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ユルン・サーガ5 月の巫女
ユルン・サーガ5 月の巫女
浜たかや、建石修志/偕成社
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総合評価

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     とても大切な本の一つ。  30年以上昔、タイトルも作者も知らなかったのに強烈に惹かれて購入。ユルンサーガシリーズの最終巻だということは読んだ後で知り、残り4巻は図書館で見つける都度、つまり順序バラバラに借りて読み、結局全部買って、再読、再々読。すっかりはまり込みました。  時代を大きく行ったり来たりするこの物語を入手順に読んだから、出来事が歪んで伝説となり、あるいは伝説の真実が明かされる面白さを、たぶん作者の意図とは少し違う味わい方をしていたかと思うけれど、こだわりポイント「順番に」を無視して、見つけたら手に取らずにはいられない強い力のある物語でした。それはそれで読み方として間違っていなかったと思います。  今時美形の絵で読みたいというご意見があるのも知ってるし、建石修志の絵は好みが分かれるかも知れませんが、土の匂いがして物語の世界にとても似合ってると思います。  つまみ読みはした記憶あるけど通読は20年以上ぶりで、細部も大きい流れも忘却の彼方。ただ、とても印象的なエピソードとかシーンとかを覚えてるだけ。  シリーズのどの巻もそうなのですが、物語の深さと重さに改めて驚きました。 ごつごつした物語、古代的な伝説と幻想。世界がものすごく魅力的。  この二人は最後に確か、とか、そうそうこの子が、とか、あれはこの本にあったシーンのはず、とか。 思い出すたび胸が熱くなり、そのシーンが記憶より遙かに深かったり美しかったり。  一番印象が薄かったはずの「遠い水の伝説」でさえラストであぶなく泣きそうになりました。いわんや「月の巫女」をや。  児童文学だし、その割には重いせいか読書サイトの評価は特上というわけではありません。  でもね、登場人物がみんな強かったり弱かったり、ひたむきで、滅びる方向へ走るしかなかったり、勝者さえ、というか勝ち残ったものだからなのか、いろんな意味でとてもせつないの。  命の軽い時代。命より伝説とか誇りとかが重く、何かに突き動かされて民族ごと動いてしまうような古代。  不条理もある。悲しいけど強いなあとか、美しいなあとか、かっこいいなあとか、心打たれる表現があちこちにあって、読むことってこんなに楽しかったのだとすなおに思い出させてくれる。  ユルンサーガとして出版されたのは下記の順。それぞれの印象も、簡単にですがアップ予定です。 「太陽の牙」 「火の王誕生」 「遠い水の伝説」 「風、草原を走る」 「月の巫女」 ■ 浜たかやさん  昨年の9月に亡くなられたそうです。  5部構想で始まり、7部構想まで膨らんでいたようで、私はずっとずっとその残り2部を待っていたのですが、とうとう読むことは叶いませんでした。  あの世界をもっと見たい。彼らと一緒に草原を旅したい。  生まれ変わってくれないかなあ。  生まれ変わって、続きを書いてくれないかなあ。    と、思う気持ちを抱えつつ、ご冥福をお祈りします。

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    投稿日: 2025.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    荻原規子や上橋菜穂子のような文化に根差したファンタジー、児童文学を読みたくて手にしました。 図書館で検索すると、閉架にあるとのこと。 ブクログのレビューもないですねぇ。 私が最初になってしまいました。 世界観や風景描写は良いと思うのですが、登場人物の魅力に欠ける気がします。 どの人もあっさりしているというか、内面があまり描かれてないのが、ぐっと引き込まれないゆえんかと思います。

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    投稿日: 2015.06.29