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羅生門・鼻
羅生門・鼻
芥川龍之介/新潮社
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総合評価

227件)
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    2026年 日本文学クラシック特集 そのテーマと純粋さ いつの時代も人間の本質は変わらない事の再確認

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    投稿日: 2026.01.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『羅生門』『鼻』『芋粥』『運』『袈裟と盛遠』『邪宗門』『好色』『俊寛』 今回ら『俊寛』が良かった。

    0
    投稿日: 2025.11.25
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    感想 芥川龍之介の本を読むのは、同じく新潮文庫の『蜘蛛の糸・杜子春』に続いて2冊目。 こちらの方は今昔物語などの古典がもとになっている話が多くて、芥川龍之介風に古典を解釈したら、というもの。 有名な『羅生門』『鼻』『芋粥』は、国語で習ってぼんやりと覚えていたものの、改めて読むと面白い。 どれも童話的な雰囲気で、その中に「人間って、こんなことするよなあ」というエピソードが含められている。 こういうところが、長く読みつがれている所以なんだろう。 特に私は『羅生門』が好きだった。 不気味な雰囲気、細かい描き込み、人間の我欲。 「悪を働いた人には、何をしてもいいのか?」ということを思い、今のSNS内で繰り広げられるドロドロした争いにも通ずるものがあると感じた。 誰しも自分が可愛いものだ。 極限の状態にあったら、人は他人を蹴落とすのかもしれない。 しかしSNS内で行われている「弱者への石投げ」は、極限状態ではないところが違って、そこが恐ろしい。 匿名でバレないからということを盾に、弱っている人に石を投げる。 人間って怖いと、いつも思う。 そんな争いに巻き込まれないように、平然と生きていきたいものだと思っている。 メモ 羅生門 下人の行方は、誰も知らない。(p18) 国語の授業で習うが、当時はどう考えればいいのかまるで分からず、ただただ不気味で、暗い話だなあと思っていた『羅生門』。 老婆は生前に罪を犯した女性の死骸から髪の毛をむしり取り、下人は老婆から着物を剥ぎ取る。 まとめてしまえばそれだけの話ではある。 ただ、大人になった今、読みながら思うことは、「罪を犯した人間には何をしても許されるのか?」だった。 SNSで炎上する人がいたら、その人に対して何の所縁もない人が石を投げ、酷ければ自殺に追い込むことさえある。 人間は案外残酷なことをできるもので、特にそれが匿名となると、本当にむごい。 羅生門でも、下人は見ず知らずの老婆を相手に素性を明かさないまま、「お前は罪を犯した女性の死骸から髪を取るという罪を犯しているんだから、何されてもいいよな?」と言わんばかりに酷いことをする。 「飢え死にしないために」と老婆も下人も言うが、そんな極限の状況にあったら人は他人を陥れてでも生き延びようとするという、人間の恐ろしい性根が見える。 自分はどんな状況にあっても高潔でいられるかなと怖くなった。 鼻 内供は、いつものように、鼻などは気にかけないと云う風をして、わざとその法もすぐにやって見ようとは云わずにいた。そうして一方では、気軽な口調で、食事の魅年に、弟子の手数をかけるのが、心苦しいと云うような事を云った。(p23) 15〜18cmほどの長い鼻がコンプレックスである禅智内供。 お弟子さんが「都で鼻を短くする方法を聞いてきました!」と言っても、「マジか!すぐやろう!」となるのではなく、「ふーん、そうなんだ。まあ、いつも君に食事の時に鼻を持ち上げてもらうのも申し訳ないし、やろうかな」くらいの感じで言い返す内供が、人間味があって好き。 何となくこういう会話って今もあるよなあと思う。 こうなれば、もう誰も晒うものはないにちがいない。 内供は心の中でこう自分に囁いた。長い鼻をあけ方の秋風にぶらつかせながら。(p30) 茹でた鼻を踏ませて、出た油を取るというまさかの方法で鼻が短くなった内供。 しかし短くなって普通サイズになった鼻のある内供を見て周りの人が笑い出す。 「他人の不幸を同情しつつも面白がる『傍観者の利己主義』とも言える感情が人間にはある」と芥川は言う。 そして最後、また長い鼻に戻った内供は「これで笑われない」と安心する。 結局、鼻の長さがどうというより、「他人からどう見えるか」「浮いてないか」が大事なのであって、内供のようなお坊さんでもそんな気持ちになるんだなあと思う。 芋粥 栄養の不足した、血色の悪い、間のぬけた五位の顔にも、世間の迫害にべそを掻いた、「人間」が覗いているからである。(p35) いじめられる五位を見た一人の青年の侍が、五位の顔を見て感じたのは、同情か、憐れみか、そんなものかもしれない。 「いじめられる側にも問題はある」のような言い分は昔からよく聞く。 それは「いじめても良い理由」にはならないし、本質的な話じゃないなと個人的には思う。 誰しも一生懸命生きているのだ。 第一、時間のたって行くのが、待遠い。 しかもそれと同時に、夜の明けると云う事が、芋粥を食う時になると云う事が、そう早く、来てはならないような心もちがする。(p53) 主人公の下級官人である五位は、皆からいじめられている役人だったが、一つの夢があった。 「芋粥をお腹いっぱい食べたい」というものだ。 当時、芋粥は高価なもので、滅多に食べられるものではなかった。 ある日、利仁という武将の家のある敦賀へ招かれ、芋粥をお腹いっぱい食べられるチャンスを得る。 しかしその少し前から、五位に「芋粥を食べたくないなあ」という気持ちが芽生える。 私は、「これを食べてしまったら夢が終わってしまう」という不安に襲われているのだと思った。 夢が叶う目前にいる。 楽しみなような、しかしこれが叶ったら後はどうなるんだ? という不安。 手に入れる前は強く欲するけど、いざ手に入れたら興味を失う。 現代では「お金がいっぱいほしい」とも言い換えられるかもしれない。 実際に大金を手にしていわゆる『FIRE』を達成したのに、なぜかやりきれない、という話をよく聞く。 人間は夢を追っている時の方が、辛いけど、幸せなのかもしれないな、ということをこの『芋粥』から感じた。 運 生活に困った女性が観音様に願掛けをする。 その後、お坊さんから「あなたに言い寄ってくる男の人が現れる。断ってはならない」と告げられ、お告げ通りに男性は現れるが、夜道で襲われ、結婚を迫られる。 お告げに従い結婚を承諾すると、男から高価な品をたくさんもらう。 男のいないときに根城の中を見て回ると、そこには高価な物だらけ。 「泥棒だ!」と思い逃げ出した後、男が捕まって連れて行かれるのを目撃し、涙を流す。 その後、男からもらったものを売って幸せに暮らしました、という話。 女性は被害者なのだが、何で最後に男が捕まったとに涙を流したのかが気になった。 「自分で自分がいじらしくなって」とあり、もしかしたら、悪人に捕まり、施しを受け、それで生き延びていくしかない自分が哀れになったのかもしれない。 人間、本当に困っていたら神頼みもするし、もしかしたら悪行にすがってでも生き延びようとする欲が出てしまうのかもしれない。 袈裟と盛遠 なんだかドロドロした話。 武士の盛遠、美しい女性の袈裟、袈裟の夫の渡の三角関係。 盛遠と袈裟のそれぞれの独白で構成されている短編。 盛遠の袈裟に対する愛し方はかなり過激で、本人に言わせても愛しているか分からないというほど。 袈裟も袈裟で、「渡を殺してやる」という盛遠に対して承諾したりと、正直何を考えているか理解できなかった。 DV男と、ダメ男に惹かれてしまう女性的な感じか? 最終的には、盛遠に殺されかける渡を庇って、袈裟は殺されてしまう。 何だか今もありそうなドロドロした恋愛ドラマみたいだ。 邪宗門 まさかの未完作品。 急なお坊さんの法力バトル展開にはびっくり。 摩利信乃法師はキリスト教だと思うけど、この作品の舞台になった当時、キリスト教は日本で知られていたのだろうか? 横川の偉いお坊さんが皆を代表して出てきて戦いを挑み、惨敗するところはかなり可哀想。 好色 「平中、最低なやつだな」 読みながら素直にそう思う。 平中は根っからのプレイボーイで、友人からも「その分野においては天才」と言わしめるほどモテモテだったが、どうしても落とせない女性がいた。 ある日その女性がようやく会ってくれそうになるが、長い経験をさせられ、未練と失意の中でこう考える。 「そうだ、あの女性の嫌なところを見たら忘れられる」 そこへ女性の『う◯ち』が入った箱を持ったお付きの女の子が通りかかる(この文化にもびっくりした)。 その箱をひったくり、「う◯ちを見れば、あの女性を忘れて、俺は俺の命を生きられる」と無茶苦茶なことを考えて箱を開けるも、中にあったのは良い香りの上等な香木。 まさかだが、企みはバレていた。 めちゃくちゃだが素直に面白かった。 俊寛 島流しされた俊寛を訪ねた有王。 都に流れる俊寛さんの噂は尾ひれがついたもので、実際は俊寛さんは島の暮らしに馴染んでいた。 人の噂話とは当てにならないものだ。 何が正しいかは、自分の目で見たものを当てにする方が良い。 また、「何を美しいと感じるかは違う」ということが語られている。 国、文化、時代によって、何を美とするかは変わる。

    9
    投稿日: 2025.10.05
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    あの太宰治が偏愛していたという芥川龍之介の代表作。学生のときに教科書で初めて読んだ羅生門に加え、名作の数々をゆっくりじっくり読んだ。 今昔物語を題材として書かれたものが多いとのことだったが、特に印象に残ったのは「芋粥」と「俊寛」。あとがきにもあったが、芋粥は「理想や欲望は達せられないうちに価値があるので、達せられれば幻滅するのみ」というテーマに共感した。「俊寛」は、作中の俊寛様の台詞が胸に響く。大事にしまっておいて、つらいことがあったとき、取り出して眺めてみようと思う。 ────────────────── 人間は、時として、充されるか、充されないか、わからない欲望の為に、一生を捧げてしまう。その愚を哂う者は、畢竟、人生に対する路傍の人に過ぎない。 一体我我人間は、如何なる因果か知らないが、互に傷け合わないでは、一刻も生きてはいられないものだよ。 「しかし会えぬものならば、──泣くな。有王。いや、泣きたければ泣いても好い。しかしこの娑婆世界には、一々泣いては泣き尽くせぬ程、悲しい事が沢山あるぞ」 「女房も死ぬ。若も死ぬ。姫には一生会えぬかも知れぬ。屋形や山荘もおれの物ではない。おれは独り離れ島に老の来るのを待っている。──これがおれの今のさまじゃ。が、この苦艱を受けているのは、何もおれ一人に限った事ではない。おれ一人衆苦の大海に、没在していると考えるのは、仏弟子にも似合わぬ増長慢じゃ。『増長驕慢、尚非世俗白衣所宜』艱難の多いのに誇る心も、やはり邪業には違いあるまい。その心さえ除いてしまえば、この粟散辺土の中にも、おれ程の苦を受けているものは、恒河沙の数より多いかもしれぬ。いや、人界に生れ出たものは、たといこの島に流されずとも、皆おれと同じように、孤独の歎を洩らしているのじゃ」 「有王。三界一心と知った上は、何よりもまず笑う事を学べ。笑う事を学ぶ為には、まず増長慢を捨てねばならぬ。世尊の御出世は我々衆生に、笑う事を教えに来られたのじゃ。大般涅槃の御時にさえ、摩訶伽葉は笑ったではないか?」 「〈彼は人生を知る為に街頭の行人を眺めなかつた。寧ろ行人を眺める為に本の中の人生を知らうとした〉」

