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powered by ブクログスノーデン氏から著者へ接触があったのは2012年。この告発により、オバマ政権下でのアメリカ市民への盗聴が大きな話題になった。2008年に出版されたティム・ワイナー氏の「CIA秘録」では、CIA設立時から各総理大臣の対応が詳細に書かれている。そこにはオバマ政権も含まれているが、市民への盗聴は、なにも彼の政権下でのみ行われたことではない。「CIA秘録」は機密解除された内部文書をもとにした情報であり、出版当初は大変話題になったそうだ。 それから数年の時を経て、より多くの人がスマホを持ち、インターネットを使用するようになり、情報に触れる機会が増えた。そこでスノーデン氏の告発が一番インパクトのあるタイミングで炸裂したのだと思う。政府にとって不都合な真実を隠そうとする圧力や妨害行為に対しては、今更何も驚かない。いくら有名な新聞社であっても、崇高な理念だけでは資本社会で生き残れないのだ。 そもそも、他人が作った「インターネット」というものを利用しておきながら、自分のプライバシーが守られているという考え自体が甘いのではないかと思う。公共の通信を使用しているのだから、そこへ入力した内容や送信したデータが見られる可能性があることは頭に入れておくべきである。手紙にしても、第三者が配達することにより、開封される恐れがある。ただ「開封しない」というルールをもとにお互い信用しているだけで、実際いつでも開封して、痕跡を残さず閉じ直すことも可能なはず。 プライバシーに関する問題は昔からあったと思うが、インターネットがあまりに便利で簡単に使えるのに、複雑な仕組みをしていることから一般人を煙に巻きやすく、それを提供する側がプライバシーの保護を約束し過ぎたのもよくなかったかもしれない。企業や政府の言葉は建前に過ぎない。自分がコントロールできないものを使用する時は、基本的に誰もなにも信用してはいけないのだ。それでも私たちは他者を信じることでしか世界を動かせない。だからこそ、どこまで信用するかを自分で定義する必要がある。
1投稿日: 2025.10.28
powered by ブクログ【感想】 この本を読んでいるとき、通信傍受に関する事件が日本国内でも発生していた。 LINE株式会社が自社のサーバーを中国に置いており、LINEに登録されている日本人の個人情報やプライベートな会話を、システム管理を委託していた中国企業の技術者が閲覧可能な状態にあった。その後同社は中国からのアクセスを完全に遮断し、サーバーを日本国内に移すことを発表している。 このニュースを見て、私は、「今さらなんだ」という感想を抱いてしまった。LINEが個人情報を外国に流していることなど周知の事実であり、それを割り切りながらサービスを使っていたのではなかったのか、と考えてしまったのである。 そして同時に、スノーデンが抱いていた「プライバシー保護への意志」が、私の中に根付いていないことを知り、悲しくなってしまった。 スノーデンが暴露を行ってから8年近く経とうとも、NSAの責任が追及されることはない。それどころかアメリカは中国をますます「スパイ国家」と認定し、中国製電子機器の締め出しを強化している。アメリカの首脳陣も、NSAの幹部も、自国が構築した監視網は棚に上げ、彼らは罰則を受けることなく今日まで存在しつづけている。 もうこれは、割り切るしかないのだと思う。今さらインターネットを捨てることはできず、したがってアメリカが構築した監視網から逃れるすべはない。 全てが覗かれている世界の中で、少なくとも自分だけは誠実なふるまいをし、火の粉が降りかからないよう生きていくしかない。政府への抗議活動や反対運動を起こそうと思っても、自分だけは捕まらないように注意して行動するしかない。そんな諦めの気持ちが、自分の中に芽生えてしまっている。 スノーデンの「大規模監視システムが存続すべきかどうかを人々に問いたい」という思いは、宙ぶらりんのまま潰えようとしている。悲しいことに、アメリカはあの事件から全く前に進んでいないのだ。 【本書の概要】 NSAが日常的に世界中の通話記録とメールを収集・定量化していたことを、元NSA職員であるスノーデンが暴露した。 NSAと主要ウェブサービス会社、連邦政府は蜜月の関係にあり、「テロから自国を守る」ことを口実に、世界の国々に対して大規模な通信傍受をおこなっていた。 NSAが監視プログラムに対して、「監視しようとしているのは、悪い人間から悪い人間に対する通信だ。いかなる違法活動にも携わっていないアメリカ国民は、何も恐れることはない」と言う。しかし、他者の視線を感じている時に人が考慮できる選択肢の幅は、プライベートな領域での行動時よりもはるかに限られてしまう。「監視されている」という事実自体が行動を歪めてしまうのだ。 スノーデンの暴露に対して、政府よりのメディア、ジャーナリストから誹謗中傷が届いた。 ジャーナリズムの世界に身を置く多くの者にとって、政府から「責任ある」報道というお墨付きをもらうこと(足並みをそろえること)が名誉の証となっている。 アメリカのジャーナリズムは堕落している。 【本書の詳細】 1 スノーデンとの初接触 郵便物の検閲、電話の傍受といったように、歴史上起こってきた大量監視はいずれも、反対派を抑圧し従順を強制することが目的であった。 アメリカの指導者は、テロへの対策という名目で大量監視を擁護し、極端すぎる政策を正当化してきた。 かつてのスパイ・システムはすべて限定された用途に用いられたものであり、望めば回避することも可能であったが、インターネットは違う。インターネットが大量監視システムに変貌してしまえば、人間のほとんどすべてのやりとり、計画、思考まで国家の眼にさらされてしまうのだ。 元NSA職員であるスノーデンから、秘匿回線を通じて送られてきた文章は衝撃的なものだった。 連邦裁判所が、ベライゾンビジネス社(アメリカの大手通信業者)に、 (1)アメリカと海外とのあいだでの通信、(2)アメリカ全土の詳細な通話記録のすべて をNSAに提出するよう命じていた。眼に見えない国家の監視システムがいつでもどこでも、そのシステムを監督する者もチェックする者もいない状態で、秘密裏に何千万人のアメリカ人の通話記録を収集していたのだ。 同時に、こうしたアメリカ人の通話記録の大規模な収集活動は、愛国者法第215条(9.11テロにより制定された対テロ法)により認められていると明記されてもいた。 スノーデンが筆者に情報提供を持ちかけた理由は次の通りである。 「プライバシーやインターネットの自由、国家による監視の持つ危険性について、世界中で議論するようになってほしいのです」。 そのためにスノーデンは、自分の実名を公表することを決意した。例え情報漏洩の罪で刑罰を受けることになろうとも。 2 スノーデンの略歴と彼へのインタビュー スノーデンは若くしてCIAの請け負いという立場からフルタイムのスタッフになり、2007-2009年まで、外交官に偽装してスイスのジュネーヴに駐在していた。CIAを離れてNSAに戻ると、2009年には日本のNSAで勤務するようになる。 スノーデンは上級サイバー工作員となるべく訓練を受けていた。上級サイバー工作員とは、他国の軍隊や民間のシステムに侵入し、情報を盗んだり、攻撃準備を整えたりするスタッフのことである。 各国の監視業の高度なアクセス権限を得て目にしたのは、合衆国政府が広範囲にわたって人々を盗聴しているさまだった。NSAの目的は、世界中のあらゆるプライバシーを消滅させ、すべての電子通信をNSAに掌握させることだったのだ。 こうした監視は倫理的に問題である、と上司に訴えても、即座に「お前の権限ではない」と言われ、目をつぶるように促された。上層部において権力と説明責任を切り離すのはとても容易なのだ。こうした現状を変えるべく、スノーデンは機密情報をNSA内部から盗み出し逃亡をはかった。 彼が自分のキャリアのすべてを犠牲にし、重罪犯として扱われる危険を冒してまで暴露した理由は、道義的責任と使命感によるものだった。 彼は次のとおり語る。「人間のほんとうの価値は、その人が言ったことや信じるものによって測られるべきではありません。ほんとうの尺度になるのは行動です。自らの信念を守るために何をするか。もし自分の信念のために行動しないなら、その信念はおそらく本物ではありません」 「プライバシーも自由も存在しない世界には住みたくありません。インターネット独自の価値が奪われた世界には」 「そうしたシステムを破壊したいわけではありません。ただ、そのシステムが存続すべきかどうかを人々に問いたい」 また、彼は自らの身に起こりうることを予想しこう語っている。 「1917年のスパイ活動法に違反する、と政府は主張するでしょう。なるべく刑務所には行かずにすませたいが、政府からどんな仕打ちを受けようとも、私は耐えて生き続ける。しばらく前にそう決めたんです。何もせずにただ黙って生きることはできません」。 自分の身に起こること、そしてアメリカを敵に回すことへの覚悟を、驚くほど冷静に語っていた。 そんな彼の姿勢に、筆者は強く心を打たれた。 3 リーク記事の発表 スノーデンのリーク記事の第一報はガーディアン紙から発表された。 「NSAがベライゾン加入者数千万人の通信履歴を収集」 この記事への反響は凄まじい規模であった。 政府は「通話履歴収集プログラムは、国をテロリストの脅威から守るために不可欠なツールだった」との声明を発表するが、賛同はほぼ皆無だった。 第二報はPRISM計画の暴露である。 マイクロソフト、Google、Yahoo!、Facebook、Appleなど、9つのウェブサービスを対象に、ユーザーの電子メールや文書、写真、利用記録、通話など、多岐に渡るサービスの情報をNSAが自由に獲得できる計画の全貌である。これによりNSAは「いかなる外国人」も監視することが可能になり、外国人と連絡を取ろうとするアメリカ人の情報も、容疑の証明無しに取得することができる。 前回同様、反応は爆発的であった。