
総合評価
(80件)| 22 | ||
| 26 | ||
| 16 | ||
| 3 | ||
| 2 |
powered by ブクログ温かく、全ての命を優しく包み込むような素敵なお話でした。 世界って割と汚いなぁ〜と悲しくなることもありますが、この本を読むとこんな綺麗な世界もあるのかもしれないな、生きるのも悪くないかもなと思いました。 花が沢山でてきて、美しい情景が目に浮かんで良かったです。
1投稿日: 2025.04.29
powered by ブクログなんとも心温まるおとぎ話のような優しいお話でした。 花咲家の人々は、昔から草木とお話ができて、何か困った事が起きた時は、そっと見守っていた草花たちが助けてくれる。 私もお花や草木は大好きです。 以前何か忘れましたが、 「草花も自分たちを大切にしてくれる人の足音を認識することが できて、同じ時間に水やりのために近づいてくる人の足音を聴いて喜んでいる」と言うお話を聞いたことがあります。 私もそれが本当なら嬉しいなぁ。 なんて思いながら、毎日丁寧に水やりをしたりします。 このお話のように、毎日毎日を優しく丁寧に 生きていければいいなぁと思いました。 素敵なお話でした。
29投稿日: 2024.08.25
powered by ブクログどうにも半端なできばえに思える。一般書として仕上げたであろうはずが、児童書の筆致がそのままだから、読むのが非常にまだるっこしい。それと花咲家一族の不思議な力の存在意義も、限定的といえるだろう。
0投稿日: 2023.12.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
花咲茉莉亜 長女。夕方のラジオパーソナリティー。花屋の看板娘、カフェ千草の経営者でもある。 花咲りら子 次女。高校生。 花咲桂 末っ子。小学生。 野々原桜子 ラジオの人気アナウンサー。 花咲草太郎 父親。私立の大きな植物園、風早植物園の広報部長だった。 花咲優音 母親。元から病弱で、風邪をこじらせて亡くなった。 木太郎 祖父。千草苑。一流の庭師で若い頃は有名なプラントハンターだった。 磯貝唄子 近所の屋敷に住んでいる、知的で美しい。随筆家。 石田 桂の担任。りら子も受けもった恩師。 真岡野乃美 りら子のクラスメート。学校のそばの古い文房具屋兼雑貨屋兼本屋の娘。 磯貝皓志 唄子の夫。病で亡くなった。木太郎、唄子とは、風早の街で生まれ育った幼なじみ。 有城竹友 この街在住の新人少年漫画家。 怪盗 三角屋玩具店のおじいちゃん。灰色の鷹。 十六夜美世子 有名なイラストレーターだった。 秋生 桂の同級生。 鈴本翼 桂の同級生。 佐藤リリカ 桂の同級生。帰国子女。 金髪の中学生 川に流されている猫を救った。
0投稿日: 2023.12.01
powered by ブクログ「黄昏時に花束を」 不思議な出来事は身近に。 どうにか帰ってきた時に顔を合わせられたとはいえ、喧嘩別れなうえ家出中だったなんて忘れる事はできないだろうな。 「夏の怪盗」 戦後に現れた義賊の正体。 全てを失ってしまい生き残るためには仕方なかったとはいえ、平和な時代を過ごしていると後悔する事もありそうだな。 「草のたてがみ」 一人だけ取り残された子。 お金が振り込まれて生活に困っていないとはいえ、書き置き一枚だけで居場所が分からない状況は良くないだろうな。 「十年めのクリスマスローズ」 花たちが願った事は叶い。 たった少しの時間だったとしても、近くに居て話した事は事実であり素敵なプレゼントをもらった気分になっただろう。
0投稿日: 2023.05.14
powered by ブクログ植物と会話できる、というちょっぴりファンタジーな力を持った花屋さん一家の、身の回りのお話。温もりとと小さな奇跡で溢れた、やさしい気持ちになれる作品集です。 「生きていくということは傷が増えていくことかも知れないな」と、登場人物の一人はつぶやきます。悲しみはどこにでもあり、そしていつまでも残っていく。それでも前向きに生きていくことの出来る、そんな勇気をそっと与えてくれる本です。安直かも知れないし、理想に過ぎるかも知れないけれど、それでも花咲家や草花たちからのメッセージを素直に受け取りたいものです。
3投稿日: 2023.02.13
powered by ブクログ海辺の街、風早の街を舞台とした、植物と会話ができる不思議な力を持つ花咲家の人々を中心とした物語。切なくて温かい、緑あふれる話です。この街も花咲家の人たちも好きだな。植物たちはこっちが気づいていないだけで、こちらに寄り添ってくれているのかな。続きも読みたいです。
0投稿日: 2022.01.11
powered by ブクログ花咲家の人々が植物と会話できるという特殊な能力で事件を解決、といった短編仕立ての物語。これも、マジックリアリズムなのかな。 植物だけでなく、本、絵、ラジオなどのアイテムは個人的に親近感が湧く布陣。 どの話も死生観や成長がテーマとなっており、実は重いテーマだったりするが、 「ですます調」の文体も手伝って、童話のような優しい雰囲気の中で読みすすめることができる。
0投稿日: 2021.06.07
powered by ブクログ『「トワイライト・ブーケ」。黄昏時に花束を。昼と夜のあわいの時間には、現世と夢幻のものと、二つの世界の存在が、ともに街に現れると聞きます。不思議な出来事も、奇跡も魔法も、存在できる時間なのかもしれません。もしも魔法があるならば、いま、優しい奇跡があなたに起こり、心の奥の傷を癒やし、明日へ進むための力になりますように』 今、この作品のレビューを書いている黄昏時、私の目の前には公園の大きなケヤキの樹が風に揺れているのが見えます。暑く長かった夏も終わり、やがてこの樹も紅葉し、葉を落としていくのでしょう。でもそれは枯れるということではありません。次の春が来るまで静かにエネルギーを蓄え、力強い芽吹きの時を待つのです。話すこともなければ、動くこともない、ましてや立ち上がって歩き出すようなこともない樹木、植物たち。でも、そんな植物たちにも生命が宿っています。『昔から科学の世界では、「どうしてこれが可能なのかわからないけれど、なぜだかできていること」』というものがあります。この世には私たちがまだ知らない、気づけていないことがまだまだたくさんあります。それを非科学的だと否定することは簡単なことです。でも、本当にそうなのでしょうか?単に今の私たちの科学の力では分からない、ただそれだけのこと、ということはないのでしょうか? あなたは、『植物に心があるって知っていますか?草木にも思いがあり、ひとが好きで、ひとと話してみたいと思っている』ということです。でも、『草木の声はあまりに小さいので、普通のひとの耳には聞こえない』。