Reader Store
かめくん
かめくん
北野勇作/河出書房新社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

39件)
3.9
10
14
8
1
1
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    おもしろかった。 途中まではどこかsfっぽいスケールの大きさを感じさせつつもかめくんの何気ない日常を描いていたが、終盤でのは少し背筋が寒くなるような展開になっていて思わず鳥肌がたった。 また、さいごにこの小説がかめくんが書いたものであると分かった時、一気にこの作品が切なさを帯びるのが印象に残った。 周りの人物はかめくんと一定の距離をとっていて、それゆえなのかお互いの関係が身軽なのが私にとっては心地よかった。そのなかで、時折彼らが見せるかめくんを気遣う描写が愛おしく見えた。 バットエンドのように捉えられるが多いと思うこの小説。 私も同意見だが、くらげ荘に移ってからは、少なくともかめくんは幸福に見えた。 SFをあまり読んだことない人でも手の取りやすいと思う良い作品でした。

    0
    投稿日: 2024.10.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    カメはなぜか好まれている。 助けたカメは竜宮城へ連れて行ってくれるし。 ガメラは子どもの味方だし。 ウサギにだってかけっこで勝つし。 「亀は意外と速く泳ぐ」って題名の映画まであるし(意外って言われるのも心外)。 「この宇宙のすべては、たったふたつの要素に分けることができる。すなわち、甲羅の内と外」 分かるような分からないような……ま、いいか。 かめくんはかめくんであって、カメではないのだから……,

    8
    投稿日: 2024.02.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    のほほんとしたストーリーながら、変な生物との戦い、メカであるかめくんの特殊さなど想像の余地の大きい、SFのようなファンタジーのような物語でした。

    0
    投稿日: 2022.08.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    時代設定はかなり先の未来のはずなんですが、現代のほんわかした日常的なお話でした。こういう作品好きです。?

