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村上さんのところ コンプリート版
村上さんのところ コンプリート版
村上春樹、フジモトマサル/新潮社
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総合評価

135件)
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    このサイトはリアルタイムで見ていました。いくらかメール出しましたが返事はありませんでした。返事が来たらびっくり仰天でしたがそのような僥倖はありませんでした。まーそんなことで喜んでも仕方がないだろうと思うのでそれも良かったのだろうと思います。 10年ほど前からmixiレビューなどで読了本をメモしてきましたが、当分止めようと思います。たった1000冊でした。この本が1001冊目です。 本の方はもっとディープに読んでいきたいです。 僕はいくらか映画をみたり音楽を聴いたりしてきましたが本を読むことほど感動することは他にあまりありませんでした。自分の性に合っているのでしょう。ただ全ての本に感動するわけではありません。柳田国男が読書とは旅に似ていると書いています。つまらない旅があるようにつまらない読書もあります。でもだんだん旅慣れてきて読書のコツがわかってきたのだと思います。 では暫しお別れです。

    0
    投稿日: 2015.09.21
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    村上春樹の小説は苦手だけど、こういうのはおもしろいなって、ウェブで公開してるときに思ってました。じっくりよみたいけど図書館だとまにあわないね。買って車に入れておくか図書館で何回か借りるかします。

    0
    投稿日: 2015.09.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    村上春樹の思考がよくわかる。 これを読むと、小説の主人公たちがどういう理念で生きているのか理解するのに役立つ。 また、私自身の生き方にも参考になる部分がたくさんある。

    0
    投稿日: 2015.09.16
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    (2015/9/14読了) ほぼ2週間かけてやっと読み終えました。時間がかかってしまったのは、面白くなかったのではなく、253ページにわたり文字で埋め付けられている全てを読み落としたくなかったから。 できれば全ての回答を覚えていたいけど、読んだ端から忘れてしまう私には到底無理。でも、心に響いた言葉はきっと私の中に残って、これからの人生に良い影響を与えてくれるのだと確信します。 私もいつか、村上さんのように生きられたらいいなぁ。 (内容) 世界中から届いた3万7465通のメールを、たったひとりで完全読破し、せつせつと書き連ねた3716の回答から、笑って泣いて考えさせられる473の問答を厳選!フジモトマサル描き下ろしイラスト満載の愛蔵版!

    0
    投稿日: 2015.09.14
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    ボリュームありました。読み応えバッチリです。 村上主義者ではないですが、なんか読んじゃいますね、村上春樹。

    0
    投稿日: 2015.09.11
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    私は、ハルキストでも村上主義者でもありませんが、好感を持てました。えらそうな言い方ですね。反省。村上さんの著作を読みたくなりました。

    1
    投稿日: 2015.09.08
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    友人に薦められてサイトを見ていたけど、落ち着いて読みたかったので購入。 私はこの人のエッセイが好きで読んだけど これは、色んな質問に村上さんが自分の言葉で答えているのが良かった。 この本を読んで、色々なことに興味を持った。さすがだ。

    4
    投稿日: 2015.09.07
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    メールで寄せられた幅広い層からの質問への村上さんの回答が収録されています。村上さんのラジオを聴いているみたいな1冊。 人生相談、作品や執筆活動、時にはちょっと失礼な意見や下ネタ(?)な話題まで多種多様! そのお返事1つ1つから村上さんの人となりを透かし見たような気分。インタビューだけでは分からない村上さんの新たな一面を知りたい方におすすめ。

    0
    投稿日: 2015.09.05
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    実際、毎年ノーベル賞で騒がれるのってどうなの?村上作品のセリフを真似したら女の子にひっぱたかれました、ダイエットの方法は?おとうさんの本棚の人だから質問しました(10歳)---村上春樹が読者のあらゆる質問に答えました。パラパラ見てニヤニヤしてください。

    3
    投稿日: 2015.09.04
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    この本の相談に対する回答で心に残った言葉 ・本当に大事なことは多くの場合、   痛みと引き替えにしか手に入りません。 ・大事なものがほしければ、大事なものを   差し出す必要があります。 ・小説家にとっていちばん大事なのは 一人ひとりの人の心です。もしそれを 踏みにじるもの、踏みにじろうと するものがいれば、それを防ごうとするのは ほとんど本能的な行為です。 ・小説の優れた点は、読んでいるうちに「嘘を検証する能力が身についてくる」ことです。何が実のある嘘であるかを見分ける能力が自然に身についてきます。これはなかなか役に立ちます。

