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サマー/タイム/トラベラー1
サマー/タイム/トラベラー1
新城カズマ/早川書房
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総合評価

43件)
3.7
11
13
12
2
2
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    時間SFの名作としてたびたび取り上げられますが、未読だったので手に取ってみました。詳しい感想は下巻にて!

    9
    投稿日: 2025.10.30
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    全2巻 現代版時かけ(風) 次々と面白いネタが出てくるのに超高校生たちが無関係の議論をする なんというか、ハマる人はかなりハマるのではないかと思う。(エヴァンゲリオンの日常パート好きな人とか) これ、思春期に読むべき本 おっさんには入り込めなかったでござん

    12
    投稿日: 2025.09.21
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    2巻と合わせて。 小さな世界。 ローカル世界。箱庭。 それがいい。その空気感がいい。 細かい設定の不備に突っ込むとか、 ヒロインの決断に納得が行かないとか突っ込むなんて野暮。 小さな世界。素晴らしい世界。 こういう青春を過ごしたい人生だった小説。

    1
    投稿日: 2021.09.10
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    一人称視点。主人公のぼくが語り部です。結果を先回りで伝えてくる割に、説明となる過程は主人公の回りくどい思考そのまま読むことになるので、非常に読みづらいです。しかし、たまに秀逸な情景描写があるのと、随所にワクワクする謎が散りばめられていることで先が気になります。読むのやめようかなと思いながらもギリギリ読み進めたくなる絶妙な ラインでした。笑 これが計算なら素晴らしいです。 途中で時間跳躍の考察のために、参考になりそうなSF小説を集めるシーンがあります。名だたる傑作に並んで小林泰三の『酔歩する男』が出てきたのが何だか嬉しかったです。自分の好きな本が出てくると嬉しくなりますよね。

    9
    投稿日: 2021.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

     人は自分の気分次第で壊せるものをそれぞれ持っている  お前はそれが人よりデカい  それだけだ。  という玄海師範の言葉がなんでかずっと刻まれている。  壊せるもの、の中に玩具やペットから始まり、  恋人とか家庭とかの人間関係が含まれているのがいかにも富樫さんっぽいけれど  要するにこれは誰に甘えるかという話なのかなって。  考えるべきことを考えないのも甘え、だし。  大切なものが大切なまま、側にあり続けると思うことだってもしかしたら、甘えだし。  なんとなく、解った気がする。  オレは取り残されたいんだね。いつだって。  取り残されて、それでもそうしている自分を、悪くないって思いたいんだろう。  もう、いい大人だから。  悪い大人だからか?  予感。いまだからこれを読まなければという。  むしろ必然なのかとすら思える。こういうとき、こういう時代だから、この一冊がこうやって、オレのところに届くくらいには日の目を浴びて。  そう考えると、いま、ここ、に導いてくれた日本SFの臨界点、は恐るべきものなんじゃないだろうか。  仕事してるぜほんとに…  懐かしい話をしているな、と思ったら2005年、という年号に、あれそんなに最近だったっけ? と思わされてそも、2005年を最近、と認識していることに粟立った。  その上で、作中の批評的な未来予想図を、ともすればあぁそんなことあったよね、と思いながら読んでしまいそうになる、この現実感。  リアル・フィクション? なんて云いかたでピンとくるのだろうか?  事実は小説より奇なり、とはよく云うけれど、緻密に組み上げられた物語が、現実と区別が付かなくなる?  否、もう少し。  そう、ぽん、と何かの拍子に、  現実の一歩先に辿り着いてしまう瞬間というのが、確かにある。  各所にちりばめられたSF論や、特にタイムトラベルの分類と体系化をしている部分は、カーの密室の講義と似た資料的価値もあると思う。まぁこれまるっと飲み込もうとしたらもう一回半生をやりなおすくらいのことになりそうだけど。  それこそタイムトラベルでもしないと、追い付けないよ。  ☆4です。それも、これからもっと上がっていきそうな。  くそう。

