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乳と卵
乳と卵
川上未映子/文藝春秋
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総合評価

664件)
3.3
72
183
204
110
22
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    併録されている「あなたたちの恋愛は瀕死」が好きだった。著者の文章がとても好き。 情景描写がきめ細かくて、自分も女の目を通して煌びやかなデパートを見ているようだった。女の気分によって女の見ている世界の色が変化しているような表現も素敵だ。気分が下がったとき、確かに世界はこんな感じだ、と驚きながら楽しんだ。

    1
    投稿日: 2024.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんだこの文章は、、、 なんだこの読後感は、、、 センテンスがめちゃくちゃ長くて、句点で区切らず、読点でズラズラと続いていく。当然、「あえて」意図してなんだろうけど。最初、全然、慣れない。詩的な感じの文章。慣れない。 東京で1人暮らしている夏子が主人公。40歳の姉、巻子が、娘の緑子を連れて、大阪から上京してくるところが導入。そこから、東京での2泊3日の話し。 目的は、巻子の豊胸手術、の下見。 母子家庭での苦労、苦悩、胸に対する劣等感、その母、巻子を拒絶し始めて1年関、口を利かなくなった緑子。存在に対する劣等感で口が利けなくなった、と言うべきか。 その母娘の再生の話し、か。 描写がいちいち重苦しい。 最後の生卵を頭で破り始めるシーン、 が凄まじい。川上未映子節、全開。 ここのための、前振り、 このシーンの迫力が、エグい。 読点が、エグい。 卵の、殻を、破る。 黄身と、白身が、飛び散る。 黄身と、白身が、混ざり合う。 象徴的。うなる。 2008年、138回、芥川賞受賞作。 芥川賞。うなる。 この人の作品は、 やっぱり ずっっっしりくるなぁ、、、 うーん。うなる。 中編小説で、長くは、ありませんが 気合いと集中力が必要な作品です。 緑子の苦悩と母への愛情に救いを感じ、心臓がギュッとなりました。 関西弁も、ずっしりやで、、、 この文庫本には、もう一つ20ページあまりの短編作品が収められている。 「あなたたちの恋愛は瀕死」 この作品も、なんなんだろう…… なにを読んだんだろう…… よくわからない芸術作品に頭を殴られたような… なにを見せられたんだろう…… …………とにかく、スゴいと思った…… 独特の迫力がある

    34
    投稿日: 2024.08.25
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    8/13 物語の内容的に女性視点の話なので、少し読書感覚が鈍くなって正直読みづらかったが、読み進める内に語り言葉にも慣れて引き込まれて、しっかりダメージをくらった。そのダメージは緑子のヒリヒリした思春期の立ち振る舞いと、失われた魅力を取り戻そうとする巻子の無鉄砲さ。 過去に経験した事と先に構える老衰の恐怖が入り混じっていて夏が舞台なのにヒヤッとする。 それと体の変化と思春期に懊悩して母とうまく話せず、意図せず刃を向けてしまう緑子が時たまみせる母への慈しみが読んでいると自分を見てるようで気恥ずかしくも懐しく思う。

    2
    投稿日: 2024.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大変な思いしてまで自分を産み、育てようとする母のことが理解できない よく分からんものを自分の中に入れてまで豊胸手術したいという母の気持ちが分からない けど母を大事にしたいという気持ちはある 親子でも分かり合えないことはもちろんあるけれど、でもそれがお互いを大事にしない理由にはならないんだなと。 親子だからこその愛のかたちみたいなのが見えた気がした。まあこんな綺麗な言葉を使ってまとめれるほど単純な物語ではなかったけれど。 緑子が近くにいる母に対して大きな声で自分の不完全で不格好なありのままの気持ちを伝えたシーンはグッときた。 感情移入っていうより3人の生活を遠くからモニタリングしてる感じ。 薄暗いシーンが続き、風邪引きながら読んだこともあってか常時淀んだ気持ちになってました。 個人的には要所要所で出てくる緑子の文と、前半部分に出てくる冷っと女子と胸派女子の男性主義についての(不毛な?)言い合いが好きでした。

    0
    投稿日: 2024.08.09
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    先見の明というか、普遍的テーマというか、ジェンダーの扱いに繊細になってきた今読むとまたとても読みごたえあり。先日テレビで今の女子高生たちの生理に関する意識を特集していたのを見て、自分の観念とのあまりの差に驚いたところだったから、偶然だが個人的にタイムリーな読書だった。自分が女性になることの葛藤や母への複雑な思いが怒涛のように流れてきて、心に痕跡を残します。そうだ『黄色い家』の作家だ!と、その筆力に圧倒されました。

    0
    投稿日: 2024.08.04
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    わかるけど、わからないし、わからないけど、わかる、みたいな感じだった それでも、そうやって生きていく、みたいな

    2
    投稿日: 2024.08.03
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    評判ほどではなかったかな?ところどころの表現が詩人の面目躍如で面白かったけど、たまごのシーンは狙いすぎかな。全体的にちぐはぐな感じ。女性が読むと感じ方がまた違うのかも。

    1
    投稿日: 2024.07.13
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    『乳と卵』 読点で息継ぎをしながら、長く息をするように続く独特な文章に、リズムを感じて軽く読み進めることができた。 中でも印象に残ったのは、回想として挟まれる胸女子と冷り女子の会話。本心では、巻子が胸女子、夏子と緑子が冷り女子に近い思想を抱いているように見える。ただ、夏子と緑子の発言・表現は、それぞれ形の違うものとして現れており、それらが巻子の半ば投げやりな態度とぶつかり合う・ぶつかり合わない様が面白い。 妄想の多い、夏子の視点から描かれた、卵を割り合う悲劇的なクライマックスには惹き込まれた。 意識しないように意識する故に逃れられない、巻子男根主義的な考え方と、それに対して嫌悪感を抱く緑子の考え方。SDGs・多様性などといったお守り言葉でははぐらかせないような機微があるような気がした。夏物語もぜひ読んでみたい。 『あなたたちの恋愛は瀕死』 劇のような展開だった。自己と他者に対して異常な感じ方をする二人の男と女、それらに対して「あなたたちの恋愛は瀕死」と言い放つような作者の視点も感じられて良い。短さの割に満足できた。

    10
    投稿日: 2024.07.06
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    先に夏物語を読んでいて、その第一部が好きだったのでこちらも読んでみました。 ほぼ、夏物語と同じ内容でしたので新しく感じたことはないですね。 ただ、こちらの方が文体が個性的です。わたしは夏物語の方が読みやすくて好きでした。 良かったのは、女子二人?の豊胸に対しての議論です。男性主義が男根精神に置き換わる所が良かったです。笑えました。 「あなたたちの恋愛は瀕死」は、かなりホラーでした。しかし主人公に同情を覚えます。不憫すぎます。 東野正吾さんの怪笑小説の中の、おっかけをするお婆さんの話?を思い出しました。

    18
    投稿日: 2024.06.29
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    川上未映子に出会ったばかりの高校生頃はこの人のことを好きで、本も買ったけど、気づいたら、この人の女っぽすぎるところが厭になってきて 買った本も、せっかく買ったのに読めなくなって それで、3年越しくらいに、人に貸す前に読むことにしたんだけど、乳と卵、ええやん、その後ろの短編も、ええやないの… フェミニズム寄りの思考になってきた私にぴったりでしたね、ええ。 男の思想に染まりたくないし、気持ち悪いし、 っていう気持ちを、私?ってくらいそのまま書いてくれてた。最近書かれたの?ってくらいなテーマで、すごいなって思った。 今この作品に共感できるのはたぶんあれだよね、少女の時には気づいていなかった世の中の悪意みたいなものが見えてきて、共感できるんだよね。で、それをいちばん伝えたい、未熟な女の子たちには、うまく伝わらないんだよね、それで、変な男に騙される経験とか、周りの子の話を聞いたり、そういうのを通して気づいて、こういう思想に共感できるようになるんだろうな。きっと私たち女性は、これを繰り返してるんだと思う。現にまだ妹は、フェミwwみたいなノリなんです。そうじゃなくてさ、ちゃんと、言ってること考えた方がいいよねって。 乳と卵、ちょっとセンシティブな感じがしてしまって、親の前で読めないし、リビングに置いておけないけど、思春期の子達にぜひ読んでほしい。 そして私は、川上未映子作品をもういっかい色々読んでみようかな。

    3
    投稿日: 2024.06.26
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    芥川賞というので読了 会話調、関西弁、句読点ばかりの文章が独特 非常に読み辛いが、女性特有の難しい悩みや滑稽さを表現されて癖になりそう 短編2編を必ず読むことを勧める ・乳と卵 ・あなたたちの恋愛は瀕死 2つで完成された問題提起と感じる どこまでいっても男と女、人間もただが1動物 抗えない本能を拒絶はできない 賞に恥じないモヤモヤ感を味わう 言語化しにくいが、貴重な読書体験でした

    65
    投稿日: 2024.06.10
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    女というものは、考えに脈絡が無いように感じる。それを再現しているのか、はたまた川上そのものなのか。男性にぜひ読んで欲しい。女のあれこれ、思考仕組み。知れるはず。

    3
    投稿日: 2024.06.03
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    独特なリズムで連なる文体に終始馴染めなかった。自分が何となく「そういうもの」として受け入れてしまっていることを、客観的に捉えられるとそのように描写されうるのか、という点では面白く感じられた。心がざわざわするお話。

    1
    投稿日: 2024.05.29
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    途中で断念。一言も話さない生理を迎えた甥っ子とその親の姉と自分。 うーん。文章がダラダラしてて面白さを感じられず。

    1
    投稿日: 2024.05.25
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    オーディオブックで聴いた。 これは文字媒体で読みたかった本かもしれない。 関西弁のナレーションも結構好きだったけど。 男性では味わうことのできない世界を知った感じ。 緑子の女性として生きることへの違和感と、女性が持つ生殖機能とそれを持っている自分への違和感、母親の考えの違和感など、シンプルに何も考えず生きていくことができないところが、感覚で生きてる親の巻子と違う感じがして面白かった。卵の投げ合いで感情を爆発させるシーンがもうめちゃくちゃで好きだった。 『お母さん、本当のことを言ってよ』 『本当のことなんかないこともあるんよ』ていうセリフはわかりそうで分からずムズムズした。 最後の別カットは緑子?

