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ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる
ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる
ジム・コリンズ、モートン・ハンセン、牧野洋/日経BP
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総合評価

80件)
4.2
27
34
8
2
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    やっと4冊目を読み終えた。 1冊目を初めて読んだのは20年ぐらい前なのに。 個人的には3冊目が一番印象に残っている。 うまくいかなかった事例を挙げているもの。 4冊目はサステナビリティにフォーカスを当てているという印象。 調査方法は少し恣意的かなと思える部分があったので、結果をうのみにしないほうがいいかなと思うが、視点は大いに参考になると思った。 ただ、かなり大規模な調査にはなる。

    0
    投稿日: 2025.06.17
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    シリーズ4冊目。 10X型リーダーとは 狂信的規律(二十マイル行進)、実証的想像力(銃撃に続いて大砲発射)、建設的パラノイア(死線を避けるリーダーシップ)、SMaCレシピ(具体的な整然として一貫している)、運の利益率 前作等と繋がる点もあるが、本書は状況が悪い中でも飛躍した企業に通ずる理念について調査されている。 結局は地道に努力し続ける事が重要なのだが、それが出来るマインドとはいかに、と言ったところだろうか。 運の利益率には納得。チャンスは運だが、それをモノに出来るかはそれまでの努力にかかっている。

    0
    投稿日: 2025.02.20
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    過去の名著に触れるシリーズ。 全くもって色褪せない内容。 規律とは本質的には、行動の一貫性であり、軍隊的な統制、ルールの厳守ではない。どんな困難にも立ち向かい成果を出すというまっすぐな態度だ。 という点、ただの生真面目なルール野郎じゃなくて、一心不乱に北極星を目指すことの尊さがあってよい。

    0
    投稿日: 2024.12.29
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    ビジョナリーカンパニーの総集編です。中小のオヤジでも大変勉強になりました。 10X型企業にはなれませんが、志は湧きます。コツコツの成長(20マイル)であり、謙虚に驕らず、小さな数多くの企画と攻撃し当たれば豪快な大砲て攻撃、事前な用意でアンテナをはり続け運もつかむチャンスを逃がさない。 小さいながら置き換えて考え実践していきたいです。

    0
    投稿日: 2024.09.26
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    2024/09/21読破  一言 継続は力なり 感想 継続すること。低リスクで始めること。きちんと考えること。運を味方につけるために、運を掴む準備をしておくこと。 下記は印象に残った点 トラブルが起きる想定で、スケジュールを組むこと 何かを始めるときは、低リスクで試験的に始めること。p153 環境要因を非難することが多いヒトは、スコットです。p38〜48を読んだ方がいい。 アムンゼンとスコット 20マイル行進

    1
    投稿日: 2024.08.28
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    運はすべての人に同じ量だけ訪れる。だから、人がどのように行動し考えるかが大切である。運の利益率を最大にできるかどうかが偉大になれるかどうかを決める。最大にするためには、自分のエネルギー、時間を全て投入しなければならない。それは、自分の人生の全てを捧げるということ。

    0
    投稿日: 2024.05.09
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    すでに『5』も出版されているけど、4冊で一区切りとする。 "10x型企業"の秘密とは?さすがに4冊も読んでくると食傷気味になるが、登山家とかのエピソードが面白かった。著者の語り口もだいぶこなれてきている感じがする。 訳者解説で、著者とドラッカーとの交流も書かれていて興味深かった。次は『ビジョナリー・ピープル』を読んで、その後でドラッカーに挑む。

    0
    投稿日: 2024.01.19
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    ビジョナリーカンパニーのシリーズ読了。前作とも共通していることだが、圧倒的な収集データからの見識であり説得力と迫力がある。本作は10X型企業とリーダーとしての考察だが裏付けの調査データが豊富で真意性があるために深く共感できる。 しかし、その中にありながら、10X型リーダーは行動よりも分析を重視しているのではなく、実証的なデータ分析をバネにして断固たる行動に出るのである。という一文にハッとさせられながらも深く共感させられた。

    0
    投稿日: 2024.01.18
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    不確実性の時代に飛躍する: 10X企業の選抜 比較の重要性 データに驚かされる 新しいレンズ、探求の旅は永遠に続く 10X型リーダー: アムンセンかスコットか 環境の差<行動パターンの沙 どうしたら10X型のリーダーになれるか 20マイル後進: 逆境下で成果を出すことから生まれる自信 銃撃に続いて大砲発射: 大きな驚き 想像力と規律 10X型は愚行から学ぶ 予測能力よりも実証的有効性 死線を避けるリーダーシップ 建設的パラノイア 具体的で整然とした一貫レシピ 運の利益率 自分の意志で偉大になる

    0
    投稿日: 2022.07.11
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    運も含めて考察している部分が出色。3まで読んでいたので、ほぼ義務的に読んだが、引き続き面白かった。 いかにも学者本然としていなく、コンサルタントのエッセイ本っぽいが、よく指摘される通り巻末で示されるデータを見せられると、やはり立派な論文と思えてしまう。 10x型リーダーや二十マイル行進のようなフレーズも健在。造語・キャッチフレーズ化によって自分のペースで論旨を繰り広げるところは、もはや芸人の域だが、それらは的を得ていてイメージしやすいため、確実に本書の理解の助けになっている。ただし読んでいない人にこれらフレーズを説明しにくいのは難点か。

    0
    投稿日: 2021.04.30
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    運は平等に訪れる。幸運が来た時に最大限の成果を出す。アクセルを踏む。 20マイル更新、良い時と悪い時も常に成長を続ける。

    1
    投稿日: 2020.09.22
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    ◼︎学んだ大切なこと ★今すぐ活かせそうなこと 第2章 10X型リーダー ・生真面目で洞察力に優れる10X型リーダーは、不平を言わずに「不可抗力に必ず直面する」「正確に先行きを予測できない」「何事も確実ではない」という現実を受け入れる。 ◼︎10X型リーダーは主要行動パターン3点セットを備えている  1.狂信的規律   一貫した価値観、一貫した目標など「行動の一貫性」を示す。まるで偏熱狂のように目標に向かって突き進む  官僚的規制とは異なり、自ら目標に向かって進むこと  2.実証的創造力   不確実な状況に対し、社会通念や権威筋から手がかりを探らず、科学的に実証できる根拠を頼りにする。   実証的な基盤を築くからこそ、大胆で創造的に行動できる。  3.建設的パラノイア   最悪の状況を想定して日頃から準備を怠らず、有事対応策を練り、安全余裕率を高める。  ★レベルファイブ野心(第五水準)   自己を超越した大義を達成したり、偉大な企業を育てたりするのに不可欠な情熱 10X型リーダーは、世界を変えたり、社会に貢献したりすることが原動力になっている。 ◼︎第3章 20マイル行進  ・長期にわたって並外れた一貫性をもって「工程表」に準拠する   厳しい状況でも高い成果を出す。快適な状況でも自制する。  ・特徴    1.明確な工程表    2.自制心    3.企業ごとの独自仕様    4.他力本願ではなく自力達成型    5.ゴールディロックス時間(短すぎず、長すぎず) 第4章 銃撃に続いて大砲発射  ・銃弾は「低コスト」「低リスク」「低ディストラクション「気が散ること」を満たす実験。  ・10X型リーダーは何が実際に有効なのか検証するために銃撃に頼る。その後大砲を発射し、そこに経営資源を集中させる。  ・標的に命中しない銃弾を大量に撃つ。どの銃弾が命中するのか、命中した銃弾のうちどれが成功するのか分からないから。  ・精度未調整の大砲を発射すると大惨事となりかねない  ・企業買収は銃撃としても有効  ・創造力と規律を、併せ持つことが大切 第5章 死線を避けるリーダーシップ  ・建設的パラノイアの主要3手法   1.突発に備えるため十分な手元資金でバッファーを用意する    特定の危機が起きる確率は1%かもしれないが、不特定の危機が起きる確率は100%近い。   2.リスクを抑える    最悪のシナリオは何か?    死線リスク(企業に深刻な打撃を与えるもの)    非対称リスク(損失が利益よりも大きいもの)    制御不能リスク(自力でせいぎできない不可抗力)   3.ズームアウトを続いてズームイン。状況変化を察知し、効果的に対応するために徹頭徹尾用心深くなる。  ・状況を見守る時間があるならばそうする。 ◼︎第6章 具体的で整然とした一貫レシピ  ・SMaC   具体的(Specific)   整然としている(Methodical)   そして(and)   一貫している(Consistent)  ・レシピ内容は明確、具体的。「何をやるべきか」「何をやってはならないのか」について明示しており、会社全体が業務改善に取り組めるよう作られている。  ・環境にあわせて自ら変化するより難しいのは、   1.何が有効なのか見極める   2.それがなぜ有効なのか理解する   3.いつ変化すべきか知る   4.いつ変化すべきでないか知る  レシピ作成   1.あなたの会社が達成した成功例をリストアップ   2. 経験した失敗例   3.成功例と関係している具体的実践法は何か   4.失敗例と〜   5.なぜこれらの実践法は重要なのか

    0
    投稿日: 2020.04.26
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    本文はすごく読みにくい.「狂信的規律」「実証的想像力」「建設的パラノイア」などよく分からない造語を使って我田引水的な論理を展開しているように見えて腑に落ちなかった. ところが,巻末のデータの分析手法の説明を読んで,ようやくどのように科学的分析を行い,考察に至ったかが分かり,やっと素直に話が入ってくるようになった. シリーズ4冊目となると書く側も読む側も暗黙の前提があるのかもしれないが,ビジネス書に対する典型的な批判「結果論じゃないの?」に対してちゃんと答えないのはイマイチ.

