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等伯(上)
等伯(上)
安部龍太郎/日経BP
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総合評価

82件)
4.0
17
36
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    このレビューはネタバレを含みます。

    長谷川等伯という安土桃山時代から江戸初期に活躍した画家の伝記小説。上下2冊の長編小説ですが、一気に読み進むことが出来ました。 恥ずかしながら私は、この本を読むまで長谷川等伯を知りませんでした。同時代活躍した狩野永徳は知っていましたが。こういう本を読んで、今まで自分の知らなかった有名人を知るのは楽しいですね。 さて、この本の終盤の山場に出てくる「松林図屏風」ですが、東京国立博物館の新春特別公開で、実物を見ることが出来ました。感激です!! 椅子に座って暫く「松林図屏風」を観てみました。しかし、その屏風から光と陰は感じることは出来ましたが、残念ながら私には、風までは感じることが出来ませんでした。残念です!

    0
    投稿日: 2025.09.26
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    いい本を読んだ。 読後、何かに打ちのめされたかのようにしばらく放心状態になった。こんなにも迫力を感じることは久しい。 著者の安部龍太郎はこの本で第147回直木賞を受賞。 筆力が凄いと思う。 長谷川等伯、安土桃山時代から江戸時代にかけて活躍した絵師。 33歳で絵師を目指し能登から上洛し、苦難の道を経て、狩野派と肩を並べるほどの絵師になる。 小説のクライマックス、日本水墨画の最高傑作「松林図」を身命を賭して描く場面が圧巻。 この時代、歴史は激動の時。絵師も多かれ少なかれときの人により歴史の影響を受ける。 故郷、七尾の家が七人衆の手のものに襲われ、養父母が自決に追い込まれる。上洛する途上、比叡山の焼き討ちに巻き込まれる。信場が上京を焼き討ちした際、妻子を連れて炎の中を逃げ惑う。病気の妻静子を七尾に連れて帰る途中、死なせる。利休事件に連座してどん底に突き落とされる。など数々の悲劇が等伯を襲う。 が、そんなことにめげずに苦難の道を歩み続ける。その精神が凄い。 その根底にあるのは、絵師として大成するという高い志しだ。 絵師になるという激しい情熱を秘めつつ、「ゆがみのない鏡が物事を正しく写すように、真に見たままを写しとるには心が空でなければならない。描きたいという欲を捨てて描く。目指したのはその境地だ」という悟りが印象的。 あとがきに「打ちのめされそうになった時は等伯の画集を開き、しばらく茫然とながめることが多かった。すると不思議な生命力が伝わって、もう一度立ち上がる気力を取り戻すことができた」とある。 パワースポットならぬパワーピクチャー。 素晴らしい絵とは、画家の精神的気迫が伝わってくる絵なんだろうな。 そうだ、等伯の絵を見に行こう。本物を見れば、等伯の気迫に迫ることができるかもしれない。

    0
    投稿日: 2025.03.19
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    こんな分厚い上下本、読めるかなと心配だったが、なんのことはない一気に読み通した。とても面白い。当時の歴史と美術を少し知っておくとより楽しめる。

    0
    投稿日: 2023.01.28
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    戦国時代の絵師の話。最近読んだ『黒牢城』『塞王の楯』と時代、舞台が重なるところが多く、また絵師ということで『星落ちて、なお』とも通じるところがあり興味深かった。

    2
    投稿日: 2022.04.16
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    上下一括感想。激動の戦国末期で、時代に飜弄されながら絵師の道を進む等伯の激しい生き様が、生み出された作品と一体となって、読み応え充分。友達にはしたくないタイプだが、読後に彼の絵が見たくなる。

    1
    投稿日: 2020.01.02
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    長谷川等伯。能登の大名畠山氏に仕える奥村氏の末っ子として生まれ、11歳の時に染物屋の長谷川家に養子として出される。養家が熱心な日蓮宗信者のため、法華関係の仏画や肖像画などを描き始める。 上洛した等伯は、信長による日蓮宗弾圧下、近衛前久や前田玄以との交流を重ね、激動する時代に翻弄されながらも、絵画の技法を学び、道を極めていく。 上巻では、信長亡き後、新しい時代へと動いていく。

    1
    投稿日: 2019.11.19
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    長谷川等伯の生涯 面白そうだったが、今回は (上)の途中で 中断です。 2015/05/10  予約 5/19 借りる。5/22 読み始める。 7/14 途中で返却。 内容と著者は 内容 : 養父母の非業の死により、故郷・能登を追われ上洛し、戦の只中へ。 物事の本質を求める絵師の性と荒ぶる武家の血が苦難の道を歩ませることに…。 長谷川等伯の生涯を骨太に描く。 『日本経済新聞』連載に加筆修正して単行本化。 直木賞 148(2012下半期) 著者 : 安部龍太郎 1955年福岡県生まれ。久留米高専卒。90年に「血の日本史」でデビュー。 2005年「天馬、翔ける」で中山義秀文学賞を受賞。ほかの著書に「レオン氏郷」など。

    0
    投稿日: 2019.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    重々しい話かとおもったら、意外とライトで読みやすい。人が何人も死んだり辛いことが色々とあるのだけど、信春(等伯)の性格のせいかな?絵の才能はすごいけど、見たい知りたい欲が強くて、悩んだり恨んだり、調子に乗っては痛い思いをして反省したり、柔軟で人間らしくてとても魅力的。妻や子を思う優しい気持ちも。登場する絵を実際に見てみたいなあ。下巻へ続く。