でも、『ある一族の人々は、先祖代々、草木の言葉を聞く耳を受け継いで生まれてきているのだそうです』。 ここに、そんな草木の言葉を聞くことのできる人々の物語があります。「花咲家の人々」、村山早紀さんが綴る絶品のファンタジーです。 四つの短編から構成されるこの作品、花咲家の二女一男、そしてお父さん視点で場面が切り替わっていく連作短編の形式をとっています。その舞台となるのが『千草苑(せんそうえん)』という花屋さん。村山さんの作品ではお馴染みの『風早(かざはや)の街』。その『風早駅前商店街の、その立派なアーケードのいちばん奥の辺り』にあるという戦争の焼け跡からいち早く復興したお店の一つです。そんな千草苑をかつて襲った大空襲で『建物を包み咲き誇っていた見事な木香薔薇(もっこうばら)や蔓薔薇(つるばら)、庭の金木犀(きんもくせい)とともに燃え』あがった千草苑。そのとき、街を逃げ惑う人々の中に、不思議な光景を目撃した人がいたといいます。まるで千草苑の『洋館を守ろうとするかのように、薔薇の枝と花が揺れ、金木犀の枝が伸び、大きな翼のように建物を包み込み、火からかばっていた』というその光景。そして『その家に住んでいた人々、逃げ遅れた家族を奇跡のように守り抜くことができた』という事実。そんな家に住む花咲家の人々は『遠い昔から、当たり前の人とはどこか違うとささやかれる、畏怖の対象』であり、この家の人々は『魔法を使うと、先祖は神仙やあやかしの血を引くものやも知れぬ』と『恐れられ、敬われていた』という花咲家の人々。そして、その家には今も『一族のゆかりの人々は暮らし、花を売っています』…という設定の元に繰り広げられるファンタジーの世界。そんな現代の千草苑には、その広い店内の一部に『FM風早のサテライトスタジオ』があります。『週に一度、木曜日にそのスタジオで夕方のリクエスト番組がオンエアされて』いて、その『メインパーソナリティー』を花咲家の長女が勤めています。レビュー冒頭の一文はそんな長女・茉莉亜の語りの一部です。 では、その『千草苑の、ある晴れた日の朝』の家族の風景をご紹介しましょう。『金木犀の花が香り、秋の薔薇たちが負けじと香り高く咲き誇る、そんな朝のこと』。『ちょっと、桂。あんたまたほうれん草残してる』と『高い声が響き渡りま』す。『セーラー服の上にエプロンを着けた少女は、この家の次女、高校生の りら子』、『だって…だって』ともじもじする『小学生の弟の名前は桂(けい)。この家の末っ子』です。『だって、血みたいな味がするんだもん。怖いよ』という桂に『非論理的なこといってないで、さっさと食べなさい。ひとがせっかく忙しい朝に、愛を込めて作った朝食だっていうのに』と怒る りら子。その時、奥の台所から『りら子と十、年が離れた姉の茉莉亜が微笑みを浮かべて』やってきました。『嫌いなものを無理に桂くんに食べさせなくたっていいじゃない』という茉莉亜は りら子がかつてカリフラワーが食べられなかったことを指摘します。『生きてるみたいなかたちしてるから』というその理由、そして難を逃れた桂。一方で りら子は茉莉亜に話しかけます。『ねえ、お姉ちゃん。桂も、いい加減お姉ちゃんがどんな人間かわかりつつあるんじゃないかと思うんだけど』と静かな声で言うと『りらちゃん。野菜って、たしかに怖いわよね。だってわたしたちは「この家の人間」だから。緑のものは、どうしたって食べるときにいろいろ考えちゃうこともあるでしょう?』と返します。『あの子は特に、わたしやあなたよりも繊細で、優しいところがあるから』と言う茉莉亜。そんな中、階段をぎしぎし揺らせて降りてきて『FM風早の桜子さんによろしく伝えておいてね』と茉莉亜に声をかける父・草太郎。十年前に母・優音(ゆの)が亡くなってから四人で暮らす花咲家。『まるで、緑の波に包まれ、そのてのひらにくるまれて、優しく守られているような』そんな気持ちになる家に暮らす彼ら。そんな彼らの特別な力を読者が目にする優しい物語が始まりました。 花咲家の人々が持つという特別な力。それは『なぜか花咲家の人々が草木に願うとき、草木は本来なら持ち得ないほどの「魔法」のような力を発揮して、人々をその力で救ってくれる』というものです。その力は彼らのその優しい感情が発露する瞬間に現実のものとなります。そんな中から一つのシーンを、さてさて流でご紹介します。『夕ご飯の買い物をするお母さんが、小さな女の子の手を引いて歩いて』いるというシーン。女の子の『その手にはどこかでもらったの』か、『青い風船が揺れて』います。次の瞬間、手からすり抜けてしまったその風船は『街路樹の鈴掛の木をかすめて、天へ上がっていきます』。それを見て泣きそうになる女の子。『街路樹を見上げ、その手を触れ』、『口の中で、お願い』とつぶやく りら子。『風もないのに街路樹の枝が動き』、『自分のそばを通り過ぎようとした風船の、その糸を、枝が捕まえ』ます。何も知らない人には『ただ風船が木の枝に引っかかったのだとしか見えなかったに違い』ないというそのシーン。『りら子と野々実、そして鈴掛の木ほんにんしか、知ることはなかった』というそのシーン。『地面を蹴ると一気に木に駆け登り、風船をその手に抱え、下へと飛び降り』風船を女の子に手渡す りら子。『もう逃しちゃだめだよ』と言う りら子に『ありがとうございます』と頭を下げる母と娘。『鈴掛の木を振り返』り、『ありがとう、と、お礼のまなざしを投げた』りら子。『どういたしまして』と『小さな、鈴を振るような声』、それは『小さな女の子を喜ばせるお手伝いが出来て良かったと、ひっそりと喜んでいる、一本の木の言葉でした』という花咲家の人々の持つその優しい力が発露する瞬間を垣間見るシーン。このシーンに描かれるその繊細な優しさの極みとも言える感覚に何か感じるところがある方には、是非この物語を手に取っていただければと思います。そこには、この鈴掛の木同様に、他の植物たちが、時には身を投げ出してでも人々を守ろうとする優しさの限りを尽くしたあたたかい世界が広がっています。 植物に心を感じるなど荒唐無稽と言い切ってしまうのは簡単なことです。そういう私だって、目の前に見えるケヤキが今何を考えているのだろう、なんて思うことはありません。しかし、これは小説です。そんな現実にはありえないことが起こってもいい世界です。そんな植物の中に心を見る世界で、村山さんは命というものに焦点を当てます。『夏の暑さや病で枯れていく花たちの声』、『家族が引っ越して、置いていかれた庭の花壇の花々が泣いている声』、そして『通行の邪魔になったと切り倒される街路樹の、その「処刑」の前の夜に、ひとり思い出をうたうように語る声』、そんな声が聞こえてしまう花咲家の人々。思えば我々は、動物ならいざ知らず、植物を”殺す”というような感覚は持っていないと思います。