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海暗(新潮文庫)
海暗(新潮文庫)
有吉佐和子/新潮社
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総合評価

6件)
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    御蔵島に暮らす80歳のオオヨン婆は、生まれてこの方一度も島を出たことがなく、昔からの島の暮らしを今も守りつづけています。そんな島に、御蔵島がアメリカ軍の射爆場の候補になったというニュースがとどきます。若い村長は反対の声を伝えるために東京へ向かい、マスコミや調査団の人びとが島に押しかけてきます。その一方で、島の人びとの心にひそかに生じてきた亀裂がすこしずつ表面に出てくるようになり、島は騒然としはじめます。 オオヨン婆は、東京で美容師をしているひ孫の時子を島に呼び戻して、彼女の従兄にあたる勘次郎と結婚してくれることを望みますが、時子とのあいだにも大きな断絶が存在することに気づかざるをえません。やがて島が射爆場の候補から外されたという知らせがもたらされますが、島の暮らしにはもはやオオヨン婆が押しとどめることのできない変化が生じはじめていたことが明らかになります。 こうしたテーマをあつかった小説は、しばしば「他者」の眼を通して「自己」を語るという回路をとることになるのですが、そこにえがかれるのは「他者」なのかという問題を孕んでしまうことは避けられません。ただし本書では、オオヨン婆に焦点をあてながらも、かならずしも彼女の内面にまで詳細に表に引っ張り出すのではなく、ある意味で彼女自身にもはっきりと示すことのできない「考え」を代弁しないことによって、あくまで問題の提起に踏みとどまるという選択を著者がおこなったのではないかという気がします。

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    投稿日: 2018.09.21
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    2012.10.23読了。 珍しくゆっくり大事に御蔵の自然を思い出しながら読書。 が、今は絶版とのことで2000円出して中古を取り寄せたのに、本が古くて読んでたら1ページ破れるという(泣 老人大好きな私としてはオオヨン婆はかなりのツボで、読み進めていくうちに大好きになってしまった。 孫が産まれる度に山に千本ものツゲを植えてきたオオヨン婆。 御蔵島を、御蔵のものをこよなく愛し、誰よりも御蔵のことを知っていて、自然を受け入れ、自然と一緒に暮らす、間違ったことは大嫌い、ノリが良く、ヤジを飛ばし、よく怒り、わからなければわかるまで聞き、トラックの荷台でもじもじし、男らしいくらいにたくましいオオヨン婆。 そして御蔵島の歴史、文化、自然についてもところどころに織り込まれ、読んでいて興味深かった。 オオヨン婆が山に入っていく部分では島の自然の豊かさ、美しさが伝わってきた。 昔の島の生活は見習うべきことがたくさんあったんだろうな。 校長と雑巾の下りがけっこう好き。 反対に島の人にとってのマイナス面もたくさん知った。 船がつかないこと、島に住むことでどれだけ辛い思いや、劣等感、疎外感を感じてきたのだろう。 ここからは御蔵島だけではないけれど.. 外部の者からすれば美しい自然があるのだから、自然のままがいいと思うけれどそれは外部にいるからで、実際住んでいる人にとっては新しい文化は待ち望んでいるものなのだと改めて思った。素晴らしい島の文化だからと言って水道を作らない、ではやっぱりやっていけない。 手を入れすぎるのも良くないが、住んでいる人が住みやすいようにのバランスが難しいなと。 そして人口が減って行くこと。 若者が出ていってしまうこと。 射爆場問題では人間の本質?滑稽さが浮き彫りになり、さらには国や、政治についても考えることになった。 本当にいろいろ考えることの多かった一冊。

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    投稿日: 2012.10.23
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    オオヨン婆の力強いこと!今までもこれからもオオヨン婆にとって御蔵島は宝の山。たとえ若者が島を捨てようとも。。。

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    投稿日: 2012.09.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    黒潮と断崖に包まれた御蔵島の自然、ツゲの生い茂る山を歩くオオヨン婆の姿に懐かしさのようなものを感じます。

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    投稿日: 2011.09.03
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    ウ・ミクラは島が舞台。島の厳しい自然環境もオヨヨン婆にはここほど良いとこはない。婆は信念を持って生きている。大都会へ人が流れ込みすぎている現代への警鐘でもある。 そして、これから重大な事件が起きる!

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    投稿日: 2010.01.19
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    もう絶版だそうですが、御蔵島を舞台にした小説。作品には直接、関係ないんですが、一応、資料として読んで、大変に心に残ったので、ご紹介。興味のある方は、図書館などで探して見て下さい。

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    投稿日: 2004.10.26