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哲学マップ
哲学マップ
貫成人/筑摩書房
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総合評価

39件)
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    貫成人著『哲学マップ (ちくま新書)』(筑摩書房) 2004.7発行 2020.7.14読了  タイトルからは想像しにくいが、本書は「哲学史」の本である。哲学史本を一冊読みとおしたのはこれが初めての経験で、過去から現代に至るまでの哲学の系譜が体系的にまとめられていて、視界がとてもクリアになった。岩波新書から熊野純彦著『西洋哲学史』が刊行されているが、あれは作者のクセが強くてまだ読み通せていない。およそ哲学史を語るとき、語り手の価値判断なくして語りえないことは重々承知しているが、本書はより価値中立的な立場で記述されている。現代に至るまでの哲学観の様相と変遷を、大きく4つの図式に分けて解説しており、現代哲学まで大きく紙面を割いて叙説しているのが特徴だろう。現代哲学を語るにおいて、ニーチェの果たした役割の大きさは計り知れない。それまでの哲学が、取り憑かれたように本質や同一性に固執していたものを悉く破壊し尽してしまったのだから。「哲学は終わったが、しかし、遍在している」とデリタが述べているように、現代哲学は場面ごとの哲学的分析に主軸を移した。あらゆるものが流動していると捉えて、哲学は全体をカバーする体系を構築することが出来なくなった。現代人は世界から突き放されて孤立している。永遠不変の変わらないものを求めてしまうのは、人間の弱さゆえなのかもしれない。果たして人間が生きることに何の意味があるのだろうか。やはり宗教を盲目的に信ずるしかないのだろうか。現代哲学はまだ方法論的反省の中にいる。私は、ソクラテスの「よく生きる」哲学に再び回帰する道があると信じたい。真理へ至る直線の道がないにしても、終着点と出発点が円環しているにしても、私はいま現にこの世に存在してしまっているから。  もう思い出せなくなった旅の始まりに、もう一度思いを馳せることが哲学史というものなのかもしれない。失われた時間に気づくことで、いま、ここを、また新たな出発点として最初の一歩を踏み出すことができる。ただ、それは過去を切り捨てるためではなく、むしろ再会を果たすための一歩なのだ。 https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007430404

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    投稿日: 2024.11.10
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    #87奈良県立図書情報館ビブリオバトル「善」で紹介された本です。 2018.2.10 https://www.library.pref.nara.jp/event/2584

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    投稿日: 2024.10.02
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    デヴィド・ヒューム ロック端を発する経験論を推し進め過ぎて、知覚しえない全てを否定する極端な懐疑論 物理学も根こそぎ否定 「ボールが別のボールに当たって動く」の因果関係も否定される。「無我」に近い境地まで行ってる? 役にたつ「有用性」に駆り立てられた状態から距離をとるのが哲学。それ言ってどうすんだ問題に対する向き合い。 弱者の強者に対する「妬み」や「怨念」(ルサンチマン)こそが、善悪という価値の起源。浸ってしまうと気持ちがいいのがルサンチマン。道徳とは、強者から身を守って群れをつくり、身を寄せ合い、その中でつくる「奴隷道徳」。「正義」や「禁欲」もそう。すべての価値はルサンチマンによる。ニーチェェ…。 真理を求めたがるのは、それを用いて制度をつくり、他者をコントロールするため。 「人を殺してもいい」と思えないのは、だれでも共同体に帰属することによってのみ我たりうるから?地位や名誉、職業や家族よりも、もっとわたし自身にとって根底的なものが失われる。

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    投稿日: 2024.09.10
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    哲学史について大まかに知りたかったので購入。 ヨーロッパ哲学の変遷と現代哲学の内容が9割を占めており、期待していた内容に合っていた。 プラトン、デカルト、カント、ニーチェの四人については特に詳しく記述されており、それぞれがどういった流れでその思想に至ったか、またその思想が後世の誰に影響を与えたかなどが分かりやすくまとまっていた。