でも実際には、そこには我々と同じように命があり、彼らも全力で生きようとしている。そんな植物たちを通して命というものを考える時、村山さんはこんな風におっしゃいます。『思えば生というものは、必ず最後に奪い去られ断絶するものであるとわかっているもので、それがわかっていながら生きなくてはいけない、ある種理不尽なもの』。これは、生きとし生けるすべての生き物が生まれた時から定められた運命でもあります。たとえ人間であってもそれは避けられない運命でもあります。そして、『生きるとはこの理不尽さをどう理解し納得し、自分の中で消化していくか学ぶ、その時間のことなのかと思います』と語る村山さん。そんな理不尽さの中でも、日々生きていく喜びを見つけ、その中に生きる意味を見出していく私たち。思った以上に奥の深いこのファンタジーの世界の中に、植物たちがその身を犠牲にしてまで守ったものを思う時、ああ、自分は色んなものに守られているのかもしれない、そんな人生をしっかり、前を向いて、そして楽しく生きていきたい、改めてそんな風に思いました。 この作品はかなり劇的な作りがなされています。上記した鈴掛の木のお話は、ベートーヴェンの第九の冒頭に聞かれる弦のトレモロのようなものです。第九がその後どう展開するかはご存知の通り。この作品は四つの短編を読み進めれば読み進むほどに物語が読者の心を大きく揺さぶっていきます。植物に命があることをいやが上にも感じさせる物語が続きます。そして、最終楽章ともいえる〈十年めのクリスマスローズ〉で、村山さんは、あの扉を開きます。開いてはいけないあの扉。なぜなら、それは、涙の元栓を全開にする行為だから。そう、それが開けられた後は、自分の涙が伴奏のように流れるありえない感動の歓喜の中に突き進むしか選択肢はありません。そして、村山さんはさらに一段上の結末を描いて物語はじわっと湧き上がる感動の中に幕を下ろします。『魔法の力』が『大きな奇跡』を生むその結末に、この作品に出会えた喜びと、その奇跡を感じる幸せな時間。 ああ、読書を始めて本当に良かった、そう感じました。 村山さん!涙は”ストレス発散とデトックス効果”があるって言いますよね。この作品を読んで心をスッキリ、サッパリとさせていただきました!明日からまた頑張りますね。 素晴らしい感動を本当にありがとうございました!
60投稿日: 2020.10.06
powered by ブクログ大好きな村山さんの世界、風早街シリーズ。植物とお話できるなんてあこがれちゃいます。 家族それぞれのキャラクターがとても素敵。 花咲家、まだまだ続くお話なので楽しみ。
3投稿日: 2020.02.09
powered by ブクログいまひとつスイスイ読み進められず。 私も思考が桂寄りなので秋生のいうことは 理解できても共感はできない。 結局克服できた強者の理論だよなと妬み半分で 考えてしまった。 続きも借りてるけどどうしようかな・・
0投稿日: 2020.01.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2020/1/7 たぶん今はこれじゃなかった。 欲してるのはこのどこを切っても美しい物語じゃなかった。 雑多なものの中から美しいものを見つけたい。 そっちの方が好き。 買い物も宝さがしみたいな店でしたい方やし。 でもドンキは苦手。 今シャーロック(BBC)で心がビンビンなのでこんなふわふわで撫でられても皮膚に到達する前に吹き飛ばしてしまうわ。 なんかそんな感じ。変なの。
0投稿日: 2020.01.07
powered by ブクログ風早の街に住む植物と会話できる一族のお話。 一見ふつうの家族です。おじいちゃん、お父さん、三人の子供たち。お母さんは若くして亡くなっています。 語り口が童話のように優しく、おとぎばなしのよう。普通に実直に生きている家族のお話だけど、時々魔法のような不思議なことが起きる。 暖かくて優しくて涙が出そうになります。みんなが明るく生きているようで涙を隠し持っていて、それでも前を向いて歩いている。心癒され、優しい気持ちになる物語です。 個人的には、記憶にないお母さんを恋しく思っている末っ子の桂のお話が好き。
0投稿日: 2019.06.12
powered by ブクログ村山早紀さん「花咲家の人々」読了。物語の舞台は風早の街の老舗、花屋さん「千草苑」。植物と会話が出来る花咲家の面々が贈る四つの素敵な物語。ダンディーな父親、美人で料理が得意な姉、理系の元気な妹、そして読書好きで気弱な弟。みんな、それぞれの想いを胸に過ごす日々。そんな日常に植物が寄り添い、不思議な出来事が。。花咲家のシリーズ、良かったです。読んだあと後、心が洗われるようにスッキリとしました。あと登場人物もそれぞれ特徴があって感情移入出来ました。個人的に「草のたてがみ」「十年めのクリスマスローズ」が良かった♪
0投稿日: 2018.11.14
powered by ブクログAmazonのお薦めに出てきたので購入してみたが…。 50ページほど読んでみたが、文体が生理的に受け付けない。 なに、この絵本みたいな文体は?? ひさびさの挫折本になりそう。 まぁ、この文体が好きな人もいるのだろうけど。
0投稿日: 2018.10.29
powered by ブクログファンタジックで素敵だった。ですます調は入り込み辛くて得意じゃないし、喋れないのを良いことに植物が人間を大すきって恥ずかしげもなく語られても素直に受け入れられなかったりする。弱さは甘え、怠け、とかも辛いし、そう言う意地悪だった子とその後仲良くなれることにも、わかるのだけれどモヤモヤしてしまう。それでも何だか、きらきらしている部分もあって、著者の本を追ってしまうのだった。
0投稿日: 2018.10.17
powered by ブクログ風早の街にある、和洋折衷でレトロな洋館。 カフェも併設された花屋の千草苑。 そこに住む、花咲家の人々の物語。 花咲家の人々は植物と交流できる不思議な能力を持つ。 シリーズ一作目なので、やさしい語り口とともに中にご案内される。 人々や植物に、「ようこそ」「ようこそ」と迎えられるようにして、おそるおそる覗くと… 黄昏時の光に満ちた、不思議で、喜びと、ちょっとした悲しみに満ちた幸せな世界だった。 失った人に対する思慕にあふれている。 いのちについて、みんなが考えている。 『黄昏時に花束を』 祖父・木太郎(もくたろう)さんの幼なじみで初恋の人が、疲れきって外国から帰ってきた。 長女の茉莉亜は、花屋とカフェの仕事の合間に、地元FM局で、「トワイライトブーケ」という番組のパーソナリティもつとめる。 「わたしの声が聞こえますか…」 『夏の怪盗』 次女のりら子は、親友の野乃実に、夏の日に会った怪盗の話を聞かせる。 遠い国から帰ってきた一枚の絵と、いばらに囲まれたお屋敷の中の絵描き。 『草のたてがみ』 末っ子の桂(けい)は、お母さんの顔を見たことがない。 赤ちゃんの時に死んでしまったから。 もっと強くなりたいと思いながらも、なんとなく世の中に遠慮するように、本だけを友に生きていたが… 『十年目のクリスマスローズ』 クリスマスイブ。 父の草太郎は、風早植物園の広報部長。 その博識と人柄で街の人気者である。 FM風早のゲストに招かれて、亡き妻を偲びながら、命について語る。 十年前に亡くなった、草太郎の妻であり、子供たちの母である優音(ゆの)が作ろうとしていた、クリスマスローズのロックガーデンが完成して、クリスマスの奇跡。