    0
    投稿日: 2021.11.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    【感想】 なんか、そこはかとなくかなしい。読んでる最中からずっとかなしかった。淡々とかめくんの日常が描かれ、いい感じなんやけどいつかこの暮らしは失われるんやろなと思えたからかな。 ずっと読もうと思ってたけどなかなか読む機会がなかったのをようやく読んだ。 【一行目】  不動産屋がかめくんに斡旋してくれたのは、クラゲ荘という木造二階建てのアパート。玄関の土間には大きな靴箱があって、そこで履き物を脱いでスリッパと履き替える。 【内容】 カメ型ヒューマノイド、かめくんの市井の暮らしと人間たちとの心暖まる交流を淡々と綴る。 ▼かめくんについての簡単なメモ 【嘘】かめくんたちは嘘をつけないように作られている。 【ウナギ電気】かめくんの部屋に前の住人が残していったクーラーのようなものを引き取っていった。電気屋の従業員は体格も顔も皆よく似ていて区別がつかない。 【映画】かめくんの好きな映画は「魔女の宅急便」「ガメラ2/レギオン襲来」「肉弾」など 【カシワギハル】クラゲ荘の管理人。お婆さん。こすっからいがかめくんの入居を認めてくれた人でもある。アニメ世代。 【仮想現実】現実の方を仮想現実に合わせるということも発生してくる。 【カメ・イン】機械の助けで甲羅の中に入り込むこと。甲羅の中を動き回ることが可能になるらしい。 【亀手紙/カメール】普段はなるべく互いの行動圏に近づかないようにしているが複数が必要になったらメールが来て集まる。 【かめくん】人工的に作られた亀に似た存在の一体。ポケモンのゼニガメに似てなくもない。前の会社が吸収合併されクビになり独身寮を追い出されたのでクラゲ荘に入居した。フォークリフトも使えるので新しい仕事にありつくことができた。 【亀記憶/カメモリー】甲羅内部に記憶が積み重なってゆき大きく成長していく。甲羅さえ無事なら甲羅運搬用四肢が修復不可能なほど破損(死)しても載せ換えが可能? 【キヅガワ】進歩の塔の博物館に新しい展示物をつけたり開発したりする会社の社員。 【キノネ主任】前の会社の上司。かめくんに好意的でなにかと気にかけてくれた。本物の亀についてもレプリカメについても詳しい。 【クーラー】かめくんの部屋には前の住人が残していったクーラーがあるが勝手に作動して困らせる。ウナギ電気による撤去作業ではまるで戦場のような大騒ぎになりひょこひょこ歩くクーラー相手になんとか勝利をもぎ取った。 【クラゲ荘】木造二階建てのアパート。共同トイレ、四畳半ほどの中庭がある。かめくんは一階の一番奥の部屋に住むことになった。 【クレーン】護岸工事に使われている世界一高いギネスにも載っているクレーンなのだが二年前の台風で倒れそのままになっていたが再立ち上げ式が行われる。 【甲羅】かめくんの甲羅のキールは三本でクサガメと同じ。シリコンとセラミックでできている甲羅のてっぺんの六角形に情報が納められているらしい。記憶量と比例して大きくなってゆく。カメは甲羅とともに世界を動かしているのと同義だ。非破壊検査によって甲羅のなかの地図を作成するというのがミワコさんの研究テーマでかめくんは協力している。ミワコさんが一句「思い出の数と重さや冬甲羅」p.39 【甲羅ブーム】女子高生の間で甲羅を着ることが流行っている。音楽ユニット「ジュピター」によるそうだがもっと大きな組織による甲羅人間テストの可能性も? 【ゴム区画】進歩の塔の博物館にある木星と同じ環境を保たれている区画で木星からの採取物がハンナマで保管されている。ときどき暴れだす。 【ザリガニイ】新しい仕事での敵? コンテナの中に時折入っている。元々は映画会社が木星を舞台にした映画を作ろうとしてタンパク質工学を用い作った怪物。違法な自己増殖機能を付けたせいで繁殖した。 【仕事】だいたい何をやってるのかわからないものだ。 【自転車】かめくんは自転車に乗っているところを想像できなかった。おそらく規格が異なるからだろう。 【四天王寺】西門の手前が超空間ゲートになっていて路面電車で木星までいくことができる。 【シナリオ】毎回の戦闘にはシナリオがある。その中には戦闘後が描かれていることもあり、銭湯で湯船に浸かりつつ「戦闘のあとの銭湯がいちばんだよなあ」と言うようなものもある。 【シノノメ】かめくんの新しい就職先の女。 【シバマさん】中州中央図書館の館長さん。五十八歳。機械全般が苦手でスキャナを割ってしまう。子供の頃機械に噛まれたのかもしれない。 【ジュピター】音楽ユニット。甲羅ブームをつくったらしい。メンバーはリーダーのKM、フクスケ、ミッキー、ヨーコ。「LOVE――カメ人間になりたくて」で紅白にも出場。 【寿命】カメの寿命は一万年くらいあるそうだが買って数日後にその一万年を迎えるものも多い。 【食事】少なくともパンの耳と、キャベツと、イカのフライと、リンゴ(特に紅玉)と、セロリと、カニカマボコ、スルメ、蕎麦、ネギは食べられ、エスプレッソコーヒーは飲めるるようだ。酒も呑めるようだが記憶が飛んでしまう。 【ショルダーバッグ】職場のシャワー室を片付けたときたくさん出てきた「祝・万国博覧会開催」と描かれた青いショルダーバッグをかめくんは愛用している。 【人工知能】かめくんの人工知能はわからないことはとりあえず保留してそのまま先に進むことが可能。 【進歩の塔】万国博覧会場にあるシンボルタワー。ヒトの形を模している。内部は博物館になっている。かめくんの働く倉庫と地下でつながっており、メンテナンスも倉庫の者が行いチェックを博物館の者が行う。博物館の名称は元は「民族博物館」だったが今は「戦争博物館」。 【戦争】終ったとされているが今も続いているというウワサも。かめくんはおそらく戦闘用なのではないかと思われる。戦争に関する情報にプロテクトがかかっているようだ。 【タヌキ饅頭】火星銘菓。低重力下で練り合わされた生地とこしあんの具合がなんともいいらしくもらえると無条件で嬉しい。 【卵】本物の亀もレプリカメも卵から生まれるらしい。 【ツミキ】かめくんの新しい就職先の男。 【手】かめくんの手は多機能、高機能だ。 【展示資料管理用人工知能】進歩の塔の博物館の展示物を展示の指示を出す。人工知能自身展示物のひとつで未だ戦争を続けているつもりらしい。それゆえ展示はとても分かりにくい。 【電磁ハタキ】進歩の塔の博物館のメンテナンスに使う静電気を利用したよく埃が取れるハタキ。 【冬眠】レプリカメにもその機能はあるはずなのだがかめくんはやり方を忘れてしまった。 【図書館】かめくんは図書館が好きだ。 【中州中央図書館】かめくんの出合った煉瓦色の図書館。ミワコさんは「セントラル」と呼ぶ。館長のシバマさん、司書のヒガさん、ミギタさん、そしてアルバイトのミワコさんの四人が働いている。 【中庭】クラゲ荘にある四畳半ほどの中庭でかめくんは杭のようなものの断面に目玉のようなものがある存在を見かけた。 【匂い】かめくんは図書館の匂いが好きらしいので嗅覚があるようだ。 【猫】ミワコさんは外周十キロの島の猫地図を作るための調査のアルバイトでひと夏ずっと猫のお尻を追いかけていたことがあった。そういう猫に詳しい人によるとイエネコはわりと保守的なのでかめくんがクラゲ荘で見かけたチンチラは何らかの理由があって最近散歩コースを変えたと思われた。かめくんはその猫と交流を持てるようになった。 【はみ出しスクール水着】ツミキさんが貸してくれたビデオ。 【万国博覧会場】古ぼけた未来と戦争の跡が残っている。 【パンの耳】かめくんはパンの耳が好物。歯ごたえがあってよい。「やっぱりパンは、耳だよね」p.16。ぼくもそう思う。耳を切り落としてるサンドウィッチなんてもったいないなあというか美味しさの七割を切り落としてると思う。 【ヒガさんとミギタさん】中州中央図書館の司書。双子かと思われるくらいよく似ているが血縁ではなく長く一緒に働いているうちにお互いがお互いをコピーしあって似てきたのだとか。二人とも四十代だと思われる。人間かどうかよくわからない。 【ぷしゅぷしゅ】かめくんは興奮するとぷしゅぷしゅ鼻を鳴らす。リンゴが目の前にあるときとか、銭湯を見つけたときとか。 【フレーム】かめくんの内部にある情報はそのときの必要に応じフレームを組み換え使えるようにする。 【マンドリン】かめくんがずっと欲しかった楽器。カメに似ている。 【ミワコ】中州中央図書館で週四日アルバイトしている。河出文庫の表紙カバー絵は彼女だろう。卒論のテーマはカメ。ミワコさんと一緒にいると夕焼けを見たときのような感覚を覚えるかめくん。ミワコさんを見ているとなぜか嬉しいかめくん。 【機械亀/メカメ】かめくんの新しい職場の亀型フォークリフト。汎用カメ型作業機械というのが正式名称。カメのメカで通称メカメ。タンパク質系マシンで常に腹を空かしており戦闘に勝利した後ザリガニイにむしゃぶりついたりする。 【ヌートリア】図書館近くの川にいるらしい。人を化かしたりするらしい。 【夕焼け】かめくんも夕焼けを見るとあやふやで頼りない感じ、ミワコさんいわく寂しさとか悲しさを感じる。 【模造亀/レブリカメ】かめくんたち本当の亀でない存在をそう呼ぶこともある。何体稼働中なのか不明。木星近辺で多くが壊れ、多くが冬眠中のもよう。 【六角形】世界は入れ子になった六角形の集まりでできているとかめくんは推論する。 【路面電車】通天閣のふもと、かつてのルナパークあたりが始発駅で木星まで行くことができる。元々は進歩の塔の博物館展示物に対するかめくんのアイデアだったらしい。とあるアナウンサーは誤変換による事故でいまだ通天閣と木星の間のどこかにいる。 【ワープロ】前の職場で使っていたがキノネ主任がくれた。どうやらかめくんはこれを使って会話したり書いたりしていると思われる。青いショルダーバッグにぴったり収まる。さまざまな実用文例が収まっていてかめくんの一部となっている。 【笑い】かめくんは練習しているのだがうまくできない。