    2
    投稿日: 2022.04.08
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    それぞれのエッセンスを詰め込んでる。概要を知るよりも、全体としての流れ方をちょい見する感覚。アタシのセレクトはなんで決まるのだろう、また漁らないと。

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    投稿日: 2022.02.10
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    ひとはなぜ生きるのか~状況的意味【哲学マップ】 今回紹介する書籍はこちら↓ 哲学マップ (ちくま新書) 概要 本書では哲学的な思考法(ルール)を4つ提唱している。 1.全体志向:個別の具体的事象ではなく全体を問題にする。 2,一歩、日常の外へ:全体を問うために、日常を俯瞰的に眺める。 3.形式的問い:具体的なディテールではなく、抽象的な物事を問う。 4.方法論的問い:問う際の探求方法が適切かどうかも問題にする。 また、本書では哲学的な問いを4つに分類している。 1.「~とは何か」 2.「それを問う私とは何者か」 3.1と2の掛け算 4.「なぜそうした問いを考えるのか」 これらは時代を経るごとに1→2→3→4と変遷していく。 1.「~とは何か」 古代ギリシャにおいて、「善とは何か」「美とは何か」など物事の本質を考える人々がいた。プラトンは現実の二項対立としての「イデア」を想起し、物事の本質は「イデア」であると提唱した。 2.「それを問う私とは何者か」 近世ヨーロッパでは、古代ギリシャの知見が復興(ルネサンス)し、キリスト教的知見と混ざり合った。天動説が否定され地動説が提唱されたりと今までの常識が通用しなくなる中、デカルトは「これこそは確実」といえるものを探求していき、その結果、「われ思うゆえにわれあり」に至る。 3.1と2の掛け算 デカルト的図式においては、主観による認識が問題となった。その認識において知性を重視する大陸合理論と、経験を重視するイギリス経験論が発展する。これら2つを調停したのがカントである。 カントは経験の前には「カテゴリー」がわれわれの認識メカニズムにあらかじめ組み込まれていると考えた。人間の脳特有の情報処理システムがある、というわけだ。 カントはその情報処理システムは認識・倫理・美学など分野毎に異なると考えたが、それらを統一しようと考えたのがドイツ観念論である(ヘーゲルなど)。 4.「なぜそうした問いを考えるのか」 ニーチェは従来価値とされていたものは弱者のルサンチマンに過ぎないと言い、価値というものの価値を否定した(ニヒリズム)。本質などというものは存在せず、固定的な自我という存在も否定した。その結果、哲学は「そもそもなぜそうした虚構を問題にしていたのか?」を問うことになる。 地道な分析が始まり、現象学的分析・言語分析・言説分析・精神分析などの分野が生まれた。 ひとはなぜ生きるのか~状況的意味 「ひとはなぜ生きるのか」という問いが本書の冒頭で想定される。 それに対して、終章で著者の考える「哲学者たちならどう答えるか?」が語られる。 その中で、メルロポンティの「状況的意味」という言葉が紹介される。 これは「状況に応じて各人の生き方や行為が動機づけられる」というような言葉である。 具体的な状況を想定してみる。 「将来プロテニス選手になるために生きる」。未来の目標・自己実現に向かって生きる。 「愛する家族のために生きる」。献身・奉仕こそが幸せだと。 「ローン返済のために生きる」。何らかの義務・責任のため。 「美しい空を眺める、この瞬間のために生きる」。現在を楽しむ、享受する。 何らかの状況を疑うことなくコミットできていて、眺望固定(byニーチェ)しているときには、その意味に没頭できる。 ただ、人は時折状況的意味から離れてしまうことがあり、そうしたときに「ひとはなぜ生きるのか」などの哲学的問いが生まれる。 ただし、状況的意味は流動性があるので、しばらく休んでいればあらたな状況的意味が稼働する。 メルロポンティは言う。 「生きることの意味はなにかとは言えない。けれども、つねに意味というものはある」と。 ー----------------- いかがでしたでしょうか。 メルロポンティの状況的意味は、平野啓一郎氏の提唱する分人思想とも似ているような気がしており、私的には非常に興味深かったです。 私とは何か 「個人」から「分人」へ アリストテレスとかロックとかフロイトとかいろんな哲学者が出てきましたが、今回のブログでは大幅に端折って、ざっくりと解説するにとどめました。 もしご興味がございましたら手に取っていただけたら幸いです。 ありがとうございました。

