
総合評価
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powered by ブクログ歌ちゃんの生活が淡々と流れていくって感じ なんか大阪いいなぁ〜住んでみたいなぁ〜 若者はいいなぁ〜自由でいいなぁ〜
0投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログ良太郎と結局付き合わないんだ、20代後半の恋愛はフィーリングが大切なのかと思った。 昔の写真見るのは楽しい。
0投稿日: 2025.11.05
powered by ブクログ特別なことが起こるわけではないのに目が離せない、ゆっくりと確実に流れている時間、心地よい大阪のことばのリズム、愛嬌のある登場人物たち。決して優れてはいない、むしろどちらかと言うと「よくない」、でも近くにいたらきっと好きになってしまう。大阪の町と人にはそんな魅力が備わっているのだろうかと思わせられる作品でした。柴崎さんの小説が大好きです。
0投稿日: 2025.04.19
powered by ブクログモノクロの写真を収集する女性。子供のころ、昔の写真や映像を見てなんで昔の世界には色がないの?と父親に聞いた記憶を思い出した。その時にモノクロについて教えてくれればいいものを、戦争や災害の灰でしばらくどこの街も色を失ってたんだ。なんて言われてそれをしばらく信じてたよ。 変化していくということ、変化してしまうということに意識的な感覚を柴崎友香の小説を読むと感じる。
0投稿日: 2024.11.28
powered by ブクログ感想、なんて書こうかなあ?と思ったのが第一の感想。 川上弘美さんの解説を読んで、なるほどなーと思った。 たしかに、決めつけがない。この人はこういう人だ、というキャラ設定がないというか。 「こういう人がいるよね」という小説とは違う意味で、解像度が高い、のかもしれない。やな人がいないし、かと言っていい人でもない。 他人からするとなんでもない普通の日常、を描くってこういうことなのかもしれない。それはとても絶妙なバランスで構成されている。
4投稿日: 2024.06.02
powered by ブクログ大阪が舞台の話なので会話が関西弁で、同じ関西に住んでる私にはすごく自然に頭の中へ入ってくるので、めっちゃ読みやすかった。 私も去年あたりから自分の住んでる、よく知ってる場所の昔の写真やらYouTubeに転がってる昔の映像やらを見るのにハマったので、主人公の歌ちゃんの気持ちにとても共感した。私は京都で育って今も京都に住んでるから、京都は昔も今もそんなに変わらないことを知って、すごく不思議な気持ちになった。お寺なども変わってないし、見覚えのある建物も沢山あったし、車や人々のファッションなどが違うだけで、ほとんど同じような景色を見ながら現代とそんなに変わらない暮らしをしていたのかなぁ〜って思った。昔から沢山の人が同じ景色を見てきたんだと思うと妙な気持ちにもなる。 この本自体も平成18年、つまり2006年に発行されたものだから(私は元号より西暦のほうが分かる世代)、またその時と比べて大阪の街並みも変わってるかも。2006年は私もまだピカピカの小学1年生だったので、心斎橋にソニータワーというビルがあったこともこの本を読んで初めて知った。検索してみるとすごくかっこいい姿だった。今はもうとっくに解体されてしまい実物を見れないのがとても残念。読んでると頭の中で懐かしい平成の雰囲気が蘇ってきたのも面白かった。 最近、京都でも老朽化などであちこちが変わっていく姿を目の当たりにしてちょっぴり寂しい気持ちになってたので、この小説を読んでより何気ない普段の街並みも愛おしく感じたし、私も積極的に写真に残そうと思った。もしかしたら未来の人たちが今の街並みの写真を見て、歌ちゃんや私と同じような気持ちになったりするのかもしれない。
9投稿日: 2024.03.03
powered by ブクログ日日是好日。上がりも下がりもない 劇的に事件もない 何かが起こって起承転結もない、んー凄く良い感じの柴崎友香さんだった。良太郎とベタベタの飲み会の次の日にお互い酔ってたと言いズバッと闇金と聞く あー友達になるんだろうなと 友人から恋愛の仕方が間違っているのではと疑問を投げかけられ、なるほどと付き合うことを意識すればいいのにせずに ラスト良太郎の家に行きランチの約束をするが、幕ですか、気になる人と何かある訳でもない 嫌な気持ちにならない平坦な気持ちのまま幕でした。これ気になってて取り寄せて読んだ、通ってる本屋にはこういう本を並べて欲しいものだ、本棚減らすとか意味がわからない。悲しいかな本屋がどんどん潰れてないんだよ
12投稿日: 2024.02.15
