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ひとり日和
ひとり日和
青山七恵/河出書房新社
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総合評価

157件)
3.3
15
36
75
16
2
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    芥川賞受賞作とは知らずに読みました。 20歳のフリーター千寿が71歳の吟子さんの家に居候しながらアルバイトや恋愛をして少しずつ成長していくストーリー。 主人公の千寿は最初の方は読んでいてイラッとする所もありましたが、吟子さんは干渉するでもなく、程よい距離感を保ちながら見守っている感じが良かったです。 71歳でもダンス教室に通い、仲良しの男性も出来て恋人というより茶飲み友達のような関係性も良かったです。お正月はどう過ごしていたのかは気になりましたが…。 淡々と過ぎる日常の中に出会いや別れがあるのは誰でも同じ。そんな当たり前の風景に余韻を持たせる描き方は作家さんならではなのかな。 駅のホームから手を振る姿がしっかり見える吟子さんの平屋の家。お庭には金木犀の木や物干し竿が。都内でそんなお家は今ではなかなか見かけないのでとても印象に残りました。

    11
    投稿日: 2025.11.28
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    4.0/5.0 大人と子供に挟まれた時期の少女の、やるせなさや漠然とした不安、他人への憧れみたいなものが、あまり大袈裟過ぎない、柔らかいタッチで描かれていると感じた。

    1
    投稿日: 2025.10.18
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    2025.9.20. 読了 第136回芥川賞受賞作品。 何も大きなことは起こらないし、淡々と静かな文章だけど、随所にハッとさせられる言葉が散りばめられている。(世界に外も中もないのよ。この世はひとつしかないのよ。とかね。) 人と暮らすことへの不安や暖かさにじんわりと包まれた。そしてとても懐かしい気持ちにさせられた。

    2
    投稿日: 2025.09.20
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    どうしようもなくひとりになりたい気持ちと寂しい気持ちを持て余しながら他人と暮らす日々で成長する彼女。いまこそ、環境を変えなきゃと立ち上がって、自分の知っている人を入れ替えて。懐かしい場所が遠くなる、切なさと明るさには覚えがある。

    0
    投稿日: 2025.04.09
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    ほぼ何も起きない日常の中で、心の葛藤がある。面白いかどうかは別だけど、それが人生ということかもしれない。別れて、落ち込んで、おばあちゃんの家に居候している女性。70を超えたおばあちゃんが、恋愛し、旅行し、レストランでご飯を食べる。でも老いは確実にきている中で、張り合うように人生を見つめる主人公。だんだん本音を話し、居心地が良くなってくるのを感じながら、新しい彼とうまくいかなくて別れも予感しながら、それでも進み、傷つく。良いことよりも悪いことの方が多いと感じていても、でもおばあちゃんに言わせると、良いところ、素敵な思い出がたくさんあるからと、今と向き合うことを教えられる。素直ではないけれど、少しずつ、人生に溶け込むようにおばあちゃんの言葉が沁みていく。 その家庭で、主人公が、「この人はどんな思考回路で、何を考えているんだろう」と思う瞬間がある。お互いのことをほとんど知らない。それを、知ったかのように思って欲しくない。女性とはそういう思考なんだと気が付かされる。一緒にいるから、お互いの考えがよくわかるというふうに考えていく男性と乖離が生まれるポイントなんだろうな。 ひとりでも、日々は進んでいく。大切な人を、きっと探しながら。

    0
    投稿日: 2025.01.01
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    知寿、吟子さんの関係性が素敵。 年寄りをバカにしてた知寿が段々と 吟子さんに憧れのような感情を抱いていく。 知寿は吟子さんと一緒に住んで、失恋もして 徐々に人間的に成長していく。 文章が読みやすくて2人とも可愛い!

    2
    投稿日: 2024.09.28
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    表題作はフリーター女子が遠い親戚の老女と同居する話。主人公の言動に眉を顰める類のものがあり共感度が少しマイナスされた。もう一つの短編は一言で表せば「新宿西口」。

    0
    投稿日: 2024.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ⚫︎感想 20歳の知寿。生活、恋愛、母との関係、老人世代に思う事…それら全てが未熟でなんとなく不安がつきまとう、そんな若かった頃のことを思い出させてくれる一冊。人との別れと出会いを象徴として描かれる駅が、部屋から見える。その駅へも遠回りしないと行けない。キオスクで働き出した知寿は、仕事場の駅に留まったまま…だったが、キオスクを辞め、新たな生活を始める。知寿の日常の中にメタファーがうまく取り入れられていて、よく考えられた作品だと感じた。諸行無常。どんなに曇っていても、状況は自分の意思、それ以外でも否応なく変化する。 ⚫︎あらすじ(本概要より転載)20歳の知寿が居候することになったのは、71歳の吟子さんの家。奇妙な同居生活の中、知寿はキオスクで働き、恋をし、吟子さんの恋にあてられ、成長していく。選考委員絶賛の第136回芥川賞受賞作!

    29
    投稿日: 2024.08.25
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    主人公 智寿 20才、幼児期に両親は離婚 母親は高校の教師をしている。 智寿はそんな環境にいた自分を“かわいそう”と思いながら、グレることもできず、高校を卒業した。 その後、大学へ進むでも就職するでも なく、バイトして家にいてのフリーター 生活だった。 ある日、母親が言った。 “教師の交換留学で中国へ行く、一緒に行こう”と。智寿は“東京へ行きたい!” 母親は、東京へ行くなら親戚のおばさんの家へ行けと言う。一人暮らしの71才 だと言う。智寿は戸惑うが、部屋を借りるお金もないし、その家で厄介になることに決めた。 吟子さんは、変わった感じのするおばあさんだった。一見したところ・・・・ 線路沿いの古い木造家屋。猫が二匹。 智寿は、生きづらさを感じながら吟子さんと、生活を始める。 駅の売店でバイトを始めたり、コンパニオンもしてみた。 吟子さんが体の調子を悪くした時、吟子さんは“首にネギを巻いて寝ていれば大丈夫だ”と言った――私は笑った!母も私が幼児期に風邪を引いた時、同じことをした。今、そんなことは決してしない。 吟子さんは、気が向くと庭の草とり。 吟子さんは、スーパーが開店したと言って風船をもらってきた。 吟子さんが作るカレーは、辛口! 吟子さんは、智寿の化粧水を黙って使う 吟子さんは、バレンタインデーのチョコ がほしいと、デパートへ誘った。 ふたりの一年間の様子が描かれた、ふたりの思いが綴ってある。 智寿は“外の世界で私は落ちこぼれる”と 吟子さんは“世界に外も中もない” “この世はひとつしかない”と 2024、7、5 読了

    52
    投稿日: 2024.07.06
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    心がざわつく春は苦手だが、ちょっと良いかもと思える。外の世界へ飛び立とうとか気負わず、日々の生活をゆっくり味わって生きていこうと思った。

    1
    投稿日: 2024.06.06
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    20歳の知寿と71歳の吟子さんの物語。 若い知寿の成長物語で、おばあちゃんの吟子さんがあれこれ教えてくれたり時には説教されたりするのかな〜と思いきやちょっと違いました。 世のおばあちゃんに抱いている偏見なのですが、「面倒見」みたいなうっとうしい感じが全くなく、「ひとり」で毎日を過ごしているおばあちゃん。 この物語に出てくる人達はあまり他人に興味がなく、淡白だなと思いました。でもこれくらいだと楽だろうな〜

    9
    投稿日: 2024.04.29
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    高校を卒業したばかり、自分の何者でも無さにつまづき、せつない別れをいくつか経験し、傷つき、それでもこれから自分の人生を作っていかないといけない、そんな期間の物語です。 吟子さんとのやりとりの中で主人公は成長し、前を向かないと、と頑張ります。 みずみずしい感受性で描かれた、どこか懐かしい青春小説です。