    0
    投稿日: 2021.02.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かめくんはなんとなく大きいと思っていましたが、今回改めて(?)「ミワコさんより少し背が低い」ということに気付きました。かわいい。 これはかめくんの周りでわいわいしてしまうのもわかるな。。 かめくんの世界はいつもちょっと寂しくて良いです。河川敷や夕暮れや図書館の描写も好きです。 かめくんの好きな映画「肉弾」観てみたいです。 冬眠するかめくんからは、このかめくんの記憶が削除されてしまうのかな。儚い。

    0
    投稿日: 2020.08.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2019.8.11市立図書館(→2019.9.13購入) 北野勇作かめ(レプリカメ)三部作(?)、最初の作品。火星とか木星、それに戦争という焦臭い話題が出てくる、まだ人間がいる世界なのが、続く『どろんころんど』『カメリ』とはちょっと違う雰囲気だが、現実と虚構の境界があるようなないような、地に足がついているはずがふと気がつくと空に浮かんでいるようなふしぎさはかわらない。 本能のようにフォークリフトを操ることができるかめくんが、それまで雇われていた会社を解雇され社員寮を出て、アパートを借りてあらたな職を得て暮らした数ヶ月。基本的にあらかじめプログラムされたことやあたえられたシナリオ通りにしか動けないながらも、大家さんや会社のひと、図書館のひと(とくにバイトのミワコさん)やノラネコ(?)と交流しながら機械なりにあれこれ推論するかめくんはカメリ同樣どこかけなげで応援したくなる。それだけに最終章がせつなくて、描かれないその先が気がかりでたまらない。かめくんはかめくんとしてひょうひょうとあり続けるのかも知れないけれど… わたしはSFはほとんど読まないのだが、どうやら北野勇作はSF作家らしく、この作品も日本SF大賞を受賞しているらしく、自分の中の「SF」観がちょっと変わった気がする。こういう哲学的というか思考実験のような作品もSFというなら、案外すきな世界かもしれない。 そしてこの世界にはすでにかめくんのような存在が生まれつつあるような気がしてならない。

