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猫と庄造と二人のおんな
猫と庄造と二人のおんな
谷崎潤一郎/新潮社
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総合評価

140件)
4.0
37
53
30
0
1
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    美しく気品のある猫の佇まいには、人間には到底太刀打ちできない優美さと威厳があると思う。きっと猫は本能のままになんの思惑もなく自由に生きているに違いないのに、人間はそこに勝手な妄想を重ね、あげく、猫に振り回さる。その姿はどこか滑稽なんだけれど、人間味があってとても面白い。うだつの上がらない男と嫁と元妻と姑の話という下世話な物語にリリーという魅力的な猫を登場させることで、他の作品とは一味違うユーモラスな作品に仕上げている。唐突な終わり方もこの物語のテイストと妙に合っていて、よかった。この話、好きだわ。

    0
    投稿日: 2026.01.02
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    ブラック・ジャック展で手塚治虫の仕事机(再現)に置かれていた文庫本。 タイトルからブラック・ジャック「ネコと庄造と」のベースになったと思われるが、谷崎が猫を隷属への希求(解説)の象徴たらしめているのに対し、手塚は異類婚姻譚のような視点で焼き直しているのがそれぞれのらしさが出ていて面白い。  「ネコと庄造と」の初出は1975年なので、あの机は晩年ではなく「ブラック・ジャック」連載当時のある日の光景、ということなのだろう。

    0
    投稿日: 2025.12.18
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    ☆3.5 題名そのまま  庄造がかはいがってゐたリリーが先妻の品子に奪はれ、猫を送った後妻の福子にはせいせいされるといふ人間模様が書かれてゐる。  とりたてて起伏のあるといふわけではないが、一匹の猫と単純なストーリーでここまで人間関係をふくらませられる力量と、ほとんど説明描写しかない物語なのに、手を替へ品を替へ文章がすらすらとつづくのは、さすが面白く読めた。  むかし丸谷才一がほめてゐて、それは『別れの理由』に載ってゐる。  

    0
    投稿日: 2025.11.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    猫リリーと庄造の関係、庄造と妻福子、前妻品子の関係を細かく描写した小説で、リリーを頂点に、庄造、そして福子と品子という上下関係が明らかになっている。人間の言葉を話せないリリーだが、その可愛らしい姿の為か、庄造からの無償の愛を受けている。それに対し、福子はリリーに嫉妬するという歪な構造となっている。本作は猫をめぐっての三人の関係性が注目どころである。

    0
    投稿日: 2025.08.10
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    「梟書茶房」の、猫をテーマとした袋綴じ本をプレゼントで貰ったので読んだ。 谷崎のことをよく知らないんだけれど、「陰翳礼讃」「痴人の愛」等の作品から、美学の人だというイメージだったので、こういう大衆小説みたいなものも書いていたんですね、という感想。 猫をめぐる人間関係、ちょっと面白かったけど、少し感傷に浸ったところで、結局何も変わらないんだろうなこの人たちは。 リリーがいなかったとしても、結局は我が身はあんまり振り返らず、何となく流されて、人生の後半戦をふわっとそれなりに諦めながら生きていくんだろうな、と思った。 星としては3.8くらい。

    1
    投稿日: 2025.06.28
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    初めての谷崎潤一郎作品。猫と生きたことがある人には、たまらない。リリーちゃんが文字の上で生きていた。こんなに短い文章なのに、リリーちゃんと共に生きたようだった。心が荒んだ時、猫に慰められたこと。時折五月蝿く鳴く猫が鬱陶しいと思ったこと。猫が見当たらず寂しいと思ったこと。何度も感じた想いが蘇る。これは庄造と福子と品子の物語ではなく、リリーちゃんを魅せてくれる一冊。ヒトという生物に飼い慣らされたフリをしてくれていて、猫は素直じゃないから可愛いだとか、猫は嬉しいと喉を鳴らすのだと判ったような顔をされながら、実はヒトを飼い慣らしているという、恐ろしくも愛らしい獣を描いた至極の一冊。 とにかく、猫に会いたいと思う。触れたくなる。触れていたあの瞬間を思い出す。 触れたいと思うと触れられず、きっと来ないと諦めると、ふとそばに寄って来る。彼女たちは宇宙が与えた、小さく恐ろしい悪魔。ああ、永遠に人間は、この悪魔の虜なのだろうと心底感じた。 それに終わり方が秀逸だった。結局は、猫を描く気しかないというわかりやすさに妙に心奪われた。 未だに死んでしまった飼い猫を忘れられない私の、記憶を呼び起こすツールをもう一つ見つけてしまった。

    0
    投稿日: 2025.05.12
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    特段美男子でもなければ甲斐性もなく優柔不断なのになぜか女を惹きつける庄造と、庄造の愛猫の雌猫リリー。2人のいちゃいちゃ振りが不快で仕方ない先妻の品子と現妻の福子。 猫を巡って振り回される3人を、リリーが猫独特の我関せずな態度で翻弄する可笑しみがなんとも言えない。 人間たちのキャラクターもたっていて、あっという間に読んでしまった。 バツンっとした幕切れも憎らしい。

    0
    投稿日: 2025.05.11
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    女よりも牝猫を愛する男。 牝猫に嫉妬する二人の女(前妻と現妻)。 二人の女よりも牝猫を愛する庄造の気持ちが、だんだんと分かってくる。 他愛もない題材で、男女の関係の機微をユーモア込めて描き切る、文豪谷崎恐るべし。

    0
    投稿日: 2025.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    関西弁の会話が心地いい。 猫のリリーにデレデレの庄造と、それに振り回されながら庄造を取り合う品子と福子のお話。 もとはと言えば庄造のダメ男っぷりが根元なのだけれど、庄造って人は、何故か憎めない、のらりくらりの愛すべきへなちょこ 笑 品子の言葉を借りれば、 「子供を一人歩きさせているような、心許ない、可哀そうな感じ」 「そしてもともと、そう云う点にへんな可愛気のある人」 「妙にあたりの柔かい、優しい肌合があるものだから、だんだんそれに絆されて…」 なのだ。 作品冒頭にある手紙作戦が功を奏し、まずはリリーを手元に呼び戻すことに成功した品子。 これに釣られて庄造も呼び戻す算段だったけれど、リリーの世話をするうちに情が湧き、己を省みることになる。 「誰が悪かったのでもない、みんな自分が至らなかったのだ」 それでもやっぱりいつかは庄造とリリーと三人で暮らしたいと願っている品子。 リリーの様子が丁寧に描写されているからか、いつのまにやら私もリリーを可愛らしく感じながら読み進めた。 まったく、あっちへ行ったり連れ戻されたり、落ち着かないよねぇ、リリー。 リリーを中心に、福子も庄造もまた、様々な思いを心に巡らす。 ただ、庄造、品子、福子には意地やプライドもあって、皆共に素直になれないんだな。 こうなってくると他の周りの人でさえ信用ならなくなってくる。 作中、「どっちだす?なあ、どっちだすいな。」と問いただす似たようなセリフが、福子からも庄造からも発せられるのが印象的だ。 「○○と私、どっちが大事なのよ!」って、今も昔も変わらずよく聞くセリフ。 一匹の猫に振り回される人間を三者三様に描いていて、その様には面白味を含んだ悲哀さえ感じる。 ホントしょーがないなぁ。。。 この三人のドタバタは、この後も続いていきそうだ。