    0
    投稿日: 2020.03.15
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    偉大な企業のリーダーに見られる資質として、狂信的規律、実証的想像力、建設的パラノイアを挙げ、比較対象企業との対比で比較優位の説明を展開する。 イノベーションは最低限で良いということや、リスクをとるよりもむしろあらゆる負の可能性に備えてバッファを確保しておく といった、成長企業の特色とは一見異なるような要因を挙げている。 ただ、優位性の評価の決め手を株価においていることや、必ずしも科学的ではないところが、やや不満。

    0
    投稿日: 2020.02.28
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    私の教科書の1つである『ビジョナリーカンパニー② 偉大な企業になる』の進化版が本書。 レベルファイブリーダーをさらに超えた永続的な成長をもたらすリーダーを”10X型リーダー”と定義し、その主要な行動パターンを洗い出していく。 10X型リーダーが見せる主要行動パターンは、 1. 「狂信的規律」 2. 「実証的創造力」 3. 「建設的パラノイア」 この3点セットに命を吹き込むやる気の原動力が「レベルファイブ(第5水準)野心」 と定義づける。 本稿の中で参考になった新たな概念が、”SMaC”という概念。 それは、具体的で整然とした一貫レシピのこと。 SMaCとは、"「具体的である (Specific)」「整然としている (Methodical)」「そして (and)」「一貫している (Consistent)」の頭文字を使った造語。不安定で刻々と変わり、情け容赦ない環境であればあるほどSMaCである必要がある" と、企業が拠るべき具体的な指標で、しつこく追跡されるべき目標数値なのである。 ただこれではまだやや抽象的。そこで役に立ったのが、サウスウェストのSMaCである。 (例)サウスウェストのSMaC *本稿より抜粋 1. 2時間以内の近距離路線に徹する。 2. 10~12年にわたって主力機として中型機ボーイング737を使い続ける。 3. 航空機稼働率を高く維持する。ゲートターンは迅速に、できれば10分以内にする。 4. 乗客は我々にとってナンバーワンの商品。航空貨物や郵便物は運ばない。利益率が高く取り扱いコストが低い小包は例外。 5. 引き続き航空運賃を低くし、できるだけ多くの運航便を維持する。 6. 機内食サービスは手掛けない。 7. 他社との乗り継ぎなし、発券・空港税・コンピューター関連コスト。我々の空港は独特であり、他社との乗り継ぎには適さない。 8. テキサスがナンバーワン市場。需要が大きい近距離路線市場がある場合に限って州外にも就航する。 9. 家族と人間を感じさせるサービスと共に、楽しさを感じさせる雰囲気を維持する。 10. できるだけシンプルで行く。航空券の代わりに売上伝票兼領収書を使う。搭乗口で出発10分前にキャンセル待ちの客を搭乗させる。単純なコンピューターシステムを使う。「エグゼクティブサービス」でソフトドリンクは無料提供、搭乗口でコーヒーとドーナッツは無料提供する。全席自由席にする。乗客名簿はテープ録音する。航空機と乗務員を毎晩ダラスに戻す。本拠地と整備工場施設は1つだけにする。 このSMaCに自らがたどり着くことが重要であり、さらに重要なのはそれをしつこく追い続けること。結果に残るかどうかは、行動し、それをしつこくフォローし続けること以外に、結局ないのかな、というのが学びである。

    0
    投稿日: 2020.01.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    P.96 なぜ一定のペースで成長しなければならないのか これは一貫性の問題なのか。不確実な状況下であるから一定の規律を維持することが、成功の確率を高めるということか。P.102の記述をみるとそうらしい。一定の定量的な目標は文化や規律を維持せしめる。つまり、狂信的規律を具体化したものが二十マイル更新である 若干ドルコスト平均法的な雰囲気がある ・そのうち内容をクイズレットに入れようと思う。 読んでいると、 失敗した企業も10exer 的な行動を避けるという意味で共通性が見出せる。 では、なぜ彼らはそのような意思決定をしたのか。 一定の合理性に基づいて行った判断が破滅へと繋がっている。 両者は自身の合理性に基づいているという意味では同じなのだろうか。 それとも、自身の規律を自身の合理性以外を事由に変えてしまったのだろうか。 なんとなく、モデル企業の経営者は頑固そうだから、後者が理由になりそうだが。 企業ではなく、経営者に焦点を当てた研究があっても面白いかもなぁ。 ただ、内容は文句なく面白い。 事例が多くするする読める。 ★マイナス1は、目からウロコ感がなかったから。 結構普通のことをみんなやっている。 それが難しいということなんだろうが。

    0
    投稿日: 2019.06.14
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    今回は企業が偉大になる為の要素を、比較企業とともに分析している。 前作が、企業の衰退へ向かう流れを分析し自分の立場と照らし合わせ暗い気持ちになったが、今回は同じような企業でありながら偉大になって飛躍する 点にスコープがあたっていて、興味深い。

    0
    投稿日: 2019.06.12
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    10X成長型企業の経営の在り方を紐解く第4弾。経験値を積み重ねていく中でいかに経営判断の精度を上げていく試行を小さく回していく習慣づけがあるか、がとにかく問われている様に感じた。継続的に新たな試行を繰り返すには、創造性と狂信的規律の両立が求められると。

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    投稿日: 2018.12.27
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    相変わらずすばらしい内容。特に今回は、南極探検のアムンゼンとスコットを例に挙げながら、完璧を目指した計画作りと、一定のリズムを守った堅実な企業経営の重要性を解く(他にも重要なプラクティスあり)。これは起業経営のみならず、どんな組織にも当てはまる重要なプラクティスだろうと思う。

    0
    投稿日: 2018.10.23
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    ビジョナリーカンパニーの4冊目。3冊目がでたのが2年くらいまえなので、かなり早いスピードだな。3冊目のなかでもこの本の話しがあったので、同時並行でプロジェクトをやっていたんだろう。 それにしても、このシリーズのスゴさは、実証の方法論的なソフィスティケーションと徹底的な調査を踏まえつつ、事前の予想、当たり前の結論とはかなり違う答えを見つけ出す事だ。 これは驚くべき事で、通常、調査を徹底的にやると訳が分からなくなって、調べなくても分かっていることしか言えないことになることが多いからだ。 今回は、先行きが見えないなかで、企業はどうやって成長するか、というのがテーマ。これは今自分が直面している状況にぴったりフィット。とても参考になった。 この本の答えは、外部環境とは関係なく、人間の意志によって、未来は創れるということ。 くどいようだが、こういう結論が、徹底的に実証的な研究からでてくというのは本当にスゴいことだと思う。

    1
    投稿日: 2017.05.01
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    10x(テンエクサー)型リーダーの特徴 1、狂信的規律 一貫した価値観、一貫した目標、一貫した評価基準、一貫した方法をはじめ、徹底した「行動の一貫性」をします。 長い時間を経ても行動がぶれない。 2、実証的想像力 不確定な状況に直面するとき、科学的に実証できる根拠を頼りにする。自らじかに観察し、実験を重ね、具体的な事実と向き合う。 実証的な基盤をしっかりと築くからこそ、大胆で創造的に行動できる。 3、建設的パラノイア 良いときでも悪いときでもガードを崩さない。潜在的脅威や環境変化がないか監視するため、常に高感度なアンテナを張っている。 警戒心や不安をテコに行動する。最悪な状況を想定して日頃から準備を怠らず、有事対応策を練り、衝撃緩和の仕組みをつくり、安全余裕率を高める。 4、レベルファイブ野心 1〜3を活性化させるのがやる気を起こす原動力「レベルファイブ野心」。 自己を超越した大義を達成したり、偉大な企業に育てたりするのに不可欠な情熱である。 狂信的規律(20マイル行進) 良い20マイル行進の特徴 ①明確な工程表 ②自制心 ③企業ごとの独自仕様 ④他力本願ではなく自力達成型 ⑤ゴールディロックス時間。無理がかからないほどゆっくり進むが、厳しさを伴うほど速く進む ⑥企業が自らに課す規律 ⑦並外れた一貫性 財務的指標である必要はない。良い行進の特徴を維持している限り、創造的行進、学力行進、サービス改善行進などの行進形態があってもいい。 20マイル行進は自信を生み出す。どんな突発的ショックに見舞われても、20マイル行進を徹底する。 こうすることで「成果を出せるかどうか決定づけるのは、自分が置かれた状況ではなく、自分が打ち出す行動」であると自ら証明できる。 20マイル行進を実践すると、自分ではどうにもならない制御不能な環境下でも自制できる。 Q.H&Gにとっての20マイル行進とは何か? 実証的想像力(銃撃に続いて大砲発射) 10x型成功の要因は「銃撃に続いて大砲発射」であり、飛躍的なイノベーションや天才的予測能力ではない。 銃撃とは「低コスト」「低リスク」「低ディストラクション(気の散ること)」の3条件を満たす実証的テストのこと。 実証的な有効性を確認した上で大砲を発射し、そこに経営資源を集中させる。このように大きな賭けに出ることで大きな成果を狙う。 10x型企業は標的に命中しない銃弾を大量に撃つ。どの銃弾が命中するのかは事前に分からないからだ。 精度調整をしたにもかかわらず砲撃に入らないでいると、平凡な結果しか出せない。重要なのは銃撃に続いて大砲を発射すること。銃弾か砲弾のどちらかを選ぶということではない。 難しいのは厳格な規律と創造力をうまく融合させること。そのことで並外れた一貫性を持ってイノベーションを展開できる。大きく賭けて創造的に飛躍するというのは神話に過ぎない。 Q.H&Gにとっての「十分な銃弾」とは何か? 建設的パラノイア(死線を避けるリーダーシップ) ①前もって突発的出来事と悪運に備えるために、十分な手元資金を積み上げ「バッファー」を用意する ②リスクを抑える  死線リスク  非対称リスク  制御不能リスク ③「ズームアウト」に続いて「ズームイン」。状況変化を察知し、効果的に対応するために徹頭徹尾用心深くなる 10x型リーダーはスピードに特別な思い入れを持っていない。リスクの性質(リスクプロファイル)が変わるまでの限られた時間を使って、用心深く厳格に判断する Q.H&Gにとっての想定されるリスクとはどんなものがあるのか? SMaCレシピ 具体的である(Specific) 整然としている(Methodical) そして(and) 一貫している(Consistent) SMaCレシピは永続性のある実践法一式であり、着実な成功を可能とする基盤になる。 レシピ内容は明確・具体的。 「何をやるべきか」「何をやってはならないのか」について明示しており、会社全体が一丸となって業務改善に取り組めるように作られている。 いったんSMaCレシピを手に入れたら、10x型k業はレシピをたまにしか変更しない。 Q.H&GにとってのSMaCレシピは何か。レシピ変更は必要か。

