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蜘蛛の糸・杜子春
蜘蛛の糸・杜子春
芥川龍之介/新潮社
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総合評価

290件)
4.2
100
111
52
2
0
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    このレビューはネタバレを含みます。

    蜘蛛の糸は、釈迦はある日の朝、極楽[10]を散歩中に蓮池を通して下の地獄を覗き見た。罪人どもが苦しんでいる中にカンダタ(犍陀多)という男を見つけた。カンダタは殺人や放火もした泥棒であったが、過去に一度だけ善行を成したことがあった。それは林で小さな蜘蛛を踏み殺しかけて止め、命を助けたことだ。それを思い出した釈迦は、彼を地獄から救い出してやろうと、一本の蜘蛛の糸をカンダタめがけて下ろした。 暗い地獄で天から垂れて来た蜘蛛の糸を見たカンダタは「この糸を登れば地獄から出られる」と考え、糸につかまって昇り始めた。ところが途中で疲れてふと下を見下ろすと、数多の罪人達が自分の下から続いてくる。このままでは重みで糸が切れてしまうと思ったカンダタは、下に向かって「この糸は俺のものだ。下りろ。」と喚いた。すると蜘蛛の糸がカンダタの真上の部分で切れ、カンダタは再び地獄の底に堕ちてしまった。 無慈悲に自分だけ助かろうとし、結局元の地獄へ堕ちてしまったカンダタを浅ましく思ったのか、それを見ていた釈迦は悲しそうな顔をして蓮池から立ち去った。 キリスト説話にも同様の逸話あり。 唐王朝の洛陽の都。西門の下に杜子春という若者が一人佇んでいた。彼は金持ちの息子だったが、親の遺産で遊び暮らして散財し、今は乞食同然になっていた。 そんな彼を哀れんだ片眼すがめ(斜視)の不思議な老人が、「この場所を掘る様に」と杜子春に言い含める。その場所からは荷車一輌分の黄金が掘り出され、たちまち杜子春は大富豪になる。しかし財産を浪費するうちに、3年後には一文無しになってしまうが、杜子春はまた西門の下で老人に出会っては黄金を掘り出し、再び大金持ちになっても遊び暮らして蕩尽する。 3度目、西門の下に来た杜子春の心境には変化があった。金持ちの自分は周囲からちやほやされるが、一文無しになれば手を返したように冷たくあしらわれる。人間というものに愛想を尽かした杜子春は老人が仙人であることを見破り、仙術を教えてほしいと懇願する。そこで老人は自分が鉄冠子(小説『三国志演義』などに登場する左慈の号)という仙人であることを明かし、自分の住むという峨眉山へ連れて行く。 峨眉山の頂上に一人残された杜子春は試練を受ける。鉄冠子が帰ってくるまで、何があっても口をきいてはならないのというのだ。虎や大蛇に襲われても、彼の姿を怪しんだ神に突き殺されても、地獄に落ちて責め苦を加えられても、杜子春は一言も発しなかった。怒った閻魔大王は、畜生道に落ちた杜子春の両親を連れて来させると、彼の前で鬼たちにめった打ちにさせる。無言を貫いていた杜子春だったが、苦しみながらも杜子春を思う母親の心を知り、耐え切れずに「お母さん!」と一声叫んでしまった。 叫ぶと同時に杜子春は現実に戻される。洛陽の門の下、春の日暮れ、すべては仙人が見せていた幻だった。これからは人間らしい暮らしをすると言う杜子春に、仙人は泰山の麓にある一軒の家と畑を与えて去っていった。 原作との相違点[編集] 原作の『杜子春伝』では、杜子春に大金を与えるのは仙人ではなく道士である。杜子春は地獄に落ちた後、女に生まれ変わって誕生するが、やはり全く物を言わず、結婚して子を産んでも喜びの声一つ発しなかったため、怒った夫が赤ん坊を叩き殺し、そこで妻(杜子春)が悲鳴を上げたところで現実に戻り、道士は声を出さなかったら仙薬が完成し、道士と杜子春は仙人になれたのに、と言って突き放す。芥川は、親が地獄の責め苦を受ける場面に変えて「あの時もし声を出さなかったら、お前を殺していた」と仙人に言わせ、より人間味にあふれた話へ変えるとともに、児童向けの教育的な物語にアレンジしている。 このほかに、有名な短編が収録されている。

    1
    投稿日: 2017.07.26
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    お釈迦さまが天国から地獄を見下ろすところから始まります。主人公のカンダタは生前大泥棒で様々な悪行を行なってきました。ただ一度だけ蜘蛛を助けたことでお釈迦さまから情けをかけられることとなります。お釈迦さまから地獄に一本の蜘蛛の糸が垂らされ、カンダタはそれを登って脱出を試みます。しかしふと下を覗くと他の亡者たちも後をついてきています。 カンダタは蜘蛛の糸を自分だけのものとして、他の亡者たちに来るなと喚きます。 それを聞いたお釈迦さまは蜘蛛の糸を切ってしまい、カンダタは再び地獄に戻ることになってしまうというお話しです。 他を顧みず自分のことだけを優先すると、結局は自分に返ってくるという教訓であると感じました。ただ自分も同じ境遇であったとしたら、同じことをしてしまうのではないかとこわくなりました。カンダタは盗みを働かないと生きていけないほどの環境だったため、罪を重ねていたのだろうと思います。命を大事にする考えを持っており、根っからの悪者ではないことから、お釈迦さまも最後のチャンスを与えたのではないかと思いました。 人間の欲深さを知りながら、良心を試したお釈迦さまは凄いなとも感じました。

    1
    投稿日: 2017.04.16
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    すごく堅いイメージだったけど、全然違くて驚いた。短編で児童向けということもあり読みやすかった。素直に感動できる話。 杜子春、トロッコ、白がすき。

    1
    投稿日: 2017.01.14
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     蜘蛛の糸・・まず、「極楽の蓮池の下は、丁度地獄の底に当っております」→極楽と地獄は紙一重で接している事を表しているのでしょうか?「何ともいえない好い匂いが、絶え間なくあたりへ溢れております」→良い匂いが極楽を表す何らかの隠喩なのでしょうか?悪党の男が無慈悲な心を顕したと同時に蜘蛛の糸が切れる事は、色々と示唆に富んでいると思います。  杜子春・・序盤、杜子春が金持ちになる事に愛想を尽かすのは、彼が小利口ではない事を表していると思います。彼が修行中に残酷な事に直面して、それに黙って耐えていく事は、孤独や絶望に忍耐をして立ち向かっている事を比喩で表していると思います。最後、母の愛情で杜子春は健やかな自分に生まれ変わって終わります。愛情によって、人が良い方向に変わる、これは文学だけに限らない、人間の一つの宿命だと思います。  「蜘蛛の糸」「杜子春」を骨組みにして、想像で肉付けしていけば、他の文学作品との類似、他の文学作品の痕跡を見出せると思います。文学では、罪=絶望を背負っている人々をよく作品に登場させていると思います。  (革命に革命を重ねたとしても、我々人間の生活は「選ばれたる少数」を除きさえすれば、いつも暗澹としているはずである。しかも「選ばれたる少数」とは「阿呆と悪党と」の異名に過ぎない。)・・侏儒の言葉より。  「蜘蛛の糸」に悪党の、「杜子春」に阿呆の一つの宿命を視た様に感じました。ここでの阿呆は、小利口でない・ある意味純粋な人の事でしょうか? ドストエフスキーの「白痴」の主人公を連想しました。  悪党と阿呆に共通しているのは、共に社会から拒絶された・隔絶した人々である事だと思います。悪党も阿呆も主に社会との摩擦によって罪=絶望を背負っていると思います。罪を持っている事、そして能動的か受動的か・必然か偶然かは分かりませんが、罪と向かい合い続けている事が彼らを「選ばれたる少数」に導いているのでは?と思いました。