しかも今回はインターネット企業という地球規模にまたがる会社の情報だったため、反応も世界規模だった。 さらに「バウンドレス・インフォーマント・プログラム」の記事が発表される。これはインターネットや電話回線を傍受して得たメタデータの量を国ごとに表示し、分析するためのソフトウェアである。 また、NSAが日常的に世界中の通話記録とメールを収集・定量化していたことを指し示す記事も発表された。NSAは、外国の情報のみに集中すると法的に定義していたはずなのに、外国の通信システム利用者のみならず、アメリカ国民も同様にNSAのターゲットにされていた事実をこの資料が証明していた。 4 NSAと民間企業の提携 4本目のリーク記事の後、ついにスノーデン自身にインタビューする12分の動画が、ガーディアンのウェブサイトにアップされた。スノーデンが潜伏していた香港のホテルに記者が殺到する。合衆国政府はすでに、香港政府にスノーデンの逮捕と身柄引き渡しを要求していた。 NSAと民間企業は蜜月の関係にあった。 NSAは正式には公的機関であるものの、民間企業と幅広くパートナーシップ契約を結び、主力業務の多くを外部委託している。アメリカの諜報予算の70%は民間企業に支払われていると言われており、インターネット企業や電話会社と協力して、顧客情報を入手しているのだ。 PRISMプログラムの運用により、フェイスブックやスカイプ等のやりとりの履歴が政府に渡されていたことが発覚する。 特に政府と蜜月だったのはマイクロソフトだ。同社は、顧客に提供している自前の暗号化システム――プライバシー保護のために不可欠だとうたったシステム――を回避するシステムを、NSAと協働で構築してしまっていた。 これは何もマイクロソフトだけではない。ツイッター以外の会社は、政府機関が情報を入手しやすいシステムを構築することに協力していたのだ。 しかも、情報の収集基準は、「合法的な外国の情報収集の助けになるかどうか」という一点のみであり、例えアメリカ人同士の会話を誤って収集していたとしても、全面的許可が与えられることが慣例となっている。 5 諸外国との関係 NSAと諸外国の関係には3つのカテゴリーが存在する。 A層がオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、イギリスで構成される「ファイブ・アイズ」と呼ばれる国で、NSAとの通信傍受に関して技術協力や提携を行う密接な国である。 B層が限定的協力国であり、特定の活動に協力する国であると同時に、求めてもいない監視をされている国でもある。A層以外の多くの先進国(日本やドイツ、ギリシャ、イタリア、韓国など)が当てはまる。 第3層がアメリカが日常的に監視し、協力関係がほとんどない国で構成される。先進国でいえば中国やロシアなどが当てはまる。 かつてアメリカは、「バックドアが仕込まれている」という口実(確証を得ていたわけではない)をもとに、ファーウェイとZTEの機器やサービスの禁輸措置を行っていた。 しかし、NSAは国外に輸出されるルーター、サーバー、その他のネットワーク機器を定期的に受領、応酬し、それらの機器にバックドアを仕込んで出荷していることが分かっている。中国機器に監視機器が埋め込まれている可能性はおおいに考えられるが、アメリカもまさに同じことをしているのだ。 中国製品に対する合衆国政府の非難の背景には、中国が監視をおこなっているという事実について世界に警告を発したいという思いがあったのだろう。しかし、中国製品にアメリカ製機器のシェアを奪われてしまえば、NSAの監視網が弱まってしまうというのも大きな動機としてあったはずだ。 2007年、NSAのサーバーとシステムの増強、そして新しいプログラム「XKeyscore」が開発された。これらを使えば、Eメールアドレスさえわかればどんな人間でも監視できることが明らかになった。XKeyscoreによって30日間で収集されたデータの量は、SSO部門だけで400億件を超えている。 世界中のあらゆるものをスパイできるシステムは、外交操作を可能にし、経済における優位性を獲得できるだけでなく、世界そのものを把握し続けられる。アメリカがあらゆる存在の行動、発言、思考、計画をすべて把握できるようになったとき、アメリカから誰も逃れられず、アメリカを誰も監視できなくなる。いかなる透明性も説明責任も無い、無限の権力の誕生である。 6 プライバシーについて プライバシーを保護したいという願望は、人間が人間らしく生きるために必要不可欠なものとして、われわれ全員が共有する願望だ。 個人的な領域とは、他者の判断基準に左右されない場所であり。逆に、他者の視線を感じている時に人が考慮できる選択肢の幅は、プライベートな領域での行動時よりもはるかに限られる。つまり、プライバシーの否定は、人の選択の自由を著しく制限する作用がある。 監視は人々を委縮させ、人々の被害妄想と正当な警戒心の境界はますます曖昧なものになっていく。言い換えれば、国による大量監視は、弾圧へとつながるのだ。 大規模監視のリークに対する合衆国の言い分は次のとおりである。 「監視しようとしているのは、悪い人間から悪い人間に対する通信だ。いかなる違法活動にも携わっていないアメリカ国民は、何も恐れることはない」 しかし、権力組織にとっての悪い事の中には、違法行為や暴力活動、テロ計画だけではなく、重要な反対行動や純粋な抵抗活動も含まれる。単純な抗議運動を不正行為あるいは脅威と同一視するのは、権力側のさじ加減である。 「権力の拡大によって影響を受けるのは特定の個別グループだけだ」と政府が国民を説得し、自分たちの抑圧的な行為には眼をつぶるように国民を言いくるめている。 政府に同調する市民はこう言う。 「彼らが私を探す動機はなく、大量のデータから私を見つけ出すことも困難である。そのため、市民の自由に対する脅威は(個人レベルでは)大したものではない」 しかしながら、社会の自由をはかる本当の尺度は、その社会が反対派やマイノリティをどう扱っているかにあるのであって、「善良な」信奉者をどう扱っているのかということにあるのではない。 また、NSAの監視プログラムは過剰な量の情報を傍受しているため、本物のテロリストが企てている本物の計画を目立たなくし、国家をかえって脆弱にしているとの指摘もある。 7 メディアの堕落 スノーデンの暴露後、一部のジャーナリストやメディアがスノーデンと筆者を売国奴や犯罪者とみなし攻撃した。 「機密情報のリークは、国家の安全をおびやかす行為だ」という理由である。 同様の理由から、司法省がFOXニュースのワシントン支局長であるローゼンの行為を犯罪視した。しかしながら、ローゼンの行為はすべて伝統的なニュース番組の範疇に収まるものであった。言い換えれば、オバマ政権はジャーナリズムそのものを犯罪視したのだ。 政府とメディアは反対派の人間を人格障害と結びつけ、攻撃した。誹謗者の中にはニューヨーク・タイムズといった政府寄りの一流新聞社も含まれていた。 大企業の構造の中で生きる者は、組織の秩序を乱そうとせず、組織におもねるようになる。こうして彼らは組織の力を自らと同一視し、それと戦うのではなく、服従するすべを身に着けるようになってしまうのだ。 今日、ジャーナリズムの世界に身を置く多くの者にとって、政府から「責任ある」報道というお墨付きをもらうこと(足並みをそろえること)が名誉の証となっている。そしてそれが、アメリカのジャーナリズムが不正を監視する姿勢をどれだけ失ってしまったかを如実に物語っている。
7投稿日: 2021.04.14
powered by ブクログアメリカの度を越したぶりを内部告発し、大きなニュースとなり一躍名が広がった元NSAとCIAに勤めたスノーデン。ジャーナリストである著者が彼から受け取った多くの機密文書とともに、告発に至った経緯を綴る。定番のやりとりなんかはスパイ映画さながらで、これがリアルに行われていたのだからなおさらドキドキ。US政府やマスコミによるキャンペーンの実情や大手通信会社とのつながり。監視にかけられている税金額もすごい。みんなが知っておくべきことだと感じた。
1投稿日: 2020.08.26
powered by ブクログ2019年に本書を読了したが、現在話題になっているファーウエイのセキュリティ問題がこの時期から疑われていたものだということが驚きだった。
1投稿日: 2019.03.24
powered by ブクログ図書館で借りて読んだ ちょうど『日本国の狂謀』を読んだあとだったので、アメリカでも同じ(政府と大手メディアが完全につながっている)、さらに規模が大きく根が深くがっかりしたが、本来のメディアの役割を果たそうとしているこの筆者のような人もいることが救いと思う スノーデンとのやりとりもおもしろかったが、ラストの「自分達の考え(政府を批判している)が偏っていると言うならば、政府側についている人も偏っているということになる」 という考え方がなるほど確かにと思った 私は片方の意見だけを押しつけられ、隠され、うまく操作される側になるのは真っ平と思う
0投稿日: 2017.11.26