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    投稿日: 2016.12.01
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    不確実・カオス的な環境下に置かれながら、業界平均と比べ10倍以上の成果を長期に出し続けている企業である10X型企業がどのようにして生まれたのか調査結果を書いた一冊。 どんな状況下でも着実に歩みを進める20マイル行進、確実に精度調整済みの大砲を放てるだけの裏付けをとったり、リスクには直面しているが、それに対応できるだけのバッファーを準備していることやSMaCレシピをつくることなど前3作同様に著者ならではの表現で書かれており、非常に勉強になりました。 また比較対象企業としてアップルが挙げられていますが、スティーブ・ジョブズ以後の戦略についても解説されているところも興味深いものがありました。 本書では南極探検家のアムンゼンとスコットや登山家のデビッド・ブリーシャーズの話から各企業の話に展開しておりその点も理解が深まる一助となりました。 あと、巻末の訳者の著者とドラッガーとの比較も非常に興味深いものでした。 本書では前3作で紹介された概念との比較に関しては本書ではあまり出てこないのですが、SMaCレシピを守り抜くところや運に対する考え方は前3作に繋がるものがあるとも感じました。 本書の調査対象期間以後にも9.11テロやリーマンショックなど未曾有の出来事が起き、平穏な時代が永続することがない世の中で、本書を含む全4作の概念を守っていき、失敗してもそこから教訓を得て、そして自分の意志で偉大なる道を選ぶことが生きていくうえで重要であると感じました。

    0
    投稿日: 2016.10.30
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    良い。希望が持てる。どんな嵐がこようとも、どんな不運に見舞われたとしても、それを理由に衰退・没落するのではない。嵐が来る前から嵐のことを案じ、運不運ともに最終的には良いきっかけになったといえる状態にするのは自分達自身だという事が立証された。ビジョナリーカンパニーは全て読んでいるが、最も好き。

    0
    投稿日: 2016.08.17
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    『世界最悪の旅』というタイトルで新潮社ノンフィクション全集にも収められている、スコット隊とアムンゼン隊の南極探検の話が好きで、この本にもその比較の検討が載っていると知り、そこだけ読もうと思って読みはじめたんだけど、結局面白くて全部読んだ。 ビジョナリー・カンパニーは、1〜4まで刊行されていて、なにをもって「ビジョナリー」とするかは各刊毎にそれぞれ違っているという紹介が冒頭に出てくる。4では、『逆境で輝く』ということを "ビジョナリー" の1つの大きな特徴としている。 では、その「逆境で輝く」企業の条件とは何か?ということを、冒頭で上げた南極探検の2つの隊の比較をはじめ、多くのデータを用いて探っていくのが本書の内容となっている。 しかし、膨大なデータを集めて解析したものの、出てきた結論は結構当たり前のことをいっている。たとえば、「準備が本当によくしっかりとなされている」とか。 だから、この本の結論だけを読んでみると、「なんか当たり前のこと言ってるな」となるかもしれない。ただ、そこに至る経緯が面白い。 たとえば、冒頭であげた南極大陸の2つのチームの準備を比較すると、本当に、準備の練り具合が一目瞭然に違う、ということがわかったりする。 不幸にも帰還出来なかったスコット隊は、こうして後から客観的に書かれた読み物を読めば、誰でもわかるような致命的な準備不足を、しかも1つではなくいくつも重ねているし、南極に到達した上無事帰還したアムンゼン隊率いるアムンゼンは、準備に厳しく余念がないことが、やはり1点だけでなく多くの点にわたっていることが窺える。 他に、同時刻にエベレストの頂上を目指した複数のチームのうち、ゴールを達成したチームと不幸な結末を迎えることになってしまったチームとの比較分析もある。 また、九死に一生を得た人の体験を掘り下げ、分析し、個人においても「逆境で助かる」ことの条件を述べている。 こういった、本書の最終的な結論に至る "過程" に興味があれば、やや厚い本ですが、面白いと思う。 ただ、上述した南極探検やエベレスト登頂の悲劇について知りたい場合は、それぞれほかにも本がいろいろと出ているので、比較検討のうえ、どの本を読むか決めるのもよいと思う。

    1
    投稿日: 2016.06.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不況だった とか、 不運だった とう要素に関係なく成功する企業がある。そういった外的要因の大きな変化も全ておりこんで準備したものだけが到達できる"偉大さ"についての話。 予測できない要素があるのは当たり前、良いときがあれば悪いときもあるのも当たり前。良いときに自分のキャパシティを越えて守備範囲を拡張しすぎない、良いときにこそ悪いときの備えを怠らない。 当たり前なのだけれども、それができる人とできない人がいるから大きな差がつく

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    投稿日: 2016.04.09
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    ・外部環境のせいにしない ・きたる不運に備える。人生不確定 ・自分の意思で偉大になる ・一貫した価値観を持つ ・外部環境の変化に影響されない、マイペース ・常に備える、リスクヘッジを考える。動くと決めたら迅速に。アムンゼンのように準備を怠らない ・幸不幸は成功と関係ない ・大胆、未来を予測する力入らない。ビジョナリはいらない。未来を予測し備えよ、はうまくいかない。ビル・ゲイツはos2がうまくいくかどうかは自分に予測できないことを理解するほど頭がよかったからwindowsで成功した ・イノベーションは必須ではない。イノベーションが起きたときにそれをスケールさせることが大事 ・死なないことは必須 ・大砲を打つ前に鉄砲で低リスクで試してから大きく投資

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    投稿日: 2015.10.01
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    偉大な企業とそうでない企業の違いは何か、という一貫したテーマを追求し続ける著者の最新作。より不確実性が増した今日の経営環境においても揺らぎない高業績を長年維持している7つの企業と、同業種・同環境において成功しなかった企業との比較により、偉大な企業(10x型企業)に共通する要素を新たに導出している。 本書によれば、突出したイノベーション力をテコに、果敢にリスクテイクし、猛スピードで突っ走るという成功企業のイメージは、実は一時的・限定的な側面に過ぎず、より長期的・多面的な分析から浮かび上がる真に偉大な企業は、むしろ強い自制や地道な実験、周到な準備などによって可能な限りリスクを最小化した上で、確実に勝てるゲームにのみ投資しているという。 ただし、単に保守的な経営が成功するということではない。守るにせよ攻めるにせよ、常に最適な行動ができる偉大な企業の根本にあるのが、本書の副題でもある「自らの意志」、つまり主体性である。偉大な企業は長年にわたり、どのような状況下でも常に主体的に考え、非常に高い次元において様々なトレードオフを解決し続けている。言われてみれば当たり前のように聞こえるが、結局のところ、偉大な企業をそう簡単に模倣できない要因はそこにあるのだろう。

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    投稿日: 2015.06.07
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    読み物としても面白くビジョナリカンパニーがどのような特徴を持っているかを実例や登山や冒険も引き合いに出しわかりやすく述べられている。 1作目から3作目との整合性についても触れられておりより理解が深まる。

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    投稿日: 2014.10.31
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    自分の利益のためじゃなくっていう、自分の考え方は大丈夫っぽい。 あとは、行動を伴い続けられるかだなぁ。

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    投稿日: 2014.10.22
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    VCの第4作は「不確実かつ不安定な環境下で偉大さを実現した企業の特徴」がテーマ。 シリーズの1と2と立て続けに読んだ時の衝撃があまりに大きかったため、その時ほどのインパクトはありませんでしたが、良書であることに違いはありません。 -------------------- 偉大な企業(10X企業)のリーダーは、取り立ててリスク志向で大胆、創造的というわけではない。 イノベーションが成功の鍵というわけでもなければ、運に特別恵まれているわけでもない。 10X型リーダーの行動における特徴は、以下の通り。 1.狂信的規律:一貫した価値観・目標・評価基準を持ち、行動がぶれない。 2.実証的想像力:不確実な状況にある時、科学的に実証できる根拠に頼る。観察・実験し、事実と向き合う。 3.建設的パラノイア:常に最悪の状況を想定し、準備・有事対応策を怠らず、安全余裕率を高める。 それに伴い、企業が取る行動パターンは以下のようにまとめられる。 1.「20マイル行進」:状況が悪い時も良い時も着実に同じ距離を前進する 2.「銃撃に続いて大砲」:小さな実験を積み重ねてから大きな勝負に出る 3.「死線を避けるリーダーシップ」:常時「もしこうなったら?」と(ズームアウト、ズームインしながら)自問する 4.「SMaCレシピ」:具体的であり、整然、そして一貫した姿勢をとり続ける これらの行動パターンの実行する上で不可欠となるのが「レベルファイブ野心」である。 人を魅きつける野心を持ち、世界を変革しようとする大きな目標を持っているリーダーであることが、混沌とした現代社会の中で秀でた企業になるための条件となる。 -------------------- 成功の秘訣は環境でも、運でもなく、結局は「人」ということでしょう。 企業経営、起業だけではなく、VCシリーズは個人の生き方にも大きな示唆を与えてくれます。 4冊を一通りを読んでみて、各巻を評価するなら(好きな順番を付けるとするなら)「2>1>>>4>3」という感じでしょうか。1&2があまりにも良すぎました。