    1
    投稿日: 2017.01.13
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    児童向け作品を中心として編まれた短篇集。僕が好きなのは「蜜柑」と「トロッコ」。読了から数か月を経てこのレビューを書いているわけだが、強く印象に残っているのはこの二篇であった。 「蜜柑」は列車内でのある出来事を描くもので、巻末の解説(吉田精一)によれば、芥川自身の体験に基づくらしい。暗から明への鮮やかな転回。 「トロッコ」が描き出すのは子供時代のちょっとした冒険。向こう見ずな好奇心が少年を日常の外側へ連れ出す。ひどく懐かしい気分にさせられる作品である。

    1
    投稿日: 2017.01.07
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    蜘蛛の糸は小学生の時に知って、それからすごく鮮明に覚えている物語。 結構人格形成に影響しているような気がします。 今、思えば、、。

    1
    投稿日: 2016.12.08
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    今さらながらの芥川龍之介(苦笑)。 “いまさら”過ぎて、感想を記すのも気恥ずかしいので、簡潔に、簡潔に・・。 【杜子春】 真実の愛。無償の愛。 【鼻】 覆水、盆に還った。 【羅生門】 生きるが勝ち。 ※昔話の「羅生門の鬼」と「羅生門」とが別モノだと知ったのは、いつだったっけ…? 【芋粥】 足るを知る。 【トロッコ】 逃避と現実? 【蜜柑】 えたいの知れない朗らかな心もちになった。 【地獄変】 まさしく地獄。 【大導寺信輔の半生】 ・・・未完?・・なのか? 【白】 良質の児童文学。 こういうのも書くんだ…と、新鮮な驚き 【槍ヶ嶽紀行】 ???・・・・「付録」だ(苦笑) 「今さらながら」に読んでみると、思いのほか読みやすい文体、味がある文体にして、魅力ある物語の数々・・・。本書は少年少女向けに書かれたと思われる作品が集められたようだが、芥川さんの他作品も読んでみようという気にさせられた一冊。 ★3つ、7ポイント半。 2016.11.09.図。

    2
    投稿日: 2016.11.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

     現在、芥川龍之介などの文豪が登場するアニメが放送されているので、これを期にまだ読んだことのない作品をちょこちょこ読んでみようと思い読み始めました。  この本には数ページから十数ページの短編が10本収録されています。短いのでどれも読みやすいです、しかし内容は心の底に隠れている本心に語りかけくるような内容だと思います。  最も印象に残ったお話は「蜘蛛の糸」です。私は蜘蛛の糸をNHKの人形劇で初めて知りました。幼かった私には血の池地獄で罪人たちがもがいている場面にはおどろおどろしく、恐怖を感じたことを覚えています。現在ではそのような恐怖を感じることなく、別の箇所に集中することができました。  このお話で特に考えさせられる場面はカンダタが他の罪人が登ってきた際に彼らを振り落とそうとしていた場面です。もしも、私がカンダタの立場だったらどのように対応しているのでしょうか。余裕のある今ならば「全員が助かるように協力して登るよ」と言うことができます。しかし、切羽詰まって、いち早くこの場から逃げたいと思っているときに他人の事を考える余裕が私にはあるのでしょうか?飛行機事故などでも我先にと逃げようとするあまりかえって混雑を招き自分の脱出が遅れてしまうという話を聞いたことがあります。この話では利己的な行動を取ると最終的には自分の首を絞めることになるということを伝えたかったのではないかと思います。

    1
    投稿日: 2016.11.03
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    高校生の娘が著者の小説を読みたいというので、嬉しくなり購入してあげる。しかし自分が先に読む、著者の作品を読むのは約20年ぶりか。無駄をそぎ落とし、冗長さの一切をそぎ落とした文章は素晴らしい。

    1
    投稿日: 2016.10.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    教科書でしか読むことが無かった作家。難しそうなイメージがあったが、分かりやすい文体で親しみが湧いた。皮肉屋のイメージがある作家だが、温かみのある話が多かった気がする。

    1
    投稿日: 2016.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芥川さん、、、好きかも。 とししゅんはいい話。辛くても心をなくしたくはない。 金より地位より愛だね。 他にも、なんとも一言では形容しがたいような、とにかく終わり方は納得がいく、素敵だなぁ良いなあって思うような、切なかったり心穏やかになれたりする話が詰まっている。 特に白と言う犬の話が心に響いた。短いストーリーなのにグッときてしまいました。 少しファンタジーな非現実を取り込みながら、常に何か言いたいことがある、そんな作家なのかなという印象です。

    2
    投稿日: 2016.07.21
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    芥川の作品は恥ずかしながら「国語の教科書に掲載されている」レベルの知識しか無く、興味のあった作品の収められている本書を読んでみると、子供も大人も楽しんで読める短編が詰まっていることに驚いた。更に、どの話も意味が掴みづらい不明瞭な哲学性ではなく、終わった後で何か考えたり、自分自身と照らし合わせずにいられない魅力を含んだものが多い。 良い意味で童心を忘れない、(作家に対する評価にするのも変だが)国語が得意なタイプな作家だと感じた。 ビートルズで言うとジョンよりポール寄りの才能だろう。

    1
    投稿日: 2016.05.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    幼い頃父に何度も「蜘蛛の糸」と「杜子春」の話を聞かされた記憶がある。もちろんその頃は、芥川龍之介の名だと知らずに、ただ面白い話だなーと幼いながらに父の話に聴き入った。それが芥川龍之介の作品であることを知るのは数年後の事である。そしてまた改めてこの作品を読んでみた。そんな話が詰まっている本書は、10編の短編から成っている。 「蜘蛛の糸」...罪人カンダタが、蜘蛛の糸を使って地獄から抜け出そうと話。 「犬と笛」...髪長彦が、笛と3匹の犬をお共にお姫様を救おうとする話。 「蜜柑」...現実に嫌気がさした憂鬱気味の主人公の【私】が、電車でたまたま乗り合わせた娘の行動に感銘を受ける話。 「魔術」...魔術師マティラム・ミスラに魅入った主人公の【私】が、ミスラから魔術を教わろうとする話。 「杜子春」...杜子春が仙人と出会い、仙人になるために修行する話。 「アグニの神」...妙子の父の書生である遠藤が、魔法使いに囚われている妙子を救おうとする話。 「トロッコ」...トロッコに魅入られた良平少年が、トロッコで遊び、家に帰る話。 「仙人」...仙人に憧れる権助が、古狐といわれる医者の妻の元で、仙人になるための修行する話。 「猿蟹合戦」...猿の仇を討った蟹が死刑になる。猿蟹合戦のその後を描いた、猿蟹合戦のパロディー。 「白」...犬が主人公の話。犬殺しに殺されそうになっている【黒】を見殺しにしてから、体毛が黒くなった【白】が、白の体にもどるため奮闘する話。 個人的に好きなのは「蜘蛛の糸」「杜子春」「蜜柑」「トロッコ」だ。 「蜘蛛の糸」は、有名ながら何度読んでも面白い。ラストで自分だけが助かろうとして失敗する姿は、人間の汚い所を見せてくれる。ラストのそんなカンダタを見る御釈迦様の表情もいい。 「杜子春」は、金よりも大切なもの、親の愛を教えてくれた。地獄で鬼たちに鞭打たれ瀕死にながらも、息子杜子春のことを気にかけるその姿は泣ける。 「蜜柑」は、匂いと色の表現が非常にうまい作品。文章なのに嗅覚と視覚を刺激してくる。ラストは心があったかくなってほっこりした。 「トロッコ」...ノスタルジックな作品。これを読んでるうちに自然と自分が、少年時代の自分にタイムスリップし、主人公良平と重ねていた。少年時代の憧れ、恐怖が詰まっている。 とにかく芥川の作品は分かりやすい。ストレートにメッセージが心に響く。幼い頃の私でも、その話の面白さ(読み聞かせであったが)が分かるほどだ。しかも分かりやすいからといって、決して子供向けであることではない。どの作品にも、人間のエゴイズムや善悪が詰まっていて、読んでいると自分もこんな汚い所あるなー、とつい考えてしまう。 本書はどの作品も短く、それでいて濃厚で、しかも10編も味わえるのだからお得だ。短編の名手芥川の技を存分に堪能し、自分なりの好きな作品を探してみてほしい。

