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球形の季節(新潮文庫)
球形の季節(新潮文庫)
恩田陸/新潮社
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総合評価

253件)
3.2
12
72
107
38
6
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んだ後不思議な気分にさせられました。 ちょっとぞわっとするシーンもありましたが、私も向こうの世界に連れていかれるかのように、世界感に引き込まれる小説でした。

    0
    投稿日: 2025.12.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    途中まで面白く読んでいたが、登場人物が多く、色々な謎が散りばめられたはいいものの少し風呂敷広げすぎて収束しなかった感があったので☆4。 時代背景が80年代後半〜90年代前半っぽいのでその時代を想像できるかできないかで少し困惑はあるかもしれないが、恩田陸特有の思春期の少年たちの機微の描写とノスタルジーな夏の風景がマッチして懐かしさを感じる作品。 成長して何者かになる願望は誰しもがあるが今いる場所から踏みだせるかはすごく勇気がいることなのでそのことを書いているのかなと理解した

    0
    投稿日: 2025.11.26
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    ちょっと不思議(藤子不二雄)系も書かれるんだと、恩田陸さんの引き出しの多さにびっくり。 (生意気すみません) 若干パラレルワールド的な話が、村上春樹作品に愛通ずる感覚。 場面の切り替わりや登場人物の多さに若干戸惑いましたが、巧みな展開は読み進めたくさせてくれました。(百年の孤独を諦めた直後だから余計に)

    19
    投稿日: 2025.11.01
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    球体と別世界アリ、時間から逃れられるっていう海辺のカフカ的設定。そのせいか新鮮感がなかった。街ごとミステリーというタイプだったが、やはり既視感。あまり面白くなかった

    0
    投稿日: 2025.08.12
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    日常が得体の知れない不気味なものに変質していく様は『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』にも繋がってくるのではないか。初版出版が31年前、今回再読したが改めて構成の巧みさ、日常に何かが忍び込んできて我々の知っている日々が何か異様なものに取って代わられている描写の上手さには舌を巻いた。 怖さはとは本来、血まみれの殺人鬼でも、巨大な怪物でもなく(もちろんそれも怖いのだが)、日常がひっくり返る事でもあるのではないか。 本作は日常が一気にひっくり返りはしない。少しずつ少しずつ、引き返せないところに向かっていくのだ。この緊張感がたまらない。

    0
    投稿日: 2025.08.07
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    自分のいるべき場所はここじゃないどこかってずっと思ってたのに結局どこに行ってもここじゃない 跳んでみたくなっちゃう気持ちも、願いたくなる気持ちも、わかる

    0
    投稿日: 2025.07.17
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    恩田陸氏の作品の感想を書くとき、私は毎回同じ言葉を使ってしまう。「読んでいて気持ちいい」、と。ラストに賛否が分かれることが多い恩田氏の作品だが、私は1ページ目の数行に目を通しただけで、背骨に甘い痺れが走り、気持ちが高揚していくのが実感できる。 東北地方を舞台とした小説ということもあり、地元が岩手県の私としては妙な親近感を覚えながら読み進めた。田舎特有の閉鎖された社会と退屈な日常。その中で起こる事件は、逃げ場のない集落だからこそ、なぜこんな場所で起きてしまったのかという恐怖が、登場人物を通してじわじわと伝わってくる。読み始めの優しく美しい描写と、そこから恐怖を植え付けてくる描写の緩急が、相変わらず凄まじい。 近い場所に立つ4つの高校それぞれのメンバーで結成された『八津地理歴史文化研究会』、通称『地歴研』。都市伝説じみた噂を真剣に考察し、真実を探究するべく動く彼らの姿には、学生とはかくあるべし、と頷きたくなる。似た作風の作品を読んだことがある気がしていたのだが、地方都市に広まる都市伝説を追う学生たちを描くという点では、今村昌弘氏の『でぃすぺる』がそれに近いと感じた。あちらも私が好きな作品である。 物語が進むにつれ、登場人物たちの意外な関係が次々と浮き彫りになるたび、ご都合主義かといっときは眉をひそめたのだが、思い返してみれば物語の舞台は田舎町。地方の村社会では友人の友人が顔見知りだったりすることは多々あるものなので、その辺りは目をつぶることにした。 問題は終盤以降の展開だろう。恩田陸氏のデビュー作『六番目の小夜子』を含め、やはり広げ切った風呂敷を綺麗に畳むのは難しいのかと思ってしまうラストだった。この終わり方が好きな人もいるのだろうし、文体が好みなので私は苦にならなかったのだが、どんな終わり方をするのか期待して読み進めていたにもかかわらず、肩透かしを食らった読者はかなり多いのではないだろうか。まさに、『面白くなりそう』の状態で幕を閉じた物語だと感じた。

    23
    投稿日: 2024.10.25
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    ロー・ファンタジーね。成程。◆「噂」を中心にどんどん進んで行ってしまう物語に、最初は戸惑ったけど、だんだん引き込まれていった。登場人物は多彩だったけど個人の魅力を出しきれてない気がした。もう少し長くてもよかったかな、という読後感。もっとこの眠った町の物語を見てみたかった

    0
    投稿日: 2024.07.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    設定が好きすぎる、こんぺいとうの話とか、街の設定とか、全部刺さった!! 最後は幻想的な感じだけど、それがまたいい!!

    0
    投稿日: 2024.06.11
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    なんだか不思議な話だった。普通に田舎の町の話かと思ってたけど、ちょっとファンタジーっぽいのかな。最後ふんわりした感じで終わっちゃったらその余白でどうとでもとれるようにしてあるのがずるいなともうまいな〜とも思う。

    0
    投稿日: 2024.03.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    学園ホラーだと思ってたけど、読み終わってみればSFになるんだろうか。恩田さんの作品は分類しにくいものが多い(そこが魅力でもあるけど)。 金平糖のおまじない、実際ありそう。

    0
    投稿日: 2024.03.09
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    「あの世界」に行ける人は、欠損してる人。 わたしは「あの世界」に行ける側の人間なんじゃないかなあ。 みのりに一番憧れます。 「あの世界」から出ることが、幸せなんじゃないかなと思いました。

    0
    投稿日: 2023.10.24
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    噂やおまじないがものすごい早さで広まっていく不穏さがとても上手に描写されていた。 ホラー感はなく、人為的なものとファンタジーが融合したようであまり好みでは無かったかも… ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた……。何かが起きていた。退屈な日常、管理された学校、眠った町。全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した! 新鋭の学園モダンホラー。

    1
    投稿日: 2023.06.22
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    デビュー作である『六番目の小夜子』と同様に、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった、恩田陸さんの二作目の長編です。 故郷に対する閉塞感と噂を題材に、高校生の葛藤が表現されています。 一見、デビュー作と似通った設定に思えるのですが、創り出される作品世界は全くの別物と言っても過言ではなく、そこに才能の片鱗を見る思いがしました。 超常現象や特殊能力を扱いながら、将来何者にもなれない漠然とした不安や焦燥感と、日常が非日常に反転する恐怖感の演出も巧みです。 舞台となる地方都市の、のどかでおおらかな情景描写に見え隠れする不穏な空気感が、数多くの登場人物を通して描かれているのが印象的でした。 後に発表される幾つかの作品に、繋がるようなエピソードも散見されることからも、デビュー作と並んで原点と呼べる作品なのかもしれません。

