
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
小説家としての三浦の業をこの一冊でみた気がした。 はじめの「接吻」がほんとうにすごいと思った。 出稼ぎに出ているお父さんに東北から会いにきたキワは、上野駅のホームで見知らぬ女の人に自分の名前を呼ばれる。 とにかく三浦哲郎の文章は一切の誤魔化しがなく、身を委ねられる。話がいいようにも思うのだけど、この作家はひとつひとつの文章が作品を作っているのだとやはりつよく感じる。 自分が短篇小説を書くときに、これらの作品はお手本になるだろうな。
0投稿日: 2021.07.31
powered by ブクログ「接吻」「厄落し」「初秋」「遠出」「出刃」が気に入った。 面白くない話が一つもない。 こんな短編集滅多にない。 出会えて感謝。
1投稿日: 2016.01.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2012年のセンター試験の追試問題で「メリー・ゴー・ラウンド」に出会いました。 その話の悲しさに驚き、思わず周囲の友達に読ませたのを覚えています。 特にそういった描写がないのにぞっとさせられる文章に出会ったのは、小野不由美の「くらのかみ」以来です。 こちらの文章のほうがより洗練されている気もしますが。。 この短編集の中では、メリー・ゴー・ラウンドの次に「睡蓮」が好きです。 真っ暗な背景に、足まで泥に使った子供と、ぽっかり浮かぶ睡蓮の花。そのような情景がありありと思い浮かび、背筋が寒くなります。 子供の無邪気さ故の恐ろしさが丁寧にかつ簡潔に書かれています。 ただかわいいだけの存在ではなく、何をしでかすかわからない未知の存在であることを認識させられます。 他の話も胸を締め付けられるものばかりです。 短編ですぐ読めるので是非他の人にも読んでほしいですね。 特に中身のない小説ばかりを読んでいる人には是非。小説とはこういうものだと思ってほしいです。
1投稿日: 2013.07.29
powered by ブクログもともと短編が好きなこともあるが、つくづく『上手いなぁ』と感嘆の声が洩れてしまう。 子どもを主人公とした短編ばかりが集められているのだが、三浦さんはことに子ども目線での話の描き方が素晴らしいのだ。 こどもの目線。こどもの目に映る世界。こどもが気づいていない出来事。読者は、それらから背後にある大人の世界の複雑な事情を読み取ることができる。 簡潔で美しい文体のなかに詩情が溢れている。 それでいて、どれも切なく物悲しい。
2投稿日: 2011.10.23