    6
    投稿日: 2016.04.16
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    蜘蛛の糸  或日の事でございます。御釈迦様は極楽の蓮池のふちを、ひとりでぶらぶら御歩きになっていらっしゃいました。  するとその地獄の底に、犍陀多と云う男が一人、外の罪人と一しょに蠢いている姿が、御眼に止りました。 犬と笛  昔、大和の国葛城山の麓に、髪長彦という若い木樵(きこり)が住んでいました。 蜜柑  或曇った冬の日暮れである。私は横須賀発上り二等客車の隅に腰を下して、ぼんやり発車の笛を待っていた。  小娘は、恐らくはこれから奉公先へ赴こうとしている小娘は、その懐に蔵していた幾課の蜜柑を窓から投げて、わざわざ踏切りまで見送りに来た弟たちの労に報いたのである。  私はこの時始めて、云いようのない疲労と倦怠とを、そうして又不可解な、下等な、退屈な人生を僅かに忘れる事が出来たのである。 魔術 「私の魔術を使おうと思ったら、まず欲を捨てなければなりません。あなたはそれだけの修行が出来ていないのです」 杜子春  或春の日暮れです。  唐の都洛陽の西の門の下に、ぼんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました。 「いくら仙人になれたところが、私はあの地獄の森羅殿の前に、鞭を受けている父母を見ても、黙っている訳には行きません」 アグニの神  支那の上海の或町です。昼でも薄暗い或家の二階に、人相の悪い印度人の婆さんが一人、商人らしい一人の亜米利加人と何か頻りに(しきりに)話し合っていました。 トロッコ  小田原熱海間に、軽便鉄道敷設の工事が始まったのは、良平の八つの年だった。   仙人 「番頭さん。私は仙人になりたいのだから、そう云う所へ住みこませてください」 「どうも有難うございます。おかげ様で私も一人前の仙人になれました」  権助は叮嚀に御辞儀をすると、静かに青空を踏みながら、だんだん高い雲の中へ昇って行ってしまいました。 猿蟹合戦  彼等は仇を取った後、警官の捕縛するところとなり、悉く監獄に投ぜられた。 蟹 死刑 臼、蜂、卵 無期徒刑  その上新聞雑誌の世論も、蟹に同情を寄せたものは殆ど一つもなかったようである。  そう云う中にたった一人、蟹の為に気を吐いたのは酒豪兼詩人の某代議士である。代議士は蟹の仇討ちは武士道の精神と一致すると云った。しかしこんな時代遅れの議論は誰の耳にも止る筈はない。のみならず新聞のゴシップによると、その代議士は数年以前、動物園を見物中、猿に尿をかけられたことを遺恨に思っていたそうである。 蟹の死後 妻 売娼婦 長男 或株屋の番頭 二男 小説家 三男 横這いに歩いていると、握り飯が一つ落ちていた。…その先は話す必要はあるまい。  とにかく猿と戦ったが最後、蟹は必ず天下の為に殺されることだけは事実である。話を天下の読者に寄す。君たちも大抵蟹なんですよ。 白  或春の午(ひる)過ぎです。白と云う犬は土を嗅ぎ嗅ぎ、静かな往来を歩いていました。 解説 童話というより年少文学 蜘蛛の糸 カラマーゾフの兄弟第7編の第3 一本の葱 とし俊 仙道を志して、仙室内に試験を受け、喜、怒、哀、懼、悪、欲の六情には負けなかったが、最後に愛の試験に落第する。

    1
    投稿日: 2016.03.20
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    地獄に落ちた男が、やっとのことでつかんだ一条の救いの糸。ところが自分だけが助かりたいというエゴイズムのために、またもや地獄に落ちる「蜘蛛の糸」。大金持ちになることに愛想がつき、平凡な人間として自然のなかで生きる幸福をみつけた「杜子春」。魔法使いが神の裁きを受ける神秘的な「アグニの神」。少年少女のために書かれた、健康で明るく、人間性豊かな作品集。

    1
    投稿日: 2016.03.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    年少者の為に書かれた小説という事だけれど、大人が何度も読むにたえる素晴らしい小説だと思う。 10の短編のうち特に好きなのは「蜜柑」、「魔術」。 「蜜柑」 鬱々とした気分の老紳士、彼が乗っているのは夕暮れの二等客車である。疲労と倦怠につつまれただ座っていると、けたたましく乗り込んできた小娘がいる。その小娘が垢じみた着物で下品な顔立ちだなどと、老紳士は悪辣に心のうちに批評し、存在を無視してかかる。 暫くした後、この小娘(13,4歳くらい)は汽車のガラス戸を無理にこじ開けようとするのである。冬で夜は底冷えし、トンネルにもさしかかり、煤が車内に蔓延して息もできない。 こういった描写のあと、なぜ小娘がこんなにもガラス戸をあけることにこだわったのかが、蜜柑という小道具とともに理解るのだが、理解った瞬間、胸がポーンと弾かれたような気分になり、涙があふれた。 短い作品の中、日常の中のどんでん返しとでも言うものに”やられた”と思う。 「魔術師」 インド人の魔術師のもとに弟子入りしたいと希望する日本人男性、彼に魔術師としても資質はあるのか? 魔術師になるには、”慾”があってはいけない。”慾”は作り出すものではなく心の中にふっと湧き上がるものである。彼はこの難題をのりこえられるのか? インド人の邸宅の簡素で薄暗くてエキゾチックな様子と、目の前の蝋燭の炎のゆらめき。この一遍を読み終えたあと、不意に催眠術からハッと目覚めたような気分になった。

    2
    投稿日: 2015.11.11
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    昔読んだ時とは印象が違った。特にトロッコと蜜柑。前はどこがいのかわからなかったな。どの話も思っていたより短く、そして面白かった。

    1
    投稿日: 2015.11.03
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    読んだものとは表紙が違うけれど、新潮文庫なのでこれで。 説明の要もないが、芥川龍之介が年少者向きに書いたものを集めた短編集。 ほとんどの作品は子供の頃に読んだことがあったが、筋を知っていても、大人になってから読んでも味わい深いものだった。文章の格調高さ、言葉の使い方にも改めて感心させられる。 詳細な解説・年譜がついている。「蜘蛛の糸」によく似たものがロシア民話にあるというのは興味深い。(これも、今だとパクリと言われたりするのか?)