    5
    投稿日: 2024.05.19
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    生理になるのは、卵子が受精しなかったから。受け止めて育てるために準備されてたクッションみたいなものが血とっしょに流れるからら。ナプキンの中を見た国ちゃん、粒々一個一個が血を吸いゼリーみたいになっていて、無精卵がどれかはわからなかった。 女性が女性であることの不信感。腹痛や心の不安定感、男では実感することのない経験をこの本を通して目にした。「女性に対して優しく」という言葉では何度も聞いてきたことを、今までよりも強く思うようになった。

    2
    投稿日: 2024.05.19
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    約10年ぶりに読んだけど、当時読書感想文にするには難しくて諦めた覚えがある。 終盤の卵を大量にぶつけるシーンがこの小説を昇華させていると思った。 私たち女性は大量に卵子を抱えているって何だか不思議なことだなぁと思ってしまった。毎月訪れる無性な悲しみ落ち込みから解放されるのはいつになることやら。

    1
    投稿日: 2024.05.02
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    好みが分かれる本かなと、読了後の最初にそう感じました。 文章は話し言葉のように読点が多様されている事や、一つの文章の中に複数の考えや情景が詰め込まれているため、読みにくさを感じると思います。よく女性は同時に複数の事を考えていることや感情的に捉える傾向があると聞きますが、この本の文章はその傾向で描かれている感覚がします。文章化すると、このような考えをしているのだなと理解しやすいかと思います。 内容としては、母子の年齢による女性性や身体的変化への苦悩が題材となっています。娘は終盤まで会話をせず筆談で会話を行っていますが、要所要所で彼女の身体的な変化に対する嫌悪や葛藤を抱いている文章が挟まれます。この思いを抱くまでに、母の行動も影響していたのかな…と僅かに考えました。 母の考えも、女性性の象徴である所への執着といいますか、保ちたいという思いが強く伝わってきます。ただ、なぜそう思いを抱いたのかが掴みにくくて読み進めながらも理解するまで時間を要しました。 読むのもありかとは思いますが、既存の小説を読みなれた方は戸惑いそうだと思う作品です。

    12
    投稿日: 2024.04.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読点が多用されていて一文が長くなっているクセの強い文章が読みづらくて、話が頭に入ってきませんでした…。この文体は何を表現しているのだろう…。登場人物の不安定な様?でしょうか⁇ 自分の理解力の足りなさを痛感しました。

    1
    投稿日: 2024.04.25
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    文体が独特で少し読みづらかった。が、生理や女性の身体について、そんな捉え方もあるのかと興味深かった。巻末についてた短編の結末が救いようがなくなんとも言えない気持ちになったため、評価は低め。

    1
    投稿日: 2024.04.21
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    文体が独特で、ずっと話し言葉というか、主人公の思考の中に入っているような感覚だった。 胸がしぼんでいくことも生理も妊娠も、自分でコントロールすることはできなくて、自分の身体だけど分からないことばかりで。でも自分の身体だから逃げることはできない。 「だいたい本に書かれてる生理はなんかいい感じに書かれすぎてるような気がします。」 そうだよなあ、ハッピーを感じることよりもやもやを産むことの方が普段断然多いよなあと思った。

    2
    投稿日: 2024.04.19
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    うわお、考えさせられるね。なんか、女の人が読むと共感できるかも。ちょっと独特だからね。世界が。うーむ、女の人の欲ってほんっと色々あるよね。うーむ、私の欲はなんなんでしょうか。そういうのを考えさせられるな、って思うた。(。˃ ᵕ ˂ *)(女の人にも限らずですが)

    5
    投稿日: 2024.04.11
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    ************************************************ 姉の巻子は娘の緑子を連れて東京へやってきた。 目的は、加齢と子育てによって萎えてしまった 胸の豊胸手術をすることで、熱心に話していた。 緑子は、そんな母、巻子を嫌悪している様子で、 半年前から声を発さず、筆談のみとなっている。 ************************************************ とにかく読み難い。いわゆる饒舌体。 この大阪弁の独特の文体に戸惑った。 何度も途中挫折しかけたし、なんなら流し読み。 でも読み進めていくうちにだんだん慣れてくる。 でも、いかんせん疲れる。あとどことなく重い。 大阪弁のとっちらかってるような会話文なのに、 何故か重くて暗くて落ち着かない印象があった。 饒舌体自体が苦手というわけではないのだけど。 でもこの文体だからこそなのか、 面白いと思う文章も沢山あった。 母親の豊胸手術願望に嫌悪感を表す娘の様子は、 完全に思春期のソレと言って良いと思うのだが、 それ以上の強迫観念に近い不安感を孕んでいて、 自分の存在意義を否定されてしまう恐怖と、 母親に対する申し訳なさや後ろめたさから、 反発に近い行動をしてしまうところがまた難儀。 結局母娘は完全に理解し合えたのかは不明だし、 巻子がここまで豊胸に固執する理由も謎だった。 それとも実は何か別の思惑があったのだろうか。 父親に会いに行ったことも、母親の真意も、 娘の心が解放されたのかも、分からぬまま。 多感な時期の娘を持つ母親のデリケートは事情は、 なのかもしれない。 この台詞は妙に腑に落ちてしまった。 多感な時期の娘が悩んで悩んで苦しくて苦しくて、 哲学的な考えに至り不快感を巡らせている最中で、 母親側はただ女の女たる然をまっとうすべく、 疑問にさえ思わない無神経に近い潔さで進む。 そこには思春期の子供との間に壁があるわけだが、 でも女同士、通ずるものは少なからずあるわけで、 今はお互いを理解出来なくても、 優しくなれる関係性でいて欲しいなと思うわけだ。 ラストの「卵」の使い方が、なんとも見事な感じ。 なお、この文は少し饒舌体ぽく綴ってみたけど、 どうですか。笑 -----------✂︎-----------✂︎-----------✂︎-------- 「夏物語」という、この作品の続編があるらしい。 さんざん読み難い読み難いと言っといてなんだが、 やっぱりちょっと読んでみたくは、なる。 でも結局独特の世界観についていけないかも。笑 -----------✂︎-----------✂︎-----------✂︎--------

    6
    投稿日: 2024.04.06
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    豊胸手術が中心の話だなんてと思いながら読み進めた。 女性にはいくつになってもこの人みたいになりたいという理想像がある。痩せてる方がいいと思う人もいればグラマラスな方がいいと思う人もいる。理想像に近づけることで自分に自信が生まれる。女はいくつになっても、外見》中身なんだなぁと。 あまりにも世間一般のよいとかけ離れるとただの痛い人として見られるのだけど...

    2
    投稿日: 2024.04.03
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    思春期の娘とシングルの母親。 「娘から見た母親の理解し難い行動と、一母親として一女としての自分の姿に答えが見つからない母親の物語」って私は捉えたかな。 同姓同士だからこそぶつかったり、理解できなかったりすることも多いよなーとか考えながら、私も自分の母親との関係を考えるきっかけになったかな。 共感というよりは、考えさせられる内容だった。

    2
    投稿日: 2024.03.24
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    文調が読みにくかった。作家さんの文章なの?と思ったぐらい。 2人の親子関係が苦しかった。女のしての巻子、自己肯定感のない緑子、東京に来たことで少しはわかり合えたかな? 表現がリアルだけれど生々しさを感じた。

    2
    投稿日: 2024.03.19
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    母巻子は出産を機に、娘緑子は成長の過程で抗えない体の変化に嫌悪感を抱く。自分を産んだせいで母は悩んでいるのか__娘は傷つき話すことをやめた。言葉に出来ない感情が行き交い、心が締め付けられるようでした。でも、そこには確かに愛がある。

    3
    投稿日: 2024.03.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    難しかった。緑子の思春期の葛藤を全体を通して感じられた。男の自分にとっては想像もしたことなかったエプロンの生々しい表現やシーツを洗うシーンが印象的だった。

    2
    投稿日: 2024.03.08
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    読みづらい。 改行が圧倒的に少ない。標準語圏に属しているからなのか、関西弁の台詞が難しい。更に言うと、海外の訳された小説を読んでいるかのようで、とある内容に対して贅肉のように表現が多く、何が言いたいのか、何が重要な点なのかが分かりづらい。 文学としては正しいかもしれない。 端的に読める小説を求めている時点で自分は何か違うのかとも感じる。 あなたたちの恋愛は瀕死 非常に面白いが、自分自身の数年後のことのようで危機感を感じずにはいられない。

    7
    投稿日: 2024.02.16
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    題名には納得。読み終えて重く暗い気持ちになった。 小説初心者でも日常にありそうで無い非日常で没入できた。 日本語表現が豊かで情景が目に浮かんだ。