    2
    投稿日: 2020.10.05
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    #日本SF読者クラブ ラノベというより、青春SF小説といったほうが似合う。上下巻ではなく、間をおいて出版された1巻2巻という構成なので、1巻毎にレビューする。間といっても1か月ほどだけど。  題名は「サマー/タイム/トラベラー」と”/”で区切っている。自分の解釈だと。「夏/あの時/往く人」かな。架空の地方都市を舞台に、5人の高校生が企てる時をかける少女のプロジェクト。進学校でも特に頭のよい生徒たちだが、これ大学生レベルじゃないか。けっこう難しい話をしているが、背伸びしてる印象はない。つま先立ちくらいはありそうだが。以下、2巻の読了後に。

    10
    投稿日: 2020.06.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    SFというよりは2000年前後のラノベだなぁと感じるスノッビーな語り口が読みづらい。その手の会話や語りに意味がないとは思わないが、さすがに1ページに何度も比喩や回りくどい表現を入れてくるのはちょっと多いかなと。なんだか時代を感じる。 全体的な評価は下巻を読まねば下せないが、今のところはやや微妙。

    0
    投稿日: 2017.08.30
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    この人の作品は蓬莱学園のやつしか読んでいなかったが、作調が実に蓬莱学園らしくて懐かしさを覚えた。間に入る辺里盆地地図が良いケレン味を出していて良し。かと思えばタイムトラベルから、カメラによる監視社会、地域通貨など社会的に先進的なものが取り入れられてSFらしさを失っていないのが良い。

    0
    投稿日: 2017.07.12
  • 飛んじゃった。

    サマー/タイム/トラベラー1の1を見逃してしまった。一巻で終わりと思って読んでいた。とてもいいところで次巻に続いている。雑多な知識を織り込みながら、タイムトラベルを扱っている。いまのところ、わずかな時間、それも未来にしか飛べない女の子。少しずつずれていく未来をどう処理するのか、次巻以降の見どころだと思う。

    2
    投稿日: 2015.06.11
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    タイムトラベルの理論とか作中に出てくるネタはほとんどわからないのだが、こういう話は楽しい。ラストが自分好みの展開だった。せつなさの残る読後感がいい。

    0
    投稿日: 2014.11.24
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    時をかける少女の変奏曲、SF小説好きのためのあざとさがちょっと鼻につきますが、青春ジュブナイルものとして十分に上手い作品。ちなみに1、とありますが、単品としては完結していなくて、後半へ続く、終わり方になっています。巻次の付け方が不親切だなー、って思いました。

    0
    投稿日: 2014.07.19
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    頭のいい五人の高校生たちのSF物語。 少し独特な雰囲気なので慣れるまで時間がかかりました。 時系列もバラバラに話が進むので付いていくのが少し大変。。 『何か』が起こる起こると思って読み進めていくのですが、なんだかもったいぶって、焦れったい〜。 2巻に期待です!

    0
    投稿日: 2014.04.22
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    レビューでは衒学的との声もチラホラあったが、その通り元ネタを知っていてニヤリとできる、あるいは遠回しな口調でも我慢できる、そんな人はいいかも。といっても、この本に手を伸ばすような人は少なからずSFに明るい人でしょうし。タイムトラベル云々は下巻でより鮮明に描かれるのでしょうか...

