴ少年。お話ってのはある目的があって語られるもので、その語られかたにもやっぱり目的がある。お話がほんとかそうでないかなんてのは、どうでもいいことなんだ。それを忘れるなよ」 123 きっと人生には、その人の人格が氷魔のように結晶して明確なかたちをとる瞬間があるのだと思う。自信のなさや外からの影響、従属、そして責任からの自由をさんざん経験した子ども時代を経て、人が自ら決断を下す瞬間が。いま、ぼくはその道へ進もうとしていた。 とうとうぼくは、自分が正しいときにはそうとわかるくらいに、他人のことがわかるようになったのだった。 283 「それはぼくたちみんなにいえる。そしてこの夏のあと、ぼくたちはだれひとり、前と同じじゃなくなっているだろう……それがこわいって思うこともある。すごくたくさんのものを、すごい早さで失ってるような感じがして。」
1投稿日: 2022.08.24
powered by ブクログ恋愛小説でした。結構なハードSFだったけれど紛れもなく恋愛。。 ドローヴとブラウンアイズ以外の登場人物に誰一人として好感を持てなかったし、このふたりにしても時折(?)ってなりました。ロリンとロックスは好き、優しい。 グルームの海も不思議だし、ラストでドローヴが気付いたことってなんだろう?でも好きな空気でした。夏の白い光。
1投稿日: 2022.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終えて改めてタイトルを見返すと、また背筋がゾクゾク。 可愛らしい少女の表紙絵からは想像だにしなかった展開と結末にもう虜。久々に眠気に打ち勝って徹夜で読み耽ってしまった作品。 まず冒頭まえがきの〈作者より〉から既に面白いし、これが紹介するのに最適。 「これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっとほかの多くのものでもある。」 これがまた本当にその通りで、これだけたらふく盛り込んでいながら全てが完成されていて、青春小説としても身分違いの恋とか少年少女らの微妙な関係性とかが漂う夏の海の気配とも合わさって実にもどかしくも爽やかに描かれる。グルームワタリ鳥の光景だけで夏を感じられる程にのめり込んでしまった空気感にもう夢中さ。 対極的に、少年少女らに忍び寄る戦争の気配やら大人たちが隠している’秘密’についてとかを察知するに及び、物語は一種のヒーロー譚のような様相をも纏い出す。 が、終盤に差し掛かってからの転調が最高にキマっている。あれよという間に世界が一変し、それまでの空気がほぼ全て入れ換わり、からの、衝撃のラストで〆!本当にこの終盤の変わり身は凄い。「この夏のあと、ぼくたちはだれひとり、前と同じじゃなくなってる」(p283)ってさり気なさ過ぎる一文が今思えば恐ろしい。 いや、変わらなかったのは少なくとも二人いるのか。そうだったらいいな。 個人的にはオチについて物凄く語り合いたい! 「俺はこう思ったんだけど、どう?」みたいのをやりたい! けど自分なりの解釈に満足してるしそれはそれでその方が良いのか。 …p368の10行目から13行目の3行がアレよね? 7刷 2022.8.14
6投稿日: 2022.08.14
powered by ブクログ最高におもしろかった。夏への扉、1984年とかに近いものが読みたい人におすすめ。キュン&スカッとするSF小説。夏〜秋にどうぞ。
0投稿日: 2022.07.13
powered by ブクログ出会うのが遅すぎたのか、読むタイミングが悪かったのか、主人公のキャラクターに最後まで入り込む事が出来ずに読み終わってしまいました。 でも、この作品が傑作だという意見に全く異論はありません。私も傑作だと思います。そうでなければ私は「ここの世界の人たち何でも『凍らせ』すぎw」みたいな感想を冒頭で書いていたことでしょう。この言葉を多用する意味を理解することなく…。 続編もあるとのことなので、記憶が新しいうちに読んでみたいと思います。
0投稿日: 2022.02.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
作者曰く本作は「恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっと他の多くのもの」でもあるとのこと(「作者より」)。異星での出来事との設定だけど、地球に重ねて読める。アリカ-グローヴが大人になっていく一夏の物語かと思ったら、もう少し壮大なものだった。翻訳がとてもよい。一人称の語りだが、その語りがどんどん大人になっていく。ロリンは最初から素敵な生き物だなと思ったが、こんな役割を負っていたとは。友人や大人の小憎らしさも途中で同情に変わった。ラストは、(え、それはブラウンアイズも真実を分かってないと会えないんじゃないの?)と思ったけど、きっと会えると希望があるラストだと思いたい。 こうした内容だとどうしても頭の中で松本零士氏の絵が浮かんでしまう世代。氏に漫画化してもらえないかしら。
1投稿日: 2021.08.30
powered by ブクログ夏休みに読みたい小説、として紹介できる本を探していた時に評判が良い本書を発見しました。 タイトルに「夏」とあること、SF小説でありながら少年の恋愛や成長をテーマとした比較的ライトな小説であることを知り、手に取りました。 政府高官の息子であるドローヴは、戦争中という特殊な状況かでありながら父の権威による恩恵を受けています。夏には別荘地へ家族旅行をする余裕すらあるのです(もっとも、周囲とは違うのだ、という両親の姿勢に反感を抱いてはいるのですが)。 しかし、ドローヴは夏の旅行を楽しみにしていました。昨年の夏、別荘のある港町パラーシクで出会った少女ブラウンアイズと再開できるかもしれない、と淡い期待を膨らませていたからです。 親の庇護から抜け出たいとねがう少年の葛藤、仲間うちでの立ち位置をめぐる諍い、そして恋。 舞台は地球とは異なる「異星」であり、SFならではの舞台設定があるものの、作品全体を通して描かれるのは少年主人公の成長ですから、YA文学としても多くの生徒に薦められる本だと感じました。 個人的には、結末に「あまりに救いがなさすぎる」とも感じたのですが、このような結末以外には考えられない(ハッピーエンドになったらなったで、「ご都合主義」と思う気もします)作品ですし、「名作」として読み継がれていることに納得できる1冊でした。
2投稿日: 2021.07.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
戦争で次第に世間がギスギスしていくなか、少年ドローヴは父母と夏の避暑地へと赴く。 そこで初恋の少女と再会しお互いの気持ちを確認するが…。 階級社会と戦争係争中での不穏な大人たちの動き。 地球ではない別の星の生態系。 凍える冷たさの中から忍び寄る狂気。 寒さをおそれる人々の独特なスラング。 ☆高校生くらいからかな。ジュヴナイル小説。主人公は中々癖がある リボンには幸せになって欲しかった。ヒロインよりも応援してた。 ☆大人たちの幸せはなんだったのかな。 ☆ロリンに包まれたい ☆続編読んでみよう
2投稿日: 2021.06.25
powered by ブクログ名作と名高いSF。SFでもあり青春小説でもあり、最後のシーンはミステリのようでよく考えられた小説だと思った。 粘流(グルーム)、死の星ラックス、寒さへの本能的な恐怖心、感応力の動物ロリン、氷魔アイスデビル。いわゆる4letter wordsの代わりに「凍る」系の単語が下品な単語とされていたり、設定が独特。 後半はSFというより、ただの少し身分の違うブラウンアイズとの青春小説、最後の方はフェンスで隔てられ寒さによる死が定まった少女で、なんか戦時中のようで読んでいられなかった。 最後の最後が抽象的な終わりだったので、続編も読んでみたいと思う。
1投稿日: 2021.03.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んで良かった! SF恋愛小説ということで読み始めは進まなかったけれど、面白くなってきたので最初から読み直したらノンストップ。ドローブが恋愛を通してどんどん大人になっていくのが頼もしいし、それでもなお少年だからこそ見ることのできない大人世界があった。続編『パラークシの記憶』も読みたい。コーニイ全部読みたい。
0投稿日: 2020.12.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この表紙とタイトル、裏表紙のあらすじから、少年のひと夏の恋と成長を描いた話だと思っていました。 SFという部分についてはタイムスリップかなぁと安易に想像していたのですが、見事に裏切られました。 否、確かに途中までは少年のよくあるバカンスでの恋物語でした。それが後半の後半に様相が変わり、一気にSF色が強くなりました。そして確かに“どんでん返し”の結末でした。 ただ、主人公のドローヴという少年の思春期によくあるであろう親や権力への反発は理解出来ますが、いずれ彼が成長して反発の対象であった親や権力に対して何らかの折り合いをつけていくだろうと思っていたので、ドローヴが大して変わることなく物語が終わってしまったのは少し残念に思いました。 しかし、多少モヤモヤした感想はあるにしても、伏線のはり方、登場人物のセリフに込められた意味など、結末を知ってから再読するとまた違った読み方が出来そうな気がします。確かにSF恋愛小説の傑作かもしれません。 面白かったです。
2投稿日: 2020.08.18
powered by ブクログ本書は1975年に執筆されたSF青春ストーリーの古典的名作。 本書を知ったのは、読書好きな人には有名な作品である「文学少年少女あるある」を面白可笑しく描いたギャグ漫画『バーナード嬢曰く1巻』で取り上げられていたからだ。 『バーナード嬢曰く』は“名著礼賛ギャグ漫画”とも言われており、その中の主要登場人物であり大のSFマニアの神林しおり嬢が本書『ハローサマー、グッドバイ』を「SF史上屈指の青春恋愛小説」として激推しているのだ。 本書は、ある星に住む人間と同じ姿かたちをした少年少女たちの恋愛を主題にした小説なのだが、SFとはいうものの、地球以外の星を舞台にしたということと、ちょっと変わった動物がでてくること、そして『寒さ』が悪の権化であるということを除けば、地球上の思春期を迎えた少年少女の恋愛小説と何ら変わりない。 そして読み進むにつれこのまま恋愛の話で終わるのかと思いきやラスト50ページからの怒涛の展開には度肝を抜かれる。 表紙のほのぼのとした可愛らしい女の子のイラストからは想像できない、まったくもって硬派な小説になっていくのだ。 これはSFファンならずとも、まさに一読の価値ありだ。神林しおり嬢が激推しするのもうなずける。 しかも、この本には著者が本書『ハローサマー、グッドバイ』から30年以上後に著した『パラークシの記憶』という続編も存在する。 この続編もいずれ読んでみたい。 と言う訳で、『バーナード嬢曰く』に取り上げられる本には、名作、古典が多く、読書通を自称する人たちにはちょっと読んでもらいたい漫画である。 ・・・って、このレビュー『ハローサマー、グッドバイ』のレビューというよりも『バーナード嬢曰く』のレビューになってるんじゃね?