    0
    投稿日: 2015.08.30
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    読んでいて気持ちが楽になる答えがあったり、 可笑しな質問があったり、 社会生活を送っていて、こういう考え方がやライフスタイルができれば楽だろうなと思うところが多かったが、 実際には、職業として小説家として生業をたてているから できる部分も多いのであって、会社勤め人には 難しいなぁと思うこともしばしば。 しかし、忙しいと思うのに、色々なジャンルにわたってのインプットの量がすごいと思うし、記憶力をすごいと 思う。 奥さんがノルウェイの森の直子のモデルではないかと言われてぷりぷり怒っていたところが面白かった。 あとはいろいろ、メモに。

    0
    投稿日: 2015.08.30
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    「1Q84」くらいしか読んだことのない「ハルキスト」でも「村上主義者」でもないですが、大変面白かった。想像以上にボリュームもたっぷりでした。

    0
    投稿日: 2015.08.27
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    4ケ月限定の質問・相談サイト『村上さんのところ』で、村上春樹が答えた約3700問の中から名問答473問を厳選して収録。日常のお悩みから、ジャズ、恋愛、生き方まで、迷ったら何度でも読み返したい「人生の常備薬」。 4ケ月限定の質問・相談サイト『村上さんのところ』で、村上春樹が答えた約3700問の中から名問答473問を厳選して収録。日常のお悩みから、ジャズ、恋愛、生き方まで、迷ったら何度でも読み返したい「人生の常備薬」。 村上春樹の太宰治観、筒井康隆観などが窺えて楽しかった。また戦後の日本の作家で村上春樹が文章がうまいと思っている作家は誰か、たびたびノーベル文学賞候補に挙げられることをどう思っているのかetc、結構興味深い記述もあった。 (B)

    0
    投稿日: 2015.08.23
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    正直、そんなに期待もせず読み始めたのだった。メールによる質問と回答で、まとまったものではなく、それにしては結構な分量だ。絵だって水丸さんじゃないしさ、拾い読みでもしようかなという程度で。ところが、パラパラと読んでいくうちにどんどん引き込まれていって、気がつくとすっかり村上春樹ワールドのただ中にいる自分を発見。深く心に響くところもあり、ここ数日この本のことばかり考えている。(フジモトマサルさんの絵もいい味わいだった。) 17日間に寄せられたメールは3万件以上、それを全部読んだそうで、なんとも酔狂な、という気がしないでもない。質問は実に様々。深刻な人生相談あり、創作についてのお尋ねあり、どうでもいいような自分語りやら、結構失礼な意見やら(「村上さんの作品ってあまり評価されてませんよね」とか書いちゃってる人がいるんだもんね。「私は好きです」とは言ってるけど)、なんでこれをわざわざ選んで回答して本に載せたのか?と思うのもある。 「村上さん」の回答がこれまた様々。人生について、小説を書くということについて、深い洞察に満ちた言葉があるかと思えば、はぐらかした感じで質問に答えていなかったり、結構テキトーな(に見える)のがあったり。この緩急自在さが飽きずに読める理由の一つなのだろう。 読み始めてすぐに思ったのは、ここにあるのは紛れもない「村上春樹の文体」だ、ということだ。このリズム、この言い回し。書いた人を伏せて誰が書いたか当ててみろと言われたら、どんな短い文章だろうがきっとわかると思う。決してわかりやすい万人向きとは言えない著者の小説が、これほどまでに支持されるのは、この文体の力が大きいのではないか。 たとえば、「ノーベル賞候補として騒がれることをどう思うか」という質問にたいしての答えは「正直なところ、わりに迷惑です」。「わりに」ってなかなか出ない表現だと思うなあ。 「人生ってなに?」に対しては、「僕は基本的に、人生とはただの容れ物だと思っています。そこに何を入れていくか(何を入れていかないか)はあくまで本人次第です。だから『容れ物とは何か?』みたいなことを考え込むよりは、『そこに何を入れるか?』ということを考えていった方がいいと思います」と。こういう喩えは本当にうまい。 小説について述べられていることの中で、考えさせられたのは、「小説の優れた点は、読んでいるうちに、『嘘を検証する能力』が身に付いてくることです」とあったことだ。「長いあいだ小説を読んでいると、何が実のない嘘で、何が実のある嘘であるかを見分ける能力が自然に身についてきます」と。このくだりを読んで私は、唐突だがオウムの幹部たちを思い浮かべてしまった。彼らは真面目で優秀な人たちだけれど、小説は読まなかったんじゃないかな。 生きていくことに前向きになれないという若い人たちの訴えに対して、「村上さん」の回答はとても真摯だ。「負の感情を消せない」という声には、忘れられないくらい嫌な思いはずっと覚えていればいいと答えている。「僕はときどき過去の『嫌なこと』をしっかり思い出しています」「ポジティブな感情であれ、ネガティブな感情であれ、それはあなたの持ち物です。なんだって自分のためにうまく役立てればいいんです」とあって、しみじみ共感する。自分の中にあるものを「ないこと」にしたらいけない。そのコントロールが大事なんだな。 これは、「傷つかないようにしようとすると『良き部分』が埋もれていく気がする」と言う女性への答にも通じるものがある。「大人になるというのは、感受性をある程度奥の方にしっかり隠していくこと」で、人は「二つの世界を持って生きる」「殻の内側の世界と、殻の外側の世界です。そのバランスを上手にとって生きていくのが大人です」。まったくそのバランスが難しいのだけれど、その通りだと思う。 心に残るところはいろいろあるが、とりわけあるくだりが自分の中の深いところに響いてきて忘れられず、何日もその余韻の中にいる。それは「アンダーグラウンド」に書かれていたある駅員さんについて触れた質問に対する回答だ。その駅員さんは「自分はサリン事件の被害者ではなく、体験者だと思うようにしている」と話されていたそうだ。「村上さん」はこれについて、「その駅員さんは自分を『被害者ではなく体験者』と見なすことによって、『自分はこの世界に生きているという責任を、たまたま自分なりに分担したのだ』という風に」考えようとされたのだろうと書いている。 この世には不条理があふれている。世界は美しく、同時に残酷だ。そうである以上、誰かがその痛苦を引き受けることになる。「この世界に生きているという責任」… 重い言葉だけれど、深くしみこんでくるような説得力がある。

