
総合評価
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powered by ブクログ〈ヴァリス〉三部作の第二弾。 難解な神学談義が続いた前作に比べ、まずSFとしてストーリーを楽しめたのが大きい。辺境惑星、冷凍生命停止、巨大人工知能システム、飛行タクシー、スマホ(のような端末)などが存在する未来世界の中での、『覚醒』をめぐる宗教的・スピリチャル的な物語。難しそうに思えるテーマだが、文章も読みやすく、筋運びそのものが素直に面白かったといえる。その上で、聖書の世界観を通じて語られる「世界」「神」「人」などについての論議は学ぶことが多く、たくさんのメモを取りながら読むことになった。自分はやはり知識が追いつかないところもあったが、聖書に興味がわき読みたくなったことがかえって嬉しい。 さらに良かったのが、巻末の訳者あとがきがとても秀逸なこと。作品の全体像をわかりやすく再確認させてくれる上、これだけでひとつの読み物になっていて面白かった(※ネタバレ全開なので先に読む場合は注意)。 ディック教?における、ある種の到達点といえるだろうか。個人的にかなり収穫のあった一冊。
0投稿日: 2021.02.12
powered by ブクログ【ノート】 ・ヴァリス三部作の2作め。本作は一番ちゃんとSFしてる。他の惑星も出てくるし、超越的存在も出てくる。未来世界も面白く描かれてる(「キリスト・イスラム協会」なんてのが世界を牛耳ってる)。 前作でその存在を提示されたヴァリスも出てくるし、作品としてまともにまとまっている。 ただ、ラストの解釈はどうしたもんなんでしょうかね? 【目次】
0投稿日: 2018.10.28「ヴァリス」に続いて新訳版だが・・・
サンリオSF文庫版を初めて読んだ時は「聖なる侵入」の方がずっと分かりやすく思ったが、新訳版ではむしろ印象が逆転した。 初めて読んだ時や「ヴァリス」に比べても神学談義が煩わしく感じて、訳は読みやすいのだが読み進むのに苦労した。聖書や宗教関連文書からの引用が多いのだが、引用を使っての話の展開がどうにもなじめないのだった。 それと、「ヴァリス」に比べると「聖なる侵入」の方は覚えている内容は極めて少なかった。「ヴァリス」の内容はある程度覚えていて、読み進むにつれて内容の記憶も蘇ってきたものだが、こちらはほとんど思い出せず。その意味では初読に極めて近かった。 処女解任して神性を地球圏に密輸入するため危篤症状にされているユダヤ教徒の女性ライビスなんて全然覚えてなかった。処女マリアの妊娠線云々のいかにも話のネタになりそうな話くらいは覚えていても良さそうなのに。 移民星から地球へ侵入を図る話と10年後の話が平行して描写されるくらいで構成がややこしいというわけでもない。そう考えると、ディックの神学かぶれの分身ファットの書いた小説という解釈は非常に納得できる。 それにしても、かつては神を外宇宙へ追放したはずの悪魔ベリアルの扱い随分と粗略である。あっさりハッピーエンドすぎるので、実はそう思わせない夢オチだったのかもしれないな。
0投稿日: 2016.02.07
powered by ブクログ新訳版の第二部。 巻末の解説によると、本書が、三部作の中で最も『SF』であるらしい。が、読んでみると、第一部よりもこちらの方がよっぽど宗教的に感じられる。第一部の神学論争がちょっとぶっ飛びすぎ……というのも理由のひとつだろうかw 余談だがこの解説がベリアル視点のエッセイ風の一文で、面白かった。
0投稿日: 2015.12.01