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    投稿日: 2014.10.15
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    どんな企業にも(そして、人生にも)幸運と悪運がある。 幸運を最大化し、悪運の影響を最小化するために必要なことは?を述べたほん。 突出した天才がいても、ただの天才で終わるパターンは多く、非凡な凡才が成功するパターンも多い。 なにをみて、なにを軸にしてコツコツやるかが重要であって、コツコツやることそのものに価値があるわけではない。

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    投稿日: 2014.09.03
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    不確実で容赦ない環境に置かれているとき、確実に負ける良い方法がある。付和雷同である。 20マイル行進を実践すると、「平均以下の成果しか出せない」組織から、「平均以上の成果を出せる」組織へ転換できる。「いまから20マイル行進を始めても遅すぎる」とあきらめる必要はない。あなたが生きていて、目標を達成する意志がある限り、いつでも20マイル行進を始められる。 第二に、「ネクスト・ビッグ・シング」を探し求めてもそれだけで偉大な企業になれるわけではない。たとえ「ネクスト・ビッグ・シング」を発見したとしてもやはり同じこと。

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    投稿日: 2014.06.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    10X(テンエクサー)型企業とは 1、経営基盤が脆弱な状況でスタートし、不安定な環境下で目覚ましい成長を遂げ、15年以上に渡って株式市場平均や同業他社を凌駕した会社の事。 10X型リーダーは常に不確実な状況におかれている事を認識している。外部環境は彼ら自身に大きな影響を与えるとはいっても、自ら外部環境を制御できないし、将来的にどう変わるかも予測できないと認識している。これが「制御不能」。一方で、不可抗力や偶発的事象によって全ての結果が決まってしまうとも考えていない。自分の運命がどうなろうとそれについては全面的に責任を負うつもりでいる。つまり、自分の運命を制御するのは自分であるという事。これが「制御」。 10X型リーダーが見せる主要行動三パターン 1、狂信的規律 一貫した価値観、目標、評価基準、方法をはじめ、徹底した「行動の一貫性」を示す。組織管理、統制、画一的評価、権力追従、社会制約の維持、官僚的規制の遵守とは異なり、精神的な独立性を求める。時として、体制に従わない型破りな行動と同義。 2、実証的創造力 自ら直に観察し、実験を重ね、具体的な事実と向き合う。実証的な基盤を築くからこそ大胆で創造的に行動できる。 3、建設的パラノイア 最悪の状況を想定して日頃から準備を怠らず、有事対応策を練り、衝撃緩和の仕組みをつくり、安全余裕率を高める。 この3点セットを活性化させるのが、レベル5野心。自己利益の拡大ではなく、大義などの大目標を達成させたいと思う気持ち。 20マイル行進 晴れの日も雨の日も20マイル行進を続ける事。 20マイル行進を実践するには長期に渡って並外れた一貫性を保って「工程表」に準拠しなければならない。ここでは、厳しい状況下でも高い成果を出さなければならない苦痛と、快適な状況下でも自制しなければならない苦痛がある。 20マイル行進の7つの特徴 1、明確な工程表 2、自制心 3、企業毎の独自仕様 4、他力本願ではなく自力達成型 5、ゴーディロックス時間-無理がかからないほどゆっくり進むが、厳しさを伴う程早く進む。 6、企業が自らに課す規律 7、並外れた一貫性 20マイル行進は財務的指標である必要はない。良い20マイル行進の特徴を維持している限り、創造的行進、学力的行進、サービス改善行進などの行進形態があってもいい。 どんな困難な道のりを歩んでも20マイル行進を徹底する事で自信が生まれる。成果を出せるかどうか決定づけるのは自分が置かれた状況ではなく、自分が打ち出す行動である事を証明できる。 20マイル行進を怠ると、逆境下に対応できない。実践していれば制御不能な環境下でも自制できる。 20マイル行進はいつでも始められる。 20マイル行進の実践者は不安定な環境下で有利な状況を築くので、世界が混乱すればするほどその必要性が高まる。 成長の極大化追求と10X型成功は逆相関関係にある。比較対象企業は好況時になると成長の極大化に走り、予想外に環境が悪化すると無防備な状態で悲劇に陥る。10X型はいたずらに成長を追求せず、環境悪化を前提に準備し、用心を重ねる。 あなたの20マイル行進は何?15-30年に渡って、一貫したペースで着実に進むと公約できるものは? 10X型成功を浮き彫りにするのは、飛躍的なイノベーションでも天才的予知能力でもなく、「銃撃に続いて大砲発射」する事。 銃弾は「低コスト」「低リスク」「低ディストラクション(気の散る事)」 の3条件を満たす実証的テスト。実証的有効性を確認した上で大砲を発射、経営資源を集中させ、大きな成果を狙う。 先ずは標的に命中しない銃弾を大量に撃つ。どの銃弾が命中するのかわからないからだ。その後、当たったところに大砲を打ち込む。銃弾を撃つ前に大砲を撃ってはならない。 銃弾を撃ち、精度調整したにもかかわらず砲撃に入らないと平凡な結果に終わる。 企業買収は銃撃としても有効。 厳格な規律と創造力を融合させる事。規律が創造性を阻害してはならないし、 創造性が規律を阻害してもならない。並外れた一貫性を持ってイノベーションを展開する。 イノベーションは閾値だけは最低限達成させるが、それ以上のイノベーションにあまり意味はない。 建設的パラノイアの主要3手法 1、不測の事態に備え、十分な手元資金を用意する事。10X企業は一般水準に比して3-10倍も現金比率が高い。 2、「死線リスク(企業をつぶすか、深刻なダメージを与える)」 「非対称リスク(ダウンサイドがアップサイドよりも大きい)」 「制御不能リスク(自力で管理、抑制できない不可抗力に直面する)」を抑え、「時間軸リスク」を上手に管理する。 3、状況変化を察知するズームアウト、ズームインを行い、用心深くいる。 状況が急変したからと言って思考や行動面で規律を放棄せず、迅速、厳格な判断に向けてズームアウトし、迅速、完璧な行動に向けてズームインする。 あなたの会社が直面する最大の脅威や危機を考えると、リスクの性質が変わるまでにどのくらいの時間があるか? SMaCとは、 Specific、、具体的である Methodical、、整然としている And Consistent、、一貫している の造語。SMaCレシピは永続性のある実践法一式であり、着実な成功を可能にする基盤。内容は、「何をやるべきか」「何をしてはならないか」が明示されており、会社全体が一丸となって業務改善に取り組める。 SMaCレシピを開発、維持し、必要に応じてまれに変更する。 比較対象企業もレシピを持っていたが、レシピを厳守する規律に欠いていた。 レシピは数十年も持続する個別具体的な実践方法である事。一端入手したら、めったに変更させない。 SMaCレシピの作り方 1、あなたの会社が達成した成功例をリストアップ 2、あなたの会社が経験した失敗例をリストアップ 3、失敗例ではなく成功例と関係している具体的実践方法は? 4、成功例ではなく失敗例と関係している具体的実践方法は? 5、これらのうち、10-30年にわたって持続し、多様な環境へ適用できるものは? 6、なぜこれらの実践法は有効なのか? SMaCレシピは8-12項目で構成され、それぞれの項目がお互い補強し合うように首尾一貫していなければならない。 あなたのSMaCレシピは何ですか? 運の利益率(ROL) 誰にも等しく運(良い悪いに関わらず)は訪れる。本質的な問いは、「あなたは強運の持ち主か?」ではなく、「あなたは高いROLを達成しているか?」である。 「あらゆる状況を想定して準備しておけば勝利が訪れる。これを人々は幸運と呼ぶ。事前に必要な予防策を講じるのを怠れば失敗は確実だ。これを人々は不運と呼ぶ。」 ロアルドアムンゼン「南極点征服」より 幸運を浪費せず、ROLを最大化させる方法は、狂信的規律、実証的創造力、建設的パラノイア、レベル5野心、20マイル行進、銃撃に続く大砲発射、死線を避けるリーダーシップ、SMaCの実践である。 10X型のリーダーは過去の成功を回想する時、「幸運に恵まれた」と言うが、失敗した時は「運が悪かった」とは言わない。 ROLは、ROA, ROE, ROS, ROIよりも重要な概念である可能性がある。 最高の運は誰か? 良き助言者、良きパートナー、良きチームメイト、良きリーダー、良き友人を見つける運であり、あらゆる種類の運のうち、最重要な運。幸運の流れに乗る最良の方法は偉大な人達と一緒に泳ぐ事。あなたが命を懸けてもいいと思える人達がいる、あなたの為に命を懸けてもいいと思ってくれる人達がいる、そんな人達と 永続的で深い関係を築くという事が大事。 過去10年で大きな運イベントを経験した事があるか?高いROLを達成できたか?できたとしたら何故?出来なかったとしたら何故?ROL向上の為に何ができるか? あなたにとって最高の運は誰ですか? 例えどんなに無秩序で不安定な世界にあっても、企業が真に偉大になるかどうか決定づけるカギは人間の手の中にある。人間に対して何が起きるかではなく、人間がどのように創造し、実行するかがポイントなのだ。 衰退の5段階の回避方法 第一段階(成功体験から生まれる自信過剰)の回避方法は? 建設的パラノイアでおり、すぐそこに危機が迫っていると心配する。 第二段階(規律なき規模の追求)の回避方法 20マイル行進を実践し、精度調整なしの大砲を控え、SMaCレシピを厳守する。 第三段階(リスクと危うさの否定)の回避方法 酸素ボンベ(キャッシュ)を大量に持ち込みリスクを抑制し、ズームアウトズームインにより死線を避ける。 第四段階(救世主にすがる)の回避方法 SMaCレシピを注意深く修正する。

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    投稿日: 2014.05.28
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    ビジョナリーカンパニーの続編。過酷な状況、想定外の事態に巻き込まれる中で生き残る企業とそうでない企業とを比較・分析。基本的には3までの知見につながるものが多く、前3作に比べると中身の新鮮味がない気がします。

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    投稿日: 2014.03.22
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    ビジョナリーカンパニーの第4弾。不確実な世の中を企業がどのように生き抜くかについてのエッセンスを知ることができる。人間の重要性がフォーカスされている。運の利益率に関する話題もあり、第1弾、第2弾を補完する内容になっていることが興味深かった。

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    投稿日: 2014.03.05
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    読了。なぜか「 4 」から読んでしまった。ちょっと大袈裟だけれども、その時にその本に出会ったか出会わなかったかがその後の人生に違いがでる、そんな一冊。さすがベストセラー!!