24投稿日: 2020.02.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
#日本SF読者クラブ 青春恋愛SF小説の傑作と言われているらしい。自分としては、青春小説としての印象が強い。ラストの「大どんでん返し」。これ意味が分からなかった人もいるのでは。
4投稿日: 2019.12.31
powered by ブクロググッとくる青春SF第一位。少年の感情を、どうしてこんなリアルに描けるんだろう...キラキラして切ない。読み進めるほど幸せで、切なくて、苦しい。ハッピーエンドが好きな人に。
0投稿日: 2019.05.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
SF青春ラブストーリーの名作。架空の惑星を舞台にしているため、独特の固有名詞が多く、ガワはとっつきにくさがあるものの、その中身は極めて真っ当な少年少女のラブストーリーである。主人公ドローヴのやや大人びた語りを通して伝わってくる彼女、ブラウンアイズの愛らしさと二人の関係性は非常に甘酢っぱい。また口の悪い姉弟の、姉である美少女リボンとの三角関係や、役員の父を鼻にかけた高慢かつ小物であるウルフなど、他のキャラクターも生き生きと筆致で描かれている。特にヒロインであるブラウンアイズの身振りや仕草はどれも細やかで、一途な想いを見せたり、リボンに対する嫉妬の感情を垣間見せたりと、その愛らしい仕草を例に挙げると枚挙にいとまがない。その関係性の進展ぶりは読んでいるこちらが赤面するほどである。そんな子供時代の淡い恋物語の背後では、隣国アスタとの戦争の影響が徐々に忍び寄っており、粘流の訪れに従って不穏さが増していく。ドローヴとブラウンアイズ。役人の息子と酒場の娘という身分違いの恋が、そのまま議会の役人たちと町の人間との溝の深さに繋がっており、甘い恋に反して描かれている社会はハードの一語である。クライマックスはまさに怒涛の展開であり、明かされたこの惑星の真実と、緩やかな悲劇の始まり、変わっていく町の人々などを見るのは非常にキツく、ページを繰るのも心苦しかった。タイトルの意味も明らかになったため、てっきりそれが仕込んでいた大きなネタかと思いきや、この小説の真骨頂はラスト数ページに込められている。この壮大なオチはまさにSFならではの大どんでん返しであり、周到に張られた伏線と綿密に寝られた世界観設定の賜物である。人間によく似てはいるが、あくまで登場人物たちは人間型の異星人であり、ここは異星の文明である。それをあらためて再認識するとともに、オチが非常に理にかなったものであることには文字通り舌を巻いた。傑作である。
4投稿日: 2019.05.28
powered by ブクログ青春恋愛SFというキャッチフレーズに誘われて。 読み終わってみて、今一つだったかな~。もはや甘酸っぱい十代の恋愛に共感できる齢でもなくなってしまったのか…。 思春期真っ只中の自意識と自尊心を盛った一人称に共感出来ず。 主人公の両親等、鼻持ちならない人物は多数いるも、主人公もその一人に思えてならない。 フェンスの内と外に恋人と隔てられて、「夜は心地いい寝台で暖かく一夜を眠ってから」朝になって日課の如く恋人との逢瀬を重ねるとか何なん?恋愛部分は何か陰キャ男子の妄想爆発的な男にとっての都合よさ。40年以上前の作品とは言え…。 ラストは安易なハッピーでもただ苦いだけのバッドでもなく、祈念するかのような救済の形には唸らされた。
0投稿日: 2019.03.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
待遇のいい公務員の息子「ドローヴ」と、世間的には下層と扱われる家の娘「ブラウンアイズ」との愛を軸に展開する青春&恋愛&SF小説。 未熟な少年少女の物語を通じた成長、身分違いという障壁(=燃料)により燃え上がる愛、ライバル登場による三角関係、(良し悪しはともかく)世間体に縛られた大人との対立、そして彼らの行動が世界の危機と直接的に結び付くSFの仕掛けはセカイ系のように彼らの物語を盛り立ており、屈指の青春恋愛小説という裏表紙のうたい文句にも納得である。 以下、多分にネタバレを含む。 上述のとおり恋愛モノ、というか物語に付き物の三角関係についてが素晴らしい。主人公もヒロインも脇役もかなり人間臭く、敗北者に対する慈悲などは存在しない。所詮は敗北者だろうと言わんばかりに、ほろ苦くも仄かな甘味と退屈さを提供してくれる恋愛小説の常識を叩き潰してくれる。 恋愛小説のサブヒロインというのは、時としてヒロイン以上の魅力を放つが、それでいてサブとしての宿命を逃れられない。彼女にストレートな幸福を掴む権利はないのだ。だからこそ、ひとつの恋の終わりまでに至る万感の思いが読者の魂を壊れるほどに揺さぶるのだと思う。読者はサブヒロインの幸せを願ってやまない。漫画やアニメならファン投票で正ヒロインが破れるパターンである(ファンに好かれてもサブヒロインの救いにはならないのだが)。 恋愛小説の華とは、失恋である。 しかし、この物語において、サブヒロインに救いなど用意されてはいない。正ヒロインに「品がなくなった」「意固地で嫌な人」「あのことはつきあえそうにないわ」とまで言われるサブヒロインなど、武者小路実篤『友情』の野島以外、私は知らない(思い出せないだけかも)。彼女は幸せを掴むことも、幸せだった思い出を胸に生きることも許されず、惨めに死んでいく。 でも、青春なんてそんなもんである。どんなに脚色をしたところで、どんなに無粋だと糾弾したところで、勝ち組と負け組の存在は揺るぐことは無い。自分で動かなきゃ救済なんて存在しないのだ。 『ハローサマー、グッドバイ』という表題は、次に進む主人公たちの台詞ではなく、置いていかれる者たちへのお悔やみ、あるいは置いていかれる者たちの遺言なのかも知れない。屈指の青春恋愛小説である。
1投稿日: 2018.12.31
powered by ブクログ『バーナード嬢曰く』で紹介されているのをきっかけに読みました。とても素敵な小説でした。 青春、冒険、SF、戦争。少年少女が、大人の戦いに巻き込まれながら苦闘する。不思議な生き物との交流。大人の戦いの裏側には政治や裏切りがひそんでいそう。役人の世界と町場の世界の対立。子どものなかにもいいやつとわるいやつがいる。そして人は変わってしまう。 小説の構成要素を考えていくと、なんとなくラピュタのような雰囲気がしてきました。空と海の違いはあるし、こっちには死や性の要素があるけど、作品全体に一貫して流れている爽快感が共通している気がします。 この小説がおもしろかったので、先日、同じ著者の小説を2冊買い溜めしました。いつ読めるかわからないけど。SF小説って、いつ品切れになって手に入らなくなるかわからないんですもの。【2018年11月19日読了】
0投稿日: 2018.12.16
powered by ブクログたぶん、本作を表すには、 大 傑 作 と書いて終わりにするのが一番良いのだと思います。 ただ、やっぱり読み終わった感想を書きたいので書きます。 まず、本作の結末は、個人的には「どんでん返し」ではないな、と思いました。 本書の書評には、このphraseをよく見かけます。 しかし読感としては、非常によく出来た「下げ」でした。 つまり、はー、こう落とすかあ、という感心であって、吃驚仰天とはちょっと違ったわけです。 物語の背景や、全体的な雰囲気、そして世界観などを総合すると、最高の落ちだと思います。 これだけ綺麗に全体をまとめ、また爽やかに終わらせてくれるラストシーンはそうないでしょう。 次に、登場人物たちの絶妙な配置に舌を巻きました。 これは、読んでいる最中には、多分まったく気付きません。 読了後に熟々と考えていくと、その計算され尽くした配分に驚かされるのです。 Storytellingによる演出ではなく、登場人物による演出だと言えると思います。 だからこそ、文章はただ物語を紡ぐために最適化していくことが可能となっているのです。 本書は、非常に洗練され、素晴らしく均整の取れた、とても豊かな文章で紡がれています。 これは、訳者の山岸真氏に由る部分も多分にあるのだろうと容易に想像出来ます。 翻訳物で、ここまで見事に「日本語の娯楽文学」として成立させた作品は希少かと思います。 そしてなんと言っても、ブラウンアイズでしょうね。 男性から見た「女の子」像で、ここまで「完璧」なキャラクタはそういません。 一方のドローヴが、女性から「男の子」像として「完璧」なのか気に懸かるほど。 もう、ほんと文句の付けようのない、魅力的な描写の数々。 それが、「これでもか!」というくらいに頻出します。 ドローヴくらいの歳の「男の子」にとって、彼女はまさに女神でしょう。 そして、その描写は、乱発されるわけではありません。 適切な場面で、適切なtimingで、狙いすました一撃として、打ち込まれるのです。 「少年」が「青年」へと変化する、その一瞬の機微を綺麗に写し取った描写も見事です。 「男子三日会わざれば刮目して見よ」を、繊細で大胆な表現で見事に描ききっています。 同時に、その成長過程に於ける一種の「残酷さ」もまた、きちんと描いているのが凄いです。 成長する骨の音が聞こえてきそうなくらい、生々しい「青春」がありました。 しかしそれは、「リアリティ」という表現とは違います。 適切な部位を適切に誇張し、その特徴をより分かり易い形で取り出して見せている。 その結果、ただでさえ儚く脆い美しさを秘めた「青春」を、さらにキラキラと輝かせているのです。 本当に、読んでいることすらも忘れさせてしまうほど、魅力に充ち満ちた作品でした。 読者が望んでいることの総てを、それ以上の反応で叶えてしまう。 読了後に、これほど幸せで満ち足りた気分になれる作品は、そうないと断言出来ます。 まさに、「SF史上屈指の青春恋愛小説」という評が相応しいです。 SFファンのみならず、「面白い小説が読みたい」と思っている人すべてに読んで欲しい。 読了後、「ここに素晴らしく面白い小説があるよ!」と声を大にして言いたくなる、そんな作品でした。 余談ですが、読了後、本書が鶴田謙二氏によって漫画化されたら、と妄想してしまいました。 氏の描くブラウンアイズを想像しただけで、ちょっと震えが来てしまうほど魅力的。 読みたいなあ。ほぼ確実に無理だろうけど、読みたいなあ。
0投稿日: 2018.11.13
powered by ブクログキラキラしていて甘酸っぱい。 翻訳も良いし、中学生くらいの頃に読んでおけば良かったなぁ。 読むには歳を重ねすぎたと感じた。 でも意外とエロティックだったり、暴力性を感じたり、対象年齢は上の方かな? 物語の最後は、下手な推理小説を読むよりあっと驚いた!