    0
    投稿日: 2025.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    羅生門と鼻をそれぞれ青空文庫のPDFをダウンロードして、分からない単語をメモしながら読んだ。 羅生門 高校の頃授業で読んだ時、「右頬のニキビ」を繰り返し書いてある意味がよく分からなかったのを思い出した。思い出したタイミングでどういう意味なのか検索して「ニキビは若さの象徴」であることや、「最後にニキビから手を離す事で盗みをはたらく躊躇いを払拭した暗喩」という解釈を読み、これは自分で自分なりに見つけたかったなぁと検索した事を後悔した。まだまだ読書初心者なので、今後自分なりの解釈が持てるようにしていきたいと思わされる作品だった。個人的には遭遇した男もニキビ面とあったので、不衛生な環境を表現したのかなと感じた。 老婆はあの後、死体から着物を剥ぎ取って着るのかもなぁと想像。 鼻 読んだことがあるか覚えていなかったが、何となく覚えのある話だった。これも授業でやったのだろう。 内供が健気で愛おしい。 鼻が短くなって何故笑うのか?と疑問だったが、人の心の矛盾には私も常々感じていたので納得した。他人の容姿を噂話や笑いのネタにする様が、SNSなどで好き勝手他者に干渉する現代を思い浮かべ、やはりあまり他人と関わらないのが平穏への道なのではと思った。しかし内供も可哀想ではあるが、あそこで不機嫌になるのは僧侶として修行が足りないのではとも思った。 それにしても、鼻って長すぎると痛覚無くなるもんなのか?毛抜きで抜くシーンを肉まんを食べながら読んでいたので少し気持ち悪くなった。

    0
    投稿日: 2025.09.27
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    芋粥まで読了。 羅生門 小学生か中学生の時の国語の教科書に載っていた。 昔の言葉に苦戦し、何度も読んで情景を具体化していった記憶が蘇ってきた。 底の見えない穴を覗いたかのような冷気、漠然とした畏れのような感覚が、余韻として残る。自分の中の優越感、自己保身、侮蔑、嫌悪感等々、呼び起こされる。 鼻 他者からどう思われているかに一喜一憂していては、幸福にはなれない。 一方で、他者をどうもこうも思わないようにすることはできるのだろうかと疑問が浮かんだ。 鼻が長すぎる内供の話だが、日常生活でもいわゆる、一般的な基準よりも離れた特徴を持つ人に出会うことは多い。私はどうして良いか分からずに、目を逸らすことが多い。相手はジロジロ見られたくないかもしれないからと理由付けている。また、積極的に関わることで相手に見透かされるのが、失言が出るかもしれないのが怖いのだ。 特徴を見なくて済むフィルターがあれば、私達はフラットに付き合えるのだろうか?評価をしないでいれるのだろうか?よりよく自分を磨くことで、普通との違いが分かるようになることは、他者の不幸に繋がっていないか?考えずにはいられない。

    0
    投稿日: 2025.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    生き抜くために犯す罪。混沌とした時代において倫理観は後回しになるのだろう。最後、着物を盗んだ後の彼の人生はどうなったんだろう

    0
    投稿日: 2025.09.19
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    【2025年84冊目】 下人と老婆の一幕を描いた「羅生門」、鼻の大きさに悩む和尚の「鼻」、芋粥を欲するあまり忌避することになる「芋粥」、御仏に従って財を手に入れた女「運」、愛と肉欲に悩む「袈裟と盛遠」、未完の異作「邪宗門」、恋焦がれた女を諦めるために奇行に走る「好色」、島流しにあった男が語る真実「俊寛」――表題作を含めた8作の短編集。 羅生門を読みたくて手に取りました。何度読んでも好きすぎる。文体も比較的読みやすい作品だと思います。鼻は以前読んだことがあったのですが、忘れてたので新鮮に楽しめました。邪宗門は長い割にイマイチ物語の輪郭を捉えきれないままに終わっちゃいました。好色がある意味一番怖かったかも…思いもよらぬ展開に「恋は盲目どころちゃうやろ」と戦きました。 読みにくい物もありましたが、羅生門だけで価値がある一作といえば、作者に怒られるかもしれませんね。でも羅生門はやっぱり何度でも読み返したいなと思ってしまいます。

    0
    投稿日: 2025.07.21
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    陰鬱で不気味な羅生門。人生に詰んだ下人の心が行ったり来たりする。生きていくために盗人になろうか、どうしようか。(若いんだから、真っ当に働けよ、と思ったのは私だけではないはず) 羅生門の二階で罪深い老婆の悪行を見て、人の心を取り戻し正義を守ろうとする。 が、その老婆の言い訳を聞いて反転する。 コロコロ心変わりをしていくさまに、読んでる私も右往左往してしまう。 気持ちがひっくり返るのが面白い。そして最後は…。 「羅生門」は昔、読んだ記憶があるものの今イチ面白さがわからなかった。そして大人になった今、マイ芥川ブームで作品の読み直しを始めて改めて物語の深さに気づいている。どの作品も面白過ぎる。人の心の闇を書くのがうまい。 こんな気持ち、私にもあるなぁ、と思い起こさせてくれる。 「鼻」や「好色」なんかは滑稽な話で声を出して笑ってしまった。ヤバ過ぎる。こんな明るい話も書けるのか。この手の話をもっと読んでみたいと思った。初期、中期の作品をしっかり読んでから、後期に突入するのが良さげかな。

    28
    投稿日: 2025.07.05
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     自分が自分でいることを、世間が許してくれない。  自分と同じコンプレックスを持つ人を探して安心しようとするなんて、自分が嫌ってる人間の価値観と同じ目線で他人を見てるってことなのにね。

    1
    投稿日: 2025.06.14
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    学生時代に読んだことがありますが、久しぶりに読みました。羅生門は、とにかく不気味で今読んでも怖かったです。鼻は面白かったです。またいつか再読しようかと思います。

    15
    投稿日: 2025.06.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    教養がもう少しあれば理解できたかも。 注解がなければもっと分からなかったかも。 正直、「羅生門」と「鼻」はだから?って感じでた。 「芋粥」はいや、食べれるんだから嬉しくない?と思ったんですが、よくよく考えると芋粥くれるって言った人馬鹿にしてるのか?と思いました。このあたりも文章ちゃんと理解できてないから心情が伝わってこないんだなと思いました。 「邪宗門」はあっちこっち話飛ぶな、摩利信乃法師腹立つなと思ってやっと若様懲らしめてくれるのかと思った未完って…。解説読んでずっこけました。 「好色」はお昼休憩に読んではいけない。 唯一、「俊寛」だけは面白かったです。多分すでに知ってた話だったからかなと、理解がしやすかった。 ただ、わたしどこで俊寛知ったのか覚えてないんですよね…。鎌倉殿の13人か以前読んだ平家物語か??なんか映像浮かぶから鎌倉~の方かと思ったんですが、調べてもそれらしいのが出て来ない… こっちの俊寛の方が私は好きです。というか、知った当時も普通現地の人と交流持ったりしないか?思った記憶…

    1
    投稿日: 2025.06.05
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    羅生門を高校ぶりに読んで、授業とかテストに出た箇所を思い出した。 後半3つは読解能力不足で楽しめなかった。

    0
    投稿日: 2025.04.28
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    源平盛衰記や仏教用語など調べないとわからないことが多くあったのでそこは難しかった。ただ、羅生門など教科書に載るような短い話は理解が比較的簡単で面白い。

    0
    投稿日: 2025.03.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芥川龍之介の鼻を読んだ感想です。 短編集なので終始読みやすかったです。 内供が自分の長い鼻についての想いの移り変わりが描かれたコメディの作品で楽しく読めました。

    0
    投稿日: 2024.12.17
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    苦しい戦いだった…! 仏教用語や平安、鎌倉時代等歴史的背景もろもろ踏まえた上で…という 現代人にはとっつきにくいような作品であった テーマとしてははるかに現代的で、作品が発表された1915年から100年以上も経っているが、古くささを感じなかった。

    0
    投稿日: 2024.12.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    羅生門感想 時代背景的に京の街自体が衰退し、寂寥感があるような情景描写が多かった。情景的に今の平和な時代とは真逆の物々しい感じもあった。 この本を読んで、人間の悪の部分について考えさせられた。老婆や最後の下人のように、人間は何かと理由をつけて、悪を正当化する部分がある醜い生き物なのだと。だが、悪を正当化しつつも、その悪を潔しとしない正義感が悪を食い止めようとして、天使と悪魔のささやきのように二項対立してしまうこともあるのも非常に共感できた。ニキビを触る様子を引き合いに出して、悩む様子を描いたのはとても興味深かった。自分で言うのも烏滸がましいが、私は正義感が強いので、このような場面に遭遇したことが何度もある。 だが、下人のように悪が勝ってしまい、背徳的な行為をしてしまうのもいかにも人間らしいではないか。私もそういう経験があるので、人間のことを憎めない点でもある。人生万事塞翁が馬という言葉が脳裏を少しよぎった。人間は達観して将来を見通して行動するのではなく、その時時の感情で善悪を顧みず、行動することもあるのだと。 老婆や下人が悪いことした人には悪いことをしてもいいと言う正当化は、因果応報や身から出た錆という言葉を思い出させてくれた。この人には悪いことをしてもいいと思われないように、悪事などはせず、真っ当に生きようと改めて心に決めるのだった。 最後になるが、この話はすごく短いながらもメッセージ性を感じた。これほどまでに短い話に、ここまで人間の醜さをつめることができた芥川の才能に脱帽する。下人の行方を想像してみるのも面白そうだ 鼻の感想 人間は誰しも多かれ少なかれコンプレックスを持っている。そのコンプレックスに対する考えをメインに書いた本のようであった。私もこの僧のように、周りにはコンプレックスがないかのような強がりを見せ、心の内奥から沸々と泉のように湧き上がるコンプレックスにどう対処していいか困りあぐねるので、この僧には同情の念を抱いた。模範的な人物像というイメージがある僧でもこれなのだから、人間は多かれ少なかれ自分に対して完璧を求めているところがあるのかもしれない。 私はコンプレックスを解消した経験に乏しい。なので、自分の不幸が消えた後で笑われたが故の、僧の昔のコンプレックスへの懐古の念には新たな発見があった。人はないものねだりなんだろうにと改めて痛感したのと同時に、人は他人の不幸を切に願う忌み嫌われるべき生き物なのだと思った。いくら人に笑われたからといっても、コンプレックスを懐かしむなんてなんと贅沢なことだという私の反感を買ったが、それと同時に自分もその境地に至ってみたいとその僧に対して羨望の念を抱くのであった。また人の不幸をつい探してしまう私もこの笑った人たちと同罪なのだと深く内省するのであった。 枝葉末節さがある感想だが、僧が鼻を整形する際に、自分の鼻を踏んだ僧に対して、利己的だと評していたが、僧の自分の鼻というコンプレックスを解消したいという思いも利己的なものではないか?と疑問を呈してみたりもした。人は自分が利己的な考えに至っているのに気づかないものなのかとふとその考えが頭に浮かんだ。自分も気づかぬうちに利己的になってるんだろうなとふと自省した。 最後になるが、この本にもいろいろ学びや感想があって面白かった。文体や文の難易度的にも、非常に読みやすく、芥川を代表する作品の一つでもあろう。自分のコンプレックスを解消した後、また読んてみたい作品でもあった。 芋粥感想 全体を通しての感想は、人間は欲深く強欲な生き物であると同時に、自分がいろんな人に愚弄され、たとえそれが欲望を叶えてくれるための厚意であろうと種々の不安を感じてしまう疑い深い生き物であると感じた。いざ欲望が叶えることができると、お腹いっぱいになって、これ以上その欲望を叶えるのを拒む面もあるのかなと思った。 ネタバレ含む感想になるが、主人公である五位の義侠心(ぎきょうしん)には感銘を受けた。弱き者を守ってあげるのは人間の鑑であると称賛の声を上げるのと同時に、彼の欲深さには私も貪欲な面はあるよなと人の振り見て我が振りなおせといった感じに、自分の煩悩の多さを振り返るばかりであった。このような人間性の面で内省を促してくれる作品を書いてくれた芥川には、感謝してもしきれないところもある。 最後になるが、私たち人間は恒久に欲深く、こればかりは治らないと思う。自分の貪欲さが鏡のように写っている作品だと思うので、自分は強欲だなと言う考えに至ったときはまたこの本を読んで、反省すべきであると思った。