powered by ブクログ古書店で購入したまま、いわゆる積ん読になってしまっていたが、「千の扉」購入をきっかけに、こちらを思い出して読んだ。 結果的に、あまり意図していなかったが、「千の扉」と関連する内容でもあり、続けて読むことで面白く読むことができたと思う。 こちらは大阪の街をめぐる物語であり、端的に著者自身の大阪への愛着のようなものも現れているのではないだろうかとも感じた。 ただ、私にとってはあまり馴染みのない街であり、具体的な通りや土地の名前からその場所に思いを致すことができず、その点は残念であった。 また、生まれて以降ずっと住んでいる土地の過去の風景、出会うこともないはずの過去の人たちの暮らし、そうしたものに興味を持つこと自体は、大いにあり得るし私自身面白いと思う。一方で、あえて極端に言えば、それを興味以上の、その人に固有の意味のあるものとして表現することは難しいのではないかと思うし、一読した後に、歌子にとって例えば過去の写真や映像に興味があるということとはどういうことなのかが、私には少し見えづらかったようにも思う。 その点、「千の扉」では、千歳の人物像にも独特な要素というか、変な表現かもしれないが、同じように過去のことを知ろうとしているのにもその人なりの「理由づけ」があるようにも感じた。 ただ、本書は全編を通して、万事順調とは言わないまでも、爽やかな調子で物語が進んでいき、読みやすかった。自分の若い時の生活を思い出して、こんな風に暮らしていたこともあったと、大阪に住んだことはないのに、どこか懐かしいとさえ思える作品だった。
2投稿日: 2022.09.12
powered by ブクログ大阪の街を舞台に繰り広げられる日常劇。 主人公のウタは、街がずっとそこにあるものとして、誰かの生活や、生や死を見つめ、絶えず生まれ変わってゆくものとして歴史を刻んでいくことに、なんとも表現しがたい強い想いを抱く。 なぜなのかと分析したり、良いとか悪いとか評価したりせず、想いをただそのままに受け入れているところが素敵だと思った。
0投稿日: 2022.06.19
powered by ブクログたぶん、私はうたちゃんと同年代で、ミナミをフラフラしてた頃の物語で懐かしいなー、今はもう街の様子がだいぶ変わってしまったけれど、あの頃私も若かったなーと思い出させてくれるお話。
0投稿日: 2022.05.05
powered by ブクログ大阪には、昔ながらの素敵な建物がありますね。なんだか、思い出させてもらいました。ゆで卵のこと、にぬきって言ってました(笑) 大丸心斎橋もそごうも耐震で、すっかり建て替わり、でも店内の所々に昔の名残があって。心斎橋もあちこち工事中で「ここ、何やったっけ?」と考えてもわからん。昔の風情はどんどんなくなっているけれど、小説の中では、どこか懐かしみながらの暮らしが続いている。いいなあ。私もゆっくりコーヒー飲みに行きたいわ
0投稿日: 2021.11.07
powered by ブクログ柴崎さんの小説の空気は、ずっと浸っていたいです。 嫌なものがあまり無いし、「これは嫌い」と強く声高に拒否するような人も居ないからだと思います。 登場人物も大阪の人たちでよく喋るけれど、煩くないのも良いのかも。 こういう景色ある、とか、こういう人たちいる、という現実味もものすごく感じました。 大阪はたぶん2度しか行ったことないけれど、行きたくなります。無性に、この空気に身を置きたい。柴崎さんの切り取る大阪は良いところのように思えます。過去と現在と、地続きで。 川上弘美さんの解説もとても良かった。そう!と思います。
0投稿日: 2021.06.30
powered by ブクログ心斎橋あたりの話 自分はその辺に住んではないけど、よく遊びに行ったりしていた場所なので、割と鮮明に想像できました。 自分が読んでる今と比べると、小説の舞台になってる時代はたぶん15年くらい前かなぁ。既にこの小説の中の風景からは変わってるものもあって、こうやって街はどんどん変化していって、登場人物達の気持ちを実際に未来の自分が追体験できたような気がした。
0投稿日: 2021.05.17
powered by ブクログ智佐はうれしそうでおいしそうで楽しそうだった。(141) わたしがまだいない時間の、この街の風景。知っている建物だけが、そことわたしを繋ぐ。(117)
0投稿日: 2021.04.29
powered by ブクログ大阪のことはそんなに知らないので、自分の生まれ育った街に当てはめてそういう気持ちになるかな?とか考えながら読んだりして… (大阪は特殊なので違うとは思いますが) ちょっとあんまり共感できず… 惹かれるとっかかりもなく…
2投稿日: 2020.11.15