0投稿日: 2018.10.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読みながらのメモ 200/360ページまできた。SF的な設定は感じるものの、大きなストーリーの動きはなく、少年少女の恋愛も少し進んだだけ。むむ、大丈夫か? きっかけは「琉伽といた夏」のレビュー。最後の一行が、的なコメントから、アルジャーノンみたいな感じなのか? 海辺が舞台なのに、その感覚が描写されてない。潮の香りや風の吹きぐあい、空の移り変わりなど。 少年の一人称なためか、翻訳のためか、ときどき叙述に違和感を感じるところがある。 でもボーイミーツガールをより叙情的に語るなら、ボーイ側からの一人称がいいのか? 213ページ、ファーストキス、なんか違うような……。一人称主観だから? 三人称ならもっと違う? それとも作者の語り口の問題? 「わたしみたいなかわいらしい子が彼女なのって、すごくない、ドローヴ?」なんか違う……。 ブラウンアイズの内面的な魅力があまり伝わってこないのか? 【以下、ネタバレ】 なんとなくいまいち乗り切れないまま読了。文章自体に馴染めなかったのか? それは原文のせい? 翻訳のせい? ラストは大どんでん返しと訳者あとがきにあるが、それほどでもないような。 寒さに対して恐怖を感じるのはなぜか?それは…… 恐怖を感じることでロリンがやってくる。ロリンは恐怖を感じているものを助けに来る。ズー伯母とのエピソードでそれが描かれ、さらにリボンが氷魔につかまったエピソードではその間、眠り=仮死状態にあり記憶にも残らないことが説明されている。なるほど。 ただ、作品を知るきっかけになったネットの紹介で、「最後の一文のために」みたいなことが書かれていたので、アルジャーノン的な感動を期待してしまっていた。それからすると、最初は「あれ??」という感じ。 SFというよりはファンタジーのほうが近いかな。 外薗昌也「琉伽といた夏」についてのブログ記事でこの作品を知ったのだった。 http://kimyo.blog50.fc2.com/blog-entry-327.html こうなると「琉伽といた夏」もやっぱり読みたくなるなあ。 星全体に長い冬が迫ってくるというところで「1000年女王」を思い出した。 アマゾンレビューを見ると「戦争小説」としての側面を評価している人がちらほらいるが、そこはそれほどのものかなあ……。その他の点も含めて、やっぱり人によって感じ方というものは違うんだなあとあらためて思った。 タイトルはとてもいい。日本の漫画家だったら同じタイトルでもっと甘酸っぱい青春SF作品を描きそう。それが「琉伽といた夏」なのかな?
0投稿日: 2018.10.15
powered by ブクログこんな終わりかたって、、、と呆然となりました。 でも、情景は手に取るように思い浮かんだので別の世界にいる気持ちを味わえたところはよかったです。 人間の欲はこわいものだと改めて感じました。
0投稿日: 2018.08.09
powered by ブクログSF小説の中でも有名な作品を一通り読んでみようキャンペーンの7作品目。 SFと言えるのか大いに疑問だが、ストーリー自体は良いです。 あらすじは 夏休暇をすごすため、政府高官の息子トローヴは港町パラークシを訪れ、宿屋の少女ブラウンアイズと念願の再開を果たす。 粘海(グルーム)が到来し、戦争の影が次第に町を覆いゆくなか、愛を深める少年と少女。 だが、壮大な機密計画がふたりを分かつ…少年の忘れられないひと夏を描いた、SF小説であり戦争小説であり、恋愛小説。 舞台は太陽系外の異星人が住む惑星で人類ではない。 そのため、独自の自然現象や生物については理解が追いつかない。 だだ便宜上、登場人物は人型(ヒューマノイド)ということになっている。 タコ型生物の恋愛模様でないのでご安心を。 SFじゃなくてもいいじゃん!と思ったけど結末を読んで、しぶしぶ納得。 作者がSFだって言ってるんだからしゃーない。
0投稿日: 2018.06.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
バーナード嬢曰く。に影響されて買った本。 訳はちょっと読みにくい(直訳調)ところもあったが、丁寧に訳してくれているという印象。あとがきを見て訳者さんの苦労を知って、素直に尊敬した。 途中までは☆3.5くらいの評価だったのだが、終盤で一気に☆5に。 最初はこれジャンルSF? 異星設定以外、ファンタジーと言われた方がしっくりくるなあと首を捻って読んでいたのだが、うん、まぎれもなくSFでした。 ……どうでもいいが、表紙の女の子ってブラウンアイズ? 彼女は海辺の町に育った健康的に日焼けした女の子ってイメージなのだが。本文中にも褐色の肌、みたいな表現があったような。 この星に住む人間が寒さに発狂するほどの恐怖を抱いていて、フリーザー、フリージング(凍るほど~だ)という言葉が汚い言葉(英語でいうfu〇k)になっているという設定には目を瞠った。変った動植物の存在よりもこういう文化の設定が、この小説が異星の物語であり主人公たちが地球人ではないということを印象付けてくれたように思う。 主人公は思春期反抗期少年って感じでひねくれている。自分の親を筆頭に、周囲の人たち(主に大人)を見下している。それは終盤まで変わらないのだけれど、読者目線で見ると、そんなに酷い人たちかなあ、と同情したくなる。特に主人公の父親とか。そりゃ権威主義的なところはあるけど、彼は彼なりに必死で、間違いなく家族を愛していたと思う。両親の愛情が最後まで主人公に伝わらなかったのは残念。 全体的に、善悪がはっきり分かれているタイプの物語ではないのでいろいろ考えさせられる。たとえば主人公はパラークシの人々側に立っていて、議会・役人側を敵視している。頼んでもいないのに勝手に戦争を始めて自分たちに不自由を強いる議会を憎悪するのは当然なのだが、議会(国全体)から見ると申し訳ないとは思うが国を守るためには仕方ないんだ受け入れてくれ、と言うのは当然だろう。このあたり、パラークシが海辺の町だということも相まって日本の某問題と重なった。解決しようのない溝だ。 (……まあ、終盤に差し掛かるまでは、の話だが) 最後に。ロリンに会ってみたい。ロリンは主人公たちと人種が違うが人間で、毛が多いという見た目と文明を持たないことから蔑まれ使役されている、心優しい被差別者……という妄想を抱いてしまった。
2投稿日: 2017.10.15
powered by ブクログ序盤はやや読むのに時間がかかってしまった(異星の設定になじめなくて)が、途中からどんどんテンポがよくなり、最後の急展開は一気に読んでしまった。読後感がすばらしい。
0投稿日: 2017.08.06
powered by ブクログ新しい出会いがあって、恋をして、親の考え方疑問を持って、子どもが子どもじゃなくなっていく。そのなかで国が傾いていく波にのまれていく。主人公たちの恋も想像していたかたちじゃなくて、新しかった。
0投稿日: 2017.06.12
powered by ブクログ<忘れえぬ,ひと夏―> 読み終わって,「あぁ読み終わってしまった」と思ってしまったということは,知らぬ間に物語に引き込まれていたからに違いない. 初めはSFだと身構えていたものが,するすると氷解して,べたべたするほど甘すぎる二人を思うようになり,かとすると不穏な空気にまた体を固くする. いわゆるどんでん返しも、最初は?だったがみるみるうちに意味が分かってきて,なんとも言えない気持ちになった.
0投稿日: 2017.05.22
powered by ブクログ【読み終えた時】 ラックス!フリージングな小説じゃないか(・ω・) 【これから読む人へ】 色々な要素がしっかりとした設定でまとまっています。 原作が古いだけあって新鮮味はないですが、雰囲気がとても良い作品ですので、SF初心者でも読めるのではないでしょうか。 作中に出てくる独特な単語を思わず日常使いしたくなりますよ。
0投稿日: 2017.03.28
powered by ブクログ神林に会いたい!そして話したい!ラストの大大大どんでん返しの事。微妙な三角関係の事。メストラーさんの事。忘れられない小説になった。
0投稿日: 2016.12.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ナイスSF! とってもストレートで無駄がない青春小説。ロリンの正体だけちょっとよくわからないけど… でもいい話だった。簡潔なハッピーエンドではないところが特に。 ブラウンアイズがただのいい子ちゃんな女の子じゃなくて、独占欲と嫉妬心があって、適度に積極的なところが可愛い。シェルターの前で暮らしていた期間は幸せだったろうな。こんなにも愛されてるってことを実感できて、そのうえ皆に知らしめることができたんだもん。 政府側のキャラが味気ないのがもったいなかった。でも二つの恒星間で衛生軌道を変える惑星ってネタが面白かったからノーカン。しかもそれを宇宙飛行士の冒険ものとかじゃなく青春SFにしちゃうってところが素敵!