powered by ブクログ毎年恒例、プーチン大統領が国民の質問に丁寧に答えてくれる よという茶番劇…じゃなかった、TVショーが今年もロシアで放送 された。 そこに登場したのが誰あろう、エドワード・スノーデン氏である。 そう、アメリカ政府の情報監視活動を暴露した、元NSA(米国 国家安全保障局)の元職員だ。 アメリカ政府による監視活動んいついて述べた後、ロシアも 同じような監視活動をしているのかというのがスノーデン氏 からの質問だった。 プーチン閣下曰く「情報収集に関しては法律を順守して行って いるが、アメリカみたいに豊富な予算し、技術的能力もないさ」。 あぁ…元KGBがこんな答えですよ。なんたる茶番。 さて、本書である。ある日、著者は1通のメールを受け取る。署名 には「キンキナトゥス」。古代ローマで独裁官に指名されながらも、 反乱軍を鎮圧したのちに独裁官をあっさりと返上して、平民に 戻った伝説の人物。 このメールの差出人こそ、エドワード・スノーデン氏である。 本書は大きく3つのパートに分かれている。第1パートは著者と スノーデン氏との接触から、スノーデン氏が持ち出した秘密文書 をいかにして公開するか。スクープを掲載することになった英紙 「ガーディアン」との駆け引き。 第2パートは実際にスノーデン氏が著者に託した文書の一部を 掲載し、どんな監視方法が取られていたかを詳しく解説している。 そして、第3パートは報道後のアメリカ大手メディアの反応と、 著者が考える報道の役割である。 アメリカ政府の世界規模の監視活動の内容も、報道当時と同様、 ショッキングだ。だが、それ以上に衝撃だったのはアメリカの大手 メディアが行ったスノーデン氏及び著者に対するネガティブキャン ペーンだ。 ペンタゴン・ペーパーズやウォーターゲート事件を報道したアメリカ のメディアは、いつから政府の提灯持ちへと変身したのか。 9.11後、アメリカは「テロが起きたらどーするんだよ」と国民の恐怖 を煽り、愛国者法などという悪法を通して来た。NSAはアメリカ人に 対する監視活動は行わないと約束していたが、それさえもテロの 脅威の名の下、なし崩しになった。 アメリカ政府が言うように、テロを未然に防ぐ為に必要であるので あれば、ボストンマラソンでの爆破テロは未然に防げたはずだった のではないか。 日本でも特定秘密保護法案が出来、国家安全保障会議が誕生 した。将来、アメリカと同じことをしないとは言い切れない。 他人事ではない。こうしてネット上に、ああだこうだと書いてる ことが、どこかで秘密の目に監視されているのだから。キャー。 尚、アメリカがドイツのメルケル首相の携帯電話を盗聴していた との報道があった後、「安部首相の携帯電話は大丈夫」と官房 長官が胸を張って断言していた。 それって…盗聴に値しない人物ってことですけど。
0投稿日: 2017.08.20
powered by ブクログ発達した今、どれだけの情報が、自由に、自在に操られて、操れるようになっているか。 プライバシーなんて、もう、ないのかもしれない。 そんな世界が近い、 警鐘を鳴らしても、これが進化なのかもしれないなと、危機感薄く、私は思った。
0投稿日: 2017.08.08
powered by ブクログスノーデンさん正義感強いなあ。 個人的には、別にそんなに悪いことしてる訳でもないので、別に監視されててもいいなあ、それでテロも防げるなら、って思った。笑
0投稿日: 2017.05.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
オリバー・ストーン監督の映画「スノーデン」を補完しようと読んでみた。 本書の前半は、映画の香港でのシーンそのままだ。本書を読んで、スノーデンの決意、その貴重な情報をいかに効果的に世に問うかに煩悶とする<ガーディアン>陣営の苦悩が良く理解できた。本書を読んで、映画を再度見直したくなった。 映画ではジョセフ・ゴードン=レヴィットが実に人間味のあるスノーデン像を演じきっていて、実物以上の好人物と思って観ていたが、本物のスノーデンも実に知的で思慮深く、なにより覚悟が素晴らしい。 言葉のひと言ひと言が、実に深い! 「マスメディアの自由闊達な精神の保持とインターネットの自由のために戦ってください。私は政府の最も暗い一画で働いてきました。彼らが恐れるのは光です。」 「われわれは原則を強化すべきなのです。権力を持つ者がプライヴァシーを享受できるのは、一般人も同じように享受できる場合に限られるという原則を。人間の方策としてというより、自然の摂理として働く原則を。」 そして逃げ隠れせず、自ら名乗った思いも素晴らしい。 “自分が何者なのかを合衆国政府に定義させるのではなく、世界が見つめる中で自ら定義する” 情報ソースが秘匿されることで回りに及ぼす被害にも配慮したという(自分が情報を抜き出したという証拠すら残してきたというのだから恐るべしだ)。 さらに、身元を明かした上で、必要以上に、その身を晒すことはしない。それは自分がリークした情報、“真実”の中身から世間の注目を逸らしたくないからだと。 お金にもなる、保身にも、身の安全にもなる各種のメディアからの取材要請を一切拒否し、”名声を求めるナルシスト”という、合衆国政府寄りの罵倒を封じ込める。 そんな毅然とした行動を、僅か29歳のエンジニアが取れるものだろうか。余程、己が接してきた「政府の最も暗い一面」の闇が深かったと思わされる。恐るべきことだ。 本書の中盤からは、持ち出された情報の一部が紹介されるが、そこは斜め読み。その情報の重要性が正直イマイチ理解できなかった。 そして後半は、スノーデンの話題から離れて、記者として著者の身に及ぶ影響、こうした反政府的な情報を取り扱うことの危険などが語られて、それはそれで面白い “ジャーナリストの肩書がなくなると、報道の正当性が疑われる”、 “さらに、”活動家”にされると、法的な面にも影響が出てくる“、 “いったん”活動家”の烙印を押され“、”活動自体が犯罪と見做される“ そういったことを、著者グレンは、身をもって学んだという。ジャーナリストが政府の秘密を発表するのは一般的に合法とされるが、それが重要な秘密ともなると、法ですら守ってくれないということか・・・ そんな、世界の真実に迫ろうとする記者たちの闘いの話も実に興味深いが、やはり、香港を離れてからのスノーデンのその後も、もう少し知りたかった(が、それをスノーデンが望んでいないことも理解できる)。 <ガーディアン>がスノーデンの情報を発表した時に、そのサイトの冒頭にこう記した; “ダニエル・エルスバーグやブラッドリー・マニングと並び、スノーデンは合衆国史上最も影響力を持つ内部告発者としてその名を歴史に残すだろう” そのスノーデンに、著者グレンが“何度も繰り返し質問した結果”、最後にたどり着いた、“本物と思える回答”、 スノーデンの本心を備忘として記しておこう。 「人間のほんとうの価値は、その人が言ったことや信じるものによって測られるべきではありません。ほんとうの尺度になるのは行動です。自らの信念を守るために何をするか。もし自分の信念のために行動しないなら、その信念はおそらく本物ではありません」
0投稿日: 2017.03.03
powered by ブクログアメリカのNSAがあらゆる電子情報、通話記録などをなんでもかんでも収集していることを暴露したスノーデン氏のこと、および体制の顔色をうかがうジャーナリズムへの警鐘が記載されている。 スノーデンから筆者への最初の連絡が2012年12月1日。それからすでに4年以上経過しているが、きっと今でもNSAは情報を集めているだろうし、人々はそれに慣れきってしまっているように感じる。 ちょうど映画『シチズンフォー スノーデンの暴露』が公開されているのだが、やはり喉元過ぎて熱さをわすれるんだな、人間は。
0投稿日: 2017.02.23
powered by ブクログ本書は、エドワード・スノーデンの告発に協力した、イギリスの新聞社ガーディアンのグレン・グリーンウォルドによるドキュメントです。スノーデンの告発は、アメリカでは激震するような内容でしたが、日本では他人事のように扱われており、実際、自分もその一人でした。 スノーデンは、アメリカ国家安全保障局(NSA)の局員であった頃、アメリカの執拗な監視体制に嫌気が差し、国家機密を新聞社へリークしました。そのリークの内容は、NSAがアメリカ全土、そして全世界のメール、電話の内容を監視し、更には、スマートフォンやパソコンのカメラや内蔵マイクを遠隔操作することにより、無差別に個人情報を収集していたというものです。 もちろん、アメリカにおいては、この告発は重大な犯罪であります。危険を冒してまで、スノーデンが告発した理由やその後の生活など、まるでSFと錯覚してしまいそうな実話が記されています。 先でも述べましたが、日本人はこの事件について他人事のように扱う傾向にあるそうです。政府のあり方、報道機関のあり方、国民一人一人の考え方というものを考え直すためにもおすすめの一冊です。 (ラーニング・アドバイザー/物理学 KOCHI) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?bibid=1660478
0投稿日: 2017.02.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2014年刊。◆アメリカ国家安全保障局(NSA)は、大統領の指示下で秘密裡に米国民あるいは外国政府・企業を盗聴して戦略情報を取得。本書は①これを暴露したE.J.スノーデンと記者との接触、情報入手、その報道までをドキュメンタリータッチで描く。また②Sが公開した機密文書の内容と③著者の米オバマ政権への批判から構成。◆①は過日の「BS世界のドキュメンタリー」にもあり新鮮味はないが、②は日本に関係ある内容が暴露。暴露文書にあるとおりの、内閣府や日銀等への米による盗聴が、折しもウィキリークスで報じられたばかり。 ◇ここまでは予想されたところだが、その後の対応には暗然。独仏ですらなした厳重抗議に比して「遺憾の意」のみ。建前で押し通せる時は強いのに…。また独など、情報を米に渡さないことを謳い文句に自前のネットワークシステムを自国民に勧誘していることと余りに違う。◇抗議しない、できない理由につき穿った見方?。◆監視システムは批判者を黙らせる目的。が、全ての監視は不可能なので、監視していると思わせればよい(ベンサム)。⇒いかな心構えが要か?。◆暴露⇒米議会で超党派の反対。NSAへの予算凍結。ここが米の凄いところ。 ◇S氏や著者が凄いのは言わずもがな。
0投稿日: 2017.01.24