powered by ブクログ大阪の(たぶん)ミナミあたりで日々を送っている20代後半の男女の普通の普通で普通な日常が描かれる。主人公の歌子は大阪の昔の写真を集めるのが趣味で、それを見て「この写真の人も私たちみたいに……」みたいな会話もあるから、それが「その街の今は」につながっているんだろうな。 歌子と友人の智佐、歌子の彼氏になりかけの良太郎という主要な3人とも、正社員としてバリバリ仕事をしているわけでなく、腰かけ仕事のような、人どうしのつながりで紹介されたような仕事で日銭を稼ぎながら生きている。でもそのある意味、不安定な浮遊したような立場でもそれなりに楽しく暮らしている印象。知らない街の話だからそう思うのかもしれないけど、大阪ってどこかそういう空気があるような気がするな。同じような小説を東京を舞台にしたらどうだろうって思った。みんなもっと真面目に仕事も遊びもしてるような毎日が描かれるんじゃないかと思う。 何が起こるわけでもない淡々とした小説なんだけど、ほっこりした気分になれる。それって大阪が舞台であることが大きいと思ったんだけど、川上弘美が解説でこの小説の「感心した」点をいくつか挙げていて、それがけっこう自分の印象とも重なったので、大阪の魅力だけじゃなく、柴崎友香の筆力でもあるんだろうな。 ちなみに、川上弘美が感心した点は以下のとおり。 ・出てくる人たちがいやな人たちじゃない。 ・出てくる人たちはいやな人じゃないけれど、いわゆる「いい人」でもない。 ・年の違う人が出てきても、作中の人たちは年の差を言い立てたりしない。 ・環境や性格の違う人たちが出てきてもそれぞれが違いを言い立てたりしない。 ・作中の人たちが作中の人たちの話をちゃんと聞く。 ・大阪に行きたくなる。 ・大阪ではない場所が書いてあると、そこにも行きたくなる。 ・都会が描かれていても「都会」っぽい都会にみえない。 ・かといって「なつかしい匂いの町」というのではない。 ・女の子たちがかわいい。 ・男の子たちもかわいい。 ・お互いの呼び方(名前を呼びつけにしたり、さんづけしたり、くんづけだったり、あだ名だったり)に、必然性がある。その人にはその呼び方以外はもう考えられない。 ・甘いものがおいしそう(わたしは甘いものに興味がないので、小説の中に甘いものが出てきてもたいがいは無関心なのに)。 ・作中の人のお金の使い方が自然。外食をする頻度とか、お店の選び方とか。
0投稿日: 2019.07.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
喫茶店でアルバイトをしている「私」の残暑の日常。と要約。 友達や客や知り合いや、情報やものが行き来するという点で、まずは喫茶店を舞台にしたことが巧みだ。 次に筋は二本。 1、男性関係。合コン。似た趣味を持つ良太郎。出張にかこつけて会いに来た既婚の男。の間をふらふら。 2、いまいるこの街の過去を想起させる、古写真、お客さんの話、古いフィルムやテレビの映像。 昔の映像が映っている、とメールで教えてもらい、離れた場所で見ながらメールで短くやりとりする場面があるが、 ここは時間も空間も離れているのにつながっているという、何でもないのに何だかすごい箇所。 突然「こういう映像を見てると、どこぞで同じ時間を父母が行きとるんや、とか思う。自分の死後を見ているかのような気分にもなる」という文面が来たりして。 客が見せてくれた社史からぽろっと落ちた白黒写真の薔薇が頭に残っていて、いま薔薇を目の前にして、同じ色だと感じる、 というラストシーンは、マジでキマってる。クールな幕引きだ。 「この街の昔は」を変換して「その街の今は」と、ふわっとした印象にするのは、柴崎友香のやはり巧みさ。
1投稿日: 2018.11.30
powered by ブクログ勤めていた会社が倒産し喫茶店でアルバイトをする、昔どんな風だったのか知りたいから古い写真がすきという二十八歳の歌の、女友達や恋人未満の男友達との日常の大阪弁が良い。古風な感じのする喫茶店もほっこりする。お好み焼きが美味しそうだった。縁あって手元に来た誰とも知れない人たちの写真という有り様が印象的。
1投稿日: 2018.10.10
powered by ブクログ大阪の事が大好きな事がよくわかる本でした。 心斎橋近辺の事を少しでも知っていると細かい情景が浮かんでくるし一気に読めた。
0投稿日: 2018.09.02
powered by ブクログ柴崎友香らしい作品。やはり舞台は大阪。 飽きずに最後まで読み進められた。 良太郎との関係が気になるけれど、はっきりさせずに終わらせるところがまた良いと思った。 終盤のお好み焼き屋さんの場面が好きだなぁ。 「智佐はうれしそうでおいしそうで楽しそうだった。」 すごく好きな一文。微笑ましい。
3投稿日: 2018.07.25