    0
    投稿日: 2019.08.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かめくんです。それ以上でもそれ以下でもない。宮沢賢治を彷彿とさせるオノマトペが多く、全体的な雰囲気としてはかなり柔らかく読みやすい。ただ、その印象は読み手の心境の投影でしかなかったことが最後まで読めば伝わるだろう。終始一貫して安易なセンチメンタリズムや叙情性に流されることなく、かめくんはかめくんとして有り続けたのには好感が持てる。非日常的な存在の日常は昨今のアニメでも見かける話ではあるが、これはその流行の一端なのかもしれない。

    0
    投稿日: 2019.05.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    図書館で。 半分ぐらいまでは読んだんだけどその後、結局どうなるの?とナナメ読みした結局どうなるって話でもなく終わったような。地味な話だなぁと思って読みましたが感性が合わないのだろうなぁ。何が面白いんだろう?と首を傾げるだけで終わってしまった。 これがSF大賞取ったのかぁ…と思うとSFも色々あるんだなぁというか読み手も色々居るんだなぁと思う感じです。

    0
    投稿日: 2019.02.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かめくんは、本物の亀ではない。レプリカメという、いわゆるヒューマノイド。 そんな彼が仕事をし、りんごやパンの耳を食べ、図書館で本を借り、いろんなことを推論する…。そんな日常を描いています。 しかし物語が進むにつれ、木星でどうやら戦争をしていた事、そしてその為に、レプリカメが作られたこと…ほんわかとした日常の裏側に、ブラックな謎があり、どんどん引き込まれていきました。 かめくんは作中、色んなことに対し、「推論」をしていますが、 その中でいくつか印象に残った部分があります。 まず1つは、 『自分というのが一体何なのか。果たして、自分などというものがあるのかないのか、かめくんにはわからない。どこかにシナリオがあって、そこに書かれていることを、自分はなぞっているだけなのだろうか。ヒトは、そうではないのだろうか』 という部分。 この作品を読んでいる自分は間違いなくヒトだけれども、このかめくんの推論に、どきっとさせられました。自由に生きているつもりでも、実は誰かの敷いたレールの上を歩いているだけの人生を、誰もが気づく事なく送ってしまっているのではないか…そんな事を暗喩し私たちに示しているような気がしたからです。別にそれが悪いとか良いとかじゃなく、自分がそうなのかが、自分でもわからない事にどきっとしました。 他には、かめくんが一度だけ、「推論ではなくそう思う」と述べているところなのですが、 『自分自身を内包したもうひと回り大きな甲羅がある事を知って、かめくんは納得する。自分も甲羅の中にいて、そして自分の甲羅の中にも世界があり、だからきっとその中にも甲羅を背負った自分がいて、そしてその甲羅の中にもーーーそんな風にして、それがずっと続いているのだ。どこまでも。きっと。推論ではなく。そう思う』という部分。 それとあとがきの『かめくんは、かめくんである。かめくんはかめくんでしかない』 河出文庫版あとがきの『かめくんのこうらはきょねんよりおおきくなった。いろんなものをすいこんですこしおおきくなった。いろんなものがぎっしりぱんぱんにつまっている。かめくんのせなかのおおきなこうら。(えはじぶんでかいてください)』という部分。 これらを人間に置き換えると、なんか教訓めいたものになると思いました。 人間は、それぞれ自分の価値観・世界観を持ち、それは誰かに何かしらの影響を与え、ずっとつながっていくけれど、他人になることはできず、自分は自分にしかなれない。その自分すら確かなものではないのかもしれない。それでも色んなことを経験し、成長して、自分そのものを大きくしていく。だから自分は自分でしかなく、それに抗うこともできず、受け入れるしかないことは、儚くもあり、かけがえなく素晴らしくもある。そんな事を(私が勝手に)感じ取りました。 この感想書いてて、大分凝り固まった感じ取り方をしている気がして、なんとなく投稿するのが恥ずかしくなってきたのですが、読んで自分に良い影響をもたらしたんだからまぁいいか、ということで投稿しました。 そういえば、前に辻村さんの「凍りのくじら」を読んだのですが、北野さんの作品はまさに「SF(少し・不思議)」ですね。 前読んだ「きつねのつき」もまた読みたくなりました。

    0
    投稿日: 2018.10.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    面白い。世界を甲羅の内側から眺める話だったとは、最後の最後に気がついた。主人亀の「かめくん」は、リンゴと図書館(のスタッフ)を愛する、とても人の良いレプリカメ(人造カメ)だけど、甲羅の中にはどうやら重い過去とプログラムが詰まっているらしいという、少々せつない話。