4投稿日: 2018.04.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【あらすじ】 風早の街で戦前から続く老舗の花屋「千草苑」。経営者一族の花咲家は、先祖代々植物と会話ができる魔法のような力を持っている。併設されたカフェで働く美人の長姉、茉莉亜(まりあ)。能力の存在は認めるも現実主義な次姉、りら子。魔法は使えないけれども読書好きで夢見がちな末弟、桂(けい)。三人はそれぞれ悩みつつも周囲の優しさに包まれ成長していく。心にぬくもりが芽生える新シリーズの開幕! 【感想】
0投稿日: 2017.08.04
powered by ブクログ村山早紀さんの本、二冊目です。 前作も同じことを思ったのだけれど この方の本を読むと、 何のてらいもなくうっとりと物語の世界に浸れた 子どもの頃の幸せだった読書体験を思い出すのです。 小公女や若草物語、秘密の花園・・・ それが大人になってから追体験できるとは。 村山さんの本、たくさん出てるんですね。 しばらくの間こっそりと 幸せな世界に浸る幸福感を ひとり味わうことができそうです。
0投稿日: 2017.03.21
powered by ブクログ自分の考えを持ちつつ、周りの人の考え方もきちんと認めて、二択ではなく双方の考えをふんわり包んでまとめる。 大人だなぁ。花咲家の人達はみんな。
0投稿日: 2017.02.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
外で、読まなくて良かったです。最後のお話「十年めのクリスマスローズ」を読んでいたら、涙が止まらなくなりました。最後に家族全員の前に現れたお母さん…。消えた姿を追って、庭に出たりら子が見た光景。クリスマスローズと小さな野草たちが全て枯れていたというくだりには、胸が詰まりました。みんな少しずつの後悔を持って生きているから、優しくなり、生きとし生けるものが大事に思えてくる、平和への祈り、幸せへの祈りが聞こえてくる花咲家の日常が愛おしく、素敵なお話でした。
0投稿日: 2016.11.20
powered by ブクログですます調のおっとりとした感じの文章で、亡くしたお母さんのことを引きずり続けている家族のファンタジックなお花(お話)し。 小さな子供に読み聞かせるにはちょっと長い。 小学校高学年以上では読み手を選んでしまう。 汚れてしまった大人には美しすぎるお話でした
0投稿日: 2016.09.29優しい物語です。
優しい文体でとても優しい物語が紡がれます。 章ごとに主人公は変わりますが、基本は花咲家の皆の周りに起きる出来事です。 章ごとに完結があるので、ちょっとずつ読むのも良いかも。 悪人という悪人は出てこない、ひたすら優しい世界。 お花たちと言葉を交わせることよりもそちらの方が魔法のような・・・。 ゆったり優しい気分になりたい時に良いかなと思います。
1投稿日: 2016.08.12
powered by ブクログ花と会話が出来たり、能力を引き出すことができる不思議な力を持っている花咲家。 彼らが出会うちょっとした日々のお話。 連作短編集?かな。 花咲家の人々が、死んでしまった母優音さんのことが 心のどこかで引っかかっていて、 それは時として、生き方や考え方にじんわり結びついている。 少し翳のある小説だけど、 人のために何かしたい花たちと、 花や人を大切に思う花咲家の人々の話はどこか柔らかく温かさで満ちている。
0投稿日: 2016.07.31
powered by ブクログずっと、村山先生の描く優しい世界が好き。 大人になって、綺麗なだけじゃ成り立たない世界を知ってしまった今では、うっかりすると欺瞞を感じてしまいそうになるけれど。 いやいや活字の中だけは、理想郷も許される。そうでなくては…
0投稿日: 2016.06.17
powered by ブクログめっちゃメルヘンな絵本を大人向けにした感じかなぁー と、思いきや!!! すーっと設定も体に入ってきて、自然に読めました。 誰かに色んな思いを持ち続けて、人生は続いていくからこそ、死ぬまでは前を向いて、有川浩さんじゃないけど「倒れるときは前のめりで」くらいの気持ちで進んでいきたいなって、読了後思いました。
1投稿日: 2016.05.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
風早の町で古くから「植物と話ができる」能力を持つ一族の話。それぞれ違った形で植物と接触でき、だからこそ優しすぎ、傷つきやすい家族たち。 あまりにも綺麗で優しすぎ、こんな人は居ないと思うと少し寂しくなります。
0投稿日: 2016.03.16
powered by ブクログ花咲家の少し不思議な日常。花の声が聞けて、花を動かす力を持っていて、日々草花と共にしている家族がそれぞれ抱える悩みをゆるやかな流れで描いています。声が聞けて話もできてと羨ましい限りです。もし話が出来たら毎日楽しいだろうと強く思います。ラジオが聞きたくなります。ほっこりしたいときにおすすめです。
0投稿日: 2016.03.15
powered by ブクログ2度目。植物と会話できる花咲家の話。途中木太郎さんと草太郎さんが混ざって混乱してしまった笑 花咲家の人々はほんとに皆優しくて、周りの人も優しいので、読んでてすごく癒されます。どれもいいと思ったけど、最後の話が1番うるうるきた。感動的でした。こんな風に会いたい幽霊に会えたらいいのに。
0投稿日: 2016.02.11