powered by ブクログ柴崎友香は、一貫して土地や建物の新陳代謝や、その過程でそこに折り畳まれた記憶に関心を傾け続けてきているが、本書はそのタイトルからも明らかなように、この関心が全面に出ている作品。
1投稿日: 2018.05.28
powered by ブクログ柴崎さんの描く大阪や、全くの日常である雰囲気が好きです この話も、特別な結末はないけれど、昔の写真や今の大阪の空気感を通して、主人公歌さんの感受性が伝わってくる感じです。良い読後感。 道頓堀から本町辺りの、大阪の町並みを歩きたくなります。
0投稿日: 2018.04.13
powered by ブクログ人間の等身大に近い平凡な日常の話。 何かありそうで何もないホッとできる気がする。 続きが知りたいような気もするけど、続かなくてもいいと思えるのは柴崎さんのうまさなのかな。
0投稿日: 2017.10.08
powered by ブクログ至極退屈でドラマがなく、かすかに起承転結がある感じ。いいねー。 合コン、クラブ、といった若者の普通の日常が描かれていて、森見登美彦みたいな非モテ芸・自虐芸しか引き出しがなくて笑えない感じになってきているような作品群よりも全然リアルな青春。そりゃレコード集めたり写真集めたりするわいな、普通の人間は。くっつき別れたり。 そして、一々屈託にフォーカスせずに淡々と進行する人間関係もいい。眉間にしわ寄せて苦悩するばかりがおブンガク様ではない。 何より、登場人物が別に善人でないのか素晴らしいね。その点、原田マハより全然好きだなー。 保坂和志に近いかも、と思った。女子で、大阪で、若干リア充=人並みに努力してる人たち、な保坂和志。
3投稿日: 2017.07.16
powered by ブクログ読んでいると物事を何でもあるがままに捉えられるようなリラックスした気持ちになる。 人物たちがものすごく自然。存在もセリフも心情も周囲を見る目も全てが自然で、物語的でない。そこが安心感を与えてくれるのかもしれない。特に人物が見ているものの描写、視点の描写が特徴的だと思った。小説的じゃないというか、物語を構成するための意図的な取捨選択が少なくて、その人物の見ている景色が本当にそのまま描写されているような感じがする。そのおかげか、小説の中の人物たちが私たちと同じ世界に実在しているように感じられ、親近感が湧く。小説の世界に没頭しているのに別世界感が全くなくて不思議な感覚だ。 この小説から感じる温かさや安心感の正体はなんだろうと思っていたら、解説に書いてあった。 『この世界のあやうい偶然と均衡の美しさ。』 まさにそれだ。強い主張や面白い展開はないが、偶然に満ちた日常の美しさを再認識させてくれる素晴らしい小説だと思った。
1投稿日: 2016.04.20
powered by ブクログ柴崎友香さんは時間と場所をテーマとした作品を描くことが多く、本作もその代表のような作品だ。普通の日々を切り取って描かれる物語って簡単そうで実は難しい。日常ってものすごい盛り上がりがあるわけではないから。それを丁寧に描いていることが、この作品の魅力になっている。主人公たちの日々の出来事を通して、大阪という街を浮き彫りにしている作品。
0投稿日: 2015.11.17
powered by ブクログ2015年によかった本10位以内に入れた本。もう一回読みたくなって。「おまえ……、おまえはぁ、一人でも大丈夫やけど、おれは、あいつのことはほっとかれへんねん、って言うねんやん」「ほんまにそんなこと言うんや」「あほや」。そう!それ!あほやって言ってたいのよ。あほや言うてても、いろいろよく見てたり大事に思えたり、よかったって思ったりするのよ。昨日読んでた本は、時間は命っていうのはいいなって思ったけどあとはきれいなことばっかりで疲れた。
0投稿日: 2015.03.05
powered by ブクログ第27話(12月10日放送)に登場。夫・健吾の仕事の都合で大阪行きを決意した彼女が、この作品を読んでいたのは偶然ではないでしょう。過ぎ去った時間を優しく包みこむ大阪の街を舞台に、そこに暮らす若者の日常を温かく描く物語を通して、大阪を好きになろうと努力しているのかもしれません。
0投稿日: 2014.12.25
powered by ブクログ実は何度か挫折。ようやく読了です。 大阪を舞台に28歳の歌ちゃんを主人公に、恋人になりかけの青年・良太郎と、昔からの女友達たち、そしてバイト先のカフェのマスターと馴染みの客たち。 そしてもう一つの主人公が大阪の街。土地鑑が無いので付いて行けない所もあるのですが、過去と現在がじっくりと描かれます。 大きな展開や特徴的なテーマが描かれるわけでもなく、静かにゆったりとした歌ちゃんの日常を丹念に描いた作品です。 純文学、芸術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞受賞作品です。