    0
    投稿日: 2018.05.15
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    安土桃山時代の名絵師・等伯の若き日から、織田信長の権力側から追われる身となった苦難の日々を経て、関白・近衛前久、狩野派の3代目直信(松栄)や京都奉行・前田玄以たちとの関係を経て、有名絵師として地歩を確立していくまで。妻・静子の献身的な支えが感動的だった。日蓮宗の僧侶・日堯上人の尊像を描くに当たり悟りがどこまで進んでいるかを絵が余すところなく表現している!そして若い僧侶・日槇の肖像画を描くに際しては一途さ、将来の大輪の花を予感させる作品へ向けた努力を惜しまない。等伯の絵のその凄みは実際にあった話だと納得できた。等伯という人の求道者ぶりがよく分かった。下巻へ向け、狩野派4代目州信(永徳)が敵役として登場する予感が期待を膨らませてくれる。

    0
    投稿日: 2018.05.07
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    長谷川等伯の松林図屏風は何度見ても吸い込まれるように見入ってしまう。描かずに霧靄、水蒸気、空気を表現し、それ以上に寂寥感、無常観まで感じ取らせる墨の世界。どのような境地で描いたのか、歴史的背景を含めて知りたくなり読んでみようと思った。

    0
    投稿日: 2018.01.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    常に己の信念に忠実に生きてきた長谷川信春(後の等伯)。 十一歳で武家から染物屋に養子に出されて以降、戦国の激流に翻弄され続けて不遇な時を過ごすも、その都度自身の絵に境地を救われる。 このままでは終わりたくない。 いつかあの狩野永徳を越える絵師になる!と常に永徳を意識しながら。 山本兼一氏の『花鳥の夢』を読んでから俄然興味が湧いた今作品。 等伯がこんなにも追い詰められながら絵を描き続けてきたことに驚いた。 次々に不遇に見舞われても切り抜ける根性。 故に気迫と気高さが込められた等伯の絵。 特に長年等伯を支えてきた妻のために描いた故郷の山水図はどんなにか素晴らしいことだろう。 そしていよいよライバル永徳との対決が楽しみな下巻へ!

    3
    投稿日: 2017.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    詳しくはないけど、等伯の画、好み。 華々しい狩野派と同時代のお話。 義父母の死、能登七尾から京の都へと。 「あなたは信長に勝ちたいとは思いませんか」 〜人は理不尽な暴挙に屈することのない気高さを持っていると、自分の生きざまによって知らしめたいのです。〜[日堯の肖像画] 近衛前久との出会い 〜死と向き合う不安と恐怖、それに打ち克とうとする信念と覚悟。〜[教如の肖像画] 『心に分別して思い言い顕す言語なれば、心の外には分別も無分別もなし』 〜言葉というは心の思いを響かして声を顕すという。〜神通というものは、魂の一切の法に通じてさわりのないものじゃ。〜すべての心の動きは悟りに通じておる。〜 〜「力をも入れずし天地を動かす力が、和歌に、いえ、言葉にあるのでしょうか」「ある。心と天地はもともとひとつのものじゃ。心が正しく動けば天地も動く」[日禛の肖像画] 妻、静子の死。本能寺の変。 いよいよ絵師へ。 〜俺ら政にたずさわる者は、信念のために嘘をつく。〜絵師は求道者や。〜

    0
    投稿日: 2016.02.05
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    天才絵師とうたわれた長谷川等伯について書いた本です。 山本兼一さんの「花鳥の夢」を先に読んだため、長谷川等伯は無欲で誠実な画家というイメージがありましたが、この本ではもっと人間味あふれる等伯が描かれていました。 この本では法華教との関わりが強く、日なんとかの人たちがやたら登場するので話がよく分からなくなります。 あとがきには、法華経との関わりの重要さについて語られていましたが、自分のレベルではそこまで読み砕くことはできませんでした。 ↓ ブログも書いています。 http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-8bf4.html

    0
    投稿日: 2015.11.05
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    生き様がすさまじい 仏画から絵屋になるまでの物語が作家の想像力から生み出されたものなのだから、本って読むのが楽しい!

    0
    投稿日: 2015.06.06
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    やはりこの人の文章読みやすい。会話が多くてスラスラ進むが、会話がうまく書ける人ってなかなかいないような。程よくエンタメ性もあり、通勤時の電車の中だけで4日で読めてしまった。下巻も楽しみ。

    0
    投稿日: 2015.05.29
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    自分には厳しい割に、例えば、縁が切れた兄、武之丞や宿敵狩野永徳など他の人との関係には甘いところが多々ある人だと思うが、自分に厳しいからこそ、33歳から絵師を目指して狩野永徳と並び桃山時代を代表する絵師になれたんだろうと思う。

    0
    投稿日: 2015.05.09
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    日本史を学習すると長谷川等伯の名が出てくる。しかし、その詳細は、知らなかった。時代に翻弄されながらも時代の寵児となる様子が分かってきた。

    0
    投稿日: 2015.04.10
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    日経新聞に連載された歴史小説をもう一度読んでみた。信長が活躍する激動の時代の中で、政治に翻弄されながらも長谷川「等伯」が画家の高みを目指す姿が描かれている。主人公を支える家族や法華の教えにも心を動かされる部分が多い。反信長サイドから見た世情や信長の野望に触れるところも面白い。