    0
    投稿日: 2018.08.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    好きな作家さんです。 たぶん最初に好きになった作家だと思います。 中学生の頃に北野勇作のデビュー作 「昔、火星のあった場所」 を読んで、ハマったんですが今だにこの人の小説読んでも面白いんですよね。 今回読んだ「かめくん」は前々から気になりつつもまだ読めていなかった小説でした。 やっぱり面白かったです! 北野勇作という作家さんは確固たる世界観をお持ちの方のようで、その世界を描き続けているって印象があります。 「かめくん」は「昔、火星のあった場所」「クラゲの海に浮かぶ船」に続く3作目の小説だそーです。 物語はかめくんというカメ型ヒューマノイド(レプリカメ)の日常生活が淡々と描かれています。 図書館で本を借りたり、倒れたクレーンの再立ち上げを見にいったり、りんごを食べたり、時にはカメ型のメカ(メカメまたはカメカ)に乗り込んで巨大なザリガニと戦闘したりします。 このかめくんのいる世界はどーやら、かなり複雑な事態になっているようです。 延々に続く戦争。本当に戦争をしているのか、シュミレーションなのかもわからなきまま続いています。 そんなややこしい世界なのに、かめくんの日常は淡々と続いていきます。 北野勇作作品の良いところは ハードな世界観にのほほんとした登場人物 の組み合わせですね。 SFとしてもかなりしっかりしてる気がしますし(それほどSFに詳しくないので実際のところはよくわかりませんが)かなり、暗い設定のお話が多い気がするんですけど、登場人物がかなりのほほんとしてるので読んでて辛くないとゆーか、むしろ楽しいとゆーか。 これはどの作品にも共通してると思います。 一昔前に流行った セカイ系 や 日常系 なんかのアニメ作品なんかを先取ってたんじゃないか!?なんて思ったりしました。 しかも、両方まとめて先取ってる! 物語の中にチラホラ以前の作品に関連しているのかな?ってところも出て来ます。 かめくんが住んでいるアパートは クラゲ荘 と言うんですけど、なんとなく「クラゲの海に浮かぶ船」に出てくるアパートを思い出したり、宇宙に開いた穴ワームホールが最初に開いたのが火星って話が出てくるんですけど、そこは「昔、火星のあった場所」っぽい。 過去の作品とリンクしてそうで、リンクしてるかよくわかんなかったりするところがいいですね。 それにしても、北野勇作の小説はハズレがないです。 もっと売れてもいいと思うんだけどなぁ。 気になった方は是非とも読んでみてください!

    2
    投稿日: 2018.07.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かめくんは、不動産屋さんに紹介されて新しいアパートに落ち着き、新しい仕事場をみつけ、散歩のとちゅうでお気に入りの図書館をみつけて、そしてちょっと気になる女の子に出会ったりする。うーん昭和メルヘン。日本の夏。 という感じで語られる「かめくん」の物語であるが、なんだか夕方になってちょっと怖いものが出てきそうになる感じが、やっぱり北野勇作なのであった。戦争のために作られたかめくんたちは、曖昧な記憶の海にたゆたいながら、亀の甲羅状に構成されているこの世界の構造を覚えている自分を知っている。 最近の作品も読んでいると、ここで終わっちゃうのはやや物足りない気もするのだけど、ここからどんどん傑作が生まれていくことになるのだなあ。

    0
    投稿日: 2017.07.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    名作SFキャンペーン。のほほんとしたかめくんの世界の隙間に、戦争の影がちらつき、哲学的な不思議さもただよう、他にはない雰囲気の本。ラストは切ない。