    0
    投稿日: 2023.04.23
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    どんな怪異よりも、人生、平凡で凡庸で、ダラダラと続く人生ほど怖くはないという真理をさらりと提示する、これはまさに究極のホラー。こうした恐怖にはまだしも女性の方が耐えられる、というのが結末の意味だろうか。

    0
    投稿日: 2023.01.27
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    久しぶりの恩田陸さん。モダンでもホラーでもないモダンホラー。恩田さんの田舎っていつも呪縛がすごい。かつてはそういう枷のようなものがあったのかしらね。あるいはそれがホラーなのかな。

    0
    投稿日: 2022.10.17
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    合わなかった。登場人物が多く誰が誰だかわからなくなったし、川とはなんだったのか?あと、体罰教師の行方やそれぞれの人物のその後が気になるし、なんか全体的にもやもやとしたまま終わった。でも麦茶やらそうめんやらの夏の描写はとても良かった。

    0
    投稿日: 2022.03.03
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    デジャビュ(既視感)のような気分を味わった、物語の始まる東北の一地方「谷津」という土地に。 「みのりやひろのり、ひとし」たちにいつか会っているような、自分のことのような。 どこかであったような自分のことのような人たちが、住んだことのあるようなところで繰り広げる日常の非日常。私は恩田さんの書くファンタジーの気質ひとつだろうと思う。いや、羨ましい筆力の才能。 でも、それは後から思ったこと、とっぷりとはまって楽しんでしまった。とくに第二章「いつの間にかこんなに違った生き物になってしまった」の「谷津」の町の情景描写は好もしい。 『国道を車で走れば、谷津を通過するのに、もし運悪く信号待ちにひっかかったとしても五分とかからない。日本中に、これと同じような町がいったいいくつ位存在しているのだろう?』 ここを読んでドライヴ途中の旅愁を思い浮かべる人は多いだろう。 そんな町が心を込めて描写され、みのりという女の子に『浮き立つような気持ちになる』と言わしめる、紅川の情景。如月山の四つの高校、男の子の高校二つ、女の子の高校二つ。そうして物語は始まる。 「球形の…」と題名がいうようにこの地球上に幾千とある物語の一つ、ファンタジーに込められた普遍性。その普遍性として述べられている「ことがら」がこの物語のカギなのだが、それを言うのは控えよう。しかし、その「ことがら」は私にも生きる上でもっとも大切な、大切なことがらなのだ。

    1
    投稿日: 2021.09.14
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    東北の地方都市にある4つの高校で広がる奇妙な噂。恩田陸先生お得意の、思春期のモヤモヤしたフラストレーションと、日常のすぐそばにある異世界。多彩なキャラクターそれぞれの心理描写が緻密かつ自然。 「この世で毎日朝起きて、鏡の中に自分の老いていく顔を見て、真面目に人生の意義を考えながらコツコツ生きていくことくらい恐ろしいことはないからな」

    0
    投稿日: 2021.09.01
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    ある町のそこだけ死んだように、ひっそりと佇む町。この世と違う異次元の世界に入り込む事ができる町で才能ある男の子が少しのスパイスを投入するとたちまち波紋が広がる。 みんながこうなると願う念がそうなってしまう。 この町に住む人々の、高校生の日常と非日常を描き今の生活に疎んじているコ、満足できない発散したい念が異次元の世界へ行きたい、何か起こる期待を町全体に漂い怪異現象を引き寄せる。 その世界に入り込む人がいたのかどうか結末は分からずじまいでうやむやになるがホラーよりは、恩田陸の世界の方が合っているきがする

    0
    投稿日: 2021.08.12
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    「噂」繋がりということで荻原浩さんの『噂』に続いて読んでみました。 噂、おまじない。 序盤の設定と展開が素晴らしいですね。あっという間に物語に引き込まれてしまいました。

    1
    投稿日: 2021.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

     恩田氏の作品といえば、私の印象では爽やかな印象がありました。サスペンス的要素が入っていても、残酷な殺人描写や性描写がない等、優しい印象でした。数例申し上げると、デビュー作『六番目の小夜子』や『夜のピクニック』などです。『ネバーランド』も面白かった。  しかし本作を読んで、この人は凄い人なのだと実感しました。本作はホラーなのです。  恩田色をじゅうぶん残しながらも、しっかり怖いのです。私は、ページを手繰る手が止まりませんでした。確かに裏表紙には「新鋭のモダンホラー」とありました。しかし、これまでの印象が強すぎて、殆ど信じていませんでした。ほんとにホラーかよ、と。読後の今、白旗を挙げますが、モダンホラーと呼ぶのにふさわしい作風と怖さでした。  ネタばれになりそうで申し訳ないのですが、本作のホラー要素の一つは、この世と並行して存在するもう一つの世界についてです。その世界については詳述されませんが、霊能力者のように簡単にアクセスできる人もいれば、大きな心的ショックを経てアクセスできる人に分けられるようです。そしてひとたびその世界に漬かると、仮に戻ってこれたとしても「人間」が変わってしまうという設定。  私は霊感なぞ全くありませんが、こうしたもう一つの世界には、興味が沸く一方で同時に恐怖を覚えます。本作ではこの異世界の恐怖がじわじわと味わえます。  シックスセンスの能力保持者とか異世界の話というと、モダンホラーの大家S.キングやD.R.クーンツが思い出されます。  しかしながら、舞台設定が学園という事もありますし、主人公がほんのり成長したような明るめの終わり方となっているところから、しっかりと爽やか系恩田節を味わうことができます。通して読んだ後に、やっぱり恩田氏らしい作品だと一人で納得してしまいました。  少し不満を申し上げると、はじめの第一章と第二章途中までは、何故か非常に読みづらく感じました。表現が固い?のか、多くの登場人物が出てくるため頭の整理がしづらいこともあるかもしれません(ただ、第二章以降は引きづりこまれるかの如く面白い!)。また、章タイトルが長いのだが、今一つその意味や意図が分からなかった(例:第三章は「長い間地元では遠巻きにされてきたという」とか)。その点は少し減点かもしれません。  纏めますと、本作は、恩田氏しか書けない爽やかでかつ怖いお話です。学園モノが好きな方、日本のモダンホラーに挑戦してみたい方、恩田氏のファンのかた等におすすめできる本です。面白かったです。

    0
    投稿日: 2021.05.30
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    世界がズレて見える、ぞっとするのに懐かしい既視感 初めて読んだのは中学生のころ しっかりオチのつく物語ばかり摂取していたので、最終的な展開にエッ?と戸惑ったのを覚えている。 夜のピクニックや六番目の小夜子などは読んだことがないが、自身の体験と重ねて感情移入しやすかった。その後何回か読み返したが、やはり引き込まれる。

