
総合評価
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powered by ブクログ筆者である林真理子さんのお母さんをモデルにした「万亀」の、大正から戦争直後までの半生を描いた小説。この時代、女性は古い家族制度のしがらみに囚われ、自由に生きる事が難しい時代だった。特に主人公は高い教育を受け、母をはじめ周囲から期待をかけられていたが、本人は本当はただ本を読んで過ごしたいのが夢。そのギャップに大変苦しんだ事だろう。 その都度運命に翻弄され、自分の思う様に生きられなくとも、彼女には本があった。自分は色々な夢を諦めたけれど、本の持つ豊かな世界、本を読む楽しさを人に伝える事は出来る。 結局主人公は古書店を営む事になるのだが、本に関わり、本を通して世の中の役に立てるとしたら、この小説に描かれた彼女の迷いや葛藤も、報われたのでは無いだろうか? 色々な意味でしがらみに囚われ、生きづらさを抱えている人には、大いに共感出来る一冊だと思います。
0投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログ結構読むのがむつかしいな〜と思ったけれど、なんとか読み終えた。書き言葉が今と違うから?なんでだろ、設定も戦前〜だからかな。 昔の風潮にも嫌気が差したし女の人が、というよりも主人公がゆらゆらしているからなのか、煮え切らない。子どもを残し消えていく男たちの無責任なこと。
0投稿日: 2022.09.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
たくましさ、いじらしさ、健気さとか。色んな言葉が似合う本。 全部が生き生きしてて、苦しくなる。一番心に残ってるのは「しみじみとした絶望」って言葉。見た瞬間、泣きそうになった。 万亀がとっても魅力的なキャラだからかな。等身大なのに、強くてかっこよくて、女の子の憧れの先輩って感じ。 戦争とかあの時代に焦点を当ててる。「自分は万亀に比べたら恵まれてる」って最初は思ってた。だけど、「親に縛られてる」「男は嫌なのに、大切に思ってしまう矛盾」とか、私の悩みとそんなに変わらない。 きっと万亀の時代に生まれていても、きっと私の悩みはそんなに変わらないだろう、って考える。 それは本を読むから、ずっと自分は自分で、幸せでって思ってられるのかな。最後、いつも本は幸せを連れて来る気がして、今が幸せだと思える。
2投稿日: 2022.09.17
powered by ブクログ大正から昭和にかけて生きた物心ついた頃から30代までのある女の人の話。各章はその人が読んだ本の名前で構成されていて、それが良くその人の人生を表しているらしい。戦争がどれだけ人を不幸にするかも分かる小説。しがらみに囚われてるなーって感じる人におすすめ!
0投稿日: 2020.01.22
powered by ブクログマリコさんのお母様をモデルにした文学少女の半生を、戦前から戦後直後の昭和という時代にのせて描いた物語です。 今私が生きている時代は、職業は自由だし、本を読むこと勉強することは奨励され、更に背が高いことが障害になるなんてありえません。 が、そうではない時代がありました。それが本書の舞台です。 時代や家族やいろいろなものに阻まれながらも本に支えられながらひたむきに生きる姿には感動しました。 だから最後に主人公が古本屋を職業として選ぶところがとてもうれしくて、それが実話であると思うと更に感動~ 「林真理子」という作家は、このような母や祖母が下地となって生まれてきたんだ!と思うとファンとしては感慨深い気持ちになりました。 また、「いつもいい子でいなければならない」という強迫観念にも似たおもいにも共感しました。 私は親にのびのび育ててもらったと思うのだけど、それでも長女という気負いがあって、私なりに優等生にならなければ、という気持ちはいつもありましたから。 そういう意味で共感する人は多いんじゃないかなあ。 だから、本屋さんになるところが余計にうれしかったのかもしれません。。 あっそれと、主人公がその時読んでた本のタイトルを章のタイトルにしてて、凝ってる、というかおしゃれ~♪って思ってしまった。 太宰の斜陽とか読んでみたくなりました。 また積読リストが増えるな。
0投稿日: 2016.07.18
powered by ブクログ日本史やってないから時代背景が絡む話はなるべく避けてるんだけど、これはすごく自然に読めた。 主人公の生き方も感じ方も、結婚への憧れと仕事の狭間で絶望しそうな今の私と全く一緒じゃないか…。しかもそれでも約20年前に書かれたものとは。いつの時代も女性が悩み苦しむことなんて同じという。これは作者が巧妙と言わざるを得ない。感服。
1投稿日: 2014.06.25
