
総合評価
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powered by ブクログいつ果てるとも知れない意識ばかりが先になって、ひとは生を実感できているのだろうか。無意識をいいことに、生のなんたるかなどは置き去りにして。 この物語を読んでいるあいだに出会した思いがけない事実がある。太陽は宇宙空間を秒速230キロメートルで、天の川銀河の周回軌道に乗り移動し続けているというのだ。一周するのに2億年という時をかけて。 太陽系の惑星たちも、太陽の移動に付随して、飛びまくっている。ぼくらの大地も、当然のごとく。ぼくらは、まったく意識をしないけれど。 ひとは、ひとの一生を至上のものと信じて揺らがない。それはそれで、ひとつの真理だろう。疑念の余地もないけれど、本音を漏らせば、いささか小さい。でも仕方がない。 ひとには、ひとの大きさがある。時間がある。重さがあって、軽さがある。何より無意識なのだ。 無邪気で愛らしい“無意識”のもとでなら、今日もしあわせな一日だろう。 よみがえり、とは言えない。屍者のそれは。 技術の乱用で、嫌悪感があった。 “フライデー”の“声”を聞くまでは。 表出しないだけで、屍者ですら“ひと”だった。
1投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログとある人物が世間のしがらみから逃れて、再生技術を用いた屍者の軍隊を束ねて、中央アジア奥地で独自の王国を作る……そんな伝聞を確認する任務のために、主人公ワトソンはアフガニスタンへ向かう。 その様子は、小説「闇の奥」または映画「地獄の黙示録」を彷彿させる。 その後、新型の屍者の謎を追い、明治初期の日本、南北戦争ののち勢いづくアメリカへ。 時代は19世紀、設定は“屍者の行動再生技術”のあるSF設定。 死者と生者の違い 屍者と生者の違い 死者と屍者の違い 科学は時に混沌を産み出す。 人物名が「カラマーゾフ」「フランケンシュタイン博士」「ヴァン・ヘルシング」「ナイチンゲール」「レッド・バトラー」などなど、ちょっと捻って登場する。 こうしたSF小説の読み方として、本来は書いてあることを“直感的”にイメージして取り込んでいくことで、本来の物語を楽しむことができる。 ところが、どうしても文字や文章を“理論的”に咀嚼しようとしてしまい、ひどく疲れた。 歳をとったということか……
1投稿日: 2025.09.12
powered by ブクログ医学生が主人公で各地を旅することに その世界は・・・屍者たちがいる世界 労働に使われたり戦闘に使われたりの 実際の歴史を改変しての物語のようですが 死者が屍者として生きているのがなんとも いずれそんな世界がやってくるのだろうか?
13投稿日: 2025.06.17
powered by ブクログ世界観は好きだったけど… 円城塔の文体が、やや象徴的で情報量が多くて、正直読みづらかったー。 この人の小説他のもめっちゃ読みにくいんだよなー。肌に合わない。 伊藤計劃の文章は割とストレートで読みやすいから、余計にしんどく感じたのかも。 内容は割と面白かったけど、退屈なシーンが多すぎる。 ホームズのキャラクターやカラマーゾフの兄弟のキャラクターが出てきたりするのは面白かったよ。
2投稿日: 2025.05.23
powered by ブクログ屍体を蘇生させて操る技術が発達した歴史ifストーリー 以下、公式のあらすじ --------------------- 屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフより渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける──。伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。 --------------------- 屍体を蘇生させて簡単な命令をする技術が発達し、屍者が労働力として社会の一旦を担うようになった十九世紀後期 諜報機関にスカウトされた医学生ジョン・ワトソンの冒険譚 伊藤計劃の遺作となった原稿用紙三十枚ほどの未完の遺稿と設定を元に、円城塔が書き上げた作品 伊藤計劃は「虐殺器官」と「ハーモニー」は既読 円城塔の小説は未読なので、円城塔の要素がどの程度影響を及ぼしているのか私には判断できない でも、設定そのものは伊藤計劃っぽさを感じる これは、哲学的ゾンビについての話なのかもしれないと思った 魂とは何なのか? 人間だけに与えられたものなのか? という疑問 作中ではその魂と言われるものの正体が明かされている まぁ、まったくありえない話ではない 実際に、他の生物の行動を操作する寄生生物がいるわけだし 両者にとってメリットがあるならそんな共生関係(寄生か?)も成り立つでしょうね ただ、その説を裏付ける証拠が示されていない それすらもブラフの可能性もあるわけで 真実は結局わからないかなー 話の本筋とは関係ないけど オタクはリットン調査団という言葉の響きが好きw
1投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログ伊藤計劃と円城塔の合作。合作とはいっても遺されていたのは30ページ程のプロローグと設定等のメモだけで、続きというよりは本人もあとがきで語っている通り、遺されたものを元に円城塔が作り上げた作品という感じ。そこまではわかっていたし、十分面白かったけど、それでも…と考えさせてしまう伊藤計劃の名前の大きさ。「言葉」というものについて考えるという点で、『自生の夢』の解説をきっかけに読んでみたのだけど、この点については飛浩隆が凄すぎる。とはいえ創作物と実際と歴史の登場人物が織り混ざった改変歴史ものとしてはなかなか楽しかった。
1投稿日: 2025.01.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても面白かった。 けど、自分の読書力ではこの本を100%楽しめてない気がする。 いつかもう一回読みたい ラストシーンは感動した
1投稿日: 2025.01.11
powered by ブクログやっと読み終わったという感じでした… 私には難しく、合わないようでした… 私の理解力が足りないのでしょう(>人<;)
0投稿日: 2024.12.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2013年(第10回)。9位。 伊藤さんの遺稿がプロローグ。お友達が遺族の了承を得て続きを書いた。サイバーパンク。パスティーシュ。 死人の脳に電流を流し生き返らせる。といっても死人なので動くだけだが。そんな19世紀。ワトソン、カラマーゾフ、ピンカートン(蝶々夫人でなく探偵社か?) そんな登場人物にわくわくなんだが、いまいち物語に入っていけず。イギリス、アフガニスタン、日本、米国と舞台は変わる。なんか、頑張って読んだし、はっとするセンテンスとかあるのだが・・・。電流が死人を動かすのでなく菌らしい。
1投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログ決して面白くないわけではないが,ハーモニーと虐殺器官は,読み出したら最後まで読まずにはいられずに一気に読み切ったけれども,これは読んでてあまり楽しめず,頻繁に途中で読むのを止めてしまった.初めの方はまだ勢いよく読んでいたが,ページが進むにつれ,反比例するように読む気力がなくなってしまった.また気が向いたら最初から読み直してみようと思う.