    0
    投稿日: 2016.04.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    かめくんは、前の勤め先を整理解雇されて、この街にやってきた。新しい勤め先を見つけて、くらげ荘の1階の部屋を借りて、勤める業務は倉庫の荷受けと博物館のメンテナンスと、怪獣退治。勤め先の人たちやよく通う図書館の人たちと共に、穏やかな日常を過ごしていくかめくんは、自分が本物の亀ではないことを知っている。自分の認識が過去から断絶していることも。かめくんの世界認識は、日常の経験が蓄積するごとに少しずつ深化していく・・・。 あったかくて、ふんわりとして、少し切ない、異形の物語。 あらすじを読む限りでは、まるで子供向けのファンタジーのような、ふわふわして掴みどころのない話です。かめくんの日常は、時々ちょっとした事件があったりしますが全般的には淡々と描写されており、そこには手に汗握る冒険も複雑な謎解きもありません。登場人物はみんな悪気のない善人ばかりで、かめくんと彼らのやりとりが平易な筆致で描き出されていく、一見やさし気な物語世界です。 が、そんな世界のところどころに、ふと姿を現す「違和感」。まぁ、そもそも巨大な亀が人間と一緒に生活していること自体普通じゃないわけですがヽ( ´ー`)ノファンタジーっぽい物語だからそういうもんなのかなぁ、なんて考えていると後で手痛いしっぺ返しを食らう、実は相当にハードなSFの骨格がこの作品の背後に貫かれているということが、読み進めるうちに明らかになっていきます。 かめくんは、ある戦争のために生み出された生体兵器であるらしいこと。 かめくんはかつてその戦争の前線に何度も参加し、何らかの事情でドロップアウトして現在に至ること。 そうしたかめくんの自己に対する認識は、過去の記憶と共にリセットされていること。 その戦争は、今も続いているのか、何のために始まったのか、もはやはっきりしていないこと。 かめくんが住む街は、地球ではなく太陽系内のどこかに浮かぶコロニーの中に存在するらしいこと。 そして、その街に住む人間は、こうしたことに対して何とも思っていない(あるいは認識していない?)こと。 かめくんは、もうすぐ今の記憶を消され、再び戦場へと旅立っていくこと。 この物語は、常にかめくんの視点で、かめくんが経験したこと、かめくんが考えたことをフラットに描写していきます。それは即ち、読者がこの作品から受け取る情報量がかめくんの認識の幅そのままである、ということです。 出だしの頃は身の回りの事実をただ認識して受け止めるだけだったかめくんの心の声が、物語が進むにつれて幅と深みを増し、自分の存在意義について、世界の成り立ちについて、思索を深めていくようになります。つまり、読者はかめくんの認識力の広がりを追体験して、この世界の真の姿をかめくんと共に理解していくことになるのです。 しかし、そうして認識できた世界の姿が「真実」なのか、物語の中では明確に描かれてはいません。そもそも、この世界そのものが、かめくんが次の戦場に向かう途上のコールドスリープ中に夢見ただけに過ぎないのかもしれません。 そんな足元の不安定さを無自覚に理解しつつ、かめくんが紡いでいくかめくんの物語。ラストシーンにおいて、それまでの語りそのものが、かめくんがお世話になった図書館の人たちに遺した手記であることが明らかにされます。 主観という甲羅の中に、閉ざされた世界。 このSF的冷徹さ、突き放した世界認識。ほんわかした筆致に騙されそうになりますが、現代日本が生んだ認識論SFの傑作だと鴨は思います。

    1
    投稿日: 2016.01.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     「かめくんはかめくんである。かめくんはかめくんでしかない。」現実離れした設定ではあるが、そこにかめくんが存在していることが普通である空気感。自分の思考はどこからくるものなのか、自己はどこにあるのかなどについて推論しながら日常を生きるかめくんの姿に切なさを感じる。SF小説ではあるものの、科学の進歩やレプリカの精度の高さによって現実と虚構の境界線が曖昧になっていく世界にはリアリティーがあった。その怖さを一見のほほんとした世界観で、独特な擬音等を用いながら描ききる北野さんの、他の作品も読みたくなった。

    0
    投稿日: 2015.11.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    やわらかい文章、キャラクターの中にとこらどころにゴリゴリしたものが隠れてる。キャラクターはみんな優しいのに隠れてる世界は優しくなさそう。でも優しくなさそうな部分は隠れていてよく見えない。気になるけど霞の向こう。

    0
    投稿日: 2015.09.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    シュールでほんわりした世界観。 語り口が童話的なのも、最後まで読めばなるほどなあと。 どうしてそうなった、と云う事は具体的には描かれません。 こちらの想像力で補う作業が楽しいと思えましたが、 かっちりした、又はゴリゴリSFを求める方には不向きかも知れません。 解説にもありましたが、SFと云うカテゴリでありながら、 一編の小説としても非常によく出来ていると思いました。泣けます。 個人的には猫の肉球の描写がグッときました。 表紙のミワコさん(だよね?)のふんわり感も素晴らしいです。

    0
    投稿日: 2015.04.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かめくんはかめくんである。あったのか無かったのかは分からない。終わったのか終わっていないのかは分からない。しかしその被害だけは確実に残した戦争のために作られた、アンドロイドのかめくんの、消去されることが決まっている日常のおはなし。 もちろん、戦争だってその日常の一部である。 鹿児島大学 : やま

    0
    投稿日: 2013.11.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     大阪で暮らすロボット「かめくん」の目を通して、ちょっと不思議な世界を描く。  『日常系SF』と呼んでもいいだろう。  いや、ライトノベルのレーベルから発売された作品が日本SF大賞を受賞したのだから、『日常系ラノベSF』と言うべきか。  切ないラストが涙を誘うが、何度も読み返したくなる。

    0
    投稿日: 2013.07.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かめくんの丁寧な生活や丁寧な考えみたいなものに憧れる。自分の前世の覚えていない記憶があるんじゃないかとはよく思うから、すごく親近感が湧いた。

    0
    投稿日: 2013.06.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    SFだと言われても最初ピンとこなかった。 ただ、物語全体にわたって、諦念と不安感がつきまとい続けていて、それが、少しほのぼのして見える「かめくん」の語り口とミックスされて、読み進めずにはいられない原動力になって、夢中で読んでしまった。 カメの哲学と世界観は難しくて直感的で面白い。 不思議な物語だった。 SFなんだろう。 せつなくて、面白かった。