powered by ブクログスノードンの問題は、現時点でも未解決の問題としてメディアでも度々話題になっている。 米国情報機関の機密情報の取り扱い、ということ以上に、インターネット社会における情報の取り扱いについて、一石投じた事件として、当時、どのような動機、背景で、何が起こったのか知ることは重要なことだと思う。 インターネットこそが国境を越え、自由に情報を展開することができる場であると同時に、それを管理することが可能であれば、それを誰かがコントロールし、その自由を抹殺することすらできる。 本著は”暴露”した側が書いたものであるが、これを否定的に取る側の論理にも触れられているし、事の本質にも深く踏み込んでいるので、頭の整理としても一読の価値があると思う。 サイバーセキュリティの問題は、IOT化が進むにつれて、益々、脚光を浴びてくるだろうし、情報の取り扱いの考え方自体をコペルニクス的発想の展開を以って変えていかないと、解決の糸口が見つけられないような気もする。(それが何かは全く見当がつかないが) 以下引用~ わが国(米国)の憲法の起草者たちは、幸福の追求のために望ましいい条件を確保することを保障し、人間の精神性や感情、知性の重要性を認めた。彼らは、物質的幸福は人生の痛みや喜び、充足の一部でしかないことを認識し、合衆国国民の多種多様な信条、思想、感情、感覚を保護することを求めた。政府との関係においては、誰からも干渉されない権利を国民に付与した。 (最高裁判所判事ルイス・ブランダイス) パノプティコン(一望監視装置) 閉じこまれた者に常に見られているという意識を植えつけ、権力が自動的に作用する状態を作り出す。 肉体的な安全より上位にある中心的な価値とは、国家をプライベートな領域ー合衆国憲法修正第4条で定義される”身体、家屋、書類、個人資産”-に関与させないことだ。それはこの領域が人生の質を左右する多くの特質ー創造力、探究、親交といったものーのるつぼのようなものだからだ。
0投稿日: 2016.12.27
powered by ブクログ「NSAは外国人にかぎってプライヴァシーを侵害します。」実際には全員が対象。 NSAの資料が公開され、アメリカのデータ盗みが明らかになった。外国首相のケータイを盗聴していたのもすごい話だ。 データの内容ではなくメタデータを集めたのはとても興味深い。つながりを追えば内容もわかるのは面白い。 メディアが国の従僕であるという批判は、全世界で共通のものだと感じた。
0投稿日: 2016.05.29
powered by ブクログ知らないうちに監視されてた。何も自由はない。真のジャーナリズムに裏打ちされた全現代人必読書ではないだろうか。
0投稿日: 2016.02.04
powered by ブクログPGPは特定のやりとりには有効 OTR(チャット) DellはNSAの請負い企業 NSAは日本にもある Cryptocat TwitterはPRISMを拒否
0投稿日: 2015.11.26
powered by ブクログ図書館で予約して、1年近く待った。 あの衝撃的な暴露からも、この本の出版からも、随分日がたち、印象が薄らいできていた。今年のアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞をスノーデン氏のドキュメンタリーが取ったのも知らなかった・・・ あまりにもいろいろなことが起こり、大事なことをどんどん忘れてしまう。この遅いタイミングに読めたことは逆によかったのかも。 読み始めるまで、スノーデン氏に対しての私の評価は全く定まってなかった。それもそういうふうに操作されていて、それに乗ってしまっていたのだなあと思う。一市民の立場で、彼の行動に疑問を挟むこと自体がおかしかった。権力者じゃないのに。 恐ろしい世界に生きているのだなあ。毎日頼りきっているGoogleやAppleなどは私たちを大きく裏切る。それなのにまだ、ありがたく毎日毎分使用することをやめられないでいる。なんて情けないのだろう。 アメリカは自由な国、という印象だったけど、いつからそうではないことに気がついたのか。 イギリスもひどい。 日本だけではないのだ。大手メディアの情けなさは、世界共通だったのだ。 読んでいるときはもちろん、今また書きながらも暗い気持ちになってきた。 ”秘匿性こそ権力濫用の礎であり、濫用を可能にする力なのだ。” 25ページ ”眼に見えない国家の監視システムがいつでもどこでも、そのシステムを監督する者もチェックする者もいない状態で、秘密裏に人々を見張っているのだ。” 43ページ ”1798年のトーマス・ジェファーソンだ。「権力に関わる事柄で、もはや人間への信頼を語るのはやめよう。悪さなどしないよう、権力者を憲法という鎖で縛るのだ」 ” 45ページ 日本の政治家は憲法は権力者を縛るものだとわかっていないのではないか。まさかそんなことはないだろうけど、そう思えてくる。 ”しかし、愛国者法ができたときには、この法律が合衆国政府に、ありとあらゆる人間の記録をこれほど、大量に、無差別に収集する力を、与えることになろうとは、誰ひとり考えていなかっただらう。おそらくは2001年にこの法律を起草したタカ派の共和党下院議員たちでさえ。あるいは、この法律を市民の権利を脅かすものと見ていた人権擁護の唱導者たちも。 ”51ページ 法律は一人歩きしていくんだ。 ”臆病で、リスク回避が先決で、いつも政府の言いなりになっているマスコミの典型 ”95ページ ”監視システムが効果的に人の行動を統制できるのは、自分の言動が監視されているかもしれないという認識を人々に植え付けるからだ。” 261ページ ”「アメリカの、ジャーナリストは臆病だ。だから嫌われ者になれず、ホワイトハウスに戦いを挑むことも、真実を伝えることもできないでいるのだ」と非難した。” 353ページ ”今回のような国家の横暴な振る舞いを公にするのはもちろんのこと、政府が新聞社のニュース編集室にまで立ち入り、情報を破壊するよう命じた他いうこと自体、まちがいなくきわめて報道価値の高い事件だ。にもかかわらず、〈ガーディアン〉は口をつむぐという道を選んだ。イギリスにおける報道の自由がいかに危ういものか。この事件はそのことを如実に語っている。” 360ページ ”今日、ジャーナリズムの世界に身を置く多くの者にとって、政府から”責任ある”報道というお墨つきをもらうこと―何を報道すべきで何を報道すべきでないかについて、彼らと足並みを揃えること―が名誉の証となっている。これは事実だ。そして、それが事実であるということが、アメリカのジャーナリズムがどれだけ体制の不正を監視する姿勢を失ってしまったか、そのことを如実に物語っている。” 371ページ 日本のことをいっているのかと思った。
0投稿日: 2015.05.20
powered by ブクログ行政、立法、司法、報道の四権という考え方のもと、報道機関は政府の透明性を確保し、職権濫用を抑制する機能を持つべきである。
0投稿日: 2015.04.29自民党も変わらない気配が
私があなたの行動を知りたいと思ったとき、電話の"内容"を盗聴する必要はない。あなたがかけた"電話"の記録をすべて見ることができれば、通話した相手がひとり残らずわかる。 2004年にNSAが令状を取らずに違法に盗聴しようとしたことをバラそうとしたニューヨーク・タイムズに対しに対し、ブッシュ大統領は執務室に呼びつけこの事実を明らかにするとテロリストを手助けすることになると、意味不明の主張を繰り返した。テロとの戦いで正当化されてきた"国家安全保障"の過度な濫用を改革すると誓って選出されたオバマもベビーフェイスにはほど遠い。長年の間オバマに肩入れしてきたアメリカ人ジャーナリストも今ではオバマを報道の自由に対する重大な脅威ーニクソン以来、最も弾圧的なリーダーーととらえるようになった。 外国諜報活動監視裁判所は通信業者Verizonに対しアメリカ国内、国際通信の通話記録をNSAに提出するように命じていた。この裁判所が1978年から2002年まで諜報活動が却下された件数はゼロ、その後10年で2万件以上の承認に対し却下は11件だった。ついで911を受けて制定された愛国者法により政府が企業の業務記録を入手する際に必要とされる基準が"相当な理由がある"から"関連がある"場合に格下げされた。さらにオバマは1917年のスパイ活動法を適用して7人の内部告発者を逮捕しており、これは成立以来前政権までに逮捕された人数の倍を超える。 ブッシュ政権でNSAを擁護したのは共和党員だったが、オバマ政権では今度は民主党支持者が擁護に回った。こうなると個人の人権ではなく敵味方の主導権争いでしかないのだが。 エドワード・スノーデンが明かそうとしたNSAの自国民に対する監視活動はマイクロソフト、グーグル等大手9社のサーバーから直接データーを収集するPRISM計画ーこの計画によってNSAはインターネット企業から欲しい情報をなんでも手に入れられるようになったーなどでスノーデンの動機はインターネット空間の自由を守るということになっている。 それではNSAの監視は対テロ戦争に効果をあげたのか。愛国者法の忍び込み条項ー相手に知らせることなく捜査令状を執行できる許可ーが適用されたのはほとんどがドラッグ関係で詐欺が1割未満、テロ案件はわずか15件と1%ほどだ。それにもかかわらず大量のメタデータを入手したことがテロを防いだという実例を司法省は一つも挙げられていない。 多くの御用メディアがスノーデンと著者のグレン・グリンウォードを攻撃した。NSAの監視に反対する一般のアメリカ人の多くもスノーデンの逮捕はやむなしと考えている。それでもスノーデンの暴露はアメリカを少し動かしかけた民主党議員と共和党議員が共同でNSAプロジェクトへの予算を凍結する法案を提出し、賛成205、反対217と僅差で敗れたものの賛成は民主党、共和党ほぼ半々の支持を得たのだ。
1投稿日: 2015.04.19
powered by ブクログ結局私は、スノーデンとは何を暴露したのか?ということについて、ぼんやりとしか理解していなかった。 本書は、スノーデン氏が何に気付いて、命すらかけて暴露しようとしたのか。そして、その情報がどのような経緯を経て公開されたかを克明に描いている。 しかし、それでも自由の国アメリカだからこそ、国はどのように国民を監視しているか、暴露する報道はなされ、本書は執筆された。 翻って、我が国ではなにも....