0投稿日: 2014.09.30
powered by ブクログ実は芥川賞受賞までは知らなかった作家さん。 馴染みのある大阪の街について書いてあるようだったので、読んでみた。 自分も生活していたあたりがよく出てきて、想像しながら読めたのでおもしろかった。あのあたりを主人公は歩いている、自転車に乗っている、など。大阪の街を知らない人でも、その豊かな表現力で楽しめるし、純粋に登場人物がおもしろい。おもしろいというか、そのへんにいそうな人たち。 当たり前の日常を丁寧に、少しだけ深く切り取ったような小説。感度をあげたくなる小説。
0投稿日: 2014.08.23
powered by ブクログ大阪に詳しくないから、つまらなかった。 その街に詳しくなくても、楽しめる作品は多い。 よいうことで☆1つ。ごめんなさい。 なんか、薄いのだ。 しかし、タイトルにあるような 述べたいことは述べられていると思うので 好みの問題だろう。
0投稿日: 2014.04.07
powered by ブクログなにか事件があるわけでもなく、心踊るようなこともないのだけれど大好きな大阪の町の丁寧な描写や関西弁に癒される。淡々と進む毎日が心地よい。
1投稿日: 2014.01.14
powered by ブクログ純文学はお断り! —— 映画「きょうのできごと」の原作者とのことで、著者の作品を初めて読む。読みたいものとは違ったなあ。詳述される状況描写、通りすがりの人間もくわしく形容されるなど、純文学特有の無用のくどさ。タイトルの由来になる、古い大阪の絵はがきや道ばたの工場の進捗が鍵になるようだがどうにもこうにも…。大阪を丁寧に描かれても思い入れないし…。飛ばし読みで10分で読んだ。評価はあくまで僕個人の印象なので御免!!
0投稿日: 2013.11.07
powered by ブクログ大阪に住む三十歳女性の日常。 「主題歌」を読んだときにも感じたが、色んな偶然が重なって日常の一瞬一瞬ができていて、友達と飲んでいたり仕事をしていたりする、その日常を切り取るだけでも十分小説になるんだなと。すっかり柴崎作品にはまってしまった。
0投稿日: 2013.06.15
powered by ブクログ説明くさくないのに情景がうかぶ文体は好きなんだけど、大阪弁小説はやっぱり苦手。じぶんでも理由は謎である。2013/6/6
0投稿日: 2013.06.06
powered by ブクログこれから何度も読み返す作品の一つ。 大阪が舞台で写真が重要なモチーフになっていて、とても大好きな一冊です。
0投稿日: 2013.04.06
powered by ブクログきょうのできごとが好きだったので読んでみた。大阪の街がよくわからなかったから、歌ちゃんがその大阪に力を入れる理由とか(そんなのないかもしれないけど)大阪の描写はやっぱりわからなかったけれど、良太郎や鷺沼さんとのモヤモヤは万国共通であるね。そればっかりじゃ小説として成り立たないけど、そこに街を入れたところが新鮮であった。
0投稿日: 2013.01.13
powered by ブクログあっという間に読み終わったが、なかなか印象に残った。 日本の小説って会話が嘘くさいのが多いイメージがあるけど、この小説は本当にこんな会話してるよなと思えるところが多々あって快調に読み進めた。 「その街の今」という風景を切り取った作品。今から20年くらいたった後に読むとその時代が見える、というような意味をもった小説だと思った。
0投稿日: 2012.11.30
powered by ブクログ28歳の歌ちゃんが合コンに参加・・・阪神が優勝した年、若者の日常がさりげなく語られる。大阪の町を愛する人の心に温かくしみこんでいくようだ。読んでいるこっちもその気にさせられる。
0投稿日: 2012.11.27
powered by ブクログ何か事件が起こる話でもなくひたすら日常を描くだけやけど、具体的に視野を描写するため一つ一つの情景がイメージしやすい。大阪市内好きならぜひ。
0投稿日: 2012.11.23
powered by ブクログ毎日小さな変化を繰り返して、新しい朝がくる。同じような日々もすごく貴重なんだなぁ。小さな変化はふっと気づいたら当たり前になってる。それの繰り返し。
0投稿日: 2012.11.07
powered by ブクログ読んでいて非常に心地よい作品だった。 普通の大阪の若者が、自然な大阪弁で素直な気持ちを語っているからなのかな。
0投稿日: 2012.10.13