0投稿日: 2016.11.03
powered by ブクログ自分の文章読解能力の低さに悔しさを覚えた一作。読み終えて、首を捻って、考察サイトを見て驚愕してしまった。この作品は青春、恋愛、SF(ファンタジー)、戦争の面白い部分が凝縮されており、後半から始まる展開は目が離せない。前半~中盤辺りの少しダレる展開も、このためにあったのかと驚かされる。
0投稿日: 2016.08.07
powered by ブクログ漫画の「草子ブックガイド」に取り上げられていた本。登場人物は地球人ではないが、地球人によく似た人間。思春期の主人公と少女ブラウンアイズの恋愛と戦争とSF的設定がからむ。 正直、草子ちゃんのお勧めがなければ手に取らなかったと思う。お蔭で、ある程度イメージが掴めて助かった。ブラウンアイズのセータ―やジーンズの記載があったけれど、僕らの知ってるものと同じと限らないだろ、と考えたけれど、無駄なこと考えるのはやめにした。 ブラウンアイズちゃんがなかなか積極的で、焼餅やきで、主人公を守るため化け物と戦う辺りは40歳若かったらキュンとしたかな。 SF的設定からのドンデン返しの後は、残酷で重い。主人公とブラウンアイズの逢瀬は哀しく、主人公の無力感が辛い。 だから信じていいいのかと、最後の4ページぐらいを何度も読み返してしまった。
0投稿日: 2016.04.04
powered by ブクログ『バーナード嬢曰く。』で取り上げられていたので読んでみた(笑) 読み始めた当初は,SF的設定を用いる意味が分からなかったが,最後まで読むと,なるほどと思わされる。
0投稿日: 2016.02.11
powered by ブクログサンリオSF文庫の功罪は、突然、海外SFの名作・傑作・話題作・怪作を多量に刊行して、そして、突然すべてを絶版にしたことである。そのうちのいくつかは他の出版社で再刊されているが、これもその中の貴重な1冊。 ハインラインの『夏への扉』は時間SFの傑作であるとともに、思春期の私を大いに魅了してくれたラヴ・ストーリーでもあるが、それと匹敵するのが、マイクル・G・コニイの『ブロントメク!』だと思っていた。これまた、SFであると同時に甘く切ないラヴ・ストーリーで少年の私をひどく揺り動かした。『ブロントメク!』は残念なことにサンリオSF文庫の廃刊とともに絶版状態が続いている。 本書『ハローサマー・グッドバイ』はそのマイクル・コーニイ(今回は契約の関係でこういう表記になったとのこと)のもうひとつの傑作で、新訳でもって20年ぶりに復活した。 太陽系外のある惑星。そこの住人は異星人なのだが、まったく地球人と同じような姿をし、同じように感じ、同じように行動する人々と思っておくのがいい(ここは強調しておく)。そこの文明は地球の19世紀後半くらいの技術水準。だたし、やはりそこは異星。楕円の公転軌道をもつこの惑星は、冬には恒星から遠く離れてしまうために長く厳しい冬をもつ。それだけに夏はとても喜ばしい季節だ。夏の恒例行事として主人公の少年ドローヴは両親とともに別荘へと向かう、港町パラークシへ。昨年、心惹かれた少女ブラウンアイズにまた会えることを期待しながら。 作者のまえがきにあるとおり、これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説である。 ドローヴの人間関係のレベルでは、思春期の少年の恋愛、親との葛藤、周囲の大人たちとの交流などが丹念に描かれ、青春の苦さが青春の喜びとともに描かれた小説となっている。社会的には惑星を二分する二国の戦争の物語が背後に控え、惑星レベルではSF的設定がやがて物語の軌道を大きく歪めていくのだ。そのうえ最後の大どんでん返しはまた別のレベルで生じるのである。 1987年のサンリオ文庫廃刊により、4冊の長編訳書が出ただけで消えてしまったコーニイのその後は本書の解説で初めて知った。2005年に亡くなっているのだが、その前に『ハローサマー・グッドバイ』の続編を書いたものの、生前には長編作家として盛りを過ぎたとみなされて出版できなかったのだという。訳者・山岸氏も担当編集者もその続編『パラークシの記憶』の刊行にはたいへん意欲的なのであるが、それが実現するかどうかはひとえに本書の売れ行きにかかっているのだという。 それに5年かかったわけである。
1投稿日: 2016.02.05
powered by ブクログぼくはこれをあらゆる場所で読み耽り、そのたびに顔を赤らめていたから、その様子をまわりで見ていた人たちはたいそう不審がったようだ。
0投稿日: 2015.12.12
powered by ブクログずいぶんのんびり読んでしまった~。 とある惑星、特殊な気候を持ったその星には人間のような生物がすんでいて、そんな惑星でのボーイミーツガールのお話。 こういう気候とか国とかの歴史が背景にしっかりあるSFがすごく好み。その星は夏にはグルームと呼ばれる現象が起きるんだけど、それは海が蒸発して濃度と粘度が上がるんだってさ!なんだそりゃ!って感じもするけど、それが漁獲量に影響を与えてたり。寒さに狂うほど弱い人間たちは、地球でいうふぁっくとかしっととかに当たる言葉としてフリージング!とかラックス!(寒さを象徴する惑星の名)を使ったりする。 中盤まではそんな惑星の少年少女たちの青春ドラマが繰り広げられ、終盤には唐突とも言える絶望が。それに対し少年はなにをするのか!? どんでん返しとか言われてたけど、そんな感じよりはなるほど!って感じのほうが強かったかな。少し間延びした感もあるけど良い小説!
0投稿日: 2015.11.21
powered by ブクログ「SF史上に残る大ドンデン返し」の青春ジュブナイルSF。いかにも自分が好きそうな本だと思って読んだのだけれど。 ……すごく普通だな……。 あと登場人物たちにイラっとさせられる。 心が汚れた大人だからかしら。 特に主人公の母親が救いようのない馬鹿で、(もしかしてこの人が本当は出来の悪いロボットとか異星人が成りすましてたとかいうドンデン返しか?)とも思ったが違って最後までただの馬鹿だったのがすごい。あと主人公、よく考えると恋愛関係以外そんなに成長してなくない?とか考えてしまって、心が汚れた大人って本当やーねー。 多分期待値が高すぎたのが災いしてしまったのだろう。残念。中学生位の時に出会っていたらお気に入りの本になっていたりしたかもしれない。
0投稿日: 2015.04.11
powered by ブクログいやいやこれは! SFってこうじゃないとね!という鮮やかなラストに脱帽。こんなに見事に気持ちよくひっくり返されたのは久しぶり。真実は最初から明かされていたのだった。名作の名はダテではなかった。 サンリオ文庫の絶版後、新訳で河出から出た時話題になったのは知っていたけど、ずっと横目で見ていた。きっとSFによくある少女モノ(あえてロリコンものとは言わないが)だろうと思っていたから。表紙からしてそうだし、ま、実際そういう色合いもかなりある。「少年の忘れ得ぬひと夏」なーんて惹句はついてるしね。 訳者の山岸氏が、本書は青春恋愛SFの傑作で「『傑作』は、青春恋愛とSFの両方にかかります」と書いている。わたしの好みからいえば、「青春恋愛」部分は、まあちょっとアレだが(二人とも若いというより幼いし、ヒロインの印象がどうにも平板)、SF部分は文句なしだ。恋愛小説として甘酸っぱい気持ちで読めたなら、ラストの衝撃もなお深かろうとやや残念な気はする。 それでもやはり、このSF王道的大仕掛けにはしびれる。舞台は太陽系外の異世界。登場する異星人はまったく人類そのままだが、文明はやや違う。この惑星の設定が絶妙。特異な大陸や海の姿、いろいろな異星生物たち、人々の心理、言い伝え、主人公の経験のあれこれ、いくつも伏線が張り巡らされて、最後の最後にそれが一つになり、そういうことだったのか!という心地よい驚きへと流れ込んでいく。こういう感動ってSFにしかないなあと思うのであります。 これは続篇があるんだよね。厚みのある世界設定なので、ここを再訪できるだけでも楽しそうだが、さて、大技はあるのだろうか。
1投稿日: 2015.03.07
powered by ブクログ少年少女の初々しい恋物語、青春小説で 戦争の暗い影が忍び寄り、にどんでん返し返しあり ときたら大好物のニオイがする。 ”少年の忘れえぬひと夏を描いた”とあれば確定だ。 異星が舞台だが、地球人類ではない人類(と動植物) の地球とほぼ変わらない文明や感情ではSF要素が 薄めとも感じるし、SFとして読まず青春小説として 読める気楽さはあるが、このSF要素がこの物語を 絶対的に支配している(ことを徐々に気づかされる)。 じっくり読み込まなくても、あちこちに散りばめられた 話題がしっかりそれぞれに結びつき、 そして物語の最後につながっていくのは、 あとがき「結末から逆算」したプロットとあるのも、 そうなのかと頷ける。 純粋なハッピーエンドとは言わないが、戦争の陰と 階級間の軋轢、選民的な言動と一般民の絶望を 超えた先、続編を求める声が大きかったのも頷ける。
0投稿日: 2015.03.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前半が少しタルいんです。もう少しシャープでもいいな・・・・後半はページが進む進む。こういう潔さは若い主人公ならでは。 なかなか縁がなくなってしまったなあ;;
0投稿日: 2014.11.04
powered by ブクログ前から気になってた本だったけど あんまりおもしろくなかったなー 主人公が大人になりかけ、父親に反抗し 彼女ができて、みたいな・・ 地球じゃない別の星が舞台なので、よくわからないなぞのいきものが出てきて それがキーになってるような・・ 大どんでん返しらしい結末も、 べつにびっくりしなかったし・・ うーんイマイチ
0投稿日: 2014.07.08
powered by ブクログ読み終わって呆然として、しばらくしてから何となく釈然としないものがあって、幾つかのエピソードを読み返してみて、最初に思ったのと違う意味の結末だと知ってとても驚きました。 正直、冒頭からしばらくは、ドローブと両親との関係や叔母さんとのエピソードが好きになれず、「ほんまに評判通りの名作かなぁ」と疑問を持ったのですが、ドローブがパラークシに到着し、ブラウンアイズと出会って(再会して)から以降は引き込まれるように読みました。 これは思春期の二人の愛と互いの成長の物語なんですが、自分で思ってる以上にこういう話が好きなんやなぁと実感しました。