    0
    投稿日: 2015.02.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    松林屏風図を見て感銘を受けたので とりあず 直木賞受賞の本作を読んでみた。 戦国時代の不安定な世の中に振り回させれ 命を危険にさらされながら筆一本で生計を立て 地位を気づいていった等伯。 前半は 七尾を追われ、 大坂にでるあたり 絵書きとしての 修練の日々。 よく見る事 人柄に迫るということなど 等伯が一人の人間としてどのように画業にうちこんだかがよくわかる良書。 戦国時代の だれが勝ち組になるかわからない日々の 不安の様子もよくわった。

    0
    投稿日: 2015.02.10
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    ★評価は読了後に。 新聞小説を読む習慣が無いため連載当時は存在は知っていたものの見向きもせず。今更ながら、そして何度か思うことはあるのだが、折角新聞を取っているのだから読まないのは勿体ないか。 それはさておき取り上げた主人公は結構珍しいのでは?興味深く読んどりますが、うーん、高揚感があまり感じられん。これからじわじわ来るのかもしれない、とにかく下巻に進みますかな。

    0
    投稿日: 2014.12.27
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    ボストン美術館展 観て、等伯の作品に感動した。彼の生い立ちを知って想像とかなり違ったが、別の意味で興味が増した。2015年1月の国立博物館の展覧会には、是非行こうと思う。

    0
    投稿日: 2014.12.18
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    時代背景をまったくしらなかったけど、等伯は過酷な時代に命がけで絵を描いていたのだな、と思った。松林図屏風をみると、すごく静かな印象を受けるが、かなり向う見ずな性格だったとのことで、びっくりした。

    0
    投稿日: 2014.10.23
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    長谷川等伯を主人公に描いた物語。等伯(信春)がとても人間味溢れてていて、一緒に苦しくなったり嬉しくなったりする。等伯の絵を見たくなる。 2014/9/12

    0
    投稿日: 2014.09.13
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    水墨画の最高峰と言われる松林図屏風を書いた長谷川等伯の話。文章は読みやすいし心理描写が上手だなと感じた。願望と罪悪感と悲しみに取り囲まれて、そこからどうなっていくのだろうという歴史小説的な構成。

    0
    投稿日: 2014.09.03
  • 絵師の出世物語(上巻の感想)

    上巻を読んでの感想です。 長谷川信春が既に絵を職業としていた頃からさまざまな困難を乗り越えて世間に名を広めていく活躍の物語。 絵の才能がもともとあった信春が経験とともに人物の心の中まで読みとった深みのある絵を描いていくことで評価されていく。 戦国時代の死ととなり合わせの中で必死に絵師として生きていく姿は読む者を引きつける。長編だが読みやすく一気に行きそう。 欲を言えば絵との出会いから絵師への階段を上る少年期も書いてほしかった。 凡人としては、凡人から大成への飛躍感がもっと見えると読み手の勇気を誘うのだが。

    1
    投稿日: 2014.07.21
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    大河ドラマ軍師官兵衛を見てるので時代背景がリンクしてる内容でかなり面白い。絵師である長谷川信春が能登での悲壮な出来事、京都に行く途中に出くわした比叡山焼き討ちでの出来事により信長に追われる身になり、身を隠しながら京都で日蓮宗や商人に守られながら絵師として家族と過ごす。普通の人々の生活が政治の変化と共に情勢が変わる。本能寺の変が起き秀吉関白になり、等伯は生きやすくなりそうな気配で終わる。武士の家に生まれ武士教育を受けながらも絵の才能に恵まれた長谷川等伯。美術館で彼が描いた絵を見た事を心から良かったと思いながら読了。

    0
    投稿日: 2014.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    長谷川等伯がずっと好きだった。 「好き」という表現は少々軽いかもしれない。 狩野派全盛の織豊政権下、 「時代の寵児」だった狩野永徳や、 時の最高権力者である関白秀吉らに対し、敢然と戦いを挑み 己の地位と長谷川派を画流を確立した等伯。 そんな「時代の反逆児」等伯に対する思いは 「好き」というより、「畏怖」「畏敬」の念に近い。 最近になり、安倍龍太郎の直木賞受賞作「等伯」を読み、 絵仏師、画家としての等伯を、 法華経の信奉者として 戦国の安土桃山時代を駆け抜けた人間として そして何より芸術を探求する表現者として 深く理解することができた。 印象的な台詞や注目すべき箇所には 思わず鉛筆でラインを引いてしまった。 受験の現代文読解のように(笑) 読後の感動が冷めやらぬうちに、感想を書きたいと思う。 人間は誰しも困難や挫折、悲劇と直面し、 哀しみを味わい、葛藤し、悩みを抱えながら生きていく。 武家社会の計略、因縁に巻き込まれ、 「焦熱の道」を歩んだ等伯にも様々な悲劇が降りかかる。 養父母の自決から、故郷の七尾を追われた等伯。 京の都に妻と幼子を連れて旅立つ途中で 信長の比叡山焼き討ちに独り巻き込まれ、 追われる身となった苦しい時代。 愛妻の死、 狩野派との暗闘、 師と仰いでいた千利休の自刃、 そして愛息・久蔵の死。 戦国時代の荒波に飲ま混まれれるような悲劇と困難の数々。 窮地に陥った等伯も嘆き苦しむのだが、 彼を救ったのは法華経の教えと 「とこしえの真善美」を探求する芸術家としての信念だった。 この本を読んでいて 東日本大震災に伴う津波や原発事故で 故郷や大切な人を失った人たちの姿が重なった。 自分も被災地を訪れ、大切な家族を失った人達を取材した人間の一人である。 ジャーナリストは、芸術家とは違うが 世の中に真実を伝える「表現者」である点は共通すると思う。 そういう意味では、大変おこがましいが、 等伯の反骨心、権力や理不尽なものに敢然と立ち向かう姿を読むにつけ 自分の弱い生き方を恥じるとともに 「かく在りたいな」という畏敬の念を抱かざるを得なかった。 自分も迷える人間だが、 等伯のように悲しみも喜びもすべて背負いながら 己の人生を強く生きていこうと思う。 そして、等伯の絵を訪ね、京都や七尾、敦賀を旅したいと思った。