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    投稿日: 2013.11.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    言わずと知れた、大人気のビジネス書。 ところが、ただの経営指南書ではありません。人生訓が満載で、個人の生き方を見直したり、今後の人生を考えたりする時にも、参考になると思います。 考えられるあらゆるリスクを想定した準備、段取り。これは私には苦手です。何事も楽観的で、行き当たりばったり。一方、私の夫は、何でも否定的にとらえるタイプで、それはすなわちリスク管理に通じる行動・考え方でもあると思い改めさせて頂けたのは本書のおかげです。 また、本書中の「20マイル歩行」の効果は、目から鱗が落ちました。遭遇する運を、確実にとらえられるか否かの大きな分岐点ですね。 副題の「自分の意思で偉大になる」。結果を決めるのは環境に負けない人……。読了後、背筋が伸びたのは言うまでもありません。 そしてやっぱり、企業は「人」だな、と再認識しました。

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    投稿日: 2013.09.02
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    自分の意思で偉大になる。そのタイトルが意味するところは深い。 同じ水を飲んで蛇はそれから毒をつくり、同じ水を飲んで牛はそれからミルクを作る。 常勝思考 成功時は謙虚に。失敗から教訓を学ぶ。

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    投稿日: 2013.08.15
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    やっぱりすごい本だ。いままで数年かけて1から3まで読み続けてきただけに、より深く理解できたし、コリンズさんの書きっぷりもわかっているので、相変わらず大変勉強になった。 圧倒的なデータから見いだされる論拠を特徴的な表現であらわすところは、ドラッカー後継者、ごもっとも。なかに、平行して勉強してきたブラックスワン理論があったり、そういうところもうれしいところ。 いろいろ引用したいメッセージはたくさんありましたが、下記。 イノベーション先駆者の64%が完全に失敗している。  中略 比較対象企業と比べても、イノベーションの面では突出していない。 中略 最低限のハードルである閾値を超えればそれでいい。 成功のためにはイノベーション以外の要素を組み合わせる必要がある。特に重要なのは、創造力と規律の融合である。

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    投稿日: 2013.07.13
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    「20マイル行進」、「銃撃に続いて大砲発射」は最高に参考になる。ちょっと深堀したいなぁ。 これって、アジャイルとかリーンの思想と同じ源流なんだろうな。 もっと、早く読んどけばよかった。 -引用- 誰か一個人が10X型リーダーであるかどうかに注目するべきではない。チームとして一致協力することに集中すべきだ。20マイル行進を設定し、達成する。銃撃に続いて大砲を発射する。「死線をさけるリーダーシップ」の建設的パラノイアの基本手法を実践するSMaCレシピを堅持し、必要に応じて変更する。運と正面から向き合う高いROL、つまり高い運の利益率を達成するにはどうしたらいいのかと自問するのだ。 偉大なリーダーは、 1.勝利と同じくらいに価値観にこだわる 2.利益と同じぐらいに目的に執着する 3.成功するのと同じぐらいに役立つことに注力する 活力や規律は、最終的には彼ら自身の内側から生まれたものだ。どこか非常に深い内側から、である。 企業が真に偉大になうかどうか決定づけるカギは人間の手の中にある。たとえどんなに無秩序で不安定な世界にあっても、である。人間に対して何が起きるのかではなく、人間が何をどのように創造し、実行するのかがポイントなのだ。 高いROL(運の利益率)を実現するにはどうしたらいいのか。運イベントに直面したら、それまでの人生を棒に振る覚悟で全力疾走することだ決して妥協してはならない。

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    投稿日: 2013.06.02
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    10X型企業、リーダーの思考、行動のスキームを分析し、論じた1冊。いきなり(4)を読んだため、半ば前提条件的な記述が見られるものの、わからないということはなかった。結局のところ、偉大な存在になるのは、「軸」と「意志」を持ち、愚直に実行した結果以外の何物でもないことに帰着するのだが、スキームなど実例が盛り込まれており、大変参考になる1冊だと感じた。

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    投稿日: 2013.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    毎日私も直面している不確実性の時代に飛躍するためには・・・ 10X型企業が有効 ・狂信的規律 20マイル行進 ・実証的創造力 銃撃に続いて大砲発射 ・建設的パラノイア 死線を避けるリーダーシップ ・SMaCに従う  Specified 具体的である  Methodical 整然としている  and  Consistent 一貫している ・以上により運の利益率ROLが上がる アグレッシブな中にも着実さが必要ってことですね。 会社をつぶしてしまっては挑戦もすべて無駄になってしまいます。

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    投稿日: 2013.05.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    企業価値を業界平均の10倍に成長させた勝ち組リーダーを 10EX-er(テンエクサー)と呼ぶ。 その3要素 1.狂信的規律 :行動の一貫性を保つ。  長期にわたって自分の打ち出す行動により、  「一貫性」を保って自社の「独自仕様」に基づく「工程表」に準拠し、  厳しい状況下でも「達成」させる。  良い状況下では「自制」する。 2.実証的創造力 :実証できる根拠を築き創造する。  飛躍的イノベーションや天才的予測ではなく、  「低コスト」「低リスク」「低拡散」の三条件を満たす実証的テストで大量に確認し  失敗に学んでから、経営資源を集中させる。 3.建設的パラノイア :死線を避けるためい、最悪の状況を想定し準備を怠らない。  確実に未来を予測するのは、不可能と認識し、   「バッファー」を用意する。   「リスク」を抑える。時間軸で管理する。   「ズームアウト・ズームイン」で常用を察知する。 運で成功するのではなく、レシピに従って、自分の意思で行動する人が運をつかむ。

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    投稿日: 2013.05.05
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    アムンゼンとスコットを例えに使うなど分かりやすい。 例えだけでなく、理論とか概念での説明というより色んな企業の実例をあげての説明なので分かりやすいし納得もしやすい。 自分は経営にたずさわる立場に無いけど、日々の業務にも充分当てはめられる内容だと思えます。

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    投稿日: 2013.04.21
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    ビジョナリーカンパニーの最新刊。 1972年から2002年までの30年間を対象期間とする。 比較対象企業に、インテルやマイクロソフト、そしてアップルが加わってきます。アップルはジョズズが復帰する前ですから。今の状況からは想像ができません。 偉大な企業は目論見や勝算もなしに、決して大きな投資には打って出ない。色々なことを試すが、決して博打のようなことはしない。手ごたえがあり、データが揃えることが出来た場合に、大砲をうつと言うこと。偉大な企業とは臆病さと慎重さ、そして計算された大胆さをもつものかもしれない。 前作からも言われた来たことですが、規律を順守し謙虚である。レシピをほとんど変更する事がないと言う。確かに、マスコミや情勢に左右されずにコツコツと前進する人や企業ほど怖い物はないと思います。 南極探検のアムンゼンとスコットの話は具体的であり、それを企業に照らした所に興味が尽きません。アムンゼンの北極探検を念頭に置いたシュミレーションは自分も見習わないといけないかなと。 次回作辺りから、グーグルとその比較対象企業としてヤフーが登場でしょうか。

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    投稿日: 2013.04.18
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    正直、シリーズ4作目の本書が出版されたことに反発の気持ちがありました。 しかし読み始めてみると、やはりビジョナリー・カンパニーは特別ですね! ◇今回、これはビジョナリー・カンパニー探求という終わりなき旅の途中なのだ、ということがわかりました。 一層、洞察に磨きがかかった気がして、この4作目が好きになりました。 ただ、これまでの3作に比べて、この4作目が特に浮き彫りにしているのが、環境ではなく、私たちが何をするのかがポイントである、という点ですので、読み終えて、行動を起こしたい、という勇気が沸いてきました☆

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    投稿日: 2013.04.08
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    狂信的規律、実証的創造力、建設的パラノイア。二十マイル行進、銃撃に続いて大砲発射、死戦を避けるリーダーシップ、SMaCレシピ、運の利益率。 自分の意志で偉大になる。 規律持ってがんばろ^_^

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    投稿日: 2013.04.05
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    大胆に行動しなければならない、慎重に。 相反するように聞こえるこの行動を、どのように目指すのか。具体的なストーリーで分かりやすく書かれています。前著までの中で出てきた「ANDの才能」など思い出しながら読んでいただければ非常に分かりやすいです。後半3分の1ほどは、本編に関するデーター部分です。いかに実証的なデーターを積み重ねてこの本は出来上がったのかを知ることが出来ます。 不確実な時代。確実なのは「不確実である」ということ。ここから目をそらさず、信念に向かって進むこと。GREAT BY CHOICEに必要なことが具体的に書かれています。

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    投稿日: 2013.03.19
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    187ページ 失敗から何か学びたいならば、失敗しても生き残るほど強靭で柔軟でなければならない。 305ページ 人生に確かなことは何もない。しかし、不確実な未来に備えて戦略を立てることはできる。運を管理することさえ可能だ。運の管理には四要素ある。1運が訪れたときにそれをきちんと認識するため、ズームアウトする能力を身につけておく。2運に遭遇したらそれまでの人生計画をいつ棚上げしたらいいのか、判断できるようにしておく。3必ず訪れる不運に耐えて復活するため、十分に準備しておく。4幸運だろうが不運だろうが、運が訪れたらプラスのリターンを生み出すーである。 350ページ 私たちは人間です。何かを創造したり、何かに貢献したり、何かを生産したりするのです。このいすや机はコストですが、私たちはコストではありません。当たり前のことですが、当たり前のことを忘れている経営者が少なくありません。