    23
    投稿日: 2024.11.24
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    多かれ少なかれ人間なんて所詮、愛の奴隷なのだなぁ。未練がましくあたふたとする人間たちを横目に、気ままに暮らす猫の姿のなんと対照的なこと。アイロニーたっぷりで読みやすい作品でした。

    1
    投稿日: 2024.11.10
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    読みやすい本だった。猫を中心に嫉妬の感情がよく見られていたり人間の遠回しに何か行動をする様が面白かった。3人の大人達が色々と考えているところ猫のリーはいつも呑気に過ごしているのがすごくよい。

    1
    投稿日: 2024.08.14
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    めちゃくちゃ面白かった。谷崎やっぱりすごい。解説で「愛とは他ならぬ”隷属”であり、幸福とは”隷属の幸福”以外にありえない」という表現があったが、まさに谷崎文学の本質の一つだという感じですし、やっぱり人はみな猫の可愛さの前では奴隷になるしかないのですよ。

    0
    投稿日: 2024.07.27
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    甲斐性なしの庄造と追い出した元妻、心ならずも一緒なった妻の三人の心理戦で話が進むが、そこに飼猫リリーが介在することで自意識に縛られ素直になれない人間たちを風刺する。リリーのオナラの場面笑った^_^

    0
    投稿日: 2024.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昔の作家だし、難しいイメージを持っていたが、意外と文章自体は読みやすい。 解説によると、人間は何かに隷属したがるということだった。確かに登場人物たちは何かしらに執着していることが書かれている。 第三者視点での心理描写が読みやすいしわかりやすい。割と好き。井上靖も第三者視点だ。客観的に書かれる文章が好きなのかもしれない。 谷崎潤一郎の本はこれが初なのでまだ理解しきれてない部分が多い気がする。また機会があれば別の本も読んでみようと思った。

    0
    投稿日: 2024.04.13
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    某所で紹介されてて興味を持ったので読みました。 出てくる人が皆、猫に翻弄されてて「猫飼いってこうなるよね〜」って思いながらの読書になりました。 庄造さんの可愛がりっぷりは読んでてちょっと引いたけど、猫ってかわいいから溺愛するのもわかる!

    0
    投稿日: 2024.02.25
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    谷崎の作品を読んだのはこれが初めてだと思うが、筆力にうならされた。ある読書会が課題本として挙げていたので読んでみたのだが、粗筋をみてそのストーリーの小ささに、果たして読み通せるだろうかと危惧していた。しかし、それぞれの登場人物にとっての道理、そして人情のゆれが描かれ、飽きさせない。現代人の生活に、同じような密な道理や人情が働いているのかは疑問としても、自分のなかにあるものを描いてくれていると思う。

    0
    投稿日: 2023.05.05
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    飼い猫を溺愛している庄造、気性の激しい若妻福子、元夫に未練たっぷりの先妻品子の三人が織りなす大谷崎中期の中編小説。物語の鍵となるのは雌猫のリリー。ペルシャ猫の血が入った彼女の愛らしさと主人公の溺愛っぷりが本書の読みどころの一つである。二人の女のそれぞれの思惑でリリーは品子に譲渡されることに。気風の良い母親おりんと嫉妬深い福子に頭が上がらない庄造は愛猫恋しさに懊悩する。 谷崎特有のマゾヒズムの影も見えつつユーモアに溢れ、猫好きは勿論、犬派やハムスター派にもお勧めの軽やかな一冊。

    0
    投稿日: 2023.04.27
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    先日読んだ、「村上さんのところ」でおすすめされていた本。谷崎潤一郎の作品は5冊目くらいだが、本書もとても気に入った。 タイトル通り、庄造というしょうもないオヤジと、飼い猫リリー、そして前妻と後妻を中心にストーリーが進む。庄造がとにかく猫をかわいがりすぎるため、前妻も後妻https://booklog.jp/users/asw#も嫉妬をするのだが、前妻は猫を譲り受けることで元夫の心を取り戻そうとする。一方、老猫リリーは気まぐれで、でも媚の売り方を心得ていて、当初興味がなかった妻たちも愛しくてたまらなくなる。 猫を含む登場人物が、ある意味いじらしく、おバカで、猫に振り回されている様子が滑稽だ。猫を飼ったことがある人なら共感できる箇所がたくさんあると思われるので、一読を薦めたい。猫が人を夢中にさせていく過程が面白かった。

    1
    投稿日: 2022.10.31
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    初谷崎作品。あの猫が見せる憂いを帯びた眼差しと色気。谷崎先生、わかってらっしゃる。 実は精神的にはリリーこそが庄造にとって本妻なのだろう。 第三者の目から見ると品子さんはとてもよくできたお嫁さんじゃないの、何がダメなのよと思うけど、庄造はえらく嫌っているようで、一緒に暮らしていくにはやっぱり相性っていうものがあるんだよな・・・。 あっさりと物語は終わるが、この先も庄造はリリーにこっそり逢いに行くんじゃないかしら。 地元である兵庫を舞台に書かれており、個人的によく知った地名が登場し親しみを感じた。

    0
    投稿日: 2022.10.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    谷崎潤一郎作品を久しぶりに読みたくなりこちらはブク友さんの本棚に多く見られたので取り寄せた。 猫を中心に人間が翻弄されるなんてどんな状況かと軽く考えていたが、雌猫のリリーの愛らしさを谷崎の饒舌な中毒性のある表現でこちらも固唾を呑んで惹きこまれた。 猫と一匹の魚を口移しにして引っ張り合う様子やフンシの匂いを嗅いで胸がいっぱいになる庄造、フンシの砂を得るために学校滑り台の砂を盗む品子など異常な溺愛ぶりが存分に語られる。リリーの「ニャア」が聞こえてきそうでうっかり私もリリーの魅力にはまりそうになった。庄造は谷崎氏本人に思えてしかたがなかった。

    15
    投稿日: 2022.09.22
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    akikobbさん、111108さんにおすすめしていただいて。 面白かった! 字が小さい文庫しかないんだよなあと敬遠していた作品だったけれど、文字サイズなんて読み始めてすぐ気にならなくなった。 とにかく猫のリリーが気まぐれさも含めて可愛く、いじらしく、翻弄されてしまうのも無理ないと思うほど。 キュートでワガママな女(今回の場合は主に雌猫)に振り回されたいという谷崎先生のフェチが、本作でも詰め込まれている。 品子も庄造も、人間のごたごたのせいでリリーを振り回してしまっているのをかわいそうに思ううちに、「誰にもまして可哀そうなのは自分ではないか」という思いに駆られるように、猫と比べて人間の滑稽さが際立つ。  特に庄造。ラストシーン、2人の女から逃げ回って、なんとか猫に遊んでもらおうとする姿は情けなすぎるけれど愛すべき腰抜けという感じで、おすすめいただいた時の「庄造はある意味可愛い」というセリフの意味がわかった(笑) こういう男に執着しちゃう2人の女の気持ちも分かる。 情念に翻弄される卑俗な姿こそが、人間らしさなのかもしれない。

    27
    投稿日: 2022.08.31
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    飼い猫リリーをめぐって、猫を可愛がる庄造と、猫を利用して庄造の心を惹こうとする前妻と後妻。前妻の品子は庄造と復縁するときのための保険として好きでもない猫を引き取るが、次第に愛着を持ち、猫も品子に気を許すようになる。こっそり会いに来た庄造には一瞥をくれただけだった。 猫のために駆け回る庄造の姿は滑稽で風刺的。猫は人間の言葉を解さないだけにより崇高で、タイトルの順はそのまま価値の順で、そのまま崇拝、隷属の対象になっている、と解説より。