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    投稿日: 2021.11.25
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    一般読者向けなので,冒頭と末尾に「哲学を日常にどう位置付けるのか」というありきたりな議論が展開されている。 しかし,それ以外は専門的な内容を平易な言葉で扱っており,哲学体系を一通り理解する上でも極めて有用な書だった。ドゥルーズ(とガタリ)の説明が私には理解できなかったが,これは著者ではなくドゥルーズ(とガタリ)自身に問題があるのだろう。 ちなみに,「哲学」マップと言いながら描かれるのはほとんど「ヨーロッパ哲学」のみである。東欧はもちろん,アメリカ系統ですらほとんど扱われない点には注意が必要。

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    投稿日: 2021.11.18
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    哲学史の概観をおさえるには良著だと思うが、著者の専門性の偏りが原因なのか全体の約半分が現代哲学に割かれているのはバランスが悪いように思える。哲学者の関連を示すチャート図も現代パートになると複雑になり、これでは図示しているとは言えない。まともな社会人が見たら、一発でダメ出しするレベル。総じて論文書きが専門の学者はこの辺の図解訓練が足りないように思える(要するにパワポ作りがヘタクソ)。一般向けに上梓するなら、編集者はもうちょっとマーケットを意識してどうにかして欲しいところだが。「マップ」を名乗るなら尚更。

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    投稿日: 2020.02.11
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    今まで読んだ哲学史の本の中で一番分かりやすかったように思う。しかし、ホワイトヘッドもジェイムスも出てこないのね。本論で出てくるアメリカ人はクワインくらいか。哲学=ヨーロッパを再認識させられました。

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    投稿日: 2019.12.11
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    これまでに提唱されてきたさまざまな哲学(的主張)がどのようなもので、相互にどのようにかんけいしあっているのかが一望できるような「哲学の地図」を意図した本。古代ギリシャから現代哲学に至るまで基本的に時系列に沿って、代表的な哲学的主張を簡潔かつ分かり易く解説しつつ、哲学のもっとも基本的な思考図式を4つ(①「イデア/個物」図式、②「主観/客観」図式、③アプリオリなカテゴリー、④流動性の肯定)とりあげて、個々の哲学の位置を判定するための座標軸としている。 さまざまな哲学的主張の全体像をつかむのに適した好著で、優れた哲学史の入門書であるといえる。哲学の入門書では捨象されがちな現代哲学が、比較的手厚く取り上げられているのもありがたい。日本の近代哲学も含め東洋哲学をもう少し幅広に扱ってもらえたら、更に良かった。

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    投稿日: 2019.09.12
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    哲学史を思考の発展の順番にたどりながら図示していくことで説明していくもの。 どうしても「誰が何を言った」というようなものは覚えられないのだが、どう流れて行ったかは把握できる。 すべてを説明してもしようがないし、できもしないので、「二項対立」のくだりから感じたことを。 ジャック・デリダが指摘したという、一見、同等に対立的な「男・女」「ヨーロッパ・アジア」の場合、「右・左(日本において、左が優位のように、完全に同等ではないかも?)」と違い、前項が無数の主体であり、後項が有数の客体であるというものだ。 まさに、自分の考える自己と他者の境界についてもそれで、自己が存在するから境界が気になるのではなく、他者があって初めて、自己に気付き、境界が気になるのである。世界がなく一人であれば、自己が気になろうはずもない。 そうした意味で、「自己とは一体何であろう」という疑問になる。 デリダの指摘から言えば、「男・女」は、「男とは何だろう」という問いであり、「ヨーロッパとは何であろう」という問いなのだ。後項は、世界に気付かせる触媒に過ぎない。 そのように考えていくならば、「何かを明確にする」とは、別の何かと対立させることによって輪郭を明確にしていく作業といえないだろうか。 本書とは外れていることだが、気づきとして記録しておく。