    0
    投稿日: 2024.04.06
  • 甘酸っぱい

    何が起こるわけでもないのですが シチュエーションは違えど自分にも思い当たるような部分があった 甘酸っぱい気持ちになる作品

    0
    投稿日: 2024.02.27
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    『ひとり日和』と『出発』の2篇。 ひとり日和 生きること、歳を取ること、いろいろな人と別れそして出会い関わっていくこと、それらによって自分が変化していくこと。 おばあさんと暮らす1年間の知寿の変化に、少し切なく少し前向きな気持ちになりました。生きていれば出会いも別れもあるんだよねぇ。複雑な気持ち。 とても味のあるおばあさんで、こういう人いそう!と思ったし、本当に知っている人の話を読んているみたいな気持ちになった。実際、親とかおばあちゃんとかって、嫌だったり恥ずかしかったり鬱陶しいこともあるけど、急にドキッとするような物言いする時があるよね。 出発 仕事を辞めることを決意した主人公とまわりの人々。登場人物たちのやりとりや主人公の内面が面白く、とても好きな雰囲気だった。主人公の、覇気がなさそうに見えて自分なりに色々考えてる感じとか、なんやかんや優しそうなところとかが良いなと思った。お話が唐突に終わったことにびっくりした。 野崎歓さんの解説でこの小説の理解が深まり好き度が増しました。こんな風に小説を味わえる人間になりたい。

    1
    投稿日: 2024.02.14
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    相談をするとか、寄り添って抱きしめるとかではなく、むしろほとんど干渉せず同じ家で生活をしているだけ。直接的な描写はほとんどないのに吟子さんの温かさが感じられる。多分それを感じたのは知寿だけではなく、今までこの家に居候してきた少年少女たちも同じで、そんな彼ら彼女らを何人も見送って吟子さんは今もそこで静かに暮らしている。お年寄りという人生の先輩の大きさ、懐の深さ、安心感。

    0
    投稿日: 2024.02.13
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    若いときのもやもや感、青春ってほんとは青くないよな、灰色だよな、、、みたいなことをめちゃくちゃ上手に描いてる。 いろいろなことを乗り越えたから、大人って平坦でいられるんだよな、、、と30中盤になった自分でも思う。まだ何者にでもなれるから、何者にも近づいてない自分が嫌なんだよなぁ

    1
    投稿日: 2024.02.11
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    芥川賞受賞作。 序盤から知寿への印象があまり良いとは思えない心理描写か続く。この主人公なんだか地味で暗くて…と思いながら読み進めて終盤には、ん?思ってたより違うかな?と思うな変化がある。 読了後に知寿に対する思いを改めようと思ったが、これは作者が意図的にこの変化を導いている、と気付く。 親戚のおばあさんの家にひとり住むとしたら、私ならこうする、こんなふうに感じる等考えながら楽しみました。

    3
    投稿日: 2024.01.18
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    吟子さんと知寿のたわいもないやりとりからは 老いと若さ 生と死 がコントラストをなすのだけれど 老いと死の方が どうしても目を背けられないものとして 暗い影を落としていて でも作品にはあたたかい空気が満ちていて それから京王線沿線の景色には どうしようもない現実が広がっていて それでもこの現実世界に 若くても老いていても 生きていられることっていいなって 素直に思わせてくれる素敵な作品だった

    0
    投稿日: 2024.01.14
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    計り知れない閉塞感ともどかしさ、迷い、そして寂しさが、繊細な筆致で語られてる。私は好きだけど、人には薦められないかなぁ。

    0
    投稿日: 2023.12.24
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    20歳の知寿と71歳の吟子さんが一緒に暮らした、春夏秋冬。 淡々とつづられる日常がやけに心地良く感じられた。しみじみとした余韻の残る読了感。 吟子さんのキャラが良い。 知寿、藤田、吟子さん、ホースケさんの4人で花火をするシーンが印象的。 知寿と母親のやりとりは、ちょっと切ない。

    46
    投稿日: 2023.11.25
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    読み始めて面白くなるまでが早いです。作家が20代前半で書いた芥川賞受賞作ですが、技術が巧みです。 高校を卒業しても進学を拒み、就職するわけでもない主人公。 親に依存して生きてきた子ども時代からいきなり社会に放り出されるように自立するのではなく、親戚のおばあさんの家に居候しながら自然と自立へと、誰に促されることもなく自分自身でその道をたどっていく。そういう物語です。はっきりと端的に明文化できるような成長ではない部分を描いた、自立の入り口までの成長物語。 以下、ネタバレありますので、ご注意を。 こういう物語を読むと、自立にはある種の慎重さや段階を踏んでいく過程がほんとうならば必要なんだろうなあと思えてきます。大きな段差のある階段の一段を、「ふんっ」と力を込めながら踏みあがっていくような力業の自立が難しい人はかなりいると思います。新卒で入った会社を3か月で、半年で、一年でといったふうに辞めてしまうのも、そういう力業で人生を歩んでいくのが無理だったりするからかもしれません。本作の主人公は、階段ではなくスロープ状の、傾斜のなだらかめの坂道を歩むようにして自立への段階を踏んでいるように読み受けられます。とはいえ、喩えるなら重力に反して高いところへ歩んでいくのですから、やっぱりショックを受けたり深く落ち込んだりしていきながら、成長していきます。 執筆時の著者の年齢と主人公や彼女をとりまく人たちの年齢が近い人たちについては、よい部分よりもとくに憎たらしかったり自分勝手だったりする部分がよく書けていると思いました。それでいて、70歳を過ぎた居候先のおばあさんの喋る内容がときに含蓄のあるものがあり、それをやんわりとした口調でつつんだものとして出してくる。そこは、主人公の母親について描いている部分もそうなのです。日常のなにげない場面で、年頃の娘との親子関係の特別な緊張感もあるのですが、そんなぐっと構えていない気持ちでいる母親のなんでもない様子に、その人物としての年齢的に育まれているだろう芯がきちんと捉えられている。つまりは、作者の力量だ、と感じられるところなのです。たとえば、 __________ 「世界に外も中もないのよ。この世はひとつしかないでしょ」(p162) __________ というセリフを、居候先のおばあさんである吟子さんに喋らせているように。 また、主人公にはちょっとした盗癖があります。たとえばこれも、本作で描かれている彼女の恋愛姿勢において、自分からは彼氏に求めずにいるようなところがあり、それゆえに彼氏は居心地がよい反面、彼女との関係に見いだせるものがわからなくなってしまうのですけれども、そんな彼女の外面としての「あまり求めない」姿勢の裏返しとして、その意識の奥底では「求めたい」「欲しい」という渇望が強くあるがため、飴玉だとかを盗んでしまう行動として出てくるのではないのかなあ、と思いました。 若い時分に経済的に自立してひとり暮らしを始める。そういう人生が僕にはなかったので、そうだなあ、と寂しい気持ちにもなりました。表題にあるように、自立が果たせたならそこには「ひとり日和」と呼べるようなものがあるんですよね。 表題作のほかに、25ページほどの短編「出発」も収録されています。こちらは新宿の話で、「ひとり日和」のように、モラトリアムの期間を過ごすようなのとは違い、社会のただなかで生きている若い男の話。こちらもよかったです。キーパーソンとなる同年代くらいの女性が出てきて、彼女はいわゆるケバい恰好でサンドウィッチマンをやっていたりする。そういった、住む世界が違う人たちをそれぞれに、その人たちの立ち位置で描けている点が、僕にとって、この作家から特に心を奪われたところでした。世界って、同じ場所にいろいろな人たちが交錯していてもそれぞれの人たちの住む世界は違って、レイヤー構造になっている。そういったことが、この短編から再確認できました。 野崎歓さんによる巻末の解説が、深く読み込んでいてこそで、なおかつわかりやすい筆致でした。「そうそう!」だとか「なるほど、そうだったか!」と頷きながら、深まる読後感とくっきりとしてくる読書感想の言葉なのでした。

    17
    投稿日: 2023.06.30
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    するする読めた。何かが劇的に変わるわけでもなくただ時間は過ぎていく。じゃあ何も変化はないのかというとそういうわけでもない。ぼんやりとそんなお話だった。 読後感は個人的に好きなタイプのものだった。電車の車窓に額をつけて家を眺めるシーンとか良かった。

