
総合評価
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powered by ブクログ一俵の重みとミツバチが消えた夏が好きです。 プライドが邪魔をするという言葉があるように、 良い方にも悪い方にも作用するのだと感じました。 「菓子はな、想い出なんだ。」 「どれくらいの犠牲に堪えられるのか。」
10投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログ一俵の重みが面白い。 米騒動のいま、かなり的を射た内容になってると感じた。 米野のその先が気になる。短編で終わらせるにはちょっともったいない話だった。
18投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログ取材量に比して、あっけなく簡潔する物語が6扁。 多分他の作品でも活躍すると予測がつくキャラクターも何人か。 どちらがいいという話ではないが、読んでいると筆者が好きなキャラクターと嫌いなキャラクターが割とはっきりしているのが興味深い。 あと、有能な女性を描くのがとても上手。「一俵の重み」に登場する農水省の官僚、絶対他の作品に出てくるんだろうな。
1投稿日: 2025.06.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「一俵の重み」のような、いい意味での「プライド」を主題にした短編集ばかりかと思ったらそういう訳でもなかった。とはいえ、タイトルにもなっている「プライド」を始め、全体的に面白かった。 「暴言大臣」やショートショート的な「歴史的瞬間」など、ブラックな話もなかなか秀逸。
0投稿日: 2023.08.30
powered by ブクログプライド、矜持をテーマにした短編集。 特に暴言大臣の結末に驚かされた。 短編だが、1話1話考えさせられる内容で読み応えがあった。
0投稿日: 2022.10.10
powered by ブクログ起承転結ではなく、日常をただ切り取ったのでもなく、人間のプライドの部分をさらりと描き出してる印象。初めて読むタイプの小説で、これをおもしろいと感じたことに大人になったなと思った
1投稿日: 2022.05.03
powered by ブクログ買ってあったのに読むのが遅くなった。表題の「プライド」は2008年初出。フィクションだが日本の現実を踏まえた貴重な取材がデータになっている。だが現状は殆どが変化がなく続いていることに考えさせられた。 「プライド」は人を高めもするが崩壊もさせる。7編の主人公たちの前向きの矜持に励まされる部分が大いにあった。 自分は余り関わりのないと思っているところが、知らない、気づかないだけで大きな影響を受けていることを知る。 真山さんの本を読むのは、こういったまっすぐな、直球ど真ん中という作品に触れることが出来るから。長く読んでなかったその後の作品を辿ってみたい。 一俵の重み 現在の農政について。食料自給率、農産物輸出支援基金、農業者個別所得保障制度などの言葉が飛び交う。 冒頭は当時拍手喝采で迎えられた”必殺仕分け人”が農水省の出した三件の基金を切り捨てるかどうかの場面から始まる。「却下!!」と叫ぶ美人議員を、純正ジュースで篭絡しようとすることから始まる、あの手この手。 米博士の米野が日本の米を巡って開陳する理論は、米を主食にし、米好きの私には胸に応えた。 「食料自給率が40%を割り込みそうな今、輸出と言う発想が理解できませんか」 「食料自給率はカロリーベースなんです」 「輸入をやめると、食料自給率は100%になるわけです。にもかかわらず多くの国民は飢えるでしょうね」 「小麦の世界標準の価格は、トン当たり約200ドルです。それが、日本は1200ドル以上します。名物の讃岐うどんの原料の大半は輸入品です。地元産の小麦より上質だからです」 「なぜ米を輸出するための基金が必要かと言うことです」 「本当の意味で、この国の食料がなくなるかも知れないという時に備えるためですよ」 「輸出できるほどの良質な米を大量生産すれば、不測の事態にも備えることが出来ます。つまり、食料安全保障問題も解決するわけです。たとえ輸入がとまったとしても、輸出用の米を国内に回せばいいわけですから。しかも供給過剰問題も一挙解決することになる」 「日本の農業とは何を指すのです」 「日本の農業就業人口は260万人です。しかも、実質農業だけで生計を立てている主業農家は諸説ありますがそのうちせいぜい2割、58万人農家です」 「戸別保障は、買い取り価格の下落で赤字に悩む農家を救う制度なんですよ」 「大臣、なぜ兼業農家にまで赤字分を支払うのです。