    0
    投稿日: 2022.08.18
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    一人の男の取り合いをする二人の女。でも男は全然幸せではない。むしろ食傷気味である。男は感情が純粋に思える猫に首ったけ。懐いている時は良かったが、ついには猫にとってどうでもいい存在になりあたふたしている。居場所の失った男はこれからどうするのだろう。2022.6.18

    0
    投稿日: 2022.06.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    別れた女房から請われて愛猫を引き渡した男が、居場所のなさのあまりに現妻と元妻の目を盗んで愛猫に会いに行くという物語。大きな事件は起きないけれど、それぞれの登場人物の思惑と心の動きが描かれていて読まされる作品だった。

    0
    投稿日: 2022.04.29
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    猫が神様みたいに超然としているのが面白い。かたや人間はみなおろおろして誰も彼もくだらない。相手の気持ちを決めつけて、手中におさめようとあれこれ尽力するが徒労の連続。 畢竟、この小説で愛おしく思えるのは人間。「庄造と二人のおんな」だけであればただの痴話喧嘩のドタバタ劇であろうが、猫を傍らに添えることで、人間って本当にどうしようもない生き物だからこそ、生を謳歌できるのではないかと思えてくる。猫は意外とひきたて役だった。

    15
    投稿日: 2022.03.13
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    河合隼雄のねこだましいから入りました。 河合隼雄の考察が先行していたんですが、予想以上によかったです。

    0
    投稿日: 2021.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    猫、という題材一つで、ここまで男女の駆け引きを書けるのか。流石、文豪と言ったところ。 だけど、文章は読みやすく、初めて谷崎潤一郎を読むのには丁度いいかも知れない。 いつの時代も、人は可愛い猫に、弱いものなんだろう。

    0
    投稿日: 2021.07.25
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    ぱってページを見たときは、うわ…読めるかな…って気持ちになるのだけれど、この上なく読みやすい。 セレクトされてることば言葉が、これしかない気がする。 正直、登場する人物たちの心情とかは、ひとつも(わたしの経験と共感てきに)分からなかったのだけれど、それでもすいすいと言葉が入ってきた。 登場人物たちの、いろんなものにふりまわされて生きている感じがとても滑稽でおもしろかった。 あとは、出てくる今はほとんどお目にかからない大和言葉たちを知れるのが楽しい。

    0
    投稿日: 2021.04.30
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     猫のリリーの、何と妖艶なこと。  谷崎潤一郎は、女の魅力をテーマに据えることが多いが、今回の「女の魅力を持つ女」は、主人公の妻でもなく元妻でもなく、リリーただ一匹。

    1
    投稿日: 2020.12.26
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    品子の目線からの猫の描写がとにかく愛おしく、何度も読み返してしまった。福子と品子の庄造へのいらだちと隠しきれない愛情(や未練)の描写が、いい意味で"男性が描く女性"らしくて良かった

    1
    投稿日: 2020.11.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    猫と庄造と二人のおんな (和書)2010年02月12日 19:23 1951 新潮社 谷崎 潤一郎 最近、谷崎潤一郎が好きになって猫も大好きなので楽しみにしていました。 猫との関係がとても面白い。 良かったです。

    1
    投稿日: 2020.09.25
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    めずらしくのっけからひき込まれて、一気に読み切った。全編リリー=猫のはなし。谷崎は猫派だったのだろう。私は猫も犬もあまり得意ではない。飼ったこともない。高校生のころアメリカで1年間ホームステイをしていて、その家には2匹の猫がいた。広い家だったが、私のベッドの上に寝ていることが多かった。そのせいか、私のすねにはつねにノミに刺されたあとがあった。だから、猫についてあまりいい思い出はない。このリリー、尼崎から芦屋まで1週間ほどかけて1匹で帰ってきたという。猫でそういう話はあまり聞かない。ずいぶん歳をとってから、今度は六甲から戻ろうとしたがそれは無理だったようだ。庄造のリリーに対する溺愛ぶりが何とも言えない。二人のおんながその猫に嫉妬する。そこに母親がからむ。それほど大きなはなしの展開があるわけではないが、庄造と品子の心の持ちようがなかなか興味深い。庄造とリリーはそれぞれの屁のにおいをかぎあった間柄だということだが、猫好きの人々にはその気持ちがわかるのだろうか。私にはわからない。ところで、「細雪」でもそうだったけれど、芦屋あたりの土地勘があるともっと面白く読めたのかもしれない。

    1
    投稿日: 2020.09.20
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    いつの時代も猫は正義笑 本人達はいたって真面目だけど、側から見ると滑稽な様子が面白い。谷崎潤一郎の文章はやっぱり読みやすくて好きだ。

    8
    投稿日: 2020.09.12
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    深謀遠慮、権謀術策、邪推の果て。 ふたりの女という題名が生々しさを際立たせる。 およそ愛玩動物、ペットは飼い主をはじめとしたヒトの感情、無意識に抑圧された欲求・願望・葛藤を投影させる。 その意味では、現実と心性の中間領域たる存在だろうと思う。 正造とふたりの女、都合3名だがそれぞれ、猫のリリーに自身の感情を投影させる。 嫉妬心、愛して欲しいという欲求、自由でいさせてほしいという葛藤がこの物語では投影される。 個人の感情を投影する対象として、リリーは機能しているようだ。 他方で、ある場合には愛玩動物は夫婦仲を取り持つ機能を果たす。 夫婦とはいえ、別々の個人、主観をもつヒトであるから真に一体化することはでき得ない。 愛玩動物を通して、どういう愛し方をするか、どんなお世話をするか、仕草や鳴き声などなにを愛しいと感じ、糞便や餌付け散歩その他なにが鬱陶しいと感じるかを知ることもできる。 従って、主観と主観の中間領域としても愛玩動物は機能しうる。 ところが、この3人(正造ママも含めれば3人)はそれぞれの願望、欲求、そして葛藤を投影させるのみで歩み寄りは叶わなかった。 ここがこの一家の、この4人の病理の深さだと感じる。 やがて互いの思惑、深謀遠慮、邪推の果てに、歩み寄りの要石となるであろうリリーも年老いてゆく。 この物語からなにを得られるだろうか。 ひとのこころの歩み寄ることの困難さだろうか。愛することの困難さだろうか。 いちばんの被害者はリリーだろうか。 それぞれがそれぞれ好きなように扱われ、揺れ動く他ない高貴な名を持つ猫こそ被害者か、或いはヒトを翻弄させた加害者か。 解説は、いわゆる保守本流正統派の谷崎潤一郎解釈だ。 およそこれに異論をぶつけるだけの高邁な読書力など露ほども持ち合わせないけれど、あえて自分の感想を残しても怒られない・・と思いたい。

    6
    投稿日: 2020.07.13
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    猫派ではないので、題名は知っていたものの読み残していた本書だが、〈愛猫家必読〉、「男に愛され女に憎まれたリリーの運命や如何に……?」等のオビが巻かれていたので、つい手に取ってしまい、読むことになった。 先ずは大阪弁のやり取りが読んでいてとても心地良く、さすがに大谷崎の文章と、改めて感じ入った次第。 そして、リリーを巡って繰り広げられる庄造と先妻、後妻との間の嫉妬や愛憎を混じえたやり取りが面白い。 何か底意があることを窺わせる、先妻から後妻宛ての猫を譲って欲しいとの手紙で読者の興味を引きつけると、庄造が飼い猫リリーに小鯵の二杯酢を与える描写が続くが、愛猫家でなくとも、可愛がるとはこういうことかと納得させられてしまう。 また、リリーを譲り受けた先妻品子とリリーとの関係が徐々に作られていくところも、人間に対して示す表情や動作の描写が実にうまいなあと感心してしまう。 ペットを家族の一員と思う現代だからこそ、身に沁みて読める一冊だと思う。