    0
    投稿日: 2015.08.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ほんとにさまざまな質問に丁寧にユーモラスに答える村上氏。 答えを頂戴したファンは嬉しいだろうな。特にコードネームを付けてもらった人は。(ふざけたコードネームほど楽しい) 質問の答えの中に彼の哲学や生き方が垣間見られて、そうか そうやって乗り越えてこられたんだなとか、少しわかった気がした。 ちなみに”ハルキスト”はチャライ感じがして嫌だそう。 村上主義者がいいそう。 もし亡くなったら、○○忌は(こんな質問もあった) 大猫忌がいいそうだ。 繰り返し読みたい本。

    0
    投稿日: 2015.08.22
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    さすが村上さん、どの回答を見ても納得 こんな大人になりたい。 図書館で借りて読んだのだけど これは買って手元に置いて 人生のバイブルにしたいわ。

    0
    投稿日: 2015.08.22
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    いろいろな回答があるけど、ユーモアのある回答が面白い。村上春樹の真骨頂はユーモアと思う。人生にはユーモアが必要だ。

    0
    投稿日: 2015.08.22
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    「ハルキスト」と言われるのがなんだか癪に障るので村上主義を公言していないが(「好きとかじゃなくて読書体験の原点だから今でも新刊出たらとりあえず読んでおく」的スタンス)、まさにそれが正しい村上主義者の在り方であったとは…コソコソ。 図書館から借りてとっとと読み終えたいがみっちりしているので時間かかるかなあ、という不安は杞憂。ニヤニヤしながらすらすら読んだ。 こうなったらコンプリート版買うしかないやんけ!単行本8冊分で2000円とは随分お得だ!

    0
    投稿日: 2015.08.19
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    『村上さんのところ』書籍版 インターネット上でお気に入りだったけど掲載されてなかった回答も少なからずあったが、つば九郎のメールや原子力発電所に関するメールはちゃんと掲載されてたので文句無し。小説とは違って、冷静だけどどこか可愛らしくておちゃめな人柄が文章に現れてたのも良かった。

    0
    投稿日: 2015.08.19
  • 内容はいいのですが

    1月はなんとか読みましたが、2月に入ったところで、「書籍を表示できません」が出てきて、読めません。どうすればいいのでしょうか。この表示が出ると、にっちもさっちも行かなくなるのです。改めてダウンロードし直したりするんですけど。症状は変わりません。同じ症状の人、いませんか?