powered by ブクログ林真理子の小説は、距離の取り方がとても不思議。エッセイを書いているような奇妙な距離感が物語との間にある。自分が生み出している物語なのに、それをどこからか客観的に眺めている自分がいるような。そんな小説な気がする。私はそのグレーの溝、みたいなものが気になって気になってしょうがなかった。なんでこの人、自分の小説で、しかもお母さんがモデルで、自身も相当移入しながら書いているはずなのにこんなに距離感を取りながら書いているのか、みたいな。その距離がなんだか、もどかしいもので、だからグレーって感じなんだけれども。不思議な小説だった。しかし、共感の波はこれまた凄い。時代とか関係ない。まっすぐに響く共感。
1投稿日: 2014.01.27
powered by ブクログ林真理子の小説に初めて触れた。林真理子の文章は自分にすっと入ってくるようで、すごく読み心地がよかった。 本を読むことは人生を解放に向かわせてくれる。そのことを伝えてくれる小説だった。自分もたくさん本を読みたいと思った。 後半に母子の描写があったが、母の気持ちがしっかり描かれていて、ぐっとくるものがあった。親は子を絶対守ってやるという愛と使命感を抱いているのだと知った。
0投稿日: 2013.12.13
powered by ブクログ本を読むことの楽しさ。それを分かちあえる人、会えない人。家族についての視線・・・かと言って冷酷になれない。やりたいと考えていても、飛び出せない。同感する部分が多かった。
1投稿日: 2013.10.13
powered by ブクログ時は昭和のはじめ。 夢や希望を持ち羽ばたこうとするも、時代の波や家族に翻弄されながらひたむきに生きる一人の女性の半生を描いた物語。 モデルは著者の母親。本を読むことが好きな万亀という少女でした。 今よりももっと、自由が制限されていた時代。 進学、就職、結婚のルートが、もっと限定されていた時代。 思うように生きられなくても、その時々自分に言い聞かせるようにして現状を受け入れようとする彼女の生き方は、時代をとても反映させているように感じました。 時折彼女を通して感じる郷愁の念や、どこか夢を見ているような感覚が読了後も残っています。 人生の大事な場面では、いつも傍らに本がある。 そのことが彼女の人生において、どんなに心強く励みになったことか。 読み終わった後抱きしめたくなるような、そんな1冊。 受け継がれていく人の命のたくましさに、胸がじんとしました。
1投稿日: 2012.12.30
powered by ブクログ大正四年、菓子商「小川屋」の末っ娘として万亀は生まれた。幼い頃から本を愛し、かしこい優等生と呼ばれて育った万亀は、将来は結婚もせず何にもならず、ずっと本を読んで暮らしたいと願うが、常に母親芙美に進路を握られ、また時代に流され、苦悩する。 樋口一葉に憧れ、林芙美子の奔放さを厭い、プロレタリアと聞いて心底恐れる、純朴な万亀。その本質は物語後半、30代になっても変わらない。そんなところが本書の魅力の一つだと思う。万亀がそんななので、数々の逆境にも関わらず全体的に陰気さがなく、読後感は爽快だ。作者の母親がモデルという点からも、作者のルーツが見えるようで興味深い作品。
0投稿日: 2012.09.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
林真理子の作品は、わりと新しいものしか読んだことがなかったので、 こういうものを書く人なんだ・・・と意外だった。 環境はまったく違うのだけど、万亀に重なる部分もあって、 悉く自分に置き換えて読んでしまって辛かった。 本ばっかり読んで怒られるとか、女で学歴が高いのはダメだとか、 背が高くて大女と呼ばるとか、年上だから結婚がダメになるとか。。。 万亀が成績が良いせいで、友人たちから「自分たちとは世界が違う」みたいなことを言われるところ、ぞっとした。 私は彼女ほど賢かったわけではないけど、昔同じようなことを言われてものすごく傷ついたから。 本好きな女の幼少期から30歳くらいまでを描いた作品。 その人生はなかなか厳しいものではあるけど、 最後の部分で救われた。 特に楽しい話じゃないけど、読んでよかったかな。
0投稿日: 2012.06.11
powered by ブクログすごく好き 後半は戦中の時代がかかれていて そういう主題のものはどうしても苦手なんだけど いい小説だったなーと感じました。 本作主人公が気に入ったという理由で好感度アップの林真理子ですが こないだ読んだ聖家族のランチとはだいぶ違う書き方で びっくりしました。うーん小説家ってすごい。 本を読む女てタイトルの本を 文字通り女の私がよんでることに少し面白さを感じていたんてすが 男の人が林真理子読んだらどんな感想もつんだろうなー 読書らしい読書でした。
1投稿日: 2012.05.17
powered by ブクログ著者のお母さまがモデルになっている作品とのこと。 本を読むのが好きな女性にとっては、ついつい手にとってしまうタイトルですね。そのものズバリで。 学がありすぎる、身長が高すぎる、で婚期をのがしてしまったり、親だから、兄だからといって、頼る。いつの時代も変わらない事ですよね・・ 結婚しそびれた年下男性の言った、 本を読んでる人の話は面白い、心が優しい、 というのは、自分の友人たちを思うとその通りだと思います。もっと本読まなきゃ!