    2
    投稿日: 2020.06.28
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    題名の通り、主な登場人物は3人と1匹だが、この物語の主人公はリリー(猫)と言ってとよいかもしれない。読んでいると分かるが、リリーはただ平凡な毎日を過ごしたいだけなのに、周りがそれぞれの事情で色々騒ぎ立て、本来関係のないリリーも巻き込まれるのだから冗談じゃないと思う。 自分が猫を飼っているから、猫特有の描写についてはあるあるの内容が多く、何度もその可愛い姿が浮かんだものである。

    1
    投稿日: 2020.04.26
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    最後、猫と庄造の立場が逆転してるのが怖かった。わたしたちが猫に飼われてるのはわかるな〜、猫ちゃんには勝てないよな〜、、

    3
    投稿日: 2020.04.17
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    猫が一番!女房はそれ以下!!何という男よ。谷崎の短い長編だが、田辺聖子さんか?と思うくらい軽快でユーモア垣間見えるナイスな一冊。小心者でろくでなし男、庄造。策略家で我の強い元妻・品子。小金持ちの娘でふしだらな現妻・福子。こんな三角関係の絶対的トップに君臨するのはリリーちゃん。美しきメス猫。庄造は恋人のようにリリーを愛することから、不穏な元妻と現妻。そんなドタバタ話だが、とにかくリリーが可愛すぎ。猫を飼ったことがない私にも、猫の魅力が存分に伝わる描写が流石。で、ラスト、ここで終わるの!?という唐突さに驚き。

    1
    投稿日: 2019.09.24
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    猫は恋のキューピッドにも、忠実な下僕にもならない。ただ、なんとなく心が通じ合えるような、つい居ないと寂しくなってしまうような中毒性がある。

    2
    投稿日: 2019.07.05
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    一匹の猫を中心に、猫を溺愛している愚昧な男、猫に嫉妬し、追い出そうとする女、男への未練から猫を引取って男の心をつなぎとめようとする女の、三者三様の痴態を描く。人間の心に宿る“隷属への希求を反時代的なヴィジョンとして語り続けた著者が、この作品では、その“隷属"が拒否され、人間が猫のために破滅してゆく姿をのびのびと捉え、ほとんど諷刺画に仕立て上げている。 "

    0
    投稿日: 2019.06.18
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    面白かった。リリーすごすぎ。みんな変な人だけど、人間味がありました。人ってこんなもんだよねみたいな。もしいつか猫と飼ったらリリーって名前付けたい。すごい色気のある猫になってほしい。

    1
    投稿日: 2019.01.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    飼い主の心猫知らず。 周囲の人間が呆れる程、只ひたすらに飼い猫リリーに愛情を注ぐ、正に「猫可愛がり」。 本作のタイトルの順番通り、常に「猫」が一番上。 妻や愛人よりも、である。 リリーが一度哀愁に充ちた眼差しでじっと自分を見上げただけでもうメロメロ。 リリーの言いなり。 リリーは只、飼い主の顔を何の気なしに見ただけなんだろうけどね…それを言っちゃあ、おしまいよ。 谷崎潤一郎も相当の猫好きとみた。 猫の描写が具体的で細かすぎる。 これは猫を実際に飼って間近で見て可愛がっている人でなければここまでは描けまい。 谷崎潤一郎に対してぐっと親近感がわいた。

    10
    投稿日: 2018.10.07
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    なんだろ隣の家の揉め事を眺めている感じ、ゆるく読めます。猫好きなら、まぁ、仕方ないよねーだって相手猫だし、って思ってしまう。

    2
    投稿日: 2018.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    庄~造~。 なんで?なんでリリーを手放しちゃったの? 元はといえばアンタがそういう性格だからこうなっちゃたんじゃないのー? と、柄にもないお説教をしたくなるほど、おはなしにのめり込み登場人物達に愛着を抱いた。 谷崎文学ははじめて。 この本は高校生の時にブックオフで100円で手に入れた。 それからウン十年本棚に積んであったが、久世番子さんのコミックエッセイ『よちよち文藝部』を読んで‘日本文学’に興味を持ち家にあったこちらを読むことに。 ‘日本文学’に及び腰のビギナーにも安心の薄さ。 中身は軽妙だけど濃かった。 最初に感心したのは読みやすさ。 もっと読みにくいと思い込んでいたが、長いセンテンスの文章でも苦痛に感じずスラスラ読める。 登場人物達の関西弁も、昔風の言い回しも慣れてしまえば心地よく作品世界に浸れる。 その登場人物達の造形の上手さには舌を巻いた。 特に福子がお腰をそこら辺の隙間にたくさん溜め込んでいる描写。福子という人となりが分かり、ちょっとした嫌悪感が一気に襲ってきて、庄造が最終的に「やっぱりわしにはリリーちゃんしかおまへん。ああリリーちゃんに会いたいなあ」となるのに納得する。 品子さんはしっかりものでキツいようだけど、ちゃんと情があって働き者。 でも庄造はバカにされているのが許せないんだね。 わかるわかる(笑) そして、この作品の女神ことリリーちゃん。 猫好きなら必ず「リリーちゃん、リリーちゃん」になるだろう。彼女の描写が丁寧で、そして堪らなく愛らしい。 登場人物それぞれの‘プライド’のどれに共感するかで性格でそう(笑) そしてやはり一番賢いのは猫だった(* ̄∇ ̄*)

    18
    投稿日: 2017.12.24
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    私も猫溺愛しているので、庄造のリリーにベタ惚れなのがよく分かります。 リリーは雌猫の典型で、うちで飼っていた初代猫を思い出しました。 凛として、賢くて、人懐っこいようでそうでないような。 女より雌猫という描写がちょっぴり変態エロチックな感じがとても良かったです。 リリーちゃんが少し切なかった...。 夏目漱石の「吾輩は猫である」の逆をいって、人間のエゴイズムでムラムラしてる感じでした。

    2
    投稿日: 2017.11.28
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    典型的な三角関係に猫が一匹紛れ込むだけで、どうしてここまで話がややこしくなってしまうのか?猫は嫉妬の対象となり精神安定剤となり、ヒトの欲望を映すスクリーンとなる。猫の代弁者 漱石に、猫視点でこの物語を書きなおしてもらったらどうなるだろうとふと思った 女性が猫を飼うと結婚出来なくなる理由も何となくわかる気がした。寧ろ男も飼ったら結婚出来なくなりそう。男と女の間で中々成立しない需要と供給の関係が、猫とヒトなら見事に成立してしまう皮肉。生殺与奪の権利を持ちながら、寧ろ持っているからこそ猫に媚びへつらってしまうヒトの哀しさ。

    2
    投稿日: 2017.10.14
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    当方、猫が嫌い(厳密には他人の猫の糞害に苦しめられた結果、大嫌いになったんですが)なので何ですが、結構楽しめました。 ここのところ谷崎を読んでますが、一番好みかな、今のところ。他愛もないと言えばそれまでですが、ドタバタ喜劇的でもありすっと心に入ってきます。