0投稿日: 2015.03.26
powered by ブクログ聞きなれない政府機関名や官僚の役職的な単語が多すぎて、凄く読みづらかった。 「オバマ政権は酷い国家運営をしている」という暴露には成ったが、とどのつまり終息してしまった。 政府には敵わない! 一流企業が米政府に個人情報を自由に操る権利を委ねている実態は恐ろしい事実ではある。 それらの企業は政府に国家予算で守られているとも言えるのではないだろうか… 読めば読むほど、小市民には何も出来ないと痛感した。
0投稿日: 2015.03.26
powered by ブクログ2013年6月、香港にて本書の著者やその他数人に対し、 アメリカ合衆国NSA元職員のスノーデンが自身の良心に従って、 行きすぎたアメリカの監視体制に関する機密文書数万点を暴露したことは、 日本でも大ニュースになり、みなさんもご存じだと思います。 その機密文書の内容は、アメリカやイギリスの新聞社から記事として発信され、 スノーデンはモスクワに移動して逮捕を逃れ、 本書の著者であるグリーンウォルドも共犯者とみられる向きもあり、 ブラジルのリオデジャネイロに住んでいながらも、 アメリカに帰国した際には連行される危険性も否定できないらしいです。 そんな危険を冒してまで、 政府に屈せずに報道をしていくのが、 真のジャーナリストである、と著者は述べていて、 昨今の、政府にお伺いを立ててから記事にするような、 たとえばニューヨーク・タイムズ紙の記者などを痛烈に批判しています。 そのようなスタンスで、 本書はスノーデンのリークした機密文書の紹介や、 香港で彼と著者たちが出会うまでについてや、 なぜNSAによるインターネット世界全監視システムであるプリズム計画などが プライバシーを侵害することがよくないのかという、 どうしてプライバシーが必要なのかについての論考や、 そしてマスメディアの現在についての批判や記事発表後の 著者自身のあまりいいとはいえない状況などについて書かれています。 僕はこのNSAによる世界監視が暴露されたことは喜ぶべきだと思いました。 アメリカのオバマ政府は、 「国民の監視や盗聴や通信の傍受はしてないよ!外国人に対してだよ!」 というような苦肉の言い訳をしていて、 それに対して、マーク・ザッカーバーグ(FBの創始者)が、 「世界を相手にしているウチの商売に気を使えよ」的な愚痴を言ったとか。 そうなんです、世界監視には、フェイスブックもヤフーもグーグルも、 いろいろな企業が協力しているそうです。 そうやって、プライバシーを盗んでいるんですね。 そうしたことが秘密裏のままだと、 本当に闇の中でもっと権力を強めてしまいかねない。 日本もそうだけれど、政府っていうものは、国民やジャーナリストが厳しく見ていないと、 なにをしでかすかわかったものではないなと感じるところです。 また、著者の主張の優れているところの一つは、こういうところです。 肉体の安全を超一級の優先事項として、 精神的な価値すなわちプライバシーの安全などを明け渡すよう迫る 「監視国家是認」の言説は考えが浅いように思われるし、 詭弁として受け取れるというようなところ。 そうなんですよね、肉体の安全すなわちケガや死に対する不安を過剰に煽って、 それらを回避するためなのだから、精神的な価値つまりプライバシーを さしだしなさいという、強引な論法なんです。 そして、読んでいて感じたのですが、 他人と違ったままでいたかったなら、知性を磨かなくちゃいけないと感じました。 労力がいるけれど、他人と違うという理由で自分に張られるレッテルを、 それはレッテルだとして説明したり論破したりしなければならないだろうからです。 へんなもので、人と違うことをすることには説明責任があるかのように扱われる。 アメリカじゃ、あいつは人格障害だとか社会不適合者だとか レッテルを張られる場合があるらしい、問題が大きくなると。 こういうのは健全バカだと思う。 我田引水すぎるリテラシーのせいなのかな。 人権も侵害しているでしょう。 世の中の色合いってものは、 どうしても排他的な保守の色合いだったりする証拠なのかもしれない、 人と違うことをしたときに当たり前のように説明責任を持たされるのは。 説明できないと、病気だとか障害持ちだとか、 適当にレッテルを貼られてしまいます。 この件によって、ジャーナリズムの存在価値が見直されて、 国家に対する監視という立場を堅守するようになってほしいです。 そして、言論の自由ですよね。 驚いたことにイギリスでは報道の自由みたいなのって決められていないみたいです。 本書では、アメリカ、イギリス、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアを ファイブアイズという名前でもっとも親密な同盟として、 NSAの監視盗聴の恩恵を受ける国々としていたと書かれていました。 しっかし、世界をこういう感じで眺めてみると、 情報の暴露一つにしても、物騒だなと思いました。
0投稿日: 2015.02.21
powered by ブクログいずれかの国でスパイ活動が行われていると想像したことはあったが、まさかここまでとは。 書かれていることが本当であれば、恐ろしい。 監視を意識することで行動抑制が起きると言うのはうなづける。 とてつもない逆風の中でジャーナリズムを貫く筆者にも感服。 全ては保身、集団心理がなせる技なのか。
0投稿日: 2015.02.19
powered by ブクログスノーデン氏が暴露に至った履歴と、その後は暴露した内容についてがわかる本。 この暴露はもう2年近く前の出来事だと信じられないくらい最近のことに感じています。 国家の権力とプライバシーについて考えさせられます。 ブログはこちら。 http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4815610.html
0投稿日: 2015.02.02
powered by ブクログ国家による無差別監視。やってるだろうな、と思いつつも、ここまでやってるのか、とゾッとさせられる。 イギリスでは報道の自由が憲法で保障されていないとは知らなかった。新聞社に乗り込んで、合意のもとでハードディスクを破壊させるって、結構えげつないことするなあ、と。 アメリカの大手メディアの体制寄りっぷりがショックでした。もちろんこれは著者側から見た意見で、大手メディア側にも言い分はあるだろうけど。
0投稿日: 2015.01.09
powered by ブクログ政府による通信の無差別監視。実際に行われていたという話には暗澹とした気持ちになります。しかもアメリカがやるとなれば世界的な影響があります。インターネットのインフラも、人気のあるサービスもアメリカに集中しているわけですし。 スノーデンは日本のNSAにデルの社員として派遣されていた時に、機密情報のリークへの気持ちを強くして行ったようですが、日本で何を見たのかがきになります。「それまでより高次元の監視上の機密」「無人機によって殺される運命にある人々の監視映像を見たこともあります」等記述はありましたが。 この本では当然触れられていませんが、日本政府がこの件をどう捉えているのか、今後どういうスタンスで行くつもりなのかも気になるところです。
0投稿日: 2015.01.07
powered by ブクログGoogleもfacebookもiphoneもOfficeも使う気なくすな、これ読むと。 エドワード・スノーデン氏をアメリカの機密情報を暴露した極悪人と評価するか、NSAの極度のプライバシー侵害を公にしたヒーローと評価するかによって、この本の評価も別れるだろうが。
0投稿日: 2015.01.05
powered by ブクログ著者がダメ。 ちょっとした事実をあらゆる形容詞を使って大袈裟に書くので、とにかくくどい。 暴露された内容そのものは、まるで映画の世界の出来事のようで庶民にはピンとこないが、 例えば秘密保護法なんかが成立する日本でも 同じような事は既に始まってるんやろなぁと思った。
0投稿日: 2014.12.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前半の、記事が発表されるまでの話は面白く読みました(ちょっと劇的に書きすぎていて興ざめな部分もあるけど)。後半のリークされた内容については難しくてよくわからなかったとこも多かったのでとばし読み。 しかしまぁ、リークされた内容はそれほど驚かなかったな。電子媒体になってしまったら多かれ少なかれ情報操作や漏れは起こると思っているので。そもそもITの世界なんて、性善説に立ってないととてもじゃないけど使えないよね。だれも悪用しないという前提じゃなきゃ、ツイッターもフェイスブックもネットショッピングもやってらんないよ。ちなみに政府の秘密監視プログラムのための要求を拒んだのは、インターネット大手各社の中ではツイッターだけだったそうですよ。やるじゃん、ツイッター。
0投稿日: 2014.10.22
powered by ブクログ世紀の情報漏洩。「スノーデンファイル」よりも一層具体的で解りやすかった。いまだにgoogleやfacebookを使っているけれど、考えないといけない。米英が国家権力を乱用して政治的障害を不法かつ強引に取り除こうとする様が恐ろしかった。報道機関の多くが腰が引けていて、本来の姿を失っているのも残念。現代社会はあからさまじゃないけれど、大アメリカ帝国と、同様に英語圏である英国連邦のアングロサクソン白人国家4カ国が世界を牛耳っているんだな、と糞面白くない結論に至りました。とっても差別的な世界で怒り心頭。
0投稿日: 2014.10.07
powered by ブクログ国家安全保障局(NSA)と中央情報局(CIA)というアメリカ二大情報機関に籍を置いたエドワード・スノーデンの暴露本。 WEB履歴もメールも電話もメッセンジャーも全てログを取られ傍受されている。そんな時代は普通に来ている。 国家レベルの秘密情報を扱う機関は国産の機器やサービスを使うことがいかに重要か。 スノーデンの暴露によって白日の下にさらされた時代を変える実話。 最高峰の「事実は小説よりも奇なり」を味わえる一冊。ヤバイ!
