
総合評価
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powered by ブクログ9巻まで続いたのはゾンビタイム(帯だと“学園時限ゾンビ”と呼称。)という設定が強いからだと思う。設定として、ゾンビタイム(一定の時間だけ人間としての意志がなくなり、ゾンビ化してしまう現象。)があることで、感染者と非感染者の派閥が出来上がり、学校を舞台とした陣地争いにまで発展。感染者と偽って感染者だけの陣地に潜り込んだり、自らが感染者となって非感染者を裏切ったりといった緊迫とした人間模様が繰り広げられていた。ゾンビタイムは、他のゾンビものにはない設定なので、意表を突き、真新しくて面白かった。 けれども、全体的にどことなく古臭さを感じるのは、主要のキャラクターたちがスポ根や脳筋に近い行動が多いからだろう。主人公とライバル的な立ち位置のキャラクターがボクシングを通じて培った友情の描写はチープすぎて笑ってしまった。 自ら感染者となった生徒会長(男)が人類存続をかけてオナニーをして、それをハンカチに出して、本を閉じるように折りたたんでいた。同じ部屋に監禁された人質代わりの非感染者(男)のキャラクターが通常な精子が出たのかを気にしてハンカチを開き、びっしりと白い精子がハンカチにこべりついていた。その描写はあらゆるゾンビの描写よりも汚くて思わず目を背けてしまった。人類存続をかけた希望的なシーンなのかもしれないが、「いや、会長。彼女いるんだから、オナニーじゃなくてよくないか?ただでさえエロ描写が少ないから、セックスでよくないか?男が男の前でオナニーする描写いる?」と思わず疑問符だらけになってしまった。 結局は、学校内で生きていくのか外で生きていくのかの二者択一を選んでいくキャラクターたちが描写されて終わった。ゾンビの感染源には触れずに、俺たちの戦いはこれからだENDだ。読後はゾンビタイムという設定の面白さだけが色濃く残っていた。
0投稿日: 2025.02.22