    2
    投稿日: 2017.08.16
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    猫と庄造と二人の女のそれぞれの心情が複雑にそれぞれでおもしろい。谷崎は猫と暮らしていたのか。犬と暮らしたことしかない者には猫の挙動もましてや心情もよくわからないが、さもありなんと思われる。

    2
    投稿日: 2017.07.08
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    谷崎ってこんなに面白かったのか。 猫と人の四角関係。 庄造も女たちもそれぞれが利己的で打算的なので「こいつらどうしようもねぇな」という感じがするが、リリーだけは猫なので責めようがない 義父が自分は猫と会話ができると言っていたことが思い出された。

    2
    投稿日: 2017.05.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

     想像してみる。  自分の嫌いな食べ物を夫に作ってくれとせがまれ、渋々作ってあげたものの夫はほとんどそれを猫にやってしまう。唯一の夫婦の時間である夕食どきに、夫と猫のいちゃつきを見なければならない。  ・・・最悪である。私だって猫好きだ。猫にかまけることに関してはある程度の寛容さを備えていると自負しているが、庄造のそれは度を超えている。猫を簡単に他所へやってしまえという妻は身勝手であるが、気持ちは理解できる。  したたかに猫を呉れという前妻にも腹が立つ。猫をダシに元夫をおびき寄せようという魂胆がいけない。

    2
    投稿日: 2017.05.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    さらっと読めるものを探していて目についた薄い1冊(笑) 時代小説が得意ではないのでどうかなー?と思ったが 意外と楽しめたのは谷崎潤一郎だからかな 内容もタイトル通り、猫と庄造と二人のおんなの話で 前妻と後妻と猫を溺愛する庄造の話 たったそれだけで1冊を楽しめるはスゴイ 最後は慌てて逃げていく庄造だけど その後どうなったのか・・・ 想像力で楽しめますね

    2
    投稿日: 2017.04.14
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    新旧2人の妻に愛想を尽かされた庄造君。なあに、大好きな猫のリリーさえいればこの世は極楽。 ところが、ところが、なんとも哀れな結末が待っていた。

    1
    投稿日: 2017.03.02
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    猫(リリー)>>>男(庄造)と二人のおんな。 猫様に振り回されるアホな男女の三角関係の話。 関西弁の語り口調で重くならず、とにかく読みやすい。 谷崎作品のヒロインは自分勝手な嫌な女で、読んでいてムカつくことが多々あるが、この作品ではその役をリリーちゃんが担ってくれている。 そうなると不思議と全くムカつかない。 勝手にリリーちゃんにメロメロになる人間どものほうが悪いのだ。

    1
    投稿日: 2017.02.02
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    庄造と二人のおんなが、何とも人間くさく、谷崎が描くからか、何となく臭気漂うというか、読んでいてなぜかゲップが出そうな感じ。谷崎ワールドの中でも、不思議ちゃんカテゴリーに入るかな。

    1
    投稿日: 2016.12.14
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    谷崎作品の中では比較的軽やかで、人に薦めやすい作品かな?と思います。 猫のリリーの魅力がどこかエロティックな程で、谷崎独特の隷属の甘美さも存分に発揮されて、面白いです。

    1
    投稿日: 2016.10.10
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    やっぱり好きだな〜と再確認。谷崎潤一郎は何が魅力かって、もちろん描写のうつくしさとかもそうなんだけど、それ以上にわたしが好きで堪らないのは、だめな人間の描き方。それから女性目線の的確さ。ほんと女性の、夢を求めるくせに自分はシビアだったりする矛盾とかを描いていて、全然うつくしくないがゆえに読んでいるこちらはいいんだけど、谷崎潤一郎の好み大丈夫?こんな女性の醜いところを嬉々として(に、見える)描く谷崎潤一郎きもちわるい、といつも思う。そこが好きです。 世の中は、リアルですよ、と言いながら、リアルな(人々が夢見ているそのままの、つまり現実からうまく生臭さを取り除いた)物語や言葉や関係性に溢れている。谷崎潤一郎の書く物語は、えげつない描写や極端な人物設定を使って、人の弱さみたいなほんとうのリアルを実は書いている、気がしてる。 とは言うものの、全作品まだ読んでないのです。笑 今年中に読みたいなあ。

    3
    投稿日: 2016.04.13
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     庄造に呆れながら読み進めたけれど、面白かった!解説に書かれている、「何ものかに隷属しなければ自分が自分でいられない」ということに、なるほど確かにそうかもしれない、と思った。猫のリリーに隷属し、リリーがいなければ庄造たりえない庄造が情けなくも人間臭い。リリーが核にある小説だと思ったのだけど、そのリリーの描写が本当に生々しくて、人生で初めて猫に色気を感じた。

    1
    投稿日: 2015.12.09
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    谷崎潤一郎だし、昔の本だし買ったは良いが何となく置きっぱになってたんだけど、読み出したらとても面白い‼︎文体も大阪弁ではあるけれど、読みづらさは無く、どんどん読めた。猫は昔も今も変わらぬ生き物なんだなぁと、ニヤニヤしながら読んだ。物言わぬ猫が1番利口で、振り回されてるのは人間で、それをわかっていても憎めない。 あーうちの猫様達と同じではないかいな…

    1
    投稿日: 2015.11.07
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    庄造の気を引くため猫をめぐって二人の女が駆け引き。どたばた面白い。なんでこんなしょうもない男に惹かれるのか。それもほれた弱みか意地か。

    1
    投稿日: 2015.04.07
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    この話の怖い所は、庄造の愛情を多少気持ち悪い、残念と思うのに、よくよく考えると自分も愛猫に似たようなことをしている所。 そして、その愛猫の愛情は自分以外に向いている所…哀し

    1
    投稿日: 2015.01.25
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    猫が一番だとしても二人のおんなってひとくくりなのがかなしい。 リリーちゃん、記憶の中ではまっしろな猫ちゃんでしたが、読み返したらサビ猫だった。

    1
    投稿日: 2015.01.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【本の内容】 一匹の猫を中心に、猫を溺愛している愚昧な男、猫に嫉妬し、追い出そうとする女、男への未練から猫を引取って男の心をつなぎとめようとする女の、三者三様の痴態を描く。 人間の心に宿る“隷属"への希求を反時代的なヴィジョンとして語り続けた著者が、この作品では、その“隷属"が拒否され、人間が猫のために破滅してゆく姿をのびのびと捉え、ほとんど諷刺画に仕立て上げている。 [ 目次 ] [ POP ] 芥川龍之介が谷崎潤一郎の作品における「話の筋」の芸術性に疑問を投げかけたのが論争の始まりだった。 結局は両者自説を譲らず。 芥川は死んでしまう。 福子さんどうぞゆるして下さいこの手紙雪ちゃんの名借りましたけどほんとうは雪ちゃんではありません、そう云うたら無論貴女は私が誰かお分かりになったでしょうね、いえいえ貴女はこの手紙の封切って開けたしゅん間「さてはあの女か」ともうちゃんとお気がつきになるでしょう、引用部分のあともまだまだ続く。 冒頭の一文がなんと9行もあるのだが、流れるような語り口が病みつきになる『猫と庄造と二人のおんな』。 猫を溺愛する男と2人の女の奇妙な三角関係を描く。 庄造の愛猫・リリーは鼈甲のような毛色のきれいな猫。 仕草も可愛い。 リリーを前の妻に譲って、庄造夫妻は紅葉を見に有馬温泉へ行く。 恋人時代に来たときは夏で、楽しかったことを思い出す。 谷崎にとっても有馬での避暑は記憶に残るものだったようだ。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