0投稿日: 2024.09.16
powered by ブクログ初読。わかってない部分もたぶん多いが、『フランケンシュタイン』の後日談としても『ホームズ』のワトソンの前日譚としても歴史改変ものとしてもおもしろかった。ロボット三原則もちょっと出てきて、いろいろな知識があれば、もっといろいろ楽しめそう。 もう少し若いときに読んでたらめちゃくちゃはまってただろうなと思った。
2投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログ伊藤計劃のsfは何故こんなに魅せられてしまうのか。 結局伊藤計劃はメタルギアを除けば三作品しか残していないが、残りはハーモニーのみとなってしまった。 虐殺器官でも同様だったが、言葉と身体性、人間性を伊藤計劃は意識しているように感じられる。 言葉に対する伊藤計劃の思い入れはひとしおだったのではないかと思った。
14投稿日: 2024.04.22
powered by ブクログ伊藤計劃の『虐殺器官』をちょっと前に読んで面白かったので購入。 実際伊藤計劃が書いたのはプロローグだけらしいので、結末や根幹の設定含めて円城塔の作品と言った方がいいっぽい。 中盤けっこう読みづらかったけど、全体的な世界観はかなり好き。 クライマックスシーンは映像映えしそうだな、、と思ったので映画化してると知ってうれしかった 円城塔の他の作品も読みたいなと思った
1投稿日: 2023.07.12
powered by ブクログ読む「バイオハザード」って感じですんごい引き込まれた。屍者に霊素ってもの入れて資源(人的な意味で)にできるとかいうトンデモ19世紀だった。会いに行った先の屍者の帝国の王カラマーゾフは死ぬし、ヴィクターの手記と初めの屍者ザ・ワンを追いかけて世界をめぐる。 日本の浜離宮(大里化学)でのアクションシーンがマジでかっこいい。山澤カッコよすぎ。 にしても、、、Xの正体は驚いた。まさかそれを持ってくる発想はなかった。
1投稿日: 2023.07.08
powered by ブクログ読む前は冒険活劇かと思っていて、読んでる途中から伝奇ものと思い始めたが、どちらでもなかった 設定は面白くなりそうなのに、生と死の概念的な話が多く、聞きなれない言葉も説明なく使われているので取っ付きにくく、感じた 登場人物の名前も19世紀を舞台にした映画などの有名人物となっているようだが、どれもイメージが膨らまずただ使ってるだけになっていて、キャラの個性がボヤけている 世界を一周しているが特に意味感じなかったし、各地の印象も薄かった 話の結末も盛り上がるかと思いきやふわっとした終わり方でスッキリせず、エピローグもだらだらとしていて意味がなく思えた
0投稿日: 2023.05.09
powered by ブクログ今読んでるけど、ルビが多くてつまづきがち。 オサレ感にも戸惑っている。 円城塔さんの作品を読んだことがないから、読み慣れていないだけ?あと老眼はじまった?? ティーカップに「ウェッジウッド」ってルビふらなくていいよ、ウェッジウッドって書いちゃいなよ!!! って思ってる。 ただ、伊藤計劃さんの構想を円城塔さんが汲み取ってるということと、そのプレッシャーの中で書き上げられたものだということ、そしてそれが面白いものであることは間違いない。 そう、面白いのよ。だからどんどん読みたい。 けど、ルビ拾おうとしてテンポが崩れて中々進まずもどかしい。
0投稿日: 2023.01.17
powered by ブクログ伊藤計劃の遺作を円城塔が仕上げた合作!! あとがきで思わず涙が……。 伊藤計劃が書いたのはどの程度なのだろう。 何にせよ、彼がプロットを書いた作品である以上、たとえ中途半端でもファンは読みたいハズですよね。 後を引き継ぎ仕上げて出版するのはかなり勇気がいる事だと思う。 ーーーーーーーーーー 原稿用紙にして三十枚ほどの試し書きと、A4用紙一枚ほどの企画用プロット、集めはじめた資料が残され、『屍者の帝国』は中断された。 (文庫版あとがきより) ーーーーーーーーーー 原稿用紙30枚程… プロローグ部分のみと言う事かな。 元々『虐殺器官』や『ハーモニー』との関連付けはなさそうだし、構えずに『合作』を楽しんで読みました。 屍者と言ってもゾンビものではなく、この作品は「歴史改変もの」と言うそうです。 時代背景は、1878〜1881年。 何事にも屍者が必要不可欠な世界。 主人公はジョン・ワトソン。 そう。あの有名な彼。 ワトソン君です(〃´-`〃) 他にも知った名前が目白押し♡ ヴァン・ヘルシング ウォルシンガム リットン カラマーゾフ ヴィクター・フランケンシュタイン アイリーン・アドラー なんかもう遊び心満載でワクワクします♡ 屍者技術を開発したヴィクター・フランケンシュタイン。 その全てが記されているという『ヴィクターの手記』を手に入れるため、ウォルシンガム機関の諜報員であるジョン・ワトソンは、助手の屍者フライデーと、フレデリック・バーナビー大尉と共に旅に出る。 ロシア帝国、日本、アメリカ、大英帝国をめぐり、手記と、それを手にしている『ザ・ワン』を追う。 手記の存在が現在の屍者の世界をどう変えていくのか、次々と行手を阻む屍者の群れと支配者たちの存在で徐々に明らかになっていく。 賛否両論あったというアニメも観ました。 やはり内容は少し違いますが、映像がめちゃめちゃ綺麗だったし、アニメはアニメで面白かったです( ˶'ᵕ'˶)♡ 何より映像で観ると世界観が分かりやすい。 なので、イメージが少し違うなぁと思ってもそれはそれで脳内で変換すればよいのです(๑¯∇¯๑) 日常で屍者が料理してたり仕事してたり…。 すごい想像力だなぁ…(*´﹃`*) 伊藤計劃のプロフィール見たら、私同じ歳…。 私のような凡才が生きてて彼のような天才が亡くなるなんて……(、._. )、 円城塔さんのあとがき読んでて涙出ました。 続きは読めないにしても、感動した作品はずっと人の心に残ります。 他の作品も読みたい欲が湧いてきます(*´˘`*)♡ やっぱりSFは面白い!! ミステリ大好きだけど、SFも同じくらい好きだなぁ。 また虐殺器官とハーモニー読みたくなりました♡
22投稿日: 2022.11.09
powered by ブクログアニメ映画が公開されたとき、友人に誘われて観に行ったのが『屍者の帝国』との出会いだった。出演声優のファンであった友人も、もちろん私も、作者も作品も詳しく知らないまま鑑賞。にもかかわらず、舞台設定とそのストーリー運びに一気に夢中になった。 これは原作にあたらねばならぬーーと原作を入手。2時間でまとめられた映画とはやはり違う部分があるが、この世界観はやはりゾクゾクする。改めて読んでもその印象は変わらない。 屍者技術の発展と19世紀末の歴史的な出来事がさも当然のように織りこまれ、「屍者がすぐそこにいる」リアリティに現実と虚構の境目が曖昧にさせられる。視点者としてのワトソンというキャラクターも滋味深い。振り回されつつも世界を一周したにも関わらず、その華々しい経験さえも事件の受け止めによって霞む。結果ひたすらに運命に流され続けるだけで結末へと辿り着くのだが、それも「ワトソン」という物語装置の為せる業なのだろうか。キャラクター名から筋道がたっていたとおりに、エピローグでホームズの世界へとつながっていくのは気持ちが良かった。 差し挟まれる引用に、不勉強なのが不甲斐ない気持ち。解像度を上げて再読するとまた見え方が違ってくる気がする。 ザ・ワンの語る意識の姿、ワトソンと同じように混乱しつつも圧倒されて読み込んだ。意識と魂の存在に思考を巡らせながら進んだ先に、ずっと記録していただけのフライデーの独白が待ち構える。「ありがとう」で締め括られるところは、後書きで語られる伊藤計劃氏の姿と重なってとても印象に残るのだった。
3投稿日: 2022.11.06
powered by ブクログ伊藤計劃という夭折した作家の。 芥川賞作家の円城搭が筆を引き継ぎ。 時代設定独特の暗さと雰囲気が伝わってくる。でもなんだかよくわからなかった。というのが感想。割と歴史上の実在・仮想の人物の固有名詞が踊り、理解の混乱を助けているところがまた、独特かもしれない。なんとなくこんなものかなという感じの作品だが、もう一度読みたくなるかもしれないとも思います。
0投稿日: 2022.09.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「作家刑事毒島」に作者の名前が出て来たので。 といっても、あとがきによると、 「原稿用紙にして三十枚ほどの試し書きと、 A4用紙一枚ほどの企画用プロット、集めはじめた資料」が残され、 伊藤計劃は亡くなり、円城塔が書いたものということだった。 個人的には違和感はなかった。 「歴史改変もの」と言うらしい。 実際の歴史のどこかを変えて展開するストーリー。 その「どこか」は、 フランケンシュタインが作り出した技術が一般化されたということ。 死者を労働力として利用している世界、明治が始まったばかり。 それゆえ、少年や女性は炭鉱の労働から解放され、 戦争は銃を意味をなさず、肉弾戦が有効とされ、 日本刀が最高の武装とされる世界。 パラレルワールドと言った方がしっくりくるかな。 実際の世界とのねじりが起こすめまいに翻弄されたまま、話は進む。 哲学的な内容はついていけなかったが、 大英帝国の大尉、筋肉製の大男が暴れまわるのが楽しかった。 そうそう、自分もフランケンシュタインが 死者から生まれた怪物の名前だと思っていた。 その創造物は生まれた時から青年の姿だった、と書かれているが、 生まれた時から大人とはどんな気持ちなのだろう。
0投稿日: 2022.09.03
powered by ブクログ世界観や雰囲気は好きだけど内容が難しい……! 映画は何度か観たけど本は途中で挫折した… また後でリベンジして次こそちゃんと読めたらいいな
1投稿日: 2022.08.13
powered by ブクログむずかしい…!! ザ・ワンの口上述べ述べシーンあたりが辛うじて意識を保っておもしろく読めた気がするけれど他は文章と展開についていくのに必死でなんとか読み終えたという感じ…。 ひとえにわたしの知識不足です、、 もっと色んな本を読んだり今の段階ではまだ知らないことをこれから知ったりしていって、またいつか再読したいです。
0投稿日: 2022.08.12
powered by ブクログ言葉といい、意識といい、作者おふたりの持つ論点がいいところで折り合い、落着している。 あのふたりが書くならば言葉の問題を扱わないわけにはいくまい。 そして伊藤氏の遺作を円城氏が書き継ぐという物語そのものが、この作品全体の構図になっているのも憎い。 感動を倍加させる。 語り手の問題にもなり、厚みがある。 もちろん知らなくても十分に楽しめる、歴史改変、活劇。 活劇部分の描写がいまひとつわからなかったのも、味である。 http://www.kawade.co.jp/empire/
8投稿日: 2022.08.11有名人が続々登場。物語は私の妄想を超える
発想はとても面白くて興味深いです。でも、私の空想力というか、妄想力を超えておりました。私自身は、SFだけでなく、どんな小説を読むときでも、頭の中にそのシーンを描いていますけど、この話はあまりにスゴすぎて絵を描くことが出来ませんでした。私は映像作家ではありませんが、もし映像化しろと言われても、とてもできそうにありません。 伊藤計劃の未完成遺作を円城塔が完成させたとのことですが、同じテイストで、そして、目指したであろうゴールを見据えて補填していくというのは、おそらく大変な作業だったろうと想像いたします。 物語は19世紀が舞台ですが、近未来にも通ずるものがあり、作者の知識と教養の深さを感じます。早世してしまったのが残念であります。
0投稿日: 2022.07.08
powered by ブクログ内容がとても難しかった。 何度か諦めようと思ったけど、なんだかんだ手にとって読んでを繰り返して、今日読み終えた!!!
