
総合評価
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powered by ブクログドストエフスキーが描くロシアの混沌は、まだまだ未熟な「未成年」アルカージイを木っ端微塵に打ち砕くほど複雑怪奇なものでした。 ドストエフスキーのかつての理想郷「ヨーロッパ」の没落と、ロシアの混沌。 そんな八方ふさがりの悲惨な状況の中で何が人々を救いうるのか。それをドストエフスキーはこの作品で読者に問いかけます。 そしてこの作品で提出された問題はその後ますます熟成し最後の大作『カラマーゾフの兄弟』へと組み込まれていきます。 『未成年』は他の作品と比べると影が薄い作品となってしまっていますが、思想的な意味では非常に重要なものを含んだ作品です。
0投稿日: 2024.08.14
powered by ブクログドストエフスキーの五大長編のひとつ。 他の四作はすでに読んだが、これが一番読みにくかった。 読みにくいというか…話の筋がよくみえないというか…話に乗りづらいというか…。 あと名前の覚えにくさも一番だったかもしれない。 同じ名前の公爵が二人もいるし…。 主人公のアルカージイはまさに『未成年』というかんじで、いわゆる若気の至り的な部分が多く、読んでいて恥ずかしくなってしまうような場面も多かった。 本書は『偉大な罪人の告白である』とされているので、これから下巻でいろいろあったり、アルカージイが成長したりするのかな?と思うけど実際はどうだろう…。 実父のヴェルシーロフとの関係性もどうなるのか。 最後はエッ!?となる展開だったので下巻が楽しみ。
1投稿日: 2022.11.18
powered by ブクログなんだかよくわからないままに上巻を読み終わってしまった。ちょっと訳文が古いかんじ(仕方ないです)で語り手が”未成年”にはあまり思えない。言動とか考え方とかのこじらせたかんじはまさしく”未成年”なんだけども。何の話だかよくわからないままに読ませてしまうのはさすがドストエフスキーならでは、なのか!?
1投稿日: 2021.03.25
powered by ブクログ世間は「不倫」した人に対して「正義」をふりかざして批判しているけれど、ドストエフスキーの主人公はいつだってスタートからだめなやつで、性格がわるくて、賭博したり浮気したり盗みしたり…、なんだか世間が設定する潔白な正しさにつかれてしまったとき、いつもドストエフスキーはそういう人に誰よりもよりそってくれるなと思う。ドストエフスキーの本がこの世にあり続ける限り、私のバランスはなんとかたもって生きていけるような気がしている
0投稿日: 2020.01.28
powered by ブクログまだ上巻だけなので、なんとも言えないけど、たいして面白くはない。 グダグダしてる。 ドストエフスキーはいつも前置きと時間の流れがおそーい長いが、これは次読もうと思える引っ張っていく力がなかった。私にとって、だけど。 事件と言えば後半には出てくるけど、あぁそうだったの。…という感じで。 アルカージィ、未成年だよなぁ。なんだかイラっとくる。 最後まで読むけど、下巻は面白くなるのかしら。
0投稿日: 2018.08.11
powered by ブクログ貴族出身のヴェルシーロフは平等な価値観を持った世界人でありたいという「高邁な思想」を抱く一方、女性にくらくらしてしまう弱点を抱え、出会うご婦人方に衝動的に対処。 あちらこちらでトラブルの種を捲いてしまい、異腹の子どもたちや内縁の妻は大迷惑を被ってしまいます。 家族を不幸に突き落とす人間に人類の幸福や未来を語る資格はあるのか?