    1
    投稿日: 2024.02.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

     語り口もちょっとした描写や表現も今まで読んだことのない独特なものだったが、細かいところにリアリティがあり面白かった。  終始語り手視点で、巻子と緑子親子が東京に来てから帰るまでの様子が描かれるが、所々に唐突に挟まれる緑子の手記が、語り手視点から見た緑子のやや理解し難い様子の理由となるものを少しずつ説明していて、上手いと思った。  緑子の日記が最初は単に生殖や自分に備わっている女性性への嫌悪感に関する内容が多かったが、次第に母親への思いが吐露される。緑子が母親と口を利かない理由が、最初は夜の仕事をしていて恥ずかしいとか、いわば性的魅力を売りにする仕事をする母親への反抗心からくるものかと思ったが、手記が進むにつれて、母親の生活の大変さや豊胸手術への前のめりな姿勢を目の当たりにして母は自分を産まない方が良かったのではないか、生きているだけで苦しいならみんな子供を産まなければいいという考えに至る。それでもなお母親への愛着が窺える複雑な心情を吶々と日記に書き留めていて、それをどんな思いで緑子は書いていたかと思うと心苦しかった。親子だからこそ言えないこと聞けないことがたくさんあるし、分かってくれないなら何も話さないという緑子の不器用さが、自分にもそんなことがあったなと懐かしくも感じた。  最後に親子で玉子をぶつけてかぶるシーンは、緑子にとっては玉子=自らが嫌悪する生殖の象徴のようなものをぶっ壊したいという思いを表しているのかなと思った。豊胸手術をしようとする母親に対して自分の思いを言葉で伝えるのは難しく、母と娘の微妙な関係性を打破するには玉子をぐちゃぐちゃにするしか自分の思いを伝えられなかった場面は、ある意味美しい光景のようにも思えた。

    1
    投稿日: 2024.02.07
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    基本的には主人公の心の語り+登場人物のセリフ+緑子の日記で物語が進む。文章は一見読みづらいが、主人公の思考がそのまま頭で再現されるので感すんなり頭にはいってくるし、リアリティがすごい。思考を追体験してる感覚になるのが面白い。 あと、描写がすごくリアル。生理の描写もあるあるって感じだし、巻子や緑子もこんな人いるよねと目に浮かぶ。個人的には銭湯の描写が好きだった。 よくいる中年女性の描写がリアルだからこそ、巻子の抱えている悩み・問題や、緑子との関係性のネガティブさが際立つ。そして、まったくイコールではないにせよ、普通に暮らしているように見えるそこらへんの人たちも、何かしら悩みを抱えているんだろうなとも想像した。 緑子の日記もとてもよかった。緑子はよく考えている。私は子供の頃、こんなに物事を疑ったり考えたりしてこなかった。緑子の思考を通じて、昔の自分の思考を追体験することができた感じがした。

    3
    投稿日: 2024.02.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「ヘヴン」が大好きだったので、川上さん2冊目に本著を読みました。 ずっと面白くないな〜とページを巡っていたけど、最後の卵のくだりが良すぎたので、ああああ〜〜〜!という感じでした。 同じくらいその次の”あなたたちの恋愛は瀕死”も面白くて(いやむしろこっちの方が面白くて)、本屋とデパコス見てる空間の対比とか、とても共感してしまって、また別の作品も読まないとと思いました。

    2
    投稿日: 2024.02.02
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    138回(2007年下半期) 芥川賞受賞作 大阪弁で句読点の少ない文章に 最初は圧倒されたけど 読み進むにつれて「耳」慣れしてきて 楽しくなってきた! 登場人物たちの不器用さ含む 個性にも驚きつつ 最後の展開は 論理性や感情を超えたところにある 人間性の爆発が描かれていて アメリカ文学を読んでるような 気分になった

    2
    投稿日: 2024.01.30
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    ほんまのこというて、と言う緑子に対しての巻子のほんまのことなんかないこともあるんやで、というせりふが印象的でした。なんかわかる…。 母親の奇行を不安に思う緑子の気持ちもわかる。 巻末の短編も暗かったけど面白かった。 わけもなくそういう気持ちになるときあるなぁ。

    5
    投稿日: 2024.01.18
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    さすが芥川賞。女性らしさ、という定義を悩むことになる。とわいえ、ロックなストーリー展開。好き。これ好き。意味不明感が好き。感想は「やべぇ」。こんなの思いつく著者はダイブ病んでるんじゃないかと不安になる。(近年の芥川賞は、病んでないと穫れない気がする。。。っていう文化を作ったのは本作だ、て説もある。)

    2
    投稿日: 2024.01.10
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    日常や仕草の描写が細かくリアルで、そこに一種の気持ち悪ささえ感じるが、それが本書のテーマの持つ性的な側面と非常にマッチしている。また、母娘の相反する感情のぶつかり合いに引き込まれ、ぐいぐい読み進めてしまう。多くの女性が少なからず抱える気持ちを、軽妙な関西弁を混じえながら言語化した一冊。

    2
    投稿日: 2024.01.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    Audibleで聴了。 このねっとりとした女性特有の問題は、きっと文章で読むにはつらかったかもしれない。 ナレーターの大阪弁とテンポがとてもよくて聞きやすかった。 私にはなかったけれど、自分の体が変化していくという違和感というか、緑子からすれば恐怖にもなるような、その感情が生々しく書かれていたと思う。 自分の体の変化や、自分の胸が大きくなることもいやなのに、 そんな中で母親が胸を大きくしたいと言ってきたら? 私も話すのだっていやかもしれない。

    1
    投稿日: 2023.12.30
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    読みやすさ◎ 好きか○ 二部作。 先に、夏物語を読んでいたので、ある程度重なっていた話ではあったものの、女の不完全さが私はいやじゃない。特に、あなたたちの恋愛は瀕死 はショートストーリーなのに、わかるわかる、と頷ける感じで、でも応援は決してできない女。結末が、のこる。

    2
    投稿日: 2023.12.25
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    話の内容も勉強になったし、文章も面白くて途中で笑ってしまった。 母子の会話の中で饅頭に醤油をめちゃくちゃつけて食べるシーンで、喧嘩があるんだけど、それを見た主人公が、醤油えぐない、って突っ込むの、関西人だなぁ。

    2
    投稿日: 2023.12.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この文量で、この質感は圧巻だった。 母と娘の関係、女性のリアルな実態を、何とも言えない臨場感ですらすらと言葉にする技術には驚いた。 文章というよりは、日常において、人間が思考をめぐらしたときに頭に浮かんだことをすらすらと言葉に落とし込んでいたのは、少々読みづらくはあったが、そういう表現もあるのかと自分にとって新たな発見だった。 その表現は、何とも言えないほどリアルで、思わず「うわっ」となるような描写もあったので入り込んでしまった。 正直に言うと今の自分には刺激というか、劇的というかそういうのが強すぎたのだろう。 全体の評価として、面白いとは言えたが、自分の境遇にはそぐわず、読んでいて気持ちの良いものとは感じなかったのでこの評価となった。 しかし、途中の主人公の周りで巻き起こる女性二人の口論の回想シーンはとても面白かったし、説得力、状況のどうしようもなさなどかなり評価が高かった。 二作品目の話も、面白かったが、星四つになるかといわれると何とも言えない。

    4
    投稿日: 2023.12.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    卵をお互いに割るシーンはお互いに大事にしていた人(巻子と緑子)を言葉で傷つけて本心で語り合うことの表現であると思った。巻子が言っていた「ほんまじゃないことで成り立つことがある」というのは、頭ではやる必要がないが、心がしたがっていることに使われるのかな。

    1
    投稿日: 2023.12.14
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    結構好き。 子供目線でも、大人としても、どちらの気持ちもわかるからなんとも胸が苦しくなる箇所があった。 特に最後の喧嘩のシーンは良かった。

    2
    投稿日: 2023.12.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表現の仕方はすごいと思うのだけど、私の頭には少し入りづらくて読むのが大変だった。。 最終的に親子はふっきれたように帰っていくのがよかった。

    2
    投稿日: 2023.11.14
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    女は産まれる前から産む準備をしているという部分が、男と女の違いを象徴しているなと思った。女は円環の中に閉じ込められている。

    3
    投稿日: 2023.11.07
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    読み始めたときは、文体が町田康っぽいなぁ、くらいの軽い印象しかなかったけども。 進むに連れて見えてくる女性性の取り扱いとか、世代や個人による捉え方とか、そのギャップとか。 そして最後の卵シーンで一気に持っていかれた。 最小限まで研ぎ澄まされたすごい作品。 社会として一般的に女性に対して期待されることを、自分にも期待されるはず、という期待と、それに応えようとする努力。でも、個人レベルでみたときに、そもそも期待されてないという残酷さ。このギャップが両短編での共通点だと思った(にしても、殴られて気絶エンドはひどすぎるけど、、)

    3
    投稿日: 2023.11.07
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    描写ではなく話し言葉から、こんなにも勢いを感じるのは初めてかも。あえて文章を点で繋ぎ、前の言葉から連想ゲームのように思考があらゆる方向に駆け巡っていくのが、私は面白いと思った。(私も夢中で何かを考える時、こうなってしまう気が) 関西弁で柔らかく言葉が流れつつ、こそあど言葉を使い、展開も多く、読んでいて良い意味で頭を使って読み応えがあった! 内容としては、豊胸や生理を通じて、女としての自身の存在について考えさせられる一冊。豊胸をするまでの決意であったり、しようと思ったきっかけについて、どんなことがあったんだろうと考えたことがある私はこのお話に大共感。豊胸は、また整形とは違うんだよなぁ。豊胸に限らず、普通の定義や、美しさの基準や、適量というのは人それぞれ。 緑子ちゃんの日記は、性を考えさせられたり、生まれてくる本人は生まれる生まれないを選べないことや、親を大切に思っているけれどうまく伝えられなかったり言葉にできないことが書かれていて苦しくなった。

    21
    投稿日: 2023.11.06
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     うまくいかないことも多いけれど、自分のことは自分のコントロール下にあるように思いながら生活している。だから、もっとこうすれば良かったとか、これからこうしていこうとか思う。でも、生きているという根源的な部分で、自分は自分ではどうにもできないことを改めて思わされた感じがする。  夏子のもとへ、娘の緑子を連れて姉の巻子がやってくる。巻子は豊胸手術を受けようと様々な情報を集めている。緑子は言葉を発することをせず、小さなノートに言葉を書きつける。  あたしはいつのまにか知らんまにあたしの体のなかにあって、その体があたしの知らんところでどんどんどんどん変わっていく。こんな変わっていくことをどうでもいいことやとも思いたい、大人になるのは厭なこと、それでも気分が暗くなる。  (生まれてまもない赤ちゃんの卵巣のなかに、卵子のもと、みたいものが七百万個あるという話から)  生まれるまえからあたしのなかに人を生むもとがあるということ。大量にあったということ。生まれるまえから生むをもってる。…かきむしりたい、むさくるしさにぶち破りたい気分になる、なんやねんなこれは。  生む性としての自分への戸惑い、自分を生み育てた胸に手術を施そうとする母親への嫌悪と愛情。夏子の生理の周期の変化。性と生。  意図的に読みにくい文体で書かれていて、じっくり読めたとは言えない。緑子が自分に卵をぶつけたことの意味もよくわからなかった。2人が帰るところからは、一文も短くなって読みやすかった。つまりは、夏子の「どこから来てどこにいくのかわからぬ。」かな。