0投稿日: 2022.07.03
powered by ブクログ世界観とか設定とかアニメが気になって読んでみたけど、まぁ難しい……! アニメ見てなかったら全く理解できなかった。 小説というよりはアニメのシナリオらしいので、補完として見ました。読みましたというより見ました、って感じ。 世界観とかキャラクターは好き。
0投稿日: 2022.02.07
powered by ブクログシャーロックホームズと組む前のワトソン君、大英帝国のスパイになり世界一周の冒険活劇です。スチームパンクっぽい歴史改変SFなのですが、登場人物や秘密組織など聞いたことのあるのがたくさん出てきて、他の物語にも繋がっていく感じがおもしろいとことろです。?
0投稿日: 2021.11.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一度逃した決断をもう一度やり直すには巨大な力が必要となる。わたしは今に至るまで、その力を得られずにいる。
0投稿日: 2021.09.11
powered by ブクログおい。読み終わるのに2ヶ月以上かかったぞ。 最初に読み始めたのから考えれば二年以上かかったことになるぞ。 めっちゃめちゃに難しかったわ!何回も同じ箇所読み直したりしながらゆっっっくり読み進めてようやく結末を見届ける事ができました。映画を先に見てたから、「フライデーーーーー!!!!」ってなるシーンをずっっと楽しみにしてたけど最後まで無くて「フライデーーーー!?!?!?」ってなりました。 霊素マジック
0投稿日: 2021.09.05
powered by ブクログ円城 塔さんには感謝しかないです。 ただ、本音を言えば伊藤 計劃さんご自身で書いたものを、読みたかったと強く感じてしまいました。 また、創作物を読む際、読み手側には知識が要求されることを痛感しました。 根気が必要な作品ですが、読み応えありです。
0投稿日: 2021.08.28
powered by ブクログ屍者を蘇生させる技術が普及した世界。 ワトソン博士は軍人のバーナビーと共に、最初の屍者であるザ・ワンを追い、アフガニスタン、日本、イギリスへと旅をする。 壮大なSFにして、屍者の本質を追い求める物語。
0投稿日: 2021.08.24
powered by ブクログどうせ円城塔風味になってるんだろうと思って読んでみると、意外にも伊藤計劃に作風を寄せていると感じた。少なくともSelf-Reference ENGINEよりはわかりやすい。とはいえやはり円城塔の作品ではある。そもそも円城塔の長編というのが初めてだったので、こんな小説も書けるのかと驚いた。内容は文句なしの面白さ。伊藤計劃版が読んでみたかったが、こちらも傑作といえると思う。
0投稿日: 2021.04.11
powered by ブクログ『虐殺器官』の言葉による社会の崩壊,『ハーモニー』の意識の喪失という2つのテーマを合わせたような作品.歴史改変モノの一種で,所々に実在の歴史上の人物が登場する.十分に複雑な文字列はすべての可能性をはらむなど,円城塔らしいエッセンスも盛り込まれている.
1投稿日: 2021.03.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とてもおもしろいけれども2回通しで読んでもまだ理解できてないので主要参考文献の方も読んでからまた読みたい。
0投稿日: 2021.03.15
powered by ブクログ屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフより渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける―伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。
0投稿日: 2021.01.27
powered by ブクログ読むの時間かかる〜 言葉が私には難しいかった…本の横にスマホを待機させ…Wikipediaで調べながら… いわゆるスチームパンク小説。 パスティース小説でもあるので、あちこちの引用されてるんやけど、教養なくて…^^; 屍者が、いっぱい出てくる世界(屍者蘇生技術が普及)で、主人公のお供も屍者(o_o) 魂のない屍者とは? 意識とは?魂とは?ってのを考えさせられる。まぁ、分かったのは、重さが21gって事か(ーー;) もう一回読まんと実体が分からん気がする…それもじっくりと。
13投稿日: 2021.01.03
powered by ブクログ謙虚な人たちが考える屍者の世界は、 躍動感と戦争と理論に溢れかえっていて困る。 (以下抜粋) ○原理はあくまで単純だが、自然は入り組む。(P.112) ○進化論はあらゆる事柄に適用できる議論ではない。骨があくまで白いのは白さが種の存続に有利だったからではなく、骨の強度に白さがたまたま伴っていただけにすぎない。白さは強度に随伴しただけだ。(P.164) ○ニュートンの力学やウォレスの進化論は確かに偉大な業績だが、彼らが早死にしていたとして、他の誰かがいつか気づいたことだろう。誰にでも理解できる理屈は、誰にでも発送することが原理的には可能な以上、ザ・ワンは単に時間を早回ししているにすぎないことも確かなのだ。(P.342)
1投稿日: 2020.12.27
powered by ブクログ伊藤計劃の著作を読む旅のとりあえずのターミナルに選んだ『屍者の帝国』を読了。伊藤計劃にも円城塔にも、「ありがとう」と伝えたい。 実在/フィクションの人物が魅力的に交差し、伊藤計劃が虐殺器官、ハーモニーと問いかけてきた「自分という意識」「言葉」という存在が、こういう形で表現されるのは一つの形だなあと思った。面白かったです。既に百万回くらい思われたことだと思いますが、「もしも伊藤計劃がこの作品を書き終えていたら、他の作品も出していたら」とそう思ってしまう著作でした。
0投稿日: 2020.12.26
powered by ブクログ死人を生き返らせるフランケンシュタインの技術が実用化された歴史改変もの。007や吸血鬼、カラマーゾフの兄弟などの様々なオマージュが仕込んであって教養が試される。全ては分からなかったものの、ネットで解説を漁ると新たな発見があってまた楽しかった。買ってよかった本。魂とは意識とは、ここに在る「わたし」は本当にわたしなのか。伊藤劇のテーマを見事に書き繋いだなあ。円城塔のあとがきもクールでかっこよかった。
0投稿日: 2020.11.15
powered by ブクログSFは、苦手だ。 やっぱり、小難しい。 けれど、引き込まれていった。 理解し難いところはあったけれども、この世界観は好きだ。
0投稿日: 2020.08.01
powered by ブクログハマっている伊藤計劃シリーズ。ついポチってしまいました。なかなか小難しくて読了に非常に時間がかかった。著者が伊藤計劃本人ではないから当たり前なんだけど知識の質が異なるから物語の雰囲気もまた変わっているような印象を受けた。ただ意識とか言語とか伊藤計劃作品で重要にされていた部分はしっかり引き継がれていてまさに「伊藤計劃×円城塔」で出来上がっている作品。フランケンシュタインにカラマーゾフにダーウィンに、、自分にもっと教養があればもっと楽しめたかもしれない。実は菌株(X)が人間の意識を支配しているんですといわれるとすごくSFな感じもするけど、Xに言葉を代入するとすごくしっくりくる結論に感じた。正直いまは断片的につかんでいる気がするので映画の方もみて整理したい。
7投稿日: 2020.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ところどころ難しくて挫折しかけたけれど読み終わって振り返るととても面白かったような気がする…特に後半の怒涛のラストスパートが圧巻だった。読み終わってもまだ疑問が残るがそれもまた面白くて良いのかもしれない 整理&疑問 菌株は人間の意識の正体であり、人間の脳と共生している。人間の意識は、菌株の活動によって形成される。菌株の中にも複数の意識がある。大きく分けて二種類。 拡大派→屍者化の受け入れ 保守派→屍者化に反対、撲滅を望む 人間の意識は、菌株の敵対する複数の意思のせめぎ合いにより生まれる多様さからなる。 これらは本当?? ザ・ワンの本当の目的は花嫁?花嫁が復活したなら他の死者は? ワトソンの頭に埋め込まれたものとは? ハダリーは何者?ハダリーもワトソンと同様石(バベル)を埋め込まれた? バベルを埋め込まれた→以前と異なる意識、以前とは異なるXに支配された別の人間になる?(ハダリー(アドラー)は昔のワトソンとは別種の言葉つまりXで構成された意識を持っていたと書かれている) フライデーは魂(自分の意識)を手に入れた?それはバベルの影響?屍者の意識にバベルが入り込んだ?