    0
    投稿日: 2013.08.08
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    “「当然じゃん」ぼくはできるだけコージンを刺激しないよう、慎重に返事をする。代わりに雨の中を走れと命じられるくらいなら、追従者になったほうがましだ。「場所は問題じゃないって。さもなきゃ、これまでにも同じことが起きてたはずだし」 「違うな」 「なんで」 「その理屈だと、おまえの幼なじみは、これまでにも何度か消えたり跳んだりしてることになるぜ」 「…………」 たしかにコージンのいうとおりだった。『跳んだ』場所に原因がないのだとしたら、悠有本人に原因があることになる。それでも問題は単にそちらへ横滑りしただけだ。つまり真の問題はこうだ……なぜ今年の夏が初めてなのか? 「あのさ、もしかしてさ」 「うわ」 ずぶ濡れの涼が近づいてきたので、ぼくらはそろって後じさる。気まずい沈黙のあとで、ぼくはようやく思い出し、預かってた涼の傘を渡してやる。 「で、なんだって?」 「だから、もしかしてさ」涼の口調は真面目だった。今から思うと、やつだけが、もうこの頃から事態を真面目に考えていたのかもしれない。「ほんとはこれまでにも、悠有って何度か『跳んで』たんじゃないのかな。ぼくらが気づいてなかっただけでさ」 ふたたび、気まずい沈黙。 「まさか」ぼくの反論には、まったく論理性がない。「まさかそんな」”[P.96] この時ここをこうしていれば、この先の何々は変わったかもしれないのにと主人公が多々思うものだから、彼等がこの先どんな出来事にあってしまうのかと気になって気になって。 後半である2巻で色々なことがぶわっと起きそう。 “二人の患者の神経系におきていたのは、まさにそれだった。数週間おきに、ありえたかもしれない過去と現在(そして時には未来)が脳細胞の網の中に現れる。どこにも矛盾のない、完璧な半生。ふつうに通学もできるし、掃除も料理もベッドの支度もできる。ただ一つだけ問題があるとすれば……まわりの世界すべてが自分の記憶と食い違っているということだけ。 鉱一さんは四番目の患者で、だから医療機関の対応も最初の二人に比べれば適切だった。自殺未遂も無し、精神病院への片道切符も無かったんだから。それでもやっぱり、事が解決したわけじゃない……全身の筋力は弱まり、カルシウムは減っていく。軽い頭痛とわずかな目眩。消化器系のゆっくりとした衰弱。睡眠時間の増大傾向。免疫力の低下。それからもちろん、約十七日周期でうつり変わっていく彼の『現実』。 知里先生も周期にあわせて新しい地名や人名を学んでゆく。変化がおきるたびに同じ説明が繰り返される——ええ、たしかにここは君の住む火星基地(もしくはガリレオ衛生の田園都市、十九世紀最後の年に建てられた古い軌道エレベータ、関門海峡を越えてつながる万里の長城の一角)ですよ、ですが貴方は原因不明の難病に罹ってしばらくのあいだ治療と静養が必要なのです。ですからこの部屋から出ないように。ご心配なく、貴方のただ一人の肉親である妹さんには、きちんとこちらから説明してありますから——。先生の忍耐力は、ほとんど無限に続く。まるでトリブルのように、どこまでも。彼は鉱一さんの『世界』のほんの一部を共有する。新しい家具や生活用品を一緒に作りさえする。十七日毎の『世界』を分かっていなくても、静かに参加することはできる。”[P.165]

    0
    投稿日: 2012.03.30
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    タイムトラベルに関する小説である。主人公達は進学高に通うませたガキ共であるが、ある日仲間の一人がほんの数秒、時空間移動をしたことをきっかけに物語は動き出す。いったいなぜテレポートをしたのか、どうやってしたのか、そもそも本当にテレポートをしたのかと議論を重ねていきそんな中彼らの目の前で実際にテレポート(タイムトラベル)が起こる。 主人公達高校生の議論はおもしろい。タイムトラベルに関する小説を集めそれをもとに話し合いが進む。おもしろがっている登場人物もいれば信じられない思いで必死に反論しようとするものもいる。そんな中タイムトラベルは起こってしまう。現実にもし起こったとしたら大問題であり間違いなくニュースになってしまう。主人公達はかなり頭のいいやつらみたいなのでがんばって科学的に証明しようとしてもいいのではないかとも思うがそんなことはないし公にしようともしない。私の場合もおそらく公にせず自分達だけの秘密としようとするのではないだろうか。主人公達の住む世界は良くも悪くも閉じた世界である。将来大人になったときに「そういえばあんなこともあったなあ」と懐かしむのだろうか。 高尚な議論を交わしタイムトラベルを考察している主人公達に青春を感じた1巻であった。さて2巻では跳んでしまった彼女はどうなったのだろう?