    0
    投稿日: 2021.05.06
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    『球形の荒野』ではない。『球形の季節』だ。 『六番目の小夜子』に続く恩田陸の2作目だが、恩田陸としてはすでに完成しているんだけど、でも、まだまだ途上みたいな?w 続く『不安な童話』やその次の『三月は深き紅の淵を』になると、逆に(プロとして)暗中模索しているのが窺えるんだけど、これは、自分が書きたいのはコレ!(というよりは、今はコレしか書けない?)みたいな勢いがあって、そこがいいんだと思う。 確か、『六番目の小夜子』のあとがきで、著者は“「少年ドラマシリーズ」のオマージュとして書いた”みたいなことを書いていたが、これもまさにそんな話。 すごくそそられる展開に対して、結末は尻すぼみという流れは「赤外音楽」に近いw (もっとも、「赤外音楽」は怖すぎて最後まで見られなかったのでw、あくまで原作の結末) ただ、この話って。それなりの結末をつけたら、逆につまんなくなっちゃったんじゃないかなーという気もするかな。 というのも、どうやらこの話の真相というか、底流にあるものは、晋や静の世界らしいんだけど、この話にその世界観でそれなりの結末をつけられてもなーという気がするのだ。 その世界観って、普通に考えればホラーやファンタジーだし。 もしくは、変な屁理屈もってきてSFにするというものあるとは思うんだけど、でも、そういう話になっちゃたら、主人公がみのりというキャラクターでいいの?ということになると思うのだ。 この話の魅力は、みのりというどこにでもいる平凡な女子高生と、その周囲のやっぱり平凡な人たちが暮らす谷津という、やっぱりこれもどこにでもある平凡な東北の小さな町に起きる、“日常の”不思議な出来事という、あくまでそのレベルの話なところにあるんだと思う。 解説では、ファンタジー云々と語られているけど、そうではなくて。 言ってみれば、「日常の謎」として解釈してしまうなら解釈できてしまって(だって、ほとんどの人は晋たちの世界は知らないわけだもん)、後に誰もが「あの時のあれって不思議だったなー」と思い出すみたいな、たんなる淡い青春譚と読めるからこそ、読者(特に恩田陸のファン)は惹きつけられるんだと思うのだ 例えば、変な話、心霊スポットに行ったところで、何もないことが普通なわけだ。 でも、それだとつまらないから、写真に写った水滴を「オーブだ!」とみんなで共有することで思い出にする。 と言ってしまったら身も蓋もなくなってしまうけど、でも、これってそういう誰しもの青春にあった出来事の話として読んだ方が楽しめる気がする。 ていうか、恩田陸の小説の魅力って、そこなんだろう。 プロットで書く小説全盛(なのかどうかは知らないw)の中、書くことで想像がどんどん膨らんで、ストーリーが勝手に動き出すタイプの作家の小説というのは独特の魅力があるし。 なにより、読んでいて面白い。 恩田陸という作家は、その極端なパターンなんだろうw とはいうものの、この小説、青春譚として読むには、主人公であるみのりの存在感が妙に薄いんだよなー。 それこそ、みのりの関係ないところで、話がどんどん展開されていく。 だからって、話を展開していく登場人物たちも、その展開の必要に応じてちょこっと出てくるだけだから、やっぱり存在感がなくて。 際立つ登場人物がいないことで、さらにみのりの存在が希薄になっていくような気がする。 それも青春なんてそんなものと言ってしまうなら、確かにそうなんだろうけど。 とはいえ、これは小説なわけでw 個人的には、みのりと久子の二人を主人公に書いたら、ストーリーがもっと締まったんじゃないのかなーなんて思った。

    2
    投稿日: 2021.05.05
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    6番目の小夜子、夜のピクニックで期待しすぎたかな? ちょっと合いませんでした。登場人物のエピソードが小出し過ぎて 少し間をおいて読み始めると誰が誰だったか分からなくなりました。 そうなるとストーリーどころではありません。ただ面白いエピソードは 有ったので惜しい感じです。

    0
    投稿日: 2021.03.10
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    学園もの、ホラー、ということで小夜子に近いかな?と思ったのであんまり期待しないで読んだ。だからか割と楽しく読めた。 確実に人ではない何かが関与している土地だと分かっているから、未知の存在がいるというだけでホラー感あってとても良い。 最初のアンケートのやつがよくわからなくて、読み進めているうちにちょっとずつ面白くなっていった。 自分も東北出身だけど正直地元には全く魅力を感じていないので、気持ちとしては久子に近いかなと思ったけど、晋に入れ込んでいく彼女は嫌いだなと思った。でもこういうところは普通の高校生だなぁとリアルさを感じた。 読み進めてページ数が少なくなっていくのにこの展開の感じは…とある種の予感があった。これは夜の底は〜で感じたあれと同じだ。その予感通り恩田作品あるあるな終わり方をしたのでそこまでがっかりしてないです。むしろ小夜子よりずっとすっきりしてると思う。 仁さんはきっと教会に行ってしまうんだろうな。

    0
    投稿日: 2020.12.18
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    田舎とかだとよくありそうな感じの内容です。 登場人物の魅力がたまりません!! 皆んなどこか大人っぽい感じで私個人としては好きなストーリーと登場人物の性格に惹かれてしまいます!!

    1
    投稿日: 2020.04.15
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    1990年代2作目「球形の季節(1994年)」 1作品目に続き、田舎、高校生が主人公。怨念に一見的な偶然を重ね(必然)、無念をはらすという作品と感じた。 この後、全寮制作品も出てくるし、著者は高校生時代に思いが深いのだとしみじみ感じる。 情報がない時代だと、アリバイ工作が簡単だが、情報化社会では簡単に位置情報でさえ、わかってしまう。仮想情報が完璧に出来たら、それはそれですごいけど。 昔懐かしい作品といえる。

    5
    投稿日: 2020.04.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ある噂が広がる中、噂の出所を突き止め解決する話。かと思いきや、これは事件を解決する話ではなく、祈りながら待ち続ける人達の話。 . それぞれが進んで行こうとする、重大な場面で、クライマックスの直前で物語があっさりと終わってしまい、「うわ!」と思わず声に。

    0
    投稿日: 2019.08.04
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    噂、おまじない、、って聞くとワクワクする。そんな何かを期待させてくれるような雰囲気が溢れているから好き。 ただ、何度も読んでいるのに、この物語が伝えようとしている本質のようなものにたどり着けていないような気がする。 そういう感覚もまた私にとっては魅力的なのかも。

    0
    投稿日: 2019.05.11
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    導入は意識が文章に入っていかず、眠気との戦いだったが、徐々に、先に読んでいた常野物語と似た世界観が展開され、のめり込んでいった。それにしても、恩田ワールドは、文字だけで叙情風景を描き出すのがなんてうまいのだろう。