    0
    投稿日: 2013.04.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かめくんは、自分がほんもののカメではないことを知っている。カメに似せて作られたレプリカメ。リンゴが好き。図書館が好き。仕事も見つけた。木星では戦争があるらしい……。第22回日本SF大賞受賞作

    0
    投稿日: 2012.12.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    2001年度日本SF大賞。つまり、こんなかわいいタイトルでSFなのだ。目次で和む。めかめ。かめもりー。かめーる。レプリかめのかめくん。淡々として透明感のある、しかしうっすら哀しい話。謎は謎のまま。 個人的にはやや物足りなかった。これはこれで大変味わい深いが、個人の好みとして、異形の物語にはもう少し濃い味付けを希望。

    0
    投稿日: 2012.12.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    りんご(紅玉)とするめとおかきが食べたくなる。川原泉先生が好きな人は好きなんじゃないかと勝手に推測。つまり私は好きです。

    1
    投稿日: 2012.10.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    登場人物は皆どこかしらとぼけた 発言をしているけれども、 実際にかめくんの周りで起きていることは 「となり町戦争」のような 恐ろしいことなのかも。 そもそもかめくんの思考上の世界かもしれないが。 メカメがザリガニイを捕食するシーンは エヴァンゲリオンを思い出した。 かめくんとチンチラの同居生活は 視覚的に想像すると和んだ。 このお話をアニメーション化したら 独特な雰囲気出るだろうな。 かめくんの推論を逐次 視覚化していくと面白そう。

    0
    投稿日: 2012.10.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2012.9.25 【経緯】 ぺりこさん推薦 【内容メモ】 かめくん レプリカメ SF 木星戦争 世界は甲羅の内と外で構成されている かめに似てるね 【感想】 戦争のために作られたレプリカメ。 戦争が終わり、目的を無くしたアンドロイドはこころを持ち、じぶんの考えを持ち、生きていけるのか。 その思考も生き方も作られたものなのか。 哲学的なテーマなのに、それを押し出さないという珍しいSF。 でもただの無意味なゆるふわ日常というわけでは決してない。 音がいい。 にくきゅうううう

    0
    投稿日: 2012.09.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ああ、10年前に読めていたら良かったな。こんな面白い小説があったなんて。復刊で出会えてほんとうに良かった。 微笑ましいんだけどなんだかかなしくて、いつのまにかかめくんの目線で世界を見ている。少しだけ泣く。この小説世界に浸っていたい。

    1
    投稿日: 2012.09.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ちょっと泣きました。 ひとりぼっちのセカイ系。哀愁と恐怖と優しさが漂う涼しげな甲羅の内側と外側の空。 かめくんのように生きられたらなあ。

    0
    投稿日: 2012.09.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実践ではなく実戦 戦闘のあとの銭湯 言葉のしりとりみたいにつながっていくお話。 木星の戦争とか、ザリガニイとか、遺伝子の交換とか、そもそもかめくんって、なんだろう。 時代背景も細かな設定もよくわからなかった。 これがSF大賞ならば、私にSFは合わないのかもしれない。

    0
    投稿日: 2012.09.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    カメ型アンドロイド的な“レプリカメ”のかめくんの日常。 日常と言っても理由がよくわからないけど木星で戦争が起きていて、かめくんは仕事の合間に機械亀を操縦してザリガニと戦ったり、阪堺電車(らしき路面電車)が木星につながってたりする世界。 ノスタルジックでゆるーい雰囲気なのに、どことなしに不気味さを覚えたりした。かめくんたちの意思や記憶は、人が勝手に書き換えたりして良いものなのだろうか、とか。そういう意味で三章が一番興味深かった。 難しいことを考えずに、ゆるっと読むのが正しい気もした。

    0
    投稿日: 2012.09.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なんとも言えないノスタルジックな雰囲気をもった作品。一見日常っぽいお話の背後に隠れ見えるSF的な要素。物語中における現実と虚構の境界が曖昧になっていくような不思議な感覚。 読むのには少々手こずりました。この作品の本当の意味でのおもしろさ、奥深さを読み取るためには、少々のSF者の素養が必要なようです。私では少し足りなかったみたいです。

    0
    投稿日: 2012.09.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    河出文庫『かめくん』(北野勇作)読了。 長らく読みたかったSF大賞受賞作がようやく復刊。感慨深いものがありますなぁ。