powered by ブクログ植物と会話ができる不思議な一族が住むまちの物語。 いろいろとシリーズを出されているのは知っていて気になっていましたが、本書が村山さんの初読みになります。 なんといっても素敵な設定に惹かれて。 読んでみたら、まるで大人のおとぎ話でした。 純粋さと優しさに溢れてて、心が洗われるようでした。 「大人の」おとぎ話だという所以は、痛みがあるから。 それは、大切な人を亡くした痛み。 途中すこし泣きそうにもなりました。 3姉弟も草太郎パパも、木太郎さんも唄子さんも、おもちゃ屋のおじいさんも、とにかく登場人物もみな優しくていい人たちなんですよね。 この本には、悪意が登場しないんです。 だからずっとにこにこしながら読んでいられる。それと同時に、こんな世界があったら素敵だなあと思わずにいられない。 私もちいさい頃は動植物と話ができたら、といつも夢見ていました。 だから、たとえおとぎ話の世界の中だとしても、こんな人たちがいてくれることが単純に嬉しい。 読んでいてどこか慰められるような、優しさに包まれるような感覚が味わえるのもこの本の魅力なのでしょうね。 いいシリーズと出会えました。
3投稿日: 2016.02.02
powered by ブクログ心にだって 強い弱いがある。 ほんの少し、 ほんの少しだけ、 今より強くなれたら、それでいい。 ほんの少しだけ、 今より優しくなれたら、もっといい。
0投稿日: 2015.08.25
powered by ブクログ村山早紀作「花咲家の人々」再読。緑の想いに関して深く考えてしまう。 私は正直信じていないけれど、でもあっても不思議では無いなと思えました。 ところで、我が家の「観葉植物&野菜」の大繁殖は、果たしてどんな意味があるのだろうか?外の植物が室内に入りたがっているのは(笑)。…冗談は抜きにして、あまり冷たくするのは止めようと思ったのは本気でした。
0投稿日: 2015.07.17
powered by ブクログ花咲家の三人の姉弟を中心にその家族が描かれています。 悪い人はひとりも登場しないので、 読んでいても安心(?)できます。 みんな優しい人ばかりなのですが、 それぞれ心の中に寂しさや悲しさを持っています。 寂しさ悲しさを知っているからこその優しさなのでしょうね。 生きること、生きていることの素晴らしさが描かれています。 人としての生、植物としての生。 どちらも生きているからこそ感じられるものです。 読み終わったときに、 「生きているっていいな。 生きているから今があるんだな」 と、ただそう思いました。 村山早紀さんは「ちいさいえりちゃん」の作者ですが、 大人向けの作品も夢があって素敵です。 まだまだ読んでない作品がたくさんあるので、 これからも読んでいきたいですね(o^−^o)
0投稿日: 2015.06.27
powered by ブクログ古来より、植物と会話ができる力を持ち、 老舗の花屋を営む花咲家の家族が織りなす、 ほっこり系のファンタジー小説の1作目です。 あやかし系の、児童文学作家さんらしく、 作品の世界観も、キャラクターも、作風も、 優しげな、ハートフル・ファンタジーでした。 最初のエピソードは、 今一つ、テンポに乗り切れず、 読むペースもあがりませんでしたが…、 キャラクターや世界観が馴染んだ、 2つめからは、とてもいぃ感じで…、 最後のエピソードでは、ほろほろと…。 「風早の街の物語」シリーズの中では、 あやかし系は控えめの現実路線ですが…、 そのバランスは、とてもよかったですね…。 植物と会話ができる力…ってのが、 何より、羨ましぃ限りです…(^―^) 長く読み続けていきたぃ作品でした…。
0投稿日: 2015.05.16
powered by ブクログ植物と話せる不思議な力を持つ花咲家の人々の物語。優しい話が紡がれていて、何度か涙ポイントが。刺激はないけど、ほっこりする本でした。
0投稿日: 2014.11.22
powered by ブクログ草花とお喋りができる一族、花咲家シリーズ第1弾。村山先生らしい、とても心が温かくなる本でした。 村山先生の本は悪い人が出てこないので安心して読めます。優しい人ばかり…癒されます。 この物語に登場するキャラクターは全員大好きですが、特にお気に入りのキャラは草太郎パパと末っ子の桂くん。二人ともとてもチャーミングでした。 金木犀の香りから始まりクリスマスで終わる連作短編なので、今の季節にぴったりです♩
1投稿日: 2014.10.06
powered by ブクログ植物と話が出来る、戦前から続くお花さん一族のはなし。 いいな。お花と話が出来るなんて。でも、お花と話したり、魔法を使うのが少なすぎてちよっと残念。もっとお花との会話 聞きたかったな… 10年分の祈りを、命の全てを使ってクリスマスに奇跡を起こしたクリスマスローズ。優しいね。 ちょうど金木犀が満開の頃に読めて良かったな。
0投稿日: 2014.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
植物と話ができる一族。 花咲家の三兄弟 まりあ、りら子、桂。 それぞれが、死んだ母への思いを抱えながら、 植物やまわりの人との交流で癒されたり成長したりするかんじかしら。 金木犀が出てくるシーンでは、香りを思い出して、懐かしかったな。 1章のクリスマスローズが4章につながっていくんだねぇ。 泣いた人魚の絵が見てみたいなぁと思った。 最初、なんだか流れがつかめななくて読みにくいかと思ったんだけど、 3人の話をしているのかと思えば 装飾や唄子さんの長い挿入話があったりして、 その切り替えが難しかったんだな。と後で思った。 エンディングは切なかったけど、よかったな。
0投稿日: 2014.09.23
powered by ブクログほんわかするものが読みたくなって、手にした本。 植物の声が聞こえる花咲家の家族の日常。魔法やファンタジーがあると信じたほうが楽しいという気持ち、わかるなぁ。植物の声、私も聞いてみたい。
0投稿日: 2014.09.15
powered by ブクログ植物と会話できる一族、という設定に惹かれ読み始めました。 冒険物語にはない、ほっこりゆったりとしたお話の流れ。 けれどその中に、生きていることとは、などの題材がさりげなく盛り込まれ、こころがあたたかくなりつつも、ちょっぴり切なかったり。 こじんまりしたカフェにいるような穏やかさ、それから花咲家のそれぞれのキャラもすてき。 心がそっとあたたかくなりつつ、ほろりと涙がこぼれてしまったお話です。
0投稿日: 2014.09.06
powered by ブクログ植物と話すことで、ちょっとした魔法を使うことができる花咲家の人々。花咲家の人々の視点から物語が進んでいく優しいお話でした。 どちらかというと不思議な力を持つことに重きをおいた作品でした。家族のつながりも描かれているのですが、ちょっと想像と違ってたかな。 なかなか文章についていけなかったけれど、次作は読もうかな。
0投稿日: 2014.08.19