    0
    投稿日: 2018.12.30
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    まず各章の中のセリフからとった章タイトルのつけかたがかっこいい。噂を効果的に使っており、向こう側の世界が出てくるものの全体をこちら側にとどめながら雰囲気を盛り上げる手腕は新鮮だった。噂は人々が語りたいから広まるという説明はなるほどと思わせられた。だから「ノーライフキング」で子供たちに死の噂が広まるのは彼らが潜在意識の中で死を身近に感じていたからだということが今更ながら納得できた。東北の眠ったような町という設定や次々起こる事件の配し方が効果的。「六番目の小夜子」も読んでみよう。 ----- 20241110 再読 ★4.4 おもしろかった (自分でもどうにもまとまっていないとは思うが とにかく思ったことをメモしておく) 最近は合理的な解釈とか納得のいく結末とか もしくは読んだあとにそれを考察することで補完しようとか そういう作品が多い風潮があるように感じる(たまたまそういうのを立て続けに読んだというのもあるが) でもこれはそういう作品ではない だけどおもしろい 先に挙げたような作品はたくさんあるがおもしろいと感じたものはあまりない でもこの作品は逆に そういう作品じゃないけれども読んでいてとにかくおもしろい それはやはり<事件を通して人を描こう>としているからなのか 宮部みゆきに近いようなスタンスなのだろうか 谷津という町 今の夢を見続けている谷津と 本来の荒々しく「跳んだ」先にある谷津 生物の進化で「跳んだ」先にある風景 そういうものに対して ふっとそこに入っては出てくる人たちがいる 町のそこかしこにその入り口がある そういう町 「小夜子」と同じように<場所が持つ力>のようなものをこの作品でも描こうとしているように感じる 無意識のうちにそういった場所? による<跳ぶ>こと? を望む者たちが教会に集まってくる でもみのりはそこには行かない そして彼女はあくまでも今の谷津で弘範が戻ってくることを願っている だから最後に石を拾いに行こうと思う やっぱりここで書かれてるのも「小夜子」と同じように 高校生たちのものすごく不安定な心情であり 何も変わらない日常から踏み出してみたいはみ出してみたいという願いとそれに対する不安だったり そういったものが複数の登場人物の心情を通して描かれているのがとても良い 物語としては「小夜子」よりもこちらのほうが数倍おもしろかった この作品は「小夜子」とセットで楽しむのがいいと思う 似ているところ 違うところ それは小説を書き始めたばかりの作者の成長なのか? そういう楽しみ方ができる

    0
    投稿日: 2018.10.15
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    東北の田舎町の高校生たちに広まる噂。噂の広まり方を調べる中で街に異変が起きて、噂が現実になり、退屈は混沌としてくる。 ファンタジーなのだけど、田舎の街の持つ排他的な住民の関係性でドロドロと。 オチというか、街がこうなったのかの腹オチがイマイチでした。

    0
    投稿日: 2018.07.08
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    心情の描写がかなり観察されて完成されていると感じた。 心の機微をよく描いている。 ストーリーの創造性の高さも良かった。 人の名前が途中で忘れそうになるのが難点。 藤田晋になりたい

    0
    投稿日: 2018.05.31
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    登場人物も多く、何度も戻りつつ読み進める感じになってしまった。 外堀を埋められ、周りからじわじわと攻めてくる感じが、いい意味で何とも言えない感じ。

    0
    投稿日: 2017.12.07
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    恩田陸さんの作品を三冊連続で読んでみました。 『六番目の小夜子』と同様、少し背筋がぞくってなるタイプ。 現実の隙間に隠されている部分をみせつける作品。

    0
    投稿日: 2017.05.08
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    土地に縛られる閉塞感。根源の見えない噂。実際に起こる怪奇。昨日と同じ友達なのに、「何かが起こる」「何かが違う」怖さ。 帰郷率が高い谷津という町。みのりは故郷を愛し、久子は憎み、弘範は惓んでいる。 誰もが知り合いの・薄靄のかかった・ワンテンポ遅い谷津という何千年もまどろんできた地域と、そこで生きる感受性の強い少年少女たち、そういうものが組み合わさって作られた不思議なお話でした。 終わりが「んんんん?それで?」という感じになったのが残念。連作もの的な続きがあるのかしら?

    0
    投稿日: 2017.05.05
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    谷津の町で暮らす高校生たちの間にまことしやかに広まる噂。いなくなる生徒、仕掛けられた罠、願いと希望。日常の尊さと、大切なことを思い出す旅。ラストは解釈をなげた感じ。

    0
    投稿日: 2016.12.12
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    人物設定や背景描写は、違和感なく読めてしまう一方で、どこか違和感のある人物描写やミステリアスな事件があるため、読み始めからは、自身が物語の世界に入り込むのに四苦八苦する。 この四苦八苦が楽しい、恩田ワールド。 ローファンタジーの真骨頂かな。 設定としては、“田舎×学校”という閉塞感を感じざるを得ないものだけれど、「自由に伴う責任」について、それに対峙する準備を恐れていたり、遠回りしてみたり…という誰でも必ず通るであろう悩みのタネが話の中心。 あるある!という共感しやすいテーマを、不思議感満載のローファンタジーで包み込む構図が流石。 それに気が付くのは最後の方なのだけど。 久しぶりの恩田ワールドで、感覚を取り戻すのに時間がかかり、物語を純粋に楽しめなかった気がする。 再読したいリストに追加。

    0
    投稿日: 2016.10.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    パラレルワールド・・・と一言では言えないような、死後の世界でもあるような、多重人格の表現でもあるような。。。 恩田陸の世界に入る時、私は時間がかかってしまう。 入ってしまえば、惹き込まれてグイグイ読めるのだけれど、、、 それまでが、結構しんどい。(汗) 今回は、特に時間がかかっちゃった。 入れたの、晋くんがプールで体育教師に立ち向かって行ったところ辺りから。・・・遅っ!?

    0
    投稿日: 2016.04.08
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    先ほど長々と書いて更新したら全部消えた。 もう一度書く気が起きないので、消化不良な作品だったとだけ書いておきます。

    0
    投稿日: 2015.12.29
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    閉鎖的な田舎、退屈な日常、高校生たちの好奇心、閉じられた空間であるからこそ強まる"噂"の魔力。実際にファンタジーも入ってるけど、そういったものを描くのは本当にうまいと思う。 恩田さんの描く高校生は基本的に好きなので今回も楽しく読めたけれど、いつもと違って特筆して好きな人物が出来なかった。個性が薄いと言うわけではないのに不思議。語り部が場面ごとに目まぐるしく変わるせいかもしれない。 ラストは賛否両論だろうけど、みのりの存在や彼女の中にある揺るぎない結論のようなものを、ひどく尊く思う。

