
総合評価
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powered by ブクログ本書から得られた学びは、子どもの成功を考える上で、従来の知性や学力に偏重した見方を大きく転換させる重要性を示唆しています。 成功を支える非認知能力と環境の力 まず、ストレスに満ちた環境が子どもの中核的な能力の発達を阻害するという指摘は、家庭環境や初期のケアがいかに重要かを痛感させます。集中力、自制心、立ち直る力といった、学力の土台となる非認知能力は、安全で応答的な環境(幼児期の感情面での要求に対する対応)の中で育まれます。 特に、「幼児の発する信号に注意深く、温かく、落ち着いて反応すること」が、ストレスを緩和し、良好なアタッチメントを築くという学びは、親や養育者の役割が、単なる世話を超えた、子どもの脳と心の健康を形作る行為であることを示しています。親への介入が行政措置による隔離よりも有益であるという知見は、問題解決の焦点が「親子関係性のケア」にあることを裏付けています。 努力と姿勢が能力を超える 「人生の成功とIQ、テストの点数は相関しない」という事実は、現代社会においてもなお過大評価されがちな能力主義への反証です。それよりも、「ビックファイブの勤勉性」や「実行意図」といった、努力の質と継続に関する要素が成功に不可欠であると強調されています。 • 成長マインドセット:能力は固定されたものではなく、成長するものだという考え方 • 失敗からの学び:「失敗が唯一、成長を促す」という言葉に集約されるように、失敗をネガティブな終わりと捉えず、一時的なもの(負けはその場、その場の出来事で永続性はない)として、次の成長への糧とする姿勢 • 習慣の力:「繰り返し折れば折り目がつく」という例えは、目標達成に向けた習慣化と継続の重要性を端的に示しています。 これらの学びは、才能よりも、適切な心構えと**具体的な行動(習慣)**が、持つ能力を「使いこなしてなんぼ」の状態へと導くことを示しています。 常に学び続ける姿勢 「初心者の心を忘れるな」や「反証」の精神は、成功者が陥りがちな現状維持への安住を打破するための鍵です。特に、「事実を明らかにする方法は間違っていることを証明すること」という指摘は、自身の考えや現状を常に疑い、問い直す科学的なアプローチを日常にも適用することの重要性を教えてくれます。 そして、指導者に求められる「臨機応変さ、レジリエンス、熱意、専門意識、高潔さ」は、子どもを導き、社会を築く大人がまず身につけるべき人間性の羅針盤と言えるでしょう。 結び この本から得られた学びは、真の成功とは、高IQや高得点といった表面的な結果ではなく、自己制御能力、レジリエンス、勤勉性といった、逆境を乗り越え、主体的に成長し続ける内面的な力であると結論づけています。そして、これらの力を育むために、温かく応答的な親子の関わりと、失敗を許容し、成長を促すマインドセットの重要性を改めて認識させられました。 尚、星4つにしていますが、自身で理解が不十分な部分から4つにしました。再読予定です。
0投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトルで損してる素晴らしい教育の本。「失敗・成功」って書かれると、まるで融通の効かない教育ママの発言みたいだけど、全然違う。タイトルどうにかできないかと思う。 そしてこの本での「失敗」は、例えば志望校に合格できないとかではなく、犯罪や自死等、起こってしまえば簡単には人生を取り戻せないほどの恐ろしい出来事を指す。 中身は、アメリカの教育格差とその改善策や、貧困層の子どもがなぜ「失敗」するのかの詳しいメカニズムを書いている。 メカニズムについては、貧困層の子どもは家庭内暴力に晒される傾向があり、その被害(間接的にでも)を受けたときには脳内でストレスホルモンが分泌される。これが頻回となるにつれ、ストレスホルモンを分泌する回路が強化されてしまい、アロスタシスという慢性的なストレスホルモンの曝露状態になる。 今日よく早期教育で使われる「非認知能力」についても、このアロスタシスが悪影響を及ぼすことが指摘される。「非認知能力」について、今までしっくり来てなかったんだけど、この本の解説はとてもわかり易かった。例えば、紹介されてた「非認知能力」の一例が、赤字で書かれた「緑」の文字を「この文字は何色ですか」と聞かれたときに、少し立ち止まって考える力というもの。かんたんに言えば、問題に対して冷静に多角的な面で考える力ということで、犯罪の抑止力にもなるし、ペーパーテストではこの力があると優位に点を取れるように出来ている。 話を戻すと、アロスタシスが発達してしまった子どもは、常にストレスホルモンに晒され、情緒が安定せず、いつもビクビクして、上記の非認知能力を発揮することが難しくなる。そしてテストで落伍し、就職が不利になり、衝動的な気持ちに任せて危険な人生を歩んでしまう… 本書では実際にアロスタシスが発達せざるを得なかった子どものエピソードが紹介され、そしてそこに寄り添い導こうとする教育者の方法論も具体的に記されている。 いわゆる「普通」の家庭には関係ないな、と思うかもだけど、これは複数あるエピソードの中のほんの一部。 他にはチェスのコーチの女性の方法論に焦点を当てたものも面白かった。 彼女は端から見ると可哀想になるくらい容赦がないやり方で教え子のミスを詰める。「褒める子育て」に全振りしてる人なら卒倒するんじゃないかってくらいの冷たさで。 じゃあ教え子たちは彼女を嫌いになるかというと、その中の一人の子は人間関係での問題が起こったときに彼女に意見を聞きにくる。そこで彼女はものすごく残酷なくらいに冷静に第三者としての意見を述べるんだけど、その子は「もういいです」とプイッと居なくなり、しかしまた同じことが起こったときに聞きにくる。それは、彼女が冷たくても的確なアドバイスを、そして一番重要なのは忖度なしに教えてくれることを子どもが理解しているから。 勿論このコーチを嫌う子もいるだろうけど、子どもは実は厳しい意見も飲み込んで血肉にする力を持つことがわかる。そして重要なのは、コーチが親ではなく子どもにとって第三者であるということ。親は子どもが傷ついたときに受け止めるための安全基地として機能することが重要というエピソードもある(全肯定するべきという話ではなく)。 子育てで嬉しいけど悲しいことはいつか社会に出るということ。社会では親は守ってやれない。だから華々しい成功とまではいかなくても、危ない道に行かず、自分のための人生を歩んでほしい。そのための参考書としてとても有意義な本だった。
1投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログアメリカで話題となっている教育理論について書かれている。 子どもたちが「成功」するためには、何が必要なのかに迫っている。
0投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログ親(特に母)の愛情、家庭環境の経済状況で、将来の成功や失敗は、ある程度決まってるという話かな。 幼少に多くのストレスを受け続けると勉強は出来るようになっても、中退やドラックで人生があらぬ方向に行ってしまう可能性が高くなること。認知スキルより非認知スキルが、人生に大きな幸福度を与えることが、多くの事例とともに紹介されている。 気質、性格を表す指標として、やり抜く力、自制心、意欲、社会的知性、感謝の気持ち、オプティミズム、好奇心が挙げられる。 親ができることとしては、 子供の反応や訴えに、しっかりと受け答え愛情を持って接すること 子供がストレスをうける環境を極力なくすこと 失敗から何かを学ばせる、失敗を活かすことを学ばせこと 翻訳本は、正直読むのがつらいです。 これを最後までガチで読める人はすごい。 要約本とかYouTubeで十分かとおもいます。