しかも、現状では減反している農家にも支給を予定されているとか。これはコメを作らない連中を奨励する。こんなことをしていたら、真面目にコメを作る者なんてあっという間にいなくなってしまいます」 農水省は、年間予算三兆円を守り続けている。省内には予算死守こそ農水官僚の使命だというものまでいる。 「大臣は、米一俵の重さがいくらかご存知ですか」 「60キロです。その値段がどんどん安くなっている。何故なら供給過剰だからです。だから減反しろという。それは間違っている。片手間で米を作っている農家への保護をやめるべきなんです」 そういう意気で米村は処世術などどこ吹く風、怖いものなしの意見をぶつけ、研究中に生み出した最高級の米をのびのびと育てることを楽しみにしている。 医は…… 脳外科を学んだかつての同僚は順調に昇進し、脳外科センター長に就任した。教授が買って出た派手な手術パフォーマンスが失敗した、助手だった私は左遷され退職してアメリカに留学した。そこで先進手術を学びトップクラスに数えられるようになった。センター入所を条件に呼び戻され、教授の椅子も約束された、しかしそれは裏があるのではないか、徐々に現れる医学者の真実。 絹の道(ドウ) 絶滅の危機に瀕した養蚕業を政府が保護する動きがある。養蚕・絹産業連携の事業には補助金が出るという。 そこに養蚕研究者の女性が現れる。放置されている桑畑の葉に惹かれたのだという。地主の青年は役所で、地元産業の発展を担当していた。彼は一途な女性や、昔を懐かしんで手伝おうという人たちとともに、養蚕業に手を貸し、美しい日本の絹を作り出そうとする。 原種に近い蚕をふやして、深い美しい絹を作ろうという道(どう)と呼ぶにふさわしい工程が描かれている。 「500頭よ。蚕は家畜だから、匹じゃなくて頭で数えるの」 養蚕の歴史、蚕の成長、野球少年だった主人公が次第に養蚕にめざめ村おこしにも役立てる仕事に生きがいを見出す、二人の再生物語にもなっている。 プライド プディングで起業し今では食品企業の第一線を走る工場で、問題が起きた。 材料の牛乳に問題があるという内部告発があった。 柳沢は以前コスト削減のために、賞味期限ぎりぎりの牛乳を安い値で仕入れている事実の改善を求めたことがある、お前ではないのか 「潔白を証明する根拠を出せ」 「告発文には誤った表現があります。 そこには、”消費期限切れの牛乳”とあります。消費期限とは生物や劣化の早い食品にだけ定められて期限であり、わが社の超高温殺菌牛乳は、その対象外です」 本来は”賞味期限切れ”と書かなくてはならないのだ。 この告発文の一語から、会社の起源当時から創業者が伝えてきた理念、精神など、利益の前で忘れそうになるアメリカ式受益産業経営の実態にまで話は及び、個人のプライド、魂が輝く感動的な話になっている。 暴言大臣 言いたい放題の質疑応答で、顰蹙を買った大臣には、それを言い放つ根拠があった。結婚五十年、できる妻を持った大臣のいまだに甘甘な夫婦生活が微笑ましい。病身を帰り見ずに、夫を助けるために中国外交に出かける妻の覚悟。それは……。 ミツバチが消えた日 報道写真家は養蜂家になった。戦場を写すことに無力感を覚えたからだった。 ある日近隣の養蜂仲間から緊急連絡が来た。「ミツバチが疾走してもどらない」 セイヨウミツバチが主流なのだが、ニホンミツバチを育てているうちのは大丈夫だろうか。 欧米でも同じ例が出ているという。 原因は何か。 すに近くまで戻って見た。死んでいくミツバチに悲しみが増幅される。 ーー働き蜂のミッションは卵を産み続ける女王蜂を、命をなげうって守ることだ。その女王蜂を見捨てて、ほぼすべての働き蜂が消えるなどと言うのはどう考えても異常だ。ーー いないいない病と名づけたこの現象は農薬の「バツグン」のせいではないのか。 豪農の力の前でことなかれで済ますのか。 結論が出ないまま話は終わるが、言えない現状が良くわかる、危機感が募る。 なおこの話は長編「黙示」でも取り上げているそうで、読みたいと思う。 歴史的瞬間 だれでも、一度は閣僚に名を連ね出来ればトップになって名を残したい。彼はついに総理大臣になった、北から絶え間なく飛んでくるミサイル、「迎撃せよ」と叫ぼうとして死んだ。 在職中に脳卒中でなくなった総理は。 300ページちょっとの短編集はすぐに読めるが、内容は豊かで鋭い、勉強になった。 関心があれば一読を強くお勧めする
0投稿日: 2020.01.20
powered by ブクログ事業仕分け問題、医療ミス、食品偽装、そして農業問題をテーマにした短編集。 特に農業についての話が興味深かった。
0投稿日: 2019.01.29