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    投稿日: 2019.04.07
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    <本全体、あるいは各章ごとの概要> <個人的な知識・ターム> * 覚えておきたい事(本全体の主張と関係なくともよい) + キーワードで興味のあるもの * 短い説明とページを記入 <引用> <自分の見解> * 読後感・意見・反論・補足など書きたいと思ったこと

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    投稿日: 2018.11.18
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    「それにしても、本当はどうなっているのか」考えはじめたとき、哲学がはじまる。その追求は、何が問われるかによって段階的に変化してきた。その問いと答えのアーカイブが哲学史だ。本書は哲学という名のもとで、何が考えられ行われてきたのか、その全体像のマッピングの試み。

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    投稿日: 2018.05.28
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    ちょっと期待と違った。 図解もそれほど多くなく、思想を大きく分類してあるにはあるが、その分類された思想と他の思想との関係がよく見えてこない。メタル系バンドの相関図みたいなの期待してたわ。 どの思想がどの思想の影響を受けているのか、どの思想への反論なのかもちょっとわかりづらい。 よくまとまっていてはいるともいますが、リファレンスになるような感じで考えていたので、期待が少し高すぎたようでした。

    1
    投稿日: 2018.02.28
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    位置関係がよくわかるような書き方がされている。それぞれの哲学の前後だとか影響だとか点々と読んでいるとわからないことが多い哲学をある程度整理してくれているので助かる。東洋思想や現代思想にも触れている。新し目のものについてはこれは著者の興味範囲が出ていると思う。たとえば、フランクフルト学派などは出てこない。が現代の枝は多岐にわたるので仕方がない部分もある。にしても、よく関連付けて書かれているので少しは哲学にまとまった印象を持つことが可能になると思う。

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    投稿日: 2017.12.18
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    著者の貫成人は、現象学、舞踊美学、歴史理論・身体論等を研究する哲学者。 本書は、古代ギリシャから現代哲学までの西洋哲学を時代の流れに沿って整理・解説するとともに、東洋思想のエッセンス(仏教、道教、儒教、日本の思想)と読書案内を含む、哲学全体に関する概説書/ガイドブックとも言えるものである。 そして、西洋哲学については、その枠組みを以下のように整理をした上で説明を進め、 <哲学の発想・ルール> 1.全体志向、2.形式的問い、3.方法論的問い、4.一歩、日常の外へ <哲学の問い> 1.「~とはなにか?」(哲学的思考図式Ⅰ/プラトン)、 2.「わたしとは誰か、なにを知りうるのか?」(哲学的思考図式Ⅱ/デカルト) 3. 問い1.×問い2.(哲学的思考図式Ⅲ/カント) 4.「なぜそれを問うのか?」(哲学的思考図式Ⅳ/ニーチェ) 以降の現代哲学(言語分析哲学、現象学、実存思想、構造主義、ポスト構造主義)までをカバーしている。 その他にも、各時代の哲学者の思想の関係図が示されているなど、専門外の人間にとってもわかりやすいように説明する工夫が見られ、好感の持てる一冊になっている。 (2005年10月了)

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    投稿日: 2016.01.30
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    第11章「哲学マッピング」に、「早わかり西洋哲学史」があって便利。私は、「ナショナリズムと文化」の項の、次の部分に興味を覚えました。 「ベートーベンというとわれわれは(音楽室にかかっていた)立派で英雄的な肖像画を思い浮かべるが、じつは、かれの生前、肖像画は1枚も描かれず、死後1年たって描かれたのは極めて貧相な肖像だった。それが、わずか40年ほどのうちに現在見るような英雄的な肖像画に変化したのだが、その背景には、ベートーベンを文化的英雄にすることによって国民統合を図る、当時のプロイセンの文化政策があったのである。」