0投稿日: 2012.02.07
powered by ブクログ戦前~戦直後にかけての、読書好きな少女の半生記 その頃読んでいた本のタイトルが章タイトルになっている 女専出、高身長というのは嫁の貰い手がなくて大変だったのだなあ
0投稿日: 2010.05.20
powered by ブクログたぶん林さん自身をモデルにした、信州の田舎に生まれた主人公の半生をその時代に流行していたりした本を通して描いていっている作品 林真理子さんはエッセイや恋愛もののイメージがあるけど、この作品は隠れた名作だと思う。 あと関係ないけど美容室に行って雑誌のエッセイのページ開いて最後まで読むのは林真理子と村上春樹の村上ラヂオくらいしかない。
0投稿日: 2010.04.27
powered by ブクログ昭和の激動期を本と共に生きた著者の母親をモデルにした作品。 またやっちゃった。この本、読んだことあったよ。 でも面白かったです。
0投稿日: 2010.04.23
powered by ブクログ先月ロングビーチから北カリフォルニアのアタスカデロに引っ越した、SLOな日々のavocadoさんから、引越し前に何冊かの本をいただいた。 これはその中の1冊。 avocadoさんも自分からは林真理子は読まないけれど、人にいただいたから読んでみたら、結構面白かったという。 本との巡り合いは、時としてそういう「意外な発見」をもたらしてくれる。 私も自ら積極的に手を出す作家ではなく、時々雑誌の対談などで目にする程度だった。 これはフィクションというよりは、林真理子の母の人生を描いた私小説の色合いが濃い。 幼いときから本が好きで好きでたまらなかった少女が、その人生の大半を本とともに過ごし、戦後は「本屋」を開くという話。 本屋まで開ければ本好き冥利につきるだろう。 もっとも戦時中などは、のんびり読書を楽しむなどいう余裕はなかったことだろう。 この作品全編を通じて、「本を読む」という行為は、楽しいもの、満たされるものというスタンスが取られているが、そのシチュエーションは決まって、精神的には辛いときなのである。 つまりこれは一種の逃避行為なのではないか。 本を読むことによって、現実の辛さ、しんどさからしばし目をそむけるという… いや、これは実によくわかるのだ。 私も時々、何もかも放り出して本に没頭するときがある。 そういうときは決まって、マイナスの状況にあるときなのだから… 本を読むという行為は、決して「時間」にだけ左右されるものではない、とつくづく思う。
0投稿日: 2008.06.28
powered by ブクログストーリを予測していくにあたり、期待を裏切られることが多くありました。いい本です。 私も万亀と同じく、普通に結婚をして普通に生きていくのが、嫌で嫌で…人と違うような道を生きられればと思っているけれども、結局何も出来ないでいます。 万亀の結末は…幸せなのかもしれません。でも、私は万亀とは違う選択肢を選びたい。…そんな希望はもっているけれどもやっぱり何も出来ない、結局は両親に従ってしまいます。 太宰治の『斜陽』を読んでみたくなりました。
0投稿日: 2007.10.14
powered by ブクログ作者の母がモデルだなんて・・・びっくりした。かなり面白かった。林真理子の小説が好きになったきっかけとなった。
0投稿日: 2006.08.22
powered by ブクログまぁまぁおもしろかった。たくさん本を読む方にはその中の1冊としてお薦めするが、特にインパクトの強いストーリーというわけではないので「こういう時に読んで下さい!」と言えない。しかし、ストーリーの主人公は著者のお母さんがモデルだという事で興味深いものではあった。時代や人生の勉強にもなる。戦時に生きた1人の女性。平凡に生きようとする彼女に次々と降りかかってくる現実の厳しさには、私達の知らない日本の姿を垣間見る事が出来る。時代と情勢が違い過ぎるので、そのまま当時と現代と比較するわけにはいかないが、好きな本に投げかける主人公万亀の人生観や結婚観には私達にも訴えかけてくるものが十分にある。チャプターごとのタイトルがすべて、当時の万亀に何らかの形で影響を与えた著書のタイトルがそのまま用いられているところがオシャレ☆
0投稿日: 2006.02.15
powered by ブクログ林真理子ファンとして、最もオススメの本。エッセイの面白さとは一味違った林真理子の小説の醍醐味を!林さんのお母様がモデルの主人公がいきいきと描かれている傑作!!
0投稿日: 2005.08.23