    6
    投稿日: 2023.05.08
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    タイトルが示す通りの作品だと唸らされたのは、すべてがFになる以来かもしれません。 「ひとり日和」。 縁戚の老婆と暮らす21歳のうらわかき女性。 50歳以上歳の離れた二人の静かな生活が朴訥と描かれる本作ですが、2人で暮らしているのに、何だか「2人」と言うより「1人」と「1人」という印象を受けました。 劇的な展開で友情が芽生えるわけではなく、歩み寄っているような気配もないのに、何故か心地よい2人の関係性は最後まで付かず離れずの微妙な距離感を保ち続けます。 ウェットになり過ぎず、だけどドライなわけでもない不思議なアトモスフィア。 青山作品は数冊読んでいますが、もう少し色々読んでみて色を見つけたいなぁ。

    3
    投稿日: 2023.02.21
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    サブカルっぽい日本映画の様な情景が浮かぶ小説でした。内容は淡白で読みやすく多くを語らないところがいいなぁと思いました。

    2
    投稿日: 2023.02.17
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    二十歳前後の家族や世間に対する虚無感や焦燥感と そこからの成長を描いた本作。芥川賞受賞作。 吟子おばあさんとの一年の同居生活で 少しずつ前を向き心を開いていく知寿。 読了後、やっぱ結局女って強いよね、ってなる笑 青山七恵さん読むのは本作が3作目だけど、淡々とした日常と家族の描写が抜群に上手い作家さん。 物語に大きなドラマも感動もないんだけど、読了後自分も少し成長したような気分になる。次は何を読もうかな。

    0
    投稿日: 2023.01.14
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    世界に外も中もない、という吟子さんの言葉が印象的だった。 若い女の子がおばあさんと暮らす小説、ということでもっと温かい交流を想像してたら意外とシビアだった。 吟子さんは知寿を過剰に甘やかしたりしないし、知寿も過剰にいたわったりしない。 知寿はトゲトゲクサクサしていて、子供というわけでもないけれど自立しきったわけでもなく、社会の厳しさもまだあまり体感していない二十歳の頃ってこんな感じだったかもと思った。 恋人にも別れを告げられ、母親ともギクシャクしている知寿にとって、吟子さんとの付かず離れずの生活は心の灯台になるんじゃないかと思った。 藤田くんの、シレッと別れを告げる感じ、読んでるこちらも傷ついてしまったなあ。若い頃ってこういう残酷な別れ方をするよね。。

    0
    投稿日: 2022.10.16
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    20歳ほどの若い女性が東京に住むおばあさんの家に居候する話。 日常的な物語で起伏で引き込む要素は特にないのだが、吟子さんと知寿の距離感が心地よく世界観に没入してからはすーっと読み進めることが出来た。 知寿も自覚している通り、吟子さんは女性の老人、独り身、ある意味自らの未来の姿とも考えられるだろう。 無意識ながらそんな中に自分の恋や仕事や他者の人とのかかわり合いが絡みついてくる。そして、自分を見つめ直して悩みながら生きる。 『世界には外も中もないのよ。』 ゆったりと自分を考えられる作品だった。

    0
    投稿日: 2022.09.14
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    日常の描写が細かく、読んでいてその空気感がスッと入ってきた 主人公は自分の人生をどこか他人事で無責任的に考えていて、けれど一方で新しい仕事をなんだかんだやっていたり、そうやって微妙な心持ちで生活や年月って進んでいくんだよなぁって思った 吟子さんはとても穏やかに生活してるように見えるけど、恋人が海外に帰ってしまった時なんかは、今の主人公よりも泣いたかもしれない そんな事も、積み重ねてきた年月の中の1つになっていくのかな、と 生まれてから死ぬまで人はひとり、とはよく言ったものだけれど、この本を読んでもそれを感じた

    0
    投稿日: 2022.06.23
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    優しい話 ダメな自分にそっと寄り添う、それだけがいい。 心配とか干渉とかおせっかいとか、そんなものよりも いい。

    0
    投稿日: 2022.05.26
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    この作品、芥川賞とったんですね。 話の基本の設定…母方の親戚のあったことのないお婆ちゃんの家で居候する、というのが面白いとは思ったのですが。 正直、最初の方はなかなか主人公の気持ちや行動が理解できず、平行線をたどる感じでした。 最後の最後の方で、でも、広い世の中、こういう考え方をする人がいるかもしれないかな、と感じました、というか自分を納得させました。 自分にはしっくりこない感じでした。

    0
    投稿日: 2022.05.07
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     2007年第136回芥川賞受賞作。  簡潔な文体で、物語の凹凸も少ないのだが、なぜだか自然と引き込まれてしまう。そんな不思議な感じがする物語。  独り立ちをすると、今まで慣れ親しんだ景色や物事が、目の前にあったとしても急に遠いものになってしまう、そんな感覚が蘇ってくる作品。新しいことに出合うことはいろいろな意味で怖いものであり、ちょっとした刺激で自分の殻に閉じこもってしまいがちになる。ただ、ふとした瞬間にその殻を破ることができるのもまた事実。そうした心の揺れを描いた作品であり、多くの人が新生活を迎えるこの時期に読んでみると、よいかなと思える。

    0
    投稿日: 2022.03.16
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    20歳の女の子と遠い親戚のおばあちゃんの2人の暮らしのお話です。 穏やかな日々の中にも出会いや別れ、不安に悩まされることがあって、それでも毎日が進んでいくところに共感しました。 また2人の距離感が心地よく、干渉しすぎず、でもお互いの優しさを感じるところもあり、温かい気持ちになりました。

    0
    投稿日: 2022.02.24
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    母ともうまくいかず、ひょんなことから同居することになったおばあさんともうまくいかず。 自分を好きになれず、自分に優しくできないから他人にも優しくできない。 そんな状況の主人公。少し諦めつつも、それでもその状況から抜け出したい。前に進みたい。そんな悶々とした気持ちと正面から向かい合い、初めて周り人の大切さに気づき、再生をしていく過程を描いた本作品。 主人公が女の子ってこともあって女性向けみたいな雰囲気はありますが、そんなことはない。 男だろうと女だろうと、年齢問わず、少なからず抱いている葛藤からの脱却。 読んでて主人公に共感しつつ、後半に向けて頑張れと励まし、最後には自分のことのようにすっきりとした気分になる見事な作品。 読み終わった途端に、特に後半部分をすぐにでも読み返したくなる名作。 是非一度手にとってみてください。