    0
    投稿日: 2024.12.05
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    羅生門・鼻・芋粥あたりは読みやすく内容も理解できたが、それ以降の作品はある程度古典の素養がないと読みにくい。とは言え、さすがは芥川龍之介。古臭さを感じない面白みがあった

    1
    投稿日: 2024.12.03
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    どうやらこれが名作らしい。「確かに!」とまでは行ってないが…の本。 名作なので改めて読んでみた。普段読んでいる本より、スピード感は出ない。と、言うのも、普段はノッてくると、カタマリ単位でスッと理解して読み進めることが多いのだが、この物語は一文字たりとも流してしまうと理解が追いつかなくなってしまう感じがしたので、一歩一歩読み進めるようにしなくてはいけない。一文字もこぼしちゃいけない感じが、一瞬ストレスに感じた。動画世代だから?(笑) 鼻は初めてマトモに読んだが、終始「これ、コントやん」って思いながら読んでいた。芥川龍之介もニヤニヤしながら作ってたことだろう。オチは少しドキッとさせられた。元通りの変な状態になることで落ち着くと言う、何とも凝ったオチ。

    1
    投稿日: 2024.10.27
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    全8編の短編集。去年、新潮文庫の豆本のガチャガチャを引いたときに出てきた本。ずっと積んでたのをようやく読んだ。 テーマは分かりやすいが、オチがふわ〜っとした感じの話が多い印象だった。 本書の中で一番長い話は「邪宗門」。面白かったけれど急に異能力バトルが始まったと思ったら未完……! 解説によれば「新聞連載で風呂敷を広げすぎて畳めなくなったのだろう(要約)」とのこと。芥川龍之介でもそういうことがあるなら、私もそういうことがあってもいいか……と、謎の勇気をもらったりもした。 個人的には最後の「俊寛」が明るくていい話だなと思った(元ネタを知らないでそう感じることに若干引け目はあるが)。同じ題材を取った他作家の作品を意識して書いたということろも、なんだか芥川の人間らしい部分が垣間見えて面白いなと思った。

    0
    投稿日: 2024.10.16
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    授業で羅生門を読み、少し怖い物語性に興味を持ったので図書館で借りて読みました。難しいところもありましたが、羅生門と鼻は昔も今も変わらない人間の心を上手く表していていい作品だなと感じました。

    0
    投稿日: 2024.10.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    再読。芥川龍之介の王朝物が入っている。だいたい『今昔物語集』から取材して、近代的心理描写をいれている。「羅生門」「鼻」「芋粥」「運」「袈裟と重遠」、「邪宗門」、「好色」、「俊寛」の八篇。 「羅生門」「鼻」「芋粥」などは不安定な人間の心持ちを書いているように思う。 「袈裟と重遠」も迷いが書いてあるが、男の側と女の側から書いてあり、思いのすれちがいがあって面白い。 「邪宗門」は平安時代にキリスト教が伝わっていた(摩利の教え)とするもので、摩利信乃法師と若殿の対決のところで未完で終わってしまった。 「好色」は女を次々に手にいれる男の話であるが、ある女がどうしても落とせず、その女の糞(まり)を見て、恋から醒めようとするが、香木で作られた糞をみて死ぬという話。 「俊寛」は楽しく悟って暮らしたという解釈で書いている。

    0
    投稿日: 2024.09.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ま~それにしても芥川龍之介の短編技術の見事なこと!羅生門を上り、夜の闇に現れる不気味な気配。そこに何がいるのかと大人になっても変わらず夢中になって読んでしまいます。まるで映画的な手法と言いますか、臨場感がとてつもないです。 この作品である一人の男が悪の道へと踏み出すその瞬間を決定的に捉えた芥川。その微妙な心理状態を絶妙にえぐり出したラストは絶品です。 『羅生門』は厳しい。厳しい厳しい世の有り様をこれでもかと見せつけます。悪の道へ踏み出すというのはどういうことなのか、まさにそこへと通じていきます。実に素晴らしい作品です。

    0
    投稿日: 2024.08.28
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    「羅生門」 主人公が、死人の髪を抜いている老婆を見つけた時は、自分の正義のもとに怒りを露わにしながら老婆を捕らえるが、その死人は罪人であり、こうなるのも仕方がないと老婆が説明すると、主人公は老婆の服を剥がして盗み逃げてしまう。正義の揺らぎがすごくわかりやすく描かれている作品だと思いました。 「鼻」 大きな鼻がコンプレックスの主人公がなんとかして鼻を小さくするも、依然として周囲から笑われる。そしてある日突然鼻がまた大きくなると主人公は安堵感を覚える。 人にはコンプレックスが大なり小なりあり、たとえそれが解消されてもコンプレックスは尽きない。と言うことを言いたかったのかなと思いました。

    0
    投稿日: 2024.08.14
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    鼻 ラジオにて 何を言おうとしているのか、分かりやすい作風なのだとこの作品で知った。 芥川龍之介 もっと知りたい 鼻を茹でたりしても痛くないという信じられないけど印象的な話。

    0
    投稿日: 2024.07.25
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    羅生門、邪宗門が個人的には面白かった。人間の本能、卑しさがむき出しで描かれているストーリー構成に引き込まれた。基本的には会話で物語が進行され、昔の用語(注釈あり)が多くいため、ストーリーを追うのが大変で難しかった。スラスラ読めたらもっと楽しめたと思う。

    0
    投稿日: 2024.05.12
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    久々の芥川龍之介の再読。大河ドラマ(光君へ)で関心を集めている平安時代初期の時代背景に注目。近代小説家(自然派と言われた人々)の有名人の一人である芥川龍之介の作品から王朝物文学の傑作を読む。良く勉強しているのにはただただ驚くばかり。

    2
    投稿日: 2024.02.29
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    この期に及んで何故か芥川に立ち返ってみた、私も幼い頃自堕落な生活からドラマを産んで小説家になって20代で世間を騒がすような狂言自殺をすることに憧れた時期があって、この時代の小説を読んでいると本当に死ぬことに興味が湧いてきちゃう。人間のエゴイズムをここまで描き切ったのは日本で初めてなんじゃないかなあ。生きるための悪に、生命力と美しさを感じる瞬間すらある。私が死んだら全然髪の毛抜いてカツラ作っていいよ!!ブリーチ毛だけど。

    1
    投稿日: 2024.02.24
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    読みにくくてしょうがなかった。 いずれまた読むことになるだろうなって感じでした。 好色は読んでいて好きな感覚はあった。 邪宗門に関しては本当に読んでいて退屈で眠くなった。理由は単純に読みにくいから。 ガンガン飛ばし読みしました。

    0
    投稿日: 2024.02.14
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    日本人の国民的図書である。大正を代表する小説家である芥川龍之介の短編集だ。その中でも最もポピュラーな「羅生門・鼻」を読んだ。この本には「羅生門」「鼻」「芋粥」「好色」「邪宗門」「俊寛」などが載っている。数ある短編集の中でも、有名どころをまとめた作品だ。まあ邪宗門と俊寛はちゃんと読んだわけじゃないのだが、別にいいだろう。今昔物語という作品がベースになっている作品ばかりなので、そっちを知らないと楽しめないかと思ったのだが、別にそんなことはなかった。タイトルにもなっている羅生門と鼻は本当に皮肉が効いていて面白い。ただ流石大正の作品というだけあって、言葉遣いが今と若干違うが、かといって読みづらいようなことはなかった。文章のつなぎ方や作品ごとの語り口が巧みで、見事なものだった。まったくの素人である俺でも、語り口が別人すぎて驚いた。別ジャンルなのだろうが、語り口が変わる作品で西尾維新の物語シリーズがある。これも結構変わりはするのだが、著者が描きやすいようにキャラクター性が強くなっている。本作はそんな癖はどこにもないが、しかし別人なのだ。そのあたりは技量を感じた。これについてはすべての作家に共通して言えることかもしれないが、一つ一つの作品に込めた思いが強いので、後味もしっかりしている。むしろ後味が強すぎて他が入ってこない。最後の数行で事態が一変する構造は、見ていておもしろかった。やはりこの代表作には一度目を通しておいた方がいい。

    2
    投稿日: 2023.12.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「羅生門」 恐らく2回読んでいます 感想としてはこの下人と老婆の二人しか登場人物っていなかったっけ?と思いました 一応再読なんですけど全く前回読んだ時の感想を覚えていません ですが恐らくは似たような感想ではないと思います 確か去年?に読んで今日読みましたが去年の間に色々な本を読んだので違うと思います 感想ではなくなりましたが話を戻して感想は当時は戦いというものがなく多分時代は平安時代なんですけど震災が多かった時代だったので亡くなる方々が多かったと思いますが、 羅生門の中で髪を取っている老婆… 少し不気味だなと最初は思いましたが当時震災で餓死寸前なので生きるためには死者の髪の毛を引き千切って売ったりして生きていかなければ行けないので髪を取っている老婆でしたが… ちょっとした事ですけど下人は侍ですかね?二本差しとは感じませんでしたが刀は持っていたので老婆を切り捨てることも出来ましたしですが老婆の言い分も正しいので切り捨てませんでした 少し理解できないところもありましたが奥が深いなと思いました 「鼻」 主人公の内供は鼻がとても長く恐らくこの本の表紙が内供ですかね?まあこの表紙ほどの長さで弟子たちから馬鹿にされていたので無理矢理鼻を短くしましたが逆効果で、哂われたので最終的に元の長い鼻に戻りました 感想としては最初の場面で内供が鏡を見て鼻を見てとても気にしている様子が書かれているのですがまあ気にしているのは間違いなさそうですよね そして鼻を短くしますが哂われる そして翌日ですかね?起きたら鼻が長くなっている これで思ったのは元々の自分が一番だということですかね 嘘の自分で生きていくのは辛いだろうな〜と思いました 「芋粥」 感想を率直に言うと主人公の五位ってとても冷静だと思うんですよね 途中で芋粥にありつきたいと言ってたので芋粥好き?になったのかと思いました 少し昔の言い方のところが多かったので感想という感想はないのでそんな感じです 「運」