    0
    投稿日: 2011.11.12
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     タイムトラベル能力を持った少女とその仲間たちのひと夏の物語。その夏は彼らにとって忘れられないほろ苦いものとなっていく。  正直言って、冒頭はなんだか鼻持ちならない高校生がぞくぞく登場してくるので素直に感情移入できなかったのだが、読み進めるうちにしっかり引き込まれていった。  SF的ネタを扱っているものの、実はしっかり青春小説だ。自分が好きなことに時間をたっぷりと使え、自分の好きな人が周囲にたくさんいたあの頃。大切な時間はもう戻ってこない。  なんだか訳の解らない理論にも度肝を抜かれたが、「いちばん好きになれるものを手に入れて、そいつと一緒に歳をとれ」の台詞には不覚にも感動してしまった。  小説全体に満ちる喪失感と無常感が素晴らしい。全2巻だが、ラストも余韻たっぷりに終わる。

    0
    投稿日: 2011.10.30
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    時間を跳躍した少女の話。穏やかに流れる時間、それにゆっくりと忍び寄る不安。この静かな読み応え、好きです。読書中毒の登場人物たちの会話から出てくる時間SFの作品で読んでいる作品だと嬉しくなり、読んでない作品だと精進しないと改めて思いました。それと合間に挿まれた地図は一体、どういう意味を持つのでしょう。次巻へ。

    0
    投稿日: 2011.05.04
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    あの奇妙な夏、未来に見放されたぼくらの町・辺里で 幼馴染みの悠有は初めて時空を跳んだ―たった3秒だけ未来へ。 「お山」のお嬢様学校に幽閉された響子の号令一下 コージンと涼とぼく、そして悠有の高校生5人組は 「時空間跳躍少女開発プロジェクト」を開始した。 無数の時間SFを分析し、県道での跳躍実験に夢中になった あの夏―けれど、それが悠有と過ごす最後の夏になろうとは ぼくには知るよしもなかった。 正直なところSF?というジャンルだけあって難解でした。 自分は非現実的なものが読めないみたい・・・。 それを様々な実験と考察で話は進んでいくんですが 登場人物含め、語り口調もあまり好きではなかったです。 ライトノベルが好きっていう人向けな感じ。 2巻目に続くらしいけど読まないです・・・。 同じタイムトラベラだったら「時をかける少女」の方が好きかな。

    0
    投稿日: 2011.03.26
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     1巻しか読んでない状態でこんなことを書くのは時期尚早かもしれないが、ストーリー自体はあまり面白くない。2巻に色々な謎を持ち越しているから読むっちゃ読むけど・・・。別に蘊蓄を垂れるのは構わない。そこそこ面白いし、様々なSF小説の名前が挙がっている点は自分で読んだ小説のことを思い出したりもして、変わった楽しみ方もできたのだけど・・・語り手である主人公の科白が非常に読みづらく、分量以上に長さを感じてしまった。以上が悪い印象。以下が良い印象。  この小説の良さは、随分とひねた主人公たちによる世界の見方にあるかと思う。ムスリムの礼拝を星間通信・定在波などと表現してみたり、来世が無いなら開発(自然科学的?な意味で)しようという発想とか、変わったことに熱中する人だからこそ見られるであろう切り口を沢山見ることができた気がして、楽しかった。  p223「ぼくらの間には、半世紀ぶんの相互誤解が積ってる。(中略)たとえ同じ時間を過ごして同じ事件を見たとしても。ジャンボ機が摩天楼につっこみ、シャトルが大気圏に再突入しながら燃え尽きる、そんな映像をいっしょに見たとしても、ぼくらと彼らはきっと違うものを見てる。ぼくらはお互いに時間旅行者だった。」これに尽きる。この相互誤解の原因は世代の違いだが、同世代あるいは近い世代でも相互誤解は無数に起こる。主人公たちの世界にタイムスリップした時空間旅行者として、彼らが見た世界を楽しめただけでも十分だった。続きが楽しみ。