    0
    投稿日: 2022.01.06
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    読書開始日:2021年10月2日 読書終了日:2021年10月3日 所感 本日は酔いながら。 読みやすい作品ではあった。 知寿が吟子さんに問いかける何も返答を期待していない質問も、質問を投げてからする後悔も、憤りもそのなにもかもを経験したよ。気持ちわかるよと言う気持ちになる。 同時に知寿の母とも歳を重ねたせいか同意できる。知寿は全てが甘い。母に完璧を強いる。 全ての解を親が持っていると思い込んでいる。 そんなことはない甘い。 ちゃんとして欲しいという母の願いを叶えないのも自由だが、その意図を判断してからその選択をとるべきだ。 と、その選択に迫られなかった先輩から一言というかたちになってしまう。 知寿の考えるだけ考えて、言いたいことは言えず、最終的に事流れ主義をとらざるを得ず、それをあえてとっているという立場でやり過ごす、なんともいえない気持ちを知っている。 そのループの中で死ぬまで過ごすという恐怖もなんとなく知っている。 それでも出会いだとおもう。 出会いがそのループを打破する。 知寿は出会いを採用という形で得た。 いずれにしても変わることの重要性と、ある一定からの変わらないことの美しさへの重要性。 2つの対局性を、知寿と吟子さんが教えてくれた。 そんな作品。 母の愛情ってこんな風だと思ったんだろうな お互いあってもなくてもどっちでもいい、というのが空気とは決定的に違うところだった てくせが悪い=タイミングがばっちり! こんなときでもわたしは少しみとれたや 腕を組んで密着させ、空気の通る隙間さえない感じだ ラッシュアワーのホームはくらくらするほどの色の洪水 言葉の最初と最後が微妙に重なっている いちいち嬉しそうに食べてる 母に対しては感謝というより、負い目、という感情の方がまだ強い 二人だけの生活に息苦しさを与えないよう友達のような母親を目指していたのだろうが、疲れや世間体のためにそうなりきれない母親が、中途半端で恥ずかしかった。 ちずは母に完璧を求め続ける 若い人みたいに波のあるお付き合いじゃないの それは自分が吟子さんに意地悪なことを言う時の声に似ている そう言う自信は藤田君に対する自信のなさと反比例して、放っておけばどんどん攻撃的になっていってしまいそうで 楽しさが戻ってくるわけじゃないよ。そんなことない。丹念にやれば、戻ってくるのよ 見ていたら自分がイトちゃんの出来の悪いコピー 知寿ちゃん。考えすぎ。よくない そういうことは考えるほど良くもなければ悪くも無いんじゃないかしら 型からはみ出たところが人間。はみ出たところが本当の自分 この家にいると、自分がすごい歳とっちゃった気になるんだよなあ 憎しみや怒りのすぐそばで、生きていることを「エンジョイ」している若者と対局。 どうして恋は終わるの。どうして吟子さんの恋は終わらないの。これが年の功。 大人なのになんで熊のぬいぐるみなのだろう。 母は誕生会の主役みたいな顔をしている ちんまりとして 若いときには、苦労を知るのよ あと人間は変わるってことかね。それも変わってほしくないところご。で変わって欲しいところは変わらないよね 誰かが可か不可か教えてくれなければ、いつまでも不安なのだ。 山と積まれたバナナの中から一つの房を選ぶのにだって、これでよかったのか、食べてからもわたひはくよくよと悩むのだろう 使い果たしたと思っていても、悲しみやむなしさなんかはいくらでも、出てくるんだろう 靴箱は妄想への入り口 世界に外も中もないのよ。この世は一つでしかないでしょ。 そうやって知っている人を入れ替えていく。知らない人の中に自分を突っ込んでみる。 熱烈な恋の仕方

    0
    投稿日: 2021.10.03
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    主人公の若さゆえの焦りとテキトーさと、性格のひねくれ加減が見ていてハラハラさせられた。読んでいると情景描写が細かいのでまるでこちらが吟子さんと住んでいるような気持ちになりました。猫と住んで、お化粧をして、社交ダンスに勤しんで、慎ましい恋をする、そんな老後を自分も送りたいな、と思う作品でした。ですが最後まで主人公が母親を軽蔑?しているのはなぜかな?という疑問が残りました

    0
    投稿日: 2021.09.30
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    ひとりの人と生涯付き合っていくことなんてそうそうない。 この人と気が合うなとか一緒にいて楽しいなとか思っていても、気がつけば過去の人になっていく。 人生は短編小説みたい。 大恋愛が終わっても、ひとつの過去の事実として溶けてゆくだけ。 知寿ちゃんはそんな変遷を仕方のないものとして受け入れようと強くなっていく。 おばあちゃんも言ってたけど、あまり考えすぎるのも良くないんだろうなぁ。

    0
    投稿日: 2021.08.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    淡々と続く日常の中にある、出会いと別れ。 別れは辛いけど、人生には付き物で、それに耐えながら、新たな出会いに期待しながら、歳をとる。 主人公の若さ故のトゲトゲしさ、吟子さんの歳を重ねた静かな穏やかさが対照的で、自分も主人公と吟子さんの中間にいるな、と印象に残る。 「世界に外も中もないのよ。この世はひとつしかないでしょ」「若いころは、むやみに手を伸ばすからね。わたしみたいに歳をとると、出せる手もだんだん減っていくのよ」 という吟子さんの発言は深く、突き離すわけでもなく励ます、歳をとったからこそ言える、穏やかな一言だと思った。 また、駅や電車の描写が多く、自分も通勤途中で電車に揺られながら読み、その世界観に引き込まれた。

    1
    投稿日: 2021.03.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3月になるとなぜか読みたくなる本。 久しぶりに読み返したけど、やっぱりいいなあ。「世界に外も中もないのよ。この世は一つしかないでしょ」という吟子さんの言葉がとても印象的。最初はぎこちなかった2人も、こちらからしたらぎこちなさは残っているように見えてお互いを尊重してきていることがだんだんわかってとてもよかった。2人で縁側に座ってただ話すだけのシーンもいい。特に短編で感じたけど観察力と描写力がすごいから、場面がありありと目に浮かぶ。この一冊しか持ってないしこれだけを読み返してきたけど、他の本も買おう。

    3
    投稿日: 2021.03.08
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    136回芥川賞受賞作。 ゆったりとした時間の流れが基本にあって、劇的なことはなく、主人公の生活を遠くから観察しているような気分になる作品。 20歳の知寿が居候することになったのは、2匹の猫が住む71歳の吟子さんの古い家。 駅のホームが見える小さな平家で共同生活を始めた知寿は、キオスクで働き、恋をし、時には吟子さんの恋にあてられ、少しずつ成長していく。 主人公の知寿が少し意地悪だったり、少しシニカルな物の見方をしていたり、少しダメな部分があるところが絶妙で良い。 「すごく」ではなく「少し」そうであるところが良いのだ。 特段目標を持たず、とりあえず上京して親戚の吟子さんの家に居候を始めた知寿。将来の目標がないので1年で100万円貯めることを当面の目標にしてアルバイトを掛け持ちしたり、でも途中で掛け持ちをやめたり、恋愛の行方しだいで職を変えたり、そうして月日が流れる。 この流れる感じがリアルだった。こういう月日を過ごしてなんとなく適職を見つけたり、なんとなく合うパートナーを見つけたりする人は、案外多いのかもしれない。 程よい距離感のある知寿と吟子さんの関係性がとても良い。 変におもてなししようという精神も、変に恩返ししようという精神もなくて、無理なく共同生活するコツのようなものをお互いが知っているような関係性。 時々吟子さんがこぼす一言がまた良い。「世界に外も中もないのよ」。今いる世界の外に向かって飛び立とうとか、気負う必要はないのかもしれない。つねにそこにあるのが世界なのだから。などと考えたりした。 ゆったり進む時間のなかで、確実に成長している部分がある。悲しい経験も糧になる。 日々の歩みは牛歩でも、大きな尺で物事を見つめたときに分かる変化がある。 そういうことを感じさせてくれる小説だった。

    2
    投稿日: 2021.02.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公の知寿ちゃんに共感できずうまく入り込めなかった。 なんでこんなに捻くれてて皮肉を言うんだろうなんでこんなひどい言葉を言えるのと思いながら読んでいたら、物語の半分以上終わってた。 自分の若さを強みと思って、おばあちゃんやお母さんの老いを馬鹿にするような発言も嫌だった。 ただ、おばあちゃんのような、相手からの攻撃も笑ってかわせるような余裕を持てるようになりたいと思った。今の自分にはそんな余裕なくて、酷い!嫌い!ってイライラしたから。

    1
    投稿日: 2021.01.20
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    ヘンリエッタとかとも似てるかなと思った。 東京に一人で出てきた20歳の女の子。親類のおばあさんの家に預けられて、アルバイトをしたり、彼氏ができたり、おばあさんの彼氏とごはん食べたり、まったりと生活する。 ただ彼女のなかには若さゆえの衝動があって、おばあさんに意地悪なことを言いたくなったり、恋人との関係でやさぐれたり、お母さんに「母親らしいことをしてるとでも思ってるの?」という刃のような態度をとったりする。 面白いのは、彼女には盗みぐせがあるところで、それも誰も気づかないようなものたちをこっそりあつめて、そっと靴箱にいれておく。 クラスメートとか、元恋人とか。 自分でもちゃんとしなきゃ、と思っていても何か体に力が入らなかったり、誰かに攻撃的な態度をとってしまったりすることはある。しかも完全なワルにもなりきれず、中途半端なところでうじうじとしてしまう。その自分にも苛立つ。 そんなときに読むと共感するかも。