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    投稿日: 2013.02.15
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    ドラッカーの後継者とされているジム・コリンズのビジョナリー・カンパニー第4弾。 約500ページの分厚い本であるが、約2/3は引用や解説なので、実質は330ページ程度。 本の端々に心に刻まれる文章がある。 偉大なリーダーは、 勝利と同じくらい価値観にこだわる 利益と同じくらい目的に執着する 成功と同じくらい役に立つことに注力する 自分はまだまだだ…

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    投稿日: 2013.02.03
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    このシリーズは初めて読んだけれど、ビシネス書というよりも、自己啓発書に近いと思えた。 予測不可能、不確実な現代で、業界平均株価指数を10倍以上上回る株価パフォーマンスをあげている「十倍型企業」の、リーダーに共通する行動パターンを分析。 同じく南極点を目指しながら、周到な準備で無事到達したアムンゼンと、全滅したスコットとの対比に話題は始まる。 大きな3点は、狂信的規律、実証的想像力、建設的パラノイア、とのこと。それぞれ曰く、好況時こそ自制心を働かせる規律が大事(二十マイル行進)、実際のデータを重視する実証主義の徹底が必要(銃弾に続いて大砲発射)、非常な警戒を徹底し建設的に手を打つことが必要(死線を避けるリーダーシップ)。 抜本的変化と並外れた一貫性の両立も、共通の特色であるとのこと(具体的で整然とした一貫レシピ)。 十倍型企業は、外部環境の変化に伴い自分自身も劇的に変化しているわけではない、必ずしも進んでリスクを取るビジョナリーではない、どんな時でも即時即決・即行動ではない、多くの運に恵まれているわけではない、等の研究成果は面白かった!

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    投稿日: 2013.01.27
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    10X型リーダーという単語を用いて、傑出した業績を継続的に生み続けている企業とそのリーダーの特性を分析している。制御できることと制御できないことがあることを理解し、不確実性が常に存在しているという前提で、常に対応できる状態を維持しているのが重要。運をつかむかどうかは、運・不運への備えによるということか。10X型リーダーは、幸運に恵まれたという言葉を用いるが、運への備えと、自らの実力の見極めが出来ている。傲慢にならずに、自らを客観的に見る目は常に持っていたいもの。 これでビジョナリー・カンパニーシリーズは完結と聞く。色々と学ぶことがあったが、本質的なところは変わらないし、そろそろ幕引きの頃なのだろう。

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    投稿日: 2013.01.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不確実な環境で飛躍する企業のリーダーは、「狂信的な規律」を持ち、良い時も悪い時も一貫した行動をとる。通例や常識に囚われず、「実証的創造力」を使って自分で観察・実験し検証する。もしこうなったらどうする?という問いを立てて周到に準備し、実際に不運が起きたときには落ち着いて状況判断して適切な対応策を打ち出す「建設パラノイア」である。 卓越したリーダーは不可抗力に直面することを受け入れながら、自分の運命を制御するのは自分であるという考え方を持っている。人生には確かなことは何もない。しかし、不確実な未来に備えて戦略を立て行動することはできる。

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    投稿日: 2013.01.26
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    この本を読んで印象残った事にひとつに、南極探検で成功したアムンゼンと全滅の憂き目にあったスコットの差は、現代の社会においてある業界で成功する一部の企業との違いにそのまま適用できるとの見方でした。 その中の一つに「どんな状況でも20マイル進む」との考えがありました。アムンゼンは南極探検を計画する時に、日々20マイル進む事が出来れば計画は達成できると想定していました。その信念に従い、どんな時でも20マイル前進するとの信念を持っていたのです。 南極の天候は激変します、晴れの日もあれば吹雪の日もあり吹雪の日に20マイル前進する事は至難の業ですが、それでもアムンゼン隊は進んだのです。これだけならよくある根性論に終わりがちですが、アムンゼン隊の優れていた所は、晴れて天候がよく隊員たちが20マイルどころか30マイルでも進めますよと言った時でも、20マイル進行に徹底し隊員を休ませたのです。 アムンゼンは進もうと思えば進める事は理解していたですが、天候があてにならないものである事を理解していました。無茶をして体力を消耗しては、吹雪の日に進行するだけの体力を失ってしまうのが分かっていたので、晴れの時にも無茶をしていなかったそうです。 一方のスコット隊はそれとは反対でした。天候のいい日は、30マイルでも40マイルでも疲労困憊するまで進撃をしたのですが、吹雪の日は休んでいたのです。スコットが6日連続で吹雪に会い、日記で自分の不幸を呪っている頃にアムンゼンはそんな日でも20マイル着実に進み、結局はスコットより早く南極点に到達する事が出来たのです。 スコットのような態度は現代の企業でもよくあります。天気が晴れ(好況)の時は派手にM&Aを行い夢のような利益計画をぶちまけますが、吹雪(不況)になると環境が悪いと自分の不運を呪うのです。 筆者はアムンゼンのような、どんな状況でも確実に前進する企業こそ最終的には大きな企業価値を生み出すと断言しています。そして不況の時に周りの状況の悪化にも関わらず着実に業績を上げる事も偉大であるが、好況時進もうと思えば進める時にも敢えて一定のペースで歩み続ける自己制御力こそ偉大さの源だと語っています。 こう考えますと、中田の今いる会社は好況・不況に一喜一憂する会社である事は否めません。この本を読んで好況・不況に対する自分の考え方を変えなくてはいけないなと改めて思い知らされた次第です。

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    投稿日: 2013.01.24
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    【本84】これまでもそうだったが、より人間主義的な結論になっている。牧野氏が書いているように、よりドラッカー的になってるかも。ビジネス書+自己啓発本みたいな感じ。内容もすごく良かった。

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    投稿日: 2013.01.17
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    一般論というより物語として読むことがよさそう 不確実な波乱が多い環境であれば、 狂気じみたぎりぎりのところで、 自分の考え・ルールを確固として持ち推進できる人・企業がつよいということかな 不確実な世界での生き方として読むと面白いかな これら人・企業は世界に自分を合わせるのではなく、 自分が世界といいうことになるかもしれない。 私が目指す方向とは違う。

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    投稿日: 2013.01.05
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    10x型企業になるには 常に一定の距離を進む。進みすぎても、進めなくてもダメ チャンスを見極めるために、試し打ちをして、精度をあげて一気にいく 用心深く進める 具体的、整然、一貫性のあるレシピを作る 運はコントロール不能だが、幸運も不運も生かす

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    投稿日: 2013.01.02
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    おもしろかったです! ジム・コリンズさんの4作目の本で、前3作も全て読んだのですが、全部おもしろいです! 今回は調査対象の企業にサウスウエスト航空、IBM、マイクロソフト、インテル、アップル等日本人にもわかる企業が多いので具体的な事例もわかりやすいです。

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    投稿日: 2012.12.24
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    卓越したリーダーの特性を記述。着実に歩む確実性(一貫した二十マイル行進)とともに、予測できない事態に備え、自分の意志で偉大になること。死後も生き続けるビジョンを語れ。

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    投稿日: 2012.12.24
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    『ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる』ジム・コリンズ モートン・ハンセン (レビュアー:マーケター/デザイナー 酒井) 原発の諸事に象徴されるように、 「想定外」「失敗」というのは非常に怖いもので、確率としては低くても、 一度起こってしまえば取り返しのつかないインパクトを持っています。 私個人としてはもちろん、 ランチェスターとしても、失敗をして、お客様にご迷惑をおかけしてしまうことが残念ながらあります。 この「失敗を仕組みとしていかになくすか」ということをテーマにして、 ランチェスター書籍紹介チームはこれから4回に渡ってリスクマネジメントの本を集中的に読み、 ご紹介し、最終的には具体的な対策を考えていきます。 第1回目に取り上げるのは「ビジョナリー・カンパニー4」です。 このシリーズでは様々な切り口から「優れた企業」と「すごく優れた企業」の行動特性を比較し、 「すごく優れた企業」を目指すためのエッセンスを抽出していきます。 本書の焦点は「いかに不運を乗り越えて継続的な成長を遂げるか」というところにあります。 どんな企業でも幸運に恵まれたり不運に襲われたりすることがあります。 企業努力とは関係のない、コントロールできない要素が世の中にたくさんあります。 このコントロールできない幸運を最大限に活かし、不運を最小限の被害にとどめるには、「咄嗟の対応よりも普段からの備えがものを言う」というのが本書の主張です。 本書では冒険家の実例を多数引用しています。 例えば同時に南極の制覇を目指した2人の冒険家を引用します。 片方が予定よりも行程を大幅に遅延させた上にメンバー全員が帰路で亡くなってしまったのに対して、 片方はできる限りの準備をして、実際に冒険が始まってからは気候が良くても悪くても一定のペースを保ち、予定通りのスケジュールで制覇して全員生還した、という話です。 「できる限りの準備」には北極圏のエスキモーに弟子入りして生活の知恵を学んだり、イルカをなまで食べられるかを試したりといった極端な行動も含まれています。 このエピソードに象徴されるように、できる限りの準備をすることによって、また成長速度を一定に保つことによって、企業は不測の自体にも大きく左右されることなく前進を続けることができます。 例えば社内でインフルエンザが流行したとしても、あらかじめスケジュールにバッファを持ち、普段から外部パートナーと懇意にして意思疎通をスムーズにしておけば、納期に影響を与えることなく作業を進めることができる可能性が劇的に高まります。 企業としても、仮に日本国際がデフォルトして一時的に日本の景気が壊滅的になったとしても、十分な内部留保があればその間に優秀な人材を獲得したり、新しいサービスの開発を行ったりと、建設的な経済活動を続けることができます。 備えること。 余裕を持つこと。 無知や見過ごしを原因とする失敗をなくすように努めることは当然ですが、 不測の事態を原因とする失敗を最小限にとどめる体制を意識することも、非常に大切です。