    0
    投稿日: 2015.09.08
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    『緑は危険』が気になる。。 自分にとっては大好物なラストでした。その後を色々想像してしまう。 登場人物、目立ちたいが故のいわゆる霊感強い女の子かと思ったら本物でした。すみません。。 何不自由なく暮らしていても悩みはあるだろうし 逃げられない状況下で苦しんでいる子もいるだろうし 住んでいる場所同じであっても、 「みんな違って」となるのだなぁ、と改めて感じた。 何分学生時代は遠い記憶のかなたなので。 登場人物が多いのに、実在するように書き上げる作家さんて凄いなぁ、とこの年になって気づく。 違う子に重点を置いてまた読み返したい。

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    投稿日: 2015.09.03
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    東北の山間の小さな町 閉塞的な生活に倦む高校生たち 突然ひろがった奇妙な噂やおまじない みんなが「ここではない世界」へ「跳ぶ」ことを 望んでいるのだろうか 不思議な雰囲気ただよう 恩田ワールド

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    投稿日: 2015.08.19
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    恩田ワールド全開なファンタジー。 どんでん返しとか綺麗な結末を望む人には物足りないと思うけれど、私はこの独特な世界観と、気付けばその世界に意識が取り込まれている感じがとても好きなため、読んでいて心地よい。 言い様のない不可思議な存在が常に付きまとってくる雰囲気も好き。

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    投稿日: 2015.07.30
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    再読。 今読むと「球形って・・・ああ~~~なるほどね・・・・・・」ってなります。 わりと今後の恩田作品を彷彿とさせるねたが盛り沢山なのが、初期からも読み取れますね。ソフトブラック恩田。

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    投稿日: 2015.07.18
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    高校生達が中心の話だけど、小夜子や夜のピクニックのような学園物語という感じではなく、どちらかというと常野物語のニュアンスが濃い。 母親に虐待されている少年や火事で家族を失った少女などまた思わず目をそむけたくなるような境遇の子が出てきたり、クール過ぎる少年がでてきたり何気に怖い。

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    投稿日: 2015.06.19
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    10年以上ぶりに再読。内容は全然覚えてないのに、ある部分には既視感があったりして不思議だった。冒頭の夜の感覚や不安は共通すると思った。多くの人が出て来るなかで、その繋がりがすごい。あの人はこの人でもある感。最後、教会へ行くのが男ばかりなのが気になる。久子は行けなかったけど、漠然と久子のほうが拒絶した印象がある。結局のところよく分かってない。

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    投稿日: 2015.05.23
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    ストーリー全体から何らかのメッセージを探すなら「自由に伴う責任と決断を恐れている」という一文であろうか。また、変化のない日々への幸福感と不満の相容れない心情が異世界と現実世界の往来を題材に絶妙に表現されている。提起された問題の結論が読み手に委ねられており、読者それぞれのエンディングを創造することが要求される。 蛇足ながら、準主役級の登場人物が次々と登場し話の主体が変わるため、逆に言えば自身を投影しながら読めるという絶対的な主人公がおらず没頭できなかったという印象である。途切れ途切れ読むよりも物語全体を俯瞰して雰囲気全体を楽しむためのファンタジーだと思う。

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    投稿日: 2015.05.09
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    再読。初読は十年ほどは前かな? 見え透いた日常からの脱却というものを誰もが願っている…というのはテーマとしてはありふれたものであるかもしれないけど、恩田陸の味付けはやはり好み。 本当の谷津、は恐怖の報酬日記で何度か書かれた恩田陸の心の原風景そのもの。 本棚残留決定。

    0
    投稿日: 2015.01.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    再読。田舎×学校という閉塞感の2乗の中で、不穏な雰囲気をたっぷりと描き出しながらいろんな高校生がふたつの世界をさまよっている。高校生特有の不安定さに、私もこんなんだったなあ・・・と思い起こされる。恩田さんの描く高校生って少し大人びて、ときに超越していて結構好きです。

    0
    投稿日: 2015.01.14
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    みんな待っている。 この平凡な日常、つまらない生活から自分たちを救い出してくれる。 自分の願いを叶えてくれる、自分たちを裁いてくれる、大きな力を持つ、そんな誰かを――。 東北のある田舎町で、高校生を中心に広がる奇妙な噂とおなじない。四校にまたがる「地歴研」のメンバーはその噂の出所を突きとめようとするが、その矢先、噂は現実のものとなる。そしてまた新たな噂が流れ始め――。閉塞的な町。平凡な学園生活。漠然とした未来。高校生たちの外界へ飛び出したいという欲求、大人になるという不安、そして願いが作り上げる幻想を描く学園ホラー。 なんとなく常野的。自分も東北の田舎町育ち。作品に漂うこの雰囲気、たぶん分かる。

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    投稿日: 2015.01.11
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    登場人物が無駄に多く散文だなという印象だった。一気に読めばまた印象が変わるかも知れないけど、大抵の人は途切れ途切れになってしまうと思う。 そうなってしまうともう、あれ誰だっけ? どういう人だっけ? の繰り返しで全然物語りに集中できない。 最終的にどうなってしまうのか、気になってしょうがない終わり方でここまで苦労しながら読んだのにと嘆きたくなる。 色々とキャラクターに細かく性格設定がされていたが、どのキャラも好きになれなかったのは残念。視点がころころ変わり感情移入しにくかったからかもしれない。 結局の所、偽善でしかない噂の首謀者の鬱屈した気持ちの正体はなんだのだろうか。病弱ということだけなら、なんとも悪質。 丹野静の役割は藤田晋で十分だったろうし、忠彦と孝彦が双子である理由もなかった。マサルがいなくても物語に支障はない。 登場人物が減ることで恐怖が分散することなく伝わってきたような気がします。

    2
    投稿日: 2014.12.20
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    ラストがあんな感じでなかったら、★5でした! 日常に忍び寄る不思議な世界…その伏線、描写はすばらしいです。学生のときってそんな雰囲気が漂う、噂とかおまじないとか。 大人の階段を上がる不安な気持ち、憧れ、諦め、安心なこの場所へ留まりたい、誰かに導いてほしい、そんな気持ち、とても懐かしいです。同じように悩んだので、とても共感できました。 せっかくここまで積み上げた伏線の結果が~と残念になるラストを何とかしてほしかった。

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    投稿日: 2014.11.25
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    この作品は初めて読んだ。 東北地方が舞台ということで、シンパシーを覚えた。登場人物が多くてちょっと混乱したけど、少しずつ物語がつながっていくのが面白かった。ラストはあっけなく、「これで終わり?」と拍子抜け。このあとみんなどうなったんだろう。

    1
    投稿日: 2014.11.13
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    閉鎖的な田舎町のお話.不思議なSF感と何気ない会話の微笑ましさは恩田陸らしさをすごく感じる. 結末には不満と疑問を感じていたはずなのに読んだ後に思い返すとそういう部分が思い出される.