powered by ブクログ真山仁さんの作品には珍しい短編集です。医者がテーマだったり農業がテーマだったり養蚕がテーマだったりと、ハゲタカシリーズに慣れている読者は若干驚くかもしれませんが、そこは真山仁作品!読んでいる内にドンドン引き込まれて行きます。
0投稿日: 2018.11.19
powered by ブクログ長編小説になった元ネタの短篇集 ・一俵の重み ・医は・・・ ・絹の道 ・プライド ・暴言大臣 ・ミツバチが消えた夏 蚕の話の絹の道は、興味深かった。
0投稿日: 2018.10.18
powered by ブクログ社会問題の深層に潜む、現場の人々の一筋縄ではいかない思いに光を当て、深層心理まで描きこんだ極上フィクション六編と掌編「歴史的瞬間」を収録。(e-hon)より
0投稿日: 2018.10.09
powered by ブクログ『ハゲタカ』で有名な真山氏の短編集、7編。 食品会社、医者、農家、養蚕家、養蜂家...など、様々な者たちの持つプライドとは? 企業買収や災害対策など、テーマは、あらゆる社会問題に渡るなかで、今回は、主に農業がメインテーマ。 農水省官僚の米野の言葉が、心に響きます。 「土は全ての実りの礎。土が痩せていれば、まともな作物は出来ない。おまえが、身を挺して土になれ。」
0投稿日: 2018.09.07
powered by ブクログ【感想】 真山仁の短編集。 読みやすかったけども、やはり短編集なので少し内容が薄かった気がする・・・ 初っ端の米野は特にキャラが立っていて、物語も非常に面白かったので、もう少し長くても良かったかなーと思った。 でもやはり、真山仁は長編モノでこそ生きるねぇ 【あらすじ】 確信犯的に期限切れ食材を使った菓子職人の胸中に迫る表題作、変人官僚が事業仕分け人と対決する「一俵の重み」。 逆境を支えるのがプライドなら、人を狂わせるのもまたプライド。 現代を生き抜くために、絶対に譲れないものは何か。 社会問題の深層に潜む、現場の人々の一筋縄ではいかない思いに光を当て、深層心理まで描きこんだ極上フィクション六編と掌編「歴史的瞬間」を収録。 【引用】 p33 政治って何なんでしょうか? 権力者が、己が力をひけらかす場だ。 p41 恫喝することこそ、威厳の証だと大臣は思っているようだ。 だが不思議なもので、声高に喚き散らす者ほど、組織での存在は軽くなる。 むしろ米野のように柳のようにしなやかに相手の怒りや非難をかわす知恵者に尊敬が集まるのだ。 p63 官僚とは、土だ。 土はすべての実りの礎だが、土が痩せてたり腐ってしまえば、まともな作物などできはしない。 どれだけ素晴らしいたねでも、土がダメなら実りの季節はこない。 p301 スポーツ観戦でいつも感じるのだが、どれだけ技量や力があっても、勝敗を決するのはメンタル部分にある。 どれほど追い詰められても、絶対にピンチを切り抜けるという一念が、本人の能力以上のパフォーマンスを引き出すことがある。 反対に、自身の能力を過信すると、必ず手痛いしっぺ返しを食らう。 その境界線は非常に曖昧で、時々刻々と変化する。
3投稿日: 2018.08.13
powered by ブクログ蜜蜂の話とその後別の作品になったのは連載時に読んで覚えていた。どれもすっきりはしない話だけど面白かった。
0投稿日: 2017.08.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
失礼ながら、ハゲタカ以外も書けるんだと思ったし、 他の作品も読みたいと思えるいいきっかけになった もう1つ以外だったのが、解説も面白かったこと たんなるあらすじのなぞりなど、 新しいトピックが何もない解説のための文章というよりは これだけでも1つの章立てになるんじゃないかと思った 本編も以外なことが多かったけど、 最後まで意外性が続いていたなぁ ・一俵の重みは、もっと続きが読みたくなる話 日本の農業について、自分が無知だと認識させられ 考えさせられるが、物語として痛快で面白かった ・ミツバチが消えた夏は、同じように農業(?)関連 突然蜂が消えてしまった状況から、農業の関係者間の やりづらい関係性が見えてきたときに 主人公が当事者としての強い意識で行動する様などが 応援したくなり、かつ農業の問題も意識させられる ・暴言大臣は予想外の展開、最初は戸惑ってしまった
0投稿日: 2017.01.21
powered by ブクログ農業にスポットを当てた話が初めて知ることばかりで、かつ素人にでもわかりやすく書いてあって面白かった。 メディアの報道に対して、常にその報道は正しいのか?という視点を持つことの大切さを、改めて知らしめてくれる一冊。
0投稿日: 2016.02.09短編集なので