powered by ブクログ柴崎友香 2009. 『その街の今は』新潮社,158p.,324円. 私が手にしたのは新潮文庫版で,単行本の初版は2006年とのこと。実はつい最近までこの作家の名前は知らなかった。映画好きの私は当然『きょうのできごと』は公開当時劇場で観ていたが,妻の書棚にその原作本が置いてあり,「ああ,あれって原作あるんだ」という程度でその場で読まなかったし,名前も覚えなかった。 さて,最近の私の会社の仕事はムラがある。そして,大半はいたって暇である。そんな時にサボってみられないのは,ネットでの検索。私の場合は当然遊びではなく,研究関連のネット利用だが,そんなときに引っかかったのが,この作者,柴崎友香しのインタビュー記事。 http://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi091_shibasaki/20090528_4.html こんな2009年のものである。そう,検索ワードは「地理学」で引っかかったのだ。彼女は私より年が3つ下で大阪府立大学(こちらはWikipedia情報)での専攻は「地理学」だったらしい。大阪府立大学には福田珠己さんという優秀な地理学者が勤めているが,私が彼女に初めて接触したのは,私が1994年に『地理科学』に掲載した論文の抜き刷りを送ったときで,その返信の手紙が残っていた。彼女は学部卒が修士修了後に徳島県立博物館に勤め,その後出身大学の関西学院大学の大学院に入り直した。その後大阪府立大学に就職するが,柴崎友香さんが在籍した時にいたかどうかは不明。ともかく,柴崎さんはインタビューに書いているように,卒業論文を「写真による都市のイメージの考察」というタイトルで書いていたらしい。私の卒論は1993年に『人文地理』に掲載され,都市イメージの言葉はあえて用いていないが,このタイトルで卒論を書くんだったら私の論文を読んでいる可能性は十分にある,と勝手に嬉しくなってしまったり。 そんなこんなで,その卒業論文をいかして書いたという『その街の今は』という作品を早速書店で購入して読むことにした。少なくとも,映画の『きょうのできごと』は非常に好きな雰囲気だし,私もその後写真を研究テーマに用いたり,インタビューのなかに出てくるポール・オースターも当然好きだし。 ということで,読み始めましたが,さすが都市と写真をテーマにした卒論を書いた人だけのことはある。非常に緻密な観察眼から成り立っている小説です。というのも,主人公に自分自身を重ね,古い大阪の写真を集めるのが趣味だという設定。昔の写真を集め,それを手に同じ場所を訪れることを密かな趣味にしている主人公。単に見た目の風景の新旧比較というだけではなく,上の世代の人たちにさりげなく昔の大阪について話を聞くという徹底振り。その代わり,ドラマティックな物語展開はありません。まあ,それは映画版『きょうのできごと』を観ていれば分かることではありますが。しかし,確かになかなか魅力的な作品を書く作家ではありますね。単に風景に対して鋭い観察眼をしているだけではなく,人物描写についてもいえます。 ところで,文庫版には川上弘美さんが解説文を寄せています。これがなかなかコンパクトながら鋭いところをついています。といっても,私はまだ柴崎さんの作品を2冊しか読んでいないのに対し,川上さんはこの解説のために,読んだものは読み返し,読んでいないものも読むという徹底ぶりで柴崎さんの作品世界の特徴を捉えたというから当たり前か。その解説文で,川上さんは柴崎さんを唯一無二の存在と表現していますが,これは有り体の表現としてではなく,柴崎さんであっても,ちょっとした日常の出来事の展開の違いで作品は変ってくるという。つまり,さまざまな偶然性がもたらすものが柴崎作品の特徴だという。柴崎友香という確固たるアイデンティティを有した作家としてではなく,自分の周囲に起こる日常のさまざまな出来事の影響のなかで,彼女はコンテクスチュアルに作品を生産するとでも言い換えることができましょうか。地理学的にもなかなか興味深い作品です。
0投稿日: 2012.06.23
powered by ブクログ単行本で読んでいた。他人との距離感が同じだからこの人のことが好きなんだ。なんとなくの曖昧な関係で人と繋がっている。良太郎とか鷺沼さんとか。どうしたいかよくわからない。今は、これでいい。今は、こんな状態。今は、こんな景色。
0投稿日: 2012.03.24
powered by ブクログ大阪の街が舞台なので、人情中心の話になるのかなと思ってたけど、街の景観を題材にしていたので変わっていて面白かった。どこの街にも昔の風景があって、今までいろんな移り変わりをしているんだなぁ。大阪にも行ってみたくなった。
0投稿日: 2012.02.26
powered by ブクログドラマ版の雰囲気にひかれて 昔と今がつながる時の、歌ちゃんのどきどき感わかる。大阪の街に馴染みはないのに、なんだか懐かしさを感じる!
