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潜入ルポ 中国の女 エイズ売春婦から大富豪まで
潜入ルポ 中国の女 エイズ売春婦から大富豪まで
福島香織/文藝春秋
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総合評価

8件)
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    収録されている話は知っているものもあったが、知っている話の中で新たな知識が増えたので良かったと思う。 それは、河南省のエイズ村のこと。非合法の臨床試験が行われていることは知らなかった。 どの話も気が重くなるものばかり。 経済成長が続く中国だが、これではまだまだ先進国とは言えないだろう。 収録されている話の中で唯一希望が持てたのは、嫁に売られたものの、駐在員の家を掃除する職を持った女性である。 希望を持たせるためにも、あと少し明るい話があれば良かったと思うが、問題山積の中国を題材にしては仕方ないのだろうか。

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    投稿日: 2017.02.28
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    中国の女性達を社会の底辺からセレブまで網羅。 日本とは比較にならないぐらい大きな格差があることが分かる。

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    投稿日: 2015.04.15
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    【中国共産党が隠蔽するタブーにも挑戦】日本人女性ジャーナリストが凝視・直視・驚嘆・取材した「中国女」の全て。「苦界」で生きる女はこんなにも強くなれるのか?

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    投稿日: 2014.09.09
  • 沢山の実在の個人。

    第一章がすごいです。内容がすごいのもあるのですが、著者のすごさを感じます。 正直、他の章は福島さんでなくてもかけるんじゃないかなあ、と思うのですよ。彼女たちに会うことが出来るのか、などの問題はおいておくとして。でも、第一章の、書き手が女性であるがゆえの感情の揺れが、キレのいい文章からにじみ出ていてぐっときます。 まさに今の中国を知る手がかりになる本、という訳ではないと思います。でも、なんとなくむかつく国、軍事的驚異を感じさせる国、手ごわいビジネス相手、といったよく見る中国の捉え方とはちがう、生きているそれぞれの個人がいることが、生きている中国人が描かれています。

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    投稿日: 2014.08.18
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    中国人女性を軸に、売春婦から女富豪、人権活動家までのルポ、インタビュー記事。エイズ村の話では、幅広く深い人脈を便り売春婦から直接取材を敢行。しかし、聞く事は、なぜやっているのか、嫌ではないのか、など。補導員か?ジャーナリストを名乗るが、この程度の浅い取材では、エロ雑誌レベル。人権活動家の話は面白い。ただ、こちらも浅く、取材数で中身を稼いでいる。テーマをもっと掘り下げ、一つの切り口で書いてみても良かったのでは。