0投稿日: 2018.06.14
powered by ブクログまず五大長編を読破して安堵…主人公のアルカージイが同い年で若さの権化で恥ずかしくてしょうがないけど等身大の共感があって今読めてほんとに良かった、真に人間的で人道的で善良な大人になりたい、そんな若者を導くドストエフスキーからのメッセージがたくさんあるんだろう
0投稿日: 2017.02.17
powered by ブクログ自殺、妊娠。腹の探り合い。実父(ヴェルシーロフ)に子(アルカージィ)はあるときは不信、あるときは絶対の崇拝と激しく揺れ動く感情。祝宴性が全開だ。上巻終盤に出てくる親子の対決?の場面は見物だ。キーアイテムは手紙。ロシアにおけるサモワールの意義の描写もなにげなくいい。
0投稿日: 2016.11.10
powered by ブクログ色々と巻き起こる小説で人物を把握したりするのに時間がかかる・・・正直読みやすくはないけど、同時にすごく惹きつけられる。理想と現実の狭間で揺れ、複雑で極端な性格をした主人公はドストエフスキー的な気がするなぁ・・・。
0投稿日: 2016.09.13
powered by ブクログドストエフスキーの後期五大長編作品の中の一作品。 主人公アルカージィは二十歳そこそこの青年。 過剰すぎるほどのプライドの持ち主で、読んでいるほうが恥ずかしくなるようなことをしでかしてしまうしで、青二才なんですね。 アルカージィには父親が二人いる。 実父は貴族、そして戸籍上の父は家僕で庭師。 私生児で育てられ、子供のころは苛められっ子だったせいか素直さがなく反骨的。 父親の存在が常に抑圧されていて、愛憎が激しくバランスの悪い精神状態で危なっかしく思えた。 登場人物の名前が覚えられなくて途中、何度も引き返して読んでいたので、すんごく読了まで時間がかかってしまった。 下巻は早めに読めたらなぁと。
4投稿日: 2015.07.30
powered by ブクログ※このレビューでは上巻のみならず下巻もまとめて扱っています。 【内容】 私生児として生まれた主人公は、複雑な事情のもと、親から離れた所で育つ。 幼い頃に、ひとときだけ父母それぞれと会った経験がある彼は、断片的な事実と捻じ曲げられた真実を糧として、両親の人物像や信念を妙なものにしていく。 とあるきっかけから父母と妹のもとへ赴くことになった彼は、未だ大人になりきれぬ青さと、人ひとりが社会的に抹殺されうるほど危険な手紙を携えていた。 青少年の性質とは。理想と折り合いとは。 【類別】 小説。 全編にわたって、独白の要素が強いです。 【書き表し方】 多少の冗長さがあります。 【備考】 このレビューは以下の版の鑑賞に基づくものです。 ・上巻…21刷(19刷改版) ・下巻…19刷(17刷改版)
0投稿日: 2013.10.29
powered by ブクログ5大長編はどれも寝食忘れて読み耽ってしまうおもしろさです。 この未成年は長編のなかではマイナーなイメージがある。 読んだ当時は古本屋にしかなかったからこのリニューアルは嬉しい。 主人公の回送シーンなどは涙が止まりませんでした。
0投稿日: 2012.05.27
powered by ブクログドストエフスキー五大長編の中でも、難解な作品と評されることのある「未成年」。 少年から青年への成長途中である主人公が、父との再会、女性への恋、理想の追求と挫折などの様々な体験をし、一段上の精神の成熟さを獲得していく物語です。 経済的・社会的には「未成年」という留保がつきながらも、思想的には自身を「成熟している」と考え、そのコンフリクトに苛立ち悩んだり、「自分が正しい」という自信と「自分は未熟なだけではないか」という懐疑との間に揺れ動き、一貫性を保てなかったりという主人公の苦悩は現代人にも共感できるのではないでしょうか。 大変示唆深い作品でした。
1投稿日: 2012.01.15
powered by ブクログドストエフスキーの五大長編の中ではもっとも好きな作品です。まだまだ無力さを持った未成年の主人公が力を尽くして未熟さから脱しようとしている様が好きだったりします。
1投稿日: 2011.07.19
powered by ブクログ「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」と読んでみての「未成年」。 "五大作"として加えられることもあるようだけど、あまり心に残ることもなく本棚に並んでいます。 もう一回読んでみようとは思うけど、今一つそそられないかなあ
0投稿日: 2011.03.21
powered by ブクログ個人的には、罪と罰よりも面白いと思う。 ちょうど主人公に近い年齢で読んだため、20年後にもう一度読み返してみたい作品。
0投稿日: 2010.12.28
powered by ブクログドスト氏五大長編のうちでは地味な一角。しかし、やはり面白い!散漫だとか難解だとか言われてるが、父と子の愛憎、遺産をめぐる陰謀、主人公アルカージイの『理想』という縦糸がサスペンス色交えて展開されるので、そんなにブレずに読める。ここでもやはり分裂する自我「魂の相克」が描かれる。
0投稿日: 2010.12.05
powered by ブクログ地主の父と使用人の妻である母の不義の末に生まれた私生子アルカージイ。家族と引き離されて育った故に、孤独を主張しながらも家族を求める姿が見え隠れします。
0投稿日: 2010.11.28
powered by ブクログ86 130 194 299 339 369 384 400 434 471 524 548 570 608
0投稿日: 2010.06.05