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    投稿日: 2015.02.23
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    [ 内容 ] 「哲学を学んでみよう」と思い立ったはいいが、そのあまりの多様さと難解さにひるんでしまう人も多いはず。しかし、それぞれの哲学者をほかの哲学者とのかかわりにおいて眺めてみると、「なぜそれが問題になるのか」「どうしてそういう考え方をするのか」という哲学の勘所が見えてきます。古代ギリシアから現代哲学まで、西洋形而上学から東洋思想までを網羅し、哲学を「思考の道具」として徹底活用するための実用ガイドブック。 [ 目次 ] 哲学の出発点 古代ギリシャ 中世における神と人間 近世における転回 哲学の「頂点」―近代 近代の不安 現代哲学へ 現代哲学(言語分析;現象学と実存思想;構造と流動性) 哲学マッピング 東洋思想 哲学で見る世界 哲学の問い、ふたたび [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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    投稿日: 2014.10.27
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    受験倫理以来ご無沙汰してた哲学のリハビリのつもりが、名著に出会った!点でしかなかった知識がすべて線で結ばれていく感覚に身震いした。これから哲学やろうと思ってる人には最適じゃないでしょうか。

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    投稿日: 2013.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ★★★☆☆ 少し前に哲学・思想の歴史的な流れを理解したいと思って入門として評価の高い本を3冊買った。 『哲学入門』『ヨーロッパ思想入門』と順に読んで本書がトリとなる。 3冊読んでわかったことがある。 どうやら哲学は向いていないみたい。 一冊だとたまたまその本が合ってない可能性があるので3冊読んだんだけど、どれもいまいち頭に入ってこない。 僕の場合、別に勉強のために読んでいるわけじゃないから興味がわかないなら無理する必要はないわけ…… なんだけど、なんか止められない、哲学や思想に惹かれる部分が自分の中にあるのだ! 実際、萱野稔人さんの著書なんかは『国家とはなにか』みたいな僕からしたら結構難しい本でも、深く理解できているかどうかはともかく、ちゃんと最後まで楽しく読めているし、もっと難解なジャック・ラカンに関する本も好きだったりするわけで。 哲学・思想といってもいろいろ細かくわかれているみたいだから分野によるのだろうか。 どなたか素人でも読める哲学・思想系の本でおすすめのものがあったら教えてくれません?

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    投稿日: 2013.04.21
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    私たちは、自分の当たり前から抜け出すことがなかなかできない。「無知の知」は非常に有名な言葉だが、実践は難しい。一人の人間が知り得ることには限界があると理解していても、やはり自分が身につけてきた認識や思考の枠組みにとらわれてしまい、知らないという状態そのものに気がつかず、過ちをおかしてしまうことがある。 自分にとっての未知を発見し、新たな知識や経験を得ていくために、問いを立てるという方法が一つあると思う。日常考えもしない事について、なぜだろうと考えてみる。幸運にもうまく問いを立てることができれば、自分が答えられるかどうかで、自分の無知に気づくことができるかもしれない。 本書にあるように、哲学史は「問いと答えのアーカイブ」だといえる。先人達がいかなる問いを立てて、いかにして自分なりの(しかも後世に伝えられるような)答えに到達したかという事例の宝庫だ。それは、うまく利用すれば、自分が問いを立てる上でのヒントとなりうる。このアーカイブを有効に利用するためには、誰がどのような事を問うたのかを、大まかにでも知っておいた方が良いだろう。 本書は、西洋哲学が問題として来た内容を、概ね時系列に沿って紹介するとともに、どのようなことが、どのような切り口から問われてきたか、を哲学的思考図式の変遷という視点から整理するものだ。 すなわち、 ①「~とは何か」 ②「わたしとは誰か、なにを知りうるのか」 ③ 問い①×② ④「なぜそれを問うのか」 というように「哲学の問い」が変化してきたとして、先人たちの哲学をマッピングしようというわけだ。なお、巨大な地図がついているというわけではない。 ①から④に至るまでの流れは、問いの変遷というシンプルなガイドを導入することにより、確かに位置づけしやすくなっているように感じた。しかし、④「なぜそれを問うのか」に至ってから以降の現代哲学の紹介については、私には少々分かりづらかった。 これは一つには多様な学説を紹介しきるには字数が限られているということもあろうかと思うが、現代哲学を整理する有効な座標のようなものが、現時点ではまだ見出しづらいということにもあるように思う。もちろん、現代哲学に親しみがある人だとまた感想が異なる可能性はある。 幸いにも、本書には、さらに理解を深めたい読者のためのブックガイドも用意されている。これらを参考にさらに知識を得た後に、もう一度立ち返り、再び思考を整理してみるという方法もありそうだ。 ブックガイド付きでお値段もお求め安く、文章も平易であるため、興味はあるが難解な専門書はまだちょっと、という方にとっては十分お買い得ではないだろうか。