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    投稿日: 2014.02.11
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    現代中国の様々な層に生きる女性を取材したルポルタージュ。2011年に刊行されたものの文庫版。文庫版のためのあとがきが増補されている。全四章構成。 第一章 エイズ村の女たち 第二章 北京で彷徨う女たち 第三章 女強人(女傑)の抬頭 第四章 文革世代と八〇后と小皇帝たち 最初から重たいものを扱っている。河南省上蔡県文楼村は売血によってエイズが蔓延した村。そこに生きる女性を取材している。現代の中国が「一人っ子政策」をとっていることは、中学校の社会で習うだろう。しかし、その上で妊娠してしまったり、産まれた子が女の子であった場合どうなるか、ということまでは習わないと思う。さらに未だに儒教思想が農村を中心に色濃く残っており、根本部分で男尊女卑であることまではなかなか知られていない部分ではないだろうか。 その上で、取材対象の女性の話を読むとすさまじいものを感じる。とにかく「男の子を産む」ことが至上命題で、現実に「育てる」ことは二の次なのかもしれないと感じた。 生きていくために売春婦になる女性は、古今東西を問わずどこにでもいる。それがエイズ村と呼ばれる村であっても。筆者はあまりにエイズに対し慎重さを欠く売春婦や女衒に嫌悪感を抱いたかもしれない。しかし、最終的には「生き方」への問いということになろうか。極めて貧しい農村で、明日もわからず生活するくらいなら、パッとかせいで昨日よりは少しでもましな暮らしをしたい。たとえその結果エイズになったとしても。かなり刹那的に感じるが、豊かさや暮らすための知識、知恵を得る学校にだって通えないほど貧しければ(理屈というか建前としての社会主義国ではありえないと思うが)、それを知る術がない。生まれてきて全てが悪循環になる。 第二章では、場所を首都北京に移し、やはり売春婦を中心に取材している。一章でも感じたが、「したたかに生きる」というのは、何も中国だけに限った話ではない。男尊女卑についても、現代のアフリカ諸国にも根深く残っている(内海夏子『ドキュメント女子割礼』(集英社新書、2003)参照)。同性愛については、アメリカでも一昔前まで精神障害の扱いだったわけだから、中国ではなおのこと厳しい扱いだったのだろう。しかし、同性愛者がカミングアウトできるのは北京という都会だからかもしれない。これが地方の田舎ではそうはいかないような気がする。 第三章では、経済的に成功した女性、人権活動に従事して公安に拘束された女性、チベット民族主義者の女性、中国初の女性漫画家、野生動物保護活動家などへの取材。 興味深かったのは、人権活動家の話。公安のネットワークはさすが社会主義国と思わせる。スカイプですら盗聴できるんですか、そうですか…。なんとなく、人海戦術なのかと思ってしまうが、高性能な機械も導入しているのだろうな。 第四章では、知識人であった父を持ち、文革時代を生きた女性と、1980年代以降に生まれた「八〇后」と呼ばれる世代の女性。章女史の食事オーダーこそ「中庸」とよばれるものではないかと感じた。天安門以降の学生は自分でものを考えようとしないと述べるが、これは今の日本の大学生も同じであると思う。とすると、日本の場合はいつ頃からそんな感じになってしまったのか。ただ、気をつけたいのは八〇后と一括りにして本当に良いのかどうか。若者の考え方が、田原のような子が多いのだとすれば、それは共産党の思惑通りということでもある。では、中国内で現状に大いに不満を持ち、爆発しそうな層はどのような層なのか。ここへの言及が欲しかった。 読後感としては、「やや勿体ない」。中国社会の様々な層の女性を取材しているのはよくわかったが、もっと民族や地域を広くとった取材をしてもよかったと思う。そうなると、一冊ではとてもまとまらず、それこそシリーズ物になってしまうかもしれないが。 巻末の解説は金美齢さん。基本的にハッキリと物を仰る方の解説。中国という「漬物甕」からはいだした者こそが成功するというところには、なるほどと思ったが、違和感も感じた。その成功は結局「金」なのではないか。他人より裕福でありたいと強く思うから「はいだす」という表現になるのかと思うのはひれくれ過ぎだろうか。また、どうも金氏のいう「強さ」が「したたかさ」にみえて仕方がない。中国の女性と比べると日本の女性は守られている、中国の女性の方が強いというが、その強さは自慢できるものなのだろうか。なお、したたかさでいうなら、そのような女性は日本に限らずどこにでもいる。従って、女性を創るのは「場の力」である、とまとめるが、それは日本や中国といった民族的な区分による場ではく、貧富の差にみられる経済的な場の力なのではないかと考える。

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    投稿日: 2013.09.12
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    日本人初の女性北京特派員の福島香織さんが描いた中国の闇。日本をも凌駕するほどの経済発展著しい現代の中国は貧富の格差だけでなく、男尊女卑がいまだに横行し、中国女性にとっては受難の国であるようだ。文化が経済発展に充分追い付いていないように思った。 不衛生な環境での売血により村民の半数がHIV感染者というエイズ村、北京で横行する売春婦の実態、方や権力と真っ向から闘う女強人達… 大国となり過ぎた中国はどこへ向かうのか…

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    投稿日: 2013.08.12
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    本書は中国社会で生きる女性たちを追ったルポルタージュで、政治的にも社会的にも自然環境的にも過酷な地で女性に生まれることは決して幸福とは言えない中でも生きて、恋し、子供を産み、戦う姿に打たれます。 『その国をよく知るにはまず女だ』という言葉がまことしやかに流されていて、それが本当かどうかはわかりませんが、この本では中国の女性、それもさまざまな社会背景や生い立ちを背負った女性たちが筆者の取材から明らかにされてきて、あの国の持つ闇の深さと多様性、苛酷な環境に身をおきながらも生きて、恋をし、子供を産む。そういう女性たちのパワーを目の当たりにしたような気がいたしました。 最初から強烈なもので、村全体でエイズに感染した『エイズ村』でどうしても男の子を授かりたくて自らがエイズに侵されているにもかかわらず、子供を産もうとする女性や、若くしてクラブを経営する女性が仕事が終わったあとで店にいる女性たちを連れて中国版のホストクラブに行って豪遊する姿には、こういうところは男女の『プロ』同士が集う場所なんだな、ということは日本でも中国でも変わらないなぁ、などと思いながら見入ってしまいました。 さらに女強人(女傑)を扱った箇所では貧しい環境から古紙回収の世界に体ひとつで飛び込んで、巨額の資産を築いた女性の半生や、中国当局ににらまれて彼らに拉致、監禁されながらも自分の主張を曲げない運動家の女性など、さらには文革世代と「八〇后」と呼ばれる1980年代以降に生まれた女性との世代間意識が浮き彫りになっている箇所があったりと、かの国で生きる女性たちのたくましさや弱さ、そして強さを余すところなく書き記した一冊だと思います。

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    投稿日: 2013.08.12