    1
    投稿日: 2015.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小説がなくたって、社会は直接的には困りません。でも小説というものがなくなると、社会はだんだん潤いのない歪んだものになっていきます(いくはずです)。(p.25男性23歳、大学院生) もしあなたの中に空洞があるのなら、その空洞をできるだけそのままに保存しておくというのも。大事なことではないかと思います。無理にその空洞を埋める必要はないのではないかと。これからあなたがご自分の人生を生きて、いろんなことを体験し、素敵な音楽を聴いたり、優れた本を読んでいるうちに、その空洞は自然に、少しずつ違うかたちをとっていくことになるかと思います。人が生きていくというのはそういうことなのだろうと僕は考えているのですが。(p.45:女性49歳) 僕は基本的に、人生とはただの容れ物だと思っています。空っぽのかばんみたいなものです。そこに何を入れていくか(何を入れていないか)はあくまで本人次第です。だから「容れ物とは何か?」みたいなことを考え込むよりは、「そこに何を入れるか?」ということを考えていった方がいいと思います。(p.49:男性17歳、高校生) 翻訳って、とても大事な仕事なんです。言葉は違っていても、人の考えることって基本的に同じなんだということを実証するための作業ですから。国と国との間で、やたら喧嘩をけしかける人も中にはいますが、お互い「わかりあえる」「わかりあいたい」と思っている人はもっとずっとたくさんいるはずです。大きな声にならないだけで。あなたも翻訳を志しているからには、しっかり勉強して、大事な架け橋になってください。(p.92:女性32歳、大学院生) 身銭を切って、そこで初めて得られるものがあります。あなたも若いうちにどんどん身銭を切られると良いと思います。そして内的な資本を貯めてください。まだ23歳でしょう。今はいろんなものをどんどん吸収している時期です。傷ついても、頭をどこかに思い切りぶっつけても、誰かから痛い目にあわされても、それが滋養になります。しっかりと生きていれば、知らないうちに自分の中に「自分力」が溜っていきます。大事なのはいつも結城を持つことです。がんばってね。(pp.104-5:女性23歳、会社員) 湾岸戦争、アフガニスタンでの戦争、イラク戦争。そういうのを間近に見ていて思ったのは、いったん戦争に巻き込まれると、人はみんな多かれ少なかれ頭がおかしくなるんだ、ということでした。普段ならわかるはずのことが、わからなくなってしまう。とくにイラク戦争のときはひどかった。(中略)「ちょっと待てよ。そこまでやるのはまずいよ」というまっとうな声が、マッチョな怒号の中にかき消されてしまいます。 そこまで頭が過熱してしまうと、熱が冷めるまでにそうとう時間がかかります。そして冷めたときにはもう手遅れということになりかねません。実際にイラク戦争の後遺症で、世界はごらんのように大変なことになってしまっています。 とにかく頭に血を上らせないこと、それがなにより大切です。そして政治家こそが頭をいつも冷やしてなくてはならないはずなのに、中には人々の頭に血を上らせようと、火に油を注ぐような危険な真似をする人もいます。そういう状況はなんとしても阻止しなくてはいけないと僕は考えますが。(p.117:女性30歳、日本語教員) どうやって天職をみつけるか?そればかりはやってみなくちゃわかりません。好きな女性に巡り合うのと同じことです。この世界のどこかにきみにぴったりの素敵な女の子(100パーセントの女の子)がいるはずなんだけど、きみがその子と巡り会えるかどうか、それは実際に生きてみないとわからないですよね。うまく巡り会えなくて、87パーセントの女の子と一緒になるかもしれない。でも87パーセントの女の子だってなかなか良いものですよ。人生とはそういうものです。実際にやってみなくちゃわからない。大事なのは勇気を持って前に進んでいくことです。100パーセントを目指しつつ、87パーセントも悪くないかなと実感することです。わかるかな?(p.165:男性13歳) 僕は彼らが受動的であると考えたことはほとんどありません。僕の小説の主人公たちの多くは、世界の流れを「既にそこに生じたもの」として観察し、捉え、その展開の中に自分たちを有効に組み込ませようと、静かに(そしてむしろ主体的に)努めているのです。世界は僕らの意志を無視した―あるいはないものと仮定した―決定で満ちています。(p.177:男性46歳、僧侶) いろんな読者が僕の本のいろんな断片を切り取って、大事に覚えてくださっています。その多くは、僕が書いたことさえ覚えていないことだったりします。僕が言いたいのは、子供たちは先生のことをよく見ているし、その言動を自分たちなりに切り取って覚えていくであろうということです。教育というのは、あなたが子供たちに与えるだけではなく、あなたがあなた自身に与えるものでもあります。責任は大きいですよ。僕が小説を書くのと同じように、あなたもあなた自身を作っていかなくてはならない。どこから切り取られてもいいような先生になってください。(p.179:男性25歳、小学校教員) そのようなキャンペーン(あなたの言う「むき出しの暴力」)が公衆の面前で堂々とおこなわれるというのは、一人の人間として本当に恥ずかしい、情けないことです。もちろん意見を公にして表明するのは自由ですが、特定の国籍や宗教を一律に口汚く非難するのは社会行為として明らかに不適切です。 いちばんの問題は、愛よりは憎悪の方が、理性よりは怒りの方が、簡便に言語化できることです。ポジティブなことよりは、ネガティブなことの方が、人の心に直接的に訴えかけやすいことです。(p.192:女性44歳、会社員) 現実というのは無数の要素が寄り集まった、混沌としたものです。いろんな要素が複雑に絡み合っています。でもそのような混沌を自分の力で支えきることのできない人たちが、「陰謀」というわかりやすいフレームを導入して「これですっきりした」という気持ちになりたいのだと思います。そのような安易で簡便なフレームは、僕が言うところの「悪しき物語」。ヒトラーが「今の世の中が悪いのはすべてユダヤ人の陰謀のせいだ」と主張したのと同じことです。だからユダヤ人を抹殺しちゃえば、世界はもっと良くなるんだと。とてもわかりやすいけれどもとても危険です。そういう毒のある言説はひとつひとつ注意深く処理していく必要があります。(p.249)