ちょっとした空き時間に読むのにはいいかもしれません。が、少々物足りなさを感じるのは否めません。 真実は目に見えないところにあるということを、一遍一遍読みながら感じました。 あなたや私の身の回りの日常の中にも、実はものすごい物語が隠れているかもしれませんね。
0投稿日: 2016.01.25
powered by ブクログミツバチの話が印象的でした。というより、ショックだった。 よかれと思い選んで買っているものが、生産地の人たちを苦しめているとしたら…。それはもう選べない。選びたくない。 でも、そんな情報は、なかなか消費者まで伝わってきません。 いろいろと考えさせられました。
0投稿日: 2015.09.05
powered by ブクログプライドをテーマに数話の短編集。大筋のテーマは農業・畜産といったものである。短編のためストーリー展開が早く、すぐ読める。
0投稿日: 2015.03.10
powered by ブクログ短編集である。6編と1編。 その時々の話題を 作品に仕上げている。 さすが、小説家 である。 その物語づくりの巧みさに 感心をする。 農と食にかかわる問題も 瞬間凍結して 物語として 提出する。 一俵の重み 仕分け をすることに対して 米野の巧みな戦い。 必殺仕分け人 早乙女の ムダの判断。 米野は パフォーマンスをして 人材を育てる。 官僚とは どうあるべきなのか? 少なくとも、民主党の政権でのなかでの 官僚とは。 コメを輸出する。というテーマは 夢のような 現実的な話。 それが 政府がかかわることは、意味があるのだろうか。 医は 医術とは どう活かされるのか。 論文を書かない限り、偉くなれない。 しかし、人を救うには 手術を積み重ねないと行けない。 そのジレンマの中で 友人の裏切りを知る。 絹の道 小手川の生き方が 清々しいかもしれない。 遺伝子組み換えで できたカイコは、 ニンゲンにとって、効率的であるが。 原種の持つ なにかが失われる。 プライド 消費期限と賞味期限。 職人の持つプライドとは。 暴言大臣 団塊の世代が 亡国の徒である。 と暴言を吐いて、厚生労働大臣として 守った矜持とはなんだったのか。 うまいトリックが あったんですね。 ほんのわずかの時間稼ぎとは。 日本と中国の関係が良くなることで 喜ぶものは。 蜜蜂が消えた夏 紛争地をめぐるカメラマンが 向かったのは 蜜蜂を育てることだった。 歴史的瞬間 北朝鮮が ミサイルを日本にむけてきた。 それを迎えた 総理は。 『日本人の誇り』とは、なんであるか。 プライドを持つべきだと 真山仁は言う。
0投稿日: 2015.01.07
powered by ブクログなんせなんせ、タイムリーな内容。 ちょっと前に読んだのですが、ちょうど最近第2弾の事業仕分けがありましたしね。 真山さんの作品ですから、面白くないはずはない。 けれど、短編集ということで、少し物足りなさも・・・。 ひとつひとつの作品がもっと掘り下げていくこともできるだろうに、それをあえてしないのは すべてを描きたかったからでしょうね。 それぞれの立場、背景。 けれどそこに共通して流れるもの。 うん、面白かった。 早く真山さんの長編が読みたいなぁ。 次回作が楽しみです。
0投稿日: 2014.08.19
powered by ブクログなかなか読み進まず、去年から何ヶ月もかけて漸く読了。 先の一冊と同様、短編集って難しいな。短い内容でメッセージを伝えるって技術を要するんだな、というのが感想。内容自体はあまりに時間をかけて、ダラダラ読んだので、今一感想らしい感想持てず。
0投稿日: 2014.02.09
powered by ブクログハゲタカで有名な作者の短編集。 内容的には長編にしても面白そうなネタが多数含まれていて、オチは社会派だったり、いっそ「世にも奇妙な物語」にしちゃったほうがよいんじゃないかというようなものもあり。 読みやすいのと、短編でもきちんと背景を調べてキャラを立たせているのでクオリティの高い作品に仕上がっている佳作。
0投稿日: 2014.01.26
powered by ブクログ2013.12.17 am0:56 読了。短編集。この著者の作品は初読。人々の思い。どろどろ。一生懸命になればなるほど、情熱を傾けるほど、周囲との温度差が広がる。問題の答えを見つけることは良心や常識に従うことを意味しない。結局どこにも答えなんていう存在はないのか。共通点は主人公らが「何か」に屈せずに生きていくという点。「なにか」とは常識や風潮、権力、権謀術数、さまざま。滑稽滑稽。深い思考と単純思考。バランス大事。他作品も読みたい。以下印象に残った言葉。 「誰のためのルールだね」(194) 「教科書は、社会の本当の姿を教えない」「じゃあ何を教えるんです」「難しいことは偉い人にまかせるのが、1番幸せという幻想だ」(33) 「恵まれた者の無関心が、社会を静かに、そして確実に蝕んでいく」(263) 以下印象に残った言葉。