    0
    投稿日: 2014.10.01
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    10代の意味のない不安感と民話がドッキングした感じで面白かった。ただラストが読み手に委ねられすぎというか… こういうSFチックな作品って、ラストが難しいとつくづく思う。

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    投稿日: 2014.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恩田陸:作 新潮社 初めて読んだ、恩田作品です。 面白かったです。 閉鎖的な街「谷津」を舞台に、起こる…ホラー? 退屈な日常に、学生間で立つ噂が現実になってしまったり… 「噂」って、結局は「噂」で終ってしまうものなんだけど(と、思っているんですが) この物語では、噂が現実になってしまう。 じわじわくる、怖わさがあったし。 みのりちゃんの感じる不安が共感できました。 変わりたいけど、変わりたくない。退屈だけど、このままがいい。そういう思いも。 でも、最後どうなって「完」となったのかよくわかりませんでした。 と、いうか…最後どころか終始なんだかよく解らずでした。 面白かったんですけど。 恩田作品、別のも読んでみたいです。

    0
    投稿日: 2014.04.11
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    おだやかな日常の外側に存在するちょっと不思議なもう1つの世界。かつては皆が認識していて自然に行き来していたのに、文明の発達とともに限られた人にしか見えなくなってしまった。...と恩田氏の真骨頂とも言うべき舞台設定。 常野シリーズを連想させる穏やかでちょっと怖い世界観は、日本の良さを再確認できる素敵な作品です。

    0
    投稿日: 2014.04.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二つの男子校と二つの女子高が居並ぶ、東北の町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。 あの時の、噂を口にしている快感、噂に参加しているという奇妙な一体感はたちまちすべての生徒たちを引きずりこんで皆を酔わせたのである。全生徒たちが共有できる話題。(P49) だから噂って楽しいし、しかも神妙に真剣に回してしまうんだよなと思いました。 あと学生時代に噂同様に熱中することは、おまじないです。私も小学生の頃はおまじないの本とか持ってました。一緒におまじないをやってる友達が仲間という感覚はあったと思います。 本書で出てくるおまじない。 ①撒いておいた金平糖を好きな人が踏むと、両想いになれる ②如月山のてっぺん近くにある大きなうろのあるケヤキの木の中に、願い事を吹き込んだテープを入れておくと、正しい願いだけが聞き入れられる ③石を積むと帰ってくる 『噂』と『おまじない』というワードだけでも、おもしろく読むことができました。 あと1番印象に残った場面は、プールでの出来事です。晋の人となりがよく表れてて、怖いけど尊敬してしまいます。こういう子が生徒の中で一目置かれたりするんだろうなと思いました。 ラストはあっちの世界、こっちの世界というようなファンタジーで、終わり方もはっきりしなくて拍子抜けな感じもありました。 でもそこが、噂やおまじないの終わり方と似てて、これでいいかなと納得しています。

    0
    投稿日: 2014.03.29
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    ミステリーと聞かされて読んでいたので、突然のファンタジー展開について行けず取り残されて行ってしまいました、、、

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    投稿日: 2014.03.04
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    再読7回目。 何度読んでも痛いなぁ。青春小説。人が大人になるとは。成長するとは。それでも生きていかなければならない、ということの意味は。変わってもいいし、変わらなくてもいいんだよ。

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    投稿日: 2014.02.26
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    物語の雰囲気が最重要要素なので決着は期待しないで読むのが吉。というか解決を期待したら読んでられない終わり方。 地方都市に住む高校生達の退屈な日常、その隙間に潜り込む都市伝説、憂鬱な街に生きる人々、彼らに突如として降りかかる非日常。 ホラー、ミステリ要素の強い前半から、後半はファンタジーの色が濃くなっていくがあくまでもそれに重きを置きすぎない、ジャンル:恩田陸、という作品。

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    投稿日: 2014.02.02
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    終わり方がすっきりしないなあ‥ それ以外はさすが恩田さん! すらすら読んじゃいました! 恩田さんの描く高校生はみんな素敵です

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    投稿日: 2014.01.26
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    20131126 p278 あたしたちは管理された毎日に飽き飽きしている。はるか彼方まで、おそらく死の瞬間まで引かれたレールが、教科書の行間に、テレビのニュース画面に、朝履く靴の中に見えているのだ。しかし、それ以上に、あたしたちは自由を恐れている。いや、この言い方は正しくない。自由に伴う責任と決断を恐れている。

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    投稿日: 2013.11.26
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    恩田陸を久しぶりに読みました。あらすじの学園モダンホラーに惹かれました。 ミステリーとファンタジーの融合かな? 相変わらず美男美女が好きな恩田さん(笑) ラストがスッキリしないタイプの話ですね。 めっちゃ最後がどうなったか気になります!

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    投稿日: 2013.11.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった。 各章のタイトルが独特だったのでそこから今後どういった展開になるのか想像する楽しみもあった。 この子たちと同じ高校生の時に「球形の季節」を読んでいたらどう思ったのかな…みのりより久子のほうに共感しそう。 この本を読んだ時の自分の置かれている境遇によって感想は変わりそうだなと思った。

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    投稿日: 2013.09.26
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    いや、恩田さんらしさの塊だった。夢やら、変わった人やら主人公も複雑で、疲れた。でも、この読了感は恩田さんを読んだ感じです。 田舎ってやっぱり、いろいろあるなー笑

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    投稿日: 2013.09.16
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    今まで読んだ恩田陸のホラー系の作品の中ではモヤモヤは少なかった。口裂け女、宮城県沖地震が小学生の頃って事は自分と同年代やからモヤモヤは少ないのかなぁ?教会の件で個人差が有るのはモヤモヤする。再読したら理解出来るんやろか? 久子の渾名はチャコ。佐々木健介も嫁の北斗晶(本名:久子)を「チャコちゃん」と呼ぶ。そらぁ強い筈や(笑)

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    投稿日: 2013.09.07
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    内容紹介 四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた……。何かが起きていた。退屈な日常、管理された学校、眠った町。全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した! 新鋭の学園モダンホラー。 内容(「BOOK」データベースより) 四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた…。何かが起きていた。退屈な日常、管理された学校、眠った町。全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した!新鋭の学園モダンホラー。

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    投稿日: 2013.07.28
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    恩田先生の書く高校生ってやっぱり好きです。大人と子供のどちらにも属さない微妙な年頃の心情がよく描かれてる。それに加えホラー。でもこれから先、自然に置いてある石が怖くなるかもしれません。東北のI市に訪れたときは興味本意で探してしまうかも!

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    投稿日: 2013.07.15
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    不安な気持ちになる。恩田陸の世界観がすごく色濃く出てるんだと思う。ミステリーというよりホラー。 学園系ならなら「六番目の小夜子」や「麦の海に沈む果実」のほうがよかった。

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    投稿日: 2013.07.01
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    続けて恩田陸の作品を手に取りました。 退屈な日常。退屈が一番なのか、何か起きることが一番なのか。。。 退屈だっていいんじゃない?

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    投稿日: 2013.06.11
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    ある噂の通りに一人の少女が姿を消してしまい、また次の噂が。 それを調べる地歴研のメンバー達。 恩田陸さんらしい文章だなーと。 やはりこういうファンタジーのような文章を書くのがとても上手でした。 結局答えは出ていないので、答えがないお話が苦手な人は読まないほうがいいかもしれません。 光の帝国が好きな人は是非読んでみてください!