0投稿日: 2025.01.13
powered by ブクログ配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10278398
0投稿日: 2024.07.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
親は子供に対して、幼少期のアタッチメントと程よい逆境、失敗を経験させ、自分で乗り越えさせることが重要である。 感想は、 ひたすら背景エピソードが続き、改行も少なすぎて非常に読みづらい、結論も分かりずらかった、伝えたい内容は★5だが、実用書、本としては★2なので★3とする。
1投稿日: 2023.04.09
powered by ブクログ◾️要約 ・失敗してよく学んだ子が成功する ・早期教育は無駄。本当に大切なのは気質(誠実、粘り強さ) ・気質を育てるのは親の愛。悪影響なのはストレス。 →幼少期のストレスは前頭葉(自己コントロールに関与)の発達を妨げる ・特に大切な気質は『自制心』と『やり抜く力』が大切 ・努力や過程を誉める ※親が出来ることは、①少し難しい環境やいい友達ができる環境を用意②見守る。必要最低限の手助け ◾️感想 『世界一の子育て』に記載してあった内容とほぼ同じでは?と思った。むしろそっちのが方が簡略化して書いてあり、読みやすかった。 この本はまわりくどすぎて私には難しかった。 なので、途中で断念して、YouTubeの要約をまとめました笑 やり抜く力、、読み抜く力、、(・_・;笑
1投稿日: 2023.01.07
powered by ブクログいろいろと書いてあるが、子育てにおいて大事なのは、要は愛情。 問題行動のある子どもの背景には、貧困家庭や幼少期に過度のストレスを受けていたことがある。アメリカの貧困層の実情を知ることにはなる。
0投稿日: 2022.02.20
powered by ブクログ夫の本棚からのセレクト。偶に当たりがある(笑)中盤までアマリ入り込めなかったがタイトルの示す文言に辿り着きたくて読み切った。269-270頁は全ての親に読んでもらいたい。当然の事だが忘れがちな事を再認識させてもらった。
0投稿日: 2022.01.21
powered by ブクログ脳の中で幼少期のストレスから最も強く影響を受けるのが前頭前皮質、つまり自分をコントロールする活動ー感情面や認知面におけるあらゆる自己調整可能において重大な役割を果たす部位である。このため、ストレスに満ちた環境で育った子供の多くが、集中することやじっと座っていること、失望から立ち直ること、指示に従うことなどに困難を覚える。 10年を貧困の中で過ごした子供は、5年の子供よりもサイモンのスコアが悪かった。実行機能の能力を阻害しているのは貧困そのものではなく、貧困に伴うストレスだったのである。 前頭前皮質は脳の他の部位よりも外からの刺激に敏感で、思春期や成人早期になっても柔軟性を保っている。もし環境が改善して実行機能を高めることができれば、その子供の将来は劇的に改善される可能性がある。 ストレスによるダメージが長期にわたる深刻な問題に直結するのは思春期である。飲酒運転をしたり、無防備なセックスをしたり、高校を辞めたりする。認知制御システムは二十代になるまで成熟しきらない。 生物学上の母親の習慣ではなく、育てた母親の習慣だった。生まれてすぐのころになめられたり毛づくろいをされたりした快い経験を持つ子ラットは、そういう経験のない子ラットよりも勇敢で大胆に育ち、環境にもうまく適用した。 感情的、心理的、神経科学的な経路をターゲットとしたプログラムのいちばん有望なところは、子どもが成長してからでも充分に効果がある点だ。知能指数だけを見るなら、8歳を過ぎたあたりからなかなか伸びなくなる。しかし実行機能や、ストレスに対処する能力は、思春期や成人になってからでも劇的に改善できる 達成のメカニズムは、動機付け(モチベーション)と意思 性格の強み(誠実さ、やり抜く力、レジリエンス、粘り強さ、オプティミズム)
0投稿日: 2021.07.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
具体的な事例、データに基づき話が展開されるが、少々事例が多すぎるため流し読み。図書館の期限が迫っているため、エッセンスのみメモする 子どもが成功するか失敗するかは、経済面との相関がよく取り沙汰されるが、実際の因果関係は別である。子ども時代の逆境がストレスを起こし、悪影響につながるが、親の愛着によってストレスを軽減して悪影響を抑制できる。幼少期はストレス発生時に素早くケアして安心基地を作る、それ以降は見守り適切な失敗をさせること、失敗を適切に振り返る根気強さが重要。 ACE →ストレス →アロスタティック負荷(ココを止める) →一生続く悪影響 読み書き計算などの認知スキルよりも、性格面などの非認知スキルの養成が重要。認知スキルは、より早く、多く訓練することで伸びるが、それだけでは”先のことを考える能力や作業にあたる際の粘り、環境への適応能力を欠いたただの物知りにしかなれない。 ACE(子ども時代の逆境、暴力、性的虐待、ネグレクト、片親、親族が収監など)は、成人後までの健康(肥満、鬱、性行為開始年齢、喫煙歴、有病率)と高い相関があり、喫煙や過度の飲食などの習慣がなくても、高ACEは健康に悪影響 ACEによりストレスが生じ、ストレスに対してHPA(視床下部・下垂体・副腎系)が反応する結果、人体に悪影響を及ぼし、これをアロスタティック負荷と呼ぶ。 アロスタティック負荷は、ラットの毛繕いに相当する親のケア、愛着、があれば悪影響を及ぼすことはなくなる。愛着は特別なケアではなくジェンガのゲームの最中に母親が子供の感情の動きに敏感であるなど、あたたかく敏感なケアで子どもが外の世界に出でいくための安全基地となれれば十分。 育てるべき性格・気質は、以下の7つ やり抜く力グリット、自制心、意欲、社会的知性、感謝の気持ち、オプティミズム、好奇心 グリットや自制心は、失敗を通してしかえられないので適切な失敗を見守る必要がある。ビルキャンベルの基準(知性、誠実、勤勉、グリット)とも通ずるところアリ。 上記の性質が欠ける事例 ・マシュマロテスト。自制心の欠如。さらには報酬がなくても頑張れるか。貧困層はIQテストで低い値が出るが、チョコレートを褒美とすると点数が上がる。そもそも真面目に取り組んでいないのである。自分ごとなのに真剣に取り組まない人が多い現実例とも合致、納得。 ・チェスプレイヤー。超一流と一流の差は、読む手数ではなく、都合の悪い手を見落とさずに取り組めるか。プレッシャーがかかる状況では、楽になろうとして都合の良い発想に飛びつきがち。自制心を発揮して、都合が悪い事実にも直面することが大切。逃れようとする甘い心はアカギに狙い撃ちされる。
1投稿日: 2021.07.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
下記の点が印象に残りました。 子どもをどのように養育するかは、習慣の問題。親からどのように養育されたかで、それ以外の子育て方法を知らないから自分の子育て方法も決まってしまう。ただし、学習によって自分の子育て方法を変えることも可能。 小さい頃にコンスタントにストレスにさらされると、ストレス対応回路がバグを起こし、普通の状態でもストレスを強く感じやすくなる。 IQは自分はどういう人間かと定義されることによって影響を受けやすく、絶対的なものではない。 失敗をして、それから立ち直る方法を学ぶことが必要だが、現代では失敗そのものをすることが難しくなっている。 ヘリコプターペアレントの元で育つ子どもは、人生に不幸感を感じている子も多い。