0投稿日: 2020.04.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
わたしたちは個別に物語を保持し、自分の意思と信じるものに従って行動している。意思を信じるとさえ感じる必要がないほどに。科学は確かに「何故」を問うことはないわけだが、わたしたちは屍者とは異なる。わたしたちは物質的な現象だが、同時に意味を上書きしながら生きている。ほんの二十一グラムほどの魂が、そんな上書き機能を担う。物語による意味づけを拒絶したなら、わたしたちは屍者と変わるところがなくなるだろう。
0投稿日: 2020.03.08
powered by ブクログ面白かった 円城氏の色が出てる感じがした 伊藤計劃の世界観とはまた違った感じがした 個人的には伊藤計劃のあの世界観の方が好き もう読めないのが悔やまれる
0投稿日: 2020.02.29
powered by ブクログスチームパンクものであることは事前に知っていましたが、登場人物や設定が秀逸で、ああそうきたかと感心することしきり。 登場人物たちのセリフが長く、あるいは多く、読むのが疲れました。
1投稿日: 2020.02.12
powered by ブクログ初伊藤計劃は絶筆。そして円城塔も初。 世界観も設定もかなり好き。最初は凄く引き込まれて、一気に読めると思ったのだが、途中からごちゃごちゃしてきて、結局なんだったのか分からなくなって、スッキリせずに終わってしまった。 わたしの集中力が落ちたせいなのか、途中から一気に減速。 伊藤計劃、円城塔、それぞれの作品も読んでみようと思う。
0投稿日: 2020.01.31
powered by ブクログ伊藤計劃が逝去した後,円城塔が引き継いだ形になったもの。相変わらずの引用の過剰ぶりに耽溺する。 好きな人はいるもので,用語集まで作っているサイトを発見した。 http://docseri.hatenablog.jp/entry/2012/08/27/011725 お疲れ様です。
3投稿日: 2019.12.22
powered by ブクログ三作品目。 ただのSFではなく、歴史改編ものというべきか、死者が普通に歩いている世界で、なんというか、別の形でIT化が早期に進んでいる感じ。 不気味の谷がロボット以外に使われるとは… 壮大なエンタテインメントだが、意識とは、生命とは何かと、そういう問いかけが続く。 私にもわからないが、バーナビーの「性交渉により感染する致死性の病」という表現は好きだった。
0投稿日: 2019.11.15
powered by ブクログ総じて面白かった。ただ一読して自分が把握できた範囲でもシャーロックホームズ、フランケンシュタイン、カラマーゾフの兄弟など、多くの「古典」を下敷きにしており、この辺の好みは人によって分かれるかもしれない。テーマの割にはテンポもそれほど早くなく、落ち着いて読めたのは良かった。 アニメ版は尺の関係上いくつかのシーンをカットしており、イマイチではあったが、それは別の話。ただアクションについてはやはり映像の方がわかりやすい。
1投稿日: 2019.10.06
powered by ブクログプロローグの語り手はワトソンですが、本編はワトソンが語ったことをフライデー(記述者)が書き留めている設定です。プロローグと本編で著者が代っていることを配慮したのでしょう。著者(伊藤計劃)の作品の主題の一つ「意識」は、この物語でも重要な要素ですが、今作ではそれの導入が唐突だと思います。 この物語は「歴史改変もの」で、死者が労働力(屍者)として動いています。さらに物語に他の物語人物たちがたくさんでてきます(『カラマーゾフの兄弟』、『シャーロックホームズ』、『フランケンシュタイン』などなど)。「物語(フィクション)」の舞台が「歴史改変もの(フィクションの要素が強い)」で、その舞台に「他の物語人物たち(架空の人物たち)」がでてくるので、今作には三重の虚構性があります。物語舞台を死者が動く設定にしたことで、作品の主題の「意識」や「魂」、特に魂についてより深く掘り下げることができています(作中で魂が物質として登場しています)。
0投稿日: 2019.10.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
フライデーは意識…魂を得るんだよね?いつ?いつなの? それだけが見たくてなんとか読み終えた。 話の流れはわかったけど、たぶん、肝心なところが理解できていない。 けど、 ワトソンの「言葉」によって意思を得たフライデー というのが答え。ということでいいのかな… エピローグの「ありがとう」からのあとがきでグッときた。 このはなし自体がフライデーの手記であり、ワトソンはその時点で物語になった。ということ?
0投稿日: 2019.08.24
powered by ブクログ2009年に逝去した伊藤計劃氏。 『虐殺器官』『ハーモニー』に次ぐ一冊。手掛ける途中にあの世へ旅立ち、円城塔氏が引き継いだ。 屍者復活技術が用いられ、労働力として死者を活用する。歴史改変ものにカテゴリされるSF作品。 ただ、題材が屍者だけに、キリスト教義やイスラム教義と宗教的、哲学的要素が多分に溢れる。 イデア論の講義でも受けてるようでした。 人は生前と死後直後では重さが21g軽くなる、と。 魂の重さはつまり21g. ただ、この屍者のワードをAIに変えるとあながち...怖い一冊でした。
0投稿日: 2019.08.20
powered by ブクログ伊藤計劃三部作のラストは未完の書を盟友円城塔が完成させた力作。伊藤の世界観を崩さず円城さんの良いところが出た力作となっていた。屍を労働力として受け入れている歴史改変小説なので、色んな歴史上の人物が登場してきておもしろい。Mの弟って確実にホームズで、本書の主人公のワトソンは、あのワトソンだね。ダーウィンとかフランケンシュタインとか出てきてびっくりですよ。
1投稿日: 2019.08.19
powered by ブクログ屍者技術が発達したスチームパンク世界での歴史改変SF。 言葉と意識を中心に描いた伊藤計劃先生と言葉と語りを中心に描いている円城塔先生の共作です。その答えが”書くこと”で描かれるのは膝を打ちました。 ストーリー展開としてはヴィクターの手記という究極の屍者技術をめぐる冒険活劇ものですが、魂を追い求める主人公は切実さと悲痛さがあります。そして旅の先々で出会う屍者を利用方法。驚き、叫び、そして主人公の執念が刺さる作品となっています。 歴史改変SFとしての楽しさも十二分にある作品です。 ※映像化もしている本作。映画版は若干の改変があるもののよくまとめたなという印象。なによりキャッチコピーの”求めたのは21グラムの魂と君の言葉”がかっこよすぎます。
1投稿日: 2019.08.03
powered by ブクログただでさえ栄光なれど陰鬱な印象のあるヴィクトリア朝ロンドン、それが、スチームパンク的世界観と屍者(ゾンビ)の使役で光と影と霧が一層濃くなったようなどろりとした世界観。 最初からとても引き込まれた。ただ、スチームパンク的な世界観や屍者技術の背景は一貫しているものの、途中からそういった世界観は脇役になり、内面的というか概念的な話が主となってくる。 その雰囲気はまさに円城塔の文字渦。 たまたま少し前に読んでいたからよかったけれど、そうでなければ頭がかなり混乱していたんじゃないかとも思う。 統一した世界観に基づいたきちんと組み上げられたSFでおもしろかった。次は伊藤計劃が最後まで書き上げた小説も手にしてみたい。 それはそうと、本作品を原作としたアニメがあったので視聴開始してみた。まだ三分の一ぐらいしか見ていないけれど、屍者の動きはおーこんな感じっぽいと感心したけど、あとは世界観の雰囲気と登場人物を借りてきた別物だった。ストーリーが全然違うし、世界観や各登場人物の行動に整合性がいまひとつ感じられない。 勢いで雰囲気を楽しむタイプのファンタジーとしてみれば残り三分の二も楽しめるかなあ?