powered by ブクログ小さい時からこの方のファンタジーが好きで、ちょこちょこ追いかけています。 一応現実世界のお話ではありますが、ファンタジーに近い世界観。短編集で、それぞれの花咲家の個々人にスポットを当てて、登場人物の悩みや葛藤に焦点を当てて、それがいかいに解決?したり答えを見出していくかを一話ずつ丁寧に物語ってます。 紅茶でも飲みながらほっとするのに最適な本。喫茶店にこの本があったら間違いなくその喫茶店の店主は良い人(笑)登場人物たちもみな朗らかな人ばかりで、嫌な人がいません。 「現実にこんな人たちばかりいるわけないやん」とひねくれた私は思ってしまうのですが、そう思ってしまうのを忘れてしまうくらいにこの本の中ではゆったり時間が流れていて、癒されます。現実世界や人間関係に疲れた人にはなおのことおすすめ(苦笑)
0投稿日: 2014.07.13
powered by ブクログみどりの指を持ってる人は心底うらやましいし、まして植物と話せたりするのはいい 普通の人である自分はせめて花と一緒に笑えるといい 花を見かけたときに微笑みかける気持ちの余裕を持ちたいと思う
0投稿日: 2014.06.12
powered by ブクログほっこり温かくいい話なのかもしれないけど、全く話に入っていけなかった。 人物紹介が延々と続いたからなのか、或いはですます調だったからなのか。。
0投稿日: 2014.06.01
powered by ブクログほのぼの。こんな素敵なこと、あったらいいなぁ。 素敵な街、いいなぁ。 植物とおしゃべりしてみたいです。
0投稿日: 2014.05.23
powered by ブクログ2013年10月29日読了。 やさしい物語。……やさしすぎる、気も。一般書で出した意味を、私は受け取れなかったかなぁ。
0投稿日: 2014.05.22
powered by ブクログ花咲家の人々は植物と会話ができる魔法のような力を持っている。 これに惹かれて読んでみたのだけど、語尾が「〜です、ます」で終わる文体で個人的には読みにくく、なんとか第一章を読み終えたけど、微妙。 泣ける方に持って行きたいのか、所々笑いを散りばめたいのか。 それがバラバラな気がして、読み進めることができなかった。 語尾が「〜だ、である」系なら読めたのかもしれない。
0投稿日: 2014.02.02
powered by ブクログ風早の新しい物語。 植物と意志の疎通ができるある一族のお話し。 ”心温まる”とか”心が洗われる”とかいう表現は村山早紀さんの書く風早の物語を読むとよく分かる。胸にストンと腑に落ちる。 今回もまさにそう。 悲しくて泣けるのではなく、優しくて泣けるのは本当に貴重なこと。 多くの人に読んでもらいたい物語です。 読後、本当に優しい気持ちに包まれます。 大げさな話、争いが減るんじゃないかと(笑)
1投稿日: 2014.01.25
powered by ブクログ風早の街シリーズなので限りなく優しく心に染み入る話であるのは間違いない。でもでもわ~ゴメンナサイ、作風がどれも同じテイストに感じてしまって少し飽きが^^;善良すぎるほど善良な人しか登場しないし…。桂くんは可愛くて好きです。話に登場した「みどりのゆび」という本に興味がわきました。
0投稿日: 2013.12.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わりました! 素敵なお話でした(#^^#) ラスト。。お母さんが現れた奇跡は泣きそうになりました(´;ω;`)ウゥゥ どのお話も良かったです♡ 最初…桜子さんが登場した時は嬉しかった。。 あの桜子さんですよね(〃ノωノ) 次読む「竜宮ホテル」はどんな風早の街に住んでいる人が出てくるのだろうと今からドキドキワクワクしてます!!ホテルだから海馬亭の人の誰かが出て来そうだなぁと想像してます(≧ω≦。) 植物たちと会話するのって素敵だと思います♪ 私もお話してみたいなと思ってしまいました(/∀\*) どのお話も奇跡が存在している。。 切ないのもあったけど、 読んでいて最後はあったかくなるような本でした☆★ これからの皆の成長が気になりました(#^^#) 読んでいると登場人物が愛しくなりますね////
0投稿日: 2013.09.30
powered by ブクログ心温まる話で、こんな奇跡があったらいいなぁと。 亡くなって10年、植物の力を借りてお母さんが家族に会いに現れた話に、自然と涙が出てきました☆
0投稿日: 2013.08.21
powered by ブクログコンビニたそがれ堂の作家さんの新シリーズ。 風早の街に住む植物とはなしができる一族の物語。 小路幸也の小説のようなテイスト。不思議ストーリーが好きな人むけ。 サクッと読めて、心地いい物語。
0投稿日: 2013.08.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あらすじは・・・・ 風早の街で戦前から続く老舗の花屋「千草苑」。 経営者一族の花咲家は、先祖代々植物と会話が出来る魔法のような力を持っている。 併設されたカフェで働く美人の長姉、茉莉亜。 能力の存在は認めるも現実主義な次姉、りら子。 魔法は使えないけれども読書好きで夢見がちな末弟、桂。 3人はそれぞれに悩みつつも周囲の優しさに包まれ成長していく__。 私、村山早紀さんの本は一番 カフェかもめ亭 が好きだったのですがこの本が越えた~ やっぱり文の書き方が丁寧で優しい感じが好き そして村山さんの本はやっぱり魔法とかの不思議な感じがいい お花と会話が出来るって羨ましいし 草のたてがみっていう末弟の桂の話が一番好きだった 感動する、癒された~
0投稿日: 2013.07.22
powered by ブクログ少し、不思議なことが起こりやすい海辺の街、風早の商店街に、昔からある花屋さんの、千草苑。 その店を営む花咲家の人々は、植物と話せる一族です。 若い頃はプラントハンターで、今は樹医として腕をふるう祖父、木太郎。 植物学者で、街の植物園に勤めている父、草太郎。 天使のような美貌と優しさを兼ね備えている・・・のに、時々ちらりとブラックな一面を覗かせる長女、茉莉亜。 全て科学で証明出来ると信じる次女、りら子。 少し体が弱くて、本が大好きな末の弟、桂。 そんな花咲家の人々が関わる、少し不思議な出来事が、とても優しく描かれています。 読んでいると、涙が流れるのに、あたたかい気持ちになれます。 登場する人たちが、もう、いちいちみんな好き過ぎて、読み終えるのが残念でした。
1投稿日: 2013.06.23