    0
    投稿日: 2014.05.11
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    稀代の天才画家「長谷川等伯」の一代記。松林図を描くまでの禅的修行のありよう、宗教と絵画の関係にこころ躍った。

    1
    投稿日: 2014.05.10
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    等伯展で、生きざまに感動し、この本を知ったとき、読みたいと思っていました。読み終えてから、再度、等伯の絵を見たいです。

    0
    投稿日: 2014.04.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    長谷川等伯は好きな作家でその生涯も大まかに知っていた。直木賞受賞作とも言うことで期待したのだが、うーむ、肩透かし。まだ下巻を読んでないので評価は下せまいが。 題材としては稀少性はあるが、表現がイマイチ。この作家さんは絵をあまり見ずに、剣客もののほうが好きな気がする。美術家の伝記ものではなく、奥さんを不幸にして夢を追いかけた男の一代記ぐらいのつもりで読むといい。

    0
    投稿日: 2014.04.29
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    信長の時代を、長谷川等伯(と、その妻)の視点で観れるのはすごく良かった。 石川県から大阪府の間の位置とか道とかが分かってた方が面白いかも。

    0
    投稿日: 2014.04.02
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    感想は下巻を読み終えてからにしますが、期待はずれっぽいかな。ただ、静子さんは、まだ書けていると思うので、視点を変えて「等伯の妻」が良かったかな?

    0
    投稿日: 2014.03.18
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    1章ごとの話が濃くて読み応えがある。登場人物の性格も個性的で、覚えやすかった。 画家「長谷川等伯」の視点から大きな歴史の流れが描かれており、歴史物としても、伝記としても興味深く読める。独特の醍醐味を味わいたくて、二度、三度と読みたくなる本。

    0
    投稿日: 2014.02.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    戦国末の絵師、長谷川等伯の伝記的小説。 とはいっても、養父母の死などのプライベート部分は物語になっていて絵師として成長していくバックボーンとしています。 上巻は信長の死で、いよいよ中央デビューというところまでです。 歴史の教科書では文化面は時代の作風と作者と作品しか出てこないので、物語となると時間はかかるが記憶に残りますね。

    1
    投稿日: 2014.02.02
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    最近、読んでる本が全て安土桃山時代になっている。千利休、明智光秀、そして長谷川等伯。視点が違えば描き方も違う。等伯を主人公に据えたことで、当時の宗教観に物語が及び、風俗が見えてくる。最後の近衛前久の言葉が印象に残る。「俺ら政にたずさわる者は、信念のために嘘をつく。時には人をだまし、陥れ、裏切ることもある。だが、それでええと思とる訳やなき。そやさかき常しえの真善美を乞い求めら心の底からうち震わしてくれるのを待っとんのや」

    0
    投稿日: 2014.01.17
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    歴史本はあまり興味がわかないのですが、読んでみました。 やはり少し微妙ですね。 現代小説のほうが合っていると実感しました。

    0
    投稿日: 2014.01.07
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    非常に面白かった。 信長・秀吉と同時代に生きており、この時代のサブストーリーとして、読み応えがあった。 上巻は、主に織田の時代の話だが、信春はお尋ね者の身となり、信春の理解者や反織田の人々に匿われながら生きる。 信長については、戦国の英雄としての見方もあるが、信春側から見ると、あくまでも魔王信長である。 比叡山焼き討ちや、安土争論など、半信長の立場から書かれており、ただ単に等伯という人物の物語というこtだけでなく、この時代の一つストーリーとして、歴史ファンにもおすすめである。

    0
    投稿日: 2013.12.29
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    長谷川等伯の人生を描いた歴史小説。等伯については分かっていることが少なく、腕の振るいがいがあっただろう。

    0
    投稿日: 2013.11.23
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    上巻 信春としての雌伏の時、というにはあまりに激動の時。 時代背景や等伯の周りの人間関係が細かく説明されている。 それにしても支え続けた静子はすごい! 狩野永徳と向かい合う下巻へ!

    0
    投稿日: 2013.11.07
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    第148回直木賞作品 絵仏師・長谷川等伯の国宝「松林図屏風」を描き切るまでの、成長、苦悩を描いた作品。 彼の作品群(ネットで画像を始めてみた)と、本の中の彼の栄達への思い、弱さ、細さ、人間くささが、コントラストととして、描かれていると思えるくらい、歯痒く感じた。 が、逆に良く、人の弱さを、法華経や、周りの人に支えられながら、成長する姿に一気に読んでしまった。 千利休の人物像もまたよく、山本兼一「利休にたずねよ」とは、違って、大阪弁が良かった。安土桃山時代描写もよし。やはりこの時代って、信長が、良くも悪くも中心に思う。 私の信長ベストは池宮彰一郎「本能寺」 今年のBest3に入るかな

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    投稿日: 2013.10.27
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    ★2013SIST読書マラソン推薦図書★ 本を読んで読書マラソンに参加しよう! 開催期間10/27~12/7 (記録カードの提出締切12/13)