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    投稿日: 2013.05.07
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    2013.5.5-5.7 面白かったー。恩田陸はすごいなあ。この人は、母の 気持ちを描くのがうまいと感じている。母性が強い人なのかもしれない。

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    投稿日: 2013.05.05
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    怖かった・・・ 『六番目の小夜子』も“学園モダンホラー”って書いてあったので、ちょっと不思議な感じで、ホラーじゃないのかな、って思っていたのですが。 眠れない夜に読んだからなおさら怖かったのかしら? でも、読み終わった後に、色々メッセージが見えてきました。 この話は、奥が深いと思います。 恩田陸さんがメッセージを込めてかいたのかどうかは私にはわからないけれど、今まで読んだ恩田陸さんのお話の中では、一番考えさせられました。 あの石は夢の象徴で、何かを求めるのは良いけれど、入り込んでしまって現実から目を背けることはいけない、とか。 違うかな? でも、私は色々奥の深さを感じました。 怖かったけど読んで良かったです。

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    投稿日: 2013.04.08
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    恩田陸作品での私の不動の一位は ここ十数年、ずっと『六番目の小夜子』だったんだけど それと同じくらい好きなタイプのミステリーだった。 都市伝説、おまじない、田舎ならではの内と外の感覚。 どれもがストーリーを引き立たせて 早く早くとページを捲るのを急かす感覚が楽しかった。 結局のところ、 一番普通で一番田舎になじんだみのりが 一番強い女性だったんだろうな。 お姉ちゃんもそれをちゃんと分かっていたんだろうなぁ。 関係ないけど いいな、美人姉妹。

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    投稿日: 2013.03.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    女性的な文章が私には合いませんでした。 そういったものを否定するわけではありませんが、なんかある種の決め付け口調というか、「特別なことが起こらない人生なんてつまらない」と切り捨てる言い方にカチンと来ました。 まあ小説なので、そんなことにイチイチ腹を立ててもしかたありませんが、この本を通してそういった生き方に魅力がないなんて思われるのも嫌なのです。 著者はけっこういい歳した方だと見受けましたが、上のような事情からもなんか文章が子供っぽい印象を受けました。 物語としては、暴力教師の結城が事故を起こしたくだりなんかはそこまでの「〇〇に隕石が降る」というエピソードと絡めて面白いと思いましたが、その伏線の回収の仕方が雑すぎて。 なんだか終わらせ方が雑で色んなものを放り投げたエンディングという印象。途中で著者がどうでも良くなったのか、連載ものが途中で打ち切られでもしたのか?と勘繰ってしまった。 恩田陸さん、これが私が出会った最初の本ですが、他の本に手を出すかどうかは今は何ともいえません。

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    投稿日: 2013.03.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初はミステリーなのかなと思って読んでいたら意外とかなりなファンタジーで、最後まで読んだ瞬間「え!?終わっちゃった・・」と思わずこぼしてしまった程あっけらかんと終了していた。 そして結局のところどうなったかは想像にお任せします的展開でなんだか拍子抜けした。

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    投稿日: 2013.03.01
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    「Q&A」同様、見えない何かに動かされる人々。 関係ないと思われていた事象が最終的に収束する。 しかし「答え」は見つからない。

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    投稿日: 2013.02.23
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    中学2年の時、イギリスへ修学旅行に行った時に先生が貸してくれた本。 四つの高校が並ぶ、東北の谷津という町で遠藤さんが連れ去られるといううわさが広がった。地歴研がその追跡調査をする。そして、噂とおり、女子生徒が消える。それには、どうやら別の空間に行ってしまうことが関係していて、そこから戻ってくる人もいれば、そうでない人もいて… うわさが流れる時の心理状態とかをうまく掴んで書いているな、と思った。

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    投稿日: 2013.02.05
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     もしかしたら再読やも?  どうだろうなぁ。  さすが恩田陸、日常なのに異世界である。しかも違和感がない。  面白かった。  個人的にはみのりをもう少し魅力的に……! 出番が地味でさみしかった。

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    投稿日: 2013.01.25
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    東北地方のごく普通の街で起きる不思議な出来事。 普通の高校生の間に流れる不思議な噂。 街の中に普通に存在する「石」。 とのかく、何故か、とても、ゾクゾクした。

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    投稿日: 2013.01.16
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    帰省の際に再読。 恩田陸の書く高校生にすごく憧れる。魅力ある人物ばかり。基本的に美男美女か、めちゃくちゃ性格が良いかな気がする。 話の盛り上げ方はすごく上手いといつも思う。広げ方とも言う。この本でも各高校の設定や噂話の追跡とか、好きだ。でも、オチが…、となる本も割とある。今回もSFに頼りすぎた感じがした。 懐かしい一冊でした。高校以来か。

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    投稿日: 2013.01.01
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    奇妙な噂を調べる「地歴研」のメンバー。 町なかでは金平糖のおまじないが流行る。そして何かが起きていた。

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    投稿日: 2012.12.19
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    またなんとも言えない世界へ連れて行かれました。。。この読後感!! かなり初期の作品なんですね。初めて読みました。 きのうの世界、六番目の小夜子等と同じく”町”が舞台のおはなし。 恩田さんは宮城出身ということだけど、歴史の「れ」の字もない町で育った自分には、これらの作品の”核”となっている”なにか”がなんだかわかるようでわからなっかたり、なんだか羨ましかったり。 だけど東北の町で繰り広げられる文章のところどころにどうしようもなく懐かしさを感じてしまう。 やはり、恐るべし!ノスタルジアの魔術師!!! なんだか秋になるとこの恩田ワールドに浸かりたくなります。 この感覚、わかる人には是非...☆

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    投稿日: 2012.11.20
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    東北のとある街・谷津。 どこにでもありそうなのどかな街に突如その噂は広まった。 「5月17日にエンドウさんが如月山で宇宙人にさらわれる」 都市伝説にも満たない単なる噂のはずが、 短期間で街の高校生の間で爆発的に広がり、 誰が一体どういう理由で発したのか、地元高校の地歴研のメンバーが出どころの調査を開始。 ”金平糖を好きな男の子が踏むと両想いになれる。” ”如月山の山頂のケヤキに願い事を録音したカセットテープを置くと願いがかなう。” ”谷津は昔から行方不明になる人が多かった” 他にも様々な噂やおまじないが急速に広がる中 一人の女子高生が5月17日に失踪してしまう。 彼女の名前は”遠藤志穂”だった。 そして第二の噂がささやかれる… 日常が何か得体の知れない大きな力の中にあるかもしれないという恐怖。 「モダンホラー」とはよく言ったもので、 現代の学園生活を生きる彼ら彼女らの日々の中に潜んだ「非日常」を 上手に描いた恩田陸初期作品。 良い意味でも悪い意味でも荒削りなところがあります。 特にラストは”これから”を読者に委ねる部分があって、 読後の余韻に浸れるところが気に入っています。 日常に対しての非日常。 表裏一体の世界があることに違和感はありませんが、 あっちの世界の描写がこれまた荒削りで、 自ら進んで跳ぶことの魅力を伝え切れていないのが残念です。 超自然的な能力や世界の存在を初めからは明かさずに、 読者の不安感をあおりながら、ぐいぐい物語の中に引きこむあたりはお見事。 だから晋が登場した後の終盤の失速感が気になるのですが、 そういう超能力作品がテーマではなく、 高校生たちの青春モノとして、子供が大人になる過程の物語として読むならば、 普通の人間でいることも悪くないかなと思うわけです。