    1
    投稿日: 2020.06.01
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    1人にある意味慣れきっている若い女子が、親戚のおばあちゃんとの同居生活を通して人生の積み上げとか1人の向き合い方をなんとなく体感する物語かな。1人に慣れきっている自分によくわかる心理や情景がヒリヒリ痛かったり。でももはや20ぐらい若者の感覚とは全く違うものが私の中にできあがっているかなと感じた。執着も大事だし受け流すことも大事でそのバランスなのか。今後加齢とともにだんだん壊れていく自分を愛しく許せるようになってくるのかもしれない。

    2
    投稿日: 2020.05.02
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    表題作と短編の2作品収録 表題作は第百三十六回芥川賞受賞作品 知寿が親戚のおばあちゃん家で暮らす日々のお話 恋したり別れたりたまに帰ってくる母との時間が あったりとそれなりになんとなく楽しめました

    1
    投稿日: 2020.02.20
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    人からの紹介で読んだ。20歳の女の子と、70歳のおばあちゃん、吟子さんが同居することとなった約1年間を描いている。 強烈な印象を与える出来事が何か起こるわけではない。紹介してくれた人は、余計な文章が削ぎ落とされている感じがするとのことだったが、確かに、淡々とした筆致だと思う。しかし、文章を読んで何か不足しているようには思わないし、かといって書きこみ過ぎていない、静かだが充足感のある文章と思った。 内容について、テーマの一つが「別れ」であると思う。野崎先生の解説にもあるように、本書は多くの「別れ」が含まれている。恋愛での別れ、せっかく始めた仕事との別れ、そして、吟子さんとも別れることとなる。シングルマザーである母親ともどこかすれ違い、別れを予感させる。 別れは、「出来れば自然な形でやってきてほしいものだ」というが、20歳の主人公は、別れの来ない日を、苦しみを味わい尽くす時を待っている。「誰かが可か不可か教えてくれなければ、いつでも不安なのだ」。主人公にとって吟子さんは、できればワープしてその状態に至りたいような、ある意味で正解のような存在なのではないだろうか。主人公がついつい吟子さんに意地悪な言動を取るのも、彼女自身の性格もあるにしても、嫉妬が混じっているのであろう。 主人公は出会った人たちから悟られないように何かものを盗む。それはその人と出会った痕跡を残したいようにも思えるが、どの出会いが正しいものなのかは、そのときはわからないし、究極的には吟子さんくらいの歳になってもわからないのである。最後には、盗んだものはこっそり家に置いていってしまう。 本書のような小説は、もしかすると例えば大学生の時に読んでも、ぴんとこなかったかもしれない。妻子もいる今の境遇になって、理解できることもある。さらに歳をとってから読めば、また別の発見があるかもしれない。

    1
    投稿日: 2019.10.29
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    青山七恵さんの作品が以前から好きです。 知寿ちゃんの気持ちわかるなぁって思いながら読みました。 日常や毎日って退屈で、改めて特出する事ってなくて。 でも日々変化していく。 変わらなくていいのに変わっていってしまう。 青山七恵さんらしいキレイな文章。

    1
    投稿日: 2019.06.02
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    図情出身者の芥川賞受賞作。一応読んでおこうと思いまして。凄く久しぶりの小説。正直よく分かりませんでした。。。小説って難しいですね。

    1
    投稿日: 2019.05.06
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    ストーリーは若い人の旅立ちという感じでそんなに面白いものではないが、その背景の描き方がリアリスティックで情景がリアルに浮かび上がる。

    1
    投稿日: 2019.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シングルマザーの母娘の娘知寿が東京の親戚の吟子さんのところへ転がり込む。 母はキャリアウーマンで中国へ仕事のため転勤し、一緒に行こうと娘を説得するが二十歳になったばかりの知寿は母から別れて一人になりたくて自分のしたいと思う方へ進む。 と言っても自立しているわけではなく、恋人には振られ仕事もないのでコンパニオンのような仕事とアルバイトでフラフラと定まらない生活を送る。 吟子さんは71歳で未亡人でネコとだけ古い一軒家に住んでいて、親戚の子どもたちが東京に出てきたときなどに過去何人も預かっていたりしており、知寿の母も一次ではあるが居候をしたことがあり日本においていく娘を頼んで中国へ。 娘の知寿は手癖も悪く身近な人のなんでも無いようなものをくすねては自分の部屋の靴箱の中に放り込んで、時々品物を取りだして、その盗んだ相手のことを思い出したりするような子で、ただただ普通に毎日を過ごすだけで、自立というものが出来ていない。 物語は移り住んだ季節から春夏秋冬で話が進んでいく、その間にアルバイトをして、また好きな人が出来、吟子さんとの絡みや自分の恋人や吟子さんのダンス仲間のおじいさんなどとの日々を通して、少しずつではあるが知寿が恋人と別れたり仕事を見つけたりと自立していくごくごく普通の若者のお話し。

    1
    投稿日: 2018.06.04
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    空気感がとても良かった。 主人公が同じような恋愛を繰り返してしまうところも良い。 吟子さんともお母さんとも恋人とも付かず離れず。 それでいて文章の端々にみずみずしさの香るところがさすが。

    1
    投稿日: 2018.02.04
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    人の日記を読んでいるような感じ。側から見れば些細な事でも一喜一憂の繰り返しで、日常は起伏に富んでいるのがスゥーと入ってくる作品。

    1
    投稿日: 2017.11.02
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    ★2.5といったところ。読み切れますよ、確かに。でも芥川賞なのかな?が正直な感想。 異物感がないというんでしょうか、読んでてドキドキしないんですよなぁ。主人公の若き女性の孤独感というのも何処か弱い感じがしなくない。率直に言って馬力がないんですよね、この小説に。当方の気のせいであれば良いんだけれど。

    1
    投稿日: 2017.09.07
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    テンポがゆっくりしんしんとしていたのが印象的でした。親戚だからとあったこともないおばあちゃんと一緒に暮らすことになった知寿ちゃん。二十歳に見えないくらいの落ち着きと大人びた感じ、と思ったら変なとこで子供っぽさも感じた。彼氏、母親、そして世間との間にある隔たり。本音をさらけ出さないのか出せないのか読んでいてもどかしかった。 h29.6.16

    1
    投稿日: 2017.06.16
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    17/03/14 ⑱ ・急にさみしくなる。いつだって、懐かしさのあとにはこの心細さがやってくる。(P12) ・ていねいに、きゅっと握ったおにぎりのような印象の人だ。(P23) ・いつの間にか、執着心が生まれている。このねばねばとした扱いづらい感情は、喜ぶべきなのか、嘆くべきなのか。(P118)

    1
    投稿日: 2017.03.14
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    極端に本を読むのが遅い私だけど、数時間で読み終わりました。 多分過去最短。 文体が爽やかでくどくなくて、サラッと読めます。 それにしてもここまで自分に似てる主人公初めてで… ミッフィーちゃんやら競馬やら、高校卒業してからの生活とか職種とか彼氏との関係も、何から何まで… だからこそ何でもない箇所で泣きそうになりました。 日常のほんのちょっとしたショックも、自分と全く同じ感情を文章で書かれると痛いところを突かれた感じで。 でも私には主人公の優しさが分からないです。 意地悪で不謹慎で、嫌な奴だなーという印象。 それでも吟子さんのように70歳も過ぎたら「知寿ちゃんは優しいよ」なんて言えるのでしょうか。

    1
    投稿日: 2016.08.12
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    学校の勉強だけやってれば将来はどうとでもなる、といった考え方が 支配的だった時代が昭和の後半にはあり それへの反発で、自由業・フリーターというライフスタイルが もてはやされたことも、短い期間ながら、あった そういう何の保証もない生き方についてまわる不安は 「どうせ人はいつか死ぬ」という前向きな諦念によってスルーできる 日本の昔話なら、それを教えてくれるのが さまようお姫様を一時的にかくまう山姥のような存在で 「ひとり日和」はそれの現代版といえるだろう 2006年の時点でそれはどうなのかなあと思わないでもないが

