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悪の法則
悪の法則
コーマック・マッカーシー、黒原敏行/早川書房
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総合評価

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    おれにわかるのはあんたが自分のした間違いを何とかしようとしている世界はあんたが間違いをしてしまった世界とは別の世界だってことだ。 あんたは今自分が十字路に立って進むべき道を選ぼうとしていると思っている。でも選ぶことなんてできない。受け入れるしかない。選ぶのはもうとっくの昔にやってるんだから。

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    投稿日: 2024.03.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    陰惨。 ハードボイルドで詩的なマッカーシー節もあるけれど、むしろ主人公を憐れんだり、展開に恐怖したりすることに忙しかった。 映画脚本で、会話が主であるため読みやすかったけれど、その読みやすさがむしろ、物語の暗さを後押ししているのかもしれない。 主人公に対しても読者に対しても、憎むべき相手や怖がるべき対象がほとんど姿を見せないまま物語が進む。それもまたリアルで、その分読んでいて辛かった。

    0
    投稿日: 2017.04.05
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    映画脚本の日本語訳である。 選択した気がなくてもいつの間にか選択している。 そしてその結果に従うしかないってこと。 他の作品でも見られるマッカーシー哲学を簡潔にした感じ。

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    投稿日: 2015.08.22
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    映画「悪の法則」の脚本。こうして読むと、コーマック・マッカーシーの小説は普段から脚本というスタイルに近い。もともと心理描写がほぼないからか。普段の小説と違うのは会話が多いくらいかも。 ただ、脚本だけに誰が誰か少しわかりづらい。映画を観た前提で読めば変わるのだろうか。 映画のビジュアルを意識してか、いつもよりダイレクトにショッキングだった。

    0
    投稿日: 2014.05.07
  • 先に映画を観てからの読書をおすすめします

    他の方のレビューにもあるように、内容はシナリオ形式になります。 この悪の法則(原題:カウンセラー)は、ノー・カントリーなどの代表作があるコーマック・マッカーシーが映画化を前提として書き下ろした作品になるので、小説ではなく『脚本』という認識が正しいです。 非常に独特な構造を持つ話で好みが分かれる内容だと思いますが、私にはとてつもなく魅力的な内容でした。 私なりの言葉で内容を表現するならば、 「自分が見ている世界の『外側』の提示」 、そして 「転がりだした石は止まらない」 だと思います。 主人公である弁護士(カウンセラー)は様々な人物から様々な形で警告を受けるのですが、「大丈夫、俺はわかってるよ」と言わんばかりに行動を進めていきます。 ですが弁護士がどう動こうが動かまいが、世界の有り様は変わらないのです、悪の法則は常に裏側で動き続けているのです。 ちなみに映画の方は、「エイリアン」、「ブレードランナー」、「ハンニバル」など、誰もが知っている名作を数多く生み出したリドリー・スコットが監督を務めており、ある種の寓話的なほどテーマがはっきりしている内容になっています。 是非、映画をみたのち、こちらの作品を味わっていただきたいです。

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    投稿日: 2014.02.02
  • シナリオ形式が苦手でした

    映画化ということで読んだわけですけど、書き方がシナリオ形式。 内容がまったく頭に入らず大失敗でした。

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    投稿日: 2014.01.11
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    原作のない脚本。マッカーシーは大好きだ。でもこれはよく分からなかった。『ザ・ロード』同様、何が原因でそういう状態になったか全く明らかにされず、読者はただ想像するしかない。想像する過程で、まだ観てもいないのに映画の俳優の顔が浮かんでしまうので、非常に白けた。そもそもマッカーシーの文体は脚本っぽいが、やはり脚本ではなくて小説で読みたい。脚本ではマッカーシーの詩的な部分を味わえない。

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    投稿日: 2013.11.29
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    映画を観た勢いで読了。字幕だけでは取り切れなかった台詞の内容がしっかり補足出来て良かった。それを黒原さんの訳で読める幸せ。 内容としてはマッカーシー流の運命論の話であり、『血と暴力の国』の延長線上に位置すると思えた。

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    投稿日: 2013.11.27