powered by ブクログあたたかいけれど涙がこぼれそうになるお話たち。 草花も生きているんだよってよく言われる。そのことにさらに夢を抱かせる。 実際に草花がどう思っているかはわからないけれど、花咲家の人たちが言うように私たちが楽しい時は一緒に楽しみ、悲しい時は悲しむ、そんな存在であってくれたら嬉しい。
0投稿日: 2013.06.16
powered by ブクログ最後のお話は、ぜひともティッシュ箱片手に読んで欲しいです。本がべちょべちょになってしまう前に! 村山先生が書く本は、別れと救いの内容が多いです。 人生はお別れの連続…大切な人ともいつかは別れなくてはならない。不条理だと思っても、その時は選べず、私たちは途方もないほど大きな運命の流れの中でたゆたう、小さなひとかけらでしかありません。 でも、だからこそ、忘れたくない思い出や出会い、大切な人との時間はこんなに煌めいているんだと、その何一つが無駄でなく、時間と思い出こそが永遠の物なのだと、先生は本の中でいつも改めて教えてくれる。 大切な人との別れを経験したことのあるすべての大人に勧めたい物語です。優しい気持ちになりたい人、疲れている人にそっと寄り添う物語。
1投稿日: 2013.06.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『コンビニたそがれ堂』の舞台でもある風早の街に戦前から店を構える花屋"千草苑"が舞台の物語。 4編の連作短編。 経営者である花咲家の人々には、植物と会話して心を通わせることの出来る不思議な能力があります。 不思議な出来事を自然と受け入れている風早の街の物語らしく、どこか不思議で温かみのある、ほろっとさせられる作品でした。 再読するならクリスマスの夜に手に取りたいと思います。 著者あとがきによると続編も考えているとの事ですので、続きを楽しみに待ちたいです。
0投稿日: 2013.05.22
powered by ブクログ黄昏時に花束を/夏の怪盗/草のたてがみ/十年目のクリスマスローズ 風早の街に住む、花咲さん家。不思議な力を持っている一家はみな優しい。春に夏に秋に冬に、すてきなことが起こります。不思議なことがおこります。 道端や野原にさく物たちが何を言っているのか聞きたくなりました。
0投稿日: 2013.05.16
powered by ブクログ植物と心を通わすことができる不思議な力を持った花咲家の人々。そんな花咲家の三人の子供達の成長を描いた優しい作品です。
0投稿日: 2013.04.30
powered by ブクログ素敵なお話でした。 優しくなろうと、強い意思を持とうと、ちゃんと生きていこうと、そんな気持ちになります。 今の私には秋生くんの言葉が心に響きました。 たぶん世の中に、最初っから強い奴なんていない みんなほんとはどこかしら泣きたかったり、甘えたかったりする でも、それでもみんながんばってるんだと思う 世界中のみんなが、子どもも大人も、そうなんじゃないかな、って俺は思うんだよ うん、がんばって生きていこう‼
0投稿日: 2013.04.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おっ、村山さん、徳間から、文庫かあ。 綺麗な表紙だなーっと思い手にとる。 おなじみ風早を舞台にした物語。 今度は植物と会話し、その力を借りたりなんかもできちゃう 魔法のような力をもったその名も花咲家の物語。 最初は「なのでした」とか「ありませんでした」という口調が 児童書っぽくて文庫のイメージと合わなくてなんかちょっと違和感が あったのだけれど、読んでいくうちにこの世界にどっぷりつかってしまえば その語りが、とても優しく響いてきて、違和感なんかどこかへいってしまった。 桜が咲き、薔薇の蕾がひらき、緑の波があらわれる、 その光景が泣きたくなるほど、綺麗で、優しくて、心がきゅ~んとした。 うん、ほんっと好きだ。 植物が人を好きでいてくれる、なんて、都合のいい人間の考えることかもしれない。でも、綺麗だな、と言えば嬉しそうに咲いてくれる。 泣いてる人にはそっと寄り添ってくれる、そんな花たちがいてくれたら いいなあ。そうだったら、いいなあっと思う。 命は、前触れもなく消えてしまうこともある。 どうせ消えてしまうなら、別れて哀しい思いをするのなら、 最初からなければいいのに。 どうせ消えてしまうのに、どうせ死んでしまうのになぜ、ここにいるんだろう。 答えてくれる人のない疑問はぐるぐる頭の中で、出口もないままで。 超がつくネガティブ人間な私としては、それ、考えだすと、沈むとこまで沈んじゃうんで、最近はあんま考えないようにしてるんだが、 唄子さんとか、本当に、その別れを経験した人が、 それでも、その哀しみは消えないけど、だからといって 幸せだったことが消えるわけじゃない、っと笑って、生きようとしてるのを みると、なんか、それが答えなのかもなあって思ったりもする。 失うのを、傷つくのを怖がって、そこから逃げてる自分がちょっと情けないかなあって。 っと、思ってたら、秋生くんの言葉にぐっさり刺されるし・・・・。 はい、すみません、私、かんっぜんに怠けもんです。 うう。いやいや、桂くんはもう自分が思ってるよりぜんっぜん、本当に 強い子だから。うん。 いやー本当に、やさしい物語なのに、ぐっさぐっさ、きました。 でも、そのぐっさり具合が、なんとゆーか、上から目線的じゃないので 素直にきける、とゆーか。 これが妖怪アパートあたりだと、たまーにひっかかる時があるんだが、 そのひっかかりが全くなかった。 うん、いい。これは、このシリーズは買い、だな。 桜子さんは、たしかたそがれ堂にも登場してたはず。 うーん、結局たそがれは1巻しか買ってないのだが、やはり、揃えるべきか。 ラストのお話では、 花咲家にとっておきの魔法がおこる。 こんな魔法は、物語の中、だからなんだろうけど、 それでも、どうかこんな魔法のようなことか、哀しみの中にいる人に 起こってくれればいいなあ、っと。 そう、思った。 あと、あとがきで 生命とはご馳走なようなもの、楽しく味わいつくして 最後にごちそうさまでした、って笑顔で言えたら、と書かれていたのが おお、そうなのかっっと、膝をぽんって感じだった。 そっかー、喰わず嫌いはいかんかもなあ。
0投稿日: 2013.04.22
powered by ブクログ花の声が聞ける一族のふんわり優しい物語。雰囲気は好きだがもう少し、ボリュームと言うか厚みが欲しい。この形態での出版ならばもう少し文体を大人と言うか一般向けにしても良かったのでは?
0投稿日: 2013.04.19
powered by ブクログ絵本風の文体でした。 「天使のような」や「妖精のような」などわかりやすそうでわかりにくい比喩がいっぱいでメルヘンチックでした 予定調和の話で辛い話が苦手な人にはオススメです!