1投稿日: 2014.07.02
powered by ブクログ面白かった。 独特な世界観で、ハマれるまでが長いけどハマってしまうと一気読み。幼少時代の淡い恋心に泥臭さがついて回ってて素晴らしい。読みやすいとは言えへんけど、読後感は良し。
0投稿日: 2014.06.20
powered by ブクログ青春SF小説。若さに溢れていてとても良かったけど、最後のどんでん返しにはビックリ。ちょっと予想外の終わり方で、後味がほろ苦かったです。うーん、切ない。
0投稿日: 2014.06.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この作品は絶版になっているSFの名作を たんぽぽ娘の関連で調べていた時に 新訳版が出ていることを知り入手。 解説にあるように 恋愛小説であり SF小説である。名作といいたくなるのがわかる。 ちょっと「冷たい方程式」風でもある。 前半は決して読みいいとは言えない。説明なしに連発される固有名詞、聞きなれない言い回し。 主人公の両親や、知り合う人々の、どこか人間性の欠如を感じさせる言動。そして話題になるものの、なかなか登場しないヒロイン。 話の方向も、どちらに向かうのかなかなか見通せない。 それが主人公とヒロインの仲が急激に進展するのと歩調を合わせるように、一気に世界が変わっていき、裏の事情が見えると 主人公の父親の言動の意味もわかってくる。 屈指の名作 と呼びたくなる気持ちもわからないではない。で、どの辺が名作なのか人に紹介するのが難しい。ネタバレしないとその凄さが伝わらないし、ネタバレすると面白さが半減する。
0投稿日: 2014.04.28
powered by ブクログこの一小節、一文の為に書かれた、というタイプの小説はほとんど名作。 そしてこれもそのタイプ。 20140214すみよしにて
0投稿日: 2014.02.14
powered by ブクログ約30年ぐらい前にサンリオ文庫で読んだはずが、ほとんど内容を忘れていてf^_^;おお!!こんな伏線の回収が!と、新鮮な気持ち。さて、この新鮮な気持で続編『パラークシの記憶』へ。
0投稿日: 2013.11.20
powered by ブクログなんとしても夏が終わる前に読み終わらねば、と。SFだけど、少年少女の一夏の成長物語の要素の方が強い。冒頭、自分のことだけしか考えられなかった少年が、世の中全体を見られるようになっていく。少女はオンナになっていく。今年続編も出たそうだ。
0投稿日: 2013.10.23
powered by ブクログめでたく続編も刊行された青春恋愛SFの名作。買ったきっかけは何だったか、もう覚えていない……。 構成そのものは単純なボーイ・ミーツ・ガールだが、一見幸せそうに見える主人公カップルと、街を覆う不穏な空気の対比がラストの切なさを盛り上げている。
0投稿日: 2013.10.13
powered by ブクログイギリスの作家によるSF青春小説、1975年作。 幼さゆえの、世界に対してどこまでも純粋たろうとしてしまう感性と、それに対する万能感。そして少年が感受する、性愛の温かく柔らかい否応もない引力を帯びた美しさ、世界の分断情況、「力」へと疎外された者たちの見え透いた欺瞞と剥き出しの暴力の醜悪さ、「性」へと自らを疎外されざるを得なかった者の哀しさ・・・。手にした世界観の苦い屈折を、その苦さを打ち捨てることなく、醜さ・哀しみ・屈折をそのままに見据えようとするのもまた、若さの純粋さそのものだ。 「・・・。そしてこの夏のあと、ぼくたちはだれひとり、前と同じじゃなくなっているだろう・・・・・・それがこわいって思うところもある。すごくたくさんのものを、すごい早さで失っているような感じがして。得たものもたくさんあるけどね」 読書を終えても読者の人生は続くのだから、ハッピー・エンドは全て安直で欺瞞的だと思う。しかし、かの世界は少年の純粋さを生き延びさせていく、再生の陽光が見える極寒の終末だ。見事な幕切れではあるが、それでも安直といえば安直かもしれない。尤も、それだって少年の若さそのものであるこの物語の最後の場面として、実によく適っていると云えるのじゃないか。 その全てが込められた、タイトルが秀逸。 しかし、この齢で読むには、retrospective にならなきゃあいかん。
1投稿日: 2013.08.06
powered by ブクログ人間ではない人々の過ごすどこかの星で少年が恋をして大人になる物語。 前書きからSFだとわかるのに、牧歌的な雰囲気に飲まれ大仕掛けが明かされるまでSFと思わせない不思議な一作。 惹かれあう少年と少女の愛がまぶしい。
0投稿日: 2013.07.25
powered by ブクログ面白かったよ。 ラスト50ページで繰り広げられる急転直下の展開が秀抜だった。 ただ、登場人物に魅力がなかったのが残念… どいつもこいつもとにかく嫌味な奴ばっかりで、感情移入できなかった。ヒロインのブラウンアイズでさえも、可愛げがない… 加えて、訳者あとがきでベタ褒めのラストも拍子抜けの印象(途中で感づいてしまったのもあるが)。というのも、肝心のロリンについて、ほとんど言及がないんだもんなぁ。彼らについて、もう少し掘り下げて語って欲しかったです。
1投稿日: 2012.11.10
powered by ブクログ翻訳者が高校の同窓生ということで勧められた。高校時代SF同好会だった彼が、もっともこだわりをもって訳した作品とのこと。
0投稿日: 2012.10.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
そうだったんだ、そうなのか。 最後の独白のような部分が輝かしい。そうして様々なエピソードがこんなにも、美しく希望へと集約する小説は確かに、なかなかないのかもしれないと思った。これがきっとこの小説を、70年代イギリスSFの最高峰といわしめた技なのね。ふむ〜。 というかあたし、少し鈍いみたいで、この話は近未来の人間の物語というかパラレルワールドのように思っていて、主人公たちも完全に人間だと思って読んでいたのね。ま、結果としてその方が楽しめたので良かったんだけど。だって表紙が明らかに、人間の女の子じゃない?そりゃそう思うよ。ねぇ。 でも困ったな、この本の感想を書こうと思ったら、ネタバレなしじゃ書けないよ。だってその部分こそがこの小説のよさと希望なんだもん。というわけでネタバレ上等。未読の方は、ご遠慮ください。 じゃ、いってみようか。覚悟はいい? 物語は、政府高官の息子である僕が、避暑をかねて別の街に向かう所から始まる。昨年の夏行ったときに好きになった女の子、ブラウンアイズに会うことを待ちこがれるぼく。その様子とパッキングの模様の間に、主人公ドローヴが父親に引け目を持っていること、母親を苦手としていることがほのめかされる。しかも小道具として出てくる氷悪魔、だのエピソードして語られるロリン、イソギンチャク樹など、うますぎる。 しだいに戦争の色が濃くなる中で、ブラウンアイズとも仲良くなり(最終的には結ばれちゃうんだけどあれ、この子何歳なの?としか思わない自分のぼけっぷり)、戦争へのうねりの中でドローヴも少しずつ、政治だとか国について考えるようになる。ところが物資を運搬する船の転覆事故をきっかけに政府要人たちは自分たちだけシェルターに閉じこもる。実は戦争と言うのは嘘で、物資はすべてシェルターの備蓄として運び込まれていたのだった。その星に大規模な天変地異が起こること、太陽(のようなもの)の替わりに天空を支配する氷の星のお陰で、40年間星から熱が奪われることを知った高官たちは自分たちだけが40年間避難するために、備蓄とシェルターの開発を続けていたのだ。 ブラウンアイズを助けてほしい、自分たちと一緒にシェルターに入れてほしいと頼むドローヴ。もちろん突っぱねられ、毎日塀越しに逢瀬を重ねるがそれも徐々に難しくなり、ついにはブラウンアイズを含む街の人々は全員、どこかに姿を消してしまう。 と、ここで終わったらただの小説。最後の数ページがすごいんだって。 ブラウンアイズの姿も見えなくなった数日後、なんとシェルター内でドローヴたち家族は閉め出しをくらい、寒さに取り残されてしまうことが明かされる。ドローヴは凍えながらも今こそ外に出ることを決意する。(ここであと残り2ページ)そうして寒さの中に、あることを思うのだ。 <引用> 伝説があんなに天文学真実と近いことがありうるのだろうか?大ロックス・ヒューが僕たちの星を氷魔ラックスから引き離したという構図を最初に考えついた人は、誰だったのだろう?<中略>もちろん、それは以前の苦難の時に生き残った人でしかあり得ない。だが、その人はどうやって生き延びたのだろう、なんの科学技術の手助けもなしに?<中略>そしてはじめて、自分はなぜ寒さに恐怖を感じるのだろう、と疑問を持った。<中略>もしその恐怖が、前回の大凍結を生き延びた人々の心から受け継いだ、種族の記憶などではないとしたら、だとしたらそれは‥<中略>まもなく、ロリンがやってきた。 <引用終わり> さて、楽しいネタばらしまくりのお時間です。つまりドローヴは気づくのです。 1)自分は(この時代のこの星の人はみな)寒さに非常な恐怖を感じる 2)ロリンは毛に覆われた優しい動物で、恐怖に反応して生き物を暖めてくれる。(ただし憎しみなどの感情が交じるとダメ)そしてロリンに寄り添われて眠ると仮死状態になり、その間は記憶もなく、歳も取らない。 3)つまり自分たちを閉め出した高官たちは40年間シェルターで耐えるので歳をとってようやく暖かくなった地表に出るが、寒さに恐怖を感じ、かつ他人を恨まないた少数派の街の人々(ブラウンアイズを含むと思われる)は、年を取らずにこれを乗り越えることができる。 なんと周到に組み上げられ、かつ優しくできた物語なんだろう。感動しました〜。ここまで激しくネタばらししてなんだけど、これは他の人にもお勧めしたいかも。うーん、ごちそうさまです!