    2
    投稿日: 2015.09.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    他を助けたおかげで得たチャンスを 自だけを求めて棒に振る。 短い物語の中に教訓が詰まっていた。

    2
    投稿日: 2015.07.15
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    ちゃんと読むと良いですね、芥川龍之介。 読みやすく、古臭くなく。 早いうちから、子供に読ませたいと強く思いました。

    1
    投稿日: 2015.07.06
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    芥川作品を読んだのは教科書以来かと思うぐらい久しぶりで、これだけまとめて読んだのは初めて。どの作品も読みやすい。描写、心情がうまく伝わってくるし「猿蟹合戦」のようなユニークなものもあり楽しめた。芥川さんに興味がわいた一冊。

    1
    投稿日: 2015.01.08
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    子供と課題図書の話をしていて、「蜘蛛の糸」がたまたま思い浮かんだので再読、といっても30数年ぶり。子供のころ読書が嫌いだったのでろくに読んでいなかったが、改めて読んでみるとどの短編もブラックな感じがいい。下手に今の小説を読むよりいい。「杜子春」や「魔術」など、そういえばこんな話だったと再確認。ただ、小学2年生には刺激が強いな。

    1
    投稿日: 2014.10.28
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    蜜柑からこぼれる疲労と安息、猿蟹合戦からは突き放した滑稽さと皮肉。これを書いたのが同じひと?と目が丸くなる。

    1
    投稿日: 2014.10.27
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    【本の内容】 地獄に落ちた男が、やっとのことでつかんだ一条の救いの糸。 ところが自分だけが助かりたいというエゴイズムのために、またもや地獄に落っこちる『蜘蛛の糸』。 大金持ちになることに愛想がつき、平凡な人間として自然のなかで生きる幸福をみつけた『杜子春』。 魔法使いが悪魔の裁きを受ける神秘的な『アグニの神』。 健康で明るく、人間性豊かな少年少女のために書かれた作品集。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

    1
    投稿日: 2014.08.23
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    どれもすごくシンプルなお話。蜘蛛の糸は、中学の授業で扱って以来日常でも意識して虫を殺さないようになったくらい、実は影響を受けていました。どれも教訓のある正統派な文学です。

    1
    投稿日: 2014.07.21
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     混んでいる通勤電車の中で読むための文庫本が切れたので、いつも行く図書館で借りてきました。本当に久しぶりの芥川龍之介です。  おそらく遥か以前、ひょっとすると30年から40年前に一度は読んだことのある作品が大半だと思います。が、細部に渡って記憶に残っているかというと、「蜘蛛の糸」や「杜子春」ですら危なっかしかったですね。

    1
    投稿日: 2014.07.12
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    なんだかんだ芥川龍之介って国語の教科書でしか読んだことなくて読んでみたけど、今読んでも国語の教科書を読んでる感じだった。しかし、中学生の頃よりも読んでいてよく感じたし、こんな読みやすくて内容のある短編っていろいろ読んできた今だとすごいなと思う。 ちょっとグッっとくる作品もあるし、読みやすいし、おすすめ。 個人的には猿蟹合戦のパロディが好きでした(笑)

    1
    投稿日: 2014.02.27
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    読書録「蜘蛛の糸・杜子春」3 著者 芥川龍之介 出版 新潮社 P56より引用 “いくらおれの弟子にしたところが、立派な仙人になれるかなれ ないかは、お前次第できまることだからな。”  目次から抜粋引用 “蜘蛛の糸  蜜柑  アグニの神  仙人  白”  日本を代表する文学者である著者による、短編小説集。  地獄の罪人の話から犬の話まで、10編が収録されています。  上記の引用は、杜子春で主人公が仙人に弟子入りを頼んでの仙 人の一言。どのような人間になるのも、どのような仙人になるの も、本人の行動によって決まるのかも知れません。  今ではあまり使われていないような漢字が使われていて、読み 仮名が振ってくれてあるので、古典であるが故の新鮮さが味わえ ます。 ーーーーー

    1
    投稿日: 2014.01.17
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    子供の頃に地域の映画上映会(児童向け)みたいのがありまして、そこで杜子春が上映されてたのです。余程印象が強かったのか『杜子春という映画を見た』ということは覚えていて、けれども子供の頃だったのでもうストーリーも忘れてしまっていて、、、それでずっと気になっていたのです。 そんななか、古本屋で売っているのを見つけて、購読しました。あぁ、すっきりした(笑)。それにしても、なんと言えばいいのか、、、杜子春だけでなく他もそうですが、芥川龍之介の短編は不思議な魅力がありますね。

    2
    投稿日: 2013.11.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芥川さんの文章は読みやすい。すっきりと洗練されていて、くどくどと書き連ねたりしない潔さがある。 ただ、表題作の「蜘蛛の糸」と「杜子春」は教科書でもお馴染みの話だけど、その説教臭さを含め何となく好きになれない。 それはたぶん、“試す”という行為の裏にある冷酷さがこわいから。 悲惨な地獄を尻目に芳しく揺れる極楽の蓮の「無頓着さ」などは象徴的だと思う。 ほかに8篇収録されていたなかでは、「トロッコ」がすごく良かった。見知らぬ地に取り残され涙を我慢して走り続けた記憶。その郷愁と、今もなおその“線上”にあるという倦怠感。心情の起伏をさらりと表現してのけているところがすごい。

    1
    投稿日: 2013.10.28
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    敷居が高いと思っていましたが、読みやすかったです。 「蜜柑」がとても好き。くすんだ色の景色のなかに蜜柑の鮮やかな日の色が映えていて、ほっこりしてしまいました。

    1
    投稿日: 2013.10.10
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    2013/9/28 教科書で読んだ以外では初めての芥川龍之介。この本の作品はどれも読みやすく、蜜柑やアグニの神など気に入った話もあった。

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    投稿日: 2013.09.28
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    「蜘蛛の糸」をはじめ、雑誌「赤い鳥」に掲載された作品を中心とした短篇集。そのいずれもが、まだ20代の芥川初期のものだが、小説作法、構築性において既に極めて完成度が高い。主題との関連でいうなら、注目すべきは「杜子春」だろう。杜子春の仙界入りの試練において、とうとう最後の「愛」に彼は屈してしまう。仏教においても、道教においても「愛」は愛執、愛着に見られるように断ち切るべき迷妄であった。「愛」を価値あるものとするのは、まさしく近代的な価値観にほかならず、芥川のなしたのは、まさにそうした価値の転換だったのである。

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    投稿日: 2013.09.25
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    いままで文豪系?を あまり読んでこなかったので 敷居が高いなあと思いつつ読んでみたら なんと少年少女向けの童話とな。 話の筋がわかりやすい。 私的には「杜子春」がいちばん好きです。(ベタだけど。)

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    投稿日: 2013.09.25
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    収録作品では「蜜柑」と「トロッコ」が好きだ。「蜜柑」のほんの一瞬、憂鬱な世間を忘れられるシーンはこちらにも伝わってくる。「トロッコ」の裏切りと言おうか、暗い中を一人寂しく走って、家に飛び込むなり泣いてしまう主人公の心境は、何故か共感できる。あのときの思い出は、大人になってふっと思い返すものだろうなぁ。

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    投稿日: 2013.09.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【Impression】 仙人の懐の深さにビビると同時に、お金や贅沢に関しての普遍的な問題が描かれている。大きなお金を得ても、調子に乗っていられるのは金がある限り。 金の切れ目が縁の切れ目、とはまさにこのこと。 やっぱり「中庸」って大事。 こういうとき、「もっと賢くお金を使えばいいのに」と考えてしまうのは、まだそんなお金を持ったことが無いからやろうか 【Synopsis】 ●杜子春は住む場所も職も金も無く、ある家の門に凭れ掛かり死んだほうがましではないかと考えていた。そこに老人がやってきて声をかける、そして夕日に出来た影の頭の部分を夜中に掘ると大金持ちになれる、と言う。実行しそのとおりになった ●しかしお金はすぐに使い切ってしまい、また凭れ掛かっていると老人が来る。今度は胸の部分を掘れ、と。そして同様に金持ちになり同様に失う。そして大切なことはお金ではないと悟り、仙人の弟子になることを志願する ●仙人は条件として「これから何が起こっても声を上げてはいけない」とし、杜子春を残し去ってしまう。その間、様々な魔人などがやってきてとうとう声を出さなかったがために殺され地獄へ送られる ●地獄でも声を出さなかったため、畜生道に送られた両親が連れてこられ目の前で仕打ちを受ける。耐えていたが、母の言葉が杜子春に聞こえとうとう声を上げてしまう。そこで時間は凭れ掛かっていたころに戻る ●仙人にならなくて良かったと言い、仙人もあそこで見殺しにしていたら本当に殺していた、と言う。その後仙人の家を譲り受け、普通に暮らしていこうというところ