0投稿日: 2014.10.06「客観的報道」という欺瞞への命がけの一矢
ジャーナリズムに求めるべきものは何か? もし、「客観性」「中立性」であると思うなら、是非本書を読んで考えてほしいと思う。 本書はそうしたものから最も遠く、「当事者」として 責任と命をかけて社会に問題提起をしているからだ。 著者グレン・グリーンウォルドは、かの「内部告発者」スノーデンと直接接触し、ファイルを受け取った人物である。 スノーデンの「同志」あるいは「共犯者」と呼ぶべき人物だ。 国家権力が個人の情報を監視し、統制する。 このことを「非」であるとし、内部告発をしたスノーデン。 彼の姿勢に共鳴し、共に戦うことを決めた著者。 本書が「客観的」であったり「中立的」であったりするはずがないし、あってはいけない。 では、ジャーナリズムとは?国家とは?個人とは? 彼らが、命をかけて投げかける問題に対し、 「客観性」に逃げず、自分なりの意見を持たねばなるまい。 ・・・そう思うがゆえに、ここに至って何か中立的なことを書こうとする自分の臆病さを情けなく思ってしまうのだ。
6投稿日: 2014.09.04
powered by ブクログ業界人は目を通しておくべきか。 記事を出すまでの緊張感ある冒頭の下りと、第4の権力の崩壊を指摘する最終章が面白かったかな。ということで、次はエリック・シュミットの「第5の権力」か。
0投稿日: 2014.08.24
powered by ブクログスノーデンが著者に接触するところから現在(当時)に至るまで、時間を追って物語風に記されているので話にどんどん引き込まれました。最初TVでこのニュースを見たとき、とても表に出てきそうもない情報を暴露するとはなんて勇気のある若者だ、それにその事が色々な妨害もなく(屈せず)世間に出てきたなと衝撃を受けた事から、詳しい詳細に漠然と興味がありました。アメリカNSAが個人の通信の全ての情報(インターネット閲覧情報•電話通話記録等)を漏らさず取得しようとしていた事は驚きです。言われていたように、要注意人物や主要人物はそのターゲットになりうるという認識はありましたが、反政府的な芽を摘むという意味でも一般市民余すことなくとはそこまでやっていたのか、と。いまやネットは個人情報の宝庫でそれを盗まれ管理•操作されてしまうことがどれだけ自由と安全と人権を脅かすか、また見られてるかもという被害妄想によって行動が制限されてしまう、人間の心理による弊害については深く考えさせられました。無意識のうちに管理•洗脳されることが日々の生活の中でも確かにあると。反政府的な思想を少しでも持つものは芽を摘むがごとくに管理工作されつぶされる。筆者は政府のいいなりになっているような現在のジャーナリズムをも問題視しています。これは日本でも同じことかと。最後に、大きな組織•力であっても、論理的に考えて自ら意思決定する小さな人間ひとりひとりが、抵抗し挑戦し変えていく事ができると言っていて、まず意識を十分もって監視•行動することが大事だとおもいました。ちなみに筆者はその後アメリカに入国出来たのか気になるところ。ここまで大きな話題になったら簡単に逮捕とか出来ないと思うけど。
0投稿日: 2014.08.24
powered by ブクログ政府権力に警戒するジャーナリストに、スノーデンが接触し、マスコミに発表する前後の経緯。人生を投げ捨てリスクを負うに至った背景。託されたファイルの内容。 沢山の人が組織的に行ってきた活動、新人教育からノウハウ、結果の評価や分析、秘密裡になんてレベルじゃない。暴露もまた、場当たり的なものじゃなく、収集を含めて周到だったことを知った。
0投稿日: 2014.08.21
powered by ブクログいつもより早く読み終えることができた。 今や日常生活に深く浸透しているインターネット網の整備構築がアメリカ主導で行われた(と私は理解している)ことの、当然と言えば当然の帰結なのだろうか。すべてのインターネット通信トラフィックがアメリカを経由している(と私は理解している)のだから、アメリカがこの優位性を手放しで見ているはずはないと思う。私たちがインターネットという至極便利なツールを手にして、この快適性・利便性を享受し始めた時点で、本書で述べられているような事態(アメリカが「すべてを収集する」)は、ある程度受け入れざるを得ないことなのかもしれない。 第4章以降は特に興味深かった。これを読むとさすがに、平凡人の私でさえ、監視されてしまうことの薄気味悪さを感じずにはいられない。 アメリカのマスメディアが、考えていた以上に保守的であることには驚かされた。特に外交軍事面、安全保障面においてであろうが、報道できる範疇について、事前に政府側にお伺いを立てているというのは驚きだ。世界のリーダー、警察を自任するアメリカだから、最終的な安全保障的な局面では保守的にならざるを得ないということか。不安定なアメリカというのも怖い気がするし。さらには、イギリスには憲法で報道の自由が保障されていないとあったが、本当なのだろうか・・・。そして日本の政府の監視状況はどんなものなのだろうか? 私はグーグルのファンである。アンドロイドのスマホを持ち、最近IEからクロームに乗り換え、仕事でもプライベートでも検索するときは迷わずグーグルだ。そんなグーグル社、本書によるとアメリカ政府筋に協力して情報提供しているとのことである。少し残念だ。 本書の最後に述べられている、アメリカ経由以外のインターネット網構築の動きや、アメリカ政府の影響・干渉を受けないツールには注目していきたい。選択できることはいいことだ。 しかしながら、今の自分にとって、これらの事実をどう受け止めるべきなのだろうか。 私はただの暇な凡人である。本書にもあるように、「私の平凡な日常なんか、どうぞご自由に。」という感じだ。スノーデンのような生き方ができるはずもなく、そんな覚悟もない。日常生活や仕事の瑣末なことに汲々としているだけである。今やインターネットは自分には欠かせない。「ブクログ」を楽しみこのようにレビューを投稿できるのも、インターネットのおかげである。 一部の人間がその気になれば、自分の素性やプライバシーなど暴かれるのは簡単だという前提に立って、日々の生活を過ごしていくのだ。 本書でふれられていた、ジョージ・オーウェルの著作、「一九八四年」がとても気になりだした。ほかにも読む予定の本があるのだが、いつもの電子書籍サイトで、ざっと立ち読みしてみた。とても気になる。なぜかというと、これまで自分が無意識にまたは意識して夢想してきた世界がそこにあるような気がするのだ。全体主義の監視社会。自分が夢想していたのとは違って、あまりいいものではなさそうだ。しかも少なくとも最近の作品ではなく、相当程度前のものである。 そうこうしているうちに、電子書籍版を購入完了してしまった。
0投稿日: 2014.08.17
powered by ブクログ2013年に世界を騒がせたスノーデン事件の顛末がよくわかる。 著者のグレン・グリーンウォルドはブラジル在住のジャーナリストで、政府の秘密主義がもたらす危険性や市民の自由への侵害についての講演をする活動をしていた。そんなところを、エドワード・スノーデンは信用したのだろう。 この本を読むと、スノーデンがカネ欲しさなどで行動しているのではないことが分かる。「プライバシーやインターネットの自由」と「国家による監視の危険性」について、世界中で議論するようになって欲しいと純粋に思っているのだ。彼をカネで釣ることは難しいだろう。 スノーデン事件で明らかになったことは多いが、有名なNSAのPRISM計画(通信監視プログラム・システム)だけではない。PRISMでは、Microsoft、Yahoo、Google、facebook、Appleなどのインターネット企業各社のサーバーから情報を直接収集しているが、安全保障上の情報収集だけでなく、経済・外交のスパイ活動にも関わってきた。さらには、アメリカ国民も含む一般市民を対象とした監視活動をしていることが分かる。すくなくとも、この本を読んでいる限りは、「結果を出すためならば法律無視も厭わない」という態度がありありと見える。また、アメリカの防諜予算の70%は民間企業に支払われているという記事もあり、ここまでくると、国家・企業がぐるになった監視活動のようだ。 ところで、子飼弾の本書の書評はかなり厳しい。 http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51920196.html その通りだね、と頷ける点もあるけど、それでも、この『暴露』はスノーデン事件の顛末を知るには読んでおく一冊だと思う。
0投稿日: 2014.08.10
powered by ブクログ【Entertainment】暴露:スノーデンが私に託したファイル/グレン・グリーンウォルド/20140805(64/238) ◆きっかけ ・あまりにも有名な事件。 *Kindleを購入、電子書籍で読了。メモを作成したツイッターへ転送し、引用部分はそれをまとめている。 ◆感想 ・題材は衝撃的(スノーデンいわく、合衆国政府は世界中の電子通信プライバシーを完全に取り除くこをと最終目標とするシステムを構築したと)。しかし報道等で知っていたこともあるが、想定の範囲内。前半は、ハリウッドのスパイ映画並みのストーリー仕立てだが、中盤から入手した情報の細かな暴露にあると飽き飽きしてくる。端的に言えば、Yahoo等ネット会社が裏でNSAと結託して、監視システムに情報を垂れ流しにしていた、その他電話の盗聴等々で、個人が丸裸にされているということなのだろう、それをダラダラと記しているのは、告発する勇気と告発した内容を示すジャーナリズム精神なのだろうが、読んでいてあまり興味がわかなかった。3,4章は途中よりスキップ。5章も読むもあまり頭に入らず。 ・少し前にはエシュロンの話もあり、なんとなく皆分かっているのだが、本書で決定的な証拠を突き付けたわけだ。しかし、それにしても、その後の人々のメディアの反応はどうだ?スノーデンがロシアに逃亡して以来、ニュースになることはあまりなく、こうした事実もピークを過ぎ除々に忘れ去られていはいないか。鈍感になっている? ◆引用 ・フェイスブック〉の創設者でCEOのマーク・ザッカーバーグも、二〇一〇年のインタヴューでこう言い放った。「今じゃ、情報を共有することに人々の抵抗感はどんどん薄くなっている。多種多様な情報の共有はもちろん、より多くの人とオープンに共有することもね。彼に言わせれば、デジタル時代におけるプライバシーはもはや社会規範ではなく、個人情報を売り物にするハイテク企業に儲けさせさるための概念ということになる。 人間のほんとうの価値は、その人が言ったことや信じるものによって測られるべきではありません。ほんとうの尺度になるのは行動です。自らの信念を守るために何をするか。もし自分の信念のために行動しないなら、その信念はおそらく本... ・今日、ジャーナリズムの世界に身を置く多くの者にとって、政府から〝責任ある〟報道というお墨つきをもらうこと──何を報道すべきで何を報道すべきでないかについて、彼らと足並みを揃えること──が名誉の証しとなっている。アメリカのジャーナリズムがどれだけ体制の不正を監視する姿勢を失ってしまったか、そのことを如実に物語っている。 ・オバマ氏は〝行政機関は与えられた権力をすべて行使し、ひいては濫用する〟という自明の理を証明してみせた」と皮肉った。 ・政府は携帯電話やノートパソコンを遠隔地から起動させ、盗聴器として使うことができるからだ、と。電源を切るだけでは効果がなく、バッテリーを抜くしかない。