0投稿日: 2013.12.17
powered by ブクログ社会問題をテーマにした短編。農業や養蚕業のこととか、普段あまり考えない業界のことについて、考えさせられる。もっと社会に目を向けねば。
0投稿日: 2013.11.28
powered by ブクログ著者の作品のなかでも、この短編集が一番面白いと感じた。人の矜持の本質とはなんなのかを、正攻法で伝えるものもあれば、反面教師的に伝えるものもある。プライドの全くない人間を登場させた作品はなかなか意表を突いて面白かった。
0投稿日: 2013.09.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
○「ハゲタカ」シリーズで有名となった、元新聞記者出身の作家、真山氏の作品・短編集。 ○社会問題(特に「食」に関わる問題)をテーマに、各短編ごとの主人公や登場人物それぞれの「プライド」の観点から話しを構築。 ○この短編の一部を、「黙示」という長編で再構成しており、本編を読んでから「黙示」を読めば良かったと、少し後悔。ただ、それでもおもしろい内容。 ○短編のため、複線や説明が足りないと感じる部分もあるが、著者の視点がよく分かるもの。長編に期待したい。
0投稿日: 2013.09.20
powered by ブクログ世間の様々な問題の当事者を「プライド」という側面で表現している。 そこに登場する人物は、結果としてたとえ悪人となったとしても、プライドを持って行動していることを考えさせられた一冊。それが、いいのか悪いのかはぼくにはわからない…。
0投稿日: 2013.09.12
powered by ブクログどの短編も数行を読むうちに すっ とその世界に連れて行ってくれる。 今の日本、どこかおかしいなぁ と 思っている人には その思索のヒントにさせてもらえる「話」「言葉」が いっぱい 詰まっています。
0投稿日: 2013.08.31
powered by ブクログある日突然、製菓会社のプディングについて「消費期限切れの牛乳を使用している」との内部告発文書がマスコミ各社にばらまかれた。 名指しされた商品は創業以来の看板商品だ。老舗ブランドとしての価値を著しく落とすことになると慌てふためいた経営陣は、犯人探しに躍起になる。手掛かりは文書しかない。しかし内部告発としてはおかしな記述がひとつあった。「消費期限」だ。 コスト削減策として商品に使う牛乳は数年前から、低温殺菌牛乳から高温殺菌牛乳に変えていた。消費期限とは生ものや劣化の早い食品にだけに定められた期限で、高温殺菌牛乳はその対象外だった。だから本来は「賞味期限」と書かれていなければおかしい。内部の人間なら誰でも知っているはずだ。これは本当に内部告発なのか。それとも… 表題作の短編『プライド』は菓子作りにかけた職人の矜持と、経営陣のコストカット思想がぶつかり合いから生まれる齟齬を描いている。企業として、忘れてはいけない理念とは何かを問いかけてえいる作品だ。 記憶違いでなければ、たぶん真山仁の短編集はこれが初めてだったと思う。 この本には6編の短編が収められているが、どれも短編であることがもったいない題材で、ほんとはこれで長編を書いてくれたら良かったのにと思う。盛り上がってきたところで、尻切れトンボのように終わってしまう短編もある。 最初にある『一俵の重み』という短編と最後の『ミツバチが消えた夏』が個人的には好きだった。 『一俵の重み』は民主党政権下での「仕分け」作業でパフォーマンスだけで農政のいろはも知らない美人議員(蓮舫がモデルとすぐわかる)をその道一筋の官僚が、やんわりと追いつめる話。 民主党の目玉政策だった農家への個別保障制度がいかに日本の農業をダメにするものだったかよくわかる(実現しなくてよかった) 政治は官僚をいじめてれば良いという単純な問題ではない。 安倍政権もTPP交渉で農業問題を抱えているので、この短編を読めば日本の農業の方向性が勉強できていいと思う。 『ミツバチが消えた夏』は世界中の養蜂業で問題化しているミツバチが突如としていなくなってしまう話。日本でも起きてるのかどうかは知らないが、対策を怠れば早晩起きるであろう大問題。どうしてそんな不可思議な現象が起きるのかは、本編を読めばわかる。(でもそれが世界中で起きている現象の真の原因かどうかはよくわからない) ミツバチを生命体としてではなく、まるで製品のように扱う大規模な養蜂には人間の傲慢さがよく表れている。 全編を通して貫かれているのは、命や自然に対する畏敬の念だ。人間の都合や経済原理によって生命の摂理を蹂躙していいのか、ということを読者に問いかけている。 良いのか悪いのか評価は分かれると思うが、短編集であることによって、テーマの重さに比べれば非常にスラスラと読み進められる。 個人的には長編にして、どっしりしたものに書きなおして欲しいと思う。