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    投稿日: 2013.08.13
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    童話・寓話・訓話の短編集。児童向けなので物語も面白く、短いのに纏まっていて読みやすかった。10代でしっかり読みたかったなと感じた。どの話にも人間臭さが描かれており、それは人間として当然に持っている性なんだけど、それらを正し、どう生きるか道しるべになるような作品群だった。しかし、大人である自分たちこそが読み、どう生きるか感じてみるべきなのかもしれない。性は永遠に付き纏うのだから。蜘蛛の糸や杜子春なんかは分かりやすいし、犬と笛はまさに昔話だし、白は少し感動させてくれて、バラエティにも富む面白さもあった。

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    投稿日: 2013.07.11
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    有名な話で、あらすじは知っていますが本で読んだ記憶がなかったので読んでみました。実際蜘蛛の糸は非常に短いです。少年向けに書かれた話を集めたような短編集です。 とくに杜子春はいい話ですね。話の最後は芥川の創作みたいです。

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    投稿日: 2013.06.24
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    お釈迦様が極楽の蓮池でのこと。 かんだた という男。 牛へんに建、陀多。 悪事を働いた大泥棒。 蜘蛛を殺さずに助けてやった。 無慈悲な心は罰を受ける。

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    投稿日: 2013.05.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「蛛の糸」「杜子春」の他に、「魔術」や「蜜柑」など、少年少女向けに書かれた計10作品が収められた本。 中でも、「杜子春」が私は好きでした。 主人公は仙人になるために試験を受け、 喜・怒・哀・懼・悪・欲の六情には負けなかったが、 最後の「愛」だけはどうしても乗り越えられなかった。 これは中国の伝記を踏まえたものだそう。

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    投稿日: 2013.04.05
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    魔術、仙人、蜜柑…すぐに読める傑作ばかり。蜘蛛の糸を初めとして、欲に負けんなや、というメッセージが共通してるけど、魔術が特にオススメ!

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    投稿日: 2013.03.09
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    こういうお話も好きだなあ。やさしいなあ。どちらかというと、だいぶ若いひと向けの作品たちなのだけど、おとなになってから読んでも、なんというか、じんわりと、入ってくるような。クリイム色、ていう表記、なんだかかわいいと思うのです。いや、時代なのだろうけど。そして芥川いけめんだ…

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    投稿日: 2013.02.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本棚に眠ってた。そろそろ読んでよ、と言われた気がして・・・。 たしか、裏表紙にあらすじに「少年・少女のための・・・」みたいなことが書いてありましたが、本当にその通りです。少年、少女のための短編集。そのため読みやすい。 とにかく「蜘蛛の糸」を初めて読んだときのことは忘れられない。 お釈迦様と、蓮の花の場面がなぜか好きで、当時こんな美しい文章あるのか・・・と思った 内容は良かったね、だけでは終わらない話が多い。「杜子春」「アグニの神」も面白かった。 各お話が短くていいですね。

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    投稿日: 2013.01.31
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    子供向けの作品らしい。 大切なのはお金ではなく、親を大切に思うやさしい心であること。仙人との約束のなかで教えてくれる作品。

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    投稿日: 2012.12.09
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    一時期、芥川龍之介の本ばかり読んでいました。 その中で、今でも一番好きなのが、この本の中に入っている「蜜柑」。 表現力が見事なのはもちろんのことですが、 日常で不意に出会った忘れたくない一場面を、 自分のために忠実に書き留めておいたような感じがします。

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    投稿日: 2012.12.01
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    合計10作の短編が収録されている。 芥川の書き方はとてもシンプルだと思う。 無駄な描写は一つもない。 これ以上なくせば、話の内容がわからなくなる、 というくらいまでそぎ落とされている。 シンプルな文は想像の余地が多くある。 委ねられているなぁと思う。 それでも、登場人物の心情を追っていると 芥川が伝えようとしている人間の醜さ、みたいなものが分かる。 こういう人にならないようにしようと思う。 すごいなぁと思った。

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    投稿日: 2012.10.29
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    芥川の所謂「年少向け」作品を中心に集めた短編集。古今東西の文献に主題を得る作風の表題作「蜘蛛の糸」「杜子春」はたしかに優れていると思います。 解説にて"気楽な戯作"と評されていた「猿蟹合戦」ですが、個人的にはこの作品に芥川の、綺麗事では済まない世の中に対する醒めた皮肉と諦めを感じられて好きでした。

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    投稿日: 2012.09.09
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    小3に蜘蛛の糸よませて、因果応報って教えるとかすごいなーって思ってたけど、よくよく考えたら児童向けの物語だった ちょうど鬼灯の冷徹読んだ後だったので、地獄のイメージしやすかったです あとおじゃる丸とか笑 魔術は4年生に教えたけど、ミスラ君おっさんやったんか!インド人… メタと言うか、この話は既に二次的なのがおもしろかった トロッコも4年生やったね はずかしながら、文学史で有名だったり、教科書にのるような作品をあまり読んでこなかったので、これから読めれば。教えるときに楽しいですしね(^ ^)

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    投稿日: 2012.09.03
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    芥川作品の中でも読みやすいものが集まっていると思います。これから芥川を読み始める人におすすめしたいです。

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    投稿日: 2012.08.25
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    杜子春はいつも忘れた頃にふと読みたくなりますが、読むといつも、なんともいえないやさしい気持ちになれます。

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    投稿日: 2012.08.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    杜子春: 結局、ないものねだりなのかな・・・家族は大事にしないといけないね。 蜘蛛の糸: 極限状態、最後は自分が一番大事になってしまう。

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    投稿日: 2012.08.19
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    「蜜柑」が好きだった。 退屈な毎日にうんざりしていた主人公の前に現れ、 いっそう主人公をうんざりさせて少女。 しかしその少女のとったある行動により主人公は心温まる。 小さいことというか、何かうんざりしてる時とかって、 ちょっとしたことで心温まったりするよなーわかるーって思った。 昔も今も人間の心ってそう変わってないのかな。

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    投稿日: 2012.07.29
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    比較的読みやすい作品ばかりが収録されていた。トロッコとか小学生のときの教科書に載ってたなぁ、あの頃はさごい長く感じたけど文庫本にすると数ページで終わってしまうんだね。表題作の蜘蛛の糸、杜子春はやはり面白かった。どこか世間を皮肉ったような、斜に構えた文章が良い味を出している。

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    投稿日: 2012.06.18
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    蜘蛛の糸は、幼少期に寝る前祖父が何度も読み聞かせしてくれた。 幼少期の記憶というのは強烈で、内容の印象だけが先行していたのですが、 今回読んでみて、想像を掻き立てられるお釈迦様の住む世界の描写が素晴らしいことに目がいった。 杜子春は「人間らしく、正直に暮して行く」がどうも引っ掛かっています。 杜子春伝と比較するにあたっては理解出来るのですが、 杜子春だけを読むと、人間の薄情さを既に知っており思わず声を放った母(両親)も既に亡くしており、金のある生活に疲れ果てた末の「人間らしく、正直に暮して行く」というのがどういうことなのかがはっきり掴めないくて、猛烈に知りたいです。 個人的には蜜柑と魔術が好き。