    10
    投稿日: 2023.08.09
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    感想としては、全体的に、リアリストかつ悲観的な方だったのかなというイメージを受けた。 知性は極めて高く、古典を原案ととる作品が多く、読書量がうかがわれる。 残っている所謂娯楽や芸術を目的とした近代文学の最初に近い世代なので、参考とする作品が、後の文豪より少なかったと思われる。この本に関しては、今昔物語が最も多い。 同じ文豪と呼ばれる谷崎、太宰、川端と異なり、純粋な娯楽というより、何らかの教訓を含んだ話が多い。夏目漱石より若いが、材料を古典にとっているので、さらに古典な香りがする。 愛妻に対する手紙を読んだことがあったので、 暗い?イメージはなかったのだけれど、なんというか 覗いては不幸になるだけの自分の中の深淵を覗くような作品が多い。 面白いと、単純にはいえない。 羅生門は、人が生命の危機に面して、生きるために道徳を捨てるのかという主題。(改作前は、捨てると分かる内容。改作後らしい今著書では、どちらともとりにくい締めの一文となっている。 鼻は、これも意地悪だ。意地悪すぎて、ちょっと私には思ったことない感情だった。単純なのかも。 目に見える障害?がある間は、人は哀れむが、それが解消されると、その人の不幸をどことなく願ってしまうという嫌な話。夏目漱石は絶賛したらしい。 芋粥は、気持ちがよく分かる! 好きなものも食べ過ぎるとという話。 私も子供の頃、ハンバーガーを注文せず、ポテトだけをお腹いっぱいになるまで食べたいと思っていた。 でも、バランスが悪いと許されず、したことがなかった。 それが、フランスのシャモ二を旅行中、ムール貝のポテト添えを注文したら、ビックリする量の鍋いっぱいのそれが届いた。納得(満足ではない)して、それ以降は、確かにポテトでお腹を満たしたいという気持ちは、嘘のように消え失せた。引用もあり、それだけの気持ちではないが、この作品集の中で、一番わかりやすい。 運。 これも意地悪だ。悪いスタートがあっても、最終的にお金持ちになった逸話を聞いて、それでいいと観音様にお参りに行くことを決める話。逸話を話した茶屋のじいさんは、お金より、まっとうな幸せがいい派で、不賛成だった。 袈裟と盛遠 出店元では、貞女という設定らしい袈裟を、実は計算高い女ではないかという疑いから描かれた話。 袈裟と盛遠側の両側から語られる。 サスペンス仕立てになっていて、うまい。 邪宗門 解説によると、苦手な長編にトライしようとして、面白くなってきたところで、まとめきれないと断念した作品とのこと。 天罰の力を弄ぶ神父と、仏教の戦いの様な感じ。 前半は神父優位で、なんとなく、キリスト教非共感の私からは不愉快で、おっ、逆襲の開始か?と思われたところで、終わり。。。 好色 これは、汚い。 好みではない。 好きな人のどこまで、受け入れられるかという話だけど、精神的なつながりを意味しない。 俊寛 あの悲劇の俊寛が流行ったらしい。 倉田百三の書いた、今の文楽の俊寛と同じ恨み節。菊池寛が書いたらしい、実は幸せだった説。 それに触発されて書いたとの内容。 有王を語り手として進む。菊池寛よりかな?

    1
    投稿日: 2023.06.22
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    「心の裏側」 芥川龍之介の「羅生門」を読んだのは先週だった 映画『羅生門』を観て、どうしても気になってしまったから 短編で読みやすいが内容はとても奥深く人は生きるためは何者にもなれるのだと思ったものです。 「鼻」 どんな本なのかと読み進むとこれまた意外 これも短編で読みやすい 読みやすいが深読みするとどこまでも深い 噺家がやればなかなかの笑い話だけども心の動きがよく分かる 漱石さんお墨付きになるわけだ 今度は芥川龍之介の短編集を読んでみたいです。

    0
    投稿日: 2023.06.20
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    引き続き昔の文学を…の流れで、芥川龍之介作品を。 オーディオリスニングにて読める代表作をパラパラ(蜘蛛の糸、蜜柑、羅生門、トロッコ、杜子春、鼻)と…代表して感想をここに記載。 いや…何かエモいやん、芥川龍之介・大先生( ̄∇ ̄) 美しいながらも読みやすい…程よく装飾性のある文章、個人的にはスゴく心地良かったです。 今読むと話自体は決して珍しくはないんですが… 芥川龍之介作品とは、その超絶王道なストーリーを「巧みな筆力」と「偉大なる文豪の肩書き」を命綱にして読む作品なのかなぁと…我ながら、結構なお手前で…( ̄∇ ̄)wwwww あと、どの作品も最後(あたり)の一文が素晴らしいですね。 羅生門で言うところの「下人の行方は、誰も知らない。」的な(笑) 綺麗なフリオチのストーリーを、最後の圧倒的な美しい文章で仕上げつつ、ピリッとした緊張感を持たせる…コレが「文学」感を出してるんかなぁと。 「ええ感じのオチ書いたやろ」って、ほくそ笑んでる芥川龍之介さんの顔が浮かんできますね…うっすら漫才の最後で言ってんなぁ…「もうええわ」って…したり顔で…(´∀`) <印象に残った言葉> ・下人の行方は、誰も知らない。(P18) ・ーこうなれば、もうだれも嗤うものはないにちがいない。内供は心の中でこう自分に囁いた。長い鼻をあけ方の秋風にぶらつかせながら。(P29) ・しかし極楽の蓮池の蓮は、少しもそんなことには頓着致しません。その玉のような白い花は、お釈迦様の御足のまわりに、ゆらゆら蕚を動かして、そのまん中にある金色の蕊からは、なんとも言えないよい匂いが、絶え間なくあたりへ溢れております。極楽ももう午に近くなったのでございましょう。(P70) ・暮色を帯びた町はずれの踏切と、小鳥のように声を挙げた三人の子供たちと、そうしてその上に乱落する鮮やかな蜜柑の色とーすべては汽車の窓の外に、瞬く暇もなく通り過ぎた。が、私の心の上には、切ないほどはっきりと、この光景が焼きつけられた。そうしてそこから、ある得体の知れない朗らかな心もちが湧き上がってくるのを意識した。(P152) ・塵労に疲れた彼の前には今でもやはりその時のように、薄暗い藪や坂のある路が、細々と一すじ断続している。……(P236) <内容(「BOOK」データベースより)> この天才を越えた者がいただろうか? 近代知性の極に荒野を見た作家の珠玉作品集。 小説家の登龍門である「芥川賞」に、その名をとどめる芥川龍之介は、深刻な人生の悩みに耐えながら、機智と諧謔と博識を駆使し、みごとな短篇小説を書き残した。 平安時代、荒廃した都で途方に暮れていた下人は、若い女の遺体から髪を引き抜く老婆に怒りを燃やす……「羅生門」。 蜘蛛の糸につかまって自分だけ助かろうとした男のエゴイズムの果てを描く「蜘蛛の糸」。 贅沢と転落を繰り返し、人間に愛想をつかした若者が仙人になりたいと望んで……「杜子春」。 新鮮な抒情、傑出した虚構、そして明晰な文章で、今なお人々を魅了してやまない不世出の天才の代表的作品を、一冊に収めた21世紀への日本の遺産。

    14
    投稿日: 2023.06.17
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    再読。表題は当然面白い。 邪宗門はキリスト教対仏教の少年漫画みたいな熱い展開のまま未完で終わったのが惜しい。

    0
    投稿日: 2023.06.15
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    学生時代に読んだ芥川の「羅生門」「鼻」だが再度読んでみて文章がすごいと感じた。無駄がない。「羅生門」は下人が老婆の死体の髪を抜いているのを見て生きるために「悪」にならないと生きていけない事実を認識する。「鼻」は恥ずかしいと思っていた長い鼻が、友人の薬のおかげで一旦小さくなるが、和尚の心理の変化がユーモラスに描かれている。「芋粥」はいじめらている侍が芋粥を食べられることを夢見て、敦賀まで連れて行かされ、変わっていく心理が哀れでもあり支配される側の心理が悲しく思えた。「邪宗門」はこれから対決かというところで未完で終わる。中途半端だけど決着を見たかった。2023年5月2日読了。

    2
    投稿日: 2023.05.03
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    「好色」が衝撃的 それだけでも読む価値あり。 世に出た当時は先鋭的な小説だったのでしょうが、 全体的に私にはあまりフィットしませんでした。。 読解力が足りないのかな。。。

    4
    投稿日: 2023.04.10
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    各短編小説は、小説毎にいろんなスタイルを用いていて面白い。古典からくる物語だけではなく、近代的な文学小説の形態もあり表現の幅が広い。人間のエゴイズムを表現した羅生門だが、他の作品でも人間の本質的に持っている暗い部分が見られる。ただ、単純にその本質を伝えたいだけの作品ではないような気がしてならない。同時に人間関係の複雑さなど、現代でも見られるいじめの本質なども描かれているし、何度か読んでようやく全体の深さや枠を捉えられそうな作品ばかりである。これを短編の中に入れ込んでいる芥川龍之介の技巧が計り知れず、一読では何も感想が書けないのが正直なところでした。

    1
    投稿日: 2023.03.26
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    短編歴史物語です。 羅生門、芋粥、鼻など短くてもとても面白かったです。 何だか滑稽だけどとてもユーモラスでもありました。 邪宗門は、ここからというところで終わっていて不完全燃焼でモヤモヤで一杯です。

    1
    投稿日: 2023.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芥川龍之介はやはり素晴らしい この内容をこの短さで出してくる素晴らしさ 長編SFにもなりそうな「欠陥は世界から自分を守る薄い膜のようなもので、それがなくなると生身で世界に向き合わねばならない」みたいなテーマをよく鼻なんていうモチーフでかけたよなあ

    2
    投稿日: 2023.03.10
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    周りの目とは時に残酷ですね… 鼻の長さというコンプレックスに翻弄される人間の姿(しかも僧の)が表れていて、面白いです。

    2
    投稿日: 2023.02.02
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     著者の「王朝もの」と呼ばれる作品集の第1集。  表題作の「羅生門」は昔から高校の教科書にも取り入れられているあまりにも有名な作品。下人の心情変化が実に興味深い。また、同じく表題作の「鼻」はユーモラス漂う作品で読みやすく、親しみやすい印象を受ける。その他に、夢を追うことについての問いかけ的作品の「芋粥」など計8編収録の短編集。  「王朝もの」のためか、言葉遣いが丁寧すぎて読みにくい部分が多い印象を受けたが、内容は面白い作品が多い。

    2
    投稿日: 2023.01.29
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    周囲の人間のエゴイズムに左右される内供が自身のコンプレックスに苛まれる姿、ちくりと今の自分に刺さりました。

    2
    投稿日: 2022.12.27
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    羅生門、鼻など芥川龍之介の王朝物8編を収録。その中の1編、邪宗門は80ページほどあり、かつ未完である。注釈が約50ページあり。名作なんだろうが、面白いかと言われたら、イマイチですね。

    9
    投稿日: 2022.09.07
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    「鼻」は、様々な解釈があると思うが個人的にはこれは自意識の話だと思う。 自身の長い鼻のせいで嘲笑の的となっていた禅智内供は、その特異な身体的特徴にコンプレックスを抱いていた。しかしそれを治す方法を聞きつけ、鼻は見事通常の長さになるも、今度はその短くなった鼻を恥ずかしく思うようになり、それはそれでコンプレックスに。 髪を短く切りすぎてしまった翌日、教室に入る時のあの恥ずかしさや、初めて人前で眼鏡をかける時のあのソワソワした感じ、卑近な例だがそういう類の自意識の暴走を思い起こさせられる。 そういう、誰もが抱く些細だが(本人にとっては)重大な心の揺れを上手に描いている。 結局、自分を一番苦しめているのは他人の視線ではなく、自分が自分自身に向けている視線。

    3
    投稿日: 2022.08.13
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    学生以来だ。羅生門を初めて読んだ時は、陰湿な物語だなぁと、下人は良い人間の様に振る舞っていたが、結局悪人になったんだなぁ。酷いなぁ。ぐらいだった。 今改めて読むと、人ごとでは無いかもしれないなと思う。地震、津波、噴火、水害、感染症、戦争、物価上昇など、日本や世界が今後危機的状況に陥って、混乱の時代になったとしたら、社会経済が成り立たなくなってしまったら、自分は果たして悪人にならずに済むのだろうか? 自分が生き残る為には仕方ないと思うかもしれないな。でも自分が逆に奪われたり騙されたら絶対に非難するだろう。 でも、実際は生きたい、から奪い合うかもしれない。