0投稿日: 2014.08.06
powered by ブクログこの人は確実に歴史に残るだろう。 相当に勇気ある行動である。 アメリカがアメリカ市民を監視していることにフォーカスが多くて、中国やロシアとのサイバー攻撃について書かれていないのが残念。
0投稿日: 2014.08.03
powered by ブクログこの問題は解決済みと言えるのだろうか。勇気ある告発、正義感に対し、国家はあまりにも冷酷で強力だ。しかし、この問題は、国民全体の不利益のみならず、次のような事が考えられないのだろうか。例えば、情報の政治利用。時の権力者が、敵対者の情報を入手し、そのことにより政争を有利に運べる場合、政党の転覆が困難なばかりか、自らの立場も危ういのでは。政治エゴの観点からも野放しにして良いはずはない。つまり、ターゲットとなり易いのは、一般市民よりも著名人だという論拠には、理があると考える。では、本来反対すべきは、野党では無いのか。 国家シギントには、プライバシーの権利から反対する。まさに、共産主義社会の体である。そもそも、国家による監視は、必要なのだろうか。組織的犯罪者はこのシギントをすり抜ける可能性が高い。経済においては有効だろうが、これを許せば、無法地帯になるのでは。経済活動は、ルールの上でお互いの信頼に基づかなければ、行き着く先は、原始的な暴力社会だろう。 スノーデン氏の憤りが、よくわかる。これは、あってはいけない事である。権力に屈せず、戦い続けて欲しい。このような事は、国に限らず、企業でもよく起こる。企業内の価値観、同調圧力は、外から見たらすぐ分かるような異常性を許容し易く、正義による告発を裏切りと判別し易い。組織に益があり、仲間とのルールが破られず、バレさえしなければ、その行為が正義だと。組織と戦うには、別の組織の力が必要だ。組織が国家である場合、果たして戦い切れるのか。そのための司法の独立ではないのか。 新時代のルール作りは、暗闇を一歩一歩進むようなものだ。そのルールでさえ、強国有利に作られる。我々は、これからどこに進んでいくのか。
0投稿日: 2014.08.03
powered by ブクログすばらしい。 スノーデン、イカす! 顔はイマイチだけど。 ソウルは最高。 逃げるんだ!ベイビー! 逃げ切ってくれ。 君は最高にヒップな野郎だ。
0投稿日: 2014.07.16
powered by ブクログ米国のインターネット盗聴を暴露したスノーデン。その情報を得て発表した記者グリーンウォルドによる、事の顛末とその影響を描いたノンフィクション。ロシアに逃れたスノーデンは、米国政府の引き渡し要請や国防観点からの非難があり、いまだ進行中の案件である。情報を渡していた米IT業界の各社についても、秘密情報の保持という点で信用を落としており、これまでのように無条件に信頼を得れらる存在ではなくなっているようだ。 世界の通信情報を収集するという「PRISM」の存在についてはスノーデン以前から噂にはなっていたものの、自分としては現実のものとも思えずトンデモの類かと思っていた。本書を読み、本当にここまでやっていたのかというのが感想だ。全ての情報を収集するということが、その対象となる量からして現実的とは思えないことと、全てを収集できたとしてその情報量が多すぎてそこから有益な情報を得るのが難しいのではないかと直感的に考えていたからだ。 電話の仕事をしていたらCALEA (Communications Assistance for Law Enforcement Act)対応機能が米国向けでは必須であることは知っていた。司法の許可があれば米国内の全ての通信は傍受可能とするのが目的だ。その思想を敷衍するとすべてのインターネット通信を捕捉しようとするのは当然の帰結なのかもしれない。特に911の後の世論やジャーナリズムは、これをよい機会とする人々によって利用された。 米国ではHuaweiやZTEなどの中国製ネットワーク機器は国家安全保障上のリスクから採用されないということになっている。中国のメーカーは、本当にそういうことをやっているのかもしれないが、自らが外国に対してそのようなことをしているという事実からこそ逆に実行されている政策とも言えるだろう。そこまでやるのか、という観点で見ると、先日のOpenSSLのバグも、彼らが置いたバックドアなのではという噂も現実的になってくる。米国が選定した暗号方式であるAESについても何か裏があるのではとこうなると勘繰りたくなる。日本の通信などは裸になっているのだろうか。 著者は、第4章で政府が監視しているという事実が社会与える影響について論じる。監視の対象になるのは、悪いことを考え、悪いことをしようとしているものであり、われわれはそのために庇護されるのだという考えを非難する。 フーコーが『監獄の誕生』以降で分析した内的監視のメカニズムがまさにすみずみまでその射程に捉えようとしている。人は、自らの自由意志という錯覚をもってその監視社会の中で住むことになる。それは、抑圧的で不可逆的なプロセスであり、自分は悪いことをしていないので、気にならない、という話ではないのだ。 著者は、米国政府だけでなく、唯々諾々として政府の意図に沿う大手ジャーナリズムも批判する。それこそが大きな問題なのかもしれない、と。 物語としても面白いが、事実として知っておくべきが書かれている本。
0投稿日: 2014.06.29
powered by ブクログ驚きの事実だ。CIAやFBIが何が入っているかわからないからLenovo製PCを使うなと通達を出したが、それ以上のことをしている。シスコから定期的にルーターの新製品を納めさせ、チップを加えてまた新品にして返してくる。メールアドレスがわかればどんな情報も取得することが出来る。一度でもネットに繋げばマルウエァを埋め込み、たとえPCの電源を切っていても起動させることが出来る。唯一秘密が保たれるは、一度もネットに接続されていないPCだ。こんな事が自由主義、オバマ政権で実施されている。
0投稿日: 2014.06.29
powered by ブクログ世界を震撼させた告発の全容がこの一冊です。 スノーデンがNSAの内部情報を告発するに至った経緯とその内容の一部が書かれています。 ただし、この一冊はNSA秘密裏に行っていた監視のみを告発した一冊ではありません。政府と癒着し、真実を報じれないジャーナリズム、都合の悪いことは力づくで押さえ込もうとする政府権力に対する告発であり、挑戦の一冊であると思います。 ただ、告発内容が専門用語や暗号だったりするので読みにくいですし、英語も読めなかったりする部分があったので、ちゃんと解説や日本語に直した資料を添えて欲しかった。 秘密保護法の可決や、日本版NSAの設立の動きのある日本だからこそ今一読して考える価値があると思います。
0投稿日: 2014.06.26
powered by ブクログ興奮と絶望と恐怖、あきらめ。色々な思いが絶え間無く頭をよぎり続けた1時間半でした。日本での勇敢な暴露に関する報道のあり方も怖い。直後に特定秘密保護法案が出てきたり、スノーデンが受けた研修が日本で行われていたりと不安に満ち溢れた内容。ただスノーデンファイルとあわせて読んでわかったことは、この人たちが真に愛国心と世界のほとんどの個人の権利のために知恵と勇気を振り絞ったことです。さあ、この本を読んでそのメッセージを受け取った私たちは、これからどうすべきか?じっくり考えたい。
0投稿日: 2014.06.26
powered by ブクログ前半は暴露した経緯や主な内容について。後半は(実際に記事にした)著者が報道・ジャーナリズムについて物申している。 暴露の内容は非常に興味深い。どこまでが本当で、どこまで収集されているのか。そして、この話題は沈静化してしまうのか。
0投稿日: 2014.06.25
powered by ブクログ今さらだけど、レビュー書くのもためらわれる・・ 怖いですね。 なので、無難に「面白かったです」と書いておこう。
0投稿日: 2014.06.25
powered by ブクログジョージ オーエル 1984年 監視されているかもしれない、という認識を人々に植え付ける ジェレミー ベンサム パノプティコン 一望監視装置 行政 立法 司法 報道 の四権
0投稿日: 2014.06.21
powered by ブクログスノーデンの暴露を幇助したグレン・グリーンウォルドさんの書籍。スノーデンに関する物語が続くかとおもいきや、ジャーナリスト論やアメリカの世論(ジャーナリズムや政府)が物語の中盤を占めており、あまり入り込めなかった。ただ、序盤と終盤は興味ぶかかった。
0投稿日: 2014.06.11