0投稿日: 2012.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図 普段慣れていないSF、翻訳もので時間がかかる。 さらに世界観や単語を作品内でまったく説明せずに進みそこで足をとられる。 ブラウンアイズ。彼女は素晴らしい存在感だった。透明感も小悪魔のような一面も。あぁ...。フリージングラックス。 色々思うことがあるのに言葉として出てこない。 もっと多くの人(特に十代の若いうちに)呼ばれるべき作品だ。 特にラスト2ページなんてもう・・・。
0投稿日: 2012.09.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
未知の惑星の話 タイトルのハローサマー・グッドバイから 「夏に関する本?」と読みの浅いわたしは思っていたけれど 完全にフリージング、極寒の地だった。 言葉の節々に、「ちくしょう」みたいな表現がぜんぶ「フリージング」だったり「冷血」だったりして、もう完全に毛皮でも着ながら読まないとって気分で読んでいた。 「夏が終わるまえにアリカからパラークシへ移動する家族」 おすすめされたのもあったけれど、その渡り鳥のような設定だけで、なんだか興味を持って買った本。正直すこし長いなぁという感は途中あったけれど、読みやすかった。SFのような未知の存在であり、説明がとてもわかりやすかったからはいっていけたのかもしれない。 粘流(グルーム)の存在は季節の移り変わりを思わせたし、ここが鍵だったりした。 もう登場人物がみな人間らしくて、なんだかどろくさいのも、ずっといやだなぁとおもっていたけれど、これもまた全体を構成し、まとめる意味で重要だったのかもしれない。 誰一人として「いい人、完全な人間」というものが出てこない本を読んだのは初めてだった。しかも、Amazonにまで批評されていたのをあとで知ってちょっとわらった。けれど、きっとこうまでしてブラウンアイズの小狡さを描き上げたのも作品として重要だった気がする。なぜなら誰ひとりとして完全じゃないことがこの作品の粘流であったからだ。 ちょっとした恋愛小説の節もドローブの正直さをうまくかいていた。 それでも、最後、ブラウンアイズを思い出したときあれが真実の愛なのかどうなのかなんてことはきっとドローブですら追求されるのも億劫であろう。なぜなら、彼はそんなに恋愛主義ではない。彼は心のままに感じることをもって生きているのだ。 ロリンがあらわれて、目がさめたときそこにブラウンアイズの存在の心地よさを感じたならきっとドローブはすこしずつ”好き”や”愛”だのという言葉じゃなくて なにか彼自身にしかわからないものを感じながら また歩きはじめるんだろうな。
0投稿日: 2012.08.24
powered by ブクログ読んでる途中から既に味が悪く、後味も悪い。 主人公の性格に難がある。 最初から、結局最後まで親に頼りきりのくせに、親を軽蔑しきっているって何様? 特に終盤、柵の中から出ないのは、いままで書かれてたのは何だったんだ、という思いにさせられる。ブラウンアイズはどうでもよくて、権力大事って。ブラウンアイズも怒らないと。 戦争に関するストーリーは並で普通。 恋愛小説としても上記の通り、中途半端
0投稿日: 2012.08.15
powered by ブクログあとがきによれば、この本は英国の作家マイクル・コーニィにより1975年に出版された青春恋愛SFとのこと。日本でも、元々サンリオSF文庫から出版されていたとのこと。(サンリオSF!懐かしい。) 舞台は、地球ではなく別の星。(普通の青春小説として読めてしまうけれど…)この星の気候や、生物相がストーリーに大きく影響している。気候変動により、人々は死への恐怖にさらされてしまう。しかし、政府は、一部の人間だけが生き残れるような方策を選択し、住民は激しく反発するが、破滅の時は近づいてくる… 結構お勧めできる本。 作者は2005年に亡くなられている。続編も執筆されているそうだけれど、まだ未訳とのこと。この本が売れれば、出版されるのだとか。読んでみたいな…
0投稿日: 2012.07.14
powered by ブクログ休暇を過ごすため海辺の街を訪れた少年ドローブは少女ブラウンアイズと再会する。二人の恋と戦争の影、政府と人々の抗争、高官である親への反発。背景には、夏になると押し寄せる粘りのある海流や、他者の思念に感応する動物ロリンなどの不思議な生物。忘れられないひと夏の物語。
0投稿日: 2012.07.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とある地球によく似た惑星で起こる 戦火の一夏に起こる淡い恋愛、そして事件。 父親が役人であるため(※この世界は階級制) 戦時中でも食べ物や燃料の制限をさほど受けない一家は 毎年夏になると過ごしやすい港町パラークシの別荘に行く。 1人息子ドローヴはパラークシの宿屋の娘 ブラウンアイズがちょっと気になっており 再会後、両想いであることが発覚 →2人は燃え上がるのです!(階級差があるので余計に!) この辺の超速リア充展開は 『イニシエーション・ラブ』のごとく 「おいおいどんでん返しカタルシスに恋愛要素はノンノノン」 という方々(私ですが)にはちょっとだるいーのですが、 この作品がSF・青春・戦争・恋愛、という各種要素を取り揃えた 名作であることは本当にラスト数ページで分かります。 まず地球ではない惑星でありながら ほぼ地球人そのものの感情や文化が描かれるのですが そこから既に作者の罠にはまってしまった感でいっぱいです。 間に挟まれるもろもろのSFネタ、 ・氷の惑星ラックスが季節に負の影響を与えること →そのため「冷たい」「凍る」などがこの世界ではFワード ・自転・公転が海の満ち引き、特にグルームに影響を与えること ・厳格なる階級制 ・この惑星に住む特殊な生態系 →特にロリンというかわいい動物が人の感情をなだめる特性があること 割と最初から随所に散りばめられていて 違和感なくこの世界に入り込めるのだが、 まさか全て最後につながるとは…! ということで名作。 作者が病没する前に公開された続編の訳本期待です。
1投稿日: 2012.05.14
powered by ブクログ夏の休暇を過ごすため、政府高官の息子ドローヴは 自分たちの住む首都アリカを離れて、両親とともに、 今年もまた港町のパラークシへとやってきた。 この星の夏は短いがその間の日差しは強烈で、 蒸発して濃度の高くなった海水が、南から北へと移動する現象、 粘流(グルーム)を発生させ、豊かな漁獲を人々にもたらす。 しかし一方で、冬の時期は長く厳しく、 人々は寒さを忌み嫌い、心の底から恐れていた。 一応は息子思いのようだが頭が固いドローヴの両親は 自分たちの息子が港町の住人などという 身分の低い連中と親しくなるのを嫌い、 同じ役人の子供であるウルフという少年を紹介したりしたが、 ドローヴが会いたいと願うのは、一人の少女だった。 それはブラウンアイズ。 去年の夏に、彼女が暮らすこのパラークシで出会い、 一年間、ひそかに思いを温めていた相手なのだ。 両親の監視が厳しく閉口していたドローヴだが、 あるアクシデントが原因でブラウンアイズと再会を果たす。 その日から、町の住人であるリボンという少女や その弟であるスクウィント、そしてウルフらとともに ドローヴとブラウンアイズはたびたび散策をする仲となった。 やがてお互いの好意を確認しあい、愛を急速に深め合う。 しかし、戦争の影がしだいに彼らを、町を覆ってゆく。 町のはずれにある新缶詰工場や、 目立たない場所に建設されている埠頭は何のための施設なのか? そして、壮大な機密計画が、ドローヴとブラウンアイズ、 二人の間を引き裂くときがやってくる――。 少年の忘れえぬひと夏の思い出を描いた、SF史上屈指の青春恋愛小説。 何十年か前にも一度刊行されていたようだが、 本書は待望の完全新訳版となっている。 原題「Hello Summer, Goodbye」。 SFなど今まで手に取ったこともないのに、 どういう理由で本書を購入したのかは覚えていない。 おそらくどこかのサイトで話題になっていたのを気に留めて 書店で見かけたときに衝動的に購入したのだとは思うが。 SFとはいえ、本作はそこまでハードなSFではない。 あくまで物語の主軸はドローヴとブラウンアイズの恋である。 しかし、SFとしての様々な設定が物語上欠かせない要素として 見事な効果を発揮しているのは明らかである。 価値観の狭い役人(両親)との対立、 ブラウンアイズやウルフ、リボンたちとの関わり、 そういったものの中で、ドローヴは少しずつ成長していき、 またブラウンアイズとは愛を深め合っていく。 その一方で不審な動きを見せている役人たちや、 戦争についてのことが描写され、 やがて訪れるであろう悲劇的展開を示唆している。 情景の描写も巧みで、氷魔や粘流といった架空のものについても 容易に映像が思い浮かぶくらいリアリティがある。 しかし説明くさくてわざとらしい文章というわけではなく、 あくまで物語の流れに沿った形でそれは行われる。 これらのことはそつなく、ユーモアに富んだ表現に包まれ行われ、 ストーリーテラーとしてのコーニイの手腕を思い知ることができる。 終盤の悲劇的な展開までは裏表紙にも書かれていることだが、 その果てに待ち受けている、希望を感じさせるラストシーンも良い。 伏線もきちんと利いたうえでの展開なので気持ちも良い。 SFと言うとあまりなじみのないもののように聞こえるが、 読んでみて思ったのは 「ラノベにどこか近いものがある」 ということ。 現実にはない架空の物事が多く登場する世界で、 少年少女たちが悩んだり戦ったりする話。 ラノベに多そうな話のタイプではないだろうか。 まあもともとラノベというジャンルの起こりからして SFとの間には浅からぬ縁があるのだろうとは思うが、 つまり本作のような物語は今の時代にも 受け入れられる可能性が大いにあるということではないか。 何しろ、世にあふれかえっているラノベより おそらくは圧倒的に面白いのだから。 あまり知名度は高くない作品だと思う。 しかしこういう物語が好きな人はそこそこ多いはず。 凡百のラノベなどよりは断然面白いので、 なかなか書店で遭遇することのない本だとは思いますが、 興味があったら手に取ってみるのも良いかもしれません。