    0
    投稿日: 2013.10.25
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    戦乱の世と共にある壮絶な半生。 等伯の作品が観たくて智積院をたずねました。 想いを馳せて京都を歩くのが楽しみ。 下巻、読み切るのが惜しくてゆっくりと、 好きな作品はよくこうなるのだが。

    0
    投稿日: 2013.10.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一気に読ませる力がある小説 静子の支えがあったからこそ、存分に力量を発揮できたと思う 等伯の絵を鑑賞して見たい

    0
    投稿日: 2013.10.11
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    絵師にとって悟りを開く境地。表面上をみたまま描くのではなく本質を見つめて心を描く。成る程ね~。前半は家族との触れ合いが多かったが後半いよいよ時の権力者との触れ合いが描写されているようだ。楽しみだぁ

    0
    投稿日: 2013.08.21
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    第148回(平成24年度上半期) 直木賞受賞作 本の装丁も重々しくって、内容にふさわしく、流石 直木賞と感動。久々に歴史小説をじっくり読了。感想は下巻にて。

    1
    投稿日: 2013.08.08
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    上巻なので、これだけだとまだ感想にはならないが、とりあえず、この頃の戦わない人間にとって、信長って天災みたいな人だったんだなぁ……と。

    0
    投稿日: 2013.08.02
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    強烈な個性で戦国の世を生き延びた一人の絵師。長谷川等伯の生涯。時の権力者にも、狩野派にも屈することなく対峙していくその姿には憧れさえ描く。誰もが彼のようには生きられない。だが、誰しも、仕方ないと諦める前に彼のように生きてみたいのではないか。

    0
    投稿日: 2013.07.28
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    能登七尾の絵仏師、等伯が四十年の歳月を経て利休や秀吉らと関わりながら一代で狩野派を凌ぐ天下一の絵師となる波乱の生涯。ラストの伏見城大広間で秀吉を前に松林図を披露する場面は感動的。(三成をあまりに悪人に仕立てているところは残念。)

    0
    投稿日: 2013.07.18
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    読み応えがある。長谷川等伯の故郷七尾から、京都や堺などへの逃避行が丁寧に描かれ、絵を描くときの気持ちや絵の雰囲気、関わる人たちとの関係、家族とのやりとりが丁寧に書かれている。素晴らしい絵をかくきっかけを見つける様子や家族を守ろうとする様子を、手に汗握るような臨場感をもって楽しめる。

    0
    投稿日: 2013.07.03
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    信春の妻子を置いて京都で絵に打ち込む日々。そして妻子と共に暮らすようになって、絵に打ち込む日々。どちらも良かった。下巻が早く読みたい。

    0
    投稿日: 2013.06.13
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    史実が語られる部分は、生理的にとても苦手。 アーチスト等伯の生きざまには興味があり、読み始めました。下巻が楽しみです。 ・・・島田荘司さん「写楽」のミステリー感とは違った面白さを期待します。

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    投稿日: 2013.05.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    さて、とうとう、読み見ましたよ、上巻だけですが。安部龍太郎『等伯』日本経済新聞出版(直木賞)。評伝なので筋は横に置きますが、久しぶりに「感動で打ち震えた一冊」でした。返却期限ぎりぎりで通勤中に一気に読了。なさけない話だけど、泣きそうになった。もっぺんゆっくり読みたい。 前半生を描ききる安部龍太郎『等伯』(上)で驚くのは、等伯の信仰心の素朴さが極めてユニバーサルだった。素朴かつ普遍的なことに驚いた。そしてそれを時に生き生きと、そして時に活劇の如く、そして時には情愛と静寂に満ちあふれた言語で表現する書き手の存在にも驚いた。武士が主人公でないしね。 後半は、さらに進化・深化としての松林図の実相に迫ると聞く。これはもうただならぬ予感ですよ。(カントが批判するけど)スウェデンボリみたいな安易なスピリチュアルでないところが歴史なんだけど、そこからそういう漆枷を超脱する本物の何かつうのはあるんだなと思った。 ちょと日蓮遺文をもう一度読み直してから、『等伯』の下に挑もうと思います。等伯の歩みそのものなんだけど、そこには、通俗的な排他主義的でない包摂がみられる。その包摂とは丸山眞男が批判した日本精神の問題としてのそれではなくして、自身が関わることによって露わになる何かなんだと思った。 私自身に才能がないつうのはハナからわかってるンだけど、等伯の妻の静子と子息の久蔵との交誼には、泣いたよおいちゃんは。

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    投稿日: 2013.05.15
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    一頁一頁読む度に自分の身体に響き沁み入る。電子書籍で出して欲しい。毎日聖書か仏典を読むように繰り返し読みたい。何だか自分で買うよりも図書館で借りて読んだものの方がかけがえのない読書体験につながっている気がする。直木賞に選ばれたというのも手に取るきっかけではあったが、出会ったんだな、と強く思う。2013.05.04

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    投稿日: 2013.05.08
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    歴史小説と聞くと、武将が主人公…とイメージしやすかったが、この本の主人公は武家に生まれた絵師。戦国時代を別の視点で読め、とても興味深く読める。

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    投稿日: 2013.04.27
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    2013/05/03-05/10 緊急入院で読み始めることができず、枕元にあった本書。七転八倒している私の夢枕に出てきたのは、虎が前足をしっかり踏まえて100人乗りの大型バスを引っ張る姿。後日、「等伯の虎」であることが判明。安部龍太郎の作家魂と気迫が伝わってくる。