0投稿日: 2013.08.16
powered by ブクログ確信犯的に期限切れ食材を使った菓子職人の胸中に迫る表題作、変人官僚が事業仕分けと対決する「一俵の重み」。社会問題の真相と、現場の人々の一筋縄ではいかない思いに光を当てる。逆境を支えるのがプライドなら、人を狂わせるのもまたプライド。現代を生き抜くために、絶対に譲れないものは何か。深層心理まで描きこんだ極上フィクション六編と新収録掌編「歴史的瞬間」。
0投稿日: 2013.07.12
powered by ブクログ面白かったです。 単純なハッピーエンドではなく、読者に考えさせる終わり方のものが多く、読んだ後も余韻が残りました。 テーマも作者の専門知識が活かされたもので興味深かったです。
0投稿日: 2013.06.15
powered by ブクログ短編だけど、真山仁らしさがちゃんとある。読みやすいけど、話に芯がありました。農業問題が多かったけど、次の長編のテーマかも。
0投稿日: 2013.06.09
powered by ブクログ真山仁にはめずらしい短編であるが、真山氏の特徴である詳細な取材に基づいた構成はかわらない。時事に関する比較的新しい題材を提供し読者に考えさせてくれる。
0投稿日: 2013.05.06
powered by ブクログ投資ファンド「ハゲタカ」や地熱発電「マグマ」、原発「ベイジン」など時事性のある題材を、ある意味予言性を持って世に送り出している真山仁の短編集。 政治ショーの「事業仕分け」と対決する変人農水官僚。消費期限切れ牛乳使用問題、農薬によるミツバチ失踪事件など、多くが「農」にかかわる短編集。特に事業仕分けの「一票の重み」★★★★はキャラも立ってキレがよく真山節、短編ではもったいなく、是非長編として出してもらいたい。 短編としてう~んというのもある。「暴言大臣」だけはちょっと意味不明。やはり真山仁は長編がいい。
0投稿日: 2013.04.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
農業問題に切り込んだ短編小説の集合体。昨日も、ラジオで、農薬とミツバチの関係についてのコメントがありました。都会=不健康、農村=健康は全くの間違い。地方ほど、物が言えない風習が残っている(偏見かな)。 農村≒農薬、これが人体にどれだけの悪影響があるか。しかし、閉鎖社会。。必要悪は、いつかはただの悪になる。談合同様。
0投稿日: 2013.03.28
powered by ブクログ真山仁の新作の文庫化。バブル以降の日本経済を外資ファンドの視点から浮き彫りにした「ハゲタカ」はボクにとってビジネス小説のバイブルのようなもので何度も読み返した。その後、中国、エネルギー問題、マスメディアなどを題材にした問題作を次々に発表しているが最新作はなんとタブーに近い農業政策問題に切り込んでる。米、農薬、養蜂、養蚕などを題材に真山作品では珍しい短編集。農業分野は以前から関心をもっていたのでとても興味深い内容。この短編集がプロローグとなって最新刊の「黙示」に続くという例によって壮大な構成になっている。
0投稿日: 2013.03.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
仕事に対するプライドや矜持を描いた6編の短編集。 時事問題を扱って簡潔に描かれているので、わかりやすい内容となっています。 「この登場人物って、もしかしてあの人がモデル?」とかクスっとくる場面も多々ありました。 すっきりと終わる話ばかりではないのですが、 それが却ってその後をいろいろと想像させ、面白かったです。
0投稿日: 2013.03.18
powered by ブクログ面白い! でも短編なのでよく出来たプロットを読んでいる気がしてくる。 どの短編も続きが気になる作品になっている。
0投稿日: 2013.03.05
powered by ブクログ短編集でした。 色々な職業の話がまとめられています。 事業仕分けの話など、リアリティのある話で面白かったです。
0投稿日: 2013.02.23
powered by ブクログ確信犯的に期限切れ食材を使った菓子職人の胸中に迫る表題作、変人官僚が事業仕分け人と対決する「一俵の重み」。逆境を支えるのがプライドなら、人を狂わせるのもまたプライド。現代を生き抜くために、絶対に譲れないものは何か。社会問題の深層に潜む、現場の人々の一筋縄ではいかない思いに光を当て、深層心理まで描きこんだ極上フィクション六編と掌編「歴史的瞬間」を収録。