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    投稿日: 2012.12.17
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    古代から現代までの哲学の流れが、非常に分かりやすく述べられている。哲学は、古代から現代に至るまで、思考が積み重ねられているので、個別の哲学者の哲学を知るよりも、このような本を手にとるほうが、自分の疑問に対する答えのヒントを得やすいのではないか、と思った。

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    投稿日: 2012.12.13
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    哲学の取り組みを歴史的にまとめた本。新書なのでさわり程度だが時系列的に各々の思想を追って行く本書は哲学初心者の私にはうれしい。西洋思想だけでなく東洋思想も申し訳程度(?)にはさんであるので、あとから西洋と比べてみるとおもしろい。とりあえずもっと本読もうと思わされます。

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    投稿日: 2012.11.22
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    (推薦者コメント) 哲学に興味を抱いたことのある人は少なくないだろう。しかし、哲学というのはあまりにも広い世界で、様々な思想家が過去何百年何千年と携わってきた学問。どこから学び始めればよいのかということだけでも軽い挫折感を味わうほどではないだろうか。本書では、そんな広大な哲学という海を体系的に説明してくれるため、書名の通り哲学の「マップ」として活用ができる。辞書や年表としても○。

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    投稿日: 2012.11.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

     哲学史を大きく俯瞰した教科書のような本。  時代の流れに沿って1から説明してくれるのは有り難い。けれどそれだけに途中で躓くと一気に理解がついていかなくなる。何度も読み返したりしながら、それこそ学生時代の教科書のような読み方をしないといけない。  プラトンもデカルトもニーチェも本を読んでいると何かと出てくる名前なので、最低限この本に載っている程度のことは把握しておきたい。だから私は本作を図書館で借りて読んでいるんだけど、ちゃんと購入して時間をかけて読み直そうと思う。そう思うくらいには良書だ。

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    投稿日: 2011.12.27
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    本を読んでいると何かにつけ出てくる哲学者の名前。彼らがどのような哲学史の流れの中で出てきてどのような考え方をしたのかを大まかに知るのに役立ちました。

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    投稿日: 2011.12.06
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    プラトン、デカルトまではなんとか理解できたんだが。。。 うーむ。 カントわかんね。 いっぱい人の名前が出てくるし、その理論をわかりやすく説明しようとして、例え話がすごく多いんだけれども、それがもう沢山すぎて、余計わからん! 入門書もいいけど、著作品読んだ方が理解できるのかも知れない。 待ってろ光文社古典文庫! 待ってろ純粋理性批判!

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    投稿日: 2011.07.19
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    近代以降の記述、まとめ方が冴えている。ニーチェの「神は死んだ」の言葉の意味が初めて得心できた。日本人の言語観についての記述も独自性があって面白かった。全体的に知的好奇心を満たし、哲学と現実を切り結ぶ契機を与えてくれる良書。

    0
    投稿日: 2011.03.02
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     哲学史の全体を俯瞰するものとして、非常に良かったと思う。  僕たちが何かを学び始めようとする場合、全体を見渡せる「地図」を手に入れることはとても大事なことのように思う。その地図を手に、具体的な事柄に一つ一つ当たっていく。そのとき自分の今いる位置がわからなくなっても、また地図に戻ればすぐに確認できる。  しかし実際には、この世界全体を体系づけることは不可能である。世界志向の西洋伝統哲学は今や否定され、流動性が肯定されつつある。同じように、僕たちは何かを学びながら、全体を把握しようとする理解の体系をそのつど修正していかなければならない。そのことを、「地図」であるこの本はきちんと教えてくれている。  また、個人的には、この本を読む前に読んだ社会学系の本と、とある部分の主張が一致していたことにとても感動した。「それはなにかの「ため」ではなく、その瞬間こそに意味がある。」(235ページ)