0投稿日: 2021.07.04
powered by ブクログメンタリスト DaiGoさんの動画で育児に関してオススメの本として『私たちは子どもに何ができるのか』と一緒に紹介されていたので、早速購入してみたものの・・・ 実例ばかりで何が言いたいのか分からす、回りくどい印象。読み始めは。 よって早々に売ってしまう決断をしたのだが、読み進むうちに「ハッ」とするポイントなどもあり、なかなか興味深かった。 詳細はメモとともに後述するが、所感として以下にまとめる。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【所感】 自己啓発本が大人気だ。 不安は多くの人が持っている。 行動しなければいけないと思っている。 だが実際には行動できない人がほとんどだ。 そして自己啓発本は読むことで少し行動した気になれる効果がある。 だから皆がよく読む。 でも皆心のどこかで知っている。 「気になる」だけではだめなのだ。 「行動」しなくては。 では、行動すると何がいいのだろう。 それはもちろん「成功」だ。 だがその成功の陰にはたくさんの「失敗」がある。 そして、人は失敗を恐れて行動が遅れる、または行動しない。 優れた自己啓発本や成功者は言う。 「今すぐ行動せよ」 これは「失敗せよ」と同義だ。 失敗から学ぶのだ。 そして失敗から学ぶには方法がある。 それを学ぶのに最善なのもまた「失敗」なのだ。 だから皆言う。 「行動せよ」と。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 以下、メモ書き IQ が数値化できるのが認知的能力 非認知能力とは、好奇心・自制心・社会性など数値化できないもの ストレスが脳に与える影響 作業記憶(ワーキングメモリ) いくつかの物事を同時に記憶する能力 肯定の反応を受けたか、否定の反応を受けたかによって行動を選ぶことで、子供の発達が進む 泣いた時に親からすぐにしっかりとした反応を受けた乳児は、泣いて無視された子供よりも自立心が強く積極的になった 幼少期の愛着関係が生涯にわたる影響を生む 親は子供が外の世界に出ていくための"安全基地"となる やり抜く力や自制心は失敗を通してるしか得ることができない 成功するためには失敗の仕方を学ぶということがある チェスプレイヤーの話 「何かに夢中になることで子供たちは自由になれると思う。そういう彼らは今ずっと後になっても忘れないものすごく大事な経験をしている」 困難でやりがいのある何かを達成しようとする自発的な努力によって、心や体が限界まで引き延ばされた時、高度な多幸感と支配力を得るだろう 〈2-4-6〉 この数字の法則は何か。実例を挙げて答えよ 「二つずつ増える数字であること」 これをもとに考える 8-10-12 法則に当てはまります だか答えは二つずつ増える数字ではない 正解は「増える数字であること」 自分の仮説が間違っていることを証明する数列を考えるしかないのだが、多くの人は自分が正しいことを証明するデータを探してしまう これを《確証バイアス》という 間違っている証拠見つけることができるのは少数派である 親はどうすべきか 幼児時代、慢性的なストレスから可能な限り子供を守ること 親と安定した愛情深い関係を築くこと これが成功の秘訣の大きな、とても大きな一部 失敗を"何とかする"ことを学ばせることが必要 自分の失敗を瞬きもせずに真っ直ぐ見つめる方法、 自分がしくじった理由と真正面から向き合う方法を教える
0投稿日: 2021.06.29
powered by ブクログ親と教師の愛情 同著者の「私たちは子どもに何ができるのか」に感銘を受け、本書も読むことにしました。その前作だけに、まとまりのなさを感じましたが、親と教師の愛情により、いかに子供の非認知能力を上げていくかがキーとなるように思えました。 著者の大学を中退した経緯や、その時の葛藤も率直に書かれており、興味深く読み進めました。 親として私自身が難しいことは、子供が失敗するかもしれない局面で遠くから見守ってあげるだけの度量を持つ事。失敗をさせる勇気。失敗を通して学ぶことの大きさを自身の経験からわかっているものの、子供に過保護になってしまうことに気付かされます。(p140) 成功へのロードマップはない。失敗と挫折を繰り返し、自分だけのオリジナルな人生を歩んで欲しい、それが親の願いです。
0投稿日: 2021.05.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
現在、社会人1年生と大学1年生の子どもを育てました。 4月から2人とも1人暮らしです。 少し、子育てを振り返って、ブログを書いています。 この本を読んで、あ~やっぱりそうかなと思いました。 基本的には、アメリカの貧困層が通う公立学校の学力を上げるために、色々研究してきた結果を踏まえた考察の本です。 大学に行き学位をとって就職すれば、貧困層から抜け出せる。しかし、なかなかそれが難しい。 中学高校あたりで、教育を積極的に施すと、大学に入学はできるが、途中で辞めてしまう子も多い。家庭の後押しが必要。 一方、富裕層が通う学校でも、思春期に精神的な問題を抱える率が高い。 これは、「富裕な親たちは子供と精神的に距離をおきたがり、同時に高いレベルの成果を要求する」と分析。 子どもが小さいとき大切なのは ・母親のアタッチメントのレベルを上げる ・親が過度に批判的になるのを避ける ・放課後に親の目が行き届くようにする 中高生のときに大切なのは ・しっかり怒る ・子どもに失敗して立ち直る経験をさせる 裕福な家の思春期の子どもが、不安や鬱が高い値を示している場合… 親と子で感情面でのつながりがない場合、親は往々にして子供の悪いおこないにひどく甘い。 年収百万ドルを超える親の中に、 自分は自分の親よりも子供に甘いと答えた人が圧倒的に多かった。 「やり抜く力や自制心は、失敗をとおして手に入れるしかない」
0投稿日: 2021.04.18
powered by ブクログ1) 非認知能力の別名称である「気質」の測定では5つの指標が設けられる。 1,協調性 2,外交性 3,情緒不安定性 4,未知のものごとに対する解放性 5,勤勉性 これをビッグファイブと呼びます。 2) パーソナリティ心理学者ロバーツによると、ビッグファイブの中で将来的な成功を最も左右するのは勤勉性 ・高校や大学の成績 ・犯罪率 ・結婚生活の継続率 ・長寿率 ・病気にかかる率 仕事だけではなくこの辺りにも正の影響を与えるそう。
0投稿日: 2021.03.21