    0
    投稿日: 2015.08.16
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    僕は村上氏は「海辺のカフカ」しか読んでなくって、しかもこれが全く合わなかった。じゃあなんでこの本に興味を持ったかと言うと、某野球関係のニュースまとめサイトで野球に関する村上氏の回答が面白いということで紹介されていたから。本人も冗談としていたが「讀賣ファンになったのは前世のカルマが影響している」という文には笑いを禁じえなかった。軽重様々な質問に対する氏の回答はユーモアあり、優しい思いあり、信念や強い怒りあり。読んでいて面白かったり、ふうんと不思議な納得感を覚えたり、彼の思いに共感したり・・・。 彼の小説は全く肌に合いませんでしたが、少なくとも、この本は面白いです。さくいんがあればよかったんだけどね。

    0
    投稿日: 2015.08.16
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    以前に期間限定で実施していた、WEB上での村上春樹氏への何でも質問広場「村上さんのところ」を編集したもの。真剣な質問やおバカな質問に村上さんが時に適当に、時に真剣に答えて行きます。あいかわらず、この人の生き方のスタンスというのはとても身軽だなあと思いました。

    0
    投稿日: 2015.08.16
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    いくつか、今読んでこんな答えもらえたら、ちょっと救われるな、と思うものがありました。たぶんまた読んだら違う箇所でそう思うかもしれません。フジモト氏の絵もなごみます。

    0
    投稿日: 2015.08.16
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    紙の本で読みたくてこちらを選びましたが、コンプリート版もほしくなりました。 春樹さんの言葉は、あたたかく、やさしく、時に厳しく、胸に響きます。

    1
    投稿日: 2015.08.14
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    わたしが春樹さんからコメントを頂戴した二件ははとも掲載されず、でしたが、読者参加型イベントに加われたことを噛み締めながら、 何かと忙しかったイベント期間中の2月〜3月のことを思い出しながら読破しました。 ユーモア溢れる返しに癒されたものでした。

    0
    投稿日: 2015.08.10
  • まとめて読み漁るも良し、空き時間にちょっと読むのも良し

    あの村上春樹さんに直接メールで質問ができる特設サイト 「村上さんのところ」に寄せられた質問とそれに対する回答 全てが網羅されたコンプリート版 このサイトが開かれている時にはちょこちょこ覗き楽しんだのが懐かしく思えます じっくりと村上さんの名迷回答を楽しむのも良いですが 一つの質問と回答を読むのに1分もかからないものが多いので ホンの暇つぶし、重い物語の気分転換などにピッタリです ちなみに私が送った質問にも答えて下さり、この本に掲載されています