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    投稿日: 2012.05.14
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    『蜘蛛の糸』『犬と笛』『蜜柑』『魔術』『杜子春』『アグニの神』『トロッコ』『仙人』『猿蟹合戦』『白』 芥川作品の中では年少者むけの道徳的なお話が多い。 『蜘蛛の糸』は…有名すぎるので私が感想書くまでもない。が、あとがきを読んで、この話のモデルとなった可能性が高いのは、『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキー著)に出てくる逸話(老婆とネギの話。つまり老婆=カンダタで、ネギ=蜘蛛の糸)であることを知って少し驚いた。 あとは心に残った短編だけメモメモ・ ●『犬と笛』 髪長彦というきこりのお兄さんが犬と一緒にお姫様を救って幸せになる話。なんとなくだけど八犬伝思い出してしまった。 ●『蜜柑』 こどもむけ短編が多い中で唯一大人向けかも。真っ黒な汽車、物憂い作者、おさない少女、ばらまかれる蜜柑…色の対比がすばらしい。 ●『トロッコ』 心細さに泣きそうになりながら、暮れかかるトロッコの線路をひた走る少年時代の思い出。子供時代、ふと気づくと見知らぬ土地で迷子になっていた・・・そんな記憶がよみがえりどうしようもなく懐かしくなりました。 ●『猿蟹合戦』 芥川先生の お猿さん 擁護論。 などなど・・・まぁ、年少者向短編集なので わりとファンタジー多めです。

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    投稿日: 2012.03.01
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    「蜘蛛の糸」、「杜子春」といった有名どころはもちろん、 「トロッコ」や「猿蟹合戦」のような短編も 地味に好き。 そういえば「猿蟹合戦」は 中学生の読書感想文で書いた覚えがある。 特に好きな話は なんといっても「白」でしょう。 深読みしなくて、充分。 いいなぁ、この感覚。

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    投稿日: 2012.02.28
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    短編集です。 読み易いので、 スラスラと進めます。 内容も理解し易く、 文体も柔らかで丁寧です。 個人的に、 猿蟹合戦には成る程と感心させられました。 面白い話がたくさんあるので、 自分のお気に入りを探すのもいいかもしれません。

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    投稿日: 2012.02.09
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    蜘蛛の糸は、わたしの心の根っことなっている作品です。 子どもの頃に読んだ作品ですが、忘れることはできません。 お寺で遊んだ思い出とともにいつまでも

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    投稿日: 2012.02.05
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    児童向けの教訓を含んだ話から皮肉をこめたものまで様々な短編を集めた一冊。 話ごとに語り口も方向性も異なるところには、芥川の引き出しの多さを感じる。 それでいて洗練された文体もブレがなく見事。 話も面白いが、文章を書いていく上でお手本にしたい作家だと感じさせられる。

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    投稿日: 2012.01.29
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    「蜘蛛の糸」、「杜子春」、「アグニの神」などを収録。短編を十作品収録。「魔術」(ランプの魔人が出て来る)や「アグニの神」(上海が舞台で印度の神様とかが出てくる)あたりは、異国情緒があって好き。

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    投稿日: 2012.01.26
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    『蜜柑』がとても好き。粋な作品。 これは子供の時じゃ分からなかっただろうな~。大人向けということで、 主人公同様、ちょっぴり純粋さを忘れかけたころに読むのがベストかな。

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    投稿日: 2012.01.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    テストで杜子春伝について出題されるので、芥川の杜子伝も読んだ。世の中には上辺だけの付き合いの人間が多く、本当に絶望してしまう。しかしそんな中でも、この杜子春の母親のように、自分のことを犠牲にしてまで心から人を想う人間もいるのだと思うと、とても心が暖まった。それが今の自分にとっては先輩であり、親友であり、そして家族なのだろう。

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    投稿日: 2012.01.24
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    いわゆる愛や恋ではなく、人情、愛情、生きることの大切さを知ることのできる短編として、大好きな作品群。自分が年老いても、読み返したい。

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    投稿日: 2012.01.18
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    面白い、特に杜子春。 作品の紹介 芥川がいつも冷たい皮肉屋であったわけではない。むしろ本当に願ったものは、人間の本来持っているやさしさである。そのような芥川のやさしさが出ている作品を主とし、さらに空想的世界のひろがりを見せてくれる伝奇的な作品等をえらぶことにした。小学上級以上。

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    投稿日: 2012.01.02
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    小さい頃のトラウマはここにありました。 文庫本ではなくて絵本でこの本を持っていました。 怖くて暗い挿絵で優しいはずの仏様の顔もきらいでした。 なんで今それが好きなのかはわかりません。

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    投稿日: 2011.12.31
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    収録作品は ◎「蜘蛛の糸」 「犬と笛」 ◎「蜜柑」 ◎「魔術」 「杜子春」 ◎「アグニの神」 ◎「トロッコ」 ◎「仙人」 「猿蟹合戦」 「白」 の10個で◎印の付いている作品が私の好きな作品です。

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    投稿日: 2011.12.10
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    (1998.09.05読了)(1998.08.25購入) (あ-1-3) 収録作品 ・「蜘蛛の糸」 ・「犬と笛」 ・「蜜柑」 ・「魔術」 ・「杜子春」 ・「アグニの神」 ・「トロッコ」 ・「仙人」 ・「猿蟹合戦」 ・「白」 「年少文学」といわれるもの(138頁)

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    投稿日: 2011.12.03
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    平易な言葉遣いで書かれていながら、決して軽薄ではない。秀逸な登場人物の心境の描写により、読み手を物語の中へと引き込んでいく。短い物語に他人を思いやることの大切さや、賢者の教訓や、皮肉たっぷりの面白さが凝縮されている。

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    投稿日: 2011.11.27
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    日本文学を勉強したことがない私は、初めて日本近代文学を触れてみた。 古風の書き方、私にとってはちょっと難しかったし、日本のことが好きだと言ったりとか、日常会話が一応大丈夫だと思ったりとかしたら、やはりまだまだたくさんの壁というか、開いていない箱が多いなぁと、改めて気づかせてくれたのだ。 幸い、物語は短編だし、”年少文学”のものなので、私なりに、楽しく読ませていただいたのだ。 芥川氏の作品は、インドや中国からの物語をアレンジし、書いたものが多いそうだ。基本的には、童話みたいなものなので、何かのこと(倫理・善悪など)を伝えようとするものだと、私の認識である。 芥川氏の杜子春には、中国の原作にない倫理的な美しさがあって、評判が高いそうです。確かにその通りだが、ただ原作がなければ、芥川氏のこの作品も、生まれてこないかもしれないね。 この本には、10個の短編があり、本のタイトルの二つはもちろん、他に印象的なものもあるのだ。下記は簡潔な感想。 ・「白」-旅すると、強くなる。傷つけると、強くなる。昔の自分を捨てて、新たな自分を見つけるかも。 ・「トロッコ」-子供のごろの夢に、何かのハプニングがあって、その夢を恐れたり、逃げたりすることが、大人になることに連れ、夢も消えてしまうのだ。ただ、よく思い出してみると、子供のごろの勇敢さも、思ってたより大きいかもしれないね。

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    投稿日: 2011.11.22
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    芥川作品は、子供の頃、寝る時に母が読んでくれた思い出があります。 私が好きなのは「蜘蛛の糸」「蜜柑」「杜子春」。何度読んでも心に刺さるものがあります。

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    投稿日: 2011.11.06
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    「杜子春」で、思わず泣いてしまいました。本当に好きです。 原作とは、色々と異なるらしいのですが、読んだことは無いけれど、あらすじを調べてみたところでは、私は芥川版の方が好きだなあ。なんだか、人間臭くて好きだなあ。  原作のストーリー展開もなかなか納得で、良くできてて好きなんですが、芥川流のアレンジを加えたこの「杜子春」も凄く良いなあと思います。

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    投稿日: 2011.10.28
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    芥川の傑作ですね。 蜘蛛の糸に関しましては、知らない人の方が圧倒的に少ないのではないでしょうか。どのようにしたらカンダタは助かることができたのか、誰でも一度は考えたことでしょう。僕の中の答えは、蜘蛛の糸はどんなことをしても切れる、カンダタは絶対に助からない、です。 ちなみに僕は芥川作品では杜子春が好きです。家族は何者にも代え難い大切な存在です。

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    投稿日: 2011.10.21
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    うちの母は昔、隣の席の男の子が杜子春をシャコハルと読んだことにツボってしまい、いつまでも笑いこけていてその子を泣かせたことがあるそうです。