1投稿日: 2019.04.20
powered by ブクログ屍者(死者)を道具として扱い、戦争も行われる時代が舞台。屍者の謎に迫りながら世界各地を飛び回り、その真相に迫っていくというようなストーリー。 かなり間を空けつつ読んでしまったので、ストーリーがうまく頭に入りきらずに読み進めてしまった感が否めない。 読み進めていくうちに回答に近づいていく感じはあるけど、テーマとして哲学のようなものを扱ってるので、謎が解けてスッキリ!というものはない。好き嫌いは分かれそう。
1投稿日: 2019.04.02
powered by ブクログスチームパンクで19世紀末の社会に「死者を復活させ思うがままに操る」技術が確立され、さっそくクリミヤ戦争などに用いられる。語り手はシャーロック・ホームズの語り手として有名なワトソン。基本的アイデアとしては『地球の長い午後』。『虐殺…』でも見られた言語への関心が“もっとも根本的な言語は何か”すなわち「アダムの言語」がカギとなり人類の始原につながる、「なぜヒト以外は復活させられなかったか?魂がないからだ」西欧的発想と言える。“自我はどこから来るのか”という疑問を仏教では《中心的自我はない》という根本教理で解明
1投稿日: 2019.03.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
伊藤計劃の遺作プロローグを引き継いだ完成させたという背景情報と切っても切れない関係の小説。なんやかんや言いながらもきっちりと伊藤計劃らしさを出しているのは見事だし、ここまでの文量に仕上げる熱量もさすがと言うしかない。時代改変としての面白さや小ネタの使い方が非常に巧みで、文章遊びはさすがの手練。ただ、円城塔を消し去ることはできず、ページを経る毎にまったくもって冗長で小難しくなっていく文章はSFエンターテイメントではなく、SF=Speculative Fictionとしての性格を強くしていくのがご愛嬌。正直、分かったような分からんような(おそらく自分の理解レベルはバーナビーだろう)感想だが、エピローグ+あとがきを読むことで完成される感情は、合作としては出来過ぎ。
1投稿日: 2019.01.29
powered by ブクログ誰もが知ってる著書の「要素」をミルフィーユみたいに重ねてくいわゆるリミックスものが好きで(主語が長い)、この作品はまさに筆頭。おまけに大英帝国のみならずロシア、アフガン、日本まで巻き込んで自在に調理しちゃうのがすごい。作品自体は衒学的といえなくもないけど、それを越えるスリルと面白さ。
0投稿日: 2018.12.29
powered by ブクログ伊藤計劃のあとをついで円城塔が書き上げた。非常に長くて山を登るように読んだ。 情報量が多い割にカタルシスが少なく、盛り上がりにかけるので最後の方は辛かった。この小説に出てくる驚くべき情報は、本当かどうかわからないのも分かりにくさに拍車をかけている。物語としての面白さが少なく感じた。 主人公はホームズに登場するワトソンで、まだホームズには会う前の話だ。そのほかにもカラマーゾフだとかヘルシングだとか創作の人物が出てくる。実在の人物としてはバーナビーやフョードロフも出てくる。なので創作物や歴史に詳しい方が面白く読めるだろう。ハダリーが、ホームズに登場するアイリーンになって、フライデーがモリアーティになるのは無理矢理だけど、けっこう面白そうな感じがするので続編として書いて欲しいな。 19世紀、屍者を労働力として使う世界。伊藤計劃が、ここからどのような物語を書くのか気になる。円城塔は死が薄れている世界で、死とは何か? 魂とは何か? という事を書いた。ザ・ワンは、人に菌株がいてそれが意思を決める、というような事言った。屍者を増やすと菌株の拡大派が増長して、世界は屍者しかいなくなり、生者も生きながら屍者になる。この辺りの話はややこしいし、確定していないので、よく分からない。 全体的に本筋や目的を提示していないので、エンタメ作品としての魅力が無い。情報量に見合う興奮が無かった。ヘルシングは菌株のことを言葉と言い換えてもいいといった。これは虐殺器官からの引用と見てもいい。円城塔が亡き伊藤計劃に対してのメッセージが本文にはあるのかもしれないが、それを読み解こうと思うほどの熱量を持てる物語ではなかった。 円城塔については他の小説を読んだことがないのだが、著書を読んで癖を知らないと、この作者については分からないかもしれない。文章からはそんな印象を受けた。
3投稿日: 2018.12.25
powered by ブクログ"伊藤計劃さんが2009年に惜しまれつつこの世を去った。 その方が残したわずかな原稿と円城塔さん、および本書に携わった方々の尽力により完成したもの。 過去の古典的名作へのオマージュにあふれた作品。 イギリスの小説家メアリー・シェリーさんが生み出した作品、「フランケンシュタイン」。 この作品が事実だった世界を描いている。"
2投稿日: 2018.11.18
powered by ブクログ蘇生技術の発展により【屍者】が日常生活に溶け込んだ19世紀を舞台に、産業スパイとなった主人公はオリジナルの屍者【ザ・ワン】の消息を追う冒険の旅に出る―。所謂歴史改変SFに属し、様々な歴史上の人物が史実と異なる形で登場するのが興味深い。伊藤計劃氏の遺した未完作品を円城塔氏が引き継いだ本作、紐解けばシンプルな構成のエンタメながら、円城氏の哲学的な(理屈っぽい)文体、それに付随する情報量の多さに辟易したのもまた事実。しかし「虐殺器官」にも通じる伊藤計劃『らしさ』を随所に感じさせるその筆力には感嘆せざるを得ない。
0投稿日: 2018.10.21
powered by ブクログヴィクトリア朝時代にワトソンが世界一周大冒険をするSF 題材自体はどれも娯楽冒険小説としての道具立てなのだが 描かれぶりは作品の成立事情からかちぐはぐな仕上がり 場面ごとは印象に残るし全体の繋がりもの納得いくものだけに いかにものみくだすのにひっかかかる感じが残念である それがこの種のSFの味わいではあるだろうけれど
0投稿日: 2018.10.17
powered by ブクログアニメ化される前に読まなきゃ!と読んだが。 フランケンシュタイン、シャーロックホームズ、007、ヴァン・ヘルシング、ヘルシング、ミッション・インポッシブル…果てはエヴァンゲリオンか。無くなった人のプロットを元に書いた小説が、死者を再利用?している社会の話で、さらに元ネタだらけってのは、まあ、そうでもしないとこんな企画受けられないか。無理な企画に霊素を送り込んで偽りの生命を吹き込んだ筆者には拍手。
0投稿日: 2018.10.14
powered by ブクログ円城塔とは思えない振り切ったエンタメ成分は遺稿を書き継いだからこそではあるけど、テーマとしてはやはりどうしても思弁的になるんですね。 とはいえ、フランケンシュタイン自体が異端である所に端を発して、推理小説や怪奇小説に秘密結社という風にとにかく木を隠すなら森と言わんばかりの徹底した異端思想ストーリーになってるところに悪戯っぽさがある。 しかしこうしてみると19世紀はアマチュアの時代でもあるような気がしますね。エジソンもダーウィンも、近代国家としてのアメリカも日本もアマチュアじゃないですか。 そういった怪しげな根拠にもかかわらず時代は急速に進んでいく。そいつを駆動しているものこそ物語であるというところで怪しさは一回りして現実の世界に戻ってくる。 結局、自分が納得できる物語しか受け入れられないのであれば独我論の閉じた世界にいることと同じになってしまう。でも、ワトソンの物語はフライデーの裡に残り、伊藤計劃の物語は円城塔、そして読者の元に残った。 あくまで“軽い読み物”として構想されたということではあるけれど、たとえば21g分くらいの問いかけは受け取ったんじゃないかななんて考えている。
1投稿日: 2018.10.08
powered by ブクログ思っていたSFとは違ってどちらかというと冒険小説のような感じだった。随所に著名人が登場するし、時代背景もドイルやキプリングなんかの雰囲気が感じられてよかった。 第一部はコンラッドみたいな感じでこのままいくのかと思ったら、全然違った展開でもう話の収集つかないんじゃないかと思ったら、最後ちょっと端折った感じはあるけど、収束していった。 プロローグとエピローグも悪くない感じで呼応しているし、最後もまあ何とか納得できる展開で、改めてあのプロローグから全体を組み合げたことに驚いた。
0投稿日: 2018.09.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