    3
    投稿日: 2022.08.10
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    芥川龍之介の作品を読むのは高校の授業以来。羅生門を読んだだけだ。この短編集にもそれが収録されていて、改めて読み返した正直な感想としては、「以前読んだときと印象は変わらない」の一言だった。しかし他作品を通しで読んでみると、その印象はまったく変わってくる。芥川が描きたかったもの、表現したかったものがなんとなく見えてくるような気がしてきたからだ。しかしそれもまだ、確証には至っていない。朧げに感じるのは、彼は作品を通して他のどの作家よりも、激しい何かと格闘してきた、ということだけだ。そしてその正体は本書を読んだだけでは理解できないだろう。もっと読んでいかねばならないと感じた。

    1
    投稿日: 2022.07.29
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    再読。 色々あるけれど、芥川龍之介の文学にも人格にも、完璧ではなかったことはあるんだけど、 それでもやっぱり、悪く言う人って好きじゃないw

    2
    投稿日: 2022.06.05
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    芥川龍之介 王朝物短編8編 羅生門 1915 今昔物語 長引く飢饉。荒れる京の都。生きる為の最後の迷い。生き抜く為のエゴイズム。 鼻  1916 今昔物語・宇治拾遺物語 鼻のコンプレックスを持った男。鼻を小さくしても、安寧は訪れず。世間は人の幸福を妬み不幸を笑う。世間を憚る自身の気持ちの問題。 芋粥 1916 宇治拾遺物語 周囲から虐げられていた男。芋粥を思う存分食べたいと願う。悪意を持って芋粥をもてなす上役。願っていた事が叶ってしまった男の虚脱感。 運 1917 今昔物語 貧しい若い女が観音にお参りして、生活の安定を願う。お告げを受け、盗賊の男の妻になってしまう。生活は安定するが、果たして、幸福とは。 袈裟と盛遠 源平盛衰記 これは、面白い。男と女のミステリー。上を男の独白、下を女の独白。盛遠はある袈裟を欲情のまま犯す。袈裟は贖罪の為、夫の殺人を依頼して自分が身代わりとなって殺される計画を立てる。愛のない男女の悲しい最後。 邪宗門 1918 大鏡•栄華物語 未完なので、何を書こうとしてたのかわからない。 面白いのは、地獄変で、絵師の娘を目の前で焼き殺し地獄絵を描かせた、あの大殿の息子・若殿が主人公。父親とは、真逆の性格で仲も宜しくない。 話の感じだと、政略的な感じかな? 好色 1921 今昔物語 宇治拾遺物語 恋愛上手な男が、一人の女性に夢中になってしまう。冷たくされても諦めない。ちょっと病む。遂に嫌いになるために、女の排泄物を食べちゃう。 まあ、女は他のものとすり替えていたんだけど。 俊寛 1922 源平盛衰記 流刑となった俊寛は、物語では絶望して嘆いていたとなっているが、実はそれなりに島に馴染んで、日々を送っていた。都の噂が全てでないよ。って感じ。 そのうち古典も読めればとは思います。たぶん、ビギナー用になるけれど。

    28
    投稿日: 2022.05.24
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    できるだけ同じ作家の本は作風に偏見を持ってしまわぬよう3冊は読むようにしている というわけで芥川3冊目 芥川作品王朝モノ ■羅生門 ぜんぜん記憶に残ってない… 読み終わってやっと、確かにそんな話だったなぁ…と薄らぼんやり この下人の変わり身の早さにはおかしみを感じると同時にどうしようもない人間臭さに妙に納得してしまうのだ  だからこの悪事を不思議と憎めないのだ 髪の長い女の屍骸の髪を抜く老婆に激しい憎悪を抱く これも偽りのない感情であろう… しかし子供が読むには怖い気がする 死体の髪をむしる婆さんだけでも恐ろしいのに、下人の豹変には肝を冷やすんじゃないのかなぁ ■芋粥 途中まであまりにもうだつの上がらない、かつ煮え切らない五位にうんざりし、読む気が失せそうに… 滑稽過ぎなのだ が、芋粥はあまりに美味しそうだし、あれほど熱望したのにいざとなったらちょっとしか食べられない…とか わかるなぁ ま、何事も分相応ですな そんな横で立派にお使いをした狐が芋粥食べちゃう なんだかおかしな構図で最後はクスっとしてしまう ■袈裟と盛遠 盛遠は鎌倉時代の文覚上人の俗名である 文覚出家前のお話 ちなみに「鎌倉殿の13人」では市川猿之助が悪目立ちして演じておられる(笑) これは楽しめた 前半は盛遠の独白 後半は袈裟の独白 昼ドラのようなストーリー 〜あの人は来るのかしら 〜今夜私を殺しに来るのだ 何とも陳腐なセリフなのにニヤけてしまう これぞ悲劇と喜劇の極み(喜劇が勝つのだ) これは恋愛ではなく、恋愛の悲哀に転換させた人間のエゴだなぁ 勝手に自分の落とし所を自分の理屈で持っていく そして、二人共が…ってのが面白い ■邪宗門 なんと未完の作品 ええええー 電車で声を上げそうになった! こんな良いところで⁉︎ 「地獄変」とかなり被る登場人物たち 懐かしいっ! (しかし堀川の大殿様はやっぱり嫌なヤツじゃん 語り手も同じ人物らしいけど、地獄変ほど褒めてないわねぇ 今回若殿様を結構持ち上げてますが、こちらもなかなかしたたかな方とお見受けしますけど…そしてあの絵師の良秀もチラリと登場 ああ、娘の乗った燃えしきる車を思い出す) 異教の怪しくて強い摩利信乃法師が大暴れ 横川の僧都さえも負けてしまう そこへ若殿様が登場… 終わり( ̄◇ ̄;) 全て中途半端で意味深で…気になりすぎる 大殿の若殿親子の執拗な比較は何か意味あるの? とか 摩利信乃法師と姫様の関係は? とか もちろん 摩利信乃法師と若殿の決着は? とか 気になるじゃあありませんか! 冒頭に若殿様の生涯でたった一度の不思議な出来事…とあるからきっとこの事なんだろうけど… うー 残念だぁ ■好色 平中(平貞文)の驚愕のお話… 平家の三人兄弟の真ん中というのが名前の由来 雑過ぎますがな 兎にも角にも色好みのそしてなかなかのイケメンらしい 平中が今とってもお気に入りなのは、とある侍従 どんな女性も落とせる!と自信満々の平中が、手こずっている 文を送っても送っても返事を寄越さない せめて「見つ(文を見た)」とひと言だけでも…と切望すると、平中の文のこの二文字を切り取って貼り付けた文を送り返す(笑) 他にも手を変え、猛アタックするものの、侍従はのらりくらりと賢くかわし続ける とうとう送った文は60通に… 平中はプライドはズタボロ、侍従を諦めようと何度も思うが無理… そしてもう発狂寸前 こうなったらあの女の浅ましい所をみつけることだ!と決意 そして極めつけの最後の事件が… ちなみにこの章タイトルは 「まりも美しとなげく男」 わかります? 「まり」… まり… まり… 漢字にしましょう 糞 すみません ※この先は下ネタだめな方や、お食事中、お食事前の方はご注意くださいませ そうとうとう侍従のまり(糞)の入った箱(便器)を女の童が運んでいたところ、その箱を横取りする この中を見れば百年の恋もさめるはずだと… そしていざオープンΣ(゚д゚lll) んん? あれ? おかしい そんな馬鹿な… 薄い香水に濃い香色の物が二つ三つ沈んでいる! 平中は何度も髭にも触れるほど匂いを嗅ぎ、水をすすってみる∑(゚Д゚) …… 丁子(香木)の香がたちこめ、よくよく見れば香細工の糞を作ったのだ 恐るべし侍従… 何枚も上手過ぎる侍従に身も心もやられてしまい、とうとう平中は死んでしまうのだ… キョーレツ極まりないんだけど、最後切ないのよ…ええ これは喜劇のはずか悲劇が最後に勝ってしまった珍しいパターン はぁ色々な意味でドキドキが止まらない… ■俊寛 平家打倒の陰謀に加担したとされ、鬼界が島に流された僧、俊寛のお話 同じく流刑にあった他の面々には恩赦がおり、迎えの船が来るか、俊寛はひとり残される しかし出来た男なのだ 居心地は悪くない やかましい女房に小言を言われることもない そうカラッと島に会いにきた有王に語る 俊寛に仕える主人の悲運を嘆き泣いてばかりいる有王に 何よりまず笑う顔を学べ と教える 有王は都に帰らず、俊寛の御側勤めをするというが、俊寛はそんなことしたら娘に誰が便りを届けるのだと反対する 粋な男なのだ 無粋なワタクシはどんなオチがあるのかと、探り探り読み進めたが、こちらはそういうゲスの勘繰りの要らない誠に出来た僧侶の話 他、「鼻」、「運」 匂い立つような季節の移り変わりの描写は本当にお見事で、日本の古き良き情緒にはんなり 〜橘花の匂と時鳥の声とが雨もよいの空を想わせる… 〜御池の水に、さわやかな星の光が落ちて、まだ散り残った藤の匂がかすかに漂ってくるような夜… 今昔物語はもちろん 平家物語、源平盛衰記、宇治拾遺物語など そろそろ読んでおかなくては… そろそろ…

    25
    投稿日: 2022.05.12
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    全八編。老婆に対し激しい憎悪を抱きながらも、都合の良い理由が見つかれば自身の行いを正当化し、同様の行動を取る下人の心の揺れ動きが印象的。若者の心情を面皰で表現しているのも面白いですね。

    1
    投稿日: 2022.04.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分は気になっても人はそんなに気にしていないというお話し。 『鼻』は、『今昔物語』(平安末期の説話集)の中の話が題材になっています。芥川作品の「王朝もの」のうちの1つです。 池の尾の内供は、あごの下まで垂れさがる長い鼻を持っています。内供にとって長い鼻はコンプレックスで、内供の自尊心は傷つけられます。短くするためにできることをしてきましたが、鼻に変化は現れません。

    2
    投稿日: 2022.03.13
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    国語の教科書でもお馴染み羅生門 人間のこころの移ろいをここまで短く、それでいてありありと表現している これぞ純文学といった作品 昔、学校で読んだ時はちょっと怖かった

    1
    投稿日: 2022.02.26
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    コンプレックスの長い鼻を短くしたら、鼻が短い事を気にだす。 結局自分が気にする事、他人に何か言われる事を気にしすぎてる事が悩みの根本なのか。

    1
    投稿日: 2022.02.23
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    羅生門 善悪の彼岸を飛び越え生き延びることを決心した下人の先に広がる世界は底なしの闇。そこに何があるかは、手前で渡ってからのお楽しみということなのか。

    1
    投稿日: 2022.02.17
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    全体的に文章が難しく言葉を調べながら読みました、それでも無知な自分では内容が理解できないところもあった。 ただ好色という短編は衝撃でした、芥川がこういう危ない内容の小説を書いていたのだと知れてよかったです。

    1
    投稿日: 2022.01.15
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    現代の小説とはやはり一線を画す作品。 知らない言葉がたくさんあるからこそ注釈を確認しながら読み進めるのだが、それがまたいい。 星新一が好きな私にとってはこのショートショートが飽きずに読めてまたよかった。中学生の時以来に羅生門を読み直したが、やはり当時でも引き込まれた面白さは変わらない。鼻も芋粥ももっと早く読んでたらなぁ。中でも邪宗門は続きが読みたかった。