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    投稿日: 2013.04.24
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    物語としては面白い。 畠山や信長や法華宗の歴史事実とからめて、 翻弄されていく等伯の人生は壮絶。 これまでの等伯像とかけ離れるのではなく、 新たな面を補完してくれるイメージで読みやすい。 ただ、短文で改行を多用しているのがあまり好きではない。 地の文で現在のことを挿入してくるのもあんまりだな。 中には、関心することもあるけれど、別に今知らなくて良いし、 話の流れが切れるので、物語への集中を解かれてしまう。 自分が調べたことをひけらかしたいだけでは?とか思ってしまうな。 今の段階では、本当は3なんだけど、下巻への期待を込めて4で。

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    投稿日: 2013.04.24
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    一度等伯の生の絵を見たことがあります。 あの力強くも静寂な世界は等伯の体格もあったんですね。 名前を残す天才たちは、感覚的に描くことを知っているのだと思っていました。 しかし、この本の中の等伯は、いたって普通の感覚を持っています。 人並みに自分の才能に苦悩していて、それを乗り越えてより良い絵師になろうとしている。 等伯の人柄には特に惹かれることはないのですが、試行錯誤を繰り返し、自分の弱さを乗り越えていく姿に励まされました。 私も趣味で絵を描きますが、等伯のように謙虚に学び、腕を磨いていきたいと思います。

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    投稿日: 2013.04.19
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    能登半島、七尾の絵仏師であった長谷川信治.時代は戦国.信長の比叡山焼き討ちなどに遭遇しながらも.京に上って徐々にその才能を認められて行く.日本史の大きな流れを角度を変えて眺めているような描写のしかたが読むものを飽きさせない.

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    投稿日: 2013.04.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    長谷川等伯の素晴らしい絵にこのような背景があったのかと、作品自体の面白さももちろんのこと、芸術の探求者としての哲学的な要素も読んでいて楽しめます。更なる下巻が楽しみです。

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    投稿日: 2013.04.02
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    等伯の前半生。比叡山焼き討ちに遭遇し、織田家からの目を避ける生活を余儀無くされる。鬱屈の中に様々な出会いがあり、絵描きとして成長する。なかなか等伯と言う人間に共感できず、面白いと感じなかった。

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    投稿日: 2013.03.22
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    すごく面白かった!!七尾駅前の等伯像や「とうはくん」を日常的に観てる影響か、長谷川等伯って小さい人のようなイメージを持ってたんだけど、この小説の等伯は大きくって暴れん坊。武家出身だし、松林図屏風の筆遣いの勢いは武者っぽいものがあるから、そうなのかもしれないね、と思いつつ読了。信長から家康まで、激動の時代の荒波をなんとかくぐりぬけ、一つの困難が次の絵に生きる、というような感じに描かれてます。絵をみて感じたことを同時代の出来事とつなぎあわせて書いたことがよくわかる小説で、読み終わってすぐに等伯の画集を眺めました。等伯の絵を観る体験をより豊かにしてくれる物語。これを読んではじめて、古い絵はその時代の著名人も眺めてるかもしれないわけで、もしかしたら秀吉や家康も松林図屏風をみてあれこれ感じたのかもしれない…絵は時代を超えて人をつなぐんだなあ…としみじみしました。

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    投稿日: 2013.03.17
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    戦国時代の絵師の人生。狩野派とかよく「なんでも探偵団」で出てくるけど、この時代だったようですね。江戸時代にかけて絵師ってほんとに人生かけて絵を描いてたんですね。 前に呼んだ「千鳥舞う」も良かったねぇ!

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    投稿日: 2013.03.12
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    上下に分ける必要があるのかな?とは思いますが、題材も他にないような内容なので新鮮でした。 有名な歴史上の人物も多く登場していて面白かったのですが、やはりある程度歴史を知っている上で読んだ方がより楽しめると思いました。

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    投稿日: 2013.03.11
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    直木賞を受賞したことでちょっと気になっていた本だったのですが、母が先に読み終えて、とてもおもしろかったからぜひ読めと強力に勧めたため、読んでみました。まだ上巻を読み終えたところですが、たしかにこれは実に上質のエンターテイメント。新聞連載小説だっただけあって、小さな山場が各所に散りばめられていて、飽きるところがありません。文章も実に読みやすい。引き続き、下巻を読みます。

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    投稿日: 2013.03.08
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    直木賞受賞作品ということで本屋に山積みにしてある。時代劇に近く、しかも上巻では信長の本能寺の変までを関連させている。時代劇としてそのうちテレビに出るであろ。絵画の描写はどれほどかは不明であるが。

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    投稿日: 2013.03.08
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    安土桃山時代に活躍した絵師、長谷川等伯。その波乱と苦難に満ちた、しかし充実した人生を、迫力ある文体で描く小説です。 上下巻の大作ですが、森本キャスターも「一気に読んでしまった」というぐらい、等伯の人物像に引き込まれます。 等伯について語る安部龍太郎さんのウェブ限定インタビュー映像など、詳しくはこちらをご覧ください。 annex ~『直木賞作家が薦める本』 ~:スミスの本棚:ワールドビジネスサテライト:テレビ東京 http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/blog/smith/2013/02/post143381.html

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    投稿日: 2013.03.05
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    展開は早めで、その分さらさらと進める読みやすさがある。 波乱万丈、読んでいる方も釣られて深刻に…とは、あまりならずに読める。 のめり込みたい人には少し物足りないかもしれない。