    38
    投稿日: 2023.11.04
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    賛否両論のようですが私には無理でした。凄く苦手。 まるで大阪弁の滝沢カレンさんがしゃべるのを文字にした感じ(滝沢カレンさんは好きです)。 大阪弁の文学が苦手なのか、なんかそうかと思うと標準語というか「~なのです」みたいなのが混ざってきて気持ち悪く、それが不快だったのか。 内容はおもしろく、それで読み切れた。この文体じゃなかったら、割と好きかもしれない。・・・いや、わからないな。卵のシーンとか狂気の沙汰で読みながらちょっとひいた。 生理のころの変化、妊娠出産による変化。着眼点とかはすごく面白かったけど。 生理はあまり何も思わなくて、でも胸とか体の変化はとてつもなく嫌だった記憶がある。緑子の気持ちの描写はリアル。というか、みんなリアル。きっと文体の力かな?読む本じゃなくて、オーディブルとかならまた全然違うのかもしれない。 超短編の『あなたたちの恋愛は瀕死』も割とぞっとする。 他の本は読むかわからない。

    3
    投稿日: 2023.10.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    女の身体の気持ち悪さを言語化する本だった。 生理になること、それを赤飯炊いて祝うこと。 胸の膨らみが女の象徴で高いお金を払って豊胸手術をすること。裸をじっとみること。それらは全部、きちんと向き合うと不快でキモい。自分が宇宙人になった気持ちになる。だけど社会を成り立たせるために、生理も胸の膨らみも妊娠も出産もいいことにされている。そうしないといけない建前はわかるけど、生きていく上で真っ当に言語化しちゃいけない。 あと露骨に生卵出てくるのやりすぎじゃない?卵子の文章でわかるのに、そこを水とかじゃなくて生卵使うのはくどいなと思った。

    2
    投稿日: 2023.10.20
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    正しく乳と卵の話だった。私は胸が小さいことをよくいじられるし、自分でも大きかったら良かったのにと悩むことが何度もある。でも自分のためなら小さくていいんよな。大きくしたいと思うのは男に好かれたいという思いからなんだと気づいた時に自分はそんないきかたでいいんかいと思えたし、そんな理由で大きくしても虚しくなるだけだと思ったし厭だ。胸を大きくした人のほうが3倍も自殺率が多いというデータが表しているよなぁ。初めて共感できる主人公に出会えて嬉しくなった。 実は後半の物語の方が好き。映画貸してほしい。内語が行ったり来たりするのもおもろいし、オチが怖すぎるて。日本人みんな自制しなくなったらこうなるんかなぁ、これってミソジニーに捉えられるのかなぁ。事実だけみると女の人があまりにも可哀想だけど、男の方もイライラしてたっていう裏の部分を知るとどうにも白黒つけられないモヤッとがあってこれぞ胸糞って感じ!

    0
    投稿日: 2023.10.16
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    句読点がないと、こうも息ができないんだ。内容もさることながら、独特な雰囲気が溢れんばかりな一冊だった。

    1
    投稿日: 2023.10.12
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    芥川賞っぽいな〜という印象。途中から考えるのをやめて読んだ。これと言って…何かを得られたかと言われるとむずい

    4
    投稿日: 2023.10.03
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    豊胸と化粧は男根主義から来る代物なのか。についての議論がとても面白かった。女性は男性以上に、異性の為なのか、自分の為なのかという議論が多い気がする。服などもこれに属する。女性としての自分について苦悩していて、今まで読んでこなかったジャンルで面白い。 また、ここにおいて、男尊女卑みたいな言葉は無意味。区別の話をしているため、すべて一緒くたに考えるのはナンセンス。 銭湯でのワンシーン。普段ならかなりの割合で識別の重みを持つ顔、という部位が薄れ、ひとつひとつの動作の中央には体しかないように見えてくるのやった。共感した。 全体として不思議感が漂う作品。悲壮感でもないし、日常感というわけでもない気がする。ただ、シンプルに面白い。女性目線からみた物事が見れて、いい体験だった。

    2
    投稿日: 2023.09.18
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    『夏物語』を読む前にこちらを読んでおきたいと思い読了。 緑子の手記は、 思春期の体の変化に対する戸惑いがあらわれていて、 悩みの方向性は少し違っても、 自分の思春期を思い出すようだった。 思春期に体の変化に戸惑ったように また妊娠出産や経年での変化にも戸惑うのであろう…。 自分の体は自分のものであるはずなのに、 周りからの視線とか、いろいろありすぎて、 感想が難しい読後感だった。

    1
    投稿日: 2023.09.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    audible。 共感も理解もできなくて悲しい。共感も理解もしなくていい小説なんだろうけど、いまいち何も感じることができない自分が悔しい。

    1
    投稿日: 2023.09.05
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    これ芥川賞取りそうな作風だなーと思ったら本当に取ってて笑った。 ネットで見かけて不思議な感想が寄せられているのを読んで、なんとなく興味を持って読み始めた本。 作者の名前すら確かめず読み始めたので知らなかったんです。 これ芥川賞受賞作品なんですね。 めちゃくちゃ納得。取りそう。直木賞ではない。これは芥川賞だ。 まず初めに、私はわりと好きです。 読みにくくて文学的で情緒的で滑稽。 普段読書しない人には絶対お勧めできないw 何を伝えたいのか理解できないと思う。 これは女による女のための物語。 キーワードは「生理」「豊胸手術」「第二次性徴」。 男性が読んでも意味わからないのでは? 真の意味は理解できないと思う。 女でも理解できない人は多い気がする。 当たり前のように恋愛し結婚し、疑問も持たずに子どもを産む人にはわからない世界観だと感じる。 生き様を拗らせた人に刺さる本です。

    2
    投稿日: 2023.08.23
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    初めての川上未映子さん。 独特の世界にぶっ飛んだ。 長い文章なのに、すらすら読めてしまう不思議。すらすらというか、糸を手繰るように引き込まれてしまうのだな。 文庫本は薄く、すぐ読めてしまいそうだったのに3日かかった。 途中で息苦しくなって休まなくちゃだめだった。 だからと言って、苦手なわけじゃなく、読みたくないわけじゃなく、その先が気になって仕方ないのだが、休憩が必要だった、わたしには。 読んでいると息苦しくなって気分が重くなっていく。どろどろしている? でもそのどろどろは「生きる」ということの重さなのかも。 人の「生」と「性」の重みなのかも。 綺麗事ばっかりじゃないのが人生で、瞬時に色々な想いが渦巻くのが人の心というか気持ちで、そういう普段忘れていること、目をそらしていることを目の前に突きつけられたような感じがした。 人が生きていく生々しさ、人間という生きもの臭さ。 ホステスをして一人娘を育てている巻子が豊胸手術に取り憑かれているのが全く分からなくて、常に頭の上に???が並んでいたし、疎ましさだけではない母親への想いを抱く緑子の繊細な心は痛々しいほどだった。 緑子と違い、わたしは自分の体が勝手に女になっていく様子になんの抵抗もなかった。むしろ楽しみしかなくて、単純に大人になるってことはバービー人形みたいな体型になるってことなんだと思っていた。 生理が来ることも、胸が膨らんでいくことも不思議かつ面白く、嫌悪感など全然感じなかったので、緑子の想いは驚きだった。 猛暑の最中に読み始め、猛暑の中で読み終えた。 舞台も熱い熱い真夏だったので、強烈な白い夏の陽光とか暑さとか流れる汗とか、実感を伴った。 物語の終盤、生卵まみれになってお互いを曝け出す様子、好きだな。 読んでいる最中、前にもあった、こんな感覚。ってずっと思ってた。 読んでいる時に感じる感覚。 それが何か思い出した。 兄の本棚にあった、池田満州夫さんの『エーゲ海に捧ぐ』を読んだときの感覚だ。 特に『テーブルの下の婚礼』は衝撃的に感じた。 描く世界が似ているのではなく、読んだわたしが受け取った感覚が似ていた。 これは何なのだろうな。

    1
    投稿日: 2023.08.20
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    読みにくいなぁと感じたけれど、それが意図的なものであると理解するのに時間はかからなかった。あまりに現実的で、感想すら持てない。

    1
    投稿日: 2023.08.19
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    川上未映子さん、連続2冊目。 芥川賞受賞の表題作「乳と卵」と、「あなたたちの恋愛は溺死」を読みました。 「乳と卵」ではそれぞれの登場人物の内面に深く踏み入るとき、どんな言葉を発するべきか、気持ちを言葉にする時の乖離、そういったものを感じました。 「あなたたちの恋愛は溺死」は普通に面白かったです。僕も溺死しかける時あるなぁと思いました。

    5
    投稿日: 2023.08.18
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    味わったことのない読後感だった。 口語の関西弁に明治時代のような独特の文体、下世話な性描写が性に合わず、薄い本なのに読むのに2日かかった。 「一夜にして現代日本文学の風景を変えた芥川賞受賞作」という惹句をさすがに誇張に感じていたが、終盤思わず泣きそうになった。 登場人物が少ないぶん細かい心理描写が多く感情移入しやすい。あの場面がもう少し長く書かれていたらたぶん泣いていたと思う。