    5
    投稿日: 2021.12.07
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    羅生門はもう何度読んだことになるかな、続編と称される偸盗と比べると後者のほうが好き。鼻はコンプレックスて気の持ちようという寓話で夏目漱石に絶賛されたのも納得。芋粥は空腹が最大の調味料というか、物に不足を感じるくらいが幸せ(願い事は叶うと色あせる)というこれまたよい寓話、バケツ一杯のプリンとか子供の時に夢見たけど実際に目の前に出されるとうえーでしょうね。運はよく理解できなかった。袈裟と盛遠は平家物語で話自体は知ってたけどあえて書くほどのものではなかったかも。邪宗門は異色の超能力対決ながら、クライマックスを迎える前に天才芥川をしてすら完成させられなかった作品、きちんと収録されているのは誰か書き足して完成させてくれという出版社の願いか。好色は女性に異様な憧憬を抱える歪んだ色男の話’’まり’’の扱いが性的歪みをほのめかす尾籠な変態作品で私はとても気に入りました。俊寛は菊池寛のものをすでに読んでたのでそちらよりは盛り込んだ心象風景は多いけれどもパイオニアの菊池寛のほうが私は好き。少なくとも羅生門・鼻・芋粥、この3作のうちどれかを未読の人は手にとる価値はあるでしょう。

    1
    投稿日: 2021.12.07
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    『羅生門』『鼻』『芋粥』がやはり面白い。こんな短編の中で、人間の欲や虚栄心、善悪などについて抱く心の表と裏などその本質に迫る事を文章もわかりやすく簡潔に表しているなんて、しかも20代前半の初期の作品なんて、知らなかったわけではないが改めてすごい、と思った。 この短編集は今昔物語など平安時代に材料得た小説が収められている。原文はなかなか読める機会もなければ、自力で読むのも困難と思われる中、作者の解釈を加えた小説とは言え、この様に面白楽しく触れる事が出来るのはそれだけでも素晴らしい。全てにおいて描かれている人間の姿は現代にも通じると感じた。 また平安時代の情景を感じ取れる巧みな表現の数々にも引き込まれる。周囲を気にしながら、と言う切羽詰まった場面では「…梅の青葉の影がさしている部屋の前後へ目を配りながら…」などなど。 『好色』で、範実と義輔が「天が下の色好み」の平中を天才だ、違うと言って問答する好色問答もちょっと面白い。 また、夏目漱石が絶賛し目をかけていた、と言うだけでも漱石先生のファンとしては、特別な思いが湧いてくる。他の作品も少しずつ読み進めたい。

    1
    投稿日: 2021.12.05
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    平家物語で、俊寛の喜界島流刑の場面を読み、同じ題材を芥川龍之介はどう書いたのか興味があって読んでみた。 三人中、俊寛一人だけ恩赦が得られず発狂するのが平家物語での描写だが、芥川龍之介は、達観した俊寛を描いている。世界に囚われているのは皆同じ、という論法は、芥川自身の人生観だろうか。

    10
    投稿日: 2021.10.09
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    羅生門、鼻、芋粥、運、袈裟と盛遠、邪宗門、好色、俊寛の8編が収まる永久保存の蔵書。今昔物語をモチーフに人間の生々しさが溢れる王朝もの。「そう思うのはその方の心が狭いからの事じゃ。弥陀も女人も、予の前には、皆われらの悲しさを忘れさせる傀儡の類に外ならぬ。-」こう言い放つ若殿と摩利信乃法師との対決は見てみたいが未完。近年解釈にあるように似た者同士で引き分けか。結局人間とは・・・。

    2
    投稿日: 2021.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    [羅生門] 悪の正当化の仕方を知れば自分も正義を振りかざしてる暇はない 人間みんな自分が一番 それを知ったら負けてはいられないよね… [鼻] 悲しいけど、ひとは他人の幸せを不満に思ってその心地よさをへし折ろうとする あんまり周りに幸せを透かさないで、静かに自分なりに幸せに生きていきたい

    1
    投稿日: 2021.05.01
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     収録作品は何れも今昔物語や源平盛衰記、宇治拾遺物語など平安時代の文学に題材を得て、芥川先生なりに解釈、脚色して新たな作品にしたもの。王朝物と言われている。  中でも一番出典が多い、今昔物語を題材にした作品は、平安時代の庶民や貴族でも凡庸な人物を扱った、人間味、生命力に溢れ、残酷さもあり、可笑しさもあり、魅力的な作品が多かった。  「羅生門」は災害続きですっかり寂れた都で、生きていく手段がなく、羅生門の所に佇んでいた男が、死体から髪の毛を抜いて鬘を作ろうとしている老婆を見て、その老婆から着物を剥ぎ取って自らの命を繋いでいく、生命力の残酷さが描かれている。  「鼻」「芋粥」はロシアのゴーゴリの「鼻」「外套」の影響を受けていると解説にあった。たまたま直前にゴーゴリの同作品を読んでいたので、比べることが出来た。なるほど、「芋粥」「外套」の主人公はどちらも最下級の役人で冴えない、貧乏で、常に周りから馬鹿にされている人物。その主人公が唯一拘ったのが「外套」ではロシアでの生活必需品の、〈外套〉で、「芋粥」では主人公にとっては贅沢な料理であった〈芋粥〉だった。「外套」では重苦しい気持ちになったが、「芋粥」は可笑しい、ほんわかした気持ちになることが出来た。  「好色」は〈天が下の色好み〉と噂された平の貞文が唯一自分に振り向いてくれない、美女侍従にとった行動が…!!いやあ、もうバカ殿です。こんな下品たお話が今昔物語にあり、それを芥川先生の上品な文章で皮肉っぽく書かれている時点で面白い。  今昔物語そのものを私が読むことはないと思うが、芥川先生の筆により再構築された平安時代の古典の世界を私は大事にしたい。そうやって、時代の途中の人がその時に受けた影響で解釈したり脚色したりしていけるのも古典の面白さかもしれない。

    37
    投稿日: 2021.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    総国課題↓ この作品は、禅智内供が持つコンプレックスの話を通して、人間のエゴイズムについて描かれている話だと思った。「芋粥」同様、登場人物の願いは叶うものの、いざ叶ったあとには思わぬ弊害が生じ当人が心を悩ませている。その原因は、内供の周りが以前よりも嫌な笑い方をして彼の自尊心をさらに傷つけたからだが、こうなった理由として、私は内供の周りの人達の利己主義が作用していると考えた。はじめは、珍しく異質な鼻に対して、又その鼻をもつ内供の不幸を面白がっているが、内供が不幸を克服すると、逆に物足りなくなるという周囲の人の利己的な感情が描かれているからだ。最後に、「はればれとした気持ち」が戻ってきた内供は、自分の精神的なコンプレックスを乗り越えて、自己肯定ができるようになっていた。

    4
    投稿日: 2021.02.05
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    とても短い作品で直ぐにでも読み終わってしまう。 しかし、後から後から色々な想いが浮かび上がる作品だった。当時の最底辺で暮らす人々の生き様というか、生きることへの執着心が短文の中から滲み出してくる。 そう、後から後から‥ 余韻を愉しむというよりは恐怖が増すような作品であった。

    1
    投稿日: 2020.11.10
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    最近、読みづらい本を読んでたので何か読む気が湧いて読んでみた。 確かに内容は面白いが、やはり小難しい。 まあ、名作ってこんなんなのかなあとも思う。 人間の細かい心の描写がよく書かれているし、考えさせられる内容だ。 ただ、ぐいぐい引き込まれる感が無いのはまだこの手の文学を理解する能力がないからなのか。 後100冊位読んだ後ならもう少し違う感想になるか?

    1
    投稿日: 2020.10.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1916年に発表された芥川龍之介の初期の短編小説である。 主人公は5、6寸の長さのある鼻を持っているために、人に悪口を言われたり揶揄われたりする人生を送っていた。しかし、揶揄われていることを知られたくたいために、気にしないふりをしていた。ある日、鼻を短くする方法を教えてもらい、試したところ成功した。だが、鼻が短くなったことで、またその鼻をみて揶揄う人が出てきたのだ。 とてもユーモアのある作品である。 コンプレックスは誰にでもある。そして、他人は不幸に同情する。しかし、不幸やコンプレックスを解消すると、他人は物足りなくなる。そして、新たな不幸を見つけ出す。そして揶揄う。とても悲しい話しだが、そういった人間の決して良いとは言えない心の内を詳しく描いている。

    2
    投稿日: 2020.10.21
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    文章が簡潔明瞭で昔話的な面白さがある。 作者の自我があまり出てこないので作者を意識しないであくまで1つの作品として楽しめた

    3
    投稿日: 2020.10.05
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    難解な言葉が多く、読了するには時間がかかった。蜘蛛の糸、杜子春が年少向けであるが故に読みやすく、それと比較すると内容が難しい印象を受けた。お気に入りは、鼻と好色。