    1
    投稿日: 2016.06.30
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    青山七恵の、芥川賞受賞作品 芥川賞を受賞する作品に 明るい内容の本はないのでは それを頭の片隅に置いたまま 読みましたが 暗い (笑) ただそれがいい。 言葉も内容もとても綺麗に感じた。 大雑把に言うと少女の人生の 一部くりぬき。 大きな起伏があるわけでもない ひとりの人間の 日常の話。 主人公の女の子は、 おばあさんと住むようになります。 やはりおばあさん、何年も生きて 人間として余裕や深みに溢れてて 素敵です。 そんなおばあさんと主人公の女の子の 真逆っぷりというか、 若さゆえのもどかしさとの対比で すごく良かった。 今回初めて電子書籍を買ったけど、 本はハードに限ると気付かされました。 もう買わん。。。

    1
    投稿日: 2016.02.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公にとっては東京に出て、初めての1年。ばーさんと暮らす1年。印象深い1年なんでしょう。 日常です。限りなく日常です。でも、日常をこんなにも美しく印象的に書けるのだから、すごい。 事件なんてないし、イベントだってそんなにない。でも、読みたくなる、ってどういうことなんですかね。 人によっては退屈だと思います。僕もちょいちょい退屈でした。でも、好きなとこもあります。そういうもんですよね。

    1
    投稿日: 2016.01.18
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    平坦な物語のように感じた。 感動という感動でもなく、手に取るまでのどんな内容なんだろうとワクワクした気持ちが大きすぎたのかもしれない。

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    投稿日: 2015.11.11
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    なんとなく生きていくのに不器用そうな主人公だ。 吟子さんとの暮らしもなかなか気ままでよかったんだけど、知寿もだんだん大人になっていくのね。

    1
    投稿日: 2015.10.23
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    恋愛も母子関係もうまくいっていない私は、老人の吟子さんの家に住むことに。私の情け無いところや、吟子さんの淡々としながらも優しいところに、最後は泣ける。 自分を認めてもらえない苛立ちや、自分の不甲斐のなさに打ちのめされている私は、中毒のように青山七恵を欲している。

    1
    投稿日: 2015.09.14
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    人は嫌ねぇ……人は去っていくからねぇ……。 そんな吟子さんのセリフが切なかった。 ってことで、ひょんなことから一緒に暮らすようになった吟子おばあさんと、フリーターの若者・チズの物語。「自分なんかが社会で受け入れてもらえるのだろうか?」と苦悩するチズと、「人が去っていくことは仕方がないけれども悲しい」と、ある種の達観と諦観を持ちつつもそこに悲哀を感じずにはいられないでいる吟子さん。2人は似ていないけれども、少し、似ている。期待してないフリをしていながらも、心のどこかで誰かに、何かに期待してしまうところ。 私も大学卒業を目前に控えていた頃、チズのように、「こんなので、社会でやってけるのかなぁ」と思っていたことがあった。 だから主人公の気持ちはよくわかる。話の流れもいいと思った。 けれど、何か、物足りない……。これこそ、完全版が欲しいかもしれない(笑)

    1
    投稿日: 2015.08.30
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    ドライに見える知寿の、行き場のないウェットな部分。泣いて甘える術を知らない主人公の不器用さは、ハラハラさせられながらも愛おしくてならない。吟子さんとの生活の中で、自分を育てて行くプロセスに無理がなく、穏やかで心地良くしみわたる。大好きな物語。

    1
    投稿日: 2015.08.26
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    早く年取りたいって分かるこの感じ。なんとなくこの今の中途半端な感じがやなんだよね。落ち着きたいよね。母と娘の葛藤も緩やかにありつつ。若いとき見たく、向こう見ずに突っ走れないし。でも、主人公21にしてこの感覚は早くない?学生じゃないからかな?それとも私が子供なのかな。 2015/06/27読了。

    1
    投稿日: 2015.06.28
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    冷め切って、ひねくれて世の中を見ている子って多いと思う。世の中を冷めた目で見ている自分が一番悲しくて惨めな存在だと薄々思うのに、でも世の中が悪いって思いたい、そんな子。 そしてきっとそんな道を選んでいるのは自分。そんな風にうつる主人公の知寿。でもドキッとするのはきっと自分とそんなに違わないから。 若いときは歳をとることに漠然と怖いと思っているけど自分が歳をとるとは本当に想像できていない。きっと吟子さんもそんな人だったんじゃないのだろうか。気づいたら歳をとっていて、老人だと見られていて。 さっぱりしていて綺麗な文章は水みたい。

    1
    投稿日: 2015.04.04
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    透明感あふれる、ひとりの女の子の日常。こんなにも鮮やかに、色濃く、繊細に描かれる作品はあまり見たことがない。 青山七恵さんは、京王線のフリーペーパーでのコラムを初めて見かけた以来、好きだった。 一見すると穏やかな日常。そのなかに、いろんな感情が紡ぎ出す現在とその行く先。私はどちらも見失うことなく、しっかりと見つめていたい。

    3
    投稿日: 2015.03.29
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    ひとり日和…評価はこの作品。女の子の失恋模様をゆるい調子で描く。女の子は愛嬌のあるいい味を出しているのだが、幸薄い人生が待ち構えている。既婚者と付き合おうとする事でも分かるように、自ら波乱万丈の方向を選んでいる。一人不幸になるのは勝手だが、相手の家族まで巻き込んで欲しくはないものだ。 出発…新たな旅立を試みる陰気そうな男、でも旅立てるのかわからない。

    0
    投稿日: 2015.02.28
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    表紙のように綺麗なお話だったな。 知寿のこれからが楽しみだ。 自分の人生に責任を持つとこの子はどんな風になるのかな。 吟子さん素敵。

    0
    投稿日: 2015.02.09
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    再読。 「あたしが?考えすぎてなんかないよ。ただそう思うだけ。予感がするだけ」 「そういうことは、考えてるほどよくもなければ悪くもないんじゃないかしらねえ」 「でも、どうせだめなんだろうなって考えると、だいたいその通りになるよ。考えないようにしようと思ってても、どうしても考えちゃうよ」 「型からはみ出たところが人間。はみ出たところが本当の自分」

    0
    投稿日: 2015.02.05
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    20歳の知寿と71歳の吟子さんが暮らした春夏秋冬。 最初から最後まで淡々としています。 全体感でまる!なお話でした。 私も「70歳になっても身ぎれいにして、自分だけの小さな家を守って、バレンタインにはチョコレートを買いに行く。」 そんな暮らしがしたい。 主人公の名前の由来が素敵。 自分の知恵で寿になれ。うん、いい名前。 併録されていた短編の 会社生活の小中高大の件はいやにしっくりきた。 困ったもんだ。

    0
    投稿日: 2015.01.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    知寿と吟子さんの春夏秋冬。 今どきを具現化したような、曖昧でとりとめのない生活を送る20歳の知寿と、淡々と生きる吟子さん。 知寿の恋、知寿の母親の恋、吟子さんの恋。 どれもまるで違う。 何かを教えるということは、背中を見せるということかも知れない。 吟子さんの家という駅にしばらく停まった知寿は、やがて次の駅を目指してゆっくりと走り始める。

    0
    投稿日: 2014.10.20
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    続編が読みたい。どうしようもない知寿が恋愛経験を重ねて、いい女になるのではと勝手な想像。そして50年後には吟子さんになるのではとこれまた勝手な想像。

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    投稿日: 2014.09.02
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    主人公の面倒くさくて子供っぽい性格に思わず自分を重ねて読んでしまっていました。綺麗な文章でスッと頭に入ってきたのが心地よかった。久々にすらすら読めました。

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    投稿日: 2014.08.10
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    20歳の知寿が居候することになったのは、71歳の吟子さんの家。奇妙な同居生活の中、知寿はキオスクで働き、恋をし、吟子さんの恋にあてられ、成長していく。 --------------- 私好みの、家族のお話。 とくに魅力的な大人やお年寄りが書かれているものが好みなので 今回の吟子さんはかっこよくてよかった!