    0
    投稿日: 2011.02.09
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    『時をかける少女』へのオマージュ的作品らしいが、私は『時をかける少女』を読んだことがない。 県立美原高校へ入学したばかりの卓人、幼馴染みの悠有(ゆう)、そして、涼、コージン、饗子の同級生5人組が開始する「時空間跳躍少女開発プロジェクト」。 それは、入学早々のマラソン大会で悠有が起こしたとされる、不思議な現象が発端だった。 数々のタイムトラベルに関するSF作品が登場しますが、それを知らなくても全く問題ありません。事実、私もよくわからない。 個性的な高校生5人組と、その周りの人達を巻き込んで、素敵な一夏の物語が始まります。 確かにSFなんだけど、素敵な青春小説です。

    0
    投稿日: 2011.01.16
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    続き物と気付かずに購入したので、続くんだ…という拍子抜け感とかが押し寄せ中。 『跳ぶ』能力を持った少女を巡る青少年のうんちゃら。 その後の悲劇とかきな臭さとかを煽っているものの、一巻ではわからず。代わりに主人公少年の悔恨の独白が綴られるが、その原因は次巻以降に乞うご期待。 そういう訳でこの巻のみだと結構欲求不満になるのでさっさと続きを買わねばならない。 ちなみに主人公の仲間うちでタイムトラベルに関するフィクションを読破していくという部分があり、そのタイトルが並ぶ。 このあたりは、個人的に首肯できたり参考になったりした。好き者にとっては、タイムトラベルものへの愛溢れる部分だなぁとうっとりすることうけあいの部分ですね。

    0
    投稿日: 2010.10.08
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    ご託の多い、賢い高校生の語りが読みにくい。慣れないとしんどい語り口調。だけど、ある程度読み進めてくると面白い。かも?ノリとしては『時をかける少女』と『ドラえもん』を足して二で割った感じ??とりあえず、2巻になるまで核心に迫らない。何だかんだで読み終わる感じ。

    0
    投稿日: 2010.09.30
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    それは、1度辿り着いたはずの月へも到達できない【現実】についての冷静な判断と、「あらかじめ失われた未来」についての絶望の物語。 なのに、しかも、なおかつ、それは、青春の物語。 とても乱暴な言い方をすれば、最新の「少年が大人になる物語」なのだろうと感じました。

    0
    投稿日: 2010.08.31
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    いかに思わせぶりかは他のコメントを参照してもらうことにしてw感じたことを書くと、構成がいわゆるアニメ的(むしろラノベ的?)。一話ごとに 前フリ→日常orストーリーに直接関係しない雑談→伏線 っていう流れは基本だし、イントロで世界観、前半は日常&伏線、後半で一気にシリアス&伏線回収、なんてのは電脳コイルであったな。日常系アニメが好きな人、つまり主人公達のSF与太話でニヤニヤできる人ならこの巻も悪くない…かな。一話ずつならいいけど、続けて読むとちょっと疲れる構成。話自体は面白そうだからとりあえず2巻に期待

    0
    投稿日: 2010.08.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本作は1・2作からなる長編SFとなっております。 この1作目なんですけど、後半にタイムトラベル作品をまとめた座標がありまして、一見の価値ありとなっております。 作者は、タイムトラベルストーリーのファンなんでしょうね。 作中に正式な名前を持たない猫がいるんですが、時折ピートと呼ばれたりしてます。タイムトラベルストーリーファンへのサービスだと思います。