0投稿日: 2012.05.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あの夏の少女のことは一生忘れない。 惑星をゆるがす時が来ようとも―― 冒頭の「作者より」にて、 「これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっとほかの多くのものでもある。」 と書かれています。 物語の序盤は、わけのわからない生物?の存在や、休暇に出かける描写が続き正直読みにくかったのですが、 ヒロインであるブラウンアイズが出てきてから恋愛小説の面が出てきて、 その展開に「こんな超絶リア充はいない!」と苦笑しながらも、 実態のうかがい知れない雰囲気が漂ってきます。 そして隣国との戦争、陰謀論?と続いたところでラスト3ページでした。 鮮やかな着地を決められました。多様な読み方ができ傑作だと思います。 以下はネタバレリンク。上は訳者さまもコメントされています。 http://swimmingpool.seesaa.net/article/102758480.html http://www5a.biglobe.ne.jp/~sakatam/book/hello-summer.html
1投稿日: 2012.01.28
powered by ブクログ冒頭の「作者より」にあるように、「恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっとほかの多くのものでもある。」 「そしてこの夏のあと、ぼくたちはだれひとり、前と同じじゃなくなってるだろう……それがこわいって思うところもある。すごくたくさんのものを、すごい早さで失ってるような感じがして。得たものも、たくさんあるけどね」 この主人公の言葉がこの本を流れる全てだと思う。
1投稿日: 2012.01.17
powered by ブクログ厳格な父、ヒステリックな母、どうにもならない僕と、膨らみ始める君の胸。まるで青春文学のスターターパックのような構成。 舞台となる特殊な公転軌道を持つ惑星で、2人は選ばれたように恋に落ちる。だが、忍び寄る戦争の影、そして、陰謀。たった一度の愛の記憶を、2人は何度も反芻するがーー。 「そしてこの夏のあと、僕たちは誰ひとり、前と同じじゃなくなっているだろう...それが怖いって思うところもある。すごくたくさんのものを、すごい早さで失っているような感じがして。」
0投稿日: 2011.11.05
powered by ブクログ読後、スッキリ感と甘酸っぱさ感を感じられた。 地球とは異なる惑星の独特の世界観がちゃんと描かれているし、 少年の思春期にありがちな自己中心的な思考や葛藤と 様々な経験をしていくことによる成長が読み取れるし、 少女との恋愛と、惑星を二分する戦争を絡めたストーリーもグイグイ引きこまれるし、 最後まで一気に読めて、とても面白かった。 思春期の甘酸っぱさを思い出させてくれるSF小説としておススメ。
0投稿日: 2011.10.26
powered by ブクログ偶然なんだけど、最初の「作者より」を読まないで、物語に入ったから、この舞台設定が「地球ではない星」であることに、半分くらい読んでしまうまで気づかなかった。だからこそ、自分が住んでるこの地球上の物語として読んでいて、そしてグングン物語に引き込まれていった。まるで自分が追体験していかのように。 「追体験」していく物語っていうのは、子どもたちに向けた作品の中に多いような気がしている。偉大なる「ハリーポッター」シリーズもそうだし(やはり誰がなんと言おうがハリーの物語は、マイ・フェイバリット・シリーズ。毎年あんなに翻訳を待ち望んでいた作品は他にはない。)、「獣の奏者」のエリンの物語、エンデが紡いだ「はてしない物語」、いずれの作品も読み手を物語世界に没入させ、活字世界と現実世界の境界を消滅させるようなパワーを持ってる。わたしはそういう小説が大好きだ。「ここではないどこか」、ファンタジーの世界に私を連れてって。常にそう思って、本と向き合っている。 そんなニーズを満たすのが、この「ハローサマー、グッバイ」。1975年に生み出された傑作は、36年後、気怠い毎日を生きる私を、色褪せることもない「ここではないどこか」にちゃんと連れてってくれた。とんでもないほどの疾走感と、爽快な読後感を伴って。 永遠の恋人「ブラウンアイズ」と船の上で肌を重ねた夏の光景を、私は一生忘れたくないな。 最高。文句なしの★★★★★。ありがとう、コーニイ。あなたが好きです。
1投稿日: 2011.09.23
powered by ブクログSFで青春で戦争で恋愛な小説。とても読みやすい。 身分違いの恋とか、分かりやすい三角関係とか、古い体質に縛られた親とそれに反発する子どもとか、夏休みのちょっとした冒険気分とか。 そういうものがいっぱいに詰まってるお話。 少年少女は、誰しも気付けば大人になって、大人になることで失ってしまったものはもう戻ってこないんだな…と少ししんみりした。夏の終りのこの時期に読めてよかったと思う。
0投稿日: 2011.09.09
powered by ブクログ完璧なタイトルと表紙に惹かれて読みました。 伝説のサンリオ文庫の生き残り。 まずドローヴのナイフ・エッジ・カレスなキャラがいい。 家族を憎み、愚鈍な大人を嫌い、くだらない世界を軽蔑する。 だから、前半のドローヴとブラウンアイズのお互いへのぎこちなさに涙。いや、だれかを必要とするってこういうことだったよね。 ほとんど悲劇的な様相を帯びてくるこの小説が最後のどんでん返しで、ひとつところにうまいこと収斂してしまうのが、逆に残念な気がするのは僕だけでしょうか。 ともあれ、冒頭に脇役がドローヴにさらっと語る以下の言葉が、この小説を、というかフィクション全般を象徴しています。 「お話ってのはある目的があって語られるもので、その語られ方にもやっぱり目的がある。お話がほんとかそうでないかなんてのは、どうでもいいことなんだ」 そう、どうでもいいことなんだよ。ただ語りさえあれば。 続編読みたいので、みなさん買ってください。
1投稿日: 2011.08.26
powered by ブクログ政府高官の息子ドローヴは、海辺の町パラークシで、ブラウンアイズという少女と念願の再会を果たす。しかし町には戦争の影が迫りつつあった・・・。 ずばり、片山若子さんの絵に引かれて手に取った。 ここで描かれる世界は地球ではなく、登場人物も宇宙人なのだそうだが、描かれる彼らの心情は人間そのもの。淡い恋、親との確執、そして戦争・・・。 時にあまりにもバカらしく軽薄に見える親や知人(親からは「お友達」になりなさい、と言われる同年代の男子)と、次第に渡り合う方法を主人公が見つけていく様は、ちょっとした「子供時代への別れ」が窺える。 ここでの彼らの年齢は、地球人の何歳ぐらいなのだろう。私は14,5歳ぐらいかと思って読んだのだが、それでは幼すぎるだろうか? 主人公にとってヒロインのブラウンアイズの存在があまりにも天使なところがちょっと引っかかるが、ぎりぎりのところで踏み留まっていて、恋愛小説としても結構楽しめた。 というより、きっとこういう女の子がいればいいな、という理想を形にしたのがブラウンアイズなのだと思う。恥ずかしがりやだけど能動的で、小さくて可愛い女の子。 この話、文体をちょっと変えたら日本人作家の作品と言ってもわからないのではないだろうか。なんというか、ブラウンアイズの造詣といい、ストーリーの生真面目さといい、日本人の好みに非常に近い気がするのである。 ただ、私はラストがよくわからなくて、いまいち消化不良なのです(え゛?)。
0投稿日: 2011.07.09
powered by ブクログすごく面白かったです。 ヒロインのブラウンアイズがとても可愛く書かれていて良かったです。 最後の逆転劇も良かったです。
0投稿日: 2011.07.04
powered by ブクログSFらしい奇妙な味わいがありますが、10代の子達が成長する一夏の青春物としても読めます。 太陽フューを回って楕円形に軌道を描く惑星に住む少年達。 地球とは違うが、かなり似たような人間の世界が展開します。 エルトという国の中心地アリカから、避暑地のような別荘のあるパラークシにやってきた一家は、父親が役人。上流階級と両親は思っているが、大多数の人からは嫌われる結果に。 少年ドローヴは去年好きになった女の子ブラウンアイズと会えるのを楽しみにしていました。 去年の夏の終わりに、ちょっと口をきくことが出来ただけの仲。 このブラウンアイズがすごく良い子なんです。 酒場もやっている旅館の娘で、いわば下層階級。ドローヴの親はいい顔をしません。 何が起こるかわからない世界。 身近な人が突然狂気にとらわれたり、道ばたに生えているアネモネの木に取り込まれてしまったり。 なぜかアネモネという名前の植物がここでは木で、人の服を食べてしまうという… ロックスというのが使役動物で、馬や牛やロバを合わせたような存在。ロックスがひくロックス車というのが走っています。 ほかにスチーム車や自動車(モーターカート)というのも。 ロリンという毛がふさふさしていて身軽な猿のような?生き物(猿とは一言も書かれてないけど)が半ば野生だけど、そこらにいます。ロックスと共生関係になるのか?寒さで立ち往生したロックスにまたがり感応力を使って誘導したりします。時にはロックスのように感じてか?苦しんでいる人を助けに来てくれたりする。 隣国というのか隣の大陸?アスタとの戦争が起きていると言うが、子供にはそんな実感はなかった。 親同士が認めたウルフという少年と、彼が連れてきたリボンという少女。ウルフは問題の多い性格で、リボンはお人形のように綺麗だがやや傲慢な所がある。 最初は彼らの強引さに押され気味のドローヴでしたが。 4人で小型スキマーに乗って赤い海へ乗り出し、冒険を楽しみます。 しかし、謎の事件が起こり、次第に町の人々の争いに巻き込まれていくのです。 そこには、恐ろしい秘密が… 少年の冒険がいつしか、一人前に現実的な対応を迫られることに。 SFならではの奇想天外な危機が訪れます。 無惨だけど、一筋の希望も。 少年の成長と共に、少女ブラウンアイズとの初恋が貫かれていくので、その辺に注目すれば心地よさは感じられます。 背表紙にアンドロイドと書かれていますが、作品中にはそんなことは書かれていないのが謎。 ヒューマノイドと作者前書きにはあります。これは人間タイプの異星人ということでしょ。 後書きには「エイリアンとの戦争」という言葉もあるのですが、エイリアン?そういう話じゃないような…? というか、ここの登場人物達はみんな地球人ではない他の惑星のエイリアンですが。 1975年の作品。 この世界は1875年ぐらいの段階で進化している途中という設定だとか。もう少し後の感じだけど?