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    投稿日: 2013.02.28
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    安土桃山時代の絵師・長谷川等伯を描いた小説。 直木賞を受賞したばかり。 読みやすく、ドラマチックで、面白いですよ! 長谷川信春(後の等伯)は、絵の才能を見込まれ、染物師の長谷川家に、11歳で養子に入った。 染物の修行をしつつ、日蓮宗の絵仏師として、認められていく。 実家は、能登の畠山氏に仕えた武家。 下克上が始まった時代で、畠山父子は家来に城を追われていた。 信春は長兄の奥村武之丞の依頼で、復権を目指す畠山のため、ある使いを引き受けることになるが‥ 妻の静子は、ふっくりした顔の優しい女で、信春の仏画のモデルともなっていた。 息子の久蔵も生まれて、穏やかに暮らしながら、信春の胸には都に出て絵師として認められたいという願いもくすぶっていた。 思いがけない成り行きで妻子と家を出て、都へ向かおうとするが、折りしも信長の軍勢が周りを取り巻いていた。 信春はひとり、山越えして都へ向かうことに。 窮乏しつつも、絵仏師として有名な信春は、各地の寺で世話になることが出来る。 後に残った静子だが、寺で近所の子供達に手習いを教えて慕われていた。 信春は比叡山焼き討ちに遭遇、子を抱いている僧をとっさにかばって闘ったため、信長に追われる身となってしまう。 本法寺で日堯上人の尊像を依頼され、「後の修行者のため、修行がどこまで進み、何が足りなかったかわかるように描いてくれ」と言われる。 困難な仕事に全身全霊で打ち込み、この絵は評判になった。 畠山家の夕姫が京の三条西家に嫁いでいて、信春を本願寺に連れて行き、近衛前久に紹介してくれる。 藤原北家しか関白になれないという家系の頂点に立つ前久は、19歳で関白になった。13代将軍・足利義輝とはいとこ同士、公家には珍しく、共に武芸にも秀でていたという。 この前久という男、魅力的に描かれていて、面白いです。上杉謙信と行動を共にしたこともあった。15代将軍・義昭とは仲が悪く、信長とは会ってみたら気が合ったという。 信長より一つ年下だとか。 信長の行動が次第に常軌を逸してきたため、本能寺の変を画策したという可能性も。 戦乱の行方と信春の人生行路が交錯し、動乱に巻き込まれ振り回されつつも、懸命に生き延びていく。 芸術家としての物事の本質を見極めたいという志と葛藤、妻子への愛情、縁ある人への思いがありありと描かれ、引き込まれました。 狩野派との競争は後半ですね。

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    投稿日: 2013.02.27
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    求道物語 五木寛之の『親鸞』のような感じ 戦国という激動の時代、真の姿を描くことに命をも顧みない気合に、まだ半分読んだだけだけれど、感動

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    投稿日: 2013.02.26
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    直木賞受賞作品。戦国の世に生きた絵師のはなし。主人公信春が自分の心の内や世の流れに翻弄されながらも、絵師として極みに達して行く様が書かれている。信春の周りの人の慈悲深さにも心打たれる。下巻はさらなる極みへ達するのか、気になる。

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    投稿日: 2013.02.24
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    直木賞受賞作であり、その主人公も戦国時代から江戸時代までを生き抜いた絵師ということで興味もわいてきたので、読んでみました。主人公長谷川信春(等伯)は、生れながらにして絵を描くことが好きな絵仏師です。狩野永徳の存在に焦燥感を感じ、出身地能登から都に出て絵師として大成したいという願いを持っていました。義父母の非業の死により故郷を離れざるを得なくなり、途中、織田信長の比叡山襲撃焼き討ちに遭遇し、比叡山側についたため信長側から追われる身となります。そんな逆境の中でも絵を描くことだけは忘れず、それで名をあげていきます。やがて本能寺の変がおこり、信長側の追跡がなくなったことで、やっと落ち着いて絵師としての仕事に専念できるようになりました。上巻はこのあたりでおしまい。病死する最愛の妻静子の存在が信春を支えていたことはまちがいなく、の存在は大きいです。信春の絵の才能を静子は見抜いていたから、苦労続きでもついていったのだと思います。なんとけなげな良妻でしょう。主人公ではないけれど、主人公なみの印象がありました。本能寺の変前後の時代、一人の絵師の運命がこんなにもめまぐるしく変わっていくことに、驚きました。信春の絵を私は、恥ずかしながら見た記憶がないのですが、彼が書く仏の描写など、作品中にでてくる絵は、人の心に感動を呼ぶものでした。信春が生きた時代が動乱の時代だったからよけいに、彼の絵が喜ばれたのかもしれません。下巻は信春がどう活躍するのか、楽しみです。

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    投稿日: 2013.02.21
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    日経に連載中、毎日楽しみに読んでいました。信長・秀吉・利休・狩野派…と、戦国時代ファンも美術ファンも、純粋な文学ファンも、お腹一杯になる緻密・重厚、でも読みやすい作品です。