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    投稿日: 2012.11.26
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    やっぱりビジネス書はこのシリーズ。 2作目が一番好きでしたが、この最新作も素晴らしいです。 もはやビジネス書の枠を越えて哲学書のような気すらします。 本作では、不確実性の増す世の中で 企業が安定的に成長し続けるにはどうするかという観点が加わり 例に漏れずすごく勉強になりました。

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    投稿日: 2012.11.25
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    「ビジョナリーカンパニー」第四弾。今回も前回までと同様、素晴らしい出来栄え。ビジネスシーンだけでなく、個人の生活においても参考になる教訓が得られる。 今回のテーマはUncertainty, Chaos, and Luck。不確実な外部環境の中でも業績を上げている企業について、その比較対象企業との違いを客観的なデータで分析、評価している。 東日本大震災に見舞われた日本。身近なケーススタディとしても参考になる考察、目から鱗が落ちるような発見があった。 数々のKey Wordsも心に留めておきたい。 狂信的規律、建設的パラノイア、20マイル行進、SMaCのレシピ、Return on Luck。 (SMaC stands for specific, methodical, and consistent)

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    投稿日: 2012.11.24
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    ジム・コリンズ著「ビジョナリーカンパニー④」日経BP(2012) * 今回、勝者を10X(十倍)型企業と命名した。このような企業は、うまくやり過ごしたとか短に成功したという次元を超えているためである。 * (神話)大混乱する世界で成功するリーダーは大胆であり進んでリスクをとるビジョナリー。(意外な事実)調査対象になった10X企業のリーダーは未来を予測できるビジョナリーではない。何が有効なのか、なぜ有効なのか、を確認し実証的データに基づいて前に進む。比較対象リーダーよりもリスク志向ではなく、大胆でもなく、ビジョナリーでもなく、創造的でもない。より規律があり、より実証主義的であり、より妄想的なのである。 * (神話)変化する不確実で混沌とした世界で10Xリーダーが際立つのはイノベーションのおかげ。(意外な事実)驚いたことにイノベーションは成功の鍵ではない。確かにイノベーションはおこす。しかし、イノベーションが切り札になっているのではなく、それより重要なのは、イノベーションをスケールアップさせる能力、すなわち想像力と規律を融合させる能力である。 * (神話)脅威が押し寄せる世界ではスピードが大事。(意外な事実)環境が急変する世界意では素早い行動が求められるからどんなときでも即時即決という哲学を取り入れるが、10Xリーダーはいつアクセルを踏み、いつ踏んではならないのかを理解している。 * (神話)外部環境が根本的に変化したら自分自身も根本的に変化すべき。(意外な事実)外部環境が急変しても、10X企業は比較的対象企業ほど変化しない。劇的変化に見舞われて世界が揺れ動いたからといっても自分自身が劇的変化を遂げる必要はない。 * 10Xリーダーが違うのは、決断、行動に不可欠な実証的な基盤をしっかりと築いている点である。実証的な根拠に裏づけされた自信であれば、大胆に行動しつつリスクを抑制できる。 * 10Xリーダーの全員が単に成功するだけ以上の大きな大義を思い描いている。彼らの動機はカネではない。名誉でもない。権力でもない。世界を変えたり、社会に貢献したりすることが原動力になっている。 * 10Xリーダーは一貫した価値観、一貫した目標、一貫した評価基準、一貫した方法をはじめ、徹底した行動の一貫性を示す。長い時間を経ても行動がぶらないということだ。一貫性を保とうとするからこそ断固たる対応をする。 * 10X型成功を端的に浮き彫りにしているのは「銃撃に続いて大砲発射」手法である。飛躍的なイノベーションや天才的な予測能力ではない。 * 何をやるべきか、なにをやってはならないのか、について明示し、全社が一丸となって業務改善に取り組めるようにすることが大事である。サウスウェスト航空などは良い例である。

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    投稿日: 2012.11.23
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    ビジョナリー・カンパニーシリーズの完結版。 調査ドメインを、ビジョナリー・カンパニー2飛躍の法則で書かれている内容に、「変化の激しい外部環境でも飛躍する企業があるのはなぜか」という視点を取り入れている。 まとめは別途。

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    投稿日: 2012.11.21
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    統計に基づいた展開がされていて納得感あり。そこに関し、和訳が「官報複合体」の牧野洋氏なのも、皮肉が効いていて面白かった。 イノベーションは必ずしも企業の飛躍的な成長に寄与するわけではないという件は希望を持たせてくれる。生き残るため、成長するためには、イノベーションは必要だけれど、もっと地道なことを続けるのが必要。

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    投稿日: 2012.11.19
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    第3巻がとんでもない駄作だったのであまり期待せずに読みましたが、本作は良くできていました。 様々な不確定要素のある市場で失速することなく偉大な企業として事業を続けているビジョナリーカンパニーが、どのようにして不確定要素を乗り越えてきたのか、というところに焦点が置かれています。 平たく言うと「慎重に、余裕を持って、不測の事態を乗り越えられる体質を築く」というようなところなのですが、問題はそのさじ加減にあるように思います。 例えばビジョナリーカンパニーは一度決めたルールは基本的に変えない。状況変化に応じて変えることはあるが、それもほんの一部だけ。というような傾向がある。 この変えないといけないほんの一部をどう見極めるのか。そういうさじ加減には経営者の職人技のようなものを感じます。 そういう細部の意思決定にはかなり卓越したスキルが求められますが、大枠の部分は本書で十分にインプットすることができます。 3巻は読まなくていいです。4巻を読みましょう。

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    投稿日: 2012.11.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不確実性の時代に飛躍する企業に共通する法則が浮かび上がった。 どれも冷静に考えると納得のいくものだと思えた。 人はいつの時代になっても同じ過ちを繰り返す生き物であり、 企業(組織)もまたそうであるように見える。 飛躍する企業というのは、そういう基本的な過ちを繰り返さない、 この本に出てくるようなことを実践できるということ。 それって、人間でいうところの天才と近いものがあると思う。 (最近、天才という言葉はいい意味に聞こえない。。) 果たして凡人が努力して天才になれるのだろうか。

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    投稿日: 2012.11.13
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    自分ではどうしようもない逆境や不運、そういうものに関わらずに偉大になるための心得が書かれた本。 これまで以上にすばらしい内容だった。 狂信的規律、実証的創造力、建設的パラノイアなど、偉大な10X型リーダーに一貫して備わっている資質が紹介されていたが、中でも20マイル行進が新たな発見だった。 良いときは30マイル、悪いときは10マイルでは駄目。一貫して同じ成果を出し続けることで、苦難を乗り越えられ、調子にのって莫大な投資をすることを自制できる。

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    投稿日: 2012.11.10
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    ■10×型企業 A.10×型企業を率いるリーダーの特徴 1.狂信的規律:自らの信念を貫くため、狂信的ともいえるほどの厳しい規律を自分に課す。 2.実証的創造力:社会通念ではなく、実証的データをもとに、大胆で創造的な行動に出る。 3.建設パラノイア:良いとも悪い時も警戒を怠らない。 4.レベルファイブ野心:個人的な利益を超えて、世界に革新を起こすような大目標を掲げる。 B.10×型企業が用いる手法 1.20マイル行進:毎日20マイル歩くというように、長期にわたって一貫性を保ちながら、工程表に従って着々と進む。 2.銃撃に続いて大砲発射:イノベーションを展開するとき、銃撃してから大砲を撃つ。 すなわち、低コスト、低リスクの実証的テストを行った上で、目標に向けて経営資源を集中する。 3.死線を避けるリーダシップ:万一に備え手元資金を積み上げる、また、環境変化に注意しつつ目標を達成するなど、リスクの最小化に努める。

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    投稿日: 2012.11.04
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     ドラッカーの後継者と言われるジム・コリンズによる、ビジョナリー・カンパニーシリーズの第4段。副題は「自分の意思で偉大になる」です。 初めてビジョナリー・カンパニーシリーズを読みましたが、とても興味深い話が満載でした。特に不確かな事で、一気に情勢を変えてしまうことが多くなってきた昨今、これからの未来の企業はどうあるべきか、分かりやすく説明してくれます。 7つの業界から、成長する企業と成長できなかった企業を対にして書いてあるので、とても理論に納得がいきます。 同じ時代を歩む企業だが、かたや右肩上がりで成長する企業、優れた技術を持ちながら成長できなかった起業。それが何故なのかが、この本を読むと分かります。 結局は自分の意志で未来を決めていくのだけど、未来は予測できない。(ある程度の予測はできるが、想定外の不確かな事が起きることがある)どんな困難な事が起きたときでも、それに惑わされず邁進していくにはどうしたらいいのかが書いてあります。 企業の一貫性・永続性こそが、どんな逆境の中でも偉大になるポイント。個人でそのような一貫性や永続性を持つことも難しいのに、それを企業で持ち続けるということは、トップのぶれないビジョンや行動、それを社員に浸透し遂行させる必要があります。それがどれだけ大変なことか想像がつきません。 個人的には第7章の「運の利益率」を興味深く読むことができました。運を幸運に変えることができるのか、できないのか。ただ運が良かったと言ってしまえばそれで終わりなことも、10倍型企業は常日頃から自分を見失わずに邁進しているので、運がやってきたときにそれを形にし飛躍できる。それを自分に置き換えると、数々のチャンスを逃していたのに気付きます。それは運が悪かったのではなく、常日頃からの行動に問題があり、その運が来たときにその運の重大性に気付けず、数々のチャンスを逃してしまったのでしょう。 経営学の本としてだけでなく、自己啓発本としてもお薦めの1冊です。