0投稿日: 2013.02.01
powered by ブクログすごいストーリーは面白いけど、読み終わった後になんかさみしくなる話ばかりだから、ちょっと悲しい。 ストーリ展開重視の人にはおすすめです。
0投稿日: 2012.12.15
powered by ブクログ『ハゲタカ』シリーズも良かったけど、短編もまた違った味があっていい。農業系の社会問題が多かったのが印象的だった。それにしても、事業仕分けといい、農家戸別補償制度といい、いなくていいのは、官僚じゃなくて政治家の方なんじゃないの?と言いたい。
0投稿日: 2012.12.03
powered by ブクログ短編集ながら、読み応えたっぷりな一冊。 変化の激しい時代に、タイムリーな話題を次々に小説として届けてくれる真山仁さんには、小説を読むたびに尊敬の念を抱く。 本作品に登場した人物が、別の長編小説「沈黙の代償」にて再登場しているとのこと。こちらも読むのが楽しみだ。
0投稿日: 2012.11.23
powered by ブクログ『働くとは?』を改めて考えさせられる短編集。生活の為、社会貢献の為、この国の未来の為、様々なプライドに出会って立ち止まってみるきっかけになるかも知れません。
0投稿日: 2012.10.28
powered by ブクログ各人各様のプライドがあるんです 強大な権力に向かう 自分の信念を曲げない 忘れていた自分のプライドを思い出す
0投稿日: 2012.10.27
powered by ブクログ事業仕分け問題、医療ミス事件、食品偽装事件など、 ここ最近の間に紙面をにぎわせた、日本の社会問題を背景に、 真山仁の独特の視点で切り込んでいった短編集です。 各短編(全6話)の最後には、 予想もしていなかった落ちがあり、それがまた面白い。 「正義」とは何か、そして「プライド」とは何か、 私は、あらためて考えさせられました。
1投稿日: 2012.10.21
powered by ブクログ2012年10月 08/81 「ハゲタカ」の真山仁さんの短編集。短編集ですが、現代社会の問題点に目を向けつつ、エンターテイメントに仕上がっています。百田尚樹さんの蜂の物語を読んだだけに、養蜂のやつあたりでは感じるものがありました。いま連載中の作品の販売が待ち遠しい。
0投稿日: 2012.10.12
powered by ブクログ短編集だと気づかずに購入したが、一気に読めた。7編構成だが、どれも読み応えあり。個人的には、「一俵の重み」が気に入った。
0投稿日: 2012.10.07
powered by ブクログタイトルの通り、プライドに関する短編集。テーマは、事業仕訳・医療・農業・食などなど。 作者の取り上げるテーマは、いつも、私がマスコミなどを通じておぼろげに知っている業界の話で、着眼点がとても好きだ。そしていつも、その取材の幅と深さに感動している。 プライドは、「誇り」という意味の他に、うぬぼれという意味合いも持つ言葉。この作品を通じて、いろんな「プライド」を垣間見ることができる。 使命感や責任感に後押しされたもの、 他者愛や自己愛に根差したもの、などなど。 結果はともあれ、どれも強力なエネルギーとなって人を動かしていることが分かる。 誇りとは、自分で認識するようでは、碌なことはない。 理想は、いつも心にある太陽のようなものでしょうか。 (あとがき、ドイツの詩人ツェーザル・フライシュレンの「心に太陽を持て」より)
0投稿日: 2012.10.04
powered by ブクログ「ハゲタカ」の真山仁さんの短編集 農業、食がメインテーマで、あまりこの分野について知らなくても 関心がわく。 プライド、見栄、自分はどっちなんだろうと振り返ってしまいます。
0投稿日: 2012.10.03
powered by ブクログあつい!これぐらいあつく仕事がしたい。短編だからこその良さもある一方、もっと話の続きが知りたいっておもうのばっかだった。
0投稿日: 2012.09.30
powered by ブクログ「ハゲタカ」シリーズが代表の真山仁の、主に農業と食をテーマにした短編集。現代日本が抱える問題(解説者はタブーという)に迫り、読後あなたはどうなんだと問いかけられる。『暴言大臣』で大臣に語らせている。「誤解を招くのは承知で言うがね。この国を滅ぼす最大の元凶は、団塊の世代だよ。奴らは、ずっと勘違いしている。自分たちだけが、日本の高度経済成長を支えてきた、日本で唯一市民運動に立ち上がった世代、そして、元気な年寄りとして日本社会を支えていると思い上がっている。私に言わせれば、厚顔無恥もいいところだ」団塊世代の尻尾に属する身としては、耳に痛い。真山氏の本音も少し入っているか。最近の新聞の論調にも、世代論がしばしば掲載され、年金持ち逃げ世代だとか、平成不況は団塊世代が招いた、などなどかまびすしい。しかし、世代論ですべてが語られるほど現在の状況は、簡単ではないと思うが。