    1
    投稿日: 2020.05.09
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    芥川龍之介王朝物。元ネタの「宇治拾遺物語」の現代語訳と、完全版とを比べながら。 芥川龍之介は今昔物語の特色を「美しい生々しさ」「野性の美しさ」にあるとしている。それ当時の人々の笑い声、泣き声を聞き取り、人間心理を加えて、読み物としている。 現代語訳。「池澤夏樹 日本文学全集 08」 https://booklog.jp/item/1/4309728782 完全版。「岩波 宇治拾遺物語 上下巻」 https://booklog.jp/item/1/B000J98DT2 『羅生門』 元ネタ:今昔物語 巻29、巻31 芥川龍之介: 京に続く災害や飢饉に洛中は寂れていた。平安京の正門である羅生門も、修理はおぼつかなく、野党の溜まり場や始末に困った死体の放置所になっていた。 ある時下人が羅生門の下で途方に暮れていた。このままでは食うに困る。盗人になるよりほかはない。しかしその最後の一線を超えるだけの勇気が出ずにいた。 すると下人の耳に人の声がする。羅生門を上がると、放置された死体から髪の毛を抜く老婆の姿があった。老婆は言う「この女だって餓死しそうになり人を騙して生きてきた。それならその女の死体から髪を抜き鬘として売って生きようとするわしのすることの何が悪い」 下人はそれを聞いてある不思議な勇気が湧いてきた。先程羅生門の下では欠けていた勇気である。「それならおれがお前の着物を剥いでも恨みはないな」そういうと、下人は老婆から着物を剥ぎ取り裸の老婆を死体の上に蹴倒して羅生門を降りる。 下人の行方は、誰も知らない。 …解説によると、初稿ではラストは「強盗をしに京に走った」というようにしていたようですね。それをあえて「知らない」にしたところで、下人が完全に強盗として闇に紛れたという終わりになりました。 別の解説だと、「この下人の続きの話が『偸盗』になる」という研究もあるようです。完全に本人というわけでなくても、そうやって盗賊になって行く姿なのか。 黒澤明の映画「羅生門」では、最後は「人は信じたい」と言って身寄りのなくなった赤子を抱いて家に帰る貧しい男で終わり少し人間に希望を見ている。 『鼻』 元ネタ:今昔物語 巻28、宇治拾遺物語 巻2「鼻がメチャクチャ長いお坊さん」 鼻の長いお坊さんがいた。色は赤紫色で、顎の下まで垂れて、粒粒があってそれが痒くなる。 ある時対処法を聞いた。蒸して小僧さんに踏んでもらって油の塊をとってもらう。すると小さくなった、気持ちいい。しかし数日後にまたもとに戻ってしまう。食事のときは小僧さんに杓子で鼻を持ち上げてもらうが、あるとき小僧さんの手が滑り、お坊さんの鼻がお粥のなかに入ってしまった。お坊さんは「わしだからまだ良かったが、もっと身分の高い人にこんな無礼を働いたとしたらなんとする!」と怒った。 しかしその場にいた小僧さんや弟子たちは「あなたより鼻の大きい身分の高い人がいるわけないじゃないか〜!」と、お粥だらけのお坊さんを見て笑いが抑えきれませんでしたとさ。 芥川龍之介: ↑という元ネタを踏まえて、お坊さんの長い鼻はすでに体の一部だったので、小さくなったらむしろ周りに笑われて本人も居心地が悪い思いをした、だから数日たってもとに戻ったらホッとした、結局自分の見かけも居心地も世間体に左右されるよね。という話になっていました。 『芋粥』 元ネタ:今昔物語 巻26、宇治拾遺物語 巻1「利仁将軍が芋粥をご馳走した」 ある貴族の家に、冴えない下っ端宮仕えのおっさんがいた。名前はわからないから身分から”五位”と呼ぶ。ケチで貧乏で威張りん坊で嫌われていたけれど、長年努めているので情報だけは持っていた。 ある時その貴族の家の宴会で、当時は珍しくご馳走だった芋粥が出た。五位は「ああ、芋粥をたくさん食べたいなあ」と呟いた。 その言葉が侍として使えている藤原利仁の耳に入った。その後なかにつけて豪快な藤原利仁将軍として高名になる侍の若い姿であった。「え?芋粥でいいの?だったらご馳走しますよ」 それから数日後、利仁に誘われた五位が何気なくでかけたら、思ったより遠いところまで連れて行かれた。しかも途中で狐に出会ったら利仁が捕まえて「やい、おれの家のものに『客を連れて帰るから準備しておけ』と伝えておけ!伝えなかったらお前(※狐)をただでは済まさんぞ!」などと言うではないか。 利仁の家に到着したらまた驚いた。田舎だがすごい豪邸、すごい豪快な人たち、すごいおもてなし。しかも五位の歓迎が整っている。あの狐がちゃんと伝言したらしい。 なんだか五位の過ごしてきた環境とまるで違う。しかもその翌日、準備された食卓に更に驚いた。 庭に特大の鍋と焚き火、近くの住人たちがそれぞれ持ってきた大きな山芋、多くの人たちが特大の芋粥づくりに従事している。  …なんだか見ているだけでお腹いっぱいになってきた。 結局五位はせっかく望んだ芋粥を一杯しか食べられなかった…。 残りを家や近所の者たちで食べていると、あの狐がやってきた。「伝言のお礼に芋粥頂戴」とでも言うのか、与えてみたら食べたからみんなで笑った。 結局利仁の家での歓待が気持ちよくて長居した。 利仁がなぜこの冴えないおっさんにそこまでしたかと言うと、五位は政界官界の情報には長けていたから、利仁たちの世渡りに大いに役立つんだよ。 芥川龍之介版: ↑という元ネタを踏まえ、五位という人の冴え無さもっと強調し、小さな望みを小さな幸せとしていた中年男が、ありあまるだけ与えられて戸惑ってしまい、もとの冴えない自分でいることこそ安心するという心理描写を強調している。 …この「芋粥」に関しては元ネタ宇治拾遺物語(の原題誤訳版)で読んだときに、実に豪快で楽しかったので、芥川龍之介の話の展開に「こうしたか」という感じでした。 人間心理としてはなるほどですが、大きい幸せを怖くなってしまう小さな人間というのは悲哀を感じてしまう。 『運』 元ネタ:今昔物語 巻16 芥川龍之介版: 熱心に祈れば神仏は運を授けてくださる。しかしその運にも善し悪しというものがある。たとえばあの女だ。 苦労したから「一生安楽に暮らしたい」と祈った。するとある男と出会う。家に連れてゆかれそのまま縁が結ばれた。女房として留まることにしたが、男の留守中に家を見て驚いた。宝の山、妙に怯える召使い。 どうやら強盗の家に連れ込まれてしまったらしい。 女は豪華な反物をいくつか頂戴すると、召使いを突き殺して逃げ出した。 その夜京を引き立てられる強盗、それはあの男だった。自分もあの家に残っていたら召捕られただろう。 結局女は持ち出した反物で一生安楽な暮らしができた。  「しかし、いくら金銭が満ちたと言ってもそんな経験など幸運といえるのだろうか。わしはまっぴらごめんだ」  「そうか?私なら二つ返事で授けていただくね」 『袈裟と盛遠』 元ネタ:源平盛衰期 巻19 芥川龍之介版: 遠藤盛遠が、源渡の妻である袈裟御前に横恋慕した。貞淑な袈裟御前は「それなら夫を殺してください」と言い盛遠を誘い出すが、夫の身代わりとなり自分を殺させる。盛遠はその後出家し、文覚上人となり、昔馴染みの平清盛を諌めたり、後白河法王に遠島にされたり、源頼朝の鎌倉幕府で要人についたりするが、時代騒乱のなか流罪の地に向かう途中に死ぬことになる。 ↑ということを踏まえて、芥川龍之介版では、前半は盛遠の一人語り、後半は袈裟御前の一人語りとしている。 盛遠は以前恋した袈裟御前と再会し、昔の思い出よりも衰えを感じるが袈裟御前を手に入れる。しかし欲望よりも強い感情に支配された盛遠は、恨みももない源渡を殺すことにする。 そして袈裟御前は、盛遠を見たときに恋と自分の醜さを実感し、彼の物になっても生き甲斐も死に甲斐もなく、いまはただその盛遠が自分を殺しに来るのを待っている。 『邪宗門』 元ネタ:色々 芥川龍之介版: 『地獄変』の「堀川の大殿」に使えていた語り手が、その後の堀川のお屋敷のことを語る。 大殿は熱病に侵されて亡くなり(清盛を踏まえているのか)、若殿に世代交代する。 強引な権力者の大殿と、貴公子然とした若殿の関係を平清盛と重盛、藤原道長と頼道の関係になぞられている。 そのころ京の都では、摩利の教(キリスト教とか色々混ぜた架空の宗教)を布教する摩利信乃法師という沙門がいた。 どうやらこの摩利信乃法師は、若殿の想い人である姫君となんぞやの曰くがあるらしい。 摩利信乃法師は法力と幻影で信者を増やし、高名な仏教僧との対決にも勝つ。 そこへ新たな対決相手として若殿が名乗りを上げ…  というところで未完!!ええーーー!! そもそも随分と話が広がるしテーマもたくさんあるし(親子確執、恋愛、宗教対決、過去の曰く)どうするんだと思っていたが、新聞連作だったようで、風呂敷を広げすぎてたためなくなったらしい? これは毎日現行を挙げなければいけない新聞連載ではなく、最初から長編として考えていたら完結したのだろうか。いや、やっぱり怪奇メロドラマとなって未完になったかな。 これを読んで思い出したのが「神州纐纈城」でした。絢爛豪華で話が広がり結局未完。。 https://booklog.jp/item/1/4309408753 『好色』 元ネタ:今昔物語 巻30 芥川龍之介版: 天が下の色好み、平の貞文、通称平中(へいじゅう。三人兄弟の次男だかららしい)の、愛すべきお間抜け色恋駆け引きを語る。 残した歌や評判から平中の容貌を思い描いたり、平中の色好みで困った人もいるけど助かった人もいるよね、という語りを挟んだりしている。 平中に関しては、谷崎潤一郎が「少将滋幹の母」でも書いている。 https://booklog.jp/item/1/4122046645 作家にとって愛すべき人物像なのか。 『俊寛』 元ネタ:平家物語 第4、源平盛衰記 第7 芥川龍之介版: 後白河法皇側近で、平家打倒の謀に加わったとして鬼界島に流された俊寛を訪れた使用人の有王。 平家物語では、流罪となった他の二人は許されたが自分だけが残されたことに狂わんばかりの姿が書かれているが、どうやら他の作家たちも俊寛の話は書いていて「それなりに島暮らしに馴染んだ」または「自殺した」などいくつかの創作があるようだ。 芥川龍之介も、島で簡素な生活をして達観して受け入れている俊寛の姿を書いている。 「この苦厳を受けているのは、なにもおれ一人に限ったことではない。(…略…)人界に浮かれでたものは、他とこの島に流されずとも、皆おれと同じように孤独の歎を漏らしているのじゃ。(…略…)天が下には千の俊寛、万の俊寛、十万の俊寛、百億の俊寛が流されている」(P209より抜粋)

    19
    投稿日: 2020.04.05
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    有名な「羅生門」や「鼻」、「芋粥」など全8篇収録。 先述の3作品はどれも引き込まれる構成。メッセージも明瞭で、なんというか小説というより道徳の授業を受けているようです。 ところで、解説を読んではじめて知ったのですが、「羅生門」はその結びの一文が「下人は、既に、雨を冒して、京都の町へ強盗を働きに急ぎつゝあった」から「下人の行方は、誰も知らない」に書き換えられているとのこと。そのため、「鼻」や「芋粥」と異なり、メッセージが不明瞭に落ち着くとともに、より文学性を秘めていると感じました。本当、傑作だなと。 その他の作品では、「好色」がなんだかコメディちっくに読めたのがよかったのですが、「邪宗門」は未完で終わって欲しくなかった…

    3
    投稿日: 2019.10.06
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    ​​先ごろ『妙な話』を読んで懐かしく思い出したので新潮文庫で読みなおしてみた。教科書で親しんでおり、夏目漱石と並んで古典中の古典であるから、全集などですべての作品を読もうと思いながらも、まだまだ幾作品か残している。 この文庫に収められてる『羅生門』『鼻』『芋粥』『運』『袈裟と盛藤』『邪宗門』『好色』『俊寛』は読んでいるのだが、細部は忘れているものだし、それによく理解していなかったなあと気がつくのがおもしろい。 例えば『邪宗門』という作品。 これはまさしくファンタジー・エンタメではないか!ええええ、日本文学の始まりからあったんだ! 平安王朝時代、ある貴族の若者が遭遇する青春活劇。恋のさやあてあり、荒くれどもとの知恵比べによる退治あり。妖怪変化を見破るの巻ありで、「(未完)」となっているのが惜しい。これこそ「つづき」をどなたかが書けばよろしいのに・・・。しかし、出典から引いた難しい熟語があまりにもおおいので、雰囲気を模写するのも大変ではあると思う。 こういう古典は注釈を参考にしながら読むのも苦労である。わたしは注釈をあまり見ないで読んでみたが、というのは読書歴がながいので昔の単語もわかるのだ。全部わかったわけではない、特にこの出典からくるものがなかなか難物だ。昔の人はこのくらいの教養は当たり前だったのか。 ま、学習ではないので気楽に読めばいいと思う。

    13
    投稿日: 2019.06.11
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    鼻は最後面白かった 羅生門はなかなか難しい 正義というのは人それぞれ、みたいな 自分がその立場に置かれた時に正義ってものは変わってしまうだろうどうせ みたいな 人間みんな人それぞれの倫理観があるってのは仕方のないことよ みたいな?優しいよ芥川さんはw

    2
    投稿日: 2019.05.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    精緻な文書で語られる、今昔物語から引用したエピソード集。「羅生門」は黒沢監督の羅生門を見たのちなのであまりに違う内容に驚いた。 また、なんといっても印象深いのは「好色」。作者の作品であり、優雅な文体でなければ吐き気をもようす内容でこちらも印象深い。また、「鼻」についてもあまりの展開に苦笑。その他どの作品にも味はあるが、この3作品のインパクトで印象が薄くなってしまいます。邪宗門はとても面白い人物設定と展開なだけに未完であることがとても悔やまれる。しかし、読んだ人がその先を夢想する楽しみはある。

    4
    投稿日: 2018.09.23
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    禅智内供の鼻はふつうの鼻とはちがって、内供のあごの下までさがっていた。周りの人の言葉のせいで内供は鼻を小さくするための方法を探す。・・・ 感想:私はこのお話で芥川龍之介が伝えたかったメッセージが好きでした。それはみんなとはちがう自分を好きでいることや、周りの人のひどい言葉などは気にしないことが大切ということです。

    2
    投稿日: 2018.06.04
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    本を読んだのはずっと昔。 今回は、シアターコクーンにて、百鬼オペラ羅生門の舞台を観ての記録。 羅生門、藪の中、鼻、蜘蛛の糸などの短編を元に、音楽とダンスを織り混ぜながら、幻想的な舞台を作り上げている。 藪の中のストーリーに象徴されるように、何が真実で何が幻なのか、頭の中に靄がかかり、その状態が心地よい。なるほど、こういう舞台もあるのか。 柄本佑はやや硬いが、満島ひかりは適役。音楽のソプラノ、微妙な音のぶら下がりが気になった。