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    投稿日: 2013.02.18
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    安土桃山時代。 刻々と変わる時勢に翻弄されながらも絵師として生きた長谷川等伯の人生。 べたべたとしてなくて、波乱万丈の出来事を俯瞰して読み進めれる。 温かみがあり信仰心の強い等伯の人となり、妻静子の献身ぶり、久蔵の健気さに… ちょっと良くでき過ぎている、 とか思ってしまうのは、 わたしがひねくれているからかな。 p82. 表現とは病である。どんなに美しく描こうと真実をとらえようと、我欲や煩悩にあやつられた技にすぎない。 とにかく等伯が魅力的。 支援したくなるのもわかる。 権力に媚びず、自己に忠実で、プライドがあり、実力も備わっている。 それなのに、よく泣いていて・・そのバランスが魅力的。 上巻は、信長の時代が終わったところまで。 第148回直木三十五賞受賞。

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    投稿日: 2013.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    このたびは直木賞受賞おめでとうございます♪ この小説は日経の新聞小説だったので、毎朝楽しみに読んでいました。 連載中に新聞上で等伯の特集を組んでくれたこともあって(たしか去年のお正月くらい)松林図・枯木猿猴図などを見せてくれたり、安部氏の談話が載っていたりで、等伯と著者のことはなんとなく身近に感じていました。 著者はこの小説を執筆するに当たり水墨画を習い始めたとか、戦国武将が茶道にのめりこむ気持ちを理解すべくお茶はもう10年通ってるとか、その他等伯に対する見解や取材の様子など、いろいろな裏話に興味津々でした。 七尾時代のことはほとんどが創作だとか、逆に久蔵の死因は創作ではなく、本当に狩野派によるものだという説があるとか、そんな話が印象的だったなあ。 という経緯もあり、前から応援してたので受賞はとてもうれしい気持ちです! とはいえ、正直等伯はあんまり好きじゃないんですよね。 芸のために死ぬ覚悟で生き、苦しんで苦しんで苦しみぬいてたどり着いた境地が松林図。 感動的なんですけど、そのために失ったものが多すぎて大きすぎてつらい。 自己中とも言えるほどの主人公のブレない姿が重すぎて、受け止めきれない感じでした・・・ 利休もそうだけど、芸術家って激しいよね。 そうそう、等伯の生きた時代は戦国時代真っ只中! 信長や秀吉や光成他、近衛前久など大物が脇役で登場するのも楽しいです。前久がステキ☆

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    投稿日: 2013.02.15
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    第148回直木賞受賞。 戦国の世に活躍した長谷川等伯の生涯を描く。 波乱だらけの中で、あれだけの作品を残した功績は大きい。 上巻だけで350ページ。読み応えあり。

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    投稿日: 2013.02.10
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    日経連載時から気になっていた本書が直木賞をとったということで、早速購入して読んでみることにした。 長谷川又四郎信春は能登七尾で評判の絵仏師である。家業も順調で何の不自由もない。しかし、燃えるような焦燥を抱いて、都で絵を学びたいと思っている。その焦燥が信春を不幸へと突き動かし・・・というとかろから、物語は始まる。しかも都には、新時代を拓こうとする魔王信長がもたらす戦乱が待っていた。 等伯は故郷能登にもいくつかの作品を残しているが、余り細かいことはわかっていない。故にこそ、筆者は絵を手がかりにスケールの大きい流転の物語を仕掛けていく。面白いです。松林図の境地に至る下巻が楽しみ。

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    投稿日: 2013.01.27
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    こんな絵師がいたのかと驚く。政治に巻き込まれる等伯を世に出そうと死を選んだ養父母。静子の献身。心にたぎるものを持ち絵に打ち込む姿は人の心を打つ。久蔵の将来が楽しみだ。

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    投稿日: 2013.01.26
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    話題になったから読んでみたくなり、つい購入。帯の文句にもそそられてしまった。 以前、国立博物館で開催された長谷川等伯展の図録をひっぱり出して、絵を見ながら本を読んだ。二度おいしい。長谷川等伯と狩野派・永徳との対比もおもしろい。早く下巻を読まなくては!

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    投稿日: 2013.01.21
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    ちょうど読み始めた頃に直木賞を受賞したので、なんだかラッキーな気分です。いろいろとドラマチックな展開なわりには、なんだか静かな描写という上巻の印象。下巻に続く。

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    投稿日: 2013.01.19
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    上下巻だから読むのが大変かと思ったけれど 読みやすいです。 波乱万丈! そして嫁が素敵。 下巻が楽しみです。

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    投稿日: 2013.01.17
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    阿部龍太郎「等伯」上・下巻(日経新聞出版社)を読了。信長・秀吉・家康の時代を生きた絵師、長谷川等伯。国宝「松林図」はワタクシのような素人でも、ちょっとただならぬものを感じます。ちょっとでも主君のご機嫌を損じればすぐ死亡みたいな時代に、見たもの体験したことを「絵描く」ことに執念を燃やした、というか「絵描く」業(ごう)を持たずには生きられなかった絵師の生涯。年末からこっち、萩尾望都、山口晃「絵描く」業の持ち主の本を書評することが偶然にも続いてて、そのなにかの関連を思う。

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    投稿日: 2013.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新聞で連載していた時から毎日楽しみに読んでました。こうやってまとめて読むと全体の流れがスッキリ頭に入ってきます。 連載時、永徳VS等伯の決選投票の件にはすごくドキドキさせられました。等伯側から見た永徳は何て嫌な奴なんだろう! どこまでが事実でどこからが創作か、知りたくなっちゃいます。よく出来てるなぁ。 久蔵の桜図を見ていると、この人は本当に才能があった人なんだろうということがよくわかります。狩野派の陰謀説は実際にあって、本当のところはどうだったのかすごく気になる。事実はともあれ早世してしまったことがすごく惜しまれる絵師ですね。

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    投稿日: 2013.01.08