当たり前なのだけれど。伊藤計劃の文体になるはずもないから、ちょっと読みづらい。映画でラストの表現が「ギルティ・クラウン」になった時は、なんか残念な思いを持った。原作の内容は分かりやすかったけど。
0投稿日: 2018.09.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
やはりSFは苦手だ…_(┐「ε:)_ 虐殺器官、ハーモニーも読んだけれど、やはりこれだけかなり毛色が違う。円城さんはどこまで設定を知っていたのだろうか。プロローグだけしか知らなかったんだろうか。そうだとしたら、ここまで書き上げたのは、とってもとってもすごいことだ。 とはいえ、なんか違うんだよなぁ。 前2作はとても硬派なのに、今回はキャラがなんだかアニメくさい。特にバーナビー。個人的には大好きなんだけど、なんか違うんだ。あと、ハダリーもね。 前2作は、世の中を良くしようとするシステム?が発動して終わり。今回はまた違ったエンドで、うん、それはまたそれでなんか違う気がするだ。 ぶっちゃけると、「これ、3部作じゃなくね?」(›´ω`‹ ) なんかなー。なんかなー。 虐殺器官とハーモニーで一括り。屍者の帝国はまたべつかなぁ、と。
1投稿日: 2018.07.17
powered by ブクログ伊藤計劃の未完の3部作目ということで手に取ったが、やっぱり違いますね。円城さんの責任でもないと思うのですが、フランケンシュタインという古典をモチーフにしたところの無理感がとてもあって、緻密なSF世界を構築できていない。途中で投げ出しました。
0投稿日: 2018.05.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
興味深かったが小難し言葉の羅列で煙に巻かれた感じ。 どこにいっても話者が変わっても延々と続く小難しい版の学級会議。 時折挟まれる軽めのキャラクター劇がその小難しさと調和していない感じで終始ふわふわ。 いつかまた読み返す日がくるかどうかは微妙な作品でした。
1投稿日: 2018.04.30
powered by ブクログそれぞれの登場人物の原設定をよく知っていれば、何倍も楽しめたこと間違いなし。ただ、それを差し引いても十分に楽しめるエンターテイメント作品だった。あとがきにあるとおり、原案が伊藤計劃で、文章量としてはほとんど円城塔の作品。円城塔は伊藤計劃のことばかり褒めるけれど、どちらも力のある作家。
0投稿日: 2018.03.03
powered by ブクログ当時の生きていたとされる人物が実在架空問わず出てきて規模の大きな話が展開される。ぎゅっと濃縮したような作品だった。大型長編にもできそうなスケールの大きさのある作品。読むと関連した書籍を手にしたくなるオマケ付。話としても面白いのでオススメ。多少、SFについていく感覚が必要だと思うけどついていけたら色々考える余裕も生まれてより愉しく読めると思う。
0投稿日: 2017.12.18
powered by ブクログ屍者の帝国 伊藤計劃の遺稿を円城塔が書いたもの。ところどころ円城塔特有のカタカナ的な分かりにくい言い回しがある。初めは気になっていたが、読むうちにそんな表層的なことではなく、伊藤計劃の物語に没入していった。 生命とは何かという問いかけの際に、「性交渉によって感染する致死性の病」という言い回しがとても気に入っている。ザ・ワンのいう、人間の意志は菌株によるものであり、その菌株が人間を駆動する。そして、その菌株を操れるようになった時、人類の歴史は変わるという考え方は、結局のところハーモニーで伊藤計劃が言わんとしていることに近いように思えた。死を前にしてもなお、人間を人間たらしめるものは何か、意思とは何かという問いに対して、魅力的な時代設定と登場人物の対話で答え続けようとするその姿に敬服する。最後に、菌株を言葉と言い換えるシーンがある。現実は物質化された言葉であり、言葉が人に感染し、伝搬していくことは多々ある。今まで多くの歴史上の事件が、魔術的に人を引き付ける標語と共に起こっていったことはまさしく「言葉の物質化」ともいえる。そして歴史とは言葉で紡がれた現実であると錯覚されたものである。歴史書に書かれたことは、現実であると錯覚してしまうが、それは言葉に過ぎない。本作の登場人物に、ダーウィンやワトソン、カラマーゾフなど実在した(とされる)人物とフィクションの人物が混在することに関して、私は伊藤計劃が歴史-言葉でつくられた世界―に対する過度な信用を疑うという目的があるのではないかとも思った。ワンピースの名言である人が死ぬときは、人に忘れられた時だという言葉は近いように思える。その人が実体として死んだとしても、語り継がれることで屍者として生き続ける。語り続けることで不死化を実現しているともいえるのだ。
0投稿日: 2017.06.24
powered by ブクログ”まず、わたしの仕事から説明せねばなるまい。 必要なのは、何をおいてもまず、屍体だ。” プロローグだけ10回くらい読み返した。 やはり伊藤計劃氏は書き出しが抜群に上手い。 全体としては読み終わるのに相当時間がかかった。 円城塔氏の文章は、はっきり言って苦手だ。 ただ、このあまりに困難なミッションに臆せず挑んだ、その意気には喝采を送りたい。 一生に一度くらい、本当に、純粋に、大切な人のために心血注いでみたいものである。
0投稿日: 2017.03.24
powered by ブクログ円城塔らしいおちょくるような会話の流れ。SFが一番言葉の力を信じてるんだなあ、としみじみ。展開も立場も視点もぐるぐる逆転する、雰囲気もそうだけど吹雪みたいだ。
0投稿日: 2017.02.20
powered by ブクログ本屋大賞2013年9位。500ページ超の結構長い目のSF小説だけど、9割は文章の意味がわからなかった。理解不能。当然、苦痛でした。このミステリーがすごい!は結構マニアックで難解な罰ゲームっぽいやつがランクインするのは覚悟してるけど、本屋大賞でこんなしんどいやつはちょっとビックリ。まあ、文庫化してるし映画化もされてるみたいだし、それなりに人気あるんですよね。みんななんで意味わかるの。いや、ほんと不思議です。
0投稿日: 2017.02.14
powered by ブクログ死生観、言葉、社会性など哲学的になりそうなテーマがエンターテイメントとして読み応えある作品になり、それを楽しんで読めてよかった。映像化した作品も関連作として、ぜひ鑑賞したい。
0投稿日: 2017.02.13
powered by ブクログスチームパンクがお好きなら、きっとこの小説から漂うレトロモダンな雰囲気に浸る悦楽を味わえると思います。 そして見覚えのあるキャラクターや団体の名前に、自分の歴史なんかの知識をすりあわせることで、ニマニマするのも良いでしょう。 後のところは、正直どうでもいい。 生命や魂、意識とは、なんてのは規定したところで、納得できなければ、それまでな気がしますし。
0投稿日: 2017.02.07
powered by ブクログ伊藤計劃の遺作です。伊藤計劃が執筆した部分は最初の1章だけで、残りは円城塔さんが引き継いで書き上げました。本書は19世紀を舞台にした死者をゾンビとして使役する技術が発達した世界を描いています。19世紀の著名人がいっぱい登場するスチームパンク的な小説です。とても面白いのですが、伊藤計劃が存命であれば彼が描く予定だったラストはどうなっていたのか?気になってしまいます。
0投稿日: 2017.01.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
伊藤計劃氏の三作目。ただし、コンセプトとプロローグまで書いて亡くなったらしい。 その後の全ては円城氏が引き継いだ。 なので、どうしても仕方のないことだけど、 虐殺器官等に比べると展開やストーリーが、合わないと感じた。逆にそんだけの条件のなか良くまとめたなと思うけど。 もっとこの人の作品を読んでみたかった。
0投稿日: 2017.01.09
powered by ブクログサーウォルターローリー。アリョーシャ。など、知ってる人は知ってる人物。事前にある程度知識ないと読めない一冊。 結局、屍者とはなにかわからないが、霊素(魂)について考えさせる。これはこれで完成された作品だけど、やはり全編けいかく版を読みたかったなぁ
0投稿日: 2017.01.07
powered by ブクログう~ん、さっぱりわからん。アフガン、日本、アメリカ、英国をまたに掛けた歴史摩り替え小説?? 生きる屍者と死せる生者?? ネクロウェアで上書きされた意思と菌株に支配された意思??