    1
    投稿日: 2014.11.22
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    猫文学ときいて気になっていた作品。 なんであんなだめ男に女性がふたりも、信じられんことに猫までもが寄っていくんじゃい。なんで庄造がもてるんかもわからんわ。少年漫画かよ。ただ、ねこはえさをくれる、うんちの掃除をしてくれる人がすきです。 あと、谷崎がねこに対しても異様なへんたいめせんでみているとゆーことがわかりました。大好きなのは知ってたんだけどね。 テンポのいい関西弁で文章もすごく読みやすかった。

    3
    投稿日: 2014.10.28
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    あぁ、谷崎のすごい猫文学!猫をこんなに艶めかしくエロティックに悪魔的に描ける人がいるだろうか!私、常日頃から「猫の下僕志願兵です」とか言ってるけども、猫に限らず何らかの人・物に心の底から隷属させられて完璧に翻弄されている(隷属するのと隷属させられるのはもう、全然違うと思う)のって、こんだけ気持ち悪いんだってよーく感じた。どんなに滑稽で気持ち悪くても、でも多分当人は気持ち良いだろうとも。そんなのは危険すぎて、本の中で楽しむに限る!あぁそれでもやっぱり、猫に隷属させられたい!大変好みの良い本でした。

    1
    投稿日: 2014.10.02
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    いい年をして何もできない子どもみたいなダメ男っぷりも、ここまでいくといっそ清々しい。わがままを通しているようで、女たちに首根っこをおさえられ、溺愛する猫さえ失ってしまった庄造が、「どこにも行き場所がないのは自分ではないか」と気づくラストシーンの、なんとも情けない哀しさとおかしさと。ゆったりした神戸言葉の響きもうつくしい。

    1
    投稿日: 2014.09.27
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    人間のおかしみを滑らかな文体で表現する。しょうぞうが人間の女でなく猫を追い続けてしまう気持ちは、赤ちゃんの世話をしている今よく分かる。解説もよかった。無駄なものに人間ははまるし、単純な話だけど、ディテールがいちいち面白い。しょうもない男を押し付けがましくなく書けるのがすごい。

    1
    投稿日: 2014.08.09
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    のれんに腕押しの情けない男庄造を二人の女が猫を挟んで取り合うというどうしようもないお話なんだけど、この猫のリリーちゃんがかわいすぎる。 リリーちゃんの描写に猫愛を感じる。 長毛種で茶系だからノルウェイジャンみたいな感じかな。猫の写真見ている時と同じようなときめきを感じました。庄造が最後逃げていく様もなんだか猫のようで可笑しい。猫が活躍する小説の中で一番好きかも。

    3
    投稿日: 2014.04.25
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    三島由紀夫の小説「金閣寺」のなかに、「南泉斬猫」という物語が紹介されている ……山寺の小坊主たちが、一匹の、たいへんかわいらしい猫を拾ってくるのだが さてこの猫の面倒を誰がみようということになって 誰もが、その権利を主張し、ゆずらない そこに、南泉という偉い坊主があらわれて、猫を切り殺してしまう その夜、高弟の趙州が帰ってきたので、南泉が「おまえならどうする」と問うたところ 趙州はなぜか、自分の靴を頭に乗せて、部屋を出て行ってしまった それを見た南泉は 「ああ趙州、おまえがいれば猫も死なずにすんだであろうに」となげいたそうな 「南泉斬猫」は不条理な物語ゆえ、その解釈も様々に可能であろうけれども ひとまず言えることとして南泉は 人心に不和をもたらす存在を、邪悪として断罪せざるをえなかったということ すなわちここでは、「かわいいは罪悪」なのである 谷崎潤一郎の「猫と庄造と二人のおんな」は かわいい猫に振り回されて疲弊していく家庭をえがいた小説 この小説において、猫のリリーとは すなわち、人心に不和をもたらす「かわいい悪魔」なのであり それにかしずく庄造は、「悪魔主義者」ということが言えるだろう 「悪魔主義」とはもちろん、谷崎潤一郎の作品に対し 尊敬と畏怖をもって与えられた通称にも他ならない その谷崎は、「饒舌録」のなかで、小説家と言う職業をこう語っている 「これで生活し、妻子を養っていこうとするのは、いわば 危い綱渡りのような渡世である」と しかし悲しいかな、庄造にはそういう強さがまったく足りないのだった 猫一匹かかえて家を飛び出していくような愚かしい勇気こそ 悪魔主義者には求められるものであろう 「猫と庄造と二人のおんな」は、悪魔主義に片足つっこみながら 出ることもはまりこむこともできず じりじりと破滅していくしかない男の、もの悲しいコメディーである

    1
    投稿日: 2014.03.17
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    *猫と「蜜月」関係を結んだことのある人にはたまらない小説ではないでしょうか。って私自身は、飼っていたことはあるけど、そこまで親密な時期が続くことはなかったですが(子猫のある一時期はよく懐かれたな、とかその程度)。でも、猫と蜜月な人って本当にいると思うので、この小説で描かれている、庄造と猫の関係は、ちっとも大げさじゃないなと思います。 犬でも、同じくらい溺愛してる人はいると思うので、広く「ペット」文学とみることもできそうだが、「二人の女」が出てくるところが、やっぱり猫じゃないとあかんという気がする。庄造という男が猫とあまりに親しすぎてやきもちを妬く女ふたりが出てくるわけですが、犬には出せないエロチックさとかが、猫にはある気がする。 *庄造、元妻の品子、現妻の福子、母のおりん、が主な登場人物。彼らの心情がすーっと伝わってくる。ただだらだら綴っているだけと言えばそれまでというくらい、文章でひたすら書いてあるだけなんですけどね。この赤い夕日の描写が彼の情熱を象徴しているのだというような、凝ったことはしてなくて。だらだら書いているけど読みにくいこともなく、生い立ちや性格までも、いつの間にか「知らされて」いる。 *でまた、終わりかたの潔さったら!細雪もそうでしたが。このなよなよ男と女たちと母と猫との関係を、どういう結末で片付けるんだろうって楽しみにして読んでいったんですけどねえ! *なよなよ男といま書いた庄造さん、まさに歌舞伎でいう和事の二枚目のような情けなさ。仁左衛門とか愛之助が、眉根を寄せて演じていそう。

    9
    投稿日: 2014.02.16
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    読みやすく面白く、ぱっぱと読了! 猫好き、動物好きなら共感できると思う。猫の描写もうまく、脳内で動くリリーが可愛いかった! 初の谷崎潤一郎、馴染み深い関西弁、舞台が地元、最高〜 次は痴人の愛と春琴抄を読みたい。

    1
    投稿日: 2014.01.24
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     口うるさく強情な品子を追い出し、多額の持参金付きだが腰の軽い福子を後添えにもらった庄造は、やむにやまれぬ状況から愛猫リリーを品子に譲ることになる。しかし、あまりの恋しさに、福子の留守中にリリーに会いに行った庄造は、そのことが福子にばれて、窮地に立たされる。  著者の谷崎自身、並はずれた猫好きで知られているが、さすがは文豪、谷崎はただの猫バカではない。嬉しいとき、悲しいときに猫がどのような動作をするか、それがどれほど愛らしいか、そして猫の発する「ニャア」のひと言にどれほどの意味が含まれているか。それを微に入り細に入り描写する筆はあまりに闊達で、猫好きもここまでくれば“芸”だと言える。 庄造がリリーを手放さざるを得なくなる直接の契機となる、リリィーに鯵を与える食卓シーンは中でも秀逸で、口元をだらしなくあけて、目を細めながらニヤついてリリーとイチャつく庄造(谷崎)の様子に、猫好きは快哉を叫ぶだろう。  猫バカ文学史上に燦然と輝く傑作。