powered by ブクログいわゆる「知能」は、 今でも、IQの高さや成績の良さなどを尺度に語られる性質のつよいものです。 これらは、最近では「認知スキル」とくくられるそうです。 そして、認知スキルこそが何より重要だとする人(認知決定論者)の言い方として、 「重要なのはIQであり、それは人生のかなり早い段階で決まるものである。 教育とはスキルを身につけさせるものではなく、人々を選り分け、 高いIQを持った者に、潜在能力をフルに発揮させる機会を与えるものだ。」 というものが、いくぶん極端ではありますが、あります。 そういった「認知スキル」のいっぽうで「非認知スキル」と呼ばれる能力があります。 「非認知スキル」とは、やり抜く力、自制心、好奇心、誠実さや意志の強さなどなどのことです。 本書では、「認知スキル」よりも「非認知スキル」のほうがずっと大切である、 という昨今の研究を軸に、 発達心理学と労働経済学、犯罪学と小児医学、ストレスホルモンと学校改革など、 それぞれ独立した分野を繋げることで浮かびあがる事実から、 子ども時代の貧困などからくる劣悪な家庭環境や人間関係などの逆境でそこなわれる人生を、 どうすれば救えることができるのかを探り明かしていきます。 「非認知スキル」をはぐくみ、生かして好転するケースやデータを例示し、 とりあげられたさまざまな逆境にあえいできた人物のストーリーを語りながら、 その大事さがつまびらかになっていきます。 性格ってすごく大事なんだ、ということなんですよね。 これは政治的にいえば保守の人たちが「それみたことか」 とふんぞりかえってもおかしくない結論でもあります。 性格を作っていくには道徳教育が必要になります。 道徳教育なんていうと、抽象的だし精神論的でくだらない、なんて怒る人も多い。 しかし、ここでいう道徳教育は、 権威や規則に従え、というものではありません。 そういった、「それは誰の倫理基準・価値基準なのか?」 という疑問があたまに浮かぶような、従来の倫理・価値に従う種類の道徳教育ではなくて、 自制心や意志力を持とう、というような、 有意義で充実した人生のための能力を自覚するためのような教育です。 個人主義的な道徳、といいますか、 または、自分を守り尊重するための道徳、といえるのではないでしょうか。 アメリカでは、KIPPアカデミーという教育機関が、 「非認知スキル」を育てることで学力も向上させるシステムを作り上げ、 社会的にも経済的にも学力的にも恵まれていない子どもたちを 大学に入学させるまで育てて注目されて、 アパレル大手GAPの創業者の目にとまって多額の寄付を集めたりしたそうです。 KIPPアカデミーは数を増やし、質を高めて今日にいたっているようですが、 本書でKIPPアカデミーを扱った章を読むと、 そのやり方がふつうの日本の学校のやり方に通じるようにも感じられて、 アメリカでは新しいやり方であっても、僕としては懐かしさのようなものが甦るものでした。 そうなんですよね、 本書の帯には書評サイトHONZの代表である成毛眞氏の言葉として、 「『やり抜く力』、『自制心』、『好奇心』、『誠実さ』 これこそ、われわれ日本人が再発見すべき能力だ!」 とあります。 日本人って非認知スキルを大切にしてきたところはあると思います。 最後に、 これはしっかり覚えておきたいところを。 性格や知能は変えていける。 変えていけると信じている人は、そのしなやかな姿勢ゆえに変えていける。 変えていけないと考える人は、その凝り固まった姿勢ゆえに変わらない。 性格も知能も、影響をうけやすいのがほんとうのようです。 人間は柔軟にできているんです。 また、 思春期にうまく挫折や失敗をする大切さについての話もありました。 (僕個人は過保護に育ったので、思春期は失敗や困難を渇望して反抗したもんだった。 それを思いだしました。) 示唆されるところからいろいろとふくらんで読めていく、内容のある豊かな本でした。 やっと手に取りましたが、読んでよかったです。
4投稿日: 2020.10.26
powered by ブクログ3万語の格差、マシュマロテスト、愛着(アタッチメント)など過去に読んだことのある検証や実験が取り上げられ、著者自身の具体的な取材内容もまとめれれており、総じて重厚感のなる内容となっていました。論じているベクトルとしては、「非認知能力」の重要性となるかと思いますが、最近手に取る教育系の書籍を統括してくれてて、個人的に新しい発見はなかったけど頭の整理にばっちりでした。 ペシミストは、不快なできごとを永続的なもの、個人的なもの、全面的なものと解釈する傾向がある(三つのP)。by 『オプティミストはなぜ成功するのか』 気質の分析に最も有効な方法は、気質を五つの要素(協調性、外向性、情緒不安定性、未知の物事に対する開放性、勤勉性)に沿って考えることである。 勤勉性は、見返りの有無にかかわらず努力できる資質。 良い習慣を形成するには、気持ちはポジティブな結果に集中しながら、途中の障害についてペシミスティックに思案すること、精神的対照が必要となる。 ある計画について「もし/ならば」という問答の形で障害とそれを克服する方法を考える、「実行意思」をつくりだす、ことが成功へのステップ。 愛着とは異なる、誰かが意外なほど自分を深刻に受け止めてくれるというー自分の能力を信じてくれて、もっと改善できるからしてみなさいと持ち掛けてくれるというー体験が、非認知能力を高めるには必要である。用語としては、メタ認知。 「反証」の思考プロセスが大切である。ある理論の妥当性を調べる唯一の方法は、それが間違っていると証明することである。人はその理論に反する証拠を探そうとはせずに、どうしても自分が正しいことを証明するデータを探してしまう、「確証バイアス」。 アメリカで中高年生徒の間で評定平均が、モチベーションと粘り強さーよい学習習慣と時間管理能力の有無-が明らかにされている。この点数が高いほど、大学の教育課程を修了できるかどうかを判断する大きな材料となっている。 ※これは新しい着眼点でした。付け焼き刃の入試対策を短期間行っていても、結局日々の学習態度、学習における熱意のような非認知スキルが大学やその後の人生には重要なのだな。これは、学校で勉強する意味を子どもに説明する一端になるかと。
1投稿日: 2020.10.11
powered by ブクログ洋書らしい内容と構成というか ちょっと最初読みにくさを感じました でもエビデンスがたくさん メンタリストDaiGoさんオススメ本ということで納得 結局はストレスから遠ざけ守り 安定した愛情深い関係を築くこと やり抜く力や自制心は失敗を通して手に入れる 子供の能力を信じ受け止めてあげる チャレンジさせてあげる
0投稿日: 2020.09.19
powered by ブクログどんな子が成功するのか、きちんとした研究結果やそれを証明するような事例をもとに考えていく本。 学力をアップさせるような仕組みがある学校でも、卒業後には大学を中退してしまうなど、うまくいかないケースの多い学校もある。 大事なのは「これをやれば学力がつく」という仕組みの中での教育より、「やり抜く力」や「逆境を乗り越える力」のような非認知能力。 どうすれば非認知能力を高める教育になるのか、正解はわからないけど、紹介された事例の中にヒントはあると思った。 子どもをもつ親御さん、教育関係者は必読書かも。
0投稿日: 2020.07.13
powered by ブクログ私が今すぐにできることは,身のまわりの子どもたちに対して愛情たっぷりと接してあげることかなぁと思った
0投稿日: 2020.07.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
子育てにおいて尊敬している方がオススメしていた本。 読んでみて本当に良かった。 自身の子育てのヒントになればと思ったけど、 結果として、日本の子供、ひいては人類に対して誰しも責任があると感じた。 日本でもますます深刻化していく貧困差。 それに伴う学歴格差、比例して犯罪率。 日ごろから憂いてはいたものの、自分には手の届かない世界だと思っていた。 でも違った。 この本は希望の塊のようにみえた。 翻って、人間には格差なんて存在しないと提言している。 そして、読書中何度も自分の受けてきた教育や学生の時の周りや自分の雰囲気を振り返った。 それがすべて今現在と直結していることを実感した。 なぜ自分は大学進学が魅力的と思えなかったのか。 なぜ自分は勉強が嫌いだったのか。 改めて、自分史は自分だけの物語であると同時に、こんなにも時代の一部でしかないことを認識した。 分かったからにはどうすべきかとてもクリアになった。 たくさんの指南も与えてくれている本だ。 子供への責任。そして自分への責任。 本当に豊かな読書体験になった。 個人的にはこの翻訳はとても読みやすかった。 この本は、ハウツー本?というより、貧困地区に暮らす学力格差底辺の子供達に学士号を取らせるために人生をかけた人たちのお話。だと思う。 ストーリー仕立てだし、いくつもの映画を観たような気持にさせられる。 まさか号泣するとは思わなかった。。。 最後に、子育てのヒントは以下のように得られた。 忘備録としてのせる。 親がしてあげられること 子供時代は、安心場所を提供する 愛情深く注意深く子供を見守る➡子供は快活に好奇心旺盛に精神安定して育つ 子供に見合った逆境が必要であることを認識する➡やり抜く力は失敗を通してしか育たない ある程度(自分で解決させることが何より大切)の放任は必須 本人以上に本人の可能性を強く信じること➡とくに思春期のやり抜く力に有効な動機付けとなる 子育て本としてはママ友にはオススメできない。笑 でも、人間は一人では育てない。 人間が人間を世話し、教育を施す限り誰しもが無視すべきでない、目を向けるべきことが書かれてある素晴らしい本だ。