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    投稿日: 2011.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    親が子を思う気持ちはこうありたい、と私にイメージさせてくれた作品。鞭で打たれる苦しみに耐えながら母親が杜子春に言う「心配をおしでない。私たちはどうなっても、お前さえ仕合せになれるのなら、それよりけっこうなことはないのだからね。・・・」このセリフが心に響いた。昔、私が小学生だった頃、母は私と妹を連れて電車に乗ったことがあった。あいにくラッシュアワーでものすごいぎゅうぎゅう詰め。私と妹がもみくちゃになりそうだったとき、母が「ここに子どもがいるんです!」と大きな声を出してくれ、ちょっとだけだが私と妹が立っていられるだけのスペースができたことがあった。私と妹を思う母の気持ちが声になって現れたと、今でも記憶に残っている。 今、子を持つ親となって、母が私に対してしてくれたように、我が子に対して同じように温かく、たくましい思いをもてる親になりたい、と思う。

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    投稿日: 2011.08.31
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    杜子春を、小2の時、母から読書感想文の本に指定されました。 当時は、全く良さがわからなかったものです。 子供向けに書かれたものなのでしょうけれど、大人になって初めて理解できる部分が多かった再発見本です。

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    投稿日: 2011.08.31
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    読んだのは二年前。昔話のその後を語りながら人間を鋭くついた猿蟹合戦がお気に入り。最後にハッとさせられる。

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    投稿日: 2011.08.14
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    地獄に落ちた男が、やっとのことでつかんだ一条の救いの糸。ところが自分だけが助かりたいというエゴイズムのために、またもや地獄に落ちる『蜘蛛の糸』。大金持ちになることに愛想がつき、平凡な人間として自然の中で生きる幸福をみつけた『杜子春』。魔法使いが神の裁きを受ける神秘的な『アグニの神』。 少年少女のために書かれた、健康で明るく、人間性豊かな作品集。

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    投稿日: 2011.07.29
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    童話?お伽噺? シンプルでまっすぐ。とても面白かった。 「杜子春」がとにかく良かった。 短い話なのに読み終えた感動は計り知れない。 「トロッコ」は自らも似た経験をしたからか、心に留まった。 「猿蟹合戦」これはユニーク! 猿の行為を詐欺と捉えると話は変わると思うが…確かに仇討はだめだね。

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    投稿日: 2011.07.22
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    小説というより寓話といった方がよいような短編集。ユーモアの中に哲学的要素が埋め込まれ、そのバランスが本当に良い。これも読んでよかったと思う作品だった。

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    投稿日: 2011.07.22
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     面白いですね。古い作品なんですが、今現在でも、みんなに読まれるれるワケです。   トロッコが意外にも共感できますた。子供の視線からとらえてます。

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    投稿日: 2011.07.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    小学生の頃、国語の教科書に載っていた「杜子春」も、読書の時間に読んだ「蜘蛛の糸」も、 今、大人になって読み返してみると、その頃とは違う面白さが伝わってきます。 とは言うものの、当時幼かった自分の、 当たり前に「悪いこと」と「良いこと」を教えるための文学作品として、読んだ記憶は残っていたものの、 詳しい内容なんてすっかり忘れてしまっていました。 「蜘蛛の糸」は違う側面から見ると以外に残酷な話で、 お釈迦様が出てきますが、実は権力者の象徴にも受け取れます。 一般的には人間のエゴを戒める物語ではありますが、 誰が誰のためのエゴなのか?と考えさせられました。 「杜子春」はお金や権力、超能力よりも、人間らしい自然とともに暮らすことの大切さを、 仙人との掛け合いの中で見つけ出すお話ですが、 親孝行というポイントも、今読むと重く、強く心に伝わってきます。 小学生が読んでも親孝行の意味が何であるのか、たぶん本質的には理解できないはず。 年を重ねて、親に迷惑をかけて成長した今だからこそ(笑)、杜子春の気持ちが分かります。 それにしても、芥川龍之介はスゴイね。 古典から題材を得て、アレンジをしながら、小学生にも大人にも分かるような話にして、 なおかつ深く考えさせる内容に仕上げています。 他にも「白」という作品が印象的でした。 犯した罪を誠意をもって償うこと、そこからまた自分のアイデンティティを取り戻す、 犬のお話! 小学校の国語の教科書をもう一度読み直してみたい衝動に駆られる。 ★★★☆

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    投稿日: 2011.05.26
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    児童向け作品だなんてもったいない。大人も十分堪能できる。杜子春は中国のオリジナルと比べるのも、またおもしろい。しかし、中国のオリジナルを実践すると、オウム真理教と紙一重?

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    投稿日: 2011.05.10
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    杜子春が好きです。トロッコは教科書で読んで以来でした。あのころは意味がわかるようなわからないような、ふわふわした感覚で読んでたなぁw

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    投稿日: 2011.05.02
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    蜘蛛の糸 人間て醜いなと それから 糸をはなすのも 非情だなと 杜子春 6年の頃劇で やりました。 私は意地悪な 娘役で。笑

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    投稿日: 2011.05.01
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    私のバイブル。 ”蜘蛛の糸””は長男のクラスでも読み聞かせもしました。 ”白”も好きです。 芥川の子供向けの短編集ですが、息子達にはムリそうです。

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    投稿日: 2011.04.13
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    4月6日読了。iPhoneの青空文庫リーダーにて「アグニの神」を読了。芥川龍之介の短編。「アグニの神」に祈り怪しげな魔法を使う老婆にとらわれた少女とそれを助け出そうとする書生・遠藤、老婆から抜け出そうと一計を案じるが・・・。おどろおどろしい幕開けに舞台立てと切れ味鋭いオチ、とこの人は実に短編小説の名手であると思う。

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    投稿日: 2011.04.07
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    芥川の「年少物」童話集。たまには子供の出てくる物語を読むというのも、強張った気持ちが伸びをするような心地好さがある。「蜘蛛の糸」「杜子春」教訓物も芥川の手に成ると流石に読ませる。「蜜柑」子供の瑞々しさ。「魔術」星新一のショートショートのよう。「トロッコ」少年時代への郷愁。「猿蟹合戦」現代的な実社会を戯謔的に風刺。

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    投稿日: 2011.03.26
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    杜子春を読んで心が洗われた。 正直に生きるという最後の言葉が清々しくて、読んでいる人の心も杜子春と同じ方向へ自然と向いていく気がする。 話の中で一緒に考えて、旅をして、苦しんで、愛に出会う。 初めてこの話を知ったのは、お台所で夕飯を作りながら母が話してくれた時。やけに感動してしまったっけ。読むとそのことも思い出す。 私も子供が出来たら話してあげたいな。

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    投稿日: 2011.03.05
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    蜘蛛の糸 私はカンダタと同じことをしないとは言い切れないというか同じことをする^q^ 落しはせんが焦ると思う^^ 杜子春 親の大事さに気づくことで得られるものと失うものの大きさで、より親の大事さに気づく作品。 トロッコ やった… そういう後先考えないことやったよ! と共感しまくった作品。 暗闇の寂しさと恐ろしさの先のわが家の暖かさを思い出させてくれる

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    投稿日: 2011.02.28
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    人間的な神や仏が出てくる話 文学的テーマを感じさせる話 近代的価値観で昔話を批判的に再解釈した話 今でいう啓発セミナー系の話