    1
    投稿日: 2013.10.31
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    猫を溺愛する荒物屋の主人と、猫を奪うことで復縁を迫る元妻、自分より愛情を注ぐ猫を疎ましく感じる妻。 人間世界の生々しい駆け引きを、一匹の猫を中心に展開させることで、彼らの哀れみと滑稽さをより引き立たせている。

    1
    投稿日: 2013.10.21
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    コメディっぽくてとても読みやすかった。 出だしの品子の手紙の語り口がいかにも谷崎らしくて ファンとしては冒頭からにんまり。 130ページもない小説なのに、登場人物のキャラクターや背景、 駆け引きを淀みなく描ききってしまう文章と表現はただただ尊敬します。 傍から見ると滑稽なくらい何かに執着している人たちは どうしてこんなに魅力的なんだろう。 いつか猫を飼う時がきたら、「リリー」と名付けて 振り回されてみたいものです。

    4
    投稿日: 2013.10.13
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    面白い。なかなか愉快な、まるで落語を聞いて居る様な悲しい喜劇です 解説者は何でも哲学書にしたがるが、小説であろうが、人生であろうが、なんであろうが面白ければ、すべからく良し。 我が家にも保証書無き雑種の猫が居るから解るのだが、谷崎さんは間違いなく猫を飼っていた。その描写に笑うのだ。「吾輩は猫である」と比較しながら読んでみるも良い。

    1
    投稿日: 2013.09.26
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    小説の中でのヒエラルキーは、タイトルそのまま。すなわち最上位が猫で、次が庄造、そして最下位に品子と福子の二人の女という構図だ。全体が濃密な関西方言で語られていることが、この小説に独特の柔らかさと、惚けた味わいとを与えているのだが、関西弁ネイティヴでない人には巻末に付された注が必要であるかもしれない。それにしても、谷崎による庄造の「猫可愛がり」の表現は、実に徹底していて見事というほかない。また、庄造自身の造形も後の織田作之助『夫婦善哉』の柳吉に繋がって行くような、かつての典型的な関西の憎めないダメ男だ。

    1
    投稿日: 2013.09.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「谷崎先生、猫にやられなはったなあ」 当方関西語圏ではないが、顰蹙を買ってでもこの方には関西言葉がよく似合う。 雌猫の奴隷となった男と、それを愛するおんなたちの話である。 居場所のない哀れな人間の話である。 猫にかしずく男女の話である。 などとごちゃごちゃ書くより、猫好きには絶対身に覚えのある部分があるので、にやにやしながら読んでみてください。

    2
    投稿日: 2013.09.12
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    面白かったです。 昭和9年くらいかな?の兵庫県芦屋近辺が舞台。 「細雪」的な界隈ですね。 さほど金持ちじゃない、荒物屋の亭主が庄造で、買ってる猫がリリー。 前の妻が品子で、今の妻が福子。 で、みんなそこそこだらしなくて、みんなそこそこ立派じゃなくて、弱くてしんどくて、淋しいんですね。 話の運びは、先妻の品子が、リリーを譲ってほしいという。 庄造は嫌だけど、今妻の福子が、そうしろ、というので仕方なく譲る。 先妻の品子は庄造をおびきよせるためにしたことだった。 リリーがいなくなって、品子の思惑通り庄造は落ち着かない。 ところが思惑とはずれて、品子がリリーを溺愛しはじめる。 ある日とうとう、庄造は品子のところへリリーを観に行く・・・。 というだけのお話。 谷崎潤一郎さんの本っていうのは、本当に、「自己啓発」的なコトと無縁ですね(笑)。 そういう観点では、全くの無駄な芸術です。素晴らしい。 人は弱くって、ずるくって、卑怯で、小さくて、だから可愛くって美しくって、可笑しくて。それが生きてるって意味でのエロスなのかもですね。 それが更に、俳画的というか、そういう俯瞰で覚めた目線もありますね。 豊田四郎、森繁久弥、というコンビで映画化もされているはずで、 (確か山田五十鈴も出ていた気がする・・・) それもいずれ見たいので、原作も、というくらいの気分でした。 ただ最近、せっかく関西にいるので、 芦屋の旧谷崎邸を眺めに行ったし、ちょっと親近感感じていますね。 文章、状況描写、心理描写、テンポ。省略の仕方。 どれを取っても、当たり前ですが面白い小説でした。 あとは好みですね。 僕は、コレは好きでした。 この辺とか、「痴人の愛」「卍」「刺青」とかって、 目を輝かせて「これこそ僕の私の理想の小説なんです」って熱弁されると、 ちょっと「なんだか面倒くさいヒトかな」と思ってしまうんですけどね(笑)。 そんな人は滅多にいないと思いますけど・・・。 なんていうか、漱石とか芥川とか、ひょっとして太宰も、 彼らが血みどろになって格闘して悩んだ、近代市民の自我とか、ヒトのエゴとか、日本対西洋の気持ちの部分とか、 そういうのって、谷崎ってスタート地点から軽々と超越しちゃってるんですよね・・・。 だからかっこいいとも言えるし、だから物足りない、高踏的、エラそう、とか、どっちでも言える訳ですが。 でもなんか、人の弱さが退廃的に美しい。うん。 なんだかね、近松だと思いますね。心中モノの世界。アレも、弱さ、狡さ、悪さの肯定っていうか、ソレが人間的で面白いわけですもんね。

    1
    投稿日: 2013.09.08
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    私の谷崎潤一郎の最初の印象は、 女々しい男を書くのが上手い作家だなー、でした。 その後『刺青・秘密 』でその完成度の高さに好きになったんだけど、 この作品は私が求めた初期のタイプではなく、 所謂女々しい男タイプでした。 読みやすいし人物描写にも深みがあって やはり上手いなーと思うんだけど、 私のタイプではない。 でも今のところこれまで読んだ谷崎作品で 「くだらない」とか「つまらない」とか思ったことがないので、 安心して手に取れる作家であるのは確か。

    1
    投稿日: 2013.06.11
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    読書会の課題でした。 でも、久々に谷崎です。 小編というより、中編かもしれない。 正直・・・、読み進めるのがつらい。 それほど、庄造の性格にはいらいらするし、二人のおんなにもいらいらさせられる。 猫も猫だ。 本当に猫の性格と修正をしっかり、正確に表現されている。 なんていやな猫なんだろう。 でも・・・・、猫をさまざまなものに代えて読むとすれば、ヒトというのは、なんてくだらない日常を、日々生きているのだろうということですね。

    1
    投稿日: 2013.05.14
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    猫好きにはたまらない描写。 タイトルが、かっこいい。 小説としての、人間描写としての、完成度の高さ! 人間は自由を求めているようで、必ずしもそうではない。 猫と二人のおんな。

    1
    投稿日: 2013.05.08
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    猫を飼ったことのある人ならば、リリーの振る舞いの自由さと、それに振り回される一人の男と二人の女の滑稽さにニヤリとせずにはいられないはず。 ただこの物語は猫を「狂言回し」として結婚や打算や色恋に振り回される阿呆な男と女を描いた小説で、決して「猫文学」では無い。人が心を溶かし、人が心底憎む存在である「猫」が人からプライドを剥ぎ取り、心のあり様を露わにさせる。猫好きには痛快でもある、人間模様。