    1
    投稿日: 2023.08.13
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    "女"の小説が読みたいと思い、検索してこの小説に行きついた。 10歳そこらで勝手に変わっていく身体が、望んでもいないのに股の間から流れる血が、受精卵の時代から身体に刻まれているその役割がとっても嫌。なにかわからないけど厭。 まだ子どもなのに、パートナーもいないのに、卵は生まれ続け、股の間から血は流れる。 40歳になってもハリのある大きな胸に憧れてしまう。 これは何。 男の人にこの感覚わかるのかな?読みにくい文体だけど、男性に薦めて感想を聞いてみたいと思った。 私は女なので、登場人物全員の気持ちがわかるような気がする。でも、結局どうあるのが正解なのか、私も自信がないな。 身体をありのままを受け入れるなんてとてもできない。女である限り一生葛藤するのか、どこかで諦めるんだろうか。 後味が泥っぽい作品だった。

    2
    投稿日: 2023.08.07
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    再読。 一回目飛ばし読みしてごめんなさい。 再度読んでみて今はとても胸が熱い。 そうか、これは"女"の話なのだ。 女性とは言えない。女だ。生々しく。 緑子の、成長に伴い体が女になっていく戸惑い。そうだよね、と頭を撫でてあげたくなるような、そんな気持ちで、でもきっと気持ち悪いって言われるから見守りで側にいてあげたくなる。 生理ってそうだったわ。人生の中での戸惑い。自分は変わらないのに体が変わっていく。 そして巻子さん。 母子家庭なんて想像もできなくて、強い人。でもやっぱり女で。多くを語らず、でも伝わる。私が女だからだろうか。 夏子。 玉子あんでって、そのシーンは、二人とも真剣だから笑ってはいけないけど私は笑った。なんで玉子なん。なんでワンツーってぶつけんのよ。玉子って卵よな。とか。私も変なところ冷静になる。 たったの3日間の出来事で、この短編で、このなんとも言えぬ心がずんっと熱くなる。 すごかった。そして、うん。好きだ。

    1
    投稿日: 2023.07.29
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    豊胸手術を受けるために上京してきた姉とその娘との3日感の夏の物語 「わたし」の姉でシングルマザーの巻子 豊胸手術を受けるために、娘の緑子と共に上京してくる 緑子は言葉を発することを拒否し、ノートでの筆談で最低限のコミュニケーションを図る それぞれの抱える悩みや想い そんな3人の3日間に渡る夏の日々 自分の体は誰のものなのか? 何のために変化するのか? 自分はそんなものを望んでいないのに、なぜ変化するのか? これは、あれだ、私にはよくわからない方の芥川賞作品ですね 独特な文体で女性の体の違和感をつらつらと描かれているのは、宇佐見りん「かか」に似ている となると、どうしても私にとっては共感しにくいというのは当然の帰結かもしれない 逆に男の視点で描かれたこんな物語で芥川賞作品ってあるだろうか?

    1
    投稿日: 2023.07.19
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    サクッと読めるのに、複層的に要素が重なっているのが良い。文体もどことなく詩的で、一作全てを通して美しいと言う感じがする。生理とか性的な要素があっても、書き手が女性だからかわからないけど、いつもよりスッと内容が入ってきた。

    1
    投稿日: 2023.07.13
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    積読本(何百冊もある)としてだいぶ前に購入したんだけど、ほんタメであかりんが読みやすいよーって推してたから、じゃあ次これにしようって感じで読んだらとんでもなく読みやすくなかったwww でも半分過ぎたところでやっと慣れたら、後半すらすら読めるようになって、最後のシーンが衝撃的過ぎてしばらく放心状態になった。結果川上さんの作品好きってなって次も川上さんの本にすることにした。 乳と卵、タイトルからは想像出来なかったテーマだった。やはり女性ならではの視点だし、女性じゃないとここまで書けない作品だと思ったし、男性にとって女性の心理をより理解出来る作品でもあった。 乳と卵と一緒に収録されている20ページちょっとの短編もまた凄かった。たったの20ページなのに、全く関係のない2人の人生が見えた気がするし、これもまた強烈な結末だった。まるでミステリーを読んでいるような気分になった(決してミステリーではないが)

    1
    投稿日: 2023.07.08
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    私にはこの物語が全然理解できなかった。。。少し難しかったな。。。 結局、なんで緑子が喋らなかったのかわからなかったし、、、理解が追い付いていないだけだったのかもしれない。。。

    4
    投稿日: 2023.06.11
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    すごい文体。 なんでこれがスルスルと読めてしまうのか。 なんでこれをスルスルと読めるように書けてしまうのか。

    2
    投稿日: 2023.06.11
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    相変わらず文章が独特過ぎてて、しかものっけから慣れない関西弁だし最初の数ページで読むのしんどいなと思いながら読み始めましたが、いつのまにかするすると読めてた。 文才なさ過ぎなのでロクな感想も言えませんが、とても面白かった作品でした。

    15
    投稿日: 2023.06.09
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    豊胸手術をしにきた姉、思春期の姪、そして私。女3人で過ごした夏の数日。 なんとも言えず抜群に面白かった。不思議なくらい、なんの抵抗もなく、スルスルと読めてしまう不思議な文体だ。女性として生きていれば覚えのあるアレやコレやが、心地よく柔らかい大阪弁の一人称で語られている。ストーリーもちゃんとエンタメで、クライマックスに至るまでハラハラした。バランス感覚が素晴らしい作品だ。 例えば風呂屋。他人の乳房を当たり前のように寸評しているのは実際にはあり得ない。巻子のキャラクター造形も、どこか昭和の匂いただよう典型的「可哀想な女」だ。これらは言うなれば、男たちが嬉しがる女像ではなかろうか。 一方で、思春期の緑子が語る性への純粋な疑問や忌避感や、生理のうんざりな日常生活など、赤裸々とも言える、土臭いかっこ悪い女のリアルもある。 男達が嬉しがる女性像と、女性にとってリアルな女性像がシームレスに融合されているのが上手い。これなら確かに男女区別なく大ウケするだろうと思った。あっぱれ!

    3
    投稿日: 2023.06.01
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    女に課せられた不条理。生理に対しての拒否反応。緑子の姿はすごく理解できる。 豊胸に取り憑かれた巻子は痛々しいけど、生きようとする力みたいなのも感じる。 同時収録の短編がすごい!スピード感といい、気持ち悪さといい、最高。

    2
    投稿日: 2023.05.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    フェミニズムの多角的な視点からの独特な表現の物語? 芥川賞とかの純文学は解釈が難しい。でも、作家の個性がとても出てて読んでてたのしい。 昔は自分も緑子みたいに胸が膨らんでくることとか、生理とか煩わしく感じてた。でも今はどちらかというと夏子みたいに俯瞰してるような感じ。女であることに誇りももってないし、嫌な感情ももってない。でも女であることは楽しいって感じ。単純に可愛いものとか好きだし、女の子とか性別特有のものとか触れると楽しい。笑 性別にまつわる悩みとかって女性は男性より世間ではデリケートに扱われてる気がするけど、実際どう向き合ってくのが正解とか誰にもわかんない。自分なりにどうするか納得してればいいと思う。 最近でこそ、男性も見た目に気を使うようになってきたけど、女性の方がそういうの気にするのは確かで、それで色々成り立ってることもある。 胸の大きさとかに、巻子みたいに女としての尊厳的なものを信じてる人もいるけど…。 女性の見た目への執着?気遣い?って生物学的にいえるのかな… 個人的に、付録の『あなたたちの恋愛は瀕死』で川上未映子さんの文章いいなってなった。比喩とか擬音とかが絶妙で気持ちいい笑

    1
    投稿日: 2023.05.22
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    緑子の、身体(生殖機能)への抵抗みたいなのが興味深かった。たしかに、望んでもいない生理(毎月通知される生殖機能)、不条理だ

    1
    投稿日: 2023.05.10
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    一気読みした 軽快な関西弁が楽しい 話を理解するのは誰にでもできるけど、細かいニュアンスや心情は女にしかわからないものもあると思う、女に生まれてよかったと思う

    1
    投稿日: 2023.05.07
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    白いドレッシングと卵。女性が元々もっている部位と卵。前者はおそらく、食べることを目的に人が恣意的に生産したもの。後者は自然に発生する。ではなぜ、自然に発生するのだろうか。分からない。それが自分の体の変化、時に苦痛となって自然に訪れるってなんだか気持ち悪いのが普通だと思う。緑子の書く文面はそこへの嫌悪が厭なほど滲み出ているから読んでいくのが痛い。この苦痛が分からん人がこれを読むとどう思うんだろうか。

    2
    投稿日: 2023.04.30
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    女性視点で描かれた物語で様々な心情に対して 何度も自分を納得させようと反芻する様子が一文一文長い区切りで表現する印象でした。 関西弁で話していて親近感もあり面白かった。

    1
    投稿日: 2023.04.29
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    川上未映子さんの本を読むのは二冊目。 気軽に読み始めてしまったものの、収録されている両話とも、真夏日にかいた汗の様にじっとりと身体に纒わり付くような、終始重苦しく問い掛けてくる作品でした。 目を背けたくなるような世界観で途中で読むのを挫折してしまいそうにもなりましたが、この世に女性として生まれた身として、彼女らが今後どう生きていくのかしかと見届けなくてはと感じさせられた。続編もあるようなのでそちらも読む予定。

    3
    投稿日: 2023.04.28
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    休日に一気読み! なるほどなんとも癖のある文章、でも意外とするする読めてしまう。 とても女、女性らしい。きれいでロマンチックなんじゃなく、生々しくて現実的。苦しい。 語り手が途中で回想している、女友達同士が豊胸について議論していた部分が印象に残っていて、女の体は自分のもののようでいてそうじゃないってことなんだろうか。全くままならないし、身体を通して外部と繋がっている、ただ自分が入っている箱のようなもの。

    1
    投稿日: 2023.04.28
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    主人公と巻子の噛み合ってるような噛み合ってないような会話は関西弁のせいか、時にユーモラスにも感じられる。緑子の母に反発しつつも完全に憎みきれない心の葛藤が痛いほど良くわかる。