powered by ブクログ「こっちはどうやって情報提供者かどうかを確認するんだ?」と私はローラに尋ねた。ふたりともスノーデンについては事実上、何も知らなかった。年齢も、人種も、見た目も、何も。 「ルービックキューブを持っているはずよ」と彼女は言った。 これを聞いて、私は実際に吹き出してしまった。自分の置かれている状況があまりに奇想天外で、現実離れしているように思えたのだ。まさにシュールで国際的なスリラー映画。その舞台が香港(本文より) 2013年6月、世界中を震撼させたエドワード・スノーデンの内部告発についての本である。 同問題を扱った文献・書籍は多くあるだろうが、本書がそれらと違うところは著者にある。グレン・グリーンウォルドは弁護士でガーディアンやサロンに寄稿するジャーナリストであり、そしてプログラミングにもコンピューターにも詳しくないと明言する人物であるにもかかわらず、スノーデンが「このファイルを是非託したい」と切望した人物でもあった。 本書は大まかに分けると①スノーデンとの接触・告発の経緯、②告発内容についての解説・意見、③告発後、世界のメディアがスノーデンの協力者である著者にどう関わってきたかの3つについて書かれている 個人的に③が重要だと考えている。日本人でも名前は聞いたことのあるような名だたる大メディアたちが、とれもジャーナリストとは思えないような報道を取るさまが描かれる。①の場面でも報道すべきか否かで散々にもめる。これが、政府との癒着による業界の腐敗であることは最後のほうで説明されている。 スノーデンが賢いのはそういった状況を踏まえて準備をしていたことだ。まず、どのように発表するべきかの方針が明確であった。 「ただ、あなた方のジャーナリストとしての判断で、一般の人が眼にするべき文書、無実の人に害を及ぼすことがない文書だけを選んでほしい」それこそなにより重要な点だった。国民的議論を喚起できるかどうかは、合衆国政府に反論する余地を与えないことにかかっている、スノーデンにはそのことがわかっていた。要するに、文書を公開することで人々の命を危険にさらした、などと反論されては元も子もないということだ。(本文より) そして告発後のメディアがどう動くかの予想も見事に的中させている。 正体が明らかになって数時間後には、スノーデンの性格や動機についての誹謗中傷ゲームがすでに始まっていた。彼の行動は信念に基づくものではなく、名声を求めたナルシシズムによるものだ、と彼らは口をそろえて唱えた(本文より) 姿を消すことも、インタヴューを受けないことも、彼は初めから決めていた。自分が前面に出れば、メディアから注目を浴びることがわかっていたからだ。だからこそ、表舞台から姿を消すことで、彼は自分ではなくNSAの監視活動に注目を集めようとしたのだ。(中略)〝名声を求めるナルシスト〟だとしたらなんとも不思議な行動ではないだろうか(本文より) 告発が成功した背景にはこういう事情があったわけだ。最後に、情報を扱う権力に対してのスノーデンの言葉を孫引きして結びとしたい。 先人の言葉を引いておきます。「もはや人間への信頼を語るのはやめよう。悪さなどしないよう、暗号という鎖で縛るのだ」 最後の一節が、私がたびたび引用する発言をもじったものであることはすぐにわかった。一七九八年のトーマス・ジェファーソンだ。「権力に関わる事柄で、もはや人間への信頼を語るのはやめよう。悪さなどしないよう、権力者を憲法という鎖で縛るのだ(本文より)
0投稿日: 2014.06.08
powered by ブクログ出だしのスノーデンと面会して記事にして行く過程はスリリングで面白い。暴露された事実関係については既に記事化されたものがほとんどであり、新鮮味はなかった。後半はジャーナリズム論になっていく。NYTに対する強烈な批判はやや意外な感じも受けた。読み物として部分部分は面白いが、全体としてのまとまりにやや欠ける印象を受けた。
0投稿日: 2014.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
エドワード・スノーデンがリークした情報に関し、彼と直接コンタクトしたジャーナリストが書いたものです。世界の見方が変わったというより、世界を見る上で別の視点を手に入れた、というほうが適切かもしれません。 9.11のテロ後に成立した愛国者法の拡大解釈によって、大量の情報を集めることに大義名分が与えられたとわかります。9.11はアメリカを根底から変えたのだと実感すると同時に、プライバシーが存在しなくなっても、なお残るのは内心の自由だろうと感じました(しかしそれさえも、いずれは奪われるのかもしれません…)。
0投稿日: 2014.05.29
powered by ブクログこういうレビューすらウォッチされてるかもしれないということですね。透明性が大事と我々は言われるけど、権力層は秘密主義。日本は20年くらい先行ってるのかな。西山事件のコントロールの仕方とかかんがえると。
0投稿日: 2014.05.27
powered by ブクログ超弩級のサスペンスを読んでいる感じ。読み応えがあります。これが現実かと思うと薄ら寒くなる。 第一、二章では、著者とスノーデン氏との接触の様子が映画の導入部に様に描かれています。 第三章ではスノーデン氏のファイルに基づいて、NSAの情報収集の実態が暴露されます。 シスコのルーターやサーバーに不正工作を仕掛け、大量のインターネット・トラフィックをNSAのデータベースに送信させているらしいです。まさに根こそぎ持っていく感じで、これでは防ぎようがありません。 NSAはあらゆる情報を収集して、実世界のコピーを作ってしまう考えなのだろうか。 第四章ではNSAが目指す監視社会の害悪について掘り下げています。これがないとただのゴシップになってしまう。ジャーナリストとしての本領発揮となる章です。 NSAが個人のプライバシーに関わる情報を収集している事実がある一方で、「通話記録の大量収集は、テロの脅威からアメリカを守ることになんら貢献していなかった」のも事実の様である。 監視社会は犠牲にするものが大きすぎる割に、効果はない。デジタル世界はまだまだ生まれたての赤ん坊みたいなものなのだから、我々が安心できるデジタル世界を実現する方向に少しでも進まなければ、スノーデン氏が勇気を持って告発した意味が無いと思う。 透明にすべきは個人のプライバシーではなく、公権力行使のあり方であるはずた。 第五章は、アメリカのジャーナリズムの腰抜けぶりを喧伝している。今回のスノーデン氏の告発に関連して、いくつかのひどい仕打ちに合っているようだ。しかし、この章については、アメリカのジャーナリズムについて書かれた他の本を読んでから客観的に判断した方が良さそうだ。ただし、アメリカで影響力をもつジャーナリストの多くが億万長者であるという指摘はさもありなんという気がする。 日本でもNSAによる情報収集は行われているようである。日本は平和ぼけしているので、無防備であるうえにジャーナリズム気質が希薄なため、今回のスノーデン氏の告発についても温度差がある様に感じる。 この本は、NSAの実態を「暴露」するとともに、アメリカのジャーナリズムの実態も「暴露」している。ジャーナリズムとはこのようなものであるということを知るうえでも良書だといえる。
2投稿日: 2014.05.24
powered by ブクログトンデモない内部告発話が飛び出したものだ。 昨年6月に世界を騒がせたスノーデン事件、多くのメディアでも報道され、独メルケル首相の携帯通話が傍受されていたなんて事実も発覚し、メルケル首相直々にオバマ大統領に抗議の電話をなどというニュースをご記憶の方も多いと思う。 しかしながら、人の噂も75日か最近では、そんな話題もすっかり無かったかのごとし。ところが忘れた頃に暴露本。しかも世界同時発売というから買わないわけにはいかない。読者の好奇心をそそる憎い演出だ。 スノーデン氏が自らの人生全てを投げ打ち国家反逆の罪まで背負い機密暴露に及んだその動機は、NSA(国家安全保障局)の諜報行為の事実をただただ世界の人々に知ってもらい、考えてもらいたかったからなのだと。 スノーデンさん、あなたは米国版21世紀の田中正造ですか。 プリズム計画という全世界の全ての通信を対象としたNSAの諜報活動では、なんと1日に数百億件以上もの通信を傍受しており、ユタ州の巨大なデータセンターのサーバ群に保存されるのだと。それでも保存される生データは僅か数日間で全てが書き換えられてしまうという。 なんというかデータマイニングするにしてもそんなビッグデータを全量解析するには相当な処理能力を要するのではないか? ひとつ疑問なのは全世界の通信のコンテンツはそれぞれの国の言語で記録されているのだから、それを瞬時に英訳するシステムが既に存在しているということなのだろうか。 よもや各言語に精通したバイリンガル分析官を数百人或いは数千人も配置してマンパワーで翻訳していることではあるまい。そんなことでは本当に有意なデータの発掘など能わざるというものだ。 もし自動翻訳が実現しているなら、そのほうが産業革命的な衝撃の事実ではあるまいか!グーグル翻訳なんて使えたものではないことは誰もが認めるところだし、他言語の習得には膨大な時間と労力をかけてなお困難なことは我々日本人の殆どが身を以て証明しているわけで、それが一瞬にして言語の壁を打ち破れるとなれば、正にノーベル賞級の世紀の発明といっても過言ではなかろう。 何故そうした方向にもっとエネルギーを注がないのだろう。そのほうがよっぽど世界を一つにできるのと違うんか。 ところがこのプリズム計画、本当は大した効果がないというではないか。 その証拠が昨年4月に起きたボストンマラソン爆弾テロ事件。この発生を全く以て抑止できなかったからだ。(まぁ、この事件は自作自演との噂もあり、抑止できなくて当然との見方もあるが、そこは触れずに。) むしろこの諜報システムはテロ抑止のためというより経済目的なのではないか。例えば、産業スパイさながら企業のインサイダー情報を収集して株取引で暴利を貪るとか、日本政府の内部情報を傍受してTPP交渉を有利に進めるとか。こうした経済や外交への応用のほうが遥かに大きな経済的利益をもたらすことにつながるからだ。 ただ、それには本当に有効な情報を発掘できればとの前提条件付かもしれないけれど。 その後のスノーデン氏の動向はといえば、米当局より逮捕命令が出され、追われる身となったが、昨年8月にロシアへの一時的な亡命を果たしている。 ロシア情勢のインテリゲンチャー、知の怪物、佐藤勝氏の見立てによれば、ロシアのプーチン大統領にしてみれば傍迷惑な話でしかないようだ。 KGB出自のプーチン大統領からすれば、こんな小物に米国はあまりに取乱し過ぎであると。 外交面でいたずらに米国との緊張を高めたくないとの思いはあるものの、そうかと言って亡命を希望する者をすんなりと引き渡そうものなら非人道的とのそしりを受けかねない。それではプーチン政権に対し、人権弾圧への抗議の炎が燃え上がり、国内統治の安寧も乱れるというもの。 こうした背景から、止むに止まれず亡命を受け入れたという苦渋の決断がそこにはあったという。(【佐藤勝の眼光紙背】「スノーデン氏のロシア亡命」参照) う~ん、確かにそうなのかもしれない。いずれにしても今のところ彼の身の安全は図られているようだ。 それにしてもこの問題、我々日本人としてはどう捉えるべきか。 国家戦略として他国への諜報活動は、程度の差こそあれ、どこの国でも表向きには認めはしないまでも行っているであろうことは容易に推測される。 米国の通信傍受はエシュロンというシステムが稼働しているという噂を以前、耳にした覚えはあったが、そうしたシステムの一部が日本の三沢にも設置されているというではないか。知らないうちに諜報活動の中継基地として利用されていたわけだ。しかも日本国内の通信情報も含めてせっせと送信していたなんて。 件の海自の映像流出事件もそうたが、この国の情報セキュリティーなんてあって無きがごとしか。 ただ、こうした事件を意図的に起こして国民の不安を悪戯に煽り、だからテロ特措法が必要だと世論を扇動する思惑が隠されていたりして・・ 本書では、圧力に抗えず恣意的な偏重報道を行うメディアのあり様にも疑問を投げかけ、読者が更に考え判断することを迫っているかのようだ。 あらっ、もしかしてこのレビューのエントリーもNSAサーバ経由かしらん・・。
0投稿日: 2014.05.24