    0
    投稿日: 2014.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ほのぼのほのぼのふわーって感じで読みました。だらだら読んでたら結構時間かかっちゃいました。。わたしもこんな感じだなーって・・・・。。吟子さんどうなったのか不思議な感じで気になります。

    0
    投稿日: 2014.07.05
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    単行本が出たときに読んで以来なので、約8年ぶりの再読。春だし。 もっと薄い印象だったのに、思っていたよりも本が厚くて意外だった。 ざっくり言えば「二十歳のフリーターが親戚のおばあさんの家に居候することになり、その家でのおばあさんとの交流や恋人との別れやバイトなんかを経験して成長していく物語」ということになるでしょう。 何か劇的なことが起こるわけでもなく、物語の期間も1年ちょっとくらいなので大して長くもない。それじゃあなにがこの小説に「厚さ」を生み出しているのかと言えば、それは「ディティール」でしょう。 すましたかおでカフェオレを飲むとかあずきバーを両手に持って食べるとか緑色が好きでメンソールの煙草を吸うだとかバナナじゃなくてイチゴだとか数え上げればきりがないのだけれど、一見必要のなさそうな、後で何かの伏線になっているわけでもないディティールの書き込みがとても多い。 けれどそれらのディティール全てが線路沿いの家の空気に溶けこんで、知寿や吟子さんを造り上げているのだと思った。しかも、物語を追うごとに、知寿が他人との距離の取り方を学んで、正しい「ひとり」のなり方を覚えていく感じが、あからさまな表現ではなくディティールを通してちゃんと伝わってくる。 必要なさそうに見えるのだけれど、決して無駄ではない細部。こういうのを「神が宿る細部」というのか。 初出からもう8年になるので、吟子さんはもう80歳近くになる。今もあの家で、元気にしているだろうか。と、読中にふと思ったりした。まるで自分自身の祖母のことをふと懐かしむみたいに。 哀しいことだけれど、もしかしたらもう死んでしまったのかもしれない。だとしたらちゃんと、知寿は吟子さんのお葬式には行けただろうか。せめてそうであってほしいと思った。 それから知寿は、(他人の旦那とかでなくて)ちゃんとした人と出会えただろうか。今でもまだ強がって、「ひとり」のままで居やしないだろうか。そうでないことを願う。

    0
    投稿日: 2014.04.21
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    ひょんなことから遠い親戚のおばあさんと暮らすことになった若い女の子の日々の暮らしを描いた作品。 話しが特に進展もせず、ゆるゆるとした感じ。 若い頃ってこんなにいろいろ思い悩んだっけ・・・?

    0
    投稿日: 2014.04.13
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    線路脇にあるおばあさんの家に孫娘がやってくる 駅の様子がよく見えるその家で二人の暮らしが始まる 娘は手癖が悪い お店で万引きをするほどじゃないけれど 消しゴムや仁丹や小さなお人形など 人の気づかないような持ち物を盗んで箱にしまっておく 寝ているおばあさんの枕元からもお人形を盗み出す そして箱に溜まったものを時々取り出して眺めるのが好きというという変な趣味 途中で登場する母親もどこかずれている でもおばあさんの家を出る前の会話で登場人物のイメージが修正された  ボソボソ話しかけるような感じで春が始まり春でおわる やわやわしていながら心にひっかかるおはなしです    

    0
    投稿日: 2014.04.10
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    一昨日読了。 うーむ、主人公の女性、知寿を表す良い表現が思い浮かばない。「こんな女性」の「こんな」に当てはまる言葉が自分のボキャブラリーの中にさっぱり見当たらないのだ。観念的に相手を理解し、言語に変換したがる男たちとはまさに対極の存在。決しておもねらずゆだねずひらかず、さりとて孤独や孤高をめでるわけでもなく・・・。すごく興味深く読むことができた。

    0
    投稿日: 2013.11.27
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    2006年下半期芥川賞受賞作。一見したところ刺激的なところのない小説である。斬新かといえば、これもそうではないだろう。ただ、人と人との距離感のあり方は独特だ。そもそも吟子さんの家自体のトポスも微妙だ。東京の郊外なのだが、奇妙に間延びしたような田舎感がある。主人公の知寿と吟子さんとの奇妙な共生、母親との関係もまた互いに個的だ。小説はアイデンティティの希薄さと孤独を描くのだが、その実けっしてヒリヒリしたようなところはない。ある種の温かみと諦念が支配する。そして、それこそがこの小説の持つ現代性と個性なのだろう。

    0
    投稿日: 2013.11.12
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    芥川賞受賞作品の「ひとり日和」と「出発」の2編が所収。 「ひとり日和」は、高校卒業後、進学も就職もせず、いつかは「いっぱしの人間」になりたいと思いながらも、進むべき道が見えてこない二十歳の女性:知寿。高校教師の母と二人暮らしだった彼女は、母が中国に海外研修に赴任するのをきっかけに、遠い親戚である老婆:吟子さんの家に居候することになる。時には意地悪く、手癖が悪く、何事も長続きせず、特にコレといった目標もなく、アルバイトをしながら、彼氏との別れも経験しながら、それを吟子さんに温かく見守られながら、知寿の日常が淡々と綴られていく。 「出発」は、東京は新宿西口(日本の中心である東京の中心、というところがこの作品の大きなポイント)の会社に勤める28歳の男子サラリーマン:陣内が主人公。特に仕事が楽しいわけでもなく、転職、Uターン就職も最近考え始めている彼の日常が綴られる。 清廉潔白で、目標も定まっていて、日夜それ向かって努力している人、プライベートも充実して、彼氏・彼女との関係も良好でかけがえのない存在と感じている人、そんな人が実際にはどれほどいるのか?むしろ、そうではない人の方が、断然多いのが現実か。。。 両作品とも、主人公達は、がむしゃらに何か目標に向かってひた走っているわけはなく、そうかといって何かを夢中で探し求めているというわけでもない。しかし、そんな日常の中でも人は、若者は、日々何かを感じ、経験し、そのたびに少しずつ成長し続けており、そうした姿が淡々と粛々と綴られている二作品。これは、これで心地良い。

    1
    投稿日: 2013.10.27
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    なんとなくイメージで堅苦しくて真面目で面白みの無い本かなと思っていた。全然違う。私の体の中にスイスイ入って来る。心地いい。日常の何気ない事を上手に表現していて、とってもいい。

    0
    投稿日: 2013.10.12
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    なにげなーく手にとって。 さらっと読んで。 ホント何気ない日常の描写。 ハラハラすることもないんだが、誰にでもありそうな身近さ。 恋もするしー、悩みもあるしー。 京王線沿線の駅名が余計に身近さを感じさせたのかも。

    0
    投稿日: 2013.09.26
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    自分には合わなくて眠かった。主人公が二十歳の女性やから自分には共感出来る所が少なかったのが原因なんやろなぁ。でも、そのギャップを差し引いても主人公には嫌悪感の方が強かった気がする。 『出発』は自分が東京に行った事が無いので、地名やビルなど固有名詞が出る度に置いてけぼりを食らった気になった。

    1
    投稿日: 2013.09.23
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    ひとり日和というタイトルに惹かれて図書館で借りてみた。淡々と物語は進んでいくんだけど、主人公の感じてる空虚感だったり、虚しさだったり、吟子さんへの温かさだったり、うまく言葉にできないけど、20代前半の女子や人生に行き止まり感を抱いてるときって同じような気持ちになったことある人多いんじゃないかなーって思った。

    0
    投稿日: 2013.09.16
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    2007年芥川賞受賞作。ああ、たくさんの女の子が共感できそうなことが書いてあるなあ、っておもった。さびしいのか、くるしいのか、よくわからないけれども満たされない感覚とか、虚しいのに性懲りも無くだれかと付き合ってみたりするところとか、ああわかるわかる、ってかんじ。取るに足らないもの、大きく取り扱うべきでもないような、でも大切なような、そんなものをひとつひとつ丁寧にすくいあげて書いている、という印象。こんなことは文学にしかできない。どんなに距離が隔たっても、感覚が鈍化しても、自分のことが自分でもさっぱりわからなくても、どうしてもひとと関わって生きていかざるを得ない悲哀と慈しみ。決定的な救済ではないが、吟子さんはそういうものを体現している。