0投稿日: 2020.05.14
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子育てに必要なのは親からの愛情と適切な教育であることが改めてわかりました。 親からの愛情は声掛けやハグなどを十分にする。子どもの成長にとって逆境は欠かせないものであり、予め避けさせてしまうことは一つも子どものためにならないことが改めて書いてあり、ヘリコプターペアレンツは子どもにとって迷惑だということが根拠をもとに書いています。 特に新しい知識が得られたわけではないが、個人的な経験や客観性のない教育書が多い中で、根拠に基づいた意見が学べて良かったと思います。
0投稿日: 2020.03.17
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成功する子と失敗する子では何が違うのか? 結論は親による影響の高さ、勤勉性、知能、誠実さなど内面の重要性を高く支持している。 ではどのようにの子供を育てていくべきか 例として 母親は親身に子供に接することで子供の非認知能力を伸ばすことで後にも成功するための能力をつけさせることを大切にしなければならないと唱えている。 要約すると 子供の発達に最も重要なのは最初の数年のうちにどれだけ沢山の情報を脳に詰め込める ではなく「気質」つまり粘り強さや自制心、誠実さ、物事をやり抜く力、自信などを伸ばすために手を貸せるかどうかということである。 個人的にまとめるとこうなるが、本としては構造が複雑でかなり読むのが難しい ここを把握出来ていればあとは読む必要はないと感じた。
2投稿日: 2019.12.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
Daigoのオススメだったので手に取ったが、とても読みづらい。 訳書の宿命で、ただ読み慣れてない自分の頭のせいなのかもしれないけど、論文の抜粋の羅列、カタカナの登場人物のエッセイ、繰り返される総論と批判的吟味。 読んでいて頭が予想、準備する接続詞、展開から外されると、すんなり入ってこない。文字だけ追ってる事が多くなり、だいぶ時間を浪費したという気持ち。 理解できてない部分も多いけど、再読はないと思う。 そして結論に意外性がないというか、一般論でも言えそうな事で、ながーい読みにくい前置きを読んだ割りに合わない、残念。 小さい頃はハグや毛づくろいのような愛情で、その後年齢に見合った大きさの逆境を与え、ミドル・スクールくらいの年ごろには意外なほど深刻に真剣に受け止めて向き合うこと。以上。 読みづらさを感じたら無理せず最終章だけ読めば十分。
0投稿日: 2019.12.01
powered by ブクログ非認知的スキルは、社会でより良く生きていくために大事なものらしいです。粘り強さや自制心、やり抜く力、好奇心などの気質。で、それは環境によって育まれるが、具体的にどうしたらいいのかは書かれていないので、大事なんだなと思うだけで終わってしまいました。 努力は才能だと思ってたけど、これが非認知スキルということなのかもしれないと思いました。いくら、知能がに高くても、大学は卒業しなきゃならないし、仕事は続けられてこそなので、確かになーと。
1投稿日: 2019.11.04
powered by ブクログ読み応えのある一冊。最近非認知能力の重要性が叫ばれているが、まさに「IQ」よりも「性格の強み」がいかにその後の人生においてよい影響を及ぼすかについて書かれている。 具体的な研究結果を紐解きながら、取材した学校の教師や生徒たちの実録も記録されており、この手の本にありがちな「著者の思想(思い込み、押し付け含む)」がないためフラットな視点で読むことができた。 この本を読み、教育カードでの早期教育よりもやるべきことがあると再確認することができた。具体的なハウツーが載っているわけではないが、今後の子どもの教育にあたり知っておいてよかった。 続編(?)の「私たちに子どもに何ができるのか」も読んでみたい。
0投稿日: 2019.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
洋書の苦手な点は、エビデンスの羅列から結論を導き出す傾向に強すぎること。短編集が読めなくなってきている今日この頃、具体的エビデンスの羅列からの演繹的かつ帰納法的な展開はしんどい。今、一体何を読まされているんだろう?この本を読んで身につく知識とは何だろう?それが、あまりにも複雑すぎる配列で書かれているように感じてしまうのだ。本書が認知能力の上位概念として非認知能力を挙げていることには賛同するし、アメリカの気質(性格)の捉え方も目から鱗。よい性格ではなく、よい習慣。ただ、そこに至るまでの道が、クネクネしすぎてるんだ、私にとっては。
0投稿日: 2019.10.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
勉強、スポーツ…どんな分野でも、成功は、家庭環境、経済力、学校や先生との相性、いろいろなことが複雑に絡んでいて、一概にどうすれば成功するとは言えないという、当たり前といえば当たり前のことを再認識した。 経済力がある子がいろいろな理由で成功する確率が高いという身もふたもない結果が出たりする一方、もちろんその環境に甘えて余計にダメになる子もいるわけで、結局、一番の要は個人の気質であり、人間形成期のその子の心を取り巻く環境なのかなと思った。 認知スキルが大切なのはもちろんだけれども、それを底上げし、発展させるのには非認知スキルが不可欠。 それは、子どもが大好きだけれども、到底うまくリードできているとはいえず、良いお手本になっているとはいえないわたしには、安心もできるし、同時に耳が痛い真実だった。 生徒の心を安定させるために、親の心のケアが有効だった部分、ある先生が生徒個人の気質を花開かせるためにした取り組みや苦しみの部分が特に心に残った。
0投稿日: 2019.03.29
powered by ブクログ子どもの頃、どういう力を持っている子が将来的に幸せになれるかを、多くの調査データを使って考察している本。 正解を導き出すことはできないけれど、筆者なりの考察が最後に載っている。 多くの調査データが、とても興味深かった。 特に貧困層の子どもに対して有効な手立てについて多く述べられていた。 札幌市の図書館で借りた本。
0投稿日: 2018.12.24
powered by ブクログ以前読んだ「全員経営」の中で経営メソッドの流れで紹介されていた。 タイトルだけ読むと「子育て」というイメージを持ってしまうが、「子育て」と「部下教育」には共通点があるということを改めて実感。ちょうど新卒も配属されたりと読むにはちょうど良いタイミングだった気がする。