    3
    投稿日: 2013.01.16
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    タイトルのとおり、猫と庄造と二人の女の、四角関係?のような面白おかしいお話。嫉妬、やきもち、策略。本人たちはとてもまじめなのだろうけれど。谷崎の猫好きが感じられます。

    1
    投稿日: 2013.01.12
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    谷崎は、猫および猫のように気まぐれで甘えん坊な女性に振り回されたいんだなぁということがとてもよく分かる本でした。笑 マザコン男と、前の奥さんを追い出して結婚した嫁と、追い出された元嫁と、マザコン男が愛してやまない猫、リリーの話。 猫の描写が素晴らしくて、目の前で猫の動きを見ているかのようでした。 三人の目線で語られる物語ですが、視点が変わるごとにその視点の持ち主の味方をしたくなるのが不思議でした。さすが谷崎。

    1
    投稿日: 2013.01.09
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    題名通り、ネコのリリーと庄造とふたりの女をめぐるあれこれ。 こんなにするする谷崎潤一郎が読めたのははじめて。話が短いのもあるけど! ネコをすごくリアルに捉えててリリーがどんなネコなのかすごく思い浮かんだ。 終わり方が唐突で驚いた。

    1
    投稿日: 2013.01.04
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    古本で買ったので、紙の古さと匂い、そして描かれた情景が非常にマッチしていまして、映画をみている様に楽しみました。

    1
    投稿日: 2012.12.07
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    谷崎潤一郎さんの「猫と庄造と二人のおんな」を読ませて頂きました。庄造の猫に対する溺愛ぶりに嫉妬を抱く二人の女という関係で、猫に翻弄される日々の話です。登場人物の様々な感情が伝わりやすく、非常に読み易かったです。注釈が多いけど気にならない程度です。猫が欲しくなっちゃいますよ(笑)。

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    投稿日: 2012.10.01
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    猫に心頭する男とそれをとりまく二人の女の話。タイトルが登場人物の関係性を表していると聞き、なるほどなと思った。リリーの猫らしい魅力がよく描かれている。

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    投稿日: 2012.09.27
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    最初は関西弁の文体についていけず、大変だった。 けれども慣れてしまうともう最高。男と女、そして猫の関係を風刺漫画見たいに描いた作品。 もうこの皮肉さというのかな…やっぱり谷崎はすげぇ。

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    投稿日: 2012.07.20
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    ほのぼのしてるようで考えさせられるどこか昼ドラ風の猫文学。 関西弁読んでて楽しい。 解説が目からウロコだった。

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    投稿日: 2012.05.29
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    『文学 = 猫派』って構図は犬が可哀想って思うのは俺だけか?まぁ、本人がネコ・ザ・メタボやけど。 驚くほどスラスラと読めるのは、文体が関西弁だからってのも理由だと思う。 途中から、猫への表現が代わっていくのが、感情の変化を現わしているんだろうなって感じた。 なんだか、本当に小さな範囲の、どこにでもありそうな小さな出来事で、それが活き活きと描かれている印象。 しかし、あのカットアウトな終わり方は、どうしてなんだろう? 途中で断ち切れた映画みたいだ。 それが文学では秀逸なんだろうか? なんで? 誰か教えて。

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    投稿日: 2012.05.24
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    猫は創作物には欠かせないファクターだと思う。 やっぱり猫が魅力的だと作品に面白味が出てくる。 ジブリとかあまり知らないけど、作品ごとに不思議猫出てくるイメージあるし。 そしてまた猫はユーモアの象徴でもある。 そんな猫とそれを取り巻く人間を十二分に描写している小説。 猫は気まぐれというが、こうして読んでみると実は猫よりも人間の方がその傾向が強いのではないかとさえ思えてくる。 この小説の主人公?であるリリーは意外なまでに実直と自分は受け取ったくらいで。 その辺のバランス感覚が秀逸だった。 もちろんユーモアもたっぷりと含まれている。 谷崎といえばエロスだけどユーモアにも長けていて、イメージが変わった(そこまで谷崎読んできてないけど)。

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    投稿日: 2012.05.03
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    この作品、大好きだ。隷属されたい者の欲望。女など女でしかなく、リリー、君さえいれば僕は僕は…と思う庄造の愛らしさ。猫に嫉妬する前妻と妻の心理戦。前妻•品子の甲斐甲斐しいこと。終わりは思いのほかあっさりとしていて、読み終えた瞬間、ページの余白に物語の先を想像してしまう。この物語の中で、一番可哀相なのは誰だろう。可哀相な人こそが、憎めずなんとも可愛いのである。

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    投稿日: 2012.03.12
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    タイトル通り,猫と男と二人のおんなの四角関係.登場人物それぞれの気持ちの揺れ動きがすごくおもしろい. 谷崎の小説は大阪弁が美しくて素敵だと思う.

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    投稿日: 2012.02.27
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    猫のために振り回される人間たちの姿は滑稽だし皮肉である。でも、そんな姿にどこかで共感し、少し羨ましいとさえ思う自分がいた。 谷崎潤一郎、ハマりそう。

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    投稿日: 2012.02.22
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    「お猫様のお世話をさせて頂く」 この言葉に頷く人と、首をひねる人とで、評価が分かれそう。 私は前者です。

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    投稿日: 2011.11.09
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    滑稽滑稽、まさに喜劇。 猫を溺愛するおとこに翻弄される二人のおんな。 この頂点に居座っているのは承知の通り 一匹の猫。 隷属することさえも拒まれた人間は果たして生きてゆけるのだろうか。

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    投稿日: 2011.10.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どんな女性も猫にはかなわないよね、って思っちゃう作品です。 猫は天才です。理想的ツンデレ。 彼氏と一緒にすむなら、猫は一緒に飼いたくない。でも、猫好きなんで、飼っちゃう。それがまた猫ゆえの魅力。

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    投稿日: 2011.10.06
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    猫への愛情に振り回される男とふたりのおんなの物語.品子が最初は嫌っていたはずのリリーにのめり込んでいく心理描写が絶妙.この小説,私には滑稽であることより,いささか歪んだ形の愛情を,猫に対してしか注ぎ得ない庄造の悲劇であるように思える.もちろんそれははたから見れば喜劇的色彩をおびざるを得ないのだけど. この「猫」をほかの趣味あるいは仕事などに置き換えれば,それほど特殊な話をしているわけでもないのかもしれない.

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    投稿日: 2011.10.01
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    猫をめぐる男と女ふたりの人間模様。 猫への愛情、度が過ぎるとどうなるか。 女は面倒な生きもの。 面倒くさくパッとしない自分に、ほんの少しでもリリーのように虜にする魅力があったなら。

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    投稿日: 2011.09.28
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    ねこだましいで紹介されていたので読んでみました。面白かったです。 出てくる登場人物がそれぞれ色々な思惑を胸に画策を行う訳ですがそんな中確かに猫だけは悠然と構え、一番自分を大事にしてくれそうな人の所でくつろいでいる。確かにお猫様が一番ヒエラルキーの上に君臨していてその下で人間が何かオロオロしているのがおかしくもあり、一抹のかなしさを感じさせたりします。 結局リリーには自分の使う座布団より綿の厚い布団を2枚もあてがってあげたり、滋養のつくものを食べさせてあげたり、といった描写に猫好きだったと言う作者の姿をちらと垣間見た気がしました。

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    投稿日: 2011.09.21