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    投稿日: 2011.01.31
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    古代ギリシャから現代哲学までの西洋哲学の流れを総まとめしてくれている。東洋思想にも触れられていて、日本人である私にとって、とても受け入れやすい解説だった。 入門書であるが、前提知識を全く持たない人よりも、ある程度、各哲学者やその思想の知識を持っている方に勧めたい。 点であった知識がつながり、線の知識になる。線と線が交差し、発展することで、自分なりの哲学マップが形成される感覚を味わうことができた。 まだまだ、未開の地は多くある。 知識も浅いものばかりだ。 新たな知識を開拓し、今の知識をさらに深くする。 そして、より立体的な、哲学マップを形成していたいと思う。

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    投稿日: 2010.12.30
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    さっくりと読める哲学史の入門書としては好適。 原典にあたりたくなる・・・向学心を刺激する本だと思う。 (裏を返せば,哲学者個人に対する掘り下げは甘いかと) 平易な文章なので,個人的にはとてもありがたい。 ただ,マップというからには, もう少し工夫してマッピングして欲しかった。 自分でマップ作っちゃったよ。 自分が,まとめなおさないと忘れてしまうという鳥頭のせいもあろうが。

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    投稿日: 2010.07.30
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    思想について高校であまりやらなかったので、知識のまとめも兼ねて読んだ。 ニーチェあたりまでは解りやすく、助かった。 フッサール、サルトルあたりから徐々に理解しづらくなった。 デリダあたりは結局イメージが掴めなかった…。 ここら辺理解できるかで、哲学向きかどうか分かれるんだろうなぁ。 悟りを開くのはまだ先になりそうです。

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    投稿日: 2010.03.06
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    タイトルが示すように、まさに「哲学の地図」。 有名な哲学者の考え方を、古代ギリシャから 現代哲学まで、さらには東洋思想まで 拾ってくれている。 分かりやすいんだけど、 如何せん情報の幅が広すぎて、 記憶に残らない。 これも、再読の必要あり。 それにしても、哲学って難しい。(というかややこしい

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    投稿日: 2009.11.26
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    こういう本は、メモでも取りながら読まなきゃいけないと再認識。風呂なんかで読んでごめんなさい。反省。 ニーチェすげえくらいしか思い浮かばない。ちょ、ごめんなさ、もっかい読みます… でも、わかんない人が大多数(本が悪いんじゃないです、私が無教養なの!)ですが、 ふっと分かるところはすごーく分かりやすくて、頭に残ってます。ニーチェニーチェ

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    投稿日: 2009.01.25
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    ソクラテス・プラトン以来の「イデア/個物」図式(哲学的思考図式?)。デカルト以来の「主観/客観」図式(哲学的思考図式?)。1960年代になって、「グレート・ジャーマン・トリオ」とか、「思想の三統領」と呼ばれる、マルクス。フロイト。ニーチェ。

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    投稿日: 2007.10.02
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    初心者だったが、例文を多く用いて理解しやすいように配慮されていたと思う。でもやっぱり一冊にまとめるのは無理があったようで、つながりが?の所も多かった。

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    投稿日: 2007.01.12
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    現代哲学を勉強する中で、哲学全般を掴むために購入した一冊。古典から現代まで触れている。筆者の考えよりも基本について触れている感じ。

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    投稿日: 2006.10.17
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    ちょっと知的な自分を目指したけど・・・途中で断念しそうになった。やっぱり哲学は難しい。ていうか言葉がわからない…。

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    投稿日: 2006.08.10
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    私もあなたも一人の哲学者です。だけど、何が哲学なのかが分かっていない。無知の知。 哲学は読みづらい。でも、この本で哲学の歴史を知ることで興味が湧きますよ。これと、「必読書150」が共にあると便利かも・・・

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    投稿日: 2005.08.17