0投稿日: 2018.04.04
powered by ブクログペリー就学前プロジェクトと非認知スキルの詳細が知りたくて行き着いた。タイトルが嫌な感じだけど中身はいたって真面目。ただジャーナリストが書いているので描写が多くて、実験の内容を端的に把握しづらい。
0投稿日: 2017.06.25
powered by ブクログHow Children Succeed: Grit, Curiosity, and the Hidden Power of Character http://www.eijipress.co.jp/book/book.php?epcode=2166
0投稿日: 2017.04.01
powered by ブクログやはり認知スキルや知能スキルよりも非認知スキル、例えば集中力だったりかんじょうのコントロールだったり考えを整理するスキルだったり、の方が大事だ。大事というか、将来的にはその方がより伸びる。認知スキルも含めて。
0投稿日: 2017.01.19
powered by ブクログ教育図書館OPAC: http://nieropac.nier.go.jp/webopac/BB16329457
0投稿日: 2016.04.28
powered by ブクログ認知能力…知能検査で測定できる類の知力 非認知能力…粘り強さ、自制心、好奇心、誠実さ、物事をやり抜く力、自信などを伸ばすために手を貸せるかどうか。攻撃性が低い、社会性がある。 幼児期に感情面での欲求に対して親が敏感に答えた子供は自立心旺盛に育った。 知りたかった、非認知能力を伸ばす方法については詳しく語られていない点が残念。
0投稿日: 2016.04.05
powered by ブクログ翻訳が読みにくいが我慢してると面白くなってくる。貧困に負けずに貧困から抜け出すヒントがある。習慣、モチベーション、意思、教師、非認知スキル、性格、レリジエンス、ストレス対処、アタッチメントと分析の大切さ。一万時間の先にある喜び。チェスにおける自由の賛美。 子育て論というより社会学的にアメリカの貧困層への教育政策を論じる本だけど、他人を出し抜く視野の狭いエリート教育じゃなく、粘り強く生きて幸せをつかむ子どもを育てるヒントがありました。
0投稿日: 2016.02.24
powered by ブクログ子供の教育において、これまで認知的スキルが中心であった。しかし、非認知的スキルの重要性が近年議論になっている。具体的にはやり抜く力などが、結果として認知的スキルを向上させたり、年収や大学の卒業など人生にも関わっているという。
0投稿日: 2015.11.15
powered by ブクログ--読書メモ 2015/10/19-- ・非認知スキル(性格)を伸ばすことに着目 ・実際に行われたプログラムとその結果が記載
0投稿日: 2015.10.19
powered by ブクログ野中先生が参照していた子育て本。知能至上主義への懐疑を投げかけ、より重要であるのは習慣であると説く。 ゼリグマンのポジティブ心理学からの引用が多く、ストレスや失敗に直面したときに、どのようにその心理的ダメージを制御し、前向きになる資質を備えられるかは、先天的というよりも、後天的なものであるとする。 最新の脳の研究によれば、とくに、3歳になるまでの子供に対して、親や養護者がストレスに対峙する子供達に対して、ハグなどで愛情を示したり、規律などの厳しさを示したりすることが、重要であるようだ。 また、再読したい一冊。
0投稿日: 2015.09.29
powered by ブクログ・泣いたときに親からすぐにしっかりとした反応を受けた乳児は、一歳になる頃には、泣いて無視された子どもよりも自立心が強く積極的になった。(愛着理論attachment theory) ・達成のメカニズムは二つに分けて考えるとわかりやすい。動機付けと意志だ。 ・気質:やり抜く力/自制心/意欲/社会的知性/感謝の気持ち/オプティミズム/好奇心 ・知的な、あるいは身体的な能力を試すテストの前に帰属する集団に関係する事柄をほのめかされると、テストの結果に大きく影響するという。 ・やり抜く力とは、一心に一つのゴールを目指す行動と深く結びついた自制心のことだ ・初級者は気に入ったてを見つけると確証バイアスの罠に入りやすい ・失敗を“なんとかする”ことを学ばせる必要があるのだ ・ハーバードの学生はなぜウオール街を目指すのか。選ぶことが用意であらがうことのできない困難な道を会社側が用意するからだ。「特にこれをやりたいという確固たる願いよりも、成功者になれないことへの恐怖に突き動かされている」
0投稿日: 2015.06.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
よく分からず。 第5章(と第4章)だけ呼んでも良かったかもしれない。 もっと早くに読んでいたら、読み方も違っていたかもしれないが。 訳者の人は、どう思って訳したのだろうか。
0投稿日: 2015.04.30
powered by ブクログ本書は一見すると英才教育を勧めるような内容に見えてしまうが、実際はまるで違う。むしろ、知能至上主義教育から、性格といった非認知スキルを育てる教育への大きな転換を要求しているのである。そして、実際にそういった非認知スキルを教育の中心に据えている学校などの取り組みを取り上げている。もちろんその主張の裏には、現在までに積み上げてこられた研究成果がある。簡単に言ってしまうと「IQなどの認知スキルだけでは、その子の将来は予想できない。その子の将来を決定づけるものは、非認知スキルである」ということだ。1、2章では、そういった非認知スキルに関する知見などが紹介されている。本書は、子育て(特に幼児がいる家庭)をしている人や教育に携わる人はもちろんのこと。貧困問題に関心のある人にもぜひとも読んでいただきたい素晴らしい一冊である。
0投稿日: 2015.03.19
powered by ブクログアメリカの教育に関しては賛否両論がある。エリート教育については素晴らしい効果を発揮するものの、そのひとにぎり以外の多数への配慮は弱い。格差があるのが当たり前の社会をそのまま映した教育システムだと。本書を読むとこうしたステレオタイプを打ち消すような弱者教育の現状をかいま見させてくれる。 人生の成功者となるために必要なのは学力・スキルだけではないらしい。それらを確立するためには望ましい性格・気質が必要だというのだ。学習をやりぬく力、ストレスに打ち勝つ力などが実はとても重要なのである。ところが、教育現場ではこのことへの理解がなかった。理解していても方法論がなかった。性格や気質は幼年期の家庭環境によって形成され、出来上がった性格はもう一生変わらないのだというのが常識だからだ。 ところが、本書のレポートによるとこの性格は後天的に変えることができるのだという。たとえ放蕩な数年を送ったあとでも、適切な教育理念と実践があれば、追いつくこと逆転することも可能だというのだ。 そのためには、教える側がまず学習における性格の大切さを認識するとともに、生徒にもそれを認識させることが必要なのだというのだ。確かにこれは間違いではあるまい。 我が国では伝統的に心の教育はなされてきていた。例えば剣術において重視するのは、太刀の持ち方や筋肉の動かし方だけではない。どのように敵に対するのか、何を考えるのか(あるいは考えないのか)、相手を倒したあとの心のあり方など詳細な教育がなされていた。ところが、そうしたことは無用の精神論として、より実践的な技能やスキル、数値化できる成果などに偏重した教育が次第に多数を占めるようになった。 精神論の大切さをかつてアメリカの知識人の何人かは日本から学んだというが、今度は我が国がアメリカの知恵を借りる時なのかもしれない。