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    投稿日: 2013.09.11
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    久々の読書になってしまった…図書館でたまたま見つけて読んでみた。日常の中で、人との出会いと別れを繰り返す主人公。連絡先も知らないけど、僅かな時間を共にした人たちって、今どうしてるのかなーとかたまに考えたりする。そういう懐古の感覚みたいな淡い印象を受けた。うまく言葉に出来ていないけど…。吟子さんがどんどん好きになった。

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    投稿日: 2013.08.26
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    綿矢りさと似ているのかな、という勝手な印象で読み始めたひとり日和。 衝動買い、というよりも、読んでみてもいいかな、という印象で読み始めたからか、どこかでああ、そうそう、と、心をゆすられることはなく、平坦に読んでしまった。 女流作家、という感じがするいい作品だとは思うけれど どこかで心のへこみに触れる瞬間があるかというとあまりなく、 物語は淡々と進む。 最後の解説では、まるでひとりであること、別れは常に自分たちに寄り添っていて、だからこそ、人の優しさや愛おしさみたいなものがある、的なことを語られている(と思う)けど、そうかな?と思った。 私は、どっちかというと、この主人公のあんまりにも起伏のなさに腹が立つというか、からなずどこかに眠っているはずの激情をもっと見せてほしかった、という、勝手な。

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    投稿日: 2013.06.09
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    タイトルに惹かれて読んでみる。 日常が淡々と描かれていく点は予想通りだったけど、 ほのぼの系を想像していたので、イメージは全然違った。 日常の、小説にゃ殆どならないし、改めて意識しないようなことがつづられ、 本当に主人公たちの日常を眺めている感覚になる。 特に深い・強いメッセージを受け取るわけじゃないけど、 読後に不思議な何かが残る作品。 ちょいと変わった読書体験をしたい方にお勧めしたい一冊。

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    投稿日: 2013.05.23
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    二十歳前後のもやもや、大人になること、生きていくことの不安、思ってることをうまく表現できない苛立ち…私もそうだったなあ、と共感できる。平成18年下半期の芥川賞。

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    投稿日: 2013.04.20
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    これからの私はどうなるんだろうなと思ったし、どうにかなるよう多分頑張らないといけないんだろうなと思った。 出会ったり別れたりして、一人になったと思ってもまた新たなつながりができていくんだけど、ちょっと頼りないつながりだったりする。 日々をこなしていくだけでも多少のつながりはできるだろうけど、いい関係までいくのはぼーっとしてたらできないし、ましてや誰かを好きになったり好かれたりなんていつも起こるとは限らない。 あらすじを読んで、吟子さんともっとすごく仲良くなって、という話かと思って買ったのだけど、最初ハラハラするくらいそういう展開にならず、主人公のヘンな部分とか意地悪な部分とかがけっこう描かれていて、なんだろうとか思うのだけど、そうしてる間に二人ならではの関係ができていくのが面白かった。それでくる夜のシーンがすごくよかった。 主人公はわたしよりずっと一人だけど、意地悪ながら歩いていく。それでどこまで行けるのかは謎。わたしも恋でもしながら一人で歩いていけたらいいんだけど。

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    投稿日: 2013.03.24
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    最後、主人公は死ぬんじゃないかと思ったけど 結局淡々と日常を歩んでいくらしいです 日和というとほんわかしているような感じがしたけど 主人公の女性はきっと原因が自分だということに目をそむけ ひとりでいることが楽だと言って 逃げてるだけなんじゃないかしら 人の振り見て我が振りなおせですね

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    投稿日: 2013.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2013 (11) ずっと気になっていた本。 第136回(平成18年度下半期) 芥川賞受賞作。 旅の途中にさらっと読んでみた。 自分が二十歳くらいの時は、まだまだ親をあてにして のびのび暮らしていたような気がするけど、主人公の知寿は 妙に大人びて、人と関わることが面倒で、でも孤独を嫌っているようで、時々優しくて・・・冷めた印象の子。 そんな知寿は、遠い親戚?の吟子さんと、暮らすことになる。 吟子さんを手伝ったり、意地悪してみたり、張り合ってみたり、冷たくしたり、優しくしたりして一緒に過ごした時間。 知寿がどんなふうに感じて、変わったのか、変わらなかったのか、最後まで分からない話だけどこれぞ芥川賞作? この日常の流れは、作りすぎておらず、変な転機も訪れず、淡々としていて喜々とすることは特におこらないけど、なんか面白かったので、他の作品も読んでみようかな、と思いました。

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    投稿日: 2013.02.27
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    芥川賞モノを読むのが久しぶりだからか、どうも馴染めないまま、読み終えてしまった。 わたし、たんたんと日常を描いているの、キライじゃないけど、たんたんしすぎてるのは、どうもニガテ。 たんたんながらにも、満足感が得られないのはなぜ? 是枝監督とかで撮ったら、おもしろそうだけどね。

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    投稿日: 2013.02.22
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    ⬛ひとり日和 「吟子さん」というお婆さんと暮らすことになった知寿。中国に離れて暮らす母と離れ、その上この家で二人の彼氏とも別れ、漠然とした孤独を抱える彼女。一方でホースケという爺さんと互いの家を行き合い、時に化粧をしておめかしなんかもする吟子さん。一つの家で暮らす吟子さんと知寿の一年を、季節の移り変わりに合わせて描いていく。 一人でいるということ、それは知寿にとっては「誰かが去って行くこと」であり、「自分から去ること」ではなかった。他人だったり物だったり(他人からくすねたものを入れる靴箱によく表れているが)、ほんのちょっとだけど「自分」を真ん中に据えて考えられるように知寿はなったのだと思う。p162で吟子さんは「世界に外も中もないのよ。この世はひとつしかないでしょ」と言う。事実は事実であり、それを受け止めるのは自分なのだ。 ⬛出発 会社を辞めようと決めながらもまだ上司に言い出せていない「僕」。「男が事務職でもいいじゃないか」と営業職を拒否し、同期で唯一事務の仕事をしている。「200円を貸してほしい」という女と出会い、その200円を返してもらう過程で新宿を歩き回る。そして彼女の何気ない言葉で、ここが日本の中心の東京の中心の新宿の中心にいることに気付く。 この空気の小説は好き。主義主張はそれなりに強い(気がする)のに、表面上出てくる態度はそれとは真逆でひ弱なもの。そんな主人公は自分とそっくり。日本の中心の東京の中心の新宿の中心にいること、これと似たような当たり前の事実にも、もしかすると自分は気付けていないのかもな。

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    投稿日: 2013.02.16
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    いかにも芥川賞作品だなあと思ってしまった。うまくまとめているし、感情の描写も悪くない。ただ、今の女性作家って、こういう感じ(ちょっと不器用な主人公が、いくつかうまくいかないことを体験しつつ、割とたんたんと生きていく)の作品にちょっと偏っているような気がする。積極的に読みたいと思うには、もっと突き抜けたところが欲しい。

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    投稿日: 2013.02.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    知寿も吟子さんもよくあるキャラクタ設定だなとは思うけど、 ふたりのつかず離れずな距離感が良い。 「世界に外も中もないのよ。この世は一つしかないでしょ」

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    投稿日: 2012.11.25
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    20代女子とおばあちゃんの2人暮らし。 おばあちゃんの適度な距離の取り方、ときどきある優しさにじんわり。 色々考える20代女子。次の一歩は踏み出すのだけど、どうやって踏み出したのか、そこに味がある本だと思う。

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    投稿日: 2012.10.30
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    想像よりも面白く。文章はしっかりしている。 おばあちゃんと知寿ちゃんの距離感が、すごく絶妙。 そして、”知寿が吟子さんに聞いてみたいこと”も、すごく同感。

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    投稿日: 2012.10.17
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    青山七恵さんの作品は初めて。 僕より15歳年下の作家。 二十歳のフリーター“知寿”の心理描写は 現代の若者気質を理解するのにもってこい! 同居する71歳の吟子さんの主義主張を敢えて? 書いていないところが作品のリアリティを増している。

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    投稿日: 2012.10.11
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    何気ない主人公の日常を何気なく淡々と書き綴ってある。ただつまらないのではなくいつの間にか物語に引き込まれる。何がいいのかは分からないが良かった。面白かった。

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    投稿日: 2012.10.09