    0
    投稿日: 2010.03.14
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    何度も読み返したくなる本。書いてある言葉とか難しいけどだんだんわかるようになる。文章の書き方が好き。

    0
    投稿日: 2010.02.03
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    幼馴染の女子高生が身につけた、時間跳躍能力をめぐる青春SFです。全2巻。 ストーリーは主人公の一人称で語られるのですが、これがとにかく煩わしい印象です。 ストーリーそのものと、主人公を除く4人のメインキャラクターは良いと思います。 とにかく、主人公が披露する蘊蓄や寒い表現が物語のリズムを台無しにしています。 主人公とその母親の、面と向かいながらのPCチャット……嫌悪感です。

    0
    投稿日: 2009.06.21
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    ハインラインの『夏への扉』を読了後に読みました。 時間移動を題材とする作品が好きです。 主人公たちのたまり場となる「夏への扉」という喫茶店が登場し、ヒロインの飼い猫は「ピート」といいます。 この「時間改変も並行宇宙もない、ありきたりの青春小説」では 高校生5人組が<時空間跳躍少女開発プロジェクト>を実施します。 ヒロインは世界を置き去りにして未来へ跳びました。 また数々のタイムトラベル作品の引用や考察がされているので 面白いです。

    0
    投稿日: 2008.07.19
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    2巻によっては評価が変わるかもしれないけど、現時点では☆2で。知識のひけらかしとか表現のひけらかし?みたいなものを感じた。最果てのイマみたいだけどこっちはあんまり楽しめなかった。

    0
    投稿日: 2008.06.20
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    anywhere,but here.ここではないどこかへ。読書好きで早熟な片田舎の高校生たち。タイム・トラベルに引っ掛けて、彼らの夏休みに起こった事件を濃密に綴ったSF青春小説の第一弾。とても面白く読めた。物語はほとんど進まないが、狙いはよくわかる。高校生流の独特な背伸びぶりを、まだるっこしく思わせぶりに描写した文章は、時にもどかしい。しかしもどかしさこそが、個性になっている。続きが楽しみになった一冊。

    0
    投稿日: 2007.12.12
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    日本人作家の書くSFでベスト三をあげろ、と言われたらまずこれ。 季節は夏。突然時間跳躍能力を手に入れた少女と、その仲間たちのひと夏の「プロジェクト」。 これだけでノスタルジーに身を震わせる私がいるのですが。 ラストシーンでは思わず涙してしまいました。 夏になるたび読み返してみたくなる、そんな作品です。

    0
    投稿日: 2007.05.24
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    SFを読んだときに、不思議な雰囲気に包まれるのはどうしてでしょうかね。Homuraはその不思議な雰囲気と哲学的な話がすごく好きです。これもSFもので、やっぱりおもしろい、としか言いようがないです。どうおもしろいかっていうと、世界に存在しないものだからこそ、あるかもしれないし、ないかもしれない可能性ってのがSFだと思います。それを文にして形にすると、本当にSFのような物語があってもいいと思います。

    0
    投稿日: 2007.04.14
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    ほろ苦い青春群像劇。 少年少女の夏の思い出。 お山のお嬢様が、結構かわいいと思うんだ。

    0
    投稿日: 2007.04.05
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    面白かったですよ〜。 現実世界にはありえない能力の話ですがそう遠い世界というわけではない気がします。

    0
    投稿日: 2007.03.31
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    タイムトラベルなどが出てくるんですが、SFって感じじゃなかったです。だから、読みやすかったと私は思います。