0投稿日: 2013.04.17
powered by ブクログ風早の街で、カフェ兼花屋を営んでいる花咲家の物語。 花咲家は、おじいさんの木太郎、お父さんの草太郎、長女の茉莉亜、次女のりら子、末弟の桂の五人家族で、先祖代々植物と会話ができるという不思議な家族である。 この作品の紹介文を読んで、ほのぼのとしたファンタジーかなと勝手に予想していたのだが、最愛の人を失った家族がそれぞれ抱える喪失感や後悔、自信のなさなどいろいろな苦悩を乗り越える話だった。 四つの短編からなる作品であるが、どれも心にしみる良質の作品だった。
0投稿日: 2013.04.13
powered by ブクログとっても素敵なお話。こういう家族、大好き。 優しい父にきれいな、活発な二人姉に、ちょっと弱々しい末っ子くん。おじいちゃんも素敵。植物と会話ができる魔法も優しい素敵な力。 それぞれの悩みもほんと心がキレイだから悩んでしまうことのような。 続きがはやく読みたいなー
0投稿日: 2013.04.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「命」について、「母」について考えさせられる物語。 物語は、植物と会話ができる花咲姉弟の、さりげない日常から切り取られている。 しかし、そこには常に、姉弟の「母」の「死」という現実が横たわっている。 祖父・木太郎、その親友の唄子さん、おもちゃ屋のおじさんの周りには、まだ色濃く戦中・戦後の記憶が残っている。 そして、まもなく訪れるであろう死の匂い。 若くして亡くなった花咲家の「母」。 戦争で亡くなった三角屋のおじさんの「母」。 戦後の貧しい時代になくなった美世子さんの「母」。 子猫を助けたお兄さんの、ゼラニウム好きの「母」。 いずれも生きた姿で物語には登場しない。 しかし、誰の記憶の中でも「母」は優しく微笑んでいて、 大きな存在感を放っている。 ただのファンタジーではない物語の精巧さを感じた。 それから。物語の舞台である風早の街が、「現代」だけでなく、遥か昔から遠い未来まで、ひとつの世界として存在していることを知り、 ほかの時代の風早の物語も覗いてみたくなった。
1投稿日: 2013.03.06
powered by ブクログ同じ場所が舞台だけど、黄昏コンビニ堂シリーズの方が好きかもしれない。花咲家の人々のキャラクターがわかる前にストーリーが進行していくからか、世界感に入り込めなかった気がします。 沢山の植物達と花咲家の長女まりあさんが作った料理を想像するだけで楽しいのだけど、花咲家のお母さんの死がどの家族にも、影を落としていて、優しい話なのに悲しい印象を受けました。メインの語り手りら子よりも、泣き虫の弟桂の話や、今は丸くなったけど、昔は女王様的だったまりあさんの過去話、おじいちゃんの昔の恋物語の方が好きだったかな。桂が助けた白ネコ三びきとか、漫画家先生の幽霊ネコとかモフモフしたいです。漫画家先生のマリアさんへの想いがどうなるか、続きが気になるところです。
0投稿日: 2013.02.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
傷ついたり、困った人を植物の力をかりて、もしくは植物が花咲家の人々と協力して助けてあげます。 その不思議な力よりもその根底にある人を思いやる優しい気持ちに心が温まりました。
0投稿日: 2013.02.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
植物と会話ができる、花咲家のお話。 出てくる人か温かくて、最後にはウルウル。 優しいお話でした。 続編も楽しみ。
0投稿日: 2013.02.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これもまた、新しい風早の街の物語です。 じつは、2回、読み直しておりました。 植物と交流ができる花咲家の人たちと、街の人との心に沁みるお話です。 <草のたてがみ> 220Pの秋生くんが桂くんに言う台詞が、ずんと胸に来ます。 「(略)自分は弱いから仕方ないって思って、それで安心してるんだろう? そのままで。強くなろうとしないで。(略)」 この言葉、そっくり義母に言いたい。 <十年めのクリスマスローズ> これは、クリスマスイブの夜に読むべきだったと反省です。.(笑) 現実は難しいですけれど。本当に、世界中のみんなが、笑顔で、幸せな気持ちに包まれたらいいなぁ。そう思います。
0投稿日: 2013.02.21
powered by ブクログ風早の町を舞台にした1作。 とっても素敵な、優しい魔法のお話。 ですます調なのもあって、優しい童話を読んでいるような気持ち。 植物と心を通わせることのできる不思議な一族も、彼らを自然に 受け入れている町の人たちも素敵。 じんわり心に沁みてくる。
0投稿日: 2013.02.19
powered by ブクログまっすぐに、泣ける。 周りの植物がこんなことを考えているのかな、と思うと少し幸せな世界になった気がします。
0投稿日: 2013.02.13
powered by ブクログ桜子さんがお元気そうでうれしい。「夏の怪盗」がよかった。美世子さんは許せたのか……。三角屋のおじいちゃんが切ない。りら子ちゃんの今後が楽しみなので続編を早くお願いします。
0投稿日: 2013.01.27
powered by ブクログ草太郎さんとツイッターでやりとりしてみたい!楽しいだろうなあ。 読み進めていくうちに、最初はちょっと苦手だったりら子ちゃんを好きになった。十年目のクリスマスローズのあのやり取りがツボ。 続きが楽しみ!
0投稿日: 2013.01.25
powered by ブクログ泣くと分かっていて、ぼろぼろ泣きながら読みました。 自分が年をとったせいか、ひとつひとつ、さりげない所で、たぶん若い方は何で泣いているかわからないような所でも。 優しい語り口調のせいでしょうか。 泣いても良いと思わせてくれる本だと思います。 この物語のように、身近な植物が、自分勝手な人間を恨んでいないといいな、と切に思います。
0投稿日: 2013.01.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
村山早紀さんは、コンビニたそがれ堂シリーズは3冊読んでいます この本も、現実にはありえない不思議なお話でした やさしくて、安心して読めるけど、ちょっと物足りない 面白いけど、きれいすぎるかなっとも思ってしまう さらっとした、さわやかなお話でした
0投稿日: 2013.01.23
powered by ブクログ植物と話ができる花咲家の人々。 茉莉亜、りら子、桂の視点での話が順に続き、最後は、お父さんの視点も混ぜたお話。 もっとガンガン植物と話をして、不思議ワールド全開な感じかと思いきや、全然違いました。 あくまでも、主人公…彼らの物語を描いて、想いも描いて、そこに、スパイスとして、植物との会話が。 でも、話自体には植物が満載というか…あぁ、この人たちの人生は、緑で溢れてるんだなぁ、と。 文体が物語調で、正直、読みやすくはなかったです。 もどかしいというか。 でも、そのあたたかさは確かに物語の温度には合ってる気もする。 そして、それを含めて、まぁまぁ面白かったと思う。 新シリーズの開幕、とあるので、この次が、また面白い話がくるのか、結果的にインパクト勝負になってしまうのか。 期待できます。
0投稿日: 2013.01.23
powered by ブクログ作家生活20年を迎える、村山先生の最新作。幼い頃に読んだままの、優しい世界はそのままに、おとなになったからかまた違った雰囲気で読む事ができました。昼下がりの午後におすすめです。
0投稿日: 2013.01.16
powered by ブクログメルヘンで素敵な能力を持つ家族のお話。 近くに咲いている花や木の見方が変わりそうです。 最後のお話で起きた奇跡に涙が出ました。
0投稿日: 2012.12.23
powered by ブクログ村山さんの描く、こういう、ちょっとした魔法のお話好きだー。 茉莉亜さんがラジオで語りかける言葉がやさしくて良かったです。 それに応える花たちもやさしい。 桂くんと猫の話は本気で泣けました。 猫と住んでいる人、猫と住んだことがある人はハンカチ必須です。 りら子さんの言うことは大事だなあ。「あんただけじゃないんだからね」のセリフでブワッときました。おねえちゃん…!
0投稿日: 2012.12.13