    1
    投稿日: 2023.04.27
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    関西弁に驚き、Audibleにより更に関西弁が増幅して、引き込まれる力となった。卵子は受精卵の後から減少を始め生理という大変な過程を経て嫌でも自然と出ていく一方、精子は作られ続け意図的にしか出ていかないことに相反する生命の摂理を感じた。 「何故お母さんは私を産んだの」という緑子からの問いに、子供のために産んだ訳ではないのは当然なのに子供を傷つけない親の回答の難しさを感じた。 第7章は難しかった。 「三ノ輪なめんなよ」が印象的で好きだった。

    0
    投稿日: 2023.04.26
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    読み進めることが難しい文体。一文がとても長く、関西弁の会話が理解し難く、ニュアンスで理解していく感じ。 出産して、年を重ねることで、自分の胸が崩れていくことが受け入れられず、豊胸手術を考えている巻子とその思春期の娘、緑子の気持ちの揺れが長々と続く。 どちらも自分の気持ちとは裏腹に身体が変化していくことに葛藤していて、拗らせていくところは、女性のなせるわざだと思う。

    3
    投稿日: 2023.04.25
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    川上未映子さんは、「すべて真夜中の恋人たち」を読んでから好きです。 この本では、改行がなく句読点を打ちながらやたら一文が長くたらたらと繋がっていたり、終始大阪弁だったり、独特なスタイルで、 最初は読みにくいなぁと思いつつ、それも女性的というか作者らしさであり、次第にするすると心地よく内容に引き込まれていきます。 やっぱり川上未映子さんの独特の感性が好きだなぁ。 内容も女性ならではというか、 皆んなが皆んな思い悩む訳ではないと思うけど、女性なら誰でも共通する事項としてある、生理や妊娠・出産、胸の話(豊胸手術)、母娘関係…等が物語の中心の話題であり 女性としての生き方とか、女性ならではのテーマにフィーチャーするのが上手いなぁと。 自分の女性としてのアイデンティティをいま一度再認識するような、そんな本でした。

    2
    投稿日: 2023.04.20
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    卵がまさかあんなことになるとは思わなかった 母娘でも、 100万以上払って豊胸する女もいれば、 生理をはじめ、女性のからだになっていく成長に戸惑う女もいて そもそも普通の女ってどんなん 女の完成形って正解ってどんなん 女の葛藤がぶつかり合ってると思う でもどんどん変わっていく女って、いいよね 女性のからだの変化について、 それに戸惑う心がこんな形で描かれるとは! 女性作家ならではの視点だと思う 一文が長いので集中力がいったけど、 古典的な? 外国語から翻訳されたような?文体がおもしろい 同時収録の短編は何か始まるかと思ったら突然終わった これもまた、女って楽しい

    7
    投稿日: 2023.04.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    関西弁という噂を聞いていて、大丈夫かなと思って読み始めたが、なるほど、これはその方がよい。 関西弁だからこそ落語のようにリズミカルで楽しめたが、標準語だったらもっとヘビーになってたと思う。 女性であることについての暗さの方が主題だと思うけど、思春期だったり更年期だったり、妊娠経験の有無によっても、性に対する捉え方は様々だと思うし、親しい間柄でさえ話題にしにくい。言葉にするのも難しい。そんな葛藤が伝わってくるように感じました。 女体のゲシュタルト崩壊には笑いました。

    1
    投稿日: 2023.04.12
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    芥川賞受賞作品。 なんていうか、とにかく女、女、女 登場人物に男は出てこない 娘を育ててる今だからこそ、 第二子を妊娠してる今だからこそ、 読んでよかった

    2
    投稿日: 2023.03.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文体はそんなに気にならなかった。世の中はとにかくわかりやすく!というのがPPVを伸ばすとかプレゼンに求められがちだけど人間というのはそういうものではない。 特に女性は脈絡がなくそれは生殖を体の中で一手に引き受けているのも一因だろう。豊胸したい母親、理解出来ない喋らない思春期の娘、そして妹。 女性同士ですらすれ違うんやなぁ。

    1
    投稿日: 2023.03.12
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    うわぁ、読みづらい…これがずっと続く感じ。ずっとずっと1人語りが続いていく絶え間ない感じは少し苦手。でも、生理・出産・豊胸手術・受精…女性としてのテーマがてんこ盛りで少し考えた。 p.33 お母さんを見てたら、毎日働きまくって、毎日しんどく、なんで、と思ってまう、これいっこだけでももういっぱいやのに、その中から、また別の体を出すとか、そんなこと、想像もできんし、そういうことがみんなほんまに素晴らしくて、素敵なことって、自分で考えてちゃんとそう思ってるのですかね。1人でこれについて考えたときにすごくブルーになるから、私にとっては良いことじゃないのは、確かで、それに、生理が来るって事は、受精ができるってことで、それは妊娠と言うことで、それはこんなふうに、食べたり考えたりする人間が増えるってことで、そのことを思うとなんでと絶望的な、大げさな気分になってしまう、絶対に子供なんか生まないと私は思う。 p.77 新日生手に取っていい具合に資格にたたんで漏れのよう血を吸うように、指でちょっと押し込み君に股に挟んで、挟まったままの体制で丸めたパンツを台所の燃えるゴミ袋まで行って、そこの方にして、それからタンスのところまで行って、生理用の股部のしっかりしたパンツを探して、持って、トイレに戻って、ナプキンを棚の上の箱の中から取り出して、またのティッシュを便器にしてて、ビニールを引っ張りめくって装着してそれを吐いた。あー、ナプキンはまたの布団であるな、と思いながら、からは、ぼんやり部屋の布団の中まで戻り、半分が眠りで白い頭のどこかで、あと何回、ここに生理が来るのかを考え、それから、今月も受精は叶いませんでした、と言う言葉というか、セリフというか、漫画の吹き出しのような意味合いが暗闇にふわりと浮かんでくるので、それを見た。それは私に向かってくるのか、ただ浮かんでいるだけなのか、いや、女性、女性ですか、いや、今月も来月の受精の予定は、ないですよ、と私はぼんやりとした音のない意味で答えます。 p.86 黙ってるのやが、なんとなくそれが普通に黙っている以上に黙ってる感じがどうしてもしてきて、黙りがうるさいというか、突き刺さるというか、黙りが笑けてくるというか、そんな様子で… p.114 繊細な下着でも、面の小さなタンクトップでも細い鎖の上品なネックレスでも何でもいいけれど、何もつけていない体の表面に何か1つの印のようなものがあるのは素敵だし、そういうのはベッドの中とか暗闇とか、体温の延長上、何かで、目にとても注意をさせる。めくったり、見つめたり、隠したりできる部品としての注意。それは恋人でも興奮させて気持ちよくさせるだろうし、ある一定の時間、自分の恋人を正しく興奮させることができた。あの販売員のそのしたたかでいやらしい気質の色濃い部分は、そんなふうにして日に日にそれらをパクパクと食うのだから、増幅して、もらえて、空気をにじませるみたいにしてとても匂う。

    2
    投稿日: 2023.03.01
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    乳と卵 川上未映子 豊胸手術したい母と思春期の娘。母と姉妹の主人公。 母以外は豊胸手術したい訳がわからない。 ほんとうの気持ちは誰も分からない。 本人も周囲も。 娘は自分が産まれたことが原因だと。 関西弁の口語体。段落が長く1文も長い。独特。

    0
    投稿日: 2023.02.15
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    全編が大阪弁の口語体で書かれおり、関西圏の人でないとかなり読みにくいだろうと感じた。 内容としては女性の性についてが大きなテーマだが、個人的には母と娘の関係性のテーマの方が心に響いた。

    1
    投稿日: 2023.02.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文体に関して賛否両論のようだけど、私はこの文体は好きだった。 小説を読んでる時、私は無意識に主人公のビジュアルを思い浮かべている事が多いが、この小説に関しては全く想像していなかった。 それはきっと主人公を登場人物の一人として客観視しておらず、主人公の頭の中のフィルターを通して巻子と緑子を捉えているような感覚だったから。 相手の言葉、感じた事、実際に今見えている物、思い出した事などが独特のリズムでどんどん紡がれていく文体は、まるで主人公の頭の中と一体化しているようで不思議な感覚だった。 自分自身が関西弁ネイティブというのも大きいかもしれないけど。 緑子の性に対しての嫌悪感は自分にも覚えがあって、初めて生理が来た時の事を久しぶりに思い出した。 その時自分はまだまだ子供だと思っていたし、実際に子供だったけど、急に「今日から体は大人になったね、おめでとう」と祝われる感覚が全くわからなくて、混乱して涙が出た。 当時はうまく言葉にできなかったけど、今思えばあの感情の正体は、まだまだ子供でいたいのに周囲から大人扱いされてしまい、心が置いてきぼりになってしまった心細さと、子どもを産む役割を担った女性として認知され、それがめでたいとされる事で自分の生き方の正解を勝手に決められてしまったという理不尽に対する怒りだ。 もっと平たく言えば、これから毎月煩わしい思いをしなきゃいけなくなってしまったのに、何がおめでとうだよ、私は別に子供産みたいなんて思ってねーよ、っていうかまだ子供だし。といったところか。 緑子にもきっと似たような気持ちがあって、更に『自分のせいで母親は可哀相な人生を送っている、母親に感謝はしているが自分はこんな人生は送りたくない』という反発だったり、自分は女性性に嫌悪感を抱いているにも関わらず、母親は豊胸というある意味女性性の誇示とも取れる行為に取り憑かれているやり切れなさが加わって、更に感情が複雑に拗れているのかな。 特に印象的だったのは卵を割るシーン。 『卵』という生をイメージさせる物をめちゃくちゃに壊すという行動が、『生きるのはこんなに辛いのだから、みんな生まれてこなければ良い。そうしたら初めから何も無いのだから』という緑子の主張とマッチしていて、その刹那的な破壊衝動に胸が痛くなる。 そして緑子が巻子に「ほんまのことを話して」と言うシーン。 緑子の期待する「ほんまのこと」とは一体何だったのだろうか。 私は緑子は巻子に「あんたの事なんて産まなければ良かった」と言って欲しかったんじゃないかと思った。 自分を育てるために胸が小さくなり、そのせいで豊胸手術を受けようとしている母親。 自分のせいで経済的に苦しい思いをしている母親。 生きていくために仕方なくホステスという仕事をしている母親。 そんな「可哀想」な母親が「産まなければ良かった」とほんまのことを認める事で、母親がある意味救われるのでは、と母親を思う気持ちと、自分の気持ちなんてもうどうにでもなってしまえと自暴自棄な思いが入り混ざっての「ほんまのことを言って」なんじゃないかと。 そもそも巻子が豊胸に取り憑かれていたのはなぜなんだろう。 若さを取り戻したい、とか、女として綺麗になりたい、とかそんな生半可な物では無い気がする。 巻子自身も緑子を産んだことで、かけがえのない物を手に入れた反面、人生における大切な何かを失ってしまったという感覚があるのではないか。 豊胸をする事で、自分のコンプレックスに打ち勝った経験というか、置かれた場所で咲くのではなく人生を自分でコントロールしたという自信を手にいたいというか、そんな気持ちなのかなぁ。 今の所私はこんな風に解釈したけど、これが正解とも思えないので、これからも私は他人の感想を読み漁って自分なりの正解を探し続けたい。 久しぶりにそんな気持ちになる作品だった。