0投稿日: 2012.02.16
powered by ブクログドラマを見て原作が読みたくなった(*^^*) ウタちゃんから見た登場人物の描写が凄く好き。 あと、良太郎の「ウタさん」って呼び方も。
0投稿日: 2012.01.23
powered by ブクログ大阪の繁華街が舞台の のほほんとした話。 知ってる所だったら面白かったかも。 つまらなかった訳じゃないけど。 あんまり浮き沈みの無い一本調子の内容。
0投稿日: 2011.11.19
powered by ブクログ帰省したきっかけで5年ぶりくらいに読み返した。柴崎作品の中では一番好きな小説。掲載された新潮を当時隣の席だった女の子に半ば無理やり読ませた記憶がある。 大阪で生まれ育った普通の若者が日常を過ごしている様子があまりに自然で、風景に溶けんこんでいく。自分も同じようにそうであったから。 街は少しずつ変化していって、自分も年齢を重ねるごとに変わっていく。お互いに変わらないつもりでも。
0投稿日: 2011.08.20
powered by ブクログ関西の方言がこんなに柔らかく響く日常があることを知らなかった。 歌ちゃんみたいに暮らしたい。 働いて、ときどき趣味を追っかけて、ときどき人と会って話したりする。 珍しくも何ともない、それでいてなぜか見当たらない、誰かの日常を覗き見るような小説。
0投稿日: 2011.07.07
powered by ブクログしみじみとよかった。この表現がすばらしいとか描写がうつくしいとか、この人物がすきだとかはまったく思わなかった、が、いい意味で途中で何かを拾ったり最後まで何かを連れていかなくてもいい小説だった。その何かは、別の作家や小説には欠かせない何かなのかもしれない。その何かを待つこともなく、読んだあとも何かが強く残ったりはしない、意志を感じさせない、それでも、ひとつひとつの小さな魅力がいい方いい方に働いているような気がし、肌触りのよいものを撫でるような単純な心地よさがあった。
1投稿日: 2011.05.02
powered by ブクログ@yonda4 「きょうのできごと」を読んでから、著者のゆっくりと日常を見つめる世界観に惹かれている。 本書も類に漏れず、ゆっくりとした物語。 主人公の歌ちゃんが大阪の街の移り変わりを昔の写真と今とを比べていく。 僕も自分の住んでいる街の街並みの変化が気になっているので、物語の題材としては共感がもてるんだけど、この手の題材はその街を知っていないと入り込めないんだよな~。 大阪の街並み、ようわからへんもん。 ほな、☆三つで堪忍したって~な。
0投稿日: 2011.04.23
powered by ブクログストーリーに色々な伏線があってどの部分が盛り上がって行くのかと思いながら読んでいたけど、どれも盛り上がらず。 題材もおもしろかったので、残念です。 この作者の他の本も読んでみようと思います。
0投稿日: 2011.04.07
powered by ブクログ大きな出来事がおきるのでもない、その物語はややもすると単調と見えそうだけど、生命力というか不思議なみずみずしさを感じる。
0投稿日: 2011.03.20
powered by ブクログ昔の大阪の写真集めが好きな主人公"歌"。 それを取り巻く人々の普通の日常のやりとりが特にどこに強いインパクトがあるわけでもなく、至って平凡。 解説で川上弘美さんも言っていたが登場人物がみんな可愛い。ぜひともこういう人たちと友達になりたい。それで飲みに行きたい。 物語の山場のようなところが感じられない分、読み返すたびに違った感じ方ができる小説だと思う。
0投稿日: 2011.02.19
powered by ブクログ最高におもしろい☆ 関西人として共感できる点が多々ある。古地図を小説の中に取り入れている点が斬新。
0投稿日: 2011.01.24
powered by ブクログ久しぶりに柴崎作品を読む。 いつだったか、アセンスで買っておいたもの。 主人公ウタさんが昔の大阪の写真を集めて、今目の前にある街と重ねて見ていることや、シュガーキューブの大西さんの何気ないことばなど、それぞれの登場人物が魅力的でするすると読めた。 彼女の作品を読むと、小説って何だろうかと考える。
0投稿日: 2011.01.07
powered by ブクログ風景や人を丁寧に描写しているので、ページ数は短いけれど、読み終わった後に満足感がある。それは柴崎友香のどの小説も同じ。 自分が生まれ育った家の前の道は昔川だったみたいな話を聞いて感じたこととかいろいろ思いだした。
0投稿日: 2010.08.16