3投稿日: 2012.09.27
powered by ブクログハゲタカの真山仁さんの短編集 綿密な取材や知識とか現実を皮肉るようなリアルはさすが ただ、冒頭の一俵の重みが自分的には一番面白かった 特に 政治 権力者が自らの力をひけらかす場 教科書 難しいことは偉い人に任せるのが一番幸せという幻想を教える という言葉が実に見事な言い回し! 他の収録作では「医とは…」「暴言大臣」がまだ面白かったが、全体的にあまり印象に残るものではなかった。 やっぱりこの筆者は短編向きじゃないと個人的には思う。
0投稿日: 2012.09.24
powered by ブクログプライド=矜持を題材とした短編集。現実にあった事件や出来事をモデルとした数編があり、思わずニヤリとする場面にも出会える。世の中、いかに欺瞞に満ちているか、その中にあって各人がその矜持を維持するのがいかに難しいかを示している。それと同時に、本来矜持を維持すべき立場の人間が、いかに容易にそれを捨てるかをも表現している。
0投稿日: 2012.09.21
powered by ブクログ真山仁、流石だ。 短編集だけに、ストーリーは徹底した掘り下げは無いものの、その取材した材料の使い方はいつも感心する。 個人的に真山仁のファンであることを差っ引いたとしても、この作家、素晴らしい。 常に作品の根底に流れている『日本人の矜持』を今作でも感じることができた。読書する楽しみとはこういうことだ。と、思えた。
0投稿日: 2012.09.21
powered by ブクログ経済やエネルギー問題をテーマに小説を書いてきた著者が、日本の農業・食・医療の課題等を突きつけた作品群。それぞれ短編なので、読みやすく、物足りない点もありますが、良いです。 「一俵の重み」は仕分け作業のくだらなさとあわせて読み応えがあります。
0投稿日: 2012.09.17
powered by ブクログ食の安全が叫ばれるが、農業が盛んな場所に住んでいる身としては、日本の農業の特殊さを不思議に思うことが多い。食べ物に、産業品に、愛と誇りを持って送り出している人も少なくないのに、一度不祥事が起こると、それが忘れられるくらいの大騒ぎになる。米、医療、養蚕、製菓、養蜂、そして政治。様々な立場の人々がそれぞれの現場で繰り広げられる攻防。それらは決してテレビや新聞で表面的に伝えられることからは読み取れない。この小説によって、ワタシたちは各々の現場に思いを馳せ、自分の問題としても考えることができるのだろう。
0投稿日: 2012.09.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
仕事に賭ける「プライド」を軸とした短編集。 『一俵の重み』 事業仕分けを舞台に、 食えない実力派農水官僚の奮闘を、若手女子官僚目線で描く。 レンホーが出てくる。 ちょっと米事業に関する説明が多すぎて…。 『医は…』 若いとき、上司の医療ミスを押し付けられ日本の医学界から追放された主人公。 アメリカ帰りの天才外科医として地方病院に勤めていたが、 かつての同僚がヘッドハントにやってくる。 一番プロットとしてどんでん返しが効いているし、人間ドラマとして面白かった。 ただ長編で読みたい…。 『絹の道』 怪我により田舎へ帰ってきた元プロ野球選手の主人公。 偶然出会った養蚕業再興を目指す女に協力することになる。 冒頭とラストが印象的で、派手じゃないけどドラマチック。 ただ内容はだれた。 『プライド』 老舗洋菓子メーカーが消費期限偽造の内部告発を受ける話。 なんだかなあ、感情移入できなかった。 『暴言大臣』 厚生労働大臣はなぜとんでもない暴言を吐いたのか。二重三重の仕掛けがあり、こういうオチかー、と感心しつつも、なんか陰謀論ラバーみたいで少し安っぽくも感じた。 『ミツバチが消えた夏』 戦争カメラマンから養蜂家に転向した男が主人公。 ある日、ミツバチが一斉に失踪し、その真相を探る。 最後の短編は、これぞなんという陰謀論。 この本に限らず氏は現実をベースとした作風なので、 どこかで見たことがある光景が散見される。 長編では気にならないものの、短編だと登場人物の肉付けと心の掘り下げが足らなくて、ちょっと下世話なルポルタージュな空気を感じてしまった。 ちょっと物足りない。
0投稿日: 2012.09.10