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    投稿日: 2012.11.04
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    イノベーション至上主義のなか、偉大な会社は必ずしも突出したイノベーテイブな会社内ではないという研究結果は新しい視点だった。イノベーションは閾値れべるでよく、やはりインプリメンテーションが大事ということか。 それを会社の一貫性のなかにどうのせられるか。SMaCやイノベーションの規律とバランスなど自分の視座をすこしあげてもらえたきがする

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    投稿日: 2012.10.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    10X型リーダー  狂信的規律  実証的創造力  建設的パラノイア  レベルファイブ野心 20マイル行進  逆境下で成果を出す  大惨事の回避  制御不能な環境下で自制する 銃撃に続いて大砲発射  創造力と規律  予測能力より実証的有効性 死線を避けるリーダーシップ  建設的パラノイア   余分な酸素ボンベ   リスクを抑える   ズームアウトに続いてズームイン 具体的で整然とした一環レシピ  SMaCレシピ  Specific具体的である  Methodical整然としている  and  Consistent一貫している  一貫性と変化 運の利益率

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    投稿日: 2012.10.28
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    2012年78冊目。 おそらく世界で最も読み継がれているビジネス書の一つ。 シリーズ4作目の問いは、 「不確実な出来事の連続するカオスの時代の中で、飛躍できる企業(平均株価の10倍以上のパフォーマンスを出す『10X型企業』と名付けられる)とそうでない企業の違いは何なのか」 というもの。 その結論は、 ■10X型企業は比較対象企業に比べて特別イノベーティブな訳ではない。 ■10X型企業は比較対象企業に比べてハイリターンを狙ってハイリスクを取らない。 ■10X型企業は比較対象企業に比べて、外部環境に合わせた内部変化が多いわけではない。 ・・・など、一見すると意外にも地味であるが、 それらを「狂信的規律」「二十マイル行進」「実証的想像力」「銃撃に続いて大砲発射」など、 ユニークな用語や事例を用いて鮮やかに解説されている。 加えて本書では、 「予測不可能な幸運・不運は、どの企業にも訪れる。大事なのはその幸運・不運との向き合い方によって、いずれからも利益を得る姿勢」 と述べ、副題にあるように「自らの意志」の重要性にも触れている。 シリーズ通して読まないと理解できないということは全くないので、 本書④から読みはじめて、関心が強ければ前作も読む、という形が通用します。

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    投稿日: 2012.10.28
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    :ビジョナリーカンパニーシリーズの第四弾。出るって分かってから悩まず購入。 今回も期待を裏切らない内容になってる。テーマは「不確実な時代に突入しても躍進する企業が存在するのはなぜか。不確実な時代どころか、カオスの時代に直面しても成長し続ける企業が存在するのはなぜか。」 今のこの不確実な時代を生き抜く人にとっては誰しもが興味のあるテーマなのではないだろうか。 この人の本を読んで毎回思うのは、例え話がわかりやすくてうまいのと、キーワードのネーミングセンス。 それらがあるから、取り扱ってる内容の割には読みやすい本。 本書を通じて著者が言ってるのは、サブタイトルにも入ってる「自分の意志で偉大になる」ってこと。 厳しい環境?不確実な未来?確かにそれらはコントロールできないけど、その中でどう自分が生きるかはコントロールできるよねってことを終始言ってる。 そしてそれを実践できた企業がまさに10X型企業。 何が起きるかわからない変化の激しい時代だからこそ、その波に流されずに一貫して毎日コツコツ変わらずにやるべきことをやることが大事。 その中で変えるべきことと、変えずに貫き通すことの見極めが物凄く大事なんだということを教えていただいた。

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    投稿日: 2012.10.14
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    ビジョナリーカンパニー第四弾。 不確実でカオスの時代に圧倒して成長している偉大企業と、その同業の有力企業を比較することで、そのエクセレントカンパニー、エクセレントリーダの特徴を導き出している本。 今回のキーワードは 「10X型リーダ」   業界平均を10倍以上上回る成長を達成しているリーダー   狂信的規律、実証的想像力、建設的パラノイア、そしてレベル5の野心 「二十マイル行進」   長期にわたって「工程表」に準拠する。   厳しい状況下でも高い成果を出す。快適な状況下でも自制する。 「銃撃に続いて大砲発射」   実証的なテストを実施し、有効性を確認したうえで大砲を発射。   そして、そこに経営資源を集中。 「死線を避けるリーダーシップ」   状況悪化を常に心配する建設的パラノイア。   バッファを十分に用意するとともにリスクを抑える。 「SMaCレシピ(具体的で整然とした一貫レシピ)」   Specific(具体的)、Methodical(整然)、and、Consistent(一貫)    「運の利益率(ROL)」   Return On Luck   幸運だろうが不運だろうが運が訪れたらプラスのリターンを生み出す。 といったキーワードが今回のポイント そして、偉大さは自分の取り巻く環境や運で決まるのではなく、自らの意思と行動によって決まるということをメッセージとして伝えています。 本作で面白いと思ったのが「運」についての分析。 運を定義して、企業にとっての幸運、不運を調査し、エクセレントカンパニーと対比企業との運に対する行動と結果を分析しています。 ビジネス書で運を分析するかぁ?っと思うわけです。 とはいうものの、偉大な企業も対比企業も同じように幸運に恵まれ、不運も訪れているということ。そんな中で偉大な企業は不運に直面しながらもプラスの結果を出してきているということです。 また、今回読みすすめて思ったことは、本書はビジネス書というより、よりリーダとしての自己啓発書といったように感じました。より人にたいしてのメッセージ性が強いと思います。過去の作品はどうだったか、読み返してみようかなっと。 そして、おまけ。 本書はハードカバーで492ページあります。厚さにして約4cm。 しかし、あとがきまで含めた本編のページ数は358ページ。残りの140ページあまりは調査概要(調査方法)や注釈です。3割近くある調査概要や注釈はぜひ、インターネット上にもっていってほしい。通勤電車で読むには重さもその本の厚さもつらい!っていうか、電子版が出版されればいいのか(笑)

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    投稿日: 2012.10.13
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     ドラッカーの後継者とも言われるジム・コリンズによるビジョナリー・カンパニーシリーズの第4段。副題は「自分の意思で偉大になる」。目まぐるしく変わる環境に多くの企業が翻弄され、消えていく企業も少なくないが、本書では荒浪の中でも成長し続ける「10X(10倍)型企業」にスポットを当て、その共通点を明らかにしている。これまでの著作と同様に比較対象企業との違いを精緻に分析することで、通念とは異なる知見を見出している。  本書が第1段「時代を越える生存の法則」、第2段「飛躍の法則」と異なる点は、企業と外部環境との関わりに着目していることである。第1、2段も示唆に富むものであったが、ビジョンやスタイルに関わる内容が多かったため、普通の企業が日々の経営に取り入れるのは容易ではなかったかもしれない。しかし、本書は環境変化の中で如何に行動するかが述べられているため、より実践しやすいだろう。  本書は企業活動について書かれたビジネス書であるが、一方で個人としてこの変化の激しい時代をどう生きるかについても示唆を与えるだろう。第1段の共著者であるジェリー・ポラスは、その後に研究対象を企業から個人に移し、「ビジョナリー・ピープル」を執筆している。本書をビジョナリー・ピープルと対比させながら読むと新たな気付きが得られるかもしれない。

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    投稿日: 2012.10.08
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    ジム・コリンズのシリーズ4弾。 不確実・何が起こるのかわからない世の中で、なお偉大な企業として15年間大きな成長を遂げている企業と、もともとは同じ条件かより優位に立っていたはずなのにもかかわらず衰退した企業を比べ、両者の間に、何の違いがあったのかを浮き彫りにしている。 面白い物語を例にしているので、わかりやすく、読みやすい。そして読み応えのある内容でした。

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    投稿日: 2012.10.07
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    このシリーズは、内容の濃さのわりに(だからこそ、か?)、読むと元気になることができるのが良いです。それに加えて、常識的と言えば常識的ながら、通説を微妙に覆してくれる深さ。④も相変わらず面白かった。 外部の環境の変化に対し、20マイル行進:「良いときも悪い時も一定のペースを保つこと」、銃撃に続く大砲発射:「実証に基づく判断を行うこと」、建設的パラノイヤ:「常に突然の悪化に備えること」を備える必要がある。 これに加えて、「運の利益率」の話が面白い。これは会社経営だけではなく、普通の人生にも当て嵌められる理論だと思った。

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    投稿日: 2012.10.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ビジネス書の中でも世界的な大ベストセラーシリーズ、コリンズ本の続編。今回は不確実で波乱の時代に他を圧倒して成長するエクセレントカンパニーを、同業の有力企業と比較し普遍的な法則の考察をした内容。 独特のキャッチーな概念が印象的で、どれも事例を交えて分かりやすく説明されていて、なるほどと思うばかり。特にマイクロソフトとappleの比較の話は、身近でもあり読みものとして楽しい。 概念の中では「イノベーションは閾値を超えれば良い」という話と「運の利益率」という考え方が私は特に面白く感じました。偉大な企業の成功要因はイノベーションではなかった。

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    投稿日: 2012.10.01
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    今回も、いつもにも増して読み応えのある良書となっています。客観的立場から分析なので、その論の信ぴょう性があります。今回は、何より勇気や確信の裏付けを自分の中で持つことができました。10X型リーダーそのあるべき姿や特性、なんだか…。そればかりでなく、「二〇マイル行進」「銃撃に続いて大砲発射」「SMaCレシピ(具体的で整然とした一貫レシピ)」「運の利益率(ROL)」と新しいキャッチも印象的でした。また、最後に、これまでの3書との、相互関係性を説明してくれているあたりも、これまでの復習にもなりよかったです。

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    投稿日: 2012.09.17