    6
    投稿日: 2015.08.10
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     村上春樹がひたすら質問に応えていく珍しい形式の本。3700通の質問に丁寧に応えている村上氏の忍耐力に感動する。途中、むかついたり、くだらない質問に素っ気なく応えたりと人間が出るところも面白い。  質問は多岐にわたるが、特にセックス関連、小説への批判や政治がらみのものにはさらっと返している印象。明回答も多数あって、思わずほっとするような感じ。お金には無頓着。奥さんは、一生一緒にいても楽しいという軸があったことなど、以外と質問している素人のおかげで、村上春樹らしさが引き出されているところも。

    0
    投稿日: 2015.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    村上春樹の作品以外の文章を読むのは今回が初めてである。読者の質問に村上春樹が答えるというのは傍から見るととなんか、斬新というか新鮮というか…なんとも不思議な感覚。村上春樹のキレのある回答にクスっとなる。村上春樹ファンの総称は『ハルキスト』ではなく、『村上主義者』と何度も書く、村上春樹が笑えた。

    0
    投稿日: 2015.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人生相談。読者とのやりとり。回答が温かく優しい。質問もときどきハッとするほど面白い。質問メールがいっぱい集まってるから余計に思うのだろうけど、「何歳の頃から読んでいます」というくだりは、なきゃいけないんだろうか、と飛ばしたくなるけど、自分が質問メールを送るとしたら、やっぱりそこは書くよなぁ。

    0
    投稿日: 2015.08.04
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    先生2年目の方と、生まれたばかりの我が子が急に植物状態になってしまったという方のメールが印象に残ってる。自分に重なるからだね。久しぶりに村上春樹の小説読みたくなった。英語もそろそろ挑戦したいかも。

    0
    投稿日: 2015.08.03
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    2015年72冊目。 特設サイトを通じた読者とのメールのやり取りをまとめた本。 村上春樹さんの返答もそうだが、読者の方々のユーモアに何度も笑った。 久しぶりに肩の力を抜いてだらだらと本を読めた。 本書は473のやり取りが収録されているが、帯裏にコンプリート版(3716通収録)が電子書籍で出ていると書いてあるのを見逃していた。 こちらもゆっくり読みたいが、まずは『少年カフカ』を読みます。

    0
    投稿日: 2015.08.02
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    「大人というのはあくまで容れ物です。そこに何かを入れるかというのは、あなたの責任です。」 予約して買いました。村上春樹さんのやりとり本。 村上春樹さんがヤクルトスワローズをとても好きだとわかりました。また、翻訳はアップデートすべきという回答も面白かったです。思想的なきわどい質問はうまくかわされいると感じました。 村上主義。

    1
    投稿日: 2015.08.02
  • 電子化はありがたい けれど

     村上さんの作品、待望の電子化。これを機に全部電子化して欲しいですが、それは置いておいて、この作品は過去の村上さんのエッセイやファンとの一問一答作品と同様、文学作品とは全く異なる村上さんの頭の中が垣間見れて楽しいです。  見事な比喩や、深いなあという回答もあれば、???な謎回答もあり、それが村上さんらしいなと思います。  あと、おなじみの水丸さんのポップなイラストが見られないのは残念ですが、フジモトさんのイラストも味があって良いです。  以上、作品の評価です。  以下、電子書籍としての評価ですが、ページ数が多すぎてか、最初や文字サイズ変更時に、ページめくりのときにデータ読み込み時間がかかります。一旦、全てデータを取り込んでしまえば大丈夫なようですが。 それから、質問を常にページ頭にもっていってくれたら読みやすかったです。掲載日順やテーマ別で分けて読めるのはありがたいです。

    6
    投稿日: 2015.07.24
  • 初の電子化

    小説ではないものの、"村上春樹作品"が電子書籍で楽しめるのはいいですね。サイトのほうはたまに見る程度でしたので、調度良かったです。 読み応えも抜群です。もったいないのでちょっとずつ読んでいこうと思います。 内容は深い質問からライトな質問まであり、それに答える村上春樹を見ることで、村上春樹の頭の中がほんの少しわかったような気になれます。

    4
    投稿日: 2015.07.24