
女と男の万葉集
桜川ちはや/CEメディアハウス
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総合評価
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powered by ブクログなんと豊かな表現力か、まずその繊細さに胸を打たれる。思いのたけを和歌でしか伝えられなかった時代だけに、詠み人しらずの歌でさえ脈打つような息吹が伝わる。あらゆる伝達手段がある現代ですらこの表現力は越えられないとさえ思う。この限られた文字数の中に、いろいろ想いを詰め込んで相手に知ってもらいたいとする情熱。身分違いの恋や離れ離れにならざるを得ない事情が数多く存在する時代背景に涙を誘われる。すべてが命がけ。なんと厳しい時代だったことだろうと思うと同時に、その一瞬ですら無駄に生きなかった古人たちの強さに敬服する。
0投稿日: 2012.05.23