    0
    投稿日: 2012.08.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    わたし、これ大好きだーー!!!どうして長らく絶版だったのだろう。なんてもったいない。復刊してくれた河出さん、本当にありがとうございます。あとがきまで含めて堪能致しました。 "かめくんは、自分がほんもののカメではないことを知っている。カメに似せて作られたレプリカメ。リンゴが好き。図書館が好き。仕事も見つけた。木星では戦争があるらしい……" かめくんの目を通した日常がたんたんと綴られる。未来の話のはずなのにどこかノルスタジーを感じる風景。かめくんとかめくんを囲む人達の、とぼけた会話や行動。まるで童話を読んでいるような感覚。しかし読み進めるにつれ、木星の戦争やレプリカメの謎がちらほらと日常にかすり始める。和やかな日常の背景にある、どこかいびつで黒い世界。何か深いところをつかれるような思い。 最後はぽろりと涙が出た。せつない。 激しいインパクトがある本ではないけれど、時々取り出して読み直したくなる一冊。そして色んな読み方ができる一冊(レプリカメの設定のみならず、亀の甲羅と世界の関係、かめくんの世界認識、なんかはとってもSFだし哲学。) ----------------------- メモ)Anima Solarisの『かめくん』著者インタビュー(2001/01) http://www.sf-fantasy.com/magazine/interview/010302.shtml

    1
    投稿日: 2012.08.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    日本のSF小説の中で連綿と受け継がれるナンセンスの世界と 現代の感性がいいあんばいで混ざり合った、 派手さはないけどしっとり読める良作SF小説。 なんだか判然としない目的のために作られた ロボット的な何かであるはずのかめくんに 自分を投影してしまうのが不思議。 からっぽなかめくんだからこそ 誰にでも共感できる構造になっているのかもしれない。 かめくんが自分自身のこうらの内側を見るように 読者も自分の内面に目を向けることになる。とか。 最後にかめくんが人と同等に暮らしていくことを 困難にしていたひとつの要因がはっきりするのだけど なんというのか、哀しい愛しい感じにぎゅっとなります。 かめくん。君は・・・。

    0
    投稿日: 2012.08.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文と表現が平易ですいすい読める。 木星に気軽に?行けて、エビとカメが宇宙戦争しているりんごのような世界。 一読して、カメを書きたかったんだなー、と分かる。あとがきもそんな感じのことが書いてある。 意識だとか、記憶だとか、アイデンティティとかは色々書いてあるけど、正直おまけでしょう。 擬音?というか、叫び声に特徴がある。 かああああああああああああああああああめええええええええええええええええええええ、とか 2001(2010)年宇宙の旅、アンドロイドは電気羊の夢を見るか、が出てくる。 2001年は木星、アンドロイドはレプリカント関係。

    0
    投稿日: 2012.08.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    北野SFの原点にして、一つの到達点であり、後の北野勇作のすべてが集約された傑作物語。 また、2000年代の日本SF復活の幕開けとなる長編の一つ。 10年ぶりの再刊で読み返したけど、10年間に北野勇作の作品をいろいろ読んだので、10年前より作品がより理解できるようになったと思う・ 背景レイヤにかなりハードなSF設定があるのに、その前景レイヤに日常とノスタルジーを感じさせる風景、どこかずれているけどほのぼのとした優しい世界。 それを描き出す作者の文章が考え抜かれ、でもなんか読みやすく、擬音の巧みさもあり、淡々と進むけど奥が深い小説。 この風景がカメモリのどこかにひっそりと冬眠して、いつかかめくんが少しの懐かしさとともに夢でもいいから思い出してくれることを思いながら、ラストでまた少しく泣いた。 とにかく読んで欲しい、かめくんのお話です。

    0
    投稿日: 2012.08.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    優しくて、温かくて、どこか懐かしくて、 そこはかとなく不安さを感じるおぼろげな世界。 SFだしファンタジーなんだけど、相手はかめなんだけど、 かめくんが感じている「不確かさ」には、共感を覚えてしまいます。 ちょっと哀しいけれど、ゆったり浸っていたい ほんのりとあったかい世界ですw。

    0
    投稿日: 2012.08.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    不思議な世界観。 いえ、SFの設定としては決して珍しいものではないのですが。 かめくんは「レプリカメ」です。 亀に似せて作られました。 人に混じって生活していますが仕事や生活面で弱い立場です。 作られた存在ですがりんごやパンの耳を買って食べます。 口がきけなくてワープロを使って会話します。 そういったことから、 どちらかというと受身で周囲の人たちを観察している感じ。 でも内面でいろいろな事を不思議に思い、常に考えています。 そんなかめくん視点で語られる世界は静かで優しく、でも切なくて。 そしてよく考えると怖い。 淡々とかめくんの生活が語られていく中で、 底知れない不安と悲劇の予感がじわじわと効いてきます。 表紙の男の子(?)はかめくんだと思われます。 そのイメージで読みました。 でもよく考えると見た目は亀のようで甲羅もあるんですから、 まったくの内面的イメージということですね。 イヤリングのりんごも、 りんごが好きで食事として食べる場面が何回かあったりして。 象徴的。

    0
    投稿日: 2012.08.08