0投稿日: 2017.01.06
powered by ブクログ何とも難解と言うか入り組んでると言うか。 有名な人名がたくさん出ていて、もっとゆっくりこれはあれであの作品で、みたいに読めたらもっと面白いのかなぁ?? 最後ハダリーがあの人になったのがちょっと胸アツでした。
0投稿日: 2016.12.28
powered by ブクログ期待もこめての星4です。 ちょっと文章がわかりづらいところが多々あるんですよね。こちらの読解力が低いということではなく、書き手側の問題であるとは思うのですけども。勢力関係も混沌としているし、もうすこしシンプルにすべきだったと思います。 でも話の流れはとても良い!最後は胸が詰まりました。細やかな部分はわかりづらくて理解出来ていないと思うのにこうなるのですから、もっと洗練された文体になればさらに感動出来ると思います…!! それから、日本での話はやはり上手いですね。そこでの戦闘シーンは臨場感がありものすごく楽しめました。のめり込んでしまいました(笑) 「屍者の帝国」。ワトソンとフライデーが、まるで、亡くなってしまった伊藤計劃を蘇らせた円城塔、その2人を示しているかのようで、感慨深いですね。円城塔さん、これからも読んでいきたい方です。
0投稿日: 2016.12.02
powered by ブクログ「あんたは、生命とはなんだと思う」 笑い飛ばされるかと思ったが、振り返ったバーナビーは不思議そうな顔で淡々と告げた。 「性交渉によって感染する致死性の病」
0投稿日: 2016.11.28はじめに言葉があった
伊藤計劃成分を期待していました。アイディアもプロットも素晴らしい。私はこの作品とは別の虐殺機関を読んで、氏の読者に読者をさせるストーリーテイリングに信頼を置いて買いました。 うーむ。円城塔成分が多すぎるなあ。言葉の力、言霊を揺らすことに力点を置きすぎなのかなあと思います。また、ストーリーを縛るための物語の穴を会話文の中でふさいでいくのはどうかと…。 魂の重さ。サイバー・パンク。マジックリアリズム。19世紀の近代の夢。グレートゲーム。 この設定にはSFの金字塔の匂いがしますし、実際に前半は非常に上手い。 後半も多少の無理筋に目をつぶればこの作品はSFの到達点とも言えるでしょう。 円城氏の知識のひけらかしと、天才伊藤の設定の組み合わせを読んでもよいかなあと思えたら買いでしょう。 それにしても、SFが科学に先行した黄金時代から科学をSF化したパンク時代を経てSFはどこに向かうのでしょうか? ともかく、こういった作品があるうちは日本SFにも読むべきものがあると言ってよいでしょう。 星5つ。
5投稿日: 2016.11.28
powered by ブクログ帯には伊藤計劃さんと円城塔さんの合作と書かれていますが、私には死の描写が伊藤計劃のそれとは異なるものに感じられたため、この作品は円城塔さんの作品という認識をしました。 この本を読んでいて人間とは何なのか、生きているとは何なのか、自分とは何なのか、屍者と生者の違いは、他者と自分との違いは、精神と肉体は分離可能なものなのか、魂は存在するのか、そんな多くの問いを考えさせられるような作品でした。私は、この物語の中ではその答えは見出せていないように思います。ひとえに、これは人間にとって永遠の問いであり、1つの物語のなかで結論づけられるものでもなく、それは個人個人が見つけるべきものなのでしょう。 この作品の主人公ワトソンには、常にフライデーという屍者がついています。フライデーの存在があるからこそ、生者が際立ち、ワトソン自身もその違いに疑問を持ち続けられるのだと思います。特に後半でのフライデーを通して行われることがありますが、これがフライデーを単なる物として捉える、それとも生者の果てとして捉えるのか、ささいなことですが、物語に対する感じ方が大きくことなる気がします。ワトソン自身がフライデーに問う場面がありますが、そこでどう感じるかは読み手によって大きくことなるでしょう。 私はこの物語に、これまで上げたような問いの解を求めてはいません。この物語は、生と死に対して新たな1つの視点を手に入れるためのもと私の中では位置付けています。ワトソンのように、それを問い続けること自体が私には生きている証しに思えます。
0投稿日: 2016.11.26
powered by ブクログ勧めてもらって。 18世紀に、死体にデータを突っ込んで動かす技術が発達するというSF。死体だけど、結局ロボットとかクローンとかそういう方面の生命倫理の問題とかと重なるな、と思った。 実際の歴史上の出来事とリンクしていて、歴史好きは面白いのかもしれない。 著者の世界観炸裂というか、読者を置いていく感じがすごいんだけど、最後はなんか、哲学でしたね。結局宇宙は脳みその中にあるのか。
0投稿日: 2016.10.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
劇場版を見終えてから購入、約一年かけて読了。 エピローグに「■」が置かれたところを『ハーモニー』の例の部分を読んだときに近しい気分で受け取った。人を乗り継いでいく菌株、X、あるいは言葉、は私たち読み手だったのではないか……俺が、俺たちが略(ガンダム並感)という気持ち。菌株と同じ視点を読者が共有していたかのような。あんまりな言いようなので言い換えると、印字された文章、そうでなくても言葉、としてしか存在しなかったものが、私たちがそれを読むことによってようやく形を持つ=読者と言葉のあいだに「わたしなるもの」(ワトソンはじめ物語内存在)が立ち現れる、という解釈をした。フライデーの手記に対しての「将来的な読み手」としての私たち。私たちにはワトソン、つまり「わたし」のことが「見えている」。そのつもりでいるし、そう祈りたい。私たちの読み手はいったいどこにいるだろう。 ぼんやり劇場版をふり返ると、あれは舞台背景を同じくしたオリジナルだったのではないか、という思いがわいてくる。劇場版は劇場版で楽しめた人間なので今あれこれ言うのもお門違いだとは思うのだけれども、一点、フライデーという存在が物語内で持つ役割は書籍版と劇場版で違うのだから、あの独白をねじ込んで無理に書籍版を踏襲する必要はなかったのでは……とは感じるところ。劇場版は「Project Itoh」としての関連性を押し出したいせいか、『ハーモニー』に対する『屍者の帝国』という意味合いを強く感じる設定とストーリーであったなあと思う。本の感想に書くことではない。 伊藤計劃:円城塔の関係性をワトソン:フライデーの関係に落とし込んでいると読むのはどうなのか……という思いが強かったが、エピローグの独白とあとがきの引用文を何度か読むにつけ、事実そうなのではないかと思い始めてしまう部分もあり、それでいいのかと感じる自分もあり。
2投稿日: 2016.09.24
powered by ブクログ「歴史改変もの」に属するらしい屍者の帝国。ワトソンさんはワトソンさんらしく。ストーリーテラーに徹し、時に愚かな発言をたしなめられ、時に確信をつく。伊藤計劃らしさは随所にあふれているのに実筆はプロローグのみ。円城塔の恐ろしさを感じた。は、さておき。ヴァンヘルにカラマーゾフにバトラー。元ネタしってるとニヤリとすること間違いなしだが、どれも長編ですな。バーナビーがどうにもツボで「自分の属する組織のことくらい調べておくのが基本だぜ」根っからの軍人なのかね。「わたしはわたしの外側にあり、そして同時に内側にある」
0投稿日: 2016.08.27
powered by ブクログ半年以上かかって読了。カラマーゾフやフランケンシュタインやヴァンヘルシングが同時代で大暴れ。よくぞ集めた! そして伊藤計劃がこだわり続けた「言葉」の概念に感嘆するばかりです。
0投稿日: 2016.07.31
powered by ブクログ【ネタバレあり】 コチラは夭折した作家「伊藤計劃」の最新作となるはずが未完の遺作となってしまった作品。 遺された序章を友人でもあった同世代の作家「円城 塔」が書き継いで完成させたモノです。 ガッツリ系SFが読みたい、と思って読み始めたのですが、中々どうして3週間近くかかってしまいました。 というのも作品の舞台と設定がパラレルワールド、それもシャーロックホ-ムズが活躍した時代、主人公は若き日のDrワトソン、相棒はフライデー、場所は大英帝国やアフガニスタン、ロシア、世界の列強と肩を並べようと富国強兵に邁進する日本、南北戦争が終わったばかりの米国と世界中を股にかける!? で、それぞれの時間と場所でエピソードが進行する。とてもじゃないが日本史と世界史の知識を総動員してもWikiペディアのお世話にならないと読み進められないという代物。 「地獄の黙示録」や最近のシャーロックホ-ムズ、インディ・ジョーンズのシーンを思い出させるようなハリウッド映画にでもしたら良さそうなアクションも満載。 しかもテーマの一部では「生とは?」、「死とは?」、「意識とは?」、「言葉とは?」といった途轍もなく哲学的なコトを考えさせられる。 イヤ、ホントにツボにはまった方にだけオススメします。 ボクは嵌まりました。