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    投稿日: 2012.10.23
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    噂が本当になったとき、そこに込められた発信者の意図は? 恩田陸の本は古本屋にいくとついつい手に取ってしまう。そしていつも残念に思う。 話の運びは面白く引き込まれるように読み続けてしまう。しかし、終盤種明かしとまさにこれから!というところで物語が終わってしまう。肩すかしを食らったような読後感の悪さ。 『月の裏側』『不安な童話』を読み終わったときにも同じ感想を抱いたので、これは著者の狙いなのかもしれない。だが、そのせいか思い返した時に最後の部分がどれも思い出せない。 そこで「もう一度読んでみるか!」となればいいのかもしれないのだが、そういう気分にもならないのでいつまでも終わりを思い出せないままでいる。

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    投稿日: 2012.10.10
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    とある地方の町で、周りから隔たった学園で、 境界を越えてあちらとこちらとを彷徨う人々。 やや回収しきれず終わってしまった感じが…。

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    投稿日: 2012.10.10
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    これは一体どういった終結の仕方をするのだろう、ってのが気になって気になって読み進めました。 終わり方の雰囲気は好きだったんですが、どうにももやもや。

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    投稿日: 2012.09.27
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    高校生時代の噂って不思議なチカラを持ってるよね、まるで生き物のような。 最後の終わり方が半端で残念、結末を知りたかった。

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    投稿日: 2012.09.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「5月17日 エンドウさんが連れ去られる」 谷津の高校生の間だけで広がった この奇妙な噂の出所を調べようと みのり達「地歴研」メンバーは追跡調査を開始する。 やがて噂は現実に…。 そしてまた気味の悪い噂が新たに広がり…。 一体、誰が、何のために? 久しぶりの恩田作品。 やっぱりラストがアレだったけど楽しかった! 「特別な少年」になりたいのに「優秀な少年」止まりの弘範。 封印された「跳ぶ」力を解き放った一之瀬。 「跳ぶ」ことが必要なのか冷静に考える仁。 「跳ぶ」力があってもそれに対してなにも思わないみのり。 普通の高校生たちが 自分の出した答えに責任をもつ、 という過程で悩んでいる様が若者らしくて好ましかった。 弘範とみのりの関係性が対照的で面白い。 後から、あの時のように幸せに過ごせますようにと願うより 今ある幸せがこれからも続きますようにと願って生きていけるって とても幸せなことだ。 そういう雰囲気が谷津の魅力の一つなのだよね。 恩田作品をいろいろ読むと 恩田さんの描きたいテーマがいろいろ見えてきますね。 これ読むと小夜子を読みたくなるな。 集団心理が暴走するって、確かに恐怖現象ですね。

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    投稿日: 2012.08.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    学園内で囁かれる噂に生徒たちが翻弄されていくのは 「六番目の小夜子」に、 土地そのものに伝承があり、異世界と隣り合わせになっている場所が 舞台なのは「ネクロポリス」に、 それぞれ似ていた。 一つの山の周りに4つの高校が固まって建っていて、 なおかつ地歴研という4校合同の部活が 存在する環境があることに対して魅力を感じた。 地歴研のメンバーを中心に話が進む群像劇では あるが、最終的に”跳んで”みることへの決断が 登場人物毎にそれぞれ異なるのが面白い。 8月31日の「予告」だけは前二つの噂と違って 自分が参加するという選択ができた分、 もし教会に向かった人を集計してみたら、 如何に皆が現実とは異なる、別の世界に関心を持っていたかが よくわかったのだと思う。

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    投稿日: 2012.08.26
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    高校生を中心に描かれる噂話から始まる壮大なファンタジー。 ファンタジーと言っていいのか分からないくらい本当にありそうな物語。 高校生ならではの感じ方とか言葉が心にどんどん入ってきて読みやすかった。

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    投稿日: 2012.07.21
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    恩田さんお得意の学園もの。この人の思春期感、すごい好き。今作は春から夏へ季節の描きかたが秀逸。 噂の怖さが描かれている。それは内容であったり広まるスピードであったりと様々な要因を孕むが、実現してしまった噂の怖さに全てが集結する。不特定大多数の人間が噂に加担し、一種の宗教感を浮き彫りにしていた。 ラストシーンに納得いかない意見もあるが、このフランス映画のようなふんわりした引き際もまた彼女らしいと思う。

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    投稿日: 2012.06.09
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    久しぶりに再読。 今改めて読むと「普通でないこと」に対する羨望と憎しみ、背伸びと自己憐憫が詰まってて、懐かしくも背中がむず痒くなるかんじ。 みのりの凄さが少しわかってきた気がする。

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    投稿日: 2012.05.31
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    娘に勧められて。 作者は、ずっと高校生の心を持ち続けておられるのだなあ、と改めて感じました。あの頃の、焦燥感、不安…孤独を求める気持ちと、誰かと深くつながりたい気持ちの、揺れ、など。登場人物が多くて、描き切れていない感はありましたが、一人ひとり、かけがえのない存在として大切にされていてよかったです。 「谷津」という平凡そうな町がどんどん特別な存在になっていく様に、日常に潜む非日常性を感じ、戦慄が…。でも、これが恩田陸ワールドの魅力ですね。 あいかわらず結末は、なんとも切ない余韻を残します。そして私は、晋よりも弘範派(^^)

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    投稿日: 2012.05.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後まで不思議な物語。 登場人物がなんだか似てて、ちょっと覚えにくかったな(笑) でも、こーゆーモヤっとした話きらいじゃない!

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    投稿日: 2012.05.29
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    田舎町、学校、友達、家族・・・ 若者にとっての閉塞感が抽象的だが克明な描写の中で物語は進む。 vice versa 逆もまた真なり 我々が当たり前のことと思っているルールの世界だけが日常ではなく、極身近に存在する非日常がきっと幾重にも存在する。 また、その非日常を日常と捉えている人たちもいるわけで・・・。 世の中複雑です。 私にとっては、ミステリーでもホラーでもなく哲学書でした。

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    投稿日: 2012.04.22
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    田舎を舞台にした学園ホラー。ホラーと言っても、おどろおどろしいモノではなく、アナザーワールドや占い、恋のまじないを含めた青春ホラー。この作者の登場人物たちには良く共感してしまう。誰か一人に共感するのでは無く、色々な人物に共感出来るため、面白く読める。オチはちょっと消化不良だけど、ホラーなら納得かな。

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    投稿日: 2012.04.16