    5
    投稿日: 2023.01.28
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    薄いがカギカッコがなくて独特な文体なので意外と読むのに時間がかかりました、緑子が言葉を発してお母さんに思ってることを言ったところが盛り上がりどころだったのだろうか、、私は母に自分の性の話をするのが苦手だ生理になったとか恋愛の話とかも、自分がもし女の子を産んでもそんなふうに思われるのかな、?多分みんなそうなのかもしれないけど母から女性を感じることに嫌悪を感じるのはなんでなんだ、、母も1人の女性だし女の子だった時もそりゃあある、うーん不思議

    1
    投稿日: 2023.01.14
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    とにかく難しい、、、、。 これに共感できた!身に染みた!ってなる人いる?! 6章までは話が続いてるので理解は何となくできる 感じ、題名の通り乳と卵子と玉子の話。 思春期?の娘が、母との喧嘩というか、 言い争いでその日から一切喋らず筆談となったんです。 豊胸で胸を大きくしたい母と、母が胸を大きくすることって何のためなのか、本当は豊胸をやめさせて仲直りしたい娘の話! 母親の苦労してる姿を見てきてるからこそ、 生理への嫌悪感や卵子に対する嫌悪感を抱く娘。 6章で和解?と卵投げが始まるんですけど 7章が特に衝撃的で、大人になった娘の話でない事を祈るばかりでしかない。最後ぶん殴られて終わりってどういうこと?! 文字として読まなかったからダメなのか、 オーディブルで聞いて読んだからなのか、 最後まで理解に困惑した小説でした。

    0
    投稿日: 2022.12.26
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    頭の中を流し込んだみたいな文体が好き 女に生まれてたらもっと共感できたんだろうか、みたいなふうに思った。

    1
    投稿日: 2022.11.27
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    川上未映子さんの作品を初めて読んだ。 詩を読んでいるような文体だった。 着眼点、浮かぶ疑問、巡る思想、改行が少なく文字で埋め尽くされたページ。 全てが好みだった。 子どもの頃、私も胸が膨らむことが気持ち悪い、生理は親に察されたくない、女性の体になっていくことが耐えられないと思っていたため、緑子にとても共感した。

    0
    投稿日: 2022.11.14
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    大人になることへの不安とか、女であることの面倒臭さとか、言葉にすると陳腐になってしまうけど、それが上手く描かれてた。女性には分かるあるあるネタも面白い。巻子と緑子の不器用な親子のことを、最後には愛おしく感じた。ただ、関西弁の語り口は最後まで慣れなかったなぁ

    0
    投稿日: 2022.11.13
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    芥川賞受賞作「乳と卵」と掌編「あなたたちの恋愛は瀕死」の二編を収録。 「乳と卵」 女性の身体性と、そこからくる心理を描く物語。東京に住む語り手の女性のもとに、姉とその娘(姪)が泊まりにやってくる。姉は、出産を機にしぼんでしまった乳房を手術によって豊かにしたいと考えて実行寸前のところにいる。娘は10歳くらいの子で、女性としての身体的な自覚を、学校の授業なり友達との付き合いなりからしはじめている。女って卵子を持っていて大人になっていく段階で月経がおこるのだとわかって、それで、自分はいやがおうでもその宿命のレールに乗っていて外れることのできない、そこに無慈悲さや不条理なものを感じているふうな書き物をノートにしている。自動的に女だと規定される運命を受け入れたくなくて、過渡期というか間(はざま)というか、そういうところで格闘している様子が読めてくる(将来この娘がどうなるのかはわからないですが)。 男の立場からすると、「わかるわー」とか「共感するわー」とかは言えないものの、たとえば自分が女性になった夢をリアルにみたときのように、小説にどぼんと飛び込んで読むことで、その身体性を想像しながら、「それだったらそういう気持ちになるのはまったくわからないとは言えない」と思えるくらいには、女性性というものが想像の目で見えるくらいに具現化されて、そのものとして表現されているんじゃないかなあと思いました。きっと、女性が読むと、すごく生々しい話なんじゃないだろうか。男と女がフランクに会話するとき、極端な言い方だと「お互い違う生物」でありながら、共通項を探りつつ、その共通項を足掛かりにして理解を深めるというのはありますよね。わかりあえない前提で、できるだけ寄せて、息遣いや体温を感じるくらいのレベルにまで近づけてわかることができればうまくコミュニケーションできたほうだ、といったように。まるまるその異性になることは想像の世界であってもできなくて、それができたら「わかりあえた」と言えるのだと思いますが、僕の考え上ではわかりあうのは不可能なんです。 無理しているふうではないのだけど、大胆に感じられる文体。一文が長く、句点で区切られそうなところを読点でいちおうの区切り、からの主人公の語りがまだまだ蛇行していく。独特なんですけど、読み手である自身のあたまと作品の周波数が合いだすと、なんて巧みで「伝えよう」という表現力と気持ちが強いのだろう、とため息が出る。形式ばることを嫌い、でも形式の好ましい部分はそのままに、という感じもした。あと、主人公の語りから感じられる、見ているものや考えていることの解像度の揺らぎから、人の生々しさがページ上から立ちのぼってくるのでした。 女性の主観で書かれていて見事なんだけど、それでバランスを、大局観みたいなおおきな意味でのバランスをうまく取れているのは、おそらく客観性が発揮されているからで、本文を夢中になって読む分にはどこにも作家の客観性のかけらほども感じさせないのに、読んでみた結果からいうと客観は用いられていた、っていうのが察せられて、そこがかっこいいよなあ、と独り合点のようにうなづいてしまいました。 読んでとても味のある、夢中になる、どんどん読みたくなる、それでいて芸術性のある純文学で、野心的というか、才能が生半可じゃないぞ、と思って。 「あなたたちの恋愛は瀕死」 主人公は若さに少しばかりかげりがやってきた年頃の女性でしょうか。新宿を歩き回る話です。「乳と卵」とはうって変わって、都会のとがった心理が描写され、その鋭さは競争とか抗争とかいった世界の世界観から世の中を見ている者のそれだと思います。これまた芸術の象限にある小説で、なんだか現代美術みたいな感じもしました。「乳と卵」を読んで、川上未映子さんの作品は二冊目だけど、もう全面的に信じていいかと思っていた矢先、続くこの掌編を読んで、おっと危なかったな、と笑ってしまいました。「これは心してかからないと、殴られるぞっ」と思って。でも、笑ってしまっている場合でもない迫力がそこにはあったのでした。 二作品とも、エネルギーというか力というかが生きたまま宿っている作品ではないでしょうか。外にぱーっと放射しているんじゃなく内の奥の方にこもっているのでもなくて、作品のそのものの領域におしなべて等分に力が根をおろしている感じがしました。 というところですが、とても充実した読書体験でした。 小説は、書くでもなく彫るものですね。あまり油断していると文字をぺたぺた貼るようにもなりますが、それじゃいけない、彫るんですよ。

    11
    投稿日: 2022.11.07
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    社会的にも生物学的(?)にも女は生きづらい!つらい!読んでて苦しくなるけど、寄り添ってくれる小説だと思いました。巻子の緑子は分かり合えはしなくても、互いを受け入れることができたのかな。

    1
    投稿日: 2022.10.29
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    2度挫折したけどどうしてもどうしても読みたくて手に取りました。その3度目の時ももう図書館に返すか~と読む気はあまりなかったのにふと挑戦したくなって気づいたら読み終わってました。 前半のお話は好きだけど後半の話は好きではないです。 前半のみなら☆5、後半のみなら☆2~3なので☆4にしておきます。前半は思春期に読みたい内容でしたが、その思春期に一度挫折しているのでまぁ思春期の人には勧められません…。93ページくらいから読んでてつらいけれど共感できるなぁと思いました。緑子がついに…!ついに母、巻子に思いをぶつけたからです。 文体が非常に読み辛く体力と気力がある時にしか読めません。しかも時間が経つとさっぱり分からなくなるので一気読みしないと読めません。読み通すと共感できるところもあるのに読み通すのが難しい…って感じの本です。