0投稿日: 2014.08.15
powered by ブクログ何かに打ち込んだ人間が評価されるのは、「困難に打ち勝つ」という気質より、「困難であるという難易度の認識よりも、前にすすむための方策を考えることに意識を向けられる」というある種の自信と楽天性に対してなのかもしれない。 よって、子供には成功へのレールを引くのではなく、「困難と失敗をなんとかする能力」をつけてやる必要がある。 そのために、自分への根拠のない安心感と楽天的な思考、地道に行為を続ける(努力とは言わない。楽しんでやる必要があるから)力をみにつける必要がある。
0投稿日: 2014.07.06
powered by ブクログ知識・知能指数よりも、性格の育成に焦点を当てている。NY Timesのジャーナリストが執筆したアメリカ最新の教育理論として話題になっていたが、内容は昔から日本の育児バイブル(佐々木正美著:『子どもへのまなざし』)で言われていたことをラットの実験や実際の教育現場でのサンプリングをトラックして実証研究したり、成功の定義を明確にすることで、ロジカルに纏めたイメージ。タイトルも直球だし(ちょっと三流啓発系ぽくて好かんけど)。 その為、男性でも読みやすいテイスト。 自身をコントロールする力、内的動機付けができる力、未知のものへの好奇心・開放性、強い責任感が成人後も就学してからも役立つスキルだというのは教育関係者やビジネスマンにも受け入れやすいのでは。 日本の育児現場がモラルや情操教育から知識・知能指数重視の早期教育に寄っているのに対して、改めて子供の人格教育が注目が浴びているアメリカの方が前進しているともいえるかもしれない。
0投稿日: 2014.06.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幸せや成功の定義は難しいが、幸せになるためには、育った環境が影響を与えることは疑いようがない。 では、それらの経験はどのように影響するのか? そんなテーマを具体的な事例をもとに解説された本書。 事例は豊富に書かれているが、その分析は踏み込みが甘いようにも感じる。 しかし、示唆に富む実験・調査も多い。 どんな生徒が高校をきちんと卒業するかという調査で、知能検査は学力テスト以上に、幼少期の親のケアに関するデータの方が精度が高い、らしい。 「適切なケア」が必要らしいが、それってどんな?きっと個人差もあるよね?など疑問も浮かぶ パーソナリティ心理学者の共通認識では、気質の分析に最も有効な方法は、気質を五つの要素(協調性、外向性、情緒不安定性、未知の物事に対する開放性、勤勉性)に沿って考えること、らしい。 これは、外的な要因で変えうるのだろうか?外的な働きかけを、対象者がそう捉えず、内的な要因と勘違いさせることでは変化・修正は可能かもしれない。 セリグマンは、「自制心が強すぎて不都合なことは何一つなく、強ければ強い方がいい」と言う。自制心だけでは限界があるとしつつ。 その自制心がどのように発生したかも重要では?誰かに強制されて備わった自制心なのか(それは自制心と呼べるのか?)、自分で少しずつ積み上げてきた自制心なのか? 〈人生の満足度・達成度に関わる強み〉 ・やり抜く力 ・自制心 ・意欲 ・社会的知性 ・感謝の気持ち ・オプティミズム ・好奇心 若者の気質を育てる最良の方法は、本当に失敗する可能性のあることをやらせること。リスクの高い場所での努力は、低い場所より大きな挫折を経験する可能性が高い。しかし、独創的な本物の成功を達成する可能性も高い。やり抜く力や自制心は失敗を通してしか手に入らない。 科学的な理論の妥当性を調べる唯一の方法は、それが間違っていると証明すること(反証)。人は、その理論に反する証拠を探そうとはせずに、どうしても自分が正しいことを証明するデータを探してしまう。それを「確証バイアス」という。これを乗り越える力が重要な要素。 子どもが育つにつれて、愛情やハグ以上に、その子にそのときに見合った逆境が必要。転んでも一人で立ち上がるという逆境が。 子供にすべてを与えたい、子供をすべての害悪から守りたいという衝動と、本当に成功者になってほしいなら、まず失敗させることが必要という知識との葛藤が生じる。失敗をなんとかすることを学ばせる必要がある。
0投稿日: 2014.05.26
powered by ブクログ教育関係者にはぜひ読んで欲しい一冊。 教育に関わった経験のある人なら誰でも考えたことがあると思う。 「どうしたらもっと教育の効果を高められるんだろう?」 「自分が行っている教育は果たして効果があるんだろうか?」 「今、目の前にいる子どもの役に、本当に立てているんだろうか?」 そして、 「上手くいく子と行かない子の違いは何なのか?うまくいかない子にできることは何なのか?」 こうした問に本気で答えようと試みるアメリカの教育理論と最先端の実践例を紹介した本。 何年か現場で関わってくる中で、感じていたことが書かれまくっていました。 子どもが将来自分の人生を切り開いていくための核となるものはなんなのか。 それは、「やり抜く力」「自制心」「好奇心」「誠実さ」といった非認知的スキル(知識などの認知的スキルに対しての)である。 そしてこれらは持って生まれるものではなく、親と子のコミュニケーションの中から育つものである。 最新理論とは言っても、教育という分野の特性上、確たる正解のあるものではないけれど、自分の実感としては非常に納得感のある本でした。 中でも個人的には「レジリエンス」というキーワードがとても大切だと感じた。 レジリエンスとは、回復力・抵抗力などを含む弾力性。困難な状況やそれによるストレスなど負の要素を跳ね返す力。 この力を持てているかどうかは本当に大切だと思う。 これは今後教育だけでなく、大人の世界でも重要なキーワードになるんじゃないかな。 不安定な社会の中では、予測しきれないストレスにさらされることは多いので、個人としてそれに立ち向かえることが大切だし、チームマネジメントにおいてもメンバーの、チームのレジリエンスを高められるように努めることは重要になっていくと思う。 さて、この教育理論を社会全体で取り入れていくには、どうしたらいいか。 まず、幼少期の経験が絶対的に大切になってくるのは間違いないので、教育以前の家庭の支援、子育て支援のプログラムにもこうした視点を取り入れていく必要があるのかな。 そして、学校教育。この本をぜひ教育関係者に読んで欲しくなるすごい点は、取り上げられている現場が、初等教育・中等教育・高等教育と幅広くカバーしていること。 性格の強みを作る一番の環境は幼少期の親子の愛着関係にあるとしながらも、そこからもれた子もフォローすることのできる教師の可能性を提示している。 このプログラムを実行すれば絶対という万能の解決策はやっぱり、ない。たぶんこの先もない。 現場に有能な教師が必要、というのはあまりにありふれているかもしれないけれど、それでもこの本が提示する道はとても地道でとても実践的。 この本からはアメリカの教育の現場の変化、進化がものすごくダイナミックなことが伝わってきます。翻って日本はどうだろう。 自民党政権も教育には熱心です。道徳教育の大切さを 説いたりとか。この本で言う非認知的スキルとは言ってみれば「性格」のことなんだけど、単なる倫理観とは違う。倫理が大切でないのではなくて、文化的な倫理観を超えて大切な核があるということ。 そして、それを現場重視で実行していくということ。 日本はまだまだだけど、ちょうど放課後教室の拡充を政府が検討し始めているところのようだし、色々な大人が関わって実践を積み重ねていく余地が増えていくと良いなと思います。
0投稿日: 2014.05.25