    2
    投稿日: 2017.09.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    難しすぎてよくわかりませんでした。 国語力の無さ。 それでもがんばって読みました。 この本の中でも一番長い「邪宋門」という話を必死によんでいて、だんだん読み慣れ面白くなってきたのに、(未完)と突然終わられた時には笑いました。 完成していない作品に対しては「この作品は未完成です」と初めに記載していただきたいものです。

    1
    投稿日: 2017.09.12
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    2017/08/24/Thu.〜 私が持ってるのは、1968(昭和43)年7月20日発行/1984(昭和59)年5月30日の36刷目のものなので、カバーイラストは全く違う。 高校生?の時、夏休みの宿題か何かで読書感想文書く用?に買った文庫本(紙ヤケがすごいので、たぶん古本屋で買ったんだと思う)で、ずっと段ボールにしまってあったのを引っ張り出してきた。 なんかふと久しぶりに再読してみたくなったので、夏目漱石「こころ」の次はこれを。

    1
    投稿日: 2017.08.24
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    学生の頃に読んだときは、難しすぎて挫折した。再び読んでみようと本を開いたが、やっぱり難しくてなかなか読み進められなかった。 でも、学生のころと明らかに違うのは、芥川龍之介という人物そのものに興味が出てきたということ。

    1
    投稿日: 2017.07.10
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    芥川龍之介って教科書で羅生門を読んだのみだったことに気づかされた。当時は今昔物語が元ネタと言われてもだから何という感じだった。いま読んでみると時代背景を古典に借りた上で描かれる人間が面白い。さらに芥川龍之介自体も歴史上の人となったいま、三段階の背景が重なりあう面白さが生まれているんだなあと。

    1
    投稿日: 2017.06.25
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    大学の頃ゼミで使っていた本です。ゼミで「芋粥」をやったときにあまりの話に感動して、わたしのバイブルのひとつになりました。 んやけどもゼミでやったの以外読んでなかったので、読み切ってしまうことにしました。 ついこないだ、岩波文庫の『蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ』を読んで、それが子ども向けを集めたやつやでっていうのがほんとに子ども向けかいなとレビューを書いたことを訂正します。あれは子ども向けでした。こっち読んだら俄然子ども向けでした。 こっちは、王朝物を集めたんらしいけども…「運」とか「袈裟と盛遠」とか…いやあ… 「袈裟と盛遠」とか胸くそ悪すぎて読むのしんどかったわ。 あと、「邪宗門」未完かいな。めっちゃええとこやんか。 個人的にこの中でわたしの趣味趣向にばっちり合ってしまうのは「鼻」と「好色」です。特に「鼻」はゼミでやったときからフガフガしてしまって…いや…あの、角栓(?)…きもちよすぎやろ…たまらん。芥川龍之介あんな描写できるとか絶対変態やで。たまらん。 「好色」もいいよね。何か元のやつ見たことあるかもなんやけど。この変態。

    2
    投稿日: 2017.03.24
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    勝手に読みづらいと思っていましたが、面白かったです! 王朝物ということで、古典作品が主題のものばかりだったんですか、そんなことを感じさせないくらいにすらさらと読めちゃいました。 芥川賞ってなるだけやっぱりすごい方だなと再認識でした(笑)

    1
    投稿日: 2017.02.03
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    小学校だったか、中学校だったか、 国語の授業で羅生門を習ったなぁという記憶があったが、 会社の方がお持ちだったので、一通り読んでみた。 大人になって読んでみると、子供の頃に描いていた想像とは また違う世界が。 邪宗門が個人的には一番面白いと思ったが、まさかの未完(^^; 先が気になるのに・・・。

    10
    投稿日: 2017.01.26
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    「羅生門」、「鼻」、「芋粥」、「運」、「好色」: さすが芥川。心理描写が素晴らしい。 「邪宗門」:古典常識がないと、まず読めない。それと古典そのものを読んでいるような錯覚に襲われる。読みかけたのに途中で挫折した小説は、これが初めてかもしれない…。 まぁ「これが芥川」なのかもしれませんが…。

    1
    投稿日: 2016.11.26
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    何年かぶりに再読。 高校の教科書に載ってたりするものもあるけれど、これは大人になってから読む方が芥川龍之介の才能が理解できていいと思う。 「鼻」の、今昔物語を下敷きにしながら、鋭い人間観察と考察を加えて、生き生きと時代と人物を再現している、とどこかの文学史みたいな解説になっているけど確かに際立っていた。 個人的には「好色」が好き。平安貴族の一人称の物想いにふける独白が妙に人間臭くて(人間だから当然なんだけど)良かった。 「邪宗門」がどこに落ち着くのか気になっていたけど、そうかこれは未完だったのか…

    1
    投稿日: 2016.08.11
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    所謂、王朝ものシリーズ。平安期の話が複数収録された短編集だが、お伽噺ちっくな話は少な目。 自分は芥川の王朝ものは向いていないのでは・・・と思うくらいあまりピンと来なかった。 年をとってからまた読み返したい。

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    投稿日: 2016.06.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「羅生門」下人の心の移り変わりは繊細。相手のちょっとした言動で、自分が相手よりも立場が上なのか下なのかを探る。 「鼻」はコンプレックス産業。 「芋粥」は怖かったなぁ…欲望に付け込まれた一寸先は闇。

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    投稿日: 2016.05.22
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    ワルに生きるか、飢え死にするか、ニキビ面の若者は考えた……。 京の都が、天災や飢饉でさびれすさんでいた頃の話。荒れはてた羅生門に運びこまれた死人の髪の毛を、一本一本とひきぬいている老婆を目撃した男が、生きのびる道を見つける『羅生門』。あごの下までぶらさがる、見苦しいほど立派な鼻をもつ僧侶が、何とか短くしようと悪戦苦闘する『鼻』。ほかに、怖い怖い『芋粥』など、ブラック・ユーモアあふれる作品6編を収録。

    1
    投稿日: 2016.03.14
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    作者 明治25年(1892年)3月1日生まれ    昭和2年(1927年)7月 ヴェロナール及びジャールの致死量 自殺 王朝物 平安時代に材料を得た歴史小説 羅生門  作者はさっき、「下人が雨やみを待っていた」と書いた。  下人の行方は、誰も知らない。 鼻  禅智内供の鼻と云えば、池の尾で知らない者はない。 芋粥  元慶の末か、仁和の始にあった話であろう。 「敦賀と申すと、あの越前の敦賀でござるかな。あの越前の―」 運 袈裟と盛遠 邪宗門  魔利の教 魔利信乃法師 …(未完) 好色  平中(へいちゅう) 俊寛

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    投稿日: 2016.02.28
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    以前読んだ、齋藤孝「読書力」に影響されて読んだ本。 「羅生門」と「鼻」は読めたが、次の「芋粥」で読むのを断念した。古い時代の言葉が多々出てくるので、あらすじがわからなくなってしまったため。 夫と読後感を話し合ったことはよかった。一冊の本を読んで感想を言い合うと、自分とは違った見方を知ることができるので新鮮だった。

    1
    投稿日: 2016.02.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    かの有名な芥川龍之介先生の作品。 実は教科書以外できちんと読んだことがない、という日本人としてちょっと残念な状況だったので、今回ようやく読んでみました。 読んでみた感想は自分の思ってたより哲学的な人なんだなあ……ということ。 哲学的、というか、宗教的……思ったよりも、仏教とかキリスト教とかに触れている作品が多くてちょっとびっくりしました。 でもよく考えたら、最初に読んだ蜘蛛の糸だって思い切り仏教な感じの話だったということを、今さら思い出して、自分の理解の悪さに頭を抱えたくなりました。 個人的には一番気に入ったのは「邪宗門」という作品だったのですが、まさかの未完という裏切りにあって恐れおののいています。 これだから、偉大な作家さんの本って怖いんですよね。 熱狂的なファンの方々からすれば、未完のどんな作品でも読みたいんだと思うんですが、個人的にはそんなものは私に知らせずにそっと処分してほしい派です。 だって、作者さんが亡くなってて永遠に完結しない作品ほど悲しいものはないですからね……。 というわけで、なかなかに含蓄の深い作品の集まりでした。 一回読んで損はないと思いますが、間でそういうトラップがあるので、その点だけはお気をつけください。 残りの作品は全て完結しています。

    1
    投稿日: 2015.12.04
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    小学生の時に、これを読んで 人の鼻を踏みたくなった私がいます。笑 小僧たちが、和尚さんの鼻のメンテナンスをしているのが、面白くて読み込んでました 羅生門は、今でも覚えていますが、髪を集める老婆が怖くて怖くてたまらなかったなぁ。

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    投稿日: 2015.11.30
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    その場の感情に流されやすい男がリストラされて その場の感情に流されて怒ったり爽やかになったり情緒不安定になり、 最終的にエイッとお婆ちゃんの着物を剥ぎ取るお話。 なお、色恋話ではない。

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    投稿日: 2015.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    学生時代以来の再読。平安時代に材料を得た「王朝物」8編。言葉が古く少々読みにくいが、「羅生門」「鼻」「芋粥」で描かれている人間心理には共感した。いずれの作品も人間の侘しさが描かれているが、中でも一番印象に残った作品は「運」。真の幸福とは、「物質的な幸福か精神的な幸福のいずれか」が問われる作品。

    1
    投稿日: 2015.09.23
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    恥ずかしながら、芥川作品を初めて読みました(教科書除)。 思っていたよりも読み易く、楽しめました。 「邪宗門」、とてもいいところで終わりますね。 菊池寛の「俊寛」のほうが好きかな。 他作品も、読みます!

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    投稿日: 2015.06.29
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    今昔物語から素材を引っ張った〝王朝もの〟作品群。だもんで当然文体が口語でないもんで実際しんどい。 『羅生門』『鼻』『芋粥』『運』で描く人間のわびしい有様は、もうホントわびしいわー。 『袈裟と盛遠』はSMの話で交歓 チガッ 好感が持てたぜイェーイ。 『俊寛』は古典の新解釈(当時)らしいので倉田百三、菊池寛の『俊寛』も読まなきゃいけなくなった。 『好色』はこういう奴、自分の身近にいるので、こういう見方が新鮮だった。 『邪宗門』だけは面白くなかった。しかもこれだけミカンだし。なんなんだよ。チェッ

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    投稿日: 2014.10.27
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    かの有名な糞を香物にすり替えておく「好色」等の王朝物の短編集。最も気に入ったのは「俊寛」。俊寛と有王の人間くさい面がたまらない。

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    投稿日: 2014.09.10
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    羅生門、鼻などを収めた短篇集。 短篇集なので、比較的読みやすい。 芥川龍之介の文章は、論説文のようなロジカルな要素もはらんでいるため、とても整然としていて解りやすい。 谷崎潤一郎が、いい文章とは分かりやすくて覚えてもらえるような文章だと言っていたが、芥川はそれを実践していた文筆家の一人だと思う。 純文学の中で読むべき作家の一人であることは、疑いのないところであろう。 羅生門と鼻は、表題になっているだけあって面白かった。 特に鼻が、個人的には楽しめた。

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    投稿日: 2014.07.16
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    多分再読 邪宗門のいざこれから!というところで未完になったのはとても残念だった。 俊寛の別解釈については、面白いと思ったし、基本的にハッピーエンドのほうが好きだしコミカルな風に仕上がっていて良い。

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    投稿日: 2014.03.23
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    一編が短く、えっもう終わり?と戸惑うほどのあっけなさと、そのあっけなさの中で表現される心理の怜悧さに歯ぎしりギギギ。

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    投稿日: 2014.03.14