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    投稿日: 2011.02.19
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    中学のときに、どれだっけ?杜子春かな? どれか忘れたけど何か芥川龍之介の作品が教科書に のってて、よみたくなって買った覚えがある。 久々に再読。 全部すごく短いのにこれだけ面白いて やっぱり凄い人だったんだなぁと笑 しかもこれに入ってるのはどれもさわやか~な感じで読みやすかった。 ・蜘蛛の糸 言わずと知れた…蜘蛛の糸。しかし、蜘蛛を助けただけで極楽までくるチャンスが与えられるってハードル低いなと思ったのは私だけ? ・犬と笛 笛が上手な若者が幸せになる話。勧善懲悪というか、わかりやすい昔話! ・蜜柑 これすごく好き!乗り合わせた田舎娘に最初は嫌悪感を抱いてるんだけど、思い直すまでの心の動きがなんかすごい ・魔術 Oh…夢でしたか…ってなる ・杜子春 絶対に言葉を出してはいけないって言われるんだけど、最後に「お母さん」っていっちゃう…いや言ってよかった。 ええ話や。 ・アグニの神 いたこ?のようなことに利用されてた女の子が、本当にアグニの神が乗り移って助けられる話だたよ― ・トロッコ これもすき!トロッコすごい好きな少年が、思わずすごい遠くまで来ちゃってすごい不安になって、家ついてよかたーってなる話…なんか私があらすじかくと全然面白そうじゃない。これいかに ・仙人 これよくわからなかったんだけど、この仙人になりたいって来た人は木から落ちたの?!落ちてないの?!落ちずにそのまま天へ行ったの?!すごいね!? ・猿蟹合戦 昔話の猿蟹で、そのあとカニは罰せられたんだ。そんでもってそれは正当なことだって話だった ・白 これも好きだ!白い犬が、黒い犬を見殺しにしちゃってそしたら、黒くなっちゃって、飼い主にわかってもらえず、色々良いことして、いざ自殺しよう、と思ったらもとの白い犬に戻って飼い主にわかってもらえたというお話

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    投稿日: 2011.02.16
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    芥川龍之介の中でも特に好きな作品の一つが「蜘蛛の糸」だ。 自己中心的な考えや態度は、結局自分の幸せにつながる可能性を閉ざしているんだよと言う深い教訓の話。 杜子春は、以前読んでいると思うが、結末は覚えていなかった。 やはり時々この様な文学作品を読む事も良いな。

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    投稿日: 2011.02.09
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    短編集。個人的には猿蟹合戦がすき。 猿を殺したヒーロー的な蟹の後日談。 視点の変換っておもしろいな~とつくづく思った。 自分の考えに深みが出てくると思う。

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    投稿日: 2011.01.13
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    児童文学っぽい作品たち。 すっきり読みやすく、それでいて表現しきっているスゴサ。 杜子春が好み。 “人間らしい正直な暮らし” もはやそれ自体が仙人なみな事だなぁ。

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    投稿日: 2011.01.10
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    子供向けに描かれた短編集。晩年の暗さは無く、綺麗で不思議で涼やか。だからといって変なごまかしの無い作品たちです。なるほど、教科書に載るわけだ。 教科書から固そうな古典ものの印象しかなくて敬遠してしまった人などには、こちらからお薦め。私自身が教科書の『羅生門』が肌に合わなくて、その苦手意識をずっと持っていたクチだったので。 表題作ほか有名な『トロッコ』なども名作。『蜜柑』などはむしろ大人にお薦め。

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    投稿日: 2010.12.05
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    子供は物語として、 大人は人生の教訓として読める本だと思います。 そして、短編なので実に読みやすいので、 ハリポタもいいですが、たまにはこういうのも。

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    投稿日: 2010.11.25
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    「蜘蛛の糸」「犬と笛」「蜜柑」「魔術」「杜子春」「アグニの神」「トロッコ」「仙人」「猿蟹合戦」「白」

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    投稿日: 2010.10.11
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    教科書にも載ってる蜘蛛の糸。 本を読むのが嫌いだった小学生の頃に出会った一冊で 神様にしろ何にしろ見てる人は見てるんだなぁと思いました

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    投稿日: 2010.10.09
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     私は、実は、鳩山由紀夫という政治家に期待をしていた時期がある。何と言っても、大財閥の御曹司であり、抜群の頭脳を持つ方だけに、お金に執着することなく、また、地位に恋々とすることもなかろう。そうであるならば、思い切った改革ができるのではないか。  これは、「新党さきがけ」時代の鳩山由紀夫氏への、私の思いであった。いや、新党さきがけを離党し、新に民主党を立ち上げた際には、むしろ、その期待をもっとも大きくした時期でもあった。  あった。過去形の「あった」。  現在、首相となった鳩山由紀夫氏に対して、その政治的センスや判断力、実行力については、ここでは議論しない。  最近、鳩山由紀夫氏の報道に触れるたびに、私は、芥川龍之介の有名な小説「杜子春(とししゅん)」を思い出してしょうがない。     ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇  仙人になりたいと思った青年(杜子春)は、老仙人から修行を言い渡される。これから、どんなことが起きようとも、声を出してはいけない。声を出さずに修行を終えれば仙人になれるが、声を出せばその瞬間、修行は終えてしまう、と。  杜子春は、虎や大蛇に襲われても、彼の姿を怪しんだ神に突き殺されても、地獄に落ちて責め苦を加えられても、一言も発することはしない。それだけ意志は固い。  ついに、地獄の閻魔大王は、二頭の痩せ馬を杜子春の前に連れて来る。その痩せ馬は、なんと畜生道に落ちた杜子春の両親の変わり果てた姿であった。鬼達は、彼の前で、その痩せ馬をめった打ちにさせる。自分がどれだけ苦しい目に遭おうが、一言も発することのなかった杜子春。思わず、グッと目をつぶる。   『するとその時彼の耳には、殆《ほとんど》声とはいへない位、かすかな声が伝はつて来ました。 「心配をおしでない。私たちはどうなつても、お前さへ仕合せになれるのなら、それより結構なことはないのだからね。大王が何と仰《おつしや》つても、言ひたくないことは黙つて御出《おい》で。」  それは確に懐しい、母親の声に違ひありません。杜子春は思はず、眼をあきました。さうして馬の一匹が、力なく地上に倒れた儘、悲しさうに彼の顔へ、ぢつと眼をやつてゐるのを見ました。母親はこんな苦しみの中にも、息子の心を思ひやつて、鬼どもの鞭に打たれたことを、怨む気色《けしき》さへも見せないのです。大金持になれば御世辞を言ひ、貧乏人になれば口も利かない世間の人たちに比べると、何といふ有難い志でせう。何といふ健気な決心でせう。杜子春は老人の戒めも忘れて、転《まろ》ぶやうにその側へ走りよると、両手に半死の馬の頸を抱いて、はらはらと涙を落しながら、「お母さん。」と一声を叫びました。……』(芥川龍之介「杜子春」(青空文庫より))  鳩山由紀夫氏の齢90歳になんなんとする老母。検察から事情聴取もされ、毎日のように、マスコミに叩かれ、さらには、国会に参考人招致されようかという時に・・。  否、それよりもなによりも、老母の「自分のおなかを痛めて生んだ子供のために・・」と言わしめてまで、鳩山氏はどんな「仙術」を身に着けたいのか。  「心配をおしでない。私たちはどうなつても、お前さへ仕合せになれるのなら、それより結構なことはないのだからね。大王が何と仰《おつしや》つても、言ひたくないことは黙つて御出《おい》で。」  という母の言葉を聞いて、鳩山氏はどうするのか。「私は知らなかった」と言い張るのか、「お母さん。」と声を搾り出すのか。・・・・・  ちなみに、この小説の最後はこう締めくくられている。  思わず「お母さん」と声を発した杜子春に老仙人は言った。  『もしお前が黙つてゐたら、おれは即座にお前の命を絶つてしまはうと思つてゐたのだ。』

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    投稿日: 2010.09.30
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    夏休みに読みましたが、本当によく考えさせられる。 読み終わった後はほう、というなんだか不思議な気持ちになります。 死ぬまでにもう一度、何度でも読みたい本です。

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    投稿日: 2010.09.01