powered by ブクログ教育論。知能指数や早期教育などによるアドバンテージはあまりない(バーンアウトするケースも多い)。それよりは性格的な強みを身につけた方が後々伸びるという内容。 米国とはシステム、社会格差の問題などが大きく異なってはいるが、うなずける内容も多い。生まれにより受けられる教育はある程度決まるし、社会に出た後での失敗に対する許容度も異なる(富裕層の子弟であれば、20代の間ぐらいであれば就職、仕事上のミスなどを家族がカバーする)ため、特に貧困層における教育をどう改善していくかが重要な問題なのだ。 カリキュラムの内容や持って生まれた知能などよりもやりぬく力、自制心、好奇心、オプティミズムといった能力の方が重要。 ・我々の身体はストレスに反応するようにできているが、それは本来、野獣に遭遇した場合などのようにごく短時間のストレスに対するものである。現代社会のように慢性的なストレスに対応する生理システムではない。貧困がよくないのは、貧困そのものよりも、慢性的なストレスにさらされることである ・セリグマンによると、ペシミストには3つのp(不快なできごとをPermanent, Personal, Pervasive なもの)という解釈をおこないがちである。 ・IQ79の子どもたちに、正解したらチョコレートをあげる、という条件で知能テストを行うと97になる。これは、この子どもたちが潜在的にはIQ97に相当する能力を有していると考えられるが、実際に社会に出て達成できることはIQ79にふさわしいものに過ぎない。インセンティブがないとできない(勤勉性がない)と成功しないということを示している。
0投稿日: 2014.04.13
powered by ブクログこれからの子育ての参考になればと思い、本書を手にとってみた。 なるほど、知能教育が全てではなく、やり抜く力、性格の教育が大事だということなんですね。 確かに続けられるっていうことは、一つの才能だと思うので、何か腑に落ちたところもありました。 本書では具体的な事例としての最新の教育研究事例も紹介されており、わかりやすい事例が多かったです。 子供を育てて行く上では、粘り強さ、自制心、好奇心、誠実さ、物事をやり抜く力、レジリエンス(回復力、抵抗力などを含む弾力性、負の要素を跳ね返す力)、失敗を恐れない勇気、楽観主義、勤勉性、感謝の気持ちなどなど、教えるべきことはたくさんあるようです。 とにかく、出来ることからコツコツとですね。。
0投稿日: 2014.04.05
powered by ブクログ最近読んだ教育系の本の中で最も実りを得た本であると感じた。初等、中等、高等どの領域の教育分野に携わっている人にも本書を読むことを強くおすすめする。
0投稿日: 2014.03.10
powered by ブクログかつて「日本には一つだけ埋蔵された資源があります。それは、勤勉性です」と吉田茂が打ったように、究極は勤勉性。IQが高くても低くても、やっぱり勤勉性。 勤勉性、やり抜く力(Grit)など、子供の中に眠る資質を確信し、そこにターゲットを絞って引っ張り出してあげるためには、大人こそ、そこに価値を置いていなければならないと痛感させられた一冊。 日本のヤンキー漫画も真っ青なシカゴのギャングだらけの学校や、十代の出産が祖母の代からであるなどの家庭環境を徹底的に調査し、そこから抜け出した子ども達には何があったのかなど、事実ベースに徹底した良書と言える。
0投稿日: 2014.03.07
powered by ブクログ久々に興奮しながら読んだ本。性格は直せるし、頑張れる子は自制心、やりぬく力、好奇心、誠実さから生まれる。小さい頃に子供が困った時、即時的に対応できたかどうかも大事だそう。何と無くわかる。後半のアメリカの低所得層と進学、頑張り切れる子の問題は、日本でもすでに問題となっている。できることを頑張りたい。
0投稿日: 2014.02.21
powered by ブクログ面白くて一日で読み終わった。 三流の子育て層向け啓発本みたいなタイトルだけど、内容はしっかりとした本。 教育や保育や子育てや子どもに関わる人は全員読んだ方がいい。
0投稿日: 2014.01.18
powered by ブクログNYでも幼稚園受験は大変だそうで。 「頭がいい子」が決してその後の人生で「成功」するわけではない。 じゃあ、どういう子が「成功」するのか、そんな子に育てるために、有効な手立てはあるのか、あるとすれば何なのか。 という問いに、自身も3歳の子どもを持つジャーナリストが挑み、この書籍ではいくつかの重要なヒントが私たちに示されています。 高等修了同等資格取得者と、高校の卒業者を比較すると、知力は同等だが、大学の卒業率、年収、失業率、離婚率、ドラッグ使用率で差が出る そうした差を生んでいるのは、認知的スキルとは異なる、非認知的スキル。たとえば好奇心、自制心(学校に残る)、社会性 非認知的スキルは伸ばすことができる 子供時代の逆境、によるストレスが、発達段階の体や脳にダメージを与える。「実行機能」(緑の文字で書かれたred、を読んで何色で書かれていたか答える)に関わる 幼少期のストレスに絶大な解毒剤となるのは、母ラットの行う「なめたり毛づくろいをしたり」といった、愛着行動 →人間の場合は親へのプログラムが有効 マシュマロテストにおける動機づけ 目に見えるインセンティブがなくとも知能検査に真剣に取り組める資質そのものが価値を持っている 気質の分析 ビッグファイブ 協調性 外向性 情緒不安定性 未知のものごとに対する開放性 勤勉性 ナレッジ イズ パワー プログラムで策定された気質のリスト やり抜く力 自制心 意欲 社会的知性 感謝の気持ち オプティミズム 好奇心 人が目標を設定するときに用いる戦略は三つある 空想、思案、この二つの組み合わせ (チェスは特に何か生み出していない、不毛な活動ではないか、という筆者に対して、プレーヤーから) チェスのゲームはわたしたちの存在の自由を賛美するものである。 わたしたちが自分の行動を通して自分自身をつくる機会に恵まれていることがよくわかる。 全体を通して、アメリカの教育政策がトライアンドエラーを繰り返していること。 非営利団体の活動ぶりが印象的。 (さわ)
0投稿日: 2014.01.07
powered by ブクログ本書は子どもの将来の成功の決定要因を科学的根拠を元に学際的に論じている本である。かねてより、経済学者のジェームズ・ヘックマンをはじめとした科学者が幼児教育の重要性、具体的には認知能力(学力、IQなど)より非認知能力(忍耐強さなど)が備わった子どもの方が将来高収入を得たりする確率が高いという議論を実証的にしてきたが、本書では身近な例を用いながら分かりやすく、教育経済学や認知科学、神経科学などを元に学際的に説明している。さらに、先述したような非認知能力の重要性のみならず、+αな内容までも網羅されており、ある意味「かゆいところに手が届く」内容となっており、とても満足できるものである。 この本での内容は、主にアメリカにおけるものである。従って、もし日本にこのような内容を応用するのであれば、もちろん共通して説明できる内容もあるが、行動経済学と同様に社会やカルチャーの違いから日本の子ども向けに科学的に実証分析を重ねた上で“変形”させる必要がある。もっとも、日本は未だに精神論的な非合理的教育が未だに存在しているように思えるので、このような科学的なアプローチをもっと大いに浸透させて行く事が期待される。 そこで、少なくとも日本では従来の教育社会学の膨大な理論研究が存在しているが、それらを道しるべとしてそれらの理論を参考にしながら実証していったら、まさに理論と実証の両輪が相まって効率的な社会科学的研究となりうり、同時に社会貢献も甚大であると思う。いずれにしても、今後の日本での応用がとても楽しみな分野であると言える。
0投稿日: 2014.01.02