0投稿日: 2016.06.26
powered by ブクログ映画を先に観てたが、全く別の物語。 プロローグから円城塔が描いたこの物語は、冒険譚としての活力は抜群。ただ謎が入り組んでいて、間を開けると中身がうまく繋がらない。 何回か読み直さないとダメなんだろうな。
0投稿日: 2016.05.30
powered by ブクログ雰囲気小説。確かに映像化すれば、独特の雰囲気のあるアクションあり、ミステリ要素ありの、なかなか興味深い作品になりそうだが、小説で読むと何が言いたいのかよくわからんまま終わった、という感じ。 私には合わず、読見終わるまでかなり時間がかかってしまった。ザ・ワンがぺらぺらよくしゃべるのがちょっと興ざめ。
0投稿日: 2016.05.15
powered by ブクログ2016年1月24日読了。 素晴らしい。描写も設定もストーリーも。ラストシーンの力には血が逆流するかと思った。
0投稿日: 2016.05.04設定は良いが文章運びがあまりに遅い
伊藤計劃の他作品を読んで気に入ったので、こちらも買ってみた。 設定が興味深く、賞も取っているので期待して読み始めたが、文章運びがまどろっこしく、ちっとも話が進まないので途中で断念した。 賞も取っていて、沢山の高評価のレビューがあるので、すばらしい作品なのだろうが、私には合わなかった。
0投稿日: 2016.04.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画が意味不明だったので、虐殺器官、ハーモニーに続いて屍者の帝国を読んでみました。 そして、読んだ結果は意味不明のまま。 日本過ぎてアメリカに入ったころからページ読み飛ばしてたよ。 つーわけでよくわからんまま終わってしまったが、まぁいっか。 あまりにも意味不明だから解説サイト読んでもよくわからんのだ。 と、昨晩読み終わってわけんかんねぇよ、で終わりになったのだが、一夜寝たら違うことに考えが至った。 この本は円城から亡くなった伊藤へ向けた本だったのではないかと。 魂とは言葉である。そして、最後に屍者だったフライデーがなんらかの原因によって魂を得ている。 フライデーがやっていたのは大量の情報を詰め込み、大量の記録をつけていたこと。つまり、言葉である。 大量の言葉を使うことでフライデーは魂を得た。 このことから、亡くなった伊藤は本という言葉を残した。言葉が詰まった本にこそ伊藤の魂が宿っている。 そのことを円城は伊藤に対する餞けにしたのではないか。 そう、ふと思った。内容は半分わけんからんけど、永遠に残る言葉によって伊藤の魂の不変性を書き上げたのではないか。 そんなことを考えると、最後にフライデーが魂を得た理由が腑に落ちたのだ。
0投稿日: 2016.03.11
powered by ブクログやっぱり円城塔の文章って全然頭に入ってこないんだよなぁ…まぁ私の脳みそのレベルの問題なんだとは思うんだけど。劇場版とは設定が異なる部分がそこかしこにあったから楽しめたけど、映像のクオリティがものすごい高かったから私は映画派。(大里化学でのバーナビー山澤戦ほんっと興奮したぁ…) とは言っても他人の、しかも亡くなった人の作品を引き継ぐなんてどんだけ覚悟いるもんなんだろうか。完成させてくれたことに感謝、世に出してくれたことに平伏、天国の作者に合掌、って感じですかね!
0投稿日: 2016.03.08
powered by ブクログ屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入。その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフより渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける―伊藤計劃の未完の絶筆を円城塔が完成させた奇蹟の超大作。 ・レビュー 先日劇場アニメを観に行ってきて、ちょっと遅れて原作の読了もした。しかしまあ読みにくい作品だった……(笑) 伊藤計劃という人は、どうもシンプルな作風にその本領があったようで、そう考えると『虐殺器官』と『ハーモニー』は実に読みやすかったなと。 ただこの『屍者の帝国』がつまらない小説であるとは全く思わない。 テーマは伊藤計劃単体の全2作より重厚で、世界観は非常に複雑で凝っている。 この作品は伊藤計劃の長編第4作として刊行される予定だったが2009年の伊藤夭折により幻と消えた。 それを盟友円城塔が、伊藤のプロットと「試し書き」の冒頭約30枚を引き継いで完結させた小説だ。実はこの構図は、この小説とその劇場アニメ化作品を評価する上で非常に重要なファクターになる。 いやなる場合もある……というか、そういうのを気にする人にはなる。 作品の評価を作品外の事情に左右されてするのはどうなのかという部分もないわけではないのであまりはっきりとは言えないが、実質的にこの作品は円城塔の作品のようなものなので、彼がそこまで計算していないわけがないようには思う。 まあ計算というと聞こえが悪いが、想いを重ねたとでも言っておこう。 円城塔のイメージはとにかく難しい単語も無いのに何故か読むのに時間が掛かるっていうイメージなんだけど、多分僕と文章のリズムが合わないだけで、芥川賞作家だし文章はうまいし普通の人はそれなりにテンポよく読めるんじゃないだろうか。 そんな円城塔が伊藤計劃のプロローグを引き継いだのだけれど、これが思いの外違和感のない接続だった。 物語としては実在の人物や実在の物語の登場人物か登場するパスティーシュ小説の形を取っていてそれが非常に面白い。 例えば主人公ワトソンは言わずと知れたホームズの相棒。フレデリック・バーナビーはエラリー・クイーンから来てるし、ハダリー・リリスも非常にネーミングが秀逸。 Mと呼ばれる人が出てくるが、これも最初はモリアーティ教授かと思ったがどうやらマイクロフト・ホームズのようだ。 まあこのようにいろんな作品や実在の人物が登場する。 世界観は大きく二つの要素がある。 一つはスチームパンクの世界観、19世紀の世界を舞台とするSFだ。 そしてもう一つは屍体蘇生の技術が存在し、社会に普及している世界である。 主人公ワトソンは優秀な医学生であり屍者技術者である。彼はヴァンパイアで有名なヴァン・ヘルシング教授に見込まれて大英帝国の諜報機関であるウォルシンガム機関の諜報員になる。 そしてアフガニスタンへ送り込まれることとなるのだが、彼はそこで屍者の王国を築いていると噂のアレクセイ・カラマーゾフを追うこととなる。ちなみにこのアレクセイはフョードル・ドストエフスキーの最後の長編小説『カラマーゾフの兄弟』の登場人物でもある。 そして彼を追う旅の中でワトソンは旅を記録する屍者フライデー、豪快な巨体の相棒バーナビー、謎の美女ハダリーと、まあいろんな人物と出会い仲間になり敵となり時には別れ、謎を追っていく。 そして謎の先にあるヴィクター・フランケンシュタインによる最初の屍者ザ・ワンの影と、「ヴィクターの手記」の存在。 冒険モノとしてもなかなかの出来じゃないかなと思う。謎を追うミステリとしてもそのストーリーテリングは非常に惹きがある。 そしてSFとしては、SFに内包される哲学的なテーマとともに非常に考えさせる物語だ。あとあまり書評では見かけないけれど、キリスト教や旧約聖書についても非常に下敷きにされている部分が多くストーリーにも大きく関わってくる。宗教というものもテーマの1つだろう。 ネタバレ要素が多すぎて多くは語れないが、第33回日本SF大賞・特別賞、第44回星雲賞日本長編部門受賞に相応しい大作であることは確かだろう。 好みは分かれそうだが、伊藤計劃と円城塔の関係と想いを物語に当て込んでも面白いかもしれない。そういう読み方は必ずしも推奨されないが、今回ばかりはエピローグの解釈において悪くない読み方とも思う。 劇場アニメ版ではその解釈が全面に出ている。特に屍者としてワトソンに付き従うフライデーの設定が原作とは大きく違う。だが、エピローグにおける上記の解釈が劇場アニメではフライデーの設定の改変によって大きく拡大されている。 それを良しとするか否かは好みによるが、アニメによる原作の改変もこういうやり方があるのかと思わせる。
0投稿日: 2016.03.08
powered by ブクログ小説だからあたりまえに「うそ」なんだけど、それでも虚実綯交ぜと言いたくなるような見事、豪華な登場人物たちに終始胸が踊りっぱなしでした。 だってワトソンくんが主人公で、ドミトリーとかアリョーシャが出てきてリットン調査団に榎本武揚だよ!!! 内容的には貴志祐介の「天使の囀り」とかそれこそ伊藤計劃の「虐殺器官」的な感じ。こういうのめっちゃ好みなんだよなー。
0投稿日: 2016.03.03
