ずいぶん前に購入しながらも読んでなかった。 表紙のトラちゃんが超可愛い。 IT 企業の人事部で働く堅物の鬼塚は公園で猫を拾ってしまう。 それが家に連れて行かず、会社で研修の為借りてるウィークリーマンションの一室で猫を飼うという無謀さ。 堅物が猫に心を開いていくだけの話だけではなく、社長の命で何人もの社員にリストラを宣告しなければいけない辛い立場。 悪態をつかれながらも、それを淡々とこなしていたけど、猫を可愛がる事によって自分の気持ちが変化していく。 ただ可愛くて癒されるね~というだけじゃなく、鬼塚の会社での立ち位置を思うととても苦しかった。 でもトラちゃんのおかげで、自分を解放できて良かったという話でした。

会社では鬼教官とおそれられる部長が公園で捨て猫と出会う。 部長は家族に内緒で猫を飼い始め その生活が自分自身と向き合うきっかけになり、徐々に変わっていく。 かわいらしい子猫の写真の表紙に惹かれて手に取った本だけど その子猫のほほえましいエピソード、というわけではない。 ただ、部屋で好き勝手に歩きまわっている。 その自由さがうらやましくて、ちょっと見習いたいな、とも思う。 猫とふれあうことで小説ほど劇的な変化があるかどうかは別として 人が変わるきっかけは些細なことで十分。 そしてその変化は、自分ではとても重大なことのようでも まわりからみたらたいしたことでもない、ということもよくある話。 なかなか踏み出せない一歩を思い切って踏み出してみたら 思っているより簡単に世界は変わるのかも。

テレビドラマ版「ネコナデ」をノベライズした本。再現度が非常に高くテレビでの情景がはっきりと目に浮かんできます。癒し系のストーリーのなかに深い含蓄がある物語です。

ニャンコ好きにはたまらない一冊☆ トラちゃん、可愛すぎ〜 子ニャンコには、人を変える力があるんにゃ！！！