    0
    投稿日: 2007.01.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一巻を読んだとき、これは好みが分かれる小説だな、と思った。作品中に言及されるタイムトラベルもののSFは、知っている人から見れば思わずニヤリとしてしまう楽しさがある。でもSFをあんまり知らないって人にとっては、内輪じみた内容に疎外感を覚えるんじゃないかな。かといって全体としてはハードなSFではなくて、どっちかといえば青春小説としての比重が高い感じ。 おまけに舞台背景に時事ネタ多い。アフガンでの戦争だとか、9・11のテロ事件だとか、ソニンの「カレーライスの女」だとか、「茄子 アンダルシアの夏」とかの話題とか。 私の最初の感想は、「こんな高校生は嫌だ!」 自称も他称も「頭がいい」 実際IQが高い。 年間150冊ぐらい本を読んでいると豪語。 漫画や雑誌じゃない本を読まない人を見下している。 いきなり「ナッシュ均衡」とか「遺伝子工学の未来と、親を選ぶ権利の発生」とかについて語りだす。 妙に冷めているというか、冷めていると見せかけようとしているというか。 自分達には未来がない、と冷笑する。 自分は何も信じていない、と訴える。 サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』を読んで " 「このホールデンってキャラ、なんだかとっても莫迦に思えてしょうがないのよ」 響子によれば大半の人間は莫迦か鈍感になる。という経験則をさっ引いても、彼女の主張にはそれなりに説得力があった。 「度胸がないし、映画が好きなんだか嫌いなんだか分からないし、何でもかんでもit depressed me かit killed meって、読書家っていうわりには文章が下手で語彙が少ないし。(略)」 " とのたまく。まあ、同意するけどね。 語り手である主人公に感情移入も共感もできない。むしろやっかみとか反感とか敵対心とか覚えてしまう。おまけに気を引こうとしてわざと時系列を無視する語り方にどうも好感が持てない。 それでも意外と後味が悪くないのは、エピローグで話がきれいに落ち着いたからだろうか。読んでよかった、とさえ思える。読中と読後のこのギャップに戸惑うな。

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    投稿日: 2006.11.14
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    控えめに言っても、内容云々以前に読む人を選ぶ作品。「噂と怪文書が楽しそうにダンスを踊るんだ」だの「予算という名の巨大な上限」だの、言葉だけが上滑りした無茶な表現に耐えられるなら(もしくはそう感じないだけの柔軟な感性を持ち合わせているのなら)、あるいは楽しめるのかもしれません。

    0
    投稿日: 2006.09.24
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    娯楽小説としては過去最高モノ。何度も読み返したくなる作品。この作品全体に漂う青い緊張感は多分二度と味わえない。

    0
    投稿日: 2006.08.20
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    表紙の絵がきれいだったから読んでみた。中身は難しい話だらけで入り込めなかったけれど、とりあえず下巻は気になった。

    0
    投稿日: 2006.06.08
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    ポストモダンがもたらす未来とその喪失に焦点をあてたTTもの。心理描写が的確で人物の描き方がとても上手。子供が大人になる・・・その課程を描いた一夏の物語。強いて言うなれば、TTものを語る上で漫画を調査していないのは作者の趣味か。 文章による表現が好きな人にはとても楽しめる一冊。

    0
    投稿日: 2006.03.25
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    古今東西時間渡航者SF大作戦と青春活劇…って感じ? 何か起こりそうな思わせぶりな振りがえんえん続いて、とにかく先が気になる。 がジェット選びのセンスが絶妙。

    0
    投稿日: 2006.03.21
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    ジュヴナイル・タイムトラベル(以下TT)小説の1巻。 小説中にちりばめられたSF/TT小説の数々が泣かせる。 (紹介というよりは羅列だけど・・「夏への扉」みたいな店、作りたいなぁ!) 「アマゾネス」っていい表現。

    0
    投稿日: 2005.12.07
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    拒否反応の出る人と、とても好きになる人の二手に分かれる小説。 わたしはわりと気に入っています。 話が判り辛いのが難点ですが、頭の良すぎる彼らの人間らしさと言えばそれはもう作者に感服しきりです。 物語を楽しむというより、人の個性とその複雑なからみに注目して読んだ方がおもしろいみたい。

    0
    投稿日: 2005.11.08