powered by ブクログ最近柴崎友香さんの本をまとめて読んでいるが、この話が一番好きかもしれない。大阪の街の風景がきらきらと伝わってきて、恋になる一歩手前の淡い恋愛と重なって、抒情的でとても素敵な小説。何度も読み返したい。
0投稿日: 2010.08.04
powered by ブクログきょうのできごともそうだけど、柴崎友香は意味のない本作りがうまい。 意味のないっていうのは別にけなしているのではなくて、 事件が起こるわけではないのに最後まで読ませる技量をいっている。 ほのかに暖かい書きっぷりも良し。 この本に出てくるカフェは、近くにあったら通うなあ。ごはんもおいしそうだし、コーヒーの香りもよく、ギャラリースペースもあるって理想。
0投稿日: 2010.06.14
powered by ブクログ大阪の街並みがテーマで、 心斎橋から本町、難波の街の話がたくさん出てきます。 20代後半の女の子の出会いの話。 ほんわかした大阪の日常をつづってます。 素敵な出会いを求めて合コンに行きたくなってしまいました。
0投稿日: 2010.06.06
powered by ブクログしっている場所がたくさん出てきてそれを完璧に思い出せるそれだけで好きだなーと思った。わたしがいちばん好きだったタワレコがでてくるのがいちばんうれしい
0投稿日: 2010.04.11
powered by ブクログ内容を自分の言葉で書きたい気もするけど,「解説」がズバリ的を射ていて,うますぎ! たとえば,「出てくる人たちがいやな人たちじゃない.…いわゆる「いい人」でもない」とか,「都会が描かれていても「都会」っぽい都会に見えない.かといって「なつかしい匂いの町」というのではない」とか. なので,これでおしまい. 私的フレーズメモ:大学のとき,地理学の授業を取っていて,大阪の街の成り立ちを勉強したことがあった.
0投稿日: 2009.11.28
powered by ブクログ柴崎さんの恋愛小説はリアルなんだ 恋愛小説だからって、恋愛の話ばっかしてるのはリアルじゃない 恋愛してたって、仕事もするし、ご飯も食べるし、電車にも乗る、四六時中すきな子のことばかり考えてる訳じゃない ご飯食べてて、あ、これこないだあの子がすきっていってたビールだ、とか、電車乗ってて、並んで電車で立ってたときのあの子の背の高さを思い出してみたり、とか、そうゆう自然な感じ 酔った勢いで、良太郎にべたべたしちゃって、翌朝お互いほとんど覚えてなくて、でも知らんふりする訳にもいかず、気まずさと好意が入り交じったほどよい距離感を、心地良いと感じたり、会話がかみあわなくて少しさみしさを感じたり、ちょうリアル あと、柴崎さんの夜の描き方がとてもすき 飲んだあとにコーヒーのみたくなるあの感じ
0投稿日: 2009.11.17
powered by ブクログこの小説の舞台となった街に住んでいるのでものすごく臨場感たっぷりに読む事ができました。 おしゃれなカフェでアルバイトをしている、この街ではよく見かけるタイプのおしゃれな(多分)女の子が主人公です。 その、普通の20代後半の女の子と友達との会話のトコロを読んでいると あぁ、私も同じようなことを、延々友達としゃべり続けていなぁと思い出しました。 そしてそれがすごく楽しかった。 この女の子が、自分が居る街の昔の姿というのに興味を持つというのもすごくわかります。
0投稿日: 2009.11.11
powered by ブクログなんだか西に帰りたくなった。 田辺聖子さんを思い出す。 嫌な出来事はもちろんあるけど、 嫌な人が出てこない。
0投稿日: 2009.08.17
powered by ブクログきょうのできごと(田中麗奈の関西弁はよかった)原作者の作品。 大阪の街、古い町並みの写真、あったことのない人々の顔。 去っていく人、やってきた人、出会った人、別れた人。 古い会社、残っているビル。つぶれた会社、残る会社。
0投稿日: 2009.07.29
powered by ブクログ大阪が舞台の小説。自分も行ったことのある場所も出てきて親近感がわきます。でも短い小説のわりに読みにくい・・・「きょうのできごと」はスラスラ読めたと思うのですが・・・。古い写真を集める趣味、なんだか良いですね。
0投稿日: 2009.06.14
powered by ブクログ『その街の今は』(柴崎友香、2009年、新潮文庫) 本作は作者のみずみずしい感性を活かした作となっています。 豊かな情景描写、さりげない気持ちの変化や人の顔の表情まで頭に浮かぶからすごい。 恋愛と変わり行く大阪の街なみがうまくクロスして、ストーリーが進んでいきます。 登場する男性は草食系が多い気がしました。 (2009年5月29日)
0投稿日: 2009.05.29