1投稿日: 2011.06.27
powered by ブクログどうしてでしょう。 私には、この物語に魅力を感じることができなかった。 読解力が足りぬのか。SFが好きではないからか。 多くの人が絶賛し(?)、本にのめり込めなかったという人に対して、 もっと多くの本を読み、読解力をつけよと言う方もおります。 たしかにそうなのかもしれない。もっと本を読んだら、いつかおもしろいと感じる日が来るのかもしれません。 しかし、好き嫌いは人ぞれぞれでよいと思います。 さて、私の感想。 主人公の少年が、父親に反発心むきだしで、つねに挑戦的。反抗期なのでしょう。この反発心を文面で読むのがやや苦痛であった。何不自由なく働きもせず人が文句だけ言うということに。もちろん自分が子供であった頃を思い出せば、共感もできるが。父親も傲慢で鼻持ちならぬ部分はあるが、ある時、自分の言動の理由、地位、弱みをはっきりと息子に述べた。これは、実際に考えればとても勇気があり、誠実である。息子も親の弱さを知る日がくるだろう。 一般人と役人が死と安全に分かれる。理不尽で、悲しく、醜く。しかし、考えてみれば、今の世もこれに近い。金持ちと貧乏。格差。 架空の国の架空の話でありながら、きわめて人間くさくて現実社会のようだった。寒さがキーワードだからこその工夫ではあるが、罵倒する表現として「冷血野郎」や「フリージング」など頻繁に出てくる言葉に違和感。
1投稿日: 2011.05.19
powered by ブクログ夏の避暑地を舞台にした恋愛小説。まさにボーイ・ミーツ・ガールなので、甘酸っぱい気持ちになりたいときにオススメかな。舞台設定はSFなんだけど、ストーリーは恋愛小説寄りで楽しく読めた。 ちなみに、続編はあるけど翻訳されてないみたい。
0投稿日: 2011.05.15
powered by ブクログ夏休暇をすごすため、政府高官の息子ドローヴは港町パラークシを訪れ、宿屋の少女ブラウンアイズと念願の再会をはたす。粘流が到来し、戦争の影がしだいに町を覆いゆくなか、愛を深める少年と少女。だが壮大な機密計画がふたりを分かつ…少年の忘れえぬひと夏を描いた、SF史上屈指の青春恋愛小説、待望の完全新訳版。
0投稿日: 2011.04.20
powered by ブクログ太陽系外の地球によく似た惑星が舞台。 戦争・恋愛・身分、この3つのフレーズで大体のストーリーが予想できるかもしれないが、ここにSFという要素が絡んでくることによって、私たちの予想は大いに裏切られ誰もが驚くストーリーになる。 フリージング面白いが登場人物ほぼ全員がフリージング気に入らない。主人公とヒロインだけが良心。
0投稿日: 2011.02.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読むのに結構時間がかかった。物語の専門用語が多くて慣れるまで読みにくかった。 途中から急に面白くなる。あと、戦争の理由とかが明らかになってフェンスを境に主人公とブラウンアイズ(ヒロイン)が隔てられるところのシーンとか好き。 最後の退廃的なところとか「幼年期の終わり」に近いなと思った。SF初心者なので、適当ですが。
0投稿日: 2011.01.02
powered by ブクログ読んでください。 世界構築から、ストーリー、キャラ、甘酸っぱさ、悲しさ、弱さ、救い、すべて完璧です。 「SFは何でも書ける」は小松左京さんの言葉でしたか? とにかく素晴らしい作品です。 SF読みでよかった(SF読みでない人にもお勧めです)。
0投稿日: 2010.10.09
powered by ブクログブラウンアイズ。 カバーの絵が秀逸。 最後のどんでん返し。 ときどき出てくる丁寧な伏線。「寒さに恐怖を覚える」 寒さに恐怖を覚えるのは、ロリンに助けてもらうため? ロリンはその恐怖の感情をテレパシーで知覚して助けに来てくれる。 40年後、ドローヴとブラウンアイズ。 ドローヴとブラウンアイズ、ブラウンアイズの両親はもう亡くなっているけど、ドローヴの両親もおそらく40年後、生きてはいないだろう。 パラークシで二人の他に生き残っているのはストロングアームを始め、ごくわずかの人々。
0投稿日: 2010.04.29
powered by ブクログ素敵本!! 焦って先が気になる感じでもなく、展開が遅すぎてダレる感じでも無く、すんなりよめた。ただ後半はあまりにも展開が早すぎて、読み終えるのが勿体なかったなぁ~。ゆっくり読もうと努力したけど、直ぐに終わっちゃた…。 読後感は、ラストの絶望から希望へ切り替わった瞬間の二人の未来の可能性に心躍ったね。色んな思いと同時に夢が大きく広がる感じ。 主人公ドローヴとブラウンアイズ。二人が目を覚ますとき。再び恋に落ちるのだろうか?
0投稿日: 2010.03.30
powered by ブクログSFで、恋愛で、青春で、ハローで、サマーで、グッドバイと来たら、おもしろくないわけがない! ありとあらゆる要素が惜しむことなく盛り込まれ、そのスケールの大きさに圧倒されること無く、したたかに成長していく主人公。 凡百のライトノベルなどこの小説の前では粉々になって消滅してしまうだろう。 今まで読んだSF(そんなにないけど)の中で確実に一位だった。 もちろんこの小説はそうした矮小なジャンルなどやすやす超えてしまう力を有しているわけだが。
0投稿日: 2009.08.11
powered by ブクログ絶版になっていたSFの傑作を再版したものらしい。ある惑星を二分する国家アスタとエルトの戦争の最中、少年ドローヴがで夏休暇をすごすパラークシで少女ブラウンアイズに恋をする話。異星ものだけあって、ロリンという謎の知性動物がいたり、蒸留液とかいう燃料兼飲料があったり、設定がいろいろファンタジック。どこで知ったか覚えてないが、とりあえず読んでみた。こども層を惹きつけるような表紙をつけておきながら、自転軸がどうのっつうめんどくさいSF設定はあるは、性描写はあるはで、中身は意外に大人向け。主人公が常に不機嫌だったり、キャラクターが割と典型的だったり、色恋がめんどくさかったりで、一種のジュブナイルとしても読める。だが、最後の締め方から言えば、やっぱりジャンルは本格SF寄りなのかなーと思う。設定が凝っていてファンタジーとしてもなかなか魅力的だし、ミステリー的な要素もはいっていて盛り沢山な内容。結構面白かったと思う。やっぱ河出文庫は割高だけど質が高い。ただ、海外SFの常として、なんだかすっきりしないというか、説明不足かつ説明過多なところがあって、ロリンとかいう生き物がなんなのか全く説明しないまま最後の大オチに使われても全然しっくりこなかった。一方で、ブラウンアイズとの逢瀬なんかはもうしつこいくらいに描写されて、正直読むのがめんどくさかった。
0投稿日: 2009.07.02
powered by ブクログ夏の別荘を訪れた少年のひと夏の恋物語であり、戦争と惑星をめぐるSF小説でもある。 全体として面白くないわけではないんだけど、読むのにやたら時間がかかった。なんというか、牽引力不足で、区切りがつくたびに本を置いてしまうんだよなぁ。SF古典ということで、読むのに集中力がいるせいかも。 ひと夏の恋物語として見ると、なんとも描写に欠ける気もするんだけど。
0投稿日: 2009.06.21
powered by ブクログ夏休み。 きっと、私たちにもこんな、甘酸っぱい恋愛の記憶と冒険のスリルと理不尽な社会に対する反発で胸がいっぱいだった季節があった。 うそ、なかった。
4投稿日: 2009.04.05
powered by ブクログSFらしいSFだと感じました。普段はあまりSF読まないんですけどね。。 二国間の戦争と少年少女の恋の話だと思いきや、戦争どころじゃ済みませんでした。いやもう、まさかあんなところまでいってしまうとは!後半は意外な展開でした。主人公たちの行き着く先が物悲しかったです。タイトル通り、ハローサマーでグッドバイでした。でも、最後は・・・想像の中で無事にブラウンアイズと出会えたら良いなと思っています。
0投稿日: 2008.09.01
powered by ブクログマイクル・コーニィ 1975年作品。サンリオ文庫でかつて出版されていたが、 このたび待望の復刊・新訳作として話題を集めていた。 14,5 歳くらいだろうか、主人公のドローヴとブラウンアイズの瑞々しい 恋愛譚を中心に、ひと夏の出来事が綴られている......という感じで2/3くらいまで 読み進めていた。が、しだいに怪しくなる雲行きに惹かれながら、ラストを迎えた。 前半に描かれるような具体的情勢に比べるとラスト間際の描写は曖昧な感じもする。 読者にそのあたりの読み込みをゆだねているようにも思え、 読み終えてもう一度そこだけを読み返さなくてはならなかった。 ただし、読み返す価値はある!! これは深い。ラストの1行で救われた。鳥肌が立った。 文中で最後まで気になったのが、罵倒語の表記。 たとえば「なんてことだ」のルビに「ラックス」とあったが、これは逆のほうがいいし、 「氷結なたわごと」に「フリージングラックス」というルビもちょっと苦しいかも。 その罵倒語の元になった世界観の描写はとても面白かった。 なぜ異星人の住む惑星を舞台にしなくてはならないのか、 当初は少し変だなと思ったが、読み進めるうち、異なる世界を描くのに、 こんなにぴったりの手法はない。 読後感としては、トーヴェ・ヤンソンの大人向け小説「誠実な詐欺師」や、 バーコヴィチの「野うさぎ」を連想した。見たことも体感したこともない世界を思うとき、 行間を想像力で埋めてゆく。そんな作業がとても楽しい。 ブラウンアイズのかわいらしさや、若い恋人たちのさわやかさが、ちくりと刺すような せつなさ、寂しさ、やりきれなさ(そしてラストのラストでのあの大どんでん返し!!!!) と溶けあっている。そんな小説だった。 続編を期待しています。
0投稿日: 2008.07.16
powered by ブクログ青春SF小説の古典。切ない恋愛の細やかな心理描写、背景である世界設定のハードさ、どれをとっても一級品。何よりも一人の少年が一夏の間に女性との関わり、大人との関わりを通して成長する、教養小説であると思う。
0投稿日: 2008.07.12