    2
    投稿日: 2022.10.25
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    フォローさせていただいている方々の本棚で、評価が割れているのに気になっていました。 大阪のシングルマザーの葉子は、娘の緑子を連れて夏休みを使い、東京の妹のアパートにやってくる。2泊3日の、豊胸手術の準備が主な目的。娘は、現在、母親と筆談のみの生活を続けている。しかも、それが反抗のみではないというややこしさ。旅の終わりに、母娘はぶつかり合って、関係が改善し始める。 ストーリーとしては、さほど目新しいとは思わないけど、ここに娘の女性としての身体への激しい嫌厭感と母親の豊胸への渇望がねっとり書かれてくる。 娘の感情が痛々しいことを超えて不快かな。母娘関係の性の問題というより、もはや生物学的な問題。 川上さんは全作この文体で書かれているのでしょうか。今後も続けていくのなら、素晴らしい個性になりますね。樋口一葉の、読点はあるけど句点はなかなかやってこない文体を意識しているのか、本来作者さんの個性なのかは、わかりませんが、他の作品を読んでみたくはあります。樋口一葉は、雅俗折衷体の完成形の評価があったように思います。好意的に見れば、妹の大阪弁独白部分と、娘の筆談部分との折衷体。

    57
    投稿日: 2022.09.29
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       満ち満ちているな。と思った。何に。声に。    小説における声って、鍵括弧のなかだけじゃなくて、その間にある、~である、とか、~だった、三人称で彼は~と思った、も全部“声”だなと思う。小説だけじゃなくて、心のなかに思ったりすることも、それは、音にはなってない声なわけで、鍵括弧の要らない小説なんじゃないか、これは、と思うくらいに、声で満ち満ちていたというのが、飾らない素直な感想になる。  で、羨ましい、と思った。女性のこと、女性について女性が思うこと、女性である自分について女性が思うこと。女性が女性の肉親に思うこと、女性が姉と甥に思うこと、なんかがそれは克明且つ、ひとの中にある言葉のままに綴られていると言った印象。これは、毎月生理が来て、いざとなれば、妊娠することのできる女性にしか持ちえない言葉だろうと、羨ましさが募るばかり。    文章が途切れなく、というのも句点がなかなか振られず、読点で、息継ぎしながら読ませる書き方に、その長い声は、長いからこそ、すううっとしみいってくるような、なんというか、真水に近いような筆致で書かなきゃならない。長ったらしい比喩とか、その比喩あなた以外に通用する人いる?なんて文章にしてしまったら、冗長だれて読みにくいだけ。  緑子がノートに書いていた文章も、緑子の話し言葉で、描かれて、そう、小説の美しい文体だとか、綺麗にまとめられた言い淀まない話し言葉なんてない。これは勝手な思い込みなんだけど、言葉に困ったりしない人は、あまり本にも手を出さないように思う。  それで、本題。この「自分を置き去りにして勝手に大きくなっていく胸とか始まる生理」これ、どれだけか恐怖だろうと思う。男の人も、成長するにつれて筋肉質になったり、ペニスの包皮が剥けて、大きくなったりはするんだろうけれど、胸、おっぱい。この膨らみ方といったら、男の人の変わりようとは比べものにならないんじゃないかと勝手に想像してみる。そして、多分胸の大きさは、(広く)女性の人生を左右しかねない要素であることは間違いないと思う。爆発するかしないか未明な、未撤去地雷みたいな。    “肉体”に対する恐怖。それもよく考えてみればそうだ。完全変態する昆虫たちは、例えば、羽化した蝶は、芋虫の頃の自分をどう思うんだろう。芋虫から蛹になったら、蛹になった自分は何を思うんだろう。「子どもなんか産まない」と言う緑子の気持ち。それらは、子どもができることで、自分に操縦力がなくなって、こどもに振りまわれながら、もしくは、生き血を吸われながら、奴隷のように生きていくほかなくなってしまうことへの恐怖かもしれないと思った。そして、そこに疑問を感じるということは、自分の存在を否定せざるをを得なくなることでもある。なにせ、いま、こどもであって、親である巻子の労働賃金と、文字通り、薄っぺらくなった乳を吸って、巻子の命を吸って大きくなって、いま、生きているのだから。  巻子はだから、このお話の中で、母親として、母親ではあるけれど、女性としても生きようとする巻子 の姿が、母親に依存して生きている緑子にとっては、非難され遠ざけられているように見えるわけで会って、母子家庭、シングルマザーが、同性の母親と二人で生きていくなかで芽生える、独特の問いにも思える。  風呂屋に行って、多くの女性の裸を目にする私が、“この裸の現場では…体自体が歩き、体自体がしゃべり、体自体が意思をもち、ひとつひとつの動作の中央に体しかないように見えてくるのやった”は、多分、自身の性に振り回されほとほと困り果てたことのある人なら、どこかで感じたことのあるニュアンスじゃないだろうか。それを子宮脳とか男根脳だとか揶揄するけれど、わたしたちは、こと性に関してはだれもが等しく、この問題に直面していると言えないだろうか。後に“発生”と出てくるけれど、これはとても鋭いなと思った。発生というと、とても無機質で、生物的なかんじになるけれど、じゃあ誕生に目を移してみれば、やっぱりこっちも多分におかしさが含まれてることに気付くわけで。「産む」のではなく「産まされる」で、器としての女性、種としての男性は、遺伝子にハイジャックされてそれは無残に暴走する、テロリストの乗った旅客機そのものではないのかとすら思えてくる。でなければ、職を失うだけじゃなく、非難にさらされて、それって、9:1でデメリットが勝ってるよね、なんて言われかねない愚行に走るわけがない。カマキリのオスは性交中にメスに食べられるわけだけど、人間だってそうそう変わらないよね、なんて思えてくる。  緑子の率直はその疑問と葛藤のオンパレードだ。それらの苦しみが、等身大の苦しみが、本作で一番、太かった声だと思う。母子が卵をそろいもそろって、次々と割りながら、本音をぶちまけ合う場面で、それでも、何の解決もなく、緑子は生きることの苦しみを口にして、ただ黙ってその苦しみを生きる巻子はそれを聞いて、わたしは自分の体を眺めて終わる。  女が女として生きてことに、正当な理由付けのされている道徳観念とか、言葉上の女だったり、母親だったり、姉だったり、妹だったり、からは見えてこない、女性性について描写された作品で、この小説は、実は(わたしの作品ではないのだけれども)世の女性というよりも、世の男性にこそ読まれるべきなのではと思った。毎月、股から血が出て、分厚い生理用品の下着を持っていて、血はお湯で洗うと固まって、ナプキンがないときの憂鬱とか、ほんとに、男性が普通に男性として生きていたら、決して知ることも、見ることも、聞くこともない、女性の側面で溢れている。  わたしにはとても勉強になった。勉強になったし、同時に、今度は男性性について、等身大の男性を通して描いてみたいと思った。性の境界が曖昧になっているのに、頑として確実であり続ける肉体世界のことをもっと書きたいと思った。  この小説は“声”を“形”にすることを惜しまないことの大切さを教えてくれた。わたしの“書く”に、栄養を与えてくれた作品だ。  『あなたたちの恋愛は瀕死』  【あらすじ】  女は男にティッシュを差し出された意味が分からず「ありがとう」と立ち尽くす。二度目の「どうぞ」でそれを受け取ると、男が違う人に差し出したティッシュをもう一度女は受け取った。女はそこを離れ、男は女の不可解な言動のためにイラつきながら仕事を続けた。数時間後、女は男へ話しかけに行った。男は驚き慄き、女を殴り倒した。  【感想】  配られたティッシュを挟んで展開する物語。本作のタイトル。なぜ「恋愛」であって「瀕死」なのかを考えた。  街中で「どうぞ」とティッシュを差し出した男の言葉が、女には咄嗟に理解できず「ありがとう」と反射で答える。「どうぞ」と「ティッシュを差し出す」の言動が女にとってはちぐはぐで、嵌らないピースに感じられる。勧められた方は対応を迫られる。無視して通り過ぎるのか。受け取るのか。払いのけるのか。女の「ありがとう」もちぐはぐだった。遠慮のありがとなのか。受領の礼なのか。  こういった塩梅で不完全な言葉とその使い手たちが、日々どれほどすれ違っているのかと考えると面白い。  遅れて女はティッシュを受け取った。が、今度は、違う人に差し向けられたティッシュをもう一度とって「ありがとう」と言った。女に渡すつもりではなかったティッシュを横合いから取られ、要らない礼まで添えられた男は気分を害した。でも、そもそも女の必要としていないティッシュを、もしくは「利己的な贈り物」を押し付けたのは男だった。こうやって男と女は出会った。  間を置いて次には「暴力」と「被暴力」へと構図は早変わりした。いや、変わったのだろうか? そもそも件の初めから、その本質は暴力だったのではないかと感じた。  ここへきてなんとなくタイトルの意味が掴み始められる。  「恋愛」の擦れ違いに似ている。  ふたりが、互いの要求を通すために「お節介」や「余計」をふんだんにもりこんで相手に手渡す。相手はなんのことだか分からずに受け取るが、次には「見返り」を求められて困惑する。只より高い物はない。最初に手渡した方は、自分の望んだ形で返ってこない要求のために、腹が立ち、失望し、憎しみを募らせる。  こんなことを繰り返している無数の「あなたたち」の「恋愛」は「瀕死」だと、分かりやすいメッセージになっている。  殴りつけられて、気を失った女の頬は血が伝って、コンパクトの粉も、鏡も割れ粉々になった。冒頭、女は化粧品売り場を回って見ていた。女は休日でも化粧をする。執拗に手順を守って、違えれば、最初からやり直して。  割れた鏡は自意識を映した虚像を、“小動物の骨”のように砕けたコンパクトは化粧という虚飾を、“この夜にあるはずのどんなささやかな光も届かない”女の頬は、これらに縋りつく女という営為の全体を破壊する。ひろく“女”は、こんなにも虚しく寂しく下らない生をしているのか。当人が女にがみついているのか、それとも当人に女がしがみついているのか。  この徹底的で非好意的な女性性への攻撃が、それぞれの小道具を通して展開されていた。  小説は“一語”を破壊するための営み。或いは武器。そう考える私にとって本作は小気味の良いお話だった。

    7